A SUM A Agri Support Machinery by Mitsubishi 三菱農機ユーザー情報誌 三菱農機だより 通刊 20 vol. クロ ー ズ アップ 特 集 ●ご飯賛歌 / 歌手城之内早苗 ●農作業を快適に PHOTO そら豆 / UVカットの進め 農 業はその国の風 土にあわせて発 展 継 承され てきました。基本は農業耕作地を如何に保全し、 ファミリーライフ 豊かな実りを実 現させるかにかかっています。今日 ■ では伝 統 的な考え方に加え、近 代 的 科 学に基づ 次世代につなぐ農地の土壌保全 く土壌改善が試されています。 ASUMA農業ファイル 意 外なに知られていないのが肥 料の自 給 率のこと ■ です。有 機・化 学 肥 料とも、輸 入が増 加していま 富山県富山市 / 滋賀県愛知郡 す。国 内での肥 料 生 産と供 給 体 制を整え肥 料の 三菱ユーザー紹介 自給率も向上させねばなりません。 ■ 未来農業のため、 豊かな農地を残したいものです。 ASUMA 新製品情報 ●新型コンバインV 598/ V 698 国内特自 3 次排ガス規制適合エンジン搭載 ●ニンジン選別装置(北海道斜里町) 一方 、食 料 自 給 率の向 上が課 題になっていますが、 ASUMAフォーラム ア ス マ 5号 明日の農業と健康を考える ■ ASUMA 未来につなぐ豊かな農地 ASUMA とは Agriculture SUpport MAchinery の頭文字をとつて 命名され、安心・安全・明日を追求し 明日の農業をサポートする 三菱農機の新ブランドです。 新製品① フォーラム Vシリーズコンバイン新製品 高 出 力と環 境 性 能 の 両 立 フットワークに優 れた 多 条 刈コンバ イン! 大型コンバインには、 『高能率』 『高精度』 『高耐久性』 に加え環境適応性が求められています。三菱農機で は、基本性能の向上はもとより、厳しい排ガス規制に対応した新型の高馬力5条および6条コンバインを投 入し、 お客様のニーズにいち早く対応しています。 三菱コンバイン V シリーズ V598/V698 は プロ納得の 「機能・性能・耐久性」 をそろえた、5 条・6 条コンバイン こんな農家様に最適です さらに 規模拡大を望む プロ農家 作付面積の多い 大規模農家 複数の オペレータがいる 農業生産法人 ●高出力と環境性能の両立を実現 ●三菱コンバイン選別核技術 ●簡単操作のオペレーション ●厳しい排ガス対策クリア ●高速刈取&高速排出で高速作業 ●優れた耐久性・メンテナンス性 各部の特徴 ASUMA 新製品情報 1. 排ガス規制対応高出力 クリーンエンジン搭載 ・高出力エンジンで余裕の作業を実現。 ・厳しい排ガス規制に対応した、 環境にやさしいエンジン。 5. スーパー e スレッシャー標準装備 ・送塵量自動調節 送塵ガイドを自動調節します。 こぎ室内の脱穀負荷を最適に保 つことで安定した脱穀性能を維 持し、さらに、わずらわしい調 節操作がなくなりました。 ※ ※特殊自動車排ガス 3 次規制 2.エンジン回転制御 ・省エネ・低燃費作業につながるエンジン回転制御。 ・撥水揺動流板 フッ素樹脂でコーティングされた揺動流板を採用。穀粒の滑落 と分散を促進し、濡れ材適応性と選別効率を向上させます。 エコノミーモードランプ ●刈取作業中の適切な高能率作業時に、 モニタにあるランプが点灯します。 エコノミーモードランプ モニタランプ点灯条件 エンジン回転が2500〜2650rpmの時、 一定のエンジン負担時に点灯 3.高速刈取作業 ・1.96m/sの高速刈取を実現。 ・ニューツインハーモニー。 刈取り搬送と脱穀フィードチェンが車速と同調することで、 搬送の層厚 を一定に保ち、 脱穀部の負荷が軽減され高速刈取りや悪条件下の作業で も安定した脱穀性能を発揮します。 6.便利なオーガ操作機能 ・運転席有線リモコンを標準装備。 無線リモコンもオプション設定。 7.籾排出残量お知らせ機能 ・籾排出時、 タンク残量が少なくなった時ブザーでお知らせ。 8.Wカメラシステム(X仕様) ・オーガ先端とバックモニタを自動で切替可能。 9.緊急エンジン停止スイッチ ・万一の時でも、 脱穀フィードチェンが瞬時に停止。 4.後進上昇機能 ・湿田での後進時、 泥の抱え込みを抑え、 走行性能向上。 10.グリスアップ転輪採用 ・メンテナンス性に優れたグリスアップ転輪採用。 