機関紙第35号(平成25年1月発行)

第35号
発行日:平成25年1月1日
特定非営利活動法人
自衛隊友の会「いずみ」
新年のご挨拶
愛し
守り
育む
目次:
理事長挨拶
田中 茂光
1
.
2
寄稿
「やまとは国の 2
まほろば」 .
3
中小司 等
行事予定
4
新年会のご案内
理事長
田中 茂光
新年あけましておめでとうございます。特定非営
利活動法人 自衛隊友の会「いずみ」会員の皆様には
いつもご支持、ご支援を頂き有難うございます。
『米製の日本国憲法(CONSTTTU TION OF JAPAN)」を日本語で「憲法」と翻訳すべきではな
い。米製なら米製らしく、コンスティチューション
と英語で呼ぶべきだ。日本人にとっての「憲法」
は、聖徳太子の「十七条憲法」と明治の「大日本帝
国憲法」しかないはずだ。 』というような事を主
張しておりますのは、1929年(昭和4年)アメリカ合衆国テキサス州サン・
アントニオで出生なり、同州ミリタリー州立高校を経てテキサス大学法律
学科を卒業し、さらには歴史を学び、法学博士の学位を修得し、メソジス
ト法科大学で国際法を学び、米国内のメールランド大学等数校の教諭を歴
任し、上記の言葉を言いましたのはダラス市内で弁護士をしているジョー
ジ・ランボーン・ウエスト博士であります。幼い頃より日本に憧れ、日本
さ た え
の歴史を研鑽し、日本女性の「沙多慧」なる妻を娶り、最初に来日したの
は、昭和44年 日本マネジメント協会の顧問としてであります。任期が終
了した後も度々来日し、各地で講演を続けておりましたが、そのテーマは
「極東裁判の不当性」「米製憲法を日本へ強制した事への糾弾」等を行っ
ております。その後昭和58年(憲法改悪の強要)と題する書籍を佐伯宣親の
翻訳により出版しております。さらに昭和62年には「国士舘大学紀要」
「強いられた教育」と立て続けに、いわば日本に於ける民族派より、より
強い考えを持ったこの米国人は、教育勅語の英訳文を入手し、これを読
み、明治精神の意味を理解したと周囲の人達に洩らしたと言われます。そ
の後、日本国の教育機関に対しても「日本の公立学校の教育は決して楽観
できない。憲法の改正を行い、教育勅語の精神を復活させ、そして多くの
触手を持った知識を問題解決の道具とする徒党を日本から追い出さない限
り、アメリカ的荒廃は確実に起こるであろう。」というような事を断言
し、昭和57年に来日した折 国会議員の会合に招聘されました。この折の
講演の中で「日本に何回来ても憲法改正の声が起こっており、その運動も
続けられている。少しは改正されたのかと思って今度も聞いてみたが、全
然改められていない。日本人は基本の魂を取り戻さなければならない。」
と言い、日本国の議員に対し憲法改正を促しているのであります。このウ
エスト博士は、日本国天皇を崇拝し国会議員等に招聘され、講演が終わる
前後に「かねてより一度皆さんの前で行ってみたいと思っていた事を…
私の夢をこの場で叶えても良いでしょうか。」と了解を求め、異議が出な
い事を見定めた上でウエスト博士は壇上で「天皇陛下 万歳!」を3回、
日本語の大声で叫びました。この博士の言葉に度肝を抜かれた国会議員ら
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は、慌てたような形で博士の言葉に呼応したといわ
れます。太宰治も、終戦直後に書き上げました「パ
はこ
ンドラの匣」の文中で「真の自由思想家なら、今こ
そ何を措いても叫ばなければならぬ事がある… 天
皇陛下 万歳!この叫びは昨日までは古かった。し
かし、今日に於いては最も新しい自由思想だ。」も
う少しウエスト博士の事柄について述べるとするな
らば、天皇陛下 万歳!の絶叫こそ現在の日本で最
も新しい自由思想であり、人間本来の愛ではないか
とも言い、ウエスト博士に共鳴したダラス大学の学
長も、学長室に教育勅語を掲げているといわれま
す。わが国民は、天皇陛下の事柄を話題にすれば、
あるいは原子爆弾あるいは軍隊や改憲等を持ち出せ
ば右翼であるとか、戦争反対の向こう側にいる人物
だとか、あまりにも戦争に対し敏感になっている面
があります。しかし変人、奇人と一笑に付す外国人
