自動体外式除細動器(AED)の 適正広告・表示ガイドラインに関するQ&A 平成 22 年 4 月 7 日 社団法人 電子情報技術産業協会 医用電子システム事業委員会 体外式除細動器ワーキンググループ内 自動体外式除細動器(AED)適正広告・表示ガイドライン検討グループ 自動体外式除細動器(AED)の適正広告・表示ガイドラインに関する Q&A作成にあたって 昨今、救命活動のための非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用につ いては、平成 16 年 7 月 1 日医政発第 0701001 号厚生労働省医政局長通知「非医療従事 者による自動体外式除細動器(AED)の使用について」などで示され、非医療従事者 によるAEDを用いた迅速な救命活動が、救命率の向上に寄与することの認識が高まっ てきました。また、更に多くの一般市民の関心と理解及び協力への意欲を促進するため に、積極的な普及及び広報活動の実施が求められているところです。さらには、各種メ ディアを通じて紹介される機会も増え、医療関係者でない一般市民から当協会会員企業 への問い合わせも多くなってきております。 このような状況を踏まえ、当ワーキンググループでは会員各社の適正な広告プロモー ション活動を推進することを目的として、AEDの広告・表示に関連する法規(薬事法、 医薬品等適正広告基準等)を遵守し、設置者及び一般市民の適正使用及び適正な商品選 択に資するため、「自動体外式除細動器(AED)の適正広告・表示ガイドライン」を平 成 21 年 3 月 27 日に作成、運用を開始しました。 その後、当該ガイドラインを実際に運用するにあたり、当ワーキンググループでは具 体的な案件の取扱いに関する事例を協議、検討してまいりました。そして、これらの事 例を当該ガイドラインの理解を助ける補助資料として、行政及び関係機関のご指導を受 けながらQ&Aとしてまとめました。 今後、会員各社におかれましては、製品の広告等を作成するにあたり、当該ガイドラ インとともに本Q&Aを活用し、業界全体におけるAEDの広告・表示のさらなる適正 化に努めていただけるようお願いいたします。 当ワーキンググループに加盟する会員各社の社会的役割は、AEDとその関連機器を 通じて、人々の健康・福祉への貢献と、質の高い生活の実現に寄与することにあり、そ のためには関連法規等諸規約の遵守はもとより、高い倫理性に基づいた事業活動により、 社会の信頼を得るよう努めなければなりません。会員各社のご理解とご協力をお願いい たします。 平成 22 年 4 月 7 日 社団法人 電子情報技術産業協会 医用電子システム事業委員会 体外式除細動器ワーキンググループ内 自動体外式除細動器(AED)適正広告・表示ガイドライン検討グループ i 自動体外式除細動器(AED)の適正広告・表示ガイドラインに関するQ&A 目次 自動体外式除細動器(AED)の適正広告・表示ガイドラインに関するQ&A作成にあた って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ i Q1 広告の対象(ガイドライン第三関係) ・・・・・・・・・・・・・・・・:・・・ 1 Q2 広告の表示(ガイドライン第四関係) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 Q3 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 【資料 1】 社団法人 電子情報技術産業協会 医用電子システム事業委員会 体外式除細動器ワーキンググループ内 自動体外式除細動器(AED)適正広告・表示ガイドライン検討グループ名簿 ii 【Q1 広告の対象(ガイドライン第三関係)】 Q1-1 製品説明をするために使う資料、製品パンフレットは、当該ガイドラインの適用 を受けますか。 A1-1 「誘引性」を有するとみなされ広告に該当しますので、基本的には当該ガイドラ インが適用されます。 Q1-2 不特定多数の人の手に渡る(自由に持ち去ることができる)、または駅、公園、路 上等公衆の場で配布する資料類は、広告に該当しますか。 A1-2 広告に該当しますので、当該ガイドラインが適用されます。 ただし、商品が特定されない場合は、基本的には広告に該当しませんので、当該ガイドラ インは適用されません。