Q3 - ジョーンズ ラング ラサール

アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト
2013年第3四半期
日本版
乖離が続く
賃貸市場と投資市場
アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期 3
アジア・パシフィック地域
アジア・パシフィック地域の経済と不動産市場
4
オフィス
東京
8
大阪
9
リテール
東京
10
ロジスティクス
東京
11
ホテル
東京
12
アジア・パシフィック地域の経済
経済成長はまちまち
Dr. ジェーン・マレー
アジア・パシフィック地域 リサーチ・ヘッド
図表1: 地域の経済成長は2014年に加速する見通し
回復続く日本、
安定化する中国、
トレンドを下回るその他域内市場
10
8
6
4
小売業販売額は、中国で二桁の伸びを維持しているが、香港で
は減速(9月の前年比5.1%増は年初来最低の値)、域内の他の
2013年予測
日本
オーストラリア
ニュージーランド
まちまちなるも安定化の兆しを見せる経済指標
韓国
シンガポール
台湾
タイ
香港
マレーシア
インドネシア
インド*
ベトナム
0
中国
2
フィリピン
当四半期もまた、
アジア・パシフィック地域の経済成長率はまちま
ちとなった。引き続き中国が地域経済をリードしており、GDP成
長率は2013年第3四半期に前年同期比7.8%増と堅調な伸び
を示した。
日本からのニュースも良好で、政府の大型景気刺激策
が経済を動かしはじめる兆しがみられる。
しかし同時に、
インドは
依然として高いインフレ率を含む複数の課題を抱えており、過去
5四半期を通じて景気が減速しているインドネシアも同じくインフ
レ率上昇に直面している。
オーストラリア、韓国、香港、
シンガポー
ルはトレンドを下回って推移した。
前年比 (%)
アジア・パシフィック地域の経済
4 アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期
2014年予測
出所: IHS Global Insight 2013年10月
* インドのGDPは財務年度ベース
図表2: 主要経済国の経済成長見通し
国名
実質GDP
実質GDP
成長率
成長率
前年比(%) 前年比
(%)
2013年予測 2014年予測
2013‒2014年見通し
中国
7.8
8.0
• 2013年と2014年の経済成長見通しは過去10年間の平均
(前年比10.5%増)
を
大きく下回る見込み
• 投資と借入主導の成長を脱し、
資産価格バブルを回避するリバランス政策が
経済成長見通しを抑制
• インフラや低コスト住宅向けの政府支出が経済成長を下支え
日本
1.9
2.0
• 企業の設備投資の拡大で短期的見通しは改善
• 円安に支えられて輸出が緩やかに拡大
• GDPの約1%に相当する経済対策が、
2014年初めの消費税引き上げの影響を緩和
インド*
4.4
5.6
• 2014年は景気低迷が長期化、
回復は国内需要・輸出とも比較的低調
• 高いインフレ率と貿易赤字が課題として継続。
来年の総選挙まで構造改革は
行われない見通し
オーストラリア
2.4
2.4
• 2013‒2014年の経済成長見通しはトレンドを下回る。
資源投資ブームの減速と
政府支出縮小により
• 個人消費は控えめだが、
豪ドル安が輸出競争力と資源に依存した経済からの
脱却を支える
韓国
2.4
3.2
• 輸出拡大と低金利継続が経済成長を後押し
• 家計の債務水準の高さが個人消費を抑制
インドネシア
5.6
5.0
• 今年・来年とも、
物価と金利の上昇に政策の不透明感が加わり経済を圧迫
• インフレ率は恐らくピークを越えており、
来年を通じて緩やかに低下する見通し
シンガポール
2.8
3.6
• 輸出見通しが改善。
今年と来年は小売業販売額が抑制される
• 移民減少と労働力増勢の鈍化が高経済成長を抑制する
香港
3.1
4.0
• 内需が経済成長を支える一方、
輸出も来年は緩やかに回復
• 中国本土からの観光客増加が続き、
好調な小売業販売額を支える
• 不動産市場では活動が鈍化
*インドのGDPは財務年度ベース
出所:IHS Global Insight、
2013年10月; ジョーンズ ラング ラサール
地域経済は2014年に加速する見通し
アジア・パシフィック地域の経済が直面する不確実性には、米国
の量的緩和縮小のタイミング、域内の経済大国の多くが直面する