ニンジン 北海道斜里町に 自動粗選別機 ニンジン粗選別機導入。 生産者に強力な助っ人あらわる。 北海道東部地区ではニンジンの生産が盛ん に行われ、生食及び加工用として、北海道 ならではの大規模作付地帯となっています。 多くの作業が機械化される中、ニンジンの 選別・出荷の大量高速処理が課題でした。こ の度、三菱農機と三菱重工交通機器エンジ ニアリング社が共同開発した最新のニンジ ン自動粗選別装置が斜里町農協様に導入さ れました。処理能力は毎時 10 トン。カメラ を使って表裏の形状や色選別を瞬時に認識、 人手の大幅削減が実現しました。パソコン による高速データ画像処理・データ保存等 も可能。LED 照明の採用により省エネ性に も配慮されています。斜里町のニンジン生 産者の期待が集まっています。 項 目 新製品② 仕 様 処理能力 約 10 トン /H 3 本 / 列× 8.3 回 / 秒× 3,600 秒× 180g/ 本× 60%(充填率) 機械本体 長さ 2725mm、幅 1700mm(コンベア幅 1000mm) 、 高さ 1920mm 制御盤(自立制御盤) W1400mm、D700mm、H1800mm 三菱ユーザー紹介 滋賀県愛 お訪ねし 知郡を ました。 福井県 山市を 富山県富 した。 ま お訪ねし 中核農家として活躍しているのが西村農 地 帯 と し て知 ら れてき ま し た。この地 で 琵 琶 湖の東 部にあ る 湖 東 平 野 は、鈴 鹿 山 脈 か らの伏 流 水に恵 ま れ、昔 か ら 穀 倉 うにし たい。そ の た めには 米 以 外 の も の あ げ た り し て、よ り 高 収 入 を 得 ら れる よ 「規模拡大より、反収をあげたり、単価を の規模拡大は考えていないと西村悟さん。 家族2世代で堅実経営。 近隣農家もうらやむ、大規模化を実現。 園 の 西 村 さ ん一家 で す 。若 き リーダーの も手がけたいですね」 将来は6次産業化も視野に 穫も1か月はかかります。 だからこれ以上 西村悟さんが主に語ってくれました。 「琵 琶 湖 の 水 は 関 西 圏 の 飲 料 水 にな り ま すから、環境問題にうるさく、農薬には特 西 村 農 園 で は 米 の ほ かに麦 や 大 豆 も 作っていま す が、大 豆 は 全 量 J Aへ出 荷、 にきびしいんですよ」 西村さん このようなきびしい環境の下、 一家は、 借地による大規模経営を営んでい 「米と違って大豆は天候によって左右され これが煮豆や豆腐になるそうです。 ) で す が、実 際に切 り 盛 り し ている の ます。 代表をつとめるのは父親の茂彦さん ( ま す か ら 不 安 定 。何 年 か に一度 は 不 作 に 西村農園では、1ヘクタールでキャベツ を 栽 培 し ている ほ か、京 都の漬 物 屋 と 契 なりますね」と悟さん。 ) た は 長 男の 悟 さ ん。彼 を 弟の 実 さ ん ( ち家族が支えているという形です。 農業機械はオール三菱 くは経営の3割くらいを野菜が占めるよ 約して赤かぶも栽培しています。 愛 荘 町 東 円 堂 に は 耕 作 地 が 約 ヘク タールほ ど あ り ま す が、西 村 さ ん は その うな形にしたい、ということです。 「 こ の 地 区 は 、圃 場 ご と に 土 質 が 違 いま 作しています。 自分たちで加工して販売できるようにな 「これからは6次産業化も考えています。 そ の 他 ブルーベリーな ど も あ り、ゆ く ゆ うち ヘクタールを受託するなどして耕 す。砂 質 も あ れば 粘 土 質 も あ るので作 業 は簡単ではありません。それに、圃場は広 枚以上あ 「そうなれば、利便性の良い農地で気持ち 約化も進むかもしれません。 れば収入もアップするでしょう」 農 水 省 が 構 想 し ている 農 地 バンク(農 地中間管理機構)が進展すれば、農地の集 くて6反。1反以下の圃場も る の で、大 型 機 械 で一気に作 業 す る わ け にはいかないのです」 気持ちよく農業をする、というのが、西 村さんの夢なのです。 コンバイン よく農機を動かせそうです」 三菱の機械はトラクタが4台、 が3台、 田植機が1台とそろっていますが、 扱えるのは兄弟ふたりなので、 田植えも収 に終 わ る と 断 言 でき ま す ね」お 米 づく り 関野さんがなによりもこだわるのは土 づくり。