商品の特定とは、商品名、あるいはこれに準ずる販売名、型式、 承認番号等の記載があるものをいいます。 Q1-3 入札の過程において、入札担当者(当事者)だけに渡る入札説明用資料は、当該 ガイドラインに抵触しますか。 A1-3 広告に該当する場合もありますので、当該ガイドラインに準ずるよう注意して下 さい。 Q1-4 特定のAEDを紹介する広告ではなく、AED全般の啓発であれば、当該ガイド ラインに則らなくても良いですか。 A1-4 基本的には、広告に該当しませんので、当該ガイドラインは適用されません。 Q1-5 AEDを使用した救命事例やAEDを導入した施設の導入事例を紹介する場合、 当該ガイドラインに則っていなくても良いですか。 A1-5 AEDが特定される場合には、広告に該当しますので、当該ガイドラインが適用 されます。 一方、AEDが特定されない場合、基本的には広告に該当しませんので、当該ガイドライ ンは適用されません。 Q1-6 医療関係者等の推薦について、医療従事者によって監修された、特殊機能を有す る製品と臨床的有用性を表現した雑誌等の取扱いはどのようにすれば良いのでしょうか。 A1-6 ご質問のような記事は、当該ガイドライン「6. 医薬関係者等の推薦について」に 抵触するため、引用はできません。 1 Q1-7 地元のイベントにAEDの広告掲載を頼まれました。何処まで当該ガイドライン に従わなければならないのですか。 A1-7 広告はすべて当該ガイドラインに則って下さい。 Q1-8 明らかに製品の売り込みを意図しない企業イメージ広告に、製品を特定できない 写真を使用した場合、当該ガイドラインに抵触しますか。 A1-8 製品を特定できない場合は、当該ガイドラインに抵触しません。 Q1-9 NPO法人が主催する救命講習で、参加者に配るAEDのパンフレット類は、広 告になるのでしょうか。 A1-9 AEDが特定される場合には、広告に該当しますので、当該ガイドラインが適用 されます。 Q1-10 メーカーが主催する救命講習で、参加者に配るAEDのパンフレット類は、広告 になるのでしょうか。 A1-10 AEDが特定される場合には、広告に該当しますので、当該ガイドラインが適用 されます。 Q1-11 団体組合が、組合員にAEDの紹介をするパンフレット類は、広告に該当するの でしょうか。 A1-11 AEDが特定される場合には、広告に該当しますので、当該ガイドラインが適用 されます。 Q1-12 一般市民が参加する展示会でAEDを展示し、説明することは広告になるのでし ょうか。 A1-12 誘引性をもった広告に該当し、当該広告ガイドラインが適用されます。 Q1-13 AEDの普及啓発のため、 「AED」の文字だけで啓発するのは広告でしょうか。 A1-13 特定の製品が明らかでなければ、基本的には広告に該当しませんので、当該ガイ ドラインは適用されません。 Q1-14 AEDの一般的な使用方法を記載したポスターに会社のロゴマークを入れると 広告でしょうか。 A1-14 連絡先、ロゴマークの有無に関係なく、特定商品名等が記載されていなければ、 基本的には広告に該当しませんので、当該ガイドラインは適用されません。 2 Q1-15 新聞・記事の内容は引用できますか。 A1-15 新聞や雑誌等の記事の内容が、当該ガイドラインに則っていれば引用できます。 Q1-16 販促用のボールペンに商品名を入れたいが、当該ガイドラインの対象となる広告 に該当しますか。 A1-16 広告に該当し、当該ガイドライン第三項の(8) に当たると考えられます。 ただし、第四項の 4.(1)のただし書きに該当する場合は、使用及び取扱い上の注意等に ついて付記する必要はありません。 なお、販促品の配布については、公正競争規約に則って下さい。 3 【Q2 広告の表示(ガイドライン第四関係)】 Q2-1 使用すべきでない表現には具体的にどういうものがありますか。 A2-1 今後、当ワーキンググループにおいて検討していきますが、以下のような例が考 えられます。 (使用すべきでない例) ・確実に蘇生できる ・確実に電気ショック ・安心して ・最高の ・他に類を見ない ・〇〇できるのは〇〇だけです。 Q2-2 新機能を追加した場合など新製品の規定はありますか。 A2-2 “新発売”の表現と同様に、製品発売後 6 ヶ月間“新機能”等の表現が可能です。 