新市民会館整備基本構想・基本計画策定に係る懇話会 第3 - 東大阪市

新市民会館整備基本構想・基本計画策定に係る懇話会
第3回会議
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日
議事録(要旨)
時
平成26年7月15日(火)午後6時30分~午後8時45分
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場
所
東大阪市役所18階大会議室
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出席者
(委員)
石田榮仁郎委員(座長)、勝山 真介委員、塩崎孝江委員、 鈴木良委員、中野裕介委員、
松浦陽子委員、三谷瞬委員、 森雅声委員、柳川陽文委員、脇田祥尚委員(50音順)
(東大阪市)
林理事、永井新市民会館建設室長、加志同室参事、畑中同室次長、甲斐同室総括主幹
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傍聴人
1人
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議事要旨
(1)開会
(2)議事
-事務局より資料説明 -
○石田座長
今回は第3回の会議となり、 当懇話会の 前半部分は今日で終了ということになる。 この
後、市で基本構想(案)を決定され、 パブリックコメントをする運び と聞いている。つい
ては、どうか 忌憚のない意見をお願いしたい。
過去2回の会議で出た意見はほぼ資料に反映されていると思っている。
「鼓動・協働・躍
動
ワタシを動かす場所
~ワクワク・感動工場~」という基本コンセプトが上手く作成
されている。今事務局より資料説明があったが、もし過去の会議で出した意見が反映され
ていないなどがあれば言っていただきたい。
パブリックコメントも含めて、基本構想は 9月頃までに策定し、その後の 第4回から第
6回の会議で、具体的な施設規模や諸室 などについてまとめる 基本計画について議論を頂
戴したいと思っている 。まず、基本コンセプトや必要機能などをまとめる基本構想につい
ては、本日までの議論となる。
それでは、まず1ページの「はじめに」について何か意見はないか。
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○森委員
第1回の会議でも言ったが、
「 東大阪市民文化芸術祭をはじめ様々な文化芸術活動が活発
に行われてきました」という箇所と高齢者が多いことについて意見がある。 市民会館閉鎖
により市民文化芸術祭は平成 31年度までできないが、この高齢者 が多い状況では、早く
新市民会館の 建設を希望する。意見の集約も大事だが、懇話会の期間が長すぎるのではな
いか。どんどん段階を前倒ししてできないか。検討に時間がかかり、また、建設にも 3年
も必要ではないと思う。ホールだけならばさほど時間はかからないと思う。現時点でのス
ケジュールについて危惧している。
○石田座長
民主主義上、行政にも手続きは必要となる。行政手続法ではパブリックコメントをかけ
なければならない。東大阪市 50万人の市民にいかがでしょう かと意見を 聴く手続きを経
ないといけない行政手続上の決まりがある。
○森委員
平成20年度に市民会館についての話はすでに出ていた。その時点から始めるべきだっ
たと思う。その時からどんどん先に延びていっている。
○永井新市民会館建設室長
今年度は基本 構想と基本計画の策定 を予定し ている。1年ほどでこの両方を策定すると
いうのは他市よりも早いスピードと思っている。 この後、 平成27年度に は事業手法検討
を予定している。これについては PFIなど民間活力活用の可能性について検討する。可
能性がある場合、民間のノウハウや知恵を踏まえて、事業者を決定していく。平成 28年
度から平成31年度にかけて設計・工事となっている。この中で、基本設計 、実施設計、
工事などと進めていく。そのため、一定期間をかけること が必要になる。 また、行政であ
る以上、予算や条例が必要になってくる。それにつ いては、議会の審議、議決が必要であ
る。本市の議会は3、6、9,12 月の年4回開催される。そこでの議決があって はじめ
て動かすことができる。 もとより森委員の思いは共有させていただ き、なんとかスケジュ
ール通りに進めていきたいと思う。
○石田座長
憲法第92条から第95条では、市長、議員を選ぶように、地方自治は住民自らが行う