内政上の課題、新興市場の為替レートの変動と、潜在的インフレ
10
8
6
4
2
台湾
オーストラリア
韓国
日本
中国
マレーシア
シンガポール
タイ
2014年予測
ニュージーランド
2013年予測
フィリピン
香港
インドネシア
0
インド
インフレ率は、
インドとインドネシアでは食料品と燃料価格の高騰
から引き続き高止まり
(10月はそれぞれ10.1%と8.3%)、
中国の
CPIインフレ率は食料品価格上昇により10月に前年比3.2%上昇
した。
インフレ率は日本でも上昇し始めたが
(9月のコアCPIは5年
来の高値に近い)、域内の他の地域は総じて安定している。
オー
ストラリア、韓国、
タイ、ベトナムでは経済成長を後押しするべく、
今年利下げが行われた。他方、
インドとインドネシアはインフレ率
抑制と為替の下支えのため金融引き締めが実施された。
12
ベトナム
インフレ率と金利は全体に低め
図表3: インフレ率はおおむね緩やかに上昇
前年比 (%)
市場は依然として低迷している。製造業セクターでは、改善の兆
しがみられ始め、直近10月のデータは、
日本、
オーストラリア、
中国
で3ヵ月前の値を上回り、新規受注はインドを除く全市場で増加
している。輸出の改善は日本(ただし、輸出数量は未だ増加に転
じていない)、
中国、
オーストラリアでみられたものの、他の主要輸
出市場のほとんどでは依然として前年比で減少ないし緩やかな
増加に留まった。
アジア・パシフィック地域の経済
アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期 5
出所: IHS Global Insight 2013年10月
の影響が含まれる。
とはいうものの、大きなショックがなければ、
輸出が緩やかに改善し、
ほとんどの国々で国内セクターが比較的
堅調なことから、2014年のアジア・パシフィック地域の経済成長
率は、世界の他の地域の2倍のペースとなる前年比5.5%増の成
長を達成する見通しである。
アジア・パシフィック地域の不動産市場
賃貸市場は低迷、
投資市場は堅調
賃貸活動と投資活動との乖離が続いている。企業が慎重姿勢を
崩しておらず、世界経済回復の確実性が高まることを待っている
ため、
オフィス賃貸活動は未だ回復に転じていない。対照的に、
投資活動は引き続き活発で、商業用不動産投資は当四半期も堅
調となった。各市場は賃貸サイクルの様々なフェーズにあるが、共
通してここのところの賃料上昇率が減速している。
こうしたトレン
ドに沿った形で、
ほとんどの市場で価格が賃料を上回って上昇し
ているため、
利回りは横ばいないし一層低下している。
オフィス・セクターの賃貸市場は回復途上
企業のコスト節減から
2013年第3四半期中、
域内のTier I市場におけるAグレードオフィ
スの新規供給は前年同期比30%減の120万㎡となり、全体の約
40%をインド、15%をオーストラリア、10%を上海が占めた。
当四
半期のネット・アブゾープションは前年同期比17%減となり、過去
3年間の四半期平均と比較すると25%ほど下回っている。
中国と
インドが50%強を占め、
残りは主に東南アジアで吸収された。
金融センターは依然として低迷が続いており、香港は稼働スペー
スが縮小、
シンガポールも小規模な非金融テナントの限定的需要
がみられるに留まっている。東京はテナントが利便性の改善や耐
震性強化を求める中、
ネット・アブゾープションが改善した。
オー
ストラリア市場のほとんどでは、主に資源と公共セクターの縮小
からネット・アブゾープションは限定的ないしマイナスとなった。
MNC(多国籍企業)
は中国で慎重姿勢を維持したものの、国内
企業は上海で入居を続けており、
北京CBDでは解約面積が予想
を下回った。
インドでは、
コスト節減を目指すIT/ITES企業からの
需要を受けて郊外に立地する新築物件のネット・アブゾープショ
ンが改善、一方で、一部金融業テナントが高額賃料物件を退去
している。全般的に新興東南アジア諸国のネット・アブゾープショ
ンは底堅く推移したものの、
ジャカルタのテナントは経済成長率
の鈍化から慎重姿勢を強めた。
(2013年第2四半期同様、前四半期比0.5 1.5%上昇)、上昇率
が最も好調となったのはジャカルタ
(前四半期比2.4%上昇)
と北
京
(前四半期比2.0%上昇)
であった。
今後12ヵ月については、
小
2013年第3四半期中、賃料が主要市場の半数近くで下落し、域