「米作りは土作りに始まり土作り 土作りには徹底的にこだわる 頼もしき若き農業経営者ここにあり 富 山 市の 東 部、海 岸にほ ど 近い場 所に あ る 浜 黒 崎 地 区 で、 稲 作 中 心の 大 規 模 経 営をしているのが関野紀義さんです。 関野さんが本格的に経営に乗り出した のは 年ほど前。 当時は父親と ヘクター ルを 耕 作 し ていま し た が、 紀義さんが後 の基本は土づくりからという。 稲刈りが終わったあと魚粉 関野さんは、 を主原料とした有機肥料やケイカルなど 継 し て か ら 法 人 化 し、 積 極 的 に受 託 を ふ やしていきました。 その結果、 現 在 では ヘクタールを耕作するまでになりました。 を入れて秋起しをしています。 「これをいかに丹念にするかで翌年の米の このようにして作られる関野さんの米 は引く手あまた。 ほぼ全量が契約栽培で、 機械が頼りの大規模経営 関野さんは季節雇用者を3人と研修生 を3人雇っていますが、 彼らができるのは 東 京 や 中 京 の 卸 し 業 者 に送 ら れ る ほ か 、 出来が左右される」 というのです。 あ く まで 補 助 作 業のみ。機 械 を 扱 えるの 近 くの 企 業 食 堂 用 米 と も 契 約 し て お り、 生産が間に合わないほどという。 酒米に添 は 関 野 さ ん だ け で す か ら、 その 多 忙 ぶ り は想像に余りあります。 ます。 加するための緑米 (古代米) も手掛けてい 受 託 分 も 含 め て8000 この 時 期 は 、 枚 もの 苗 を 植 えるので す か ら、 休む暇も ありません。 ミルキークィーンは柔らかいため、 卸 関野さんが8品種もの米を作っている のは顧 客のニーズにこたえているから。 機 関 野 さ ん は 認 定 農 家 では ないた め、 械を購入するにあたって補助金は受けら し 業 者 か ら 外 食 用 にと 特 別 に注 文 さ れている し、 みつひ か り は 地 元 企 れ ま せ ん が、 そ れ で も 機 械 には 投 資 す る しかないと言います。 ます。 業の 食 堂 か ら 注 文 を 受 け て 作ってい 三菱の機械は故障も少ないし、 もし故障し 「機械 がなければどうにもなりませんよ。 ても電話一本ですぐにかけつけてくれる。 「土がいいと、 品 質の 劣 化 が 抑 え ら れ る ん で す よ。 化 学 肥 料 だ と 天 候の影 響 を 受 け や すいので す が、 うちは有機肥料栽培 私は勝手ながら販売店もうちのチームの一 員だと考えているんですよ」 と関野さん。 で作っていますから、 ほとんど天候の影響 を受けません」 三 菱 農 機 北 陸 支 社の 坂 田 知 之 所 長 も、 農 家 か ら「チームの一員」と言 わ れてま ん やはり最後は土作りに帰着するようです。 トラクター、コンバイン、田植機ともオール三菱。 忙しい春作業に取り組む。 40 150 73 ざらでもなさそうです。 北健一さん(右) 三菱農機販売㈱ 西日本支社 三輪淳ニ郎さん(左) 稲作 大豆 保有機械 主な品種 田植えも間近、機械整備にも熱心。 47 能登川営業所 所長 滋賀県愛知郡愛壮町東円堂 50ha 17ha 麦 30ha 1ha 野菜 トラクター、 コンバイン、田植機 コシヒカリ、 日本晴、キヌヒカリ、みずかがみ 他 稲作 保有機械 主な品種 50 15 場所 坂田知之さん 富山県富山市浜黒崎 47ha トラクター、 コンバイン、田植機、乾燥機 コシヒカリ・てんたかく・てんこもり・ミルキー クィーン・新大正糯・みつひかり・古代米 北陸支社 場所 10 担当セールスマン 担当セールスマン 三菱農機販売㈱ 滋賀三菱農機販売㈱ 酒米用に 古代米も (左) 67 忙しい育苗作業。総数20,000枚もつくるという。 自家精米施設 余技にブルーベリーも手掛ける。 自慢の大規模乾燥施設。 乾燥調整用機械類 フル稼働の精米施設 三重県 長野県 石川県 滋賀県 ★ ★ 代表 西村茂彦 さん 滋賀県愛知郡愛荘町 農業法人(有)せきの 関野紀義 さん 西村農園 のりよし 愛知郡 京都府 富山市 富山県 岐阜県 右から西村実・茂彦・良子・悟さん 新潟県 大忙しの育苗作業 あいしょう 富山県富山市浜黒崎 若き有能 農業経営者 関野さん 岐阜県 土 次世代につなぐ農地の 壌 保 全 年に「地 力 増 進 法」を 日 本の農 地 は、今 さま ざまな 課 題に直 面 し ていま す。