に対しても真に耳を傾ければ、その人の意見や言っ
ている言葉は、日本国の事を日本人以上に真剣に考
えているのではないかと思われます。学歴も経歴も
体得しているジョージ・ランボーン・ウエスト博士
が、「米国製の日本国憲法をなぜ日本人向けに改憲
しないのか。」と再三に亘り忠告し、「日本の歴史
を振り返れば、聖徳太子の十七条憲法と明治に作成
した大日本帝国憲法が日本国の歴史の中の憲法であ
り、現在の憲法はその歴史の中の第3番目の憲法で
あると断定してはいけない。」博士が死するまで言
い続けていた言葉でもあります。ちなみにウエスト
博士は、日本国友人に頼み【西 城治】の日本名を
持っておりました。私も再三、本欄で申し述べてお
ります通り政治家 中山太郎氏が政治生命をかけ、
平成9年「憲法調査委員会設置推進議員連盟」を創
設し、種々の難問を乗り越え、憲法改正国民投票に
関する法律を立ち上げるまでに至りました。なぜ、
憲法改正の国民投票をしないのでしょうか? 戦争と
いう言葉に何事も結びつけ、世の中を変えようとし
ないのか。改憲派の向こう側にいる人達の正体を熟
考すべき時期が来ているのではないかと思われ、民
主主義の根幹であります賛否両論を、私は早々に国
民に問うべき時期ではないかと思っております。米
国人が作成しました現在の憲法を、米国人自身が
(一日も早く日本人の手で作るべきである。) と絶
叫している姿をお伝えして私の新年の挨拶とさせて
頂きます。
特定非営利活動法人
「やまとは国のまほろば」
中小司 等
新年、おめでとうございま
す。会報編集担当の中小司 で
す。平 素 は 会 報 作 成 に、多 大
なるご協力を賜りまして誠に
有難うございます。
昨 年 末 に は、総 選 挙 が あ
り、日頃から防衛関連にご興
味ある会員諸氏におかれまし
ては、納得いく選挙結果、組閣人事でありました
でしょうか。結果はどうであれ、政党や総理・防
衛大臣の特殊な個性(思いつき)で、度々大きく
方針が変わるようでは、信頼が置けません。それ
は、鳩山内閣において、実証済みです。総理・防
衛大臣には、信念を持って一筋の国防政策に当
たって頂きたいと願うばかりです。
さて、前回の投稿では「伊勢神宮参拝」を取り
上げましたが、今回は私の大好きな「やまと」と
「万 葉 集」そ し て「信 仰」に 関 し て で す。私 が
「やまと」に興味を持ちましたのは、中学一年の
国語の教科書の冒頭にありました舒明天皇が詠ま
れたとされるこの歌からです。当時、教師から暗
記するように言われ、そのお陰で今でもこの歌だ
けは、はっきりと覚えているのです。
やまと
むらやま
「大和には 群山あれど とりよろふ
あま
くにみ
天の香具山 登り立ち 国見をすれば
くにはら
国原は
けぶり
うなはら
煙 立ち立つ
海原は
かまめ
鴎 立ち立つ
あ き つ し ま やまと
うまし国ぞ 蜻蛉島 大和の国は」
口訳「大和には多くの山があるが、中でも美し
いこの天の香具山よ。その香具山に登り立って国
見をすると、広い平地には煙があちこちに立ち、
広い水面には水鳥があちこちに飛び立っている。
ほ ん と う に よ い 国 で あ る な あ、こ の 大 和 の 国
は。」*①
この歌は、自然の豊かさと民の暮らしぶり、そし
て国を憂う天皇のお気持ちが、端的に読み込まれ
ていると思いませんか。これが日本の原風景だと
思えるのです。
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第35号
少しそれますが、香具山と言えば畝傍・耳成と
ともに大和三山の一つです。大和三山を詠んだ面
白い歌が万葉集にあります。
うねび
を
みみなし
「香具山は、畝傍を愛しと 耳梨と
あひ
か
相あらそひき
いにしへ
神代より 斯くにあるらし
しか
古昔も 然にあれこそ
うつせみも
つま
嬬をあらそふらしき」
口 訳「香具 山 は、畝傍 山を 愛し て、耳 成山と
争った。神代から、こういうことはあるらしい。
古代からこのような有様であるからこそ、現世に
おいても、妻を争うことがあるものらしい。」
*②
こ の 歌 か ら は、先 ず は、「や ま と」の 自 然(地