内全体では前四半期比約0.2%下落した。最も好調だったジャ 売業者の需要はほとんどの地域で比較的健全に推移する見込み
ほとんどの市場で緩やかながら賃料上昇が続くだろう。
カルタでも、賃料上昇率は第2四半期の前四半期比10%上昇か で、
ら当四半期は前四半期比4.4%上昇へと減速している。バンコク
の賃料は緩やかに上昇(前四半期比2.2%上昇)、
シンガポール、 高級住宅セクターの需要はオフィス・セクター並み
東京、
マニラでは前四半期比1%前後上昇した。香港、上海、
イン 2013年第3四半期、高級賃貸住宅需要は中国、香港、
シンガポ
ド市場はほぼ横ばいとなった。北京では2013年上半期の前期 ールで低迷が続いたが、
マニラとバンコクではより堅調となった。
比5.3%下落に続いて賃料が一層下落し
(第3四半期に前四半 賃料は、
ほとんどの市場で横ばいないし若干の上昇(前四半期比
期比1.3%下落)、
ソウルの賃料は供給過剰を受けて前四半期比 0.5 1.5%上昇)
となったが、香港、
シンガポール、
ジャカルタでは
3.9%下落した。
オーストラリアのCBD市場は全て賃料が下落し、 若干下落した。高級住宅のネット・アブゾープションは依然として
ブリスベンの下落率が最大となった
(前四半期比5.1%下落)
。
オフィス・セクターのトレンドを映し出す見通しで、賃料はほとんど
域内全体の平均賃料は下落に転ずる
下落は北京、
ソウル、
オーストラリア
過去12カ月間に、
ジャカルタ市場が域内で最も好調となってお
り、年間賃料上昇率は前年比33%上昇となっている。他に二桁
成長を達成した市場はバンコクのみであった
(前年比11.5%上
昇)。
パースは年率賃料下落率が域内最大の前年比11.4%下落
となった。
2013年の域内のネット・アブゾープションは、昨年の水準を
15 20%下回る見通しだ。経済成長率の改善に伴い、2014年は
ネット・アブゾープションが若干改善しよう。短期的には、賃料上
昇率はほとんどの市場で限定的となる見通しだが、北京とオース
トラリアのほとんどの都市では小幅な下落が続くだろう。2014年
は一桁台の賃料上昇率が予想され、東京が好調となろう。
リテール・セクターの需要はまちまち。賃料は緩やかに上昇
中国では、高級ブランドが拡張を鈍化させる一方、中間層の小
売業者、飲食店、新規参入海外ブランドは引き続き拡張を続け
ている。香港ではプライム・エリアの賃料高騰から小売業者が
より選択的となっており、セカンダリー市場への注目を高めて
いる。2013年第3四半期に、賃貸活動はインドで低迷が続いた
が、東南アジアは健全となり、
オーストラリアでは緩やかな改善
を示す証拠がみられた。賃料はほとんどの市場で緩やかに上昇
図表4: オフィスの賃料と価格の上昇ペースは鈍化
の市場で横ばいないし若干の上昇に留まろう。
好調な小売業がインダストリアル・セクターの需要を下支え
小売業者は2013年第3四半期もインダストリアル・スペースの賃
貸需要を牽引し続けたが、輸出関連セグメントは依然として低迷
している。賃料の上昇率は、ほとんどの市場で控えめなペースと
なり
(前四半期比0.5 2.5%上昇)、最大となったのは香港であっ
た。
ほとんどの都市について今年は緩やかな賃料上昇が予想さ
れている。
投資総額は記録更新へ
2013年第3四半期に、域内の投資総額は、前年比33%増の300
億米ドルに達した。年初来の投資活動は900億米ドルで、通期で
は2007年に記録された1,200億ドルに達する見通しだ。
日本、
中
国、
オーストラリア、
シンガポールが域内総取引総額に占める割合
は、2013年第1 第3四半期には69%に達し、前年同期の59%か
ら増加した。
日本は当四半期も域内最大の市場となり、国内外の投資家から
の旺盛な需要から2013年第1∼第3四半期の総投資額は前年
同期比139%増となった。年初来の総投資額を都市レベルでみ
図表5: 好調な不動産投資
2013年第3四半期
商業用不動産の直接投資額 2006年-2013年1‒9月期
6
125
2013年1-9月期 900億米ドル
前年同期比25%増
4
100
2
10億米ドル
前四半期比 (%)
0
–2
75
50
25
賃料
価格
賃料と価格は各都市の主要サブマーケットを参照
出所: ジョーンズ ラング ラサール(Real Estate Intelligence Service)
2013年第3四半期
ソウル
シドニー
北京
メルボルン
ムンバイ
香港
上海
東京
マニラ
シンガポール
バンコク
–4
