豊穣の一献 - 総合環境企業ミヤマ株式会社

製品不良の異常発見・原因究明を目視で判定
デジタル画像診断サービス
ミヤマでは、ナノサイズまで目視判定可能な画像診断サービスを行っています。これは、対
面分析によるスクリーニ
ングを行なうことで、目視
での判定が困難な異物
付 着 等も発 見でき、分
析時間の短縮が可能で
す。左の画像ではニッケ
ル以外の物質が暗く表
示され、ニッケルメッキ表
面上に異物の存在が確
認できます。
■異物を発見・
特定する(面分析)
象サンプルを 30 万倍までの拡大画像により目視確認できるほか、X 線分析装置による成
分測定が可能です。異物の成分が特定されることで原因究明が進み、生産工程の品質
管理に役立てることができます。
また、これまで困難とされた水分を含んだ試料の分析も可能で、新規格のアスベスト分析
にも対応。工業製品から食品まで幅広い分野の分析を承ります。
<画像診断事例>
■成分を調べる
炭素
■拡大して確認する
(画像分析)
(ピンポイント分析)
ニッケル
↑サンプル
(表面にニッケルメッキ)
↑スケール500μm
(画像 左)
から 10μm
(画像右)
に拡大
環境地質事業
面分析で発見した異物をピ
ンポイントで X 線分析し、成
分を調べた結果です。グラ
フ(茶)のピークから異 物
の成分は炭素であることが
わかります。また、
ニッケルメッ
キの表面部分は左のグラフ
(青)のピークからニッケル
であることが確認できます。
環境商品事業
フィルターの いらないろ 過 機 高濃度汚染土壌の処理コストを削減!
現地浄化サービス
土壌中の有害物質を効率的に液中に溶出させる「化学洗浄技術」と移動
可能な「現地処理装置」により第二種特定有害物質による高濃度汚染土
壌の現地洗浄、
浄化を低コストで実現します。
現地洗浄装置
豊 穣 の一献
汚染土壌
洗浄液
① 洗 浄・
分級
OUT
クリーンな液体
遠心分離
沈降
粗粒分
細粒分
細粒分
③脱水
② 分離
FILSTAR
遠心分離方式で液中の微粒子を
回収。完全メンテナンス・フリー、
フィ
IN
ルター廃棄物ゼロ、ランニングコス
ト・ゼロを実現します。
対象・用途
工作機
(研削盤・研磨機)
の切削粉の回収、塗装・メッキ
工場の洗浄水、工業用水、工場循環水のスラッジやゴミ除
去、
半導体・バイオ等の不純物の除去等
洗浄済み
土壌
再利用
ろ過効率
沈殿
▶
●汚染土壌の搬出や埋め戻し等の費用を大幅に削減
●前処理として濃度低減・汚染土の減溶化
●スポット的な土壌汚染を短時間で対策
90
%超
ろ過実験開始
3 分後
(10μm以上の浮遊物)
回収微粒子を含む液体
本社/〒 381-2283 長野県長野市丹波島一丁目1番 12 号 TEL.026-285-4166(代)
FAX.026-283-0011
■リサイクルセンター/長野・松本・東京・燕・秋田・名古屋・大阪 ■工場/長野・中野・上越・分水・燕・大町
■技術開発センター ■ EM 開発センター ■装置機材センター ■保全機材センター
■名古屋プラントサービスセンター ■新潟プラントサービスセンター ■関西プラントサービスセンター
■営業所/盛岡・秋田・仙台・郡山・宇都宮・水戸・新潟・長岡・燕・上越・中野・長野・上田・松本・諏訪
甲府・前橋・埼玉・東京・千葉・横浜・静岡・富山・名古屋・京都・大阪
詳しくは当 社ホームページへ
http://www.miyama.net/
PIGEON POST #13
発行日:平成 25 年 1月1日 発行人:南 克明 企画:ミヤマ株式会社 広報室 制作:合同会社 ch.
