● 第2特集二代目を鍛える ● ■第 5 期（平成 20 年度）カリキュラムテーマ内容開講式 ● スタートアップ期塾頭講話、自己紹介等 ●「経営者として大切なことは何か∼人間魅について∼」 ●「経営者としての感覚を磨く∼経営シミュレーションゲームを通じて∼」 ●「会社を経営するために∼経営者として身につけるべきこと∼」 ●「日本の社会経済環境の真実を知り、中小企業の対応戦略を学ぶ」経営学習期 ●「人づくりと組織作りから∼社員、自身、会社を育てるコーチング術」 ● 経営戦略形成期閉講式なかった。たことも深く考えたこともの、﹁経営﹂について実感しに後継者として入ったもの中間発表∼自社の経営分析発表と戦略の方向性 ● 経営者の事例に学ぶ1 ● 経営者の事例に学ぶ2（パネルディスカッション） ● 経営者の事例に学ぶ3 ● 塾生によるプレゼンテーションしたプラスチック加工会社まりなかった。母親の創業で人前でしゃべる機会もあちらかというと内気な性格で働いていた山部専務。どを卒業後、自動車整備工場まーし月け一もすシて繰れ人と﹂ョのりばひン思返なとも力考すらりとが力こな感、つととい想高いコで。を校たミ経こ発の気ュ営れ表機がニ者をし械しケと毎な科﹁社長︵母親︶に無理矢理行かされなどを話し合う。さらに、最後には﹁面白くてしょうがない﹂ながら、自分たちならどうするか ⋮ な企業のケーススタディを参考にし長業がミョーに楽しいですね﹂ラス化されてくるんです。いまは社人たちで、その中にいると私までプてもらった。とにかくプラス志向の方法はいくらでもある﹄と元気づけションが行われます。たとえば、様々﹁講義では必ずグループディスカッ態になる。何がどう良かったのか。﹁面白くてしょうがない﹂という状いっぱいの参加だったが、途中からも、塾生の方に﹃そんなことはない。森川さんと同じく﹁シブシブ﹂感る気ないの？﹄と言われ悩んだ時に社長なんて続けられないよ。結婚す周囲から﹃結婚して子供ができたら間ができたことが大きい。たとえば、﹁悩みを打ち開けることのできる仲る。塾の魅力とは何だったのか。しまったようです﹂という。し込みました。そうしたらはまっていから行けないというから黙って申の三期生だ。山部順子社長は﹁忙しの山部敦行専務︵ 36 ︶。二〇〇六年度たんですよ﹂と笑うのはサンテックもともと大人しく引っ込み思案のてみないか ⋮ ﹂。さんだった。﹁アッコ、社長をやっ万策尽きて向かった先が次女の明子断られ、長女の沢子さんにも肘鉄。た工場長をはじめ職人たちに軒並み前社長の森川清会長は、期待してい二〇〇五年、後継者を探していた川明子さん︵ 27 ︶。手がける森川製作所の女性社長、森というのは機械部品などの加工をてなければ、とっくに社長を辞めて逃げてしまう性格ですから﹂いたと思う。嫌なことからはすぐに元の中小企業経営者などの有志が運場が軒を並べる墨田区で、行政と地フロンティアすみだ塾とは、町工﹁︵フロンティア︶すみだ塾に参加しい！﹂と叫んだ。﹁社長業が楽しくなった﹂﹁凄いタイミングだ。是非行きなさみだ塾﹂への参加の誘い。清会長はがかかってくる。﹁フロンティアすッキ工業の深田稔専務から突然電話究協議会﹂の会長をつとめる深中メ塾を運営する﹁すみだ次世代経営研その三日後、フロンティアすみだ頭に私塾形式で二〇〇四年から開かで著名な関満博・一橋大学教授を塾﹁セミナーなどではいつも眠ってしと﹂と力説する佐藤氏の話に感動。仲間ができたことが大きい、と森川明子・森川製作所社長センターレス加工とは部品の素材工の内製化﹂である。て取り組んだのが﹁センターレス加の熱いアドバイスを受けた。そうしくまとまるな。夢を大きく見ろ﹂とを実感。加えて関塾頭からは﹁小さ新しいことに取り組んでいる﹂こと返すうちに﹁伸びている会社は常にところがすみだ塾で工場視察を繰りも現状維持で十分﹂と考えていた。う。実は、それまでは﹁設備も規模﹁考え方が一八〇度変わった﹂とい山部専務はすみだ塾への参加ですが、これでセンターレス関連をも二倍です。もちろんリスクはありまになっていくんですよ﹂みたいに元気なので、こっちも元気るようになった。