ジャカルタ
アジア・パシフィック地域の不動産市場
6 アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
日本
オーストラリア
中国
シンガポール
韓国
その他
2013年
1–9月期
香港
オフィス、
リテール、
ホテル、
インダストリアルのセクターで500万米ドル超の取引を集計
出所: ジョーンズ ラング ラサール(Real Estate Intelligence Service)
2013年第3四半期
図表6: 賃料のプロパティ クロック 2013年第3四半期
Aグレードオフィス
Kuala Lumpur
Jakarta
Manila
賃料上昇の減速
賃料上昇の加速
プライムリテール
Guangzhou
Hong Kong
Guangzhou
Adelaide
Brisbane
Perth
賃料下落の加速
Seoul
賃料下落の減速
Beijing
Kuala Lumpur
Manila
賃料上昇の減速
賃料下落の加速
賃料上昇の加速
賃料下落の減速
Melbourne
Jakarta
Bangkok
Bangalore
Tokyo
Delhi, Mumbai
Auckland, Chennai
Bangkok
Shanghai, Taipei
Singapore
高級住宅
Canberra
Sydney
Hanoi
Beijing
Ho Chi Minh City
Osaka, Hong Kong,
Wellington
Tokyo
Mumbai
Delhi
Bangalore
Chennai
Shanghai
Singapore
Sydney*
Melbourne*
Auckland, Wellington
SE Queensland*
*Regional
インダストリアル
Kuala Lumpur
Jakarta
Shanghai
Sydney
Brisbane
Hong Kong, Melbourne
Shanghai
Singapore (Conventional/Multi Users)
Bangkok, Beijing
Singapore (Business Park)
Guangzhou
賃料上昇の減速
賃料下落の加速
Manila
賃料上昇の加速
賃料下落の減速
Beijing
賃料上昇の減速
賃料下落の加速
賃料上昇の加速
賃料下落の減速
Tokyo
Hong Kong
Manila
Singapore*
*For Luxurious Residential Properties
Auckland, Wellington
*Business Parks (Singapore) & Conventional (Singapore)
Logistics Space (Hong Kong, Shanghai, Beijing, Tokyo Bay Area)
出所: ジョーンズ ラング ラサール(Real Estate Intelligence Service)
2013年第3四半期
備考: クロックの位置は各都市の主要サブマーケットのフェーズを示す。
ただし、
インドは各都市のフェーズを示す
ると、東京はロンドンとニューヨークに次ぐ世界第3位の市場とな
っている。
中国とオーストラリアも堅調で、
オフショア・グループか
らの関心の高まりに後押しされて、
それぞれ投資総額が前年比
167%増と前年比17%増となった。
シンガポールの投資活動は複
数の大型案件に支えられたが、香港では今年初めに導入された
過熱抑制措置を受けて投資額が低迷している。
オフィスの価格上昇率は、減速している。賃料上昇率が域内全体
で鈍化しているためである。
ジャカルタは引き続きアウトパフォー
ム
(前四半期比3.9%上昇)
しているものの、
その上昇率は前四半
期から大きく低下している。
ソウルの下落率が最大となり
(前四半
期比3.8%下落)
、
北京の価格は更に前四半期比1.3%下落した。
短期的な賃料・価格の上昇は限定的、
2014年は改善へ
法人テナントは短期的に慎重姿勢を維持する見通しだが、来年
は景気回復に沿ってオフィス賃貸活動が緩やかに回復しよう。今
後少なくとも12カ月間は低金利が続くため、投資活動はますます
好調となると思われ、投資総額は2014年に1,300億ドルに達す
ると予想している。
ほとんどの市場とセクターで、賃料上昇率が徐々に拡大しよう。一
部市場では、
利回り縮小が続くだろう。
オフィスとリテール・セクター
は住宅セクターよりも高いリターンをもたらすはずであり、政策に
