の 東 ︻板書例①︼ 水 西 = = 欧米 西洋 = 東洋 日本 = ﹁ 水 ﹂ と の向 き 合 い方 に お け る 比較 文 化 日本と欧米の違い 日本の精神文化の特徴 目標 1日本人はどのように﹁水﹂を楽しむか。 2その楽しみ方には、どのような精神文化が表れているか。 1筆者の考えを読み取ろう。 2文の構成を理解しよう。 3日本文化に対する理解を深めよう。 ︻ 目 標と 課 題 ︼ 課題 ︻構成︼ 二 一 水 と日 本 人 欧米の水の芸術﹁噴水﹂ 日 本の 水 の 仕 掛 け ﹁ 鹿 お ど し﹂ 結 転 承 起 話題 三 日本 人 の も のの 味 わ い 方 ペ ー ジ・ 行 四 ︻板書例②︼ ︻第一∼第三段落 日本 ﹁水﹂の楽しみ方の日本と欧米の違い︼ 欧米 流れるものの存在を強調 単純で緩やかなリズム 無限 静寂と時間の長さ 噴きあげる水 音を立てて空間に静止 噴きあげる華やかな芸術 壮大な水の造形 とどろき 噴水 流れる水 空間的な水 鹿おどし 時間的な水 せせらぎ 気候 が乾燥 して いて 人々が 噴き あ げる 水 を求 め た ローマ以来の水道技術があった 池 気候が湿潤で人々が噴きあげる 水を求めなかった 噴水を作る水道技術がなかった 水は圧縮したり、ねじ曲げたり 造 形 する 対 象 滝 水は自然に流れる姿が美しい = 水 の本 質 自ら形なきものに形を与える = 情緒的 目に見える水 積極的に形なきものを 楽しむ 感覚的 本質を 感じ取り 、積 極的 に 楽 し む。 直感的 目に見えない水 ﹁水の東西﹂ワー クシートA 一年 組 番 5 4 4 3 3 3 2 2 2 1 1 1 氏名 を作 っ た。 と いう 精 神文 化が ある こ とが 分か る 。 と 考え 、 と して いる の に対 して 、 を作 っ たの に対 して 、 日本 人は ■﹁ 水の 東西 ﹂ にお ける 筆 者の 主張 を 、 ﹁ 形な きも の ﹂ ・﹁感性﹂という語句を使用して、まとめよう。 日 本人 は、 ■﹁ 水の 東 西﹂ の論 旨を ま とめ よう 。 水 を楽 しむ 仕 掛け とし て 、西 洋人 は で味 わ い、 楽し も うと した から だ 。 そ れ は、 西洋 人は 、 水を 日本 人は 、水 は それ を こ のこ とか ら 、日 本人 には ■筆 者の 主 張や 論旨 から 、 感じ たこ と 、浮 かん だこ と を書 こう 。 活動 に意 欲的 に 取り 組ん だ。 5 4 一言 感 想 ■感 じた こと 、 浮か んだ こ とか ら、 考え た こと を簡 単 にま とめ てみ よ う。 ワー クシ ー トの 活動 が でき た。 5 ■ 手紙 文を 書 き終 わっ たら 、 自己 評価 を し、 一言 感想 を 書こ う。 手 紙文 が書 けた 。 ﹁水の東西﹂ワー クシートB 一年 者 表 発 モ メ モ メ 氏名 モ メ 者 表 発 番 者 表 発 モ メ 組 モ メ 者 表 発 ■仲 間の 手紙 文 の発 表を 聴 いて メモ を取 ろ う。 者 表 発 モ メ 活 動 に意 欲的 に 取り 組ん だ。 5 5 4 4 4 3 3 3 2 2 2 1 1 1 一言 感 想 者 表 発 ■ 仲間 の 発表 を聴 いて 感 じた こと 、 気付 いた こと を 書こ う。 ■ グル ープ で 話し 合っ た こと をメ モし よ う。 ワー クシ ー トの 活動 が でき た。 5 ■ 今日 の活 動 を自 己評 価を し 、一 言感 想を 書 こう 。 評 論を 読む 楽し み が理 解で き た。 ︻生徒の 作文例 ︼ あ じ さい が美 し く 咲 く 季 節 と なり ま し た。突 然 の 手 紙 で 失礼 し ま す 。私 は岐 阜 県 ○ ○ 市 に あ る ○ ○ 高校 に 通う ○ ○○○ と申し ます 。 