また、みんなバカう良い意味でのライバル意識も持てに拓けた感じです。負けないぞとい悩みを相談する術がなかった。一気﹁いままで経営者の友達がおらず、専務が﹁恥をさらけ出すような徹底ある。前出の深田・深中メッキ工業まずは九名の塾生たちの自己紹介で散させて向かった先は墨田区役所。というマイナスオーラを全身から発五月、﹁いやー行きたくないなあ﹂機械こみで約二億円の投資。年商の﹁さらに新工場も現在建設中です。要は伸びてきている。ん専用機械も導入。目論み通り、需術的にかなりの困難を伴う。もちろ研削するために行われるもので、技となる樹脂製の円筒工作物の表面をというから変われば変わるものであ義に参加。現在も参加し続けていると墨田区の担当者に泣きつき、全講次の年も﹁卒業させないでください﹂任したが、それで終わりではない。た森川さん。卒業後に社長に正式就山部順子社長と後継者の敦行専務を数え、自動車やエレクトロニクス 21 年創業の老舗。取引先は一三〇〇社機械を製造するメーカーで、大正七部品に製造ナンバーなどを刻印する東京彫刻工業は金属・樹脂製品やに奔走する日々が続いた。後継者である花輪社長は、立て直し会社として足場を失った状態。若き THE STRATEGIC MANAGER 2009.3 番頭役をこなしていた役員も亡くし、亡くしたのだ。しかもその前年には、十六年、父親である先代社長を癌では、ひとり途方に暮れていた。平成東京彫刻工業の花輪篤稔社長︵ 36 ︶﹁悩みを共有する仲間が欲しい﹂には参加し続けるという。るようになった山部専務。今後も塾に自らの夢を追いかけることができり合える仲間を得たことで、意欲的すみだ塾で経営者としての夢を語ども導入したい﹂次元ＣＡＤやマシニングセンターなっと増やすことができる。今後は三恐れていた合格である。そうして一年間、講義を受け続け員の一〇名に満たなかった。つまりく、その年︵二期生︶の応募者は定ィアすみだ塾の知名度はほとんどな書いた。が、不幸にも当時フロンテすが、父が強く薦めるもので ⋮ ﹂と欄にも﹁私的には気は進まないのできたくない。必要書類の志望動機のく分からない﹂塾になどまったく行さて、森川さんだが、そんな﹁よなったいわばモデルケースである。つつあるが、すみだ塾はその発端と関教授の私塾は、現在全国に広がりれ今年で五期目になる。このような自分になれた気がしました﹂みんなに親近感が湧き、やっと素のうゲームです。これは楽しかった。ら、最後は決算書までつくってしま﹁バーチャルな会社運営を行いながた﹁経営シミュレーションゲーム﹂。七月の土日二日間を使って開催されかタっーたニ。ングポイントとなったのは分からはほとんど話すことができな分かれたディスカッションでは、自と森川さん。しかし、二グループにまう私ですが、眠る暇もなかった﹂﹁切﹁切フ磋フ磋ロ琢ロ琢磨ン磨ンすすテるテるィ若ィ若アきアき後す後す継み者み継者だただた塾ち塾ち﹂の挑戦運の尽きである。う形で首を縦に振ってしまったのが明子さん。ある日、本当に渋々といに対応したものだ。地場産業の研究者不足に悩む区内の中小企業の現状営している﹁後継者育成塾﹂。後継に大切なのは人間的魅力を上げるこでの講義に引き込まれた。﹁経営者ノ写真館の佐藤泰博氏の対話形式翌月の第二回目。講師となったミソ介さえ満足にできないのかと ⋮ ﹂。﹁ドーンと落ち込みました。自己紹てしまう。名前と会社名を言っただけで絶句し各地から悲鳴となって聞こえてくる。そんな深刻な状況を解決すべく、刻苦奮闘する人々をリポートする。中小企業経営者の抱える最大級の悩みのひとつ﹁後継者難﹂。会社を〝残したくても残せない〟ジレンマの声が、は想像以上に長かった。森川さんは、的な自己紹介﹂と表現する一五分間 THE STRATEGIC MANAGER 2009.3 第各 2 地か特ら悲集鳴と︱なっ二て聞代こえ目てを鍛える 20 ● 第2特集 23 二代目を鍛えるい株式等の納税猶予制度﹂というもである。