形)が思い浮かびます。そして神代への郷愁・信
仰が、読み取れます。このように古から、自然へ
の恐れ・感謝・愛着が、信仰となり、美しい日本
の姿が築かれてきたのではないでしょうか。故
に、これら大和三山とその周辺には多くの神社が
あり、民の信仰を集めてきたのでしょう。ちなみ
に、この大和三山の関係を、額田王をめぐる天智
天皇(中大兄皇子)とその弟の天武天皇(大海人
皇子)と見る説もあるようです。そう捉えると、
少々不謹慎かもしれませんが、現代同様、艶っぽ
く、少々微笑ましくもある万葉人のお茶目な一面
を垣間見るようです。額田王と大海人皇子のラブ
ラブな歌をご参考までに。
むらさきの
「あかねさす
しめの
紫 野 行き 標野行き
野守は見ずや 君が袖振る」
が愛しいからです。)*④
私事で恐縮ですが、先日「天河神社」に初めて
参拝致しました。吉野郡天川村にあり、弁財天で
有名です。御祈祷をして頂きましたが、神仏習合
の名残からか、般若心経も読まれました。大変有
難く感じました。神話の時代から今日まで、気の
遠くなるような歴史がここにはあります。詳細
は、紙 面の都 合 上、省か せて 頂き ます が、弁財
天・神武東征・熊野・吉野・ヤタガラス・南朝・
弘法大師・五十鈴等々・・歴史好きならずとも、
興味が湧いてくる神話・祭神・地名・人物・史実
が多くあり、自然と人と信仰の調和が、ここにも
あるのです。
本題に戻りますが、「万葉集」に詠まれている
と お り「やま と」には、豊か な自然 があ りまし
た。そこにあった民の暮らしと、権力者の国を憂
う 姿。そ し て「信 仰」。「や ま と は 国 の ま ほ ろ
ば」であり、この古の「やまと」の姿こそ日本の
原風景であると信じるものです。「うまし国ぞ
蜻蛉島 大和の国は。」日本人に生れて良かった
としみじみ思うのです。
最後になりましが、会報作成の為、皆様方から
のご寄稿を募集しております。何卒、ご協力の
程、お願い申し上げます。有難うございました。
中小司 等
引用
*①②③④→弘文社「解説万葉集」
監修、犬飼孝 著者、和田嘉寿男
口訳「紫草の生えている御料地の野、その野を
あちらに行き、こちらに行きして、あなたが袖を
お振りになるのを、野の番人が見はしないでしょ
うか。(それが気がかりです。)*③
むらさき
「紫草の
いも
にほへる妹を 憎くあらば
人妻ゆゑに われ恋めやも」
口訳「紫草のように美しいあなたを憎く思うの
ならば、他人の妻であるあなたに、何で私が恋
などいたしましょうか。(袖を振るのもあなた
大和三山
(奈良県HPより)
自 衛 隊 イ ベ ン ト 情 報
掃海艇「くめじま」
一般公開
海上自衛隊
阪神基地
阪神基地隊 総務課 広報係
078-441-1001(内線215・216)
掃海艇「まきしま」
13.01.27.(日) 一般公開
海上自衛隊
阪神基地
阪神基地隊 総務課 広報係
078-441-1001(内線215・216)
陸上自衛隊 中部方面隊
13.01.27.(日) 音楽まつり
兵庫県立芸術文化センター
*大ホール(西宮市高松町2-22)
陸上自衛隊 中部方面隊 総監部
072-782-0001(代表)
13.01.13.(日)
掃海艇
掃海艇
まきしま
くめじま
兵庫県立幻術文化センター 地図
新春懇親会のご案内
年明けの行事として、下記内容にて新春懇親会を開催いたします。初春を寿ぎ、会員相互の親睦を図り
たいと存じます。ご友人、ご家族お誘い合わせの上、たくさんのご参加をお待ちしています。
日
時:
1月26日(土)
19:00~
場
所:
「浜力」
大阪府岸和田市下松町5054
072-423-4477
会
費:
4,000円
*会場予約の都合上、参加の申し込みは別紙申し込み用紙にて、1月20日までにFAXにてお願い
いたします。
特定非営利活動法人
自衛隊友の会「いずみ」
〒596-0042
大阪府岸和田市加守町1-17-3
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架け橋になれたら・・
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