より香港とシンガポールの価格は下落圧力がみられよう。
筆者
Dr.ジェーン・マレーは1998年
に Jones Lang LaSalle に入社
し、2005年4月、
アジア・パシフィ
ック地域リサーチ・ヘッドに就任。
世界60カ国以上の約300名の専
門家チームのうち、同地域所在の
140名以上の専門家を統括して
いる。
アジア・パシフィック地域のリサーチチームは、地域に所在す
る主要不動産市場の調査・分析・予測、
コンサルティング、特定
のトピックについての論文や定期刊行物の発行等のサービス
を提供して、当社クライアントの投資戦略の策定を支援してい
ます。
アジア・パシフィック地域の不動産市場
アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期 7
8 アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期
東京: オフィス
•
•
•
賃料と価格のインデックス
120
空室率は4.3%へと低下、
拡張や立地改善等の移転が増加
賃料は6四半期連続で緩やかに上昇
価格は賃料上昇を織り込み緩やかに上昇
110
需要
空室率は第3四半期末に4.3%となり、
前期比0.3ポイントの低下となった。
拡張や立
地改善等の需要を受けて大手町・丸の内サブマーケットで大幅な低下がみられた。
100
90
80
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期
供給
新規供給は第3四半期に32千㎡(貸床面積)
となり、
ストックは前期比0.5%増
加した。
新規供給は六本木に竣工した
「アークヒルズ サウスタワー」
1棟のみであ
る。
竣工時成約率は約40%、
テナントはコカ・コーラ等となっている。
空室率
600
8
450
6
300
4
「日本橋1丁目プロジェクト」が着工した。延床面積23千㎡の規模で2015年に
竣工予定である。BCP対策では免震構造を採用した。
また、
「大手町1丁目2番街
区」
プロジェクトが発表された。敷地面積20千㎡を超える開発事業であり、
「三井
物産ビル」、
「大手町一丁目三井ビルディング」、
「大手町パルビル」
を一体で建替
え開発する計画である。
2019年の竣工を予定している。
%
千m2
東京: オフィス
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
インデックス: 2009年第4四半期 = 100
出所: ジョーンズ ラング ラサール
ネット・アブゾープションは第3四半期に55千㎡、第3四半期までの合計は227千
㎡となり、堅調に推移した。全体の約60%が大手町・丸の内、赤坂・六本木で吸
収されている。製造業、情報通信業、金融業等による拡張、立地改善、耐震性能
改善等の需要がみられた。
賃料・価格動向
150
2
0
0
09
10
11
12
13F
14F
出所: ジョーンズ ラング ラサール
2009年から2012年のネット・アブゾープション、
供給、
空室率は
年末時点の数値。
2013年については、
ネット・アブゾープションと
供給は上半期の数値であり、
供給予定は下半期の数値である。
賃料は第3四半期に月額坪当たり31,742円となり、前期比0.8%上昇、前年比
2.2%上昇した。緩やかながら6四半期連続で上昇を示した。
レントフリーに変動
は見られなかった一方で、1年ごとに賃料を増額させる段階賃料による契約の採
用が増加している。
価格は第3四半期に前期比0.9%上昇、前年比3.8%上昇となり、6四半期連続の
上昇となった。賃料の上昇が価格を押し上げている。
当四半期の投資事例には
森ヒルズリートが森ビルより
「六本木ヒルズ森タワー」
の区分所有権を219億円
で取得した取引が挙げられる。
見通し(12ヶ月)
賃料
月額賃料
31,742 円/坪
クロック フェーズ*
賃料上昇の加速
直近の賃料トラフ
(底) 6 四半期
以降の経過期間
* 7ページのプロパティ クロックのフェーズを示す
見通し
(12ヶ月)
賃料
価格
景気刺激策を背景に、実質GDP成長率は第2四半期に前期比3.8%(年率換算)
と2四半期連続で力強く成長、大企業製造業の景況感は9月に世界金融危機以
前の水準を回復した。
見通しは改善が続いており、
IHS Global Insightは9月の
経済成長率予想で2013年の成長率を前年比1.9%増へと上方修正した。今後