具体的には、﹁取引相場のなによって間もなく創設される見通し ③ については、二十一年度税制改正る。 ① と ② はすでに創設ずみ。残す課税の特例、の三つを骨子としていに関する特例 ② 金融支援 ③ 相続税の企業円滑化法﹂は、 ① 民法の遺留分じつは昨年五月に成立した﹁中小上を維持すること﹂﹁相続した対象﹁代表者であること﹂﹁雇用の八割以受けるにあたっては、当初の五年間、とだ。そして納税制度猶予の適用をまたは従業員数五〇人以下というこ小売業なら資本金五〇〇〇万円以下以下または従業員数三〇〇人以下、まり、製造業であれば資本金三億円中小企業と、グッと幅が広がる。つ件数が減れば、地域の雇用確保、あ九万社もあるという中小企業の廃業税制の抜本拡充によって、年間約二とを期待したい。それが少しでも現実のものになるこるいは経済活動の維持に効果がある。いずれにせよ経営承継どは支払いが免除される。後に経営破綻した場合な続ける場合や、五年経過が死亡時まで株式を持ちらない。ただし、後継者が大なのだ。対象会社は﹁中小企業基本法﹂上の続税を支払わなければなの代で終わりとするか ⋮ ﹂に会社を継がせる夢は諦めて、自分額の相続税は払えない。だから子供﹁いまの会社の状態を考えると、多における相続税が軽減される可能性いただきたい。経営承継時の株譲渡業経営者がいたら、少し思い直してもしもこんな気持ちでいる中小企って八割の納税猶予になるうえに、れている。ところが今回の改正によない。しかも対象となる企業は限ら予年軽の現定十減で行だ月さ、制。以れ非降る上度のよ場で相う株は続にの一にな課割遡る税のっ。対減て適象額行用額措わはが置れ、八しる昨割かわせて改めて猶予分の相渡した場合は、利子とあ後でも株式を第三者に譲った場合や、五年たった年の間に代表者でなくなり延べ〟に過ぎない。五こと。つまり課税の〝繰まで﹁納税猶予﹂である期相待続集株まのる課﹁税経対営象承額継8 税割制軽﹂減注意したいのは、あくこと﹂が条件となる。株式を継続して保有する税制猶予制度の全体像事業承継の計画的な取組に関する地域経済産業局の確認相続発生地会域社経が済申産請業書局をに提出 10ヵ月経済産業大臣が認定 THE STRATEGIC MANAGER 2009.3 相続税申告期限の相み続でし計た算自し社た株相式続等税会社が毎年1回報告書を地域経済産業局に提出 5年間経済産業大臣によるチェック ※5年間の継続要件死亡代表者であること雇用の8割以上を維持（注1） ● 相続した対象株式の継続保有 ● ● ※ 納税猶予税額相続した自社株式等の 20 ％で計算した相続税死亡のときまで保有し続けた場合など一定の場合免除（注1）厚生年金保険及び健康保険の加入者をベースに算定（パートは除かれる）も強い。ＯＢのなかには、﹃すみだ塾ースに築き上げられた関係性はとてが突破への近道なんです。それをベ分かり合って認め合う。実際、それ張りが多いんです。だからお互いを﹁二代目というのは高学歴で見栄っる﹁生﹂の情報がより大事になって不可欠だが、人から人へ伝達されーネットなどの広く浅い二次情報もに関していえば、マスコミやインタが必要だと、深田専務はいう。情報よく考える﹂ことと﹁情報収集力﹂塾のような︶﹃私塾﹄スタイルが、彼的に付き合う︵フロンティアすみだ﹁私は、指導者と塾生たちが全人格と思っています︵﹂将来は彼らが必ず切り拓いてくれる取材協力・墨田区︶最後に関教授の話。本の将来を楽観しています。日本のるのだという。﹁多角的にものをとらえ一気に距離を縮めることができていに自らの﹁恥﹂をさらけ出すことで、この時に飛び出すこともある。最初とか家庭や会社の内部事情なども、生き残っていくためにはさて、今後、町工場が公言する人さえいます﹂は僕の青春そのもの﹄とめられているのかもしれない。うなコミュニティの存在が、いま求すみだ塾のよフロンティア得る場としてその生情報をくるだろう。いうことです。その意味で、私は日にすぐれた感性を身につけているといずれも魅力的な青年たちで、非常と付き合いを重ねてきて思うのは、います。