UCC@express No 39 ~冬の感染症・・インフルエンザ他

●□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2012年2月22日
宇都宮セントラルクリニック メールマガジン UCC@express
No 39
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●□
みなさまのホームドクターをめざす、宇都宮セントラルクリニックより
クリニックと健康に関する情報を提供しています。
http://itm-asp.com/cc/5152/Svs30VTh
厳しい冷え込みが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
インフルエンザが非常に猛威を振るっております。
手洗い・うがいはもちろんのこと、規則正しい生活を送ることが感染予防の
基本です。トピックスにも「冬の感染症」と題しまして、冬時期に流行する
様々な感染症について解説しております。是非ご一読下さい。
【第 2 回とちぎ健康セミナー開催と御礼】
2 月 4 日に開かれました第 2 回とちぎ健康セミナーでは多数の方々に
お越しいただき、成功のうちに終えることが出来ました。感謝申し上げます。
これからも、皆様の健康を守るべく宇都宮セントラルクリニック及び
株式会社 CMC は質の高い医療と情報を提供いたします。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
【お知らせ】
1)宇都宮セントラルクリニック「冬季キャンペーン」のお知らせ
1 月 4 日より当院人間ドックにて「冬季キャンペーン」を実施中です。
・キャンペーン内容
1)-1 総合がん PET ドック+オプション 2 点
総合がん PET ドックに以下 9 項目の中からご希望のオプション検査 2 点を
加えた検査を料金据え置き(税込 21 万円)でご提供いたします。
オプション:甲状腺検査(甲状腺ホルモン 3 種類)、
ヘリコバクターピロリ抗体検査、心筋梗塞マーカー(BNP)、
骨密度超音波検査、頭部 MRI(頸動脈 MRA を除く)、腫瘍マーカー4 項目
(シフラ(肺がん)、NSE(肺がん)、AFP(肝臓がん)、PIVKA(肝臓がん))
▼総合がん PET ドックについてはコチラから
http://itm-asp.com/cc/5152/rT3l19HO
1)-2 アルツハイマーPET ドック
アルツハイマーの早期診断に有効とされているアルツハイマーPET 検査と
脳 MRI 検査を合わせた、アルツハイマーPET ドックを特別価格にてご提供
いたします。
通常価格 84,000 円(税込)⇒特別価格 52,500 円(税込)
▼アルツハイマーPET ドックについてはコチラから
http://itm-asp.com/cc/5152/c4Kl1Pya
1)-3 頭部 MRI・MRA 検査
頭部 MRI・MRA 検査につきましても特別価格でご提供いたします。
MRA は脳血管を MRI により撮影するもので、脳梗塞やくも膜下出血の
早期発見に有効です。なお、検査当日に結果説明をさせていただきます。
通常価格 31,500 円(税込)⇒特別価格 21,000 円(税込)
さらに、2 人同時申し込みの場合 37,800 円(税込)となります。
▼(参考)脳ドックについて
http://itm-asp.com/cc/5152/x5E78qAy
キャンペーン実施期間:2012 年 1 月 4 日~4 月 30 日
予約受付電話番号:028-657-7302(直通) 日曜祝日を除く 13 時~18 時受付
028-657-7300 音声ガイダンス後「2」を押してください。
=======================================================================
=
[ Topic 1] 冬の感染症
[ Topic 2] ◆当院の外来案内◆
[ Topic 3] 花粉症シーズンに突入~アレルギーの薬(前編)~
[ Topic 4] 第 2 回とちぎ健康セミナー御礼
=======================================================================
=
=======================================================================