12ヶ月にかけて、個人消費と外需の改善が成長を支える見通しである。小売業販
売額は消費税率引き上げ前の駆け込み消費がみられるものの、
その反動による
減速もみられる見通しである。
こうした経済状況のもと、賃貸市場では、需要は堅調に推移する見通しであ
る。2014年の新規供給は過去10年平均比160%程度となる見通しであるもの
の、予約契約は総じてみれば順調である。
したがって、今後12か月にかけて空室
率は低下、
賃料は上昇率が加速する見通しである。投資市場では、賃料上昇を反
映して価格が上昇、市場に供される物件の希少性や投資家の関心の高さ等から
投資利回りは低下圧力が加わる見通しである。
注: 本レポートは、都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)
に立地するAグレードオフィスマーケットに
ついて纏めている
アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期 9
大阪: オフィス
•
•
•
空室率は引き続き2桁台の高い水準
賃料は9四半期連続小幅下落
賃料と価格のインデックス
120
価格は賃料下落を反映して小幅下落
110
需要
ネット・アブゾープションは第3四半期にマイナス900㎡、年初から第3四半期まで
の総計は56千㎡となった。需要は製造業、建設業、情報通信業等に牽引された
ものの、
総じてみれば集約が大勢を占め、
新規や拡張が引き続き低迷した。
移転事例には
「ハービス大阪」
から
「グランフロント大阪Aタワー」
へ移転した日東
電工、
「毎日インテシオ」
から
「本町南ガーデンシティ」
へ移転した鴻池組が挙げら
れる。
日本トリムは業容拡大の為
「ハービスENT」
で新オフィスを開設した。
供給
100
90
80
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
インデックス: 2009年第4四半期 = 100
出所: ジョーンズ ラング ラサール
大阪: オフィス
空室率は第3四半期に12.5%となり、前期比0.1ポイント上昇した。空室は梅田と
中之島で増加した。第2四半期に空室率を2桁台へと押し上げた
「グランフロント
大阪」
は成約が徐々に進んでいるものの、
テナントの一部は梅田等に所在するA
グレードオフィスから移転している。
空室率
第3四半期に新規供給はみられなかった。
200
14
12
160
賃料・価格動向
10
8
80
6
千m2
120
%
賃料は月額坪当たり15,603円となり、
前期比0.2%下落、
前年比1.3%下落となっ
た。小幅ながら、下落は9四半期連続となった。
レントフリーは、新規や拡張移転
の低迷を受けて引き続き拡大した。
4
価格は第3四半期に前期比0.6%下落、前年比3.0%下落した。賃料の下落を反
映して、4四半期連続の下落となった。投資市場では地方都市圏で投資が加速し
ているものの、大阪オフィスでは投資機会の希少性の為、投資総額は第3四半期
に前期比減速した。
12か月見通し
見通し(12ヶ月)
景気刺激策に支えられて、経済は回復の兆しがみえている。設備投資と輸出が改
善、完全失業率は低下している。
こうした状況を受けて近畿の大企業製造業の景
況感は改善、9月の業況判断はリーマン・ショック前の水準まで回復、見通しは大
きく改善している。
こうした状況の下で、今後12か月にかけて、賃貸市場では、需要が緩やかに回復
する見通しである。
一方2014年の新規供給は抑制されることから空室率は徐々に
低下、賃料は底打ちする見通しである。投資市場では、投資家の関心の高まりが
継続するなか投資資利回りに低下圧力が加わる見通しである。
40
2
0
0
09
10
11
12
13F
14F
出所: ジョーンズ ラング ラサール
2009年から2012年のネット・アブゾープション、供給、
空室率は
年末時点の数値。
2013年については、
ネット・アブゾープションと
供給は上半期の数値であり、
供給予定は下半期の数値である。
賃料
月額賃料
15,603 円/坪
クロック フェーズ*
賃料下落の減速
直近の賃料ピーク
以降の経過期間
9 四半期
* 7ページのプロパティ クロックのフェーズを示す
見通し
(12ヶ月)
賃料
注: 本レポートは、大阪市の都心2区(中央区、北区)に立地するAグレードオフィスマーケットについて纏めている
価格
10 アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期