ピジョンポスト #13
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諏訪大社のご宝物「真澄の鏡」の名を冠した銘
酒「真澄」の蔵元、宮坂醸造。この酒名は諏訪大
社から直々に使用を勧められたものだそうです。
熟練した杜氏や蔵人が酒造好適米を丁寧に磨
き上げ、霧ヶ峰高原からの伏流水を仕込水に醸
しています。
す な ど、全 国 有 数 の 酒 ど ころ。そ
信州は全国で2番目に多くの酒
蔵をもち、酒米﹁美山錦﹂を産みだ
なのです。
酒は、土地の﹁顔﹂とも言える存在
の恵を存分に受けて醸される日本
も 地 域により 様々です。その土地
表 情 を見せる日 本では、酒の個 性
だ四 季 があ り、土地ごとに異 なる
原料や気候に大きく左右される
酒造り。豊かな 自然と変 化に富ん
ています。
した酒 として、多 くの人に 愛 され
の名の通り日本の文化に深く根ざ
酒もまた、味はもちろんのこと、そ
多 種 多 様な地酒があります。日本
世 界 にはその土 地の気 候 風 土
や、生 活 習 慣 と 密 接に結 びついた
を見せますが、日本の食 文 化が世
多様化と共にその人気は一時陰り
いた﹁日本酒﹂という存在。文化の
ヨーロッパ等、
﹁ 外 国 ﹂への進 出で
た 起 死 回 生の一手 が、アメリ カや
打 破 す る ため、一部の 酒 蔵 が 打っ
弱にまで減 少しま す。この状 況 を
といわれた酒蔵の数も 2000 軒
本 酒離れが進み、最 盛期は2万 軒
しかし戦 後、生活習 慣や食の多
様 化、外 国 酒の輸 入 等で人々の日
的な役割を担ってきました。
占めるまでになり、戦 前 まで中 心
明治中期には国の税収の第一位を
時代まで るという
﹁酒税﹂
の歴史。
国 を 支 えてきたといいま す。室 町
また文化や慣習など日本人の内
面だけでなく、
﹁実利﹂の部分でも
歴 史 と ロマンに 思 い を 馳 せ て
美 酒に酔 う
の 信 州の中 央 に 位 置 す る 諏 訪で
界で評 価され始めるとともに、再
した。日 本の文 化 と密 接に結 びつ
350 年にわたって酒蔵を営み、現
きました﹂と宮坂さん。日本人のソ
祝い事などに古くから用いられて
たころより 造 られてお り、神 事 や
﹁日本酒は稲作農耕文化が始まっ
日本酒の歴史について伺いました。
坂醸造株式会社の宮坂公美さんに、
要だとの考えによるものです。
発 信、提 供することが何より も 重
ど、日 本 酒 をひとつの文 化 として
これは食事との相性や楽しみ方な
飲 食 店 に 限ってい る といい ま す。
海外でのシェアを伸ばす宮坂醸
造でも、輸 出先は小 売 業ではなく
び輝きを取り戻したのです。
ウルフードともいえる﹁米﹂を原料
気候風土と人が醸し出す豊穣の
一献 をゆっくりとじっくりと味わ
在 も 多 くの蔵 元で使 用 される﹁
とし、常に生活の傍らに無くてはな
う。そこにはきっと、至福の瞬間が
号酵母﹂発祥の蔵として知られる宮
らない存 在 として、日 本 酒は 古 来
宮 坂 醸 造 で は フ ラ ン ス、ボ ル
ドーで 年に 度開催されるお酒
﹂に 年 以 上 に わ た り 参 加
SAKE
し、その魅力を海 外に発 信し続け
ています。
を力 として、今 まさにその時 を迎
送った その 言 葉。351 年の 歴 史
た、坂口謹一郎 先 生が 宮 坂 醸 造に
意味︶
。お 酒 博 士 と し て 敬 愛 さ れ
﹁吟 香 布四海﹂
︵※ 真 澄の 吟 香 が
あまねく世界に広がっていくとの
宮坂さんの言葉が印象的でした。
上がっていただきたいんです﹂との
皆さんには美 味しく、楽しく召し
が 子 の よ う な 存 在 で す。だ か ら、
ています。
﹁日本酒は一本々々が我
ンのスタッフ教育にも重点を置い
んでいただ く ため、現 地レストラ
も異なるそうですが、美味しく 飲
など、地域ごとに好 まれる飲み方
では 冷 酒、ニューヨークでは 熱 燗
宮坂醸造が特に力を入れるのは
日 本 酒の楽 しみ 方の提 案。ハワイ