拝啓 ﹁ 水 の 東 西 ﹂ で あ な た は 、 日 本 と 西 洋 の 水 の楽 し み 方 を 比 較 し な が ら 、 日 本 人 は 水 は 自 然 に 流 れ る 姿 が 美 し い と考え ている のに対して、西 洋人は水を圧縮したり、ねじ曲げたりしたりと、造形する対象として考えていると 述べ て おら れ ま し た 。私 は、 あ な た の 考 え に と ても 共感 し ま し た 。私 は、 建 築 物 や 庭 な ども 同 じだ と 考 え ま し た。 西 洋 の 建 築 物 は 、 様 々 な 彫 刻 が ほ ど こ さ れ 、 赤 や 青 な ど 色 鮮 や か な の に 対 し て 、 日 本 で は 自 然と 調 和 し 、 ひ っ そ り と た た ず ん で い る よ う だ と 考 え ま す 。山 崎 さ ん は ど う 思 わ れ ま す か ? 敬具 ○○○ ○ こ れから も西洋だ けでなく、さまざまな異文化圏と比較しながら、日本人の心 のあり方や日本文化について考 え て い き た い と 思 い ま す 。山 崎 さ ん の ま す ま す の ご 活 躍 を 期 待 し ま す 。 平成二 十一年 七月一 日 雨 ば か り が 続 く 日 々 で す が 、 一 方 で た ま の 晴 れ 間 の 景 色 が 美 し い 季 節 で す ね 。 私 は 岐 阜県 □ □ 市 に あ る □ 山崎 正和様 拝啓 □ 高 校 に 通 う □ □ □ □ と 申 し ま す 。 学 校 の 国 語 の 授 業 で 、 山 崎 さ ん の ﹁ 水 の 東 西 ﹂ と い う 文 章を 、 大 変 興 味 深 く 読 みまし た 。 ﹁水の東 西﹂であ なたは、日本と西洋の水の楽しみ方を比較しながら、日本 人には積極的に形なきも のを恐れ ない心を持 つ、つ まり本質を心で味わい、楽しむ感 性を持つという精 神文化があることが分かると述べられてお ら れ ま し た 。 確 か に そ う い う 感 性 が 日 本 人 に はあ り ま す 。 例 え ば 、 食 に つ い て な ど も そ の あ ら わ れ だ と 思 い ま す 。 日本には 、和食 という日本固有の食文化があり、西洋にはフ ランス料理やイタリア料理など、洋食の文化があり た 目 か ら し て も 豪 華 で 、 味 も 濃 い と 思 い ま す 。こ の 違 い に つ い て 、 日 本 は 質 素 で あ る け れ ど も 、 本 来 の 食 材 の 味 ま す 。 日 本 の 和 食 は 、 西 洋 に 比 べ た ら と て も 質素 で あ り 、 味 も 薄 い と 思 い ま す 。 そ れ に 対 し て 、 西 洋 の 食 は 、 見 を味わ えるよ うな料理であり 、山崎さんが述べておられたように、本質を心で味わい、楽しめる食だと思いまし た 。 こ の 他 にも 西 洋 と日 本 の 違 い に つ い て、 さ ま ざ ま な 違い が あ る と 思 う の で 、 調べ て み たい と 思 い ま す 。 敬具 季 節 柄 、 体 調 を 崩 し や す い 時 期 で す 。 ど う か ご 自 愛 下 さ い 。 ま た ど こ か で 山 崎 さ ん の 文 章 と出 会 え る こ と を 楽 平 成二十 一年七 月一日 しみ にして い ます 。 □□□□ 雨 の日 が 多 く な っ て き ま し た 。梅雨 の 季 節で すね 。私 は岐 阜 県◎ ◎ 市 に あ る◎ ◎ 高校 に 通う◎ ◎ ◎ ◎ と 申 山崎正 和様 拝啓 し ま す 。学校 の国 語 の 授 業 で 、 山 崎 さ ん の ﹁ 水 の 東 西 ﹂ を 読 み 、 自 分 なり に 考 え た こ と が あ る の で 、 お 手 紙 し ま あ な た の 言 う と お り 、 日 本 人 と 欧 米 人 は 様 々 な と こ ろ で 違 っ て い る と 思 い ま し た 。 中 で も 一番 わ か り や す い 違 した 。 い が 、 自 然 か 人 工 か と い う と こ ろ で す 。 