過 肥 料になったり、逆に不 足 させることにより、 農 地の地 力 が 低 下 し ているのです。このよ うな 問 題に対 処 するため、農 水 省 は昭 和 制 定 するな どし て地 力の増 進 を 図っていくべく尽 力 し ていま す。 今 回 は、日 本の農 地の現 状 と課 題についてとりあ げることとし、 農 研 機 構 中 央 農 業 総 合 研 究 センターの高 橋 茂 上 席 研 究 員にお 話 をうかがいました。 で す 。し か し 、そ の 地 力 が 日 本 の 農 地 で し ま す 。( 図 1 )だ か ら 、地 力 は 大 切 な の 良 く し、微 生 物の働 き を 活 発にし た り も く 、土 の 中 の 通 気 性 や 透 水 性 、保 水 力 を カリなどの肥料分を供給するだけでな 中 で 微 生 物 に よって 分 解 さ れ 、チッソや 物を用いた土づくりです。有機物は 土の 善 す る のに有 効 な の が 堆 肥 な ど の 有 機 量が改善目標を下回っている畑が約4 施 用 量 は 減っていま す か ら 、有 機 物 含 か か わ ら ず、毎 年 堆 肥 な どの有 機 物の 的に補 給 す る 必 要 が あ るのです。にも 壌 有 機 物 は 徐 々に消 耗 す るので、継 続 とって も 必 要 な も の で す 。し か し 、土 に保つた めに重 要 で す し、環 境 保 全に ていま す 。土 壌 有 機 物 は 、土 壌 を 良 好 炭 素 貯 留 量 は 増 加 す る こ と が わ かっ て重 要 です。堆 肥 を 与 えれば 土 壌 中の 農 産 物の生 産 や 収 量の増 加、生 産 性 の向 上 を 図 る 上 で、適 正 な 施 用 は 極 め すことが求められているのですね? ── 基 本 的には、堆 肥 の 施 用 量 を ふ や 通の促進が必要です。 き る 簡 易 土 壌 診 断 ツー ル を 開 発 し ま そのよ う な 声 を 聞いて、私 た ち 農 研 機 構 は、このた び 簡 単に土 壌 診 断 が で かかるから、生産者は嫌がりますね。 ──土壌診断はめんどうだし、お金も のです。 の 特 徴に合 わ せ て 施 肥 計 画 を 立 て る な り ま す 。土 壌 診 断 の 結 果 を 見 て 、そ めには、土 壌 診 断 を す る こ と が 必 要に の状 態 を 知 る こ と が 重 要 です。そのた を 判 断 す る た めには、ま ず 自 分の圃 場 指 導の重 要 性 が 指 摘 さ れていま す。肥 のチッソ、リン酸、カリの施用に関する の報 告 書 では、堆 肥の施 用 上 限 値 を 例 土 地には 地 力 という ものが あ り ま す。 こ れは、健 全 な 作 物 を 育 ててく れる 土の 生 産 力のこ と です。その地 力 を 総 合 的 改 料 が 適 切 に施 用 さ れ ている か ど う か 示 す る と と もに、堆 肥 を 施 用 し た 場 合 低下しつつあるのです。 割 あ り ま す。逆に過 度 な 施 用 は 土 壌 中 し た 。土 壌 分 析 機 関 な ど の 土 壌 診 断 ── ま ず 、日 本 の 農 地 の 現 状 について 教 ──それはなぜですか? の リ ン酸 な ど の 養 分 過 剰 を 引 き 起 こ えてください。 高 齢 化によ る 農 業 生 産 者 の 減 少 と と もに土 地 管 理に費 や す 時 間 が 少 な く な ほ ど 総 合 的 な も の で は あ り ま せ ん が、 炭 素 を 貯 留 さ せ、土 壌 が 持つ多 面 的 機 能 の生産性を向上させます。また、土壌の 的・化学的・生物学的性質を改善し、農地 が 年 々 減っていま す 。堆 肥 は 土 壌 の 物 理 )に よ る と 日 本 で は 、水 田 の 堆 肥 施 用 量 や 品 質 の 低 下 、環 境への 負 荷 、生 産 コ し まいま す。