人々に愛されることとなりました。
の努 力により 広められ、世 界 中の
始 め、同 じ 志 を 持った日 本の蔵 元
あふれるその個 性は、宮 坂 醸 造 を
といった多様な飲み方がある魅力
んなシーンにも対 応し、
﹁冷﹂
﹁燗﹂
甘口や辛口など豊富な味わいでど
られること も あった とか。しか し
酒ですが、当 初は中 国酒と間 違 え
今でこそ高級レストランのワイ
ンリストにもその名を連ねる日本
10
えています。
「日本酒を日常に取り入れ、もっと気軽に家庭で
楽しんでもらいたい」と語る、宮坂公美さん。宮
坂醸造「諏訪蔵」に隣接し、自身がディレクター
を務めるCella MASUMIでは蔵出しの新鮮な日
本酒はもちろん、食卓に彩をそえるこだわりの
器や食材を え、お酒とそれを取り巻く文化の
魅力を発信しています。
約束されています。
宮坂公美さん
﹁吟香布四海﹂
真 澄・宮 坂 醸 造 の 挑 戦
蔵元ショップ・Cella MASUMI
ショップディレクター
より我々と共に歩んできたのです。
7
1
の展示 会﹁ VINEXPO
﹂やハワイで
行 わ れ る 日 本 酒 品 評 会﹁ JOY OF
2
ピジョンポスト #13
ミヤマ から「 信 州 のキラメキ 」をお 届 けします
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アルコール発酵がすすみ、味
や香りが整ったら、酒粕を布
目でこし取る。これが原酒。
理想的な麹を造り、順調に発
酵させるために、蒸気を微調
整して外硬内軟(外側硬く内
側柔らかい)の米を蒸す。
点字表記によるパッケージのユニバーサルデザイン化など、
新しいことに取組む一方、スクリューキャップを昔の王冠に戻
すなど日本酒の「古き良き」部分も守り続ける真澄。
宮坂醸造
上槽
完成した酒母に、米麹・蒸米・
仕込水を加えることでモロミ
の量を増やし、アルコール発
酵させる。
通常、日本酒は搾ってから
「火
入れ」
という加熱処理を施し、
数ヶ月間の熟成を経て出荷さ
れます。火入れをしないのが
「生酒」です。
仕込発酵
仕込水、米麹、蒸米を入れ酵
母を育てる。
蒸米
白米を洗って表面に付いた
糠を除去し、水を吸わせる。
吸水速度を考えて浸漬時間
を調整。
時、美酒を生みだす酵母がごくわずかだったにも関わらず、特許取得な
どを行わなかったと言います。この酵母は「醸造協会酵母 7 号」と命名
され、全国の酒蔵へと普及し、60 年以上たった現在でも、全国の 6 割
の酒蔵で使われています。
試飲のポイントは色・香り・味の3 点。
「利き猪口」
は、白磁製で内側に藍色の二重丸(蛇の目)が描か
れており、酒の色と濁度(透明度)
を見るための物
差しとして使われています。プロは正二合(360m
l)が入る大ぶりのものを使用するとか。
熟成
酒母造り
麹造り
洗米・浸漬
厳選した玄米を精米して白米
に。米の表面を覆っているタン
パク質や脂質を削り取って純
粋なデンプン質を取り出す。
蒸した米に麹カビの種を蒔き
「米麹」
を造る。米麹の出来映
えが日本酒の味を左右する。
米選び・精米
2 年に1度、フランス・ボルドーで行われるアルコール飲料の
展示会「VINEXPO」に出展し、好評を博している。
長野県諏訪市元町1-16 ☎ 0266-52-6161
営業時間:9 ∼ 18 時(Cella MASUMI)
無休 P18 台
気 候 風 土と人が 醸す日本の酒
▶ ▶ ▶
日 本 酒 が できるまで
昭和 21(1946)年、強い発酵力と華やかな香りを持つ、極めて優れた
清酒酵母が宮坂醸造で発見されました。しかし、日本酒発展のため、当
「 利 き 猪 口 」の 秘 密
酒話
休題
信 州を 代 表 する
銘 酒「 真 澄 」
杉 玉 が 教 える
日本 酒の旬
米の収穫と共に秋から始まる酒造り。毎年11月頃
に架け替えられる杉玉は「新酒」蔵出しの合図で
す。酒の熟成が進むとともに、緑鮮やかだった杉
玉も茶色がかった色へと変化していきます。
今も全 国 で 使 われる 7 号 酵 母
中央自動車道諏訪湖 SA(下り)から見た諏訪湖