=
[ Topic 1] 冬の感染症
=======================================================================
=
2 月 10 日のニュースでインフルエンザの流行がピークを迎え、警報レベルが
全国に及んだと報道されていました。この冬はインフルエンザだけでなく
マイコプラズマ肺炎も流行し、今後ウイルス性胃腸炎の原因ともなる
ロタウイルスの感染拡大が懸念されています。
今回、非常に関心が高くなっているこれらの感染症について
解説していきたいと思います。
1)インフルエンザ
インフルエンザは皆様ご存知の通り、インフルエンザウイルスによる
呼吸器感染症です。昨年 12 月より流行期に入り、ここ数週間で爆発的に
患者数が増加しています。
インフルエンザウイルスの特徴は「様々なタイプがあり、変異(ウイルスの
タイプが変わること)しやすい」ということです。インフルエンザウイルスは
「RNAウイルス」に属するのですが、インフルエンザの場合、このRNAの
種類が非常に多く、しかもRNAの一部が変わることでまた別のタイプの
ウイルスになります。ウイルスが変異し免疫のないタイプのウイルスに
感染した場合は発症しやすくなります。毎年、流行が予測されるタイプの
ワクチンを接種するのはこのためです。
さて、今季流行しているインフルエンザウイルスは「A/H3N2 型(A 香港型)」
というタイプが主流のようです。また今季の特徴として「60 歳以上の
感染者数が昨年と比べて高い」ことが挙げられます。ここ最近では A 型に
感染・治癒した後に B 型に感染するという事例も増えているようです。
インフルエンザの治療は薬物療法が中心です。おなじみのタミフル
(成分名:オセルタミビル)やリレンザ(成分名:ザナミビル)に加え、
最近よく使われているのが 1 回の吸入で済む「イナビル(成分名:ラニナミビル)」
です。タミフルが 10 代での使用が出来ないことに加え、リレンザは 1 日 2 回の
吸入で手間がかかることから使用割合が増えてきたものと思われます。
イナビルは処方された医療機関または薬局で吸入することが原則です。
これは吸入が「1 回」で済むため、きちんと薬剤が吸入できているか
確認する必要があるからです。
また、薬を使用することで発熱の期間が短くなりますが「熱が引いても
ウイルスが体内に残っている可能性がある」ので、発症から最低 5 日間は
外に出ないように注意する必要があります。
2)マイコプラズマ肺炎
発熱、全身のだるさ、頭痛などに始まり、3~5 日後くらいから咳が出始め
解熱しても 1 ヶ月程度咳と痰が続くというマイコプラズマ肺炎。
最近ではマイコプラズマに有効なマクロライド系抗生物質(クラリスや
ジスロマックなど)が効かない耐性菌の存在が問題になっています。
マクロライド系抗生物質が効かない場合は他の抗菌薬(ニューキノロン系、
テトラサイクリン系)を使用することがあります。
また、マイコプラズマ肺炎には咳止め薬や総合感冒薬などはあまり意味が
ないとされています。
3)ロタウイルス感染症
急な嘔吐、発熱、腹痛、下痢などの症状が出る「感染性胃腸炎」は細菌、
ウイルス、寄生虫など多様な病原体で発症します。夏場はサルモネラ菌や
腸管出血性大腸菌(O-157)など細菌感染によるものが多いのですが、
冬場はノロウイルスやロタウイルスなどウイルス感染によるものが
多くなっています。ノロウイルス感染者のピークは 12 月~1 月なのに対し、
ロタウイルスは 3 月頃にピークになるとされています。
現在、有効な治療薬はありませんが、ロタウイルスに関しては昨年 11 月から
ワクチン接種が可能になっています。「ロタリックス内用液」というもので、
『生後 6 週から初回の接種を開始し、少なくとも 4 週間の間隔を置いて
2 回目の接種をする』とされています。任意接種で宇都宮市では残念ながら
公費助成はされていませんが、重症ロタウイルス胃腸炎の発症を
90%以上予防できるとのことです。
=======================================================================
=
[ Topic 2] ◆当院の外来案内◆
=======================================================================
=
▼外来担当表はコチラから
http://itm-asp.com/cc/5152/CheahLO6
