園長だより 27.5.1発行 名古屋市立第一幼稚園 園長 吉田 とき枝 <「いずみ」発行に寄せて> 幼稚園の所在地は、東区泉一丁目1番地42番です。 「泉」の地名は、昭和の時代、町名変更にあたって「今後ますます人・富・幸がわきいずる ごとく発展するように」との思いをもって名付けられたようです。 そこで、幼稚園という泉にも、たくさんの親子が集まるように、その泉から楽しいことやう れしいこと、元気がわき出てくるようにしていきたいという思いをもって、園長だよりを「い ずみ」として発行します。 「いずみ」では、不定期になりますが、園長がその時々に感じたことやお知らせしたいこと をお便りにしてお伝えしたいと思います。 今回は、着任して1カ月が経ったところでの雑感をお伝えします。 <園庭の魅力> 門のところから見ると、ぞうさんの形の滑り台とログハウスが楽しげな印象のかわい い園庭を想像しますが、実際に子どもと一緒に遊んでみますと、なかなか冒険心にあふ れ、自然環境豊かな園庭でその魅力にわくわくします。 冒険心をあおるのは、なんといっても築山とその下の長いトンネルです。入園したば かりの3歳児が暗くて長い(直径約70cm、長さ約6m)トンネルをのぞいては、担 任に「先生、一緒に行こう」と誘います。大人にとっても長く感じるトンネルです。子 どもと一緒に入るのは、体の柔軟性とちょっとした決断が要りますが、さすが若い担任 は躊躇なく(というようにはた目からは見えましたが、本当のところはどうだったでし ょうか)子どもたちの先頭になってトンネルに入っていきました。2~3回先生と一緒 にトンネルに入ると、だんだんと見ていてもらうだけでも自分でトンネルを通れるよう になってきました。トンネルを通ったことをきっかけに、それまで不安そうに登園して いた子が明るい顔でお母さんとはなれるようになり、いろいろな遊具で遊ぶようになり ました。心の中の不安のトンネルも抜けたようです。 在園中に一度は挑戦するトンネル。最初の挑戦は、その子にとっての不安や恐怖心を 打ち破る経験になることでしょう。もしかしたら、これはこの子の人生にとってもとて も意味あることかも・・なんて思います。この貴重な経験を近くでしっかりと支えてい くことのできる幸せを思います。幼児教育のだいご味でもありますね。 第一幼稚園にはいった子どもたちには、季節に応じて、また体力に応じて、どの子に もこの魅力的な園庭とその遊具を使いこなして遊べるようになってほしいと思ってい ます。その中で、育つものは体力だけでなく、仲間とのつながりや自信、自然にかかわ る中での発見などたくさんのことがあると思います。危険を回避する力も育てたいと思 います。子どもたちと一緒に園庭の魅力をたくさん見付けていきたいと思います。
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