東京: リテール
賃料と価格のインデックス
120
100
90
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
インデックス: 2009年第4四半期 = 100
出所: ジョーンズ ラング ラサール
大型小売店販売額増減率
(東京都)
6
賃料は緩やかながら引き続き上昇
高級ブランドの銀座旗艦ビルを国内個人投資家が取得
楽観的な経済見通しに支えられて、消費者態度指数は第3四半期に前期比改善
した。大型小売店の販売額は第3四半期初めの2か月に減速したものの、東京都
百貨店の美術・宝飾品・貴金属の販売額は8月に前年比25.2%増となり、8か月
連続で2桁の力強い伸びを示した。
さらに、
訪日外客数は9月に前年比31.7%増と
なり、
引き続き記録的な水準を示した。
東京プライムリテールの賃貸市場は、高級ブランドアパレルや飲食店の需要が引
き続き旺盛となった。過去に撤退したブランドによる再出店の動きもみられてい
る。
プライムエリアにおける供給が引き続き抑制される中、
周辺における新規出店
が増加している。
当四半期の新規出店には並木通り
「資生堂銀座ビル」
に出店する
「ロロ・ピアー
ナ」
、表参道近隣に出店した
「フライング タイガー コペンハーゲン 表参道ストア」
と
「ロクシタン青山本店メゾン・ド・プロヴァンス」
が挙げられる。
供給
4
第3四半期に新規供給は見られなかった。
2
前年比(%)
需要は増加しているものの供給が抑制されている
需要
110
東京: リテール
•
•
•
当四半 期 発 表の新 規 供 給 計 画には「 銀 座 5 丁目プロジェクト」が挙げられ
る。2015年に銀座・数寄屋橋交差点において延床面積51千㎡規模の大型商業
施設が市場に供される予定である。
0
–2
–4
–6
賃料・価格動向
–8
–10
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
第2四半期 第2四半期 第2四半期 第2四半期 第2四半期 第2四半期
大型小売店販売額(東京都)
出所: 経済産業省
賃料は第3四半期に月額坪当たり65,961円となり前期比0.1%上昇、前年比
4.8%上昇した。空中階における緩やかな賃料上昇を反映して、4四半期連続の
上昇となった。
価格は前期比横ばい、前年比10.6%上昇した。投資利回りは投資家の関心の高
まりから低下圧力が加えられた。
当四半期の取引事例には
「ティファニー銀座本
店ビル」
と
「カルティエ銀座本店ビル」
が挙げられる。
ともに国内の個人投資家が
取得した。
見通し(12ヶ月)
賃料
月額賃料
65,961 円/坪
クロック フェーズ*
賃料上昇の加速
消費税増税前の駆け込み消費や訪日外客数の増加等を反映して、今後小売業
販売額は堅調に推移する見通しである。
したがって、
アパレル業者や飲食店から
の旺盛な需要が見込まれる。一方で、新規供給は引き続き抑制される見通しであ
ることから、空室は減少、賃料は上昇傾向で推移する見通しである。投資市場で
は、賃料上昇を織り込んで価格が上昇、等から、投資利回りにはさらに低下圧力
が加わる見通しである。
直近の賃料トラフ
(底) 4 四半期
以降の経過期間
* 7ページのプロパティ クロックのフェーズを示す
見通し
(12ヶ月)
賃料
価格
注: 本レポートは、銀座と表参道のプライムリテールマーケットについて纏めている
アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期 11
東京: ロジスティクス
•
•
•
東京圏内陸部の新規供給計画が増加
賃料のインデックス
賃料は9四半期連続で緩やかに上昇
GLP浦安IIIが182億円、
NOI利回り4.8%で取引
需要
主要指標は第3四半期初めの2か月間にまちまちの動きをみせた。鉱工業生産指
数(2010年=100)
は7月に前年比0.4ポイント、8月に1.1ポイント上昇となり、輸
出は7月に前年比12.2%増加、
8月に同14.7%増加と、
伸び率は拡大を続けた。
110
105
100
95
こうした状況の下で新型物流施設に対する3PL業者、卸売業・小売業者等から
の需要は引き続き旺盛となったものの、東京ベイエリアの空室は依然限定されて
いることから、
主に東京圏内陸部の新規供給で拠点の新設や増設がみられた。
当四半期の賃貸事例にはヤマト運輸が「船橋物流センター」