Q2-3 広告に、他社のAEDを比較した記事、文章、データを記載していいでしょうか。 A2-3 当該ガイドライン第四項の 5.(2)が適用され、広告できません。 Q2-4 特定の商品(AED)を、医師、技師、消防士、警察官などが推奨してよいので すか。 A2-4 当該ガイドライン第四項の 6.が適用され、広告できません。 Q2-5 テレビ・ラジオ等で、AEDで助かった方など、効果をイメージさせるようなも の、事柄、人物を起用してもよろしいでしょうか。 A2-5 AEDが特定される場合には、広告に該当しますので、当該ガイドラインが適用 されます。 Q2-6 広告スペースの関係上、必須項目や指定された文字の大きさでの文字掲載が難し い場合は、スペースに合わせて必須項目の一部を削除したり、文字の大きさを変更しても よろしいでしょうか。 A2-6 必須項目は必ず掲載して下さい。また、指定された級数で掲載して下さい。 4 【Q3 その他】 Q3-1 作成した広告が当該ガイドラインに則っているかを確認してもらうためには、ど こに問合せをしたら良いですか。 A3-1 当該製品の製造販売業者にお問合せ下さい。 Q3-2 作成した広告が当該ガイドラインに則っていなかった場合、罰せられることはあ るのですか。 A3-2 AEDの広告・表示に関連する法規(薬事法、医薬品等適正広告基準、独占禁 止法、不当景品類及び不当表示防止法、著作権法等)及び自主規制ルール(医療機器業 公正規約等)に則らない場合は、注意・指導・警告・罰則等が科せられますのでご注意下 さい。また、当該ガイドラインに抵触する場合には、製造販売業者が注意・指導すること があります。 Q3-3 今後、当該ガイドラインは改正されるのでしょうか。また改正の時期はいつ頃で しょうか。 A3-3 改正する必要がある場合は随時実施します。なお改正時期は、内容の重要度を考 慮して決定します。 5 *社名アイウエオ順にて表示 【資料 1】 平成 22 年 4 月現在 自動体外式除細動器(AED)適正広告・表示ガイドライン検討グループ名簿 委員名 所属企業 主査 竹内 基裕 株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン 副主査 川村 和夫 フクダ電子株式会社 委員 清水 佳文 GEヘルスケア・ジャパン株式会社 委員 禹 熙正 大宇ジャパン株式会社 委員 山﨑 昭 大宇ジャパン株式会社 委員 百瀬 道之 日本光電工業株式会社 委員 梶山 菜都美 日本光電工業株式会社 委員 松尾 英樹 日本メドトロニック株式会社 委員 藤本 祐介 日本メドトロニック株式会社 委員 小川 樹美 株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン 委員 本田 一人 株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン 委員 村木 久夫 フクダ電子株式会社 委員 小林 直人 フクダ電子株式会社 委員 村上 仁啓 レールダル メディカル ジャパン株式会社 委員 瀬田 ひとみ レールダル メディカル ジャパン株式会社 自動体外式除細動器(AED)の適正広告・表示ガイドラインに関するQ&A *社団法人 電子情報技術産業協会 医用電子システム事業委員会 平成 22 年 4 月 7 日 初版発行 体外式除細動器ワーキンググループ内 自動体外式除細動器(AED)適正広告・表示ガイドライン検討グループ 〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-1-3 大手センタービル (TEL:03-5218-1057, FAX:03-5218-1076) *本書の一部あるいは全部を無断で転載・複製(コピー)することを禁じます。 ○参考文献 ・「医薬品等適正広告基準」、「医薬品・化粧品等広告の実際(株)じほう発行」、「医療機器適正広告・表示ガイド(日本 医療機器産業連合会企業倫理委員会発行)」 、 「家庭向け医療機器等適正広告・表示 ガイドⅡ((社)日本ホームヘルス 機器協会発行)」、「家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約((社)全国家庭電気製品公正取引協議会 発行)」
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