となっている。その議論により、二元代表制が活性化している面がある。
○鈴木委員
新市民会館整備について時間 がかかるのはわかる。懇話会は基本構想について話す場だ
が、しかし、新市民会館の完成までの間どうするのか。市民文化 芸術祭に参加している方々
は、ホールがなくなると発表する場がなくなってしまう。その対策を考えるのは市の責任
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ではないか。市の補助もなく、勝手にやりなさいという市のスタンスがある。この件で他
に発言できる場がない。市も 市民文化芸術祭の予算を使うことができないから困ると思う。
また、リージョンセンターとの関係はどうするのか。そこから実現可能な方法を考えるな
ど応急措置を考えるのは 、市民にとって大事ではないか。
○石田座長
懇話会は基本構想だけに留まらない。特に森委員、鈴木委 員のように文化活動に関わる
市民の切実な要望に対して、行政に は責任があり、どのように応えるのか。行政側に代替
案があればお願いしたい。
○加志新市民会館建設室参事
市民の皆様には47年間市民会館、文化会館をご利用いただいた。その代替施設につい
ては、市のウェブサイトに情報を載せるなどして、市民に周知を図っている。市の事業に
関しては、それぞれの所管で事業が続けられるように、情報提供や他の施設への検討を行
っている。また、予算面でも、所管で補助金、委託料等の増額も検討している。
○柳川委員
整備スケジュールで、 事業手法の検討以降、完成するまでのプロセスが大事だと思う。
完成時までワクワクのテンションをどう維持し、高めていくかは 、懇話会委員の責任でも
ある。例えば、建設までに建設予定地でのイベントや新市民会館の周知など、盛り上げ策
が考えられるのではないか。この間 、リージョンセンターを利用するなど毎年毎年の積み
重ねが大事と感じる。完成された 後のハード、ソフトを考える だけではなく、完成するま
でのソフトも大事だと思う。
○石田座長
年末に奈良公園や東大寺など の敷地内でイベントをやっている。奈良のように行政が敷
地を活用する手段に打って出るのもいいかもしれない。
○鈴木委員
7年前から市民会館、 文化会館がなくなるのはわかっていた問題だ。社会教育課も わか
っている。市民が困っているので、次回でも次々回でもいいので 、市民文化芸術祭をどう
するのかについて 、具体的な代替案など考え方を聞きたい。
○石田座長
行政は真摯に受け止め、回答すべきと思う。
○永井新市民会館建設室長
平成31年度の完成に向けて、市民の機運を高めることが必要と思っている。今後、事
業の進捗に合わせて、積極的に情報発信 をしていきたい。コンセプトにもあるが、自分た
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ちの街を自分たちの税金で支え、愛し、育んでいくと思うことが 、この施設の肝心の部分
であり、そして、盛り上げていこうということが必要である。他市でも開館2年前からプ
レイベントなどを企画している。懇話会の皆様に おかれても、 ぜひいろいろな情報発信を
していただければと思う。脇田委員が近大の ウェブサイトに私どものことや中野委員の活
躍を取り上げていただいた 。お礼申し上げるとともに、皆様とも一緒に盛り上げていきた
い。
○三谷委員
施設間で催しを同時中継したりして楽しむことや、ラグビーのパブリックビューイング
など、文化芸術だけでなくスポーツを一緒に楽しめる企画があってもいい のではないか。
また、ドリーム21の催しをリージョンセンターで 見られるような工夫をしてもいいので
はないか。
○森委員
8ページの「特徴」について、
「文化のまち」が記載されていない。先般、市で「文化の
まち」の大きなポスターを つくって、駅に掲示した。
「文化のまち」と書けない理由があ る
のか。
○永井新市民会館建設室長
事務局としても認識をしている。ご指摘を受け検討する。
○塩崎委員
国際交流もあるので、特徴に多文化共生も盛り込んでいただきたい。
○鈴木委員
7ページの「文化の歴史」に関して、小学校時代だけ住んでいた山中教授には東大阪の
イメージはなく、共感がないかもしれない。長栄寺にはサンスクリットの経典を読んだ慈
雲尊者の草庵がある。あまり知られていないが、そういう人も学術に加えるべきではない
か。
○石田座長
事務局は、山中さんについては東大阪市で過ごした幼少時代があったからこそノーベル
賞をとったと言いたいのではないか。他については検討いただきたい。