(賃貸面積32千㎡)
を1棟賃借、
「岩槻ロジスティクスセンター」
(延床面積31千㎡)
を賃借(賃借面積
15千㎡)
した事例が挙げられる。
さらに、大手飲食料品卸売業・小売業者と東京ロジファクトリーが「プロロジス
パーク川島2」
(延床面積46千㎡)
でそれぞれ27千㎡と15千㎡を賃借、
当物件の
契約率は、
2014年の竣工予定に先立って100%となった。
90
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期 第4四半期
出所: ジョーンズ ラング ラサール
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
海上出入貨物 - 東京港
1.4
供給
1.3
第3四半期に東京ベイエリアにおける新規供給はみられなかった。
1.1
1.0
0.9
0.8
2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
第2四半期 第2四半期 第2四半期 第2四半期 第2四半期 第2四半期
出入貨物
賃料・価格動向
出所: 東京都港湾局
賃料は第3四半期に月額坪当たり5,880円となり、前期比0.4%上昇、前年比
1.0%上昇した。
緩やかながら9四半期連続の上昇となった。
東京圏における取引事例には、J-REITであるGLP投資法人が
「GLP浦安III」
(延
床面積67千㎡)
を182億円、
NOI利回り5.0%で取得した事例、
私募ファンド三井
不動産投資顧問が
「横浜ロジスティクスパーク」
(延床面積132千㎡)
を取得した
事例が挙げられる。
見通し(12ヶ月)
経済状況の改善、通信販売市場の拡大、政府による物流効率化促進の流れを
受けて、今後12か月にかけて東京ベイエリアにおける新型物流施設の賃貸市場
では、
引き続き3PL業者やインターネット通信業者による底堅い需要が見られる
一方で新規供給は抑制される見通しである。
その需要のほとんどは、高速道路延
伸により利便性が高まっている一部エリアを含む東京圏内陸部にて吸収される
見通しである。東京ベイエリアにおける需給のひっ迫は継続すると予想されること
から、賃料は引き続き緩やかに上昇する見通しであるものの、東京圏内陸部で新
規供給が集中する一部エリアにおいては緩む可能性がある。
賃料
月額賃料
5,880 円/坪
クロック フェーズ*
賃料上昇の加速
直近の賃料トラフ
(底) 9 四半期
以降の経過期間
* 7ページのプロパティ クロックのフェーズを示す
見通し
(12ヶ月)
賃料
注: 本レポートは、主に東京都のベイエリア(品川区、大田区、江東区)に立地する新型物流施設について纏めている
制作協力: 株式会社 一五不動産情報サービス
価格
NA
東京: ロジスティクス
当四半期に発表された今後の新規供給計画には2015年竣工予定の
「GLP座間」
(延床面積130千㎡)
と
「MFLP船橋西浦」
(延べ床面積31千㎡)
が挙げられる。
「MFLP船橋西浦」
はダイワコーポレーションの入居が決定している。
トン (百万)
1.2
東京圏の新規供給には
「ロジポート相模原」
(延床面積211千㎡)、
「プロロジス
パーク習志野4」
(延床面積109千㎡)、
「DPL三郷」
(延床面積73千㎡)
が挙げら
れる。
「プロロジスパーク習志野4」
の竣工時の契約率は100%となった。
12 アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期
東京:ホテル
50,000
100
40,000
80
30,000
60
20,000
40
10,000
20
0
0
07
08
09
10
11
12
ADR
客室稼働率 (%)
YTD YTD
Aug12Aug13
RevPAR
客室稼働率 (%)
ADR/RevPAR (日本円)
5ツ星ホテル運営パフォーマンス
•
•
•
客室稼働率は過去7年間で最高の75%超
今四半期は主な4ツ星及び5ツ星ホテルの新規開業は予定されていない
ADRが短期的にはRevPARの伸びを牽引
需要
訪日外客数は、2013年年初来8月までの累計で前年比21.4%増の6.7百万人と
なった。2013年7月中の訪日外客数は記録的に多く、百万人を超えた。
これは主
に韓国ウォン高の影響で韓国人訪日客が前年同期比32.3%増加したことに起
因する。
タイとマレーシアからの訪日客も観光ビザの規制緩和により、
それぞれ前
年同期比で59.6%と20.0