肥 料の過 剰 な 施 用 は 収 量 さ らに肥 料 を 与 え る と 農 地 は 病 ん で メタボの人間に食料を与え続けれ ば病気になるように、メタボの農地に ね? ──むやみに与えてはいけないのです てありますので参 考にしてください。 は、農研機構のホー ムページで紹介し 気 軽 に 利 用 で き ま す 。興 味 の あ る 方 重 要 成 分 について 簡 単 にで き る の で、 を 発 揮 さ せ て 環 境 保 全 にも 役 立 ち ま す 。 ス ト の 増 大 な どにつな が る の で す。特 し 、環 境 にマイ ナ ス に な り ま す 。施 設 会 を 開 き 、翌 平 成 2 0 方に関 す る 意 見 交 換 農水省は平成19 年に土壌管理のあり る こ と です。そ れぞ れの土 壌の特 性に す 。そ の た め に、ま ず 農 地 の 実 態 を 知 にフィード バックす る こ と は 不 可 欠 で 施 肥 履 歴 を 作 り、その履 歴 を 施 肥 計 画 容 易 な こ と で は あ り ま せ ん 。し か し 、 土壌肥料研究領域上席研究員 農研機構 農研機構では、公立試験場などと協力 などの流通・利用に問題もあります。 家畜ふんなどの堆肥は地力の改善に 貴 重 な 資 材 です が、高 水 分 でか さ ば る な取り組みをされていますか? ── 施 肥 の 効 率 化 に 向 け て ど の よ う ロールすることが大切なのです。 し ま す 。い ず れ に せ よ 、肥 料 を コ ント て き ま す か ら、ゆっく り 効 果 を あ ら わ で 覆った も の で、少 し ずつ圃 場 に溶 け る と 良 い で しょう 。こ れ は 、肥 料 を 膜 吸 収 さ せ るには、被 覆 肥 料 な ど を 用い も 、イ ネ は 吸 収 で き ま せ ん 。ゆっく り 田植えのときに一度に大量に施肥して 組 み 合 わ せ る か を 計 画 す る こ と で す。 合いな ど を 考 慮 し、どのよ う な 肥 料 と 農研機構中央農業総合研究センター し て、ペレット 堆 肥 の 製 造 や 肥 料 効 果 の 解 明に取 り 組 ん で き ま し た。堆 肥 ペ レットは堆肥などを小型成形したもの で、ペレット 化 によ り 減 容 化 さ れ 保 管 場所が少なくてすむ、施用労力が減る、 全国各地への運搬が容易になるなどの 利点があります。また、家畜ふん堆肥を ペレット化することでリン酸肥料とし ての効果が向上するという結果が得ら れ ていて、そ の 要 因 について の 研 究 も 進めています。 ── 日 本 の 農 地 を 次 世 代 に ひ きつ ぐ た めに、農 家 が 果 た す 役 割 は 大 きいで す ね。 その通 り です。農 業 生 産のた め だ け でな く、環 境 保 全のた めにも 土 壌 管 理 は重要です。農家の高齢化などにより 全 国 で耕 作 放 棄 地 が ふ えていま す。し かし、農地はいったん放棄されると、元 す。そんなことになれば、次世代に農業 にもどすのに何年もかかってしまいま そのものを引き継げなくなってしまい ます。そうしないためには、農地を保全 し、よ り よい土 づく りに励 む 必 要 が あ ④肥料散布:ライムソワー、ブロードキャスター 農研機構 ります。 ③堆肥散布:マニュアスプレッタ すので気をつけなくてはなりません。 し か し、堆 肥の施 用 量 が 減 り 続 け ている よく見られます。悪意ではなく、よか ── 規 模 拡 大 の 流 れの 中、生 産 者 も で き る だ けコス ト を か け ずに土 壌 診 断 年「地 力 増 進 基 本 指 針 合 わ せ た 処 方に合 わ せ て 施 肥 を す る ── 施 肥 を 効 率 化 す る た め の 方 法 は ②深 耕:深耕ロータリ、プラウ 高橋 茂 たかはし しげる ※資料・図表等は農研機構のホーム ページより でいるといます。その中で、日本で出る1年間の 生ゴミ1940万tのうち、家庭から出る生ゴミは 1 0 0 0 万 t( 厚 生 省 調べ)で、これは6 5 5 万 人が 1年間 食べていける量を廃棄しているといわれ ます。日本は、世界各地から食料を輸入し、世界 の食料バランスを崩すほどに大量購入する一方 で、食べものを大量に無駄にしています。