○中野委員
同じく歴史では、俊徳丸伝説に興味を持っている。 俊徳街道、近鉄俊徳道の名称は、伝
説の主人公・俊徳丸が由来だが、 俊徳道を抱えている市として盛り込んでもいいのではな
いか。謡曲で「弱法師」という演目や歌舞伎 、落語にも使われている。現代劇ならば 「身
毒丸」のテーマにもなっている。ぜひとも知ってほしいと思う。
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○森委員
俊徳丸の碑がある。
○石田座長
俊徳丸については盛り込んでいただければと思う。
○三谷委員
9ページの「交通」について、市内でこれだけ駅を抱えて、大阪市のベットタウンにも
なっている。自分たちの世代で市民会館の建替を どれだけの人間が知っているのか。これ
だけ学生のまちというならば、建替について駅で PRすればいいと思った。また、若者の
立場として、市の歌を つくってもらいながら 、文化面ではつんく♂さんの名前がないのは
どういうことと思った。
○石田座長
屋外広場はどのくらいの規模になる のか。
○甲斐新市民会館 建設室総括主幹
一定の役割を果たすためには、それなりの規模は必要と考える。 具体的には基本計画で
追って検討していきたい。
○鈴木委員
53ページについて、ハード面・ソフト面に動線の考えがない。田辺聖子 文学館や司馬
遼太郎記念館など動線をつなぐように立札など を使ってルートをつくるのは大事ではない
だろうか。宮本順三さんの ZUNZOや瓜生堂遺跡などもその動線に入れていくと面白い
と思う。
○石田座長
奈良や萩の松下村塾へ行く道にもそういう工夫がある。貴重な意見だ。
○柳川委員
第1回の会議で、松浦委員から日本の美意識を取り入れる意見があった。国際コンペで
は日本的なところで勝ち取ることが多い。その意見も取り入れてほしい。外国では できな
いことと思う。
○松浦委員
日本文化は日本建築の中で広がる。京都や奈良 などで素晴らしい日本建築を見ると、表
向きは洋風でも、どこかで日本建築的なところがある。それに癒され感動した。
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○石田座長
コンセプトにも関係してくる意見だ。
○勝山委員
第1回の会議で、各委員から 障害者への配慮の話が あり、ありがたかった。ユニバーサ
ルデザインやバリアフリーも入っており 、感謝をしている。
また、基本コンセプト のフレーズを公募するやり方もあったのか なと思った。
前回、疑問に思ったのは、7つの要素をハード・ソフトに分けてなんとか視覚化した努
力が見えたが、「鑑賞する」「集う」など要素の独立性が困難だと思った。ただ、今日の資
料の分析でわかりやすくなっていた。
○石田座長
リージョンセンターの愛称は公募した。新市民会館も公募する手段もある。公募の予定
はあるのか。
○永井新市民会館建設室長
今後の検討にはなってくるが、ひとつは施設の正式名称をどうするか。最終的には設置
条例を制定し、
「東大阪市○○会館」や「○○センター」のような正式名称を つける。愛称
については、 リージョンセンター以外でも子育て支援センターや他施設でも愛称をつけて
いる例があるので 、今後検討していく。 また、例えばロゴマークの公募 なども面白いと思
う。
勝山委員がおっしゃっていた要素の整理については、重なり合う部分はあると思う。ま
た、新市民会館の内部環境、外部環境の内容も、見方を変えればプラスにもマイナスにも
なる。例えば 、
「近隣政令市・中核 市で文化施設を 建設予定」は、文化芸術の振興を連携し
ていくプラス 面もあれば、他市が優れた施設を つくりライバルになるマイナス面もある。
あるいは、
「少子高齢化の進展」も喫緊の 課題となっており、資料に入れた。しかし、先日
のマネジメント会社のインタビューでは、リタイアして昼間に活動されている高齢者が昼
公演に来られて、活性化しているということを聞いた。このような活動的な高齢者の社会
参加は強みになる視点ではないか。このように 、区分けが必ずしも絶対というわけではな
い。
○中野委員
59ページから60ページにかけて、
「ホール機能」や「スタジオ・会議室 等機能」はあ
るが、
「ギャラリー機能」の言葉がない。新市民会館では会議室やロビーが展示機能を果た
しているのかもしれないが、ここではギャラリーと記載してほしいと いうのが率直な意見
である。
東大阪市では現代美術 分野への取り組みが十分ではない と感じる。若い世代が作品をプ