=======================================================================
=
[ Topic 3] 花粉症シーズンに突入~アレルギーの薬(前編)~
=======================================================================
=
宇都宮セントラルクリニック
核薬剤部
阿久津 源太
そろそろ花粉症のシーズン、花粉症の方には辛い季節・・・なのですが、
この冬は厳しい寒さが続いているためかスギ花粉の飛散時期が遅れているようです。
ですが、前もって準備・対策をしておくことで症状を軽減することができます。
毎年おなじみの話ではありますが、今回は 2 回に分けて花粉症に使われる薬について
取り上げていきます。
☆ヒスタミンと抗ヒスタミン薬
花粉症の人が眼科や耳鼻科などの医療機関にかかって処方される薬の
ほとんどは「抗ヒスタミン薬」と呼ばれるものです。抗ヒスタミン薬には
第 1 世代と第 2 世代があるのですが、現在、医療機関で処方されるのは
第 2 世代抗ヒスタミン薬が圧倒的に多いです。
そもそも、抗ヒスタミン薬というのは「ヒスタミンの働きを阻害する薬」です。
ではヒスタミンとはなんぞや?という話になりますが、ヒスタミンというのは、
くしゃみ・鼻水を引き起こしたり、血管を広げ血圧を下げたり、胃では胃酸を
分泌させたりと体内で様々な作用を起こす「生理活性物質」の 1 つです。
花粉症すなわちアレルギーを持っている人は、アレルギーの原因となる
抗原(アレルゲン)が体内に侵入すると抗体と合体し、それが肥満細胞という
細胞に結合するとそこからヒスタミンが放出されます。
従って、それが鼻の粘膜で起きればくしゃみや鼻水などが引き起こされるのです。
さて、そのヒスタミンの働きを阻害する抗ヒスタミン薬について
紹介していきたいと思います。今回は第 2 世代を紹介します。
抗ヒスタミン薬の副作用で有名なものに「眠気」と「口が渇く(口渇)」
というものがあります。第 2 世代は第 1 世代と比べて眠気や口渇が起きにくいと
されています。
○ケトチフェン
医療用(医師に処方してもらう薬)ではザジテンの商品名で有名です。
ドラッグストアでも売られています(一般用医薬品)。
点眼薬や点鼻薬などもありますが、眠気が現れやすいとされています。
車の運転をされる方は要注意です。
●アゼラスチン
こちらも医療用(アゼプチン)と一般用(スカイナーAL錠)があります。
○オキサトミド
セルテクトという商品名で医療用のみです。乳児にも使用できますが、
妊婦には使用できません(禁忌)。
●メキタジン
医療用(ゼスラン、ニポラジン)と一般用(パブロンAG錠や
アルガード鼻炎内服薬など)があります。
緑内障や前立腺肥大の患者さんには禁忌となっています。
○フェキソフェナジン
アレグラの商品名で有名です。医療用のみです。眠気を起こしにくく、
車の運転も特に問題ないとされています。あまりないとは思いますが、
柑橘系のジュースと一緒に服用すると吸収が悪くなって薬の効き目が
落ちることがあります。
●エピナスチン
医療用ではアレジオンという商品名で有名でしたが、この度一般用でも
発売されました(アレジオン 10)。
○エバスチン
医療用のみですが、水なしでも飲めるOD錠もあります。
●セチリジン・レボセチリジン
セチリジンは「ジルテック」、レボセチリジンは「ザイザル」という商品名です。
どちらも医療用です。レボセチリジンはセチリジンの「光学異性体」
というものなのですが、これを説明するのは非常に難しいので、
セチリジンの「よく効く部分だけ取り出したもの」ということで
覚えておいてください。
どちらも効き目は非常に強いです(眠気もそこそこあります)。
○ベポタスチン
タリオンという商品名で医療用のみです。これも効き目は非常に強いです。
●エメダスチン
医療用(ダレン、レミカット)と一般用(アルガード抗アレルギーカプセル)が
あります。強い眠気が現れることがあります。
○オロパタジン
アレロックという商品名で有名です(医療用のみ)。効き目は非常に強く、
同じアレルギー疾患である蕁麻疹にもよく効きます。
●ロラタジン
医療用で「クラリチン」の商品名です。アレグラと同じく、
眠気を起こしにくいので車の運転も問題ないとされています。
いかがでしたでしょうか?抗ヒスタミン薬は数多くありそれぞれ特徴があります。
医療機関では医師に、ドラッグストアでは薬剤師に症状を伝え、