食料の 「生産→加工→消費」の過程のなかで、廃棄され プラウ作業 連 世 界 食 糧 計 画( WFP)によると、世 界 食品 廃棄物 ①心土破砕:サブソイラー り 、堆 肥 を 与 え な く なった か ら で す 。水 た め、土 壌 中の有 機 物 含 有 量 は 低 下 傾 向 に畑 土 壌 では 酸 性 化、塩 類の集 積 を ま ──堆肥といっても色々ありますね? れ と 思って やって い る こ と で す が 、そ (一部は再合成されて腐植化) 国 には8億5000万人の人々が飢えに苦しん もったいない 三菱農機の土壌保全に対応する 作業機 田における堆肥等の施用量の推移(図 2 にあるのです。 堆 肥の原 料には、稲 わ らのほ かに牛 糞 な どの家 畜 排 せつ物 が あ り ま す。全 国 で れがかえって作物のためにはよくない ね き 、肥 料 成 分 の 地 下 水 な ど が 溶 出 発 生 す る 家 畜 排 せつ物の量(図 3)は、年 園芸では、肥料を与えすぎるケースが 間 約 9 千 万 ト ンです が、都 道 府 県 間 で大 土壌有機物 る割合が世界一高いのではないかと言われ、ま だ食べられる食料の2、3割が廃棄されていると 推測されています。大変もったいないことです。そ こで農水省・環境省では地球環境問題や資源の 有効活用の面から、食品残さは「食品循環資源」 ととらえ、肥料や飼料にして有効利用していくこ とが求められている。農林水産省は現在の飼料 自給 率 2 3 %を3 5 %へ上げていくことを目標に 掲げています。大いに活用してもらいたいもです ね。 ブロードキャスター作業 こともあるのです。 の発 生 量 でみ る と、南 九 州 でと ても 多 く を 改 定 いた し ま し た 。 をしたいと考えているはずですが? こ の 中 で、土 壌 を 総 合 ことが必要なのです。 ── メ タ ボ 農 地 か ど う か の 判 断 が 難 的に改 善 す る 基 本 的 ありませんか? な 資 材 であ る 堆 肥に 着 目 し 、堆 肥 施 用 量 の 図 3. 耕地面積当たりの家畜排せつ物発生量 肥 料の種 類 や 施 肥の仕 方、溶 出の度 基準値も設定しまし 資料:米生産費調査 た 。ま た 、意 見 交 換 会 図 2. 水田における堆肥等施用量の推移 養分の可給態化 + + + ライムソアー作業 畑土壌可給態窒素の簡易判定キット しいですね。 植物体の物理的 な支持 肥料の施用 ペレット化された家畜の 糞尿や食品残渣 59 なっていま す 。こ れ ら を 資 源 と し て 有 効 ・養分の保持 - + + + ・水分の保持 微生物による 有機物の分解 + 粘土粒子・腐植 + + に活 用 す る た めには、堆 肥の広 域 的 な 流 作物残渣の還元 2001年に国の研究機関を整理統合し「農業技術研究機 構」 として発足。その後、2006年に現在の組織である「農 業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)」 となった。現 在、茨城県つくば市にある本部のほか、全国に14の研究 所等があり、各地で研究開発や普及を行っている。各種研 究を通じて、食料・農業・農村が直面するさまざまな問題 の解決と国民が期待する社会の実現に貢献している。 資料:畜産統計、耕地及び作物面積統計(平成 24 年)等を基に 畜産企画課で作成 注:畜舎内での窒素揮散量を考慮した数値である。 養水分の保持 き な 格 差 が あ り ま す 。耕 地 面 積 当 た り + - + - 動植物残渣、 動物排泄物等 + 肥料 成分 + + + - + - + ++ --- 養水分の供給 + + - + 規模拡大すると施肥も大変です。 圃 場 の 状 況 を一枚 ず つ 把 握 す る の は 図1. 農地土壌における養分の循環 ご は ん 讃 歌 小さいころから 食の思い出 東 海 支 社 ☎052(419)6721 西 日 本 支 社 ☎0869(24)0820 九 州 支 社 ☎0942(84)1888 ここに注目! 夏の紫外線対策 30 農業に多大な恵みをもたらしてくれる太陽。でも、夏の強い日 差しは農作業をされる女性には大敵でもあります。 とくに怖い のが紫外線。シミやしわの原因になるだけでなく、皮膚がんや 白内障、急性角膜炎になることも。 