日 本 人 は 、 水 を 流 れ る も の と し て 自 然 な 流 れ を 楽 し む﹁ 鹿 お ど し ﹂ を 作 り、 欧 米人 は自 然で はなく、 全 くの人工的 な﹁噴 水﹂を 作り ました 。このこ とから、 あなたは日 本人には﹁形 な きも のを恐 れない 心 ﹂が あると言い ました 。つまり、逆 を 言えば、 欧 米 人は形 なきも のに不安を感 じてい るとい う ことで はない で しょうか 。この違い は、 大きな違いだ と思い ま した 。このことから、 自 分は日 本人で あること を少し 誇りに 思った りしま す 。 ◎◎ ◎◎ ま た ど こ か で 山 崎 さ ん の 文 章 と 出 会 い 、 考 える こ と を 楽 し み に し て い ま す 。 ま す ま す の ご 活 躍 を 期 待 し て い ま す。 平成 二十一 年日 七 月一日 山崎正和 様 拝啓 ナ メ ク ジを よ く見 つ け る 季 節 に な っ て き ま し た 。突 然 の手 紙 で 失礼 し ま す 。僕 は、 岐 阜 県 △ △ 市 に あ る △ △ 高校 に 通う △ △ △ △ と 申 し ま す 。学校 の国 語 の 授 業 で 、 山 崎 さ ん の ﹁ 水 の 東 西 ﹂ とい う 文 章 を 、 大 変 興 味 深 く ﹁ 水 の 東 西 ﹂ を 読 ん で 一 つ 気 に な っ た こ と があ り ま す 。 そ れ は 鹿 お ど し は 、 形 な き も の ︵ こ こ で は 水 で す ︶ に 読 ませ てい た だ きま した 。 よって ﹁コー ン ﹂という 音を 楽し むも のといい ましたね 。なら ば、 風鈴も 同 じなのか なぁ と思い ました 。なぜ な ら、 形 なきも ので ある風によ って﹁ちりー ん ﹂という 音を 楽しんでい るから で す 。そう 考え ると日 本人の文化 に 少し 興味を 持ちま した 。 だから 、 その よう な 本を読ん でい き たい と 思い ま す 。 △△△△ ま た ど こ か で 山 崎 さ ん の 文 章 に 出 会 い 、 楽 し く 読 み た い と 思 い ま す 。ま す ま す の ご活 躍 を 期 待 し て い ま す 。 敬具 平 成二十 一年七 月一日 山崎正 和様 ︻ 生徒 の 自己 評価 と感 想 ︼ 一言 感想 ・ いろ いろ な 考 え が 持て た 。 ・みんな考えが違う。 ・ 他 の 人 の 考 え 方 も 分 か っ て 、 自 分 の 考 え も 大 きく な っ た の で よ か っ た 。 ・他の人の意見から新しいことに気づいたり、考えたりすることができた。 ・あんまり評論文は好きではないが、楽しめた。 ・一人ひとり意見が違ったし、注目する点も違っておもしろかった。 ・グループで意見を交流することで、自分とは違う視点を見つけることができた。 ・評論文はいろんな知識を得ることができて楽しい。 ・自分の考えを書けることができた。 ・評論は難しいです。でも、反論を考えるのは楽しかったです。 指導 者 まと め 筆者の論から﹁自由に ﹂﹁発展的に﹂考えることに主眼をおいたが、やはり、筆者の論に引きずられるのか、筆者への反論 し か し 、 他 者 の 論 を も と に 自 ら が 自 ら な り に 考 え る と い う 課 題 は お お よ そ 到 達 で き た 。 ま た 、 そ の 中で 、 ﹁ 考え る ﹂楽 しみ や や 、筆 者 と は違 う 日 本文 化 論 は出 に くか っ た 。 こ の 点 は、 具 体 的例 示 をす るな ど 、 ﹁ ワー ク シ ート A﹂ の活 動を 見直 した い。 ﹁他者と考えを交流する﹂楽しみを味わった生徒も多く、指導者としてほぼ満足のいく授業で あった。
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