また、若い経営者や後継者一の指導法ではないかとさえ思ってらに希望と勇気を与えるほとんど唯深田稔・深中メッキ工業専務グループディスカッションで“経営者脳”を鍛える果も出るのだと。まりだから、まとまりもあるし、成しベクトルを同じくした人たちの集る。つまり、関教授の考え方に賛同のことを﹁関チルドレン﹂と表現す同腕製は精が業いとた戻るとら病メ﹁だア入 ⋮ 。っ程でく気ン実。すそな神の活た九社時品みんい的し動花九の計の塾﹂もて度精遠にバはだな。なか全輪年刻の部うみ立一ざなー私の負か般社に印裏品塾と一たて杯かっでは最担っに長入機のはのき度い直でってもす大はて関だ社がシも存、一としして以あみの社きしがし使リちふ在だっ降いたの強か動員たて、、わアろがとらくメかまのた塾機時。責経営れルん思フ勉思ドらしゴののは代も任営業てナ、いロ強うがねたタで立﹁のちの承をいンた浮ンしよつ。。ゴすち悩比ろ重継担るバとかテてういで社タが上みでん荷後当。ーえんィみにたも内で、げがにばはしよなと、のし父共も、事てうっきあこばが、いじそ的継こメ営Ｂで﹁花ま境のな者れー塾のす同輪す遇メこにはバと存が期社﹂のンととす的の在、メ仲タよっごに横やいン長間ルりてい仲の関まバはしをも大な間つ先やー、か支メ事とがな生四とすなえンな感増がの〇のみいてタのじえり手名交だ。くルはまてにが近流塾それ面、しいよけくはのうるな実たきっるにもメ思のんはねまて他なちンっはで技。し、のるろバて同す術後たア経Ｏんー。。人でもある。町工場の後継者難を実塾の世話役であり﹁仕掛け人﹂の一は、前述の通りフロンティアすみだ﹁すみだ塾は僕の青春そのもの﹂以上だった。実際、講義に参加してみると期待力でコピー機のトナーカートリッジ界では知る人ぞ知る企業。高い技術ちなみに深中メッキはメッキの世いける﹂と設立に踏み切ったのだ。で関教授の講義を聞き、﹁これならの一年間、墨田区の﹁産業振興会議﹂感する同専務らが、塾の立ち上げ前したり、海外展開を視野に入れ、﹃ド場の進捗管理にコンピュータを導入す﹂経営に邁進するようになる。工花輪社長だが、より﹁自分の色を出さて、すみだ塾に参加して以降の始まる。﹁自分は落ちこぼれだった﹂の講義では、徹底的な自己紹介から前述したように第一回目の関教授ニケーションがとれるようにした。必ず懇親会を開催。より深くコミュうなスタイルに。また、講義後には一〇人前後に抑え、大学のゼミのよし意カししながつ場でと下時﹁人た味リてつ仕成まです分火期以数﹂でキ何け組長りあ。かにが前もュがでみで、る一るなあ、はまラ一はでき余こ方とっり異、っム番なすれ計と、どたま業おたも大く。ばなをすん。し種互く組事、し満こ最みど仕た交い新まか人か足と初だん事が流にしれをともがをか塾辞に、が切いて学し経得考らはめつい隆磋取いぶて営らえ謳自てなつ盛琢りる場経技れずっ己いがのを磨組。と営術るにて啓くらま極でみそし者のよ自い発かなにめきでのてと押うらるのらいかたる。の立ち上げもその一つだ。に積極的に関わってきた。すみだ塾行政と協力しながら産業振興の活動場の衰退を憂慮する経営者の一人で、にも積極的に取り組んでいる。アプローチ、ＩＳＯの認証取得などのリサイクルも含めた環境問題へのろう ⋮ という思いは日々募るばかりどう考えたり感じたりしているんだと﹂。自分と似たような境遇の人は、有・相談できる相手を見つけるこルディスカッションが行われ、約一経営塾のメンバーを招いた公開パネる。たとえば、今年一月にもそれら経営塾との交流は頻繁に行われてい実際、関教授が全国で立ち上げた花輪篤稔・東京彫刻工業社長のある部品では世界市場を独占する。深中メッキ工業の深田稔専務︵ 44 ︶だったという。リティマーキング﹂をはじめ、刻印報刻印をテーマとして﹁トレーサビを手がけるようになった。また、情ットマーキングマシン﹄の輸入販売〇〇名を集めた。てで自けま一いき動がた方るな車可、で。いや能従難電な来、し機ニは深いメッ不田仕ーケ可専事カル能務をーメだは次かッっ、々らキた地とのをハ場こ他開ンのな社発ダ町しにしづ工、 THE STRATEGIC MANAGER 2009.3 22