適切な薬を選ぶことで生活の質(QOL)を下げることなく日常生活を
送ることができます。参考にしていただければ幸いです。
次回は今回説明した薬以外の薬について解説したいと思います。
=======================================================================
=
[ Topic 4] 第 2 回とちぎ健康セミナー御礼
=======================================================================
=
第 2 回とちぎ健康セミナー参加御礼
震災から思うこと
宇都宮セントラルクリニック 理事
放射線科医 佐藤俊彦
2 月 4 日の講演会には、定員をオーバーする約 480 名のみなさまにご参加
いただきまして誠にありがとうございました。福田知事や角田宇都宮市議の
ご挨拶をいただき大変盛会でございました。
角田市議におかれましては、私どもセントラルメディカル倶楽部のメンバー
であることやそのメリットをご挨拶のなかでお話を頂戴し、重ね重ね
御礼申し上げます。
この論では、講演時にも述べさせていただきましたが、被災民として、
今回の震災から思うこと、そして私が実践していることを
少しお伝えしようと思います。
講演資料は、ホームページからダウンロードできますので、
ご活用いただければ幸いです。
◆第 2 回とちぎ健康セミナー御礼~震災から思うこと~
http://itm-asp.com/cc/5152/yZp9J0Q1(宇都宮セントラルクリニック HP;トピックスよりご覧ください)
http://itm-asp.com/cc/5152/11S4uu3c(株式会社 CMC HP;お知らせよりご覧ください)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【セントラルメディカルクラブのご案内】
セントラルメディカル倶楽部は会員制のメディカルクラブです。
現在、栃木県を中心に約 400 名の会員様の健康をサポートさせて頂いております。
日本人の死因の 6 割を占める三大疾病(がん・心疾患・脳疾患)をはじめ、
その他の病気の早期発見、予防、治療、アフターフォローまで全てを
サポート致します。
また、日常の健康不安も「顧問医」とともに、専属スタッフがサポート致します。
ご興味のある方は、下記までお気軽にお問い合わせ下さい。
TEL:028-657-5215
Email:[email protected]
URL:http://itm-asp.com/cc/5152/L23Hb5s8
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【編集後記】
ここ最近、インフルエンザが大流行しています。医療系の雑誌などを読むと
「免疫力が低下している」という文言をよく見かけます。
どうして免疫力が落ちているのだろう?と考えてみると、ある一つの答えに
たどり着きました。それは「睡眠不足ではないか?」ということです。
現代人はとかく睡眠時間が足りないと言われています。
漫画家の水木しげるさんへのインタビューで「長生きの秘訣はなんですか?」
との質問に「睡眠第一」とおっしゃっていたのを思い出しました。
夜更かしをしてしまいがちですが、身体が資本ということを肝に銘じて
今日は早めにたっぷり寝ようと思います。
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+■発行: 宇都宮セントラルクリニック UCC@express 編集部
【UCC@express の配信停止】 【配信アドレス変更】 は、下記サイトより
お願いいたします。
http://www.ucc.or.jp/mailmagazine/index.html
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
■お問い合わせについて
宇都宮セントラルクリニックへのお問合せ、ご相談は、下記サイトより
お願いいたします。
URL : http://www.ucc.or.jp/hospital/form.html
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+All Rights Reserved by UCC.無断転載、再配布を禁止します。
http://www.ucc.or.jp