そこで欠かせないの が紫外線対策(UVケア)です。できるだけ肌の露出を 避け、 日焼け止めクリームを使うようにしましょう。最 近はUVケア商品が数多く出回っています。 どんなもの を選び、 どのように使えばよいのか、 まとめてみました。 関東甲信越支社 ☎0480(58)9521 東 北 支 社 ☎022(207)3711 UVカット眼鏡で目を守る 北 海 道 支 社 ☎0123(22)1234 ・ くさんのご 意見 編 集部へのた マ ス ア 機 。 農 た 三菱 うございまし の言葉ありがと し ま 励 ・ 想 感 ご 尚、前号(ASUMA4 号)の当選者は下記の通りです。色文字の方は色紙とも。 ■ 平村清信 / 岐阜県養老郡 ■ 藤城正 / 千葉県香取市 ■ 中尾和恵 / 徳島県阿波市 ■ 水野卓章 / 愛媛県宇和島市 ■ 安西清一 / 福島県福島市 ■ 阿部田勲秀 / 愛知県岡崎市 ■ 山内伊佐男 / 北海道伊達市 ■ 川野勝美 / 大分県国東市 ■ 伊藤ヨシ子 / 岩手県一関市 ■ 井之村英樹 / 鹿児島県鹿屋市 三菱農機製品の愛称は クイズ 1968年茨城県神栖市生まれ。 1985年 「夕焼けニャンニャン」 オーディションに合格。 1986年 「あじさい橋」 が大ヒット。 以降数多くのヒット曲を発表、 多くのファンに支えられて活躍。 2013年、 「白鷺の宿」 絶賛発売中。 特 に 食べ物の 好 き 嫌いは 無いのです が、大 勢で食べる食 事は特に美 味しいで すよね。 みんなで一緒に集まって食べてお 酒も 頂く時が一番 美 味しいです。盛り 上 がりますしね 。ただし 、歌 う 日の前の夜 に盛り上がりすぎると翌日に響きます。 大きい声で笑ったりするのは、 一番のどに 負担がかかるので注意しないといけませ ん。仕 事がら 地 方に行くことが多いので すが、新 鮮で美 味しい地 元のものをいた だくのが何より楽しみです。 お米は、故郷 の茨 城から 送って頂いていますけど 、農 家の方が丹精込めて作られていることに 感謝しなくてはといつも思っています。 これからは 「 P A 」や「 S P F 」と い う 表 記 が さ れ て い ま す 。P A は 、肌 を 黒 く 焼 い て し わ や た る みの原 因 と な る 紫 外 線 A(U V ‐ A)を どのく らい 防ぐかを「+」の数で4段階 に 表 示 し た も の 。数 が 多 い ほ ど 防 ぐ 効 果 が 高いこ とに なります。 S P F は 、皮 膚 が ん の 原 因 と さ れ る 紫 外 線 B( U V ‐ B )を 何 時 間 防 い で く れ る か と い う こ と を 数 値 化( 最 高 )したもので、SPF値 が 高いほ ど 防 ぐ 時 間 が 長 く なります。しかし、PA値や S P F 値 が 高 い 分 、肌への 負担も大きくなります。 P A 値 + + + 、S P F 値 か ら 使 い 始 め て 、U V カッ ト 効 果 や 肌への な じ み 具 合 を見ていくとよいでしょう。 数値の高さよりも肌全体 を む ら な く カ バーす る こ と の ほ う が 大 切 で す 。汗 な ど で日焼け止めが落ちてしま い ま す か ら 、3 ~ 4 時 間 ご と に塗 り な お す よ う にし ま しょう 「○○○」です。 お答えはハガキに①お答え○○○②住所・氏名・年齢③その他ご意見・ご感想等を書いて下記 の宛先に 2014 年 9 月末日までにご応募ください。お答えは下記へどうぞ▼ 〒 340-0203 埼玉県久喜市桜田 2-133-4 三菱農機(株)事業本部 アスマ編集部 ヨロシクね! 編集部では楽しいプレゼントが当たるクイズを用意いたしました。三菱農機製品の愛称 を当ててください。下記の○○○に相応しいカタカナ 3 文字を当てはめて、はがきでご 応募ください。正解の方に抽選で「城之内早苗さんのサイン入り色紙」と豪華プレゼン トが当たります。 三菱農機ではトラクタ・田植機・コンバインの愛称を ASUMA (アスマ)に変更しています。 ASUMA とは Agriculture(農業)Support(支援)Machinery(機械)の頭文字をとっ て命名しました。ASUMA の思想を織り込んだ新製品が続々生まれています。 ユーザーの皆様の一層の応援をよろしくお願いいたします。 