レゼンテーションする場がない。豊中 市、枚方市では市がチャレンジをどんどんしている。
東大阪市でやっていない弱みは今後強みにもなりえる。取り組みをしていくことで注 目も
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され、皆の認識が高まるような状況 にもなると思う。東京での一晩限りのアートイベント
である、六本木アートナイト 2013では、1日83万人来場した。現代美術に限らず、
美術分野全般に潜在力があり 、そういう工夫 がされたイベントをすれば集客 できると実証
されている例だと思う。
○石田座長
基本構想の議論は今日で終了となる。 今後、基本計画の議論の前に、 パブリックコメン
トで市民に基本構想(案)についての意見を頂戴する。
○鈴木委員
5章も含めて承認するということか。 基本コンセプトのフレーズは頭の中でつくったも
ので根拠がなく感じる。市民はこれでは動かない。もっと議論をしないと 基本コンセプト
は生まれないのではないか。このままでは了解するのは抵抗がある。
○石田座長
行政の手続きを踏んでいく以上、 基本構想(案)として提出しないといけない。そうい
う貴重な意見が鈴木委員からあることを真摯に受け止めて、行政側は進めるということだ。
意見にもあるように、 基本コンセプトの フレーズや新市民会館に対して好意的な市民もい
れば否定的な市民もいる。これは行政側としては賭けになり 、難しい問題ではある。
○鈴木委員
長年、市に文化行政への要望をしてきたが、ほとんど意見を取り上げられなかった。私
たちは現実主義であるので、一流建築のデザインよりも、外見は安っぽくてもみんなが喜
んで使えるも のがいい。今日の時点では 基本構想に対して保留意見となる。
○石田座長
今回の懇話会は、 市から諮問されて答申するシステムではなく、市民の代表から意見を
いただき、あわせて全市民にも問いかけ、そのフィードバックの内容を基本 構想に反映さ
せる手法になる。
○柳川委員
今後のスケジュールを見ると、基本構想・基本計画と事業手法検討だけで新市民会館が
できていくイメージになっている。事業手法検討と同時に 、運営の実践も並行して加える
べきではないか。運営などソフト面が大事ではないか。
○勝山委員
今まで継続しているものをどうするかを考えたときに、この整備スケジュールはシンプ
ルすぎてカバーされていない。また、スケジュールの中で事業手法 検討だけが下段に置か
れているので 、関係性がわかりにくい。そして、なくなっていく市民会館 、文化会館の事
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業についてのスケジュールを並列に明記しておくと わかりやすい。
○永井新市民会館建設室長
鈴木委員からの基本コンセプトについて のご指摘は、言葉だけではなく、地に足の着い
た進め方をしなければいけないと思っている。先程、施設同士の動線のご提案もあったが、
面的な広がりや連携を 図りながら取り組 んでいきたい。
中野委員の若者や現代美術への ご意見については、 検討していかなければならない。例
えば、子供たちの成長にプラスになることや若いアーティストのチャレンジの場 とすると
いう考えもある。既成のものではなく 、未知数の可能性に向かって広がっていくイメージ
でコンセプトをまとめていきたい。
柳川委員、勝山委員からのスケジュールについて簡単すぎないかとの ご意見について は、
ソフト面である管理運営計画やプレイベントのスケジュールをまとめる必要がある と思っ
ている。資料の整備スケジュールについては、昨年 11月に策定された市の公共施設再編
整備計画のスケジュールを掲載している。煮詰めたスケジュールについては、今後まとめ
ていきたい。
○石田座長
現実も踏まえた夢の実現を提示する必要がある。 50年続いた市民会館を新しくするわ
けだから、そこに夢がないと市民はついてこないのではないか。
○永井新市民会館建設室長
今日いただいた意見も踏まえ、7月22日に庁内検討委員会・幹事 会合同会議を開催す
る。その後、7月下旬頃からパブリックコメントを実施し、その時に出た意見を踏まえ 、
基本構想を策定していきたい 。基本計画の策定に向けては 、当初の予定どおり、9月から
11月ごろに懇話会を開催したいと思っている。詳細は後日改めて連絡させていただく。
-事務局より 今後の日程報告-
(3)閉会
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