Profile 母が民 謡を 習っていたので、小 学 生の ころから一緒になって民 謡を 歌ってまし た 。すると 、周 りの人 達に 上 手 だねって ほめられ、ほめられると 調 子に乗って続 けました。ほめられて伸びるタイプなの で… 。そのうち 、三 味 線にも 興 味 がいき まして、習っていました。演歌もコブシ付 けて歌ったりしていると 、回 りの大 人が 喜 んでくれるので増 々好 きにな り まし た。中 学二年 生の頃には松 原のぶえさん の「 女の出 船 」 で、テレビのオーディショ ンに応 募したのですが、三 次 選 考で落ち てしまいました。 でも、 それからさらに歌 の楽しさを 知 り 、東 京で歌のレッスンを 受けることになりました。 日 焼 け 防 止の基 本 は 肌 を さ ら さ な い こ と 。日 差 し が 首 元 ま で 届 か ないよ うにつば の広い帽子をかぶって、紫外 線 を カット す る ポ リエス テ ルと 綿の混 紡 素 材の長 袖 服 を ま と い 、U V カット 仕 様 の大 き めのサ ングラスを か けましょう。 夏 は 白 や 淡い色の衣 服 を 着ることが多くなります が 、白 は 光 を 反 射 し 紫 外 線 を 通 し や す い の で 、黒 な ど の濃い色 が お す す め。逆に、 サ ング ラ ス の レ ンズ は 濃 い 色 を 避 け て 薄 め の も のにし ま す 。濃 い レ ン ズ を 使 う と 瞳 孔 が 開いて紫 外 線 を 浴 び やすくなるからです。 最 近 の 研 究 で は 、目 に 紫 外 線 が 当 た る だ け でメ ラニ ンが 作 ら れ 、日 焼 け す る と い わ れ て い ま す 。目 を 紫 外 線 か ら 守 る こ と は 、白 内 障 な どの予 防 だ け でな く 美 容 の上 でも 大 切 な こ と でも あ るのです。 日焼け止めは肌全体に むらなく塗り拡げる 日焼け止めの商品には、必ず 50 城之内早苗さん 代はめまぐるしく 流れに巻 き 込ま れ、 ニ十 代はその反 動で悶々としていた 時期がありました。 そして三十 代になってちょっとゆっくり してみようかなと思ったら結婚しちゃい ました。 これからは、歌に限らず面白いと 思うものをやっていけるマルチな歌 手で いたいなと思いますね。 民謡は本格的なものが多いので難しいの ですが、三 年 前に西 馬 音 内 盆 唄(にしも ないぼんうた)という曲を 歌わして頂き まして、大変喜んで頂きました。今までの 苦労がちょっぴり実ったかなと思いまし たけど 、まだまだもっとがんばらないと いけないですが…。 いま「白鷺の宿」 という曲をで頑張ってい ます。皆さんのお応 援をよろしくお願い します。 http://www.mam.co.jp/ ホームページ いな♪ い と る 当 A S UM A 読者広場 おニャン子クラブに 「 夕 焼 けニャンニャン」という 番 組 の オーディションがあるから 受けてみない と 勧められたのが高 校二年の時でした。 絶対受からないから、万が一受かってもこ の番組は三ヶ月しか続かないからと言わ れて送り出されました。 レッスンばっかり で飽きていたこともあったので気 楽に受 けてみました。 そしたら受かってしまった んです。 番 組では「おニャン子 」 の曲を 歌って、踊 るのですが、ダンスはフォークダンスくら いしか経 験がありませんでしたので、難 しくて困りました。私には合ってないのか なって思いがあって、元々好きだった演歌 に興味が向かいました。 その後、念願の演 歌「あじさい橋 」 でデヴューし 、 ヒットさ せて頂きました。 その時に、私はやはり演 歌がいいなぁとしみじみ思いました。 十 本 社 島根県松江市東出雲町揖屋 667 - 1 ☎ 0852 (52) 2111(代) 事 業 本 部 埼玉県久喜市桜田 2-133-4 ☎ 0480(58)7050 (東京事務所) 販 売 会 社 三菱農機販売(株)本社 埼玉県久喜市桜田 2 -133 - 4 ☎ 0480(58)9524 北 陸 支 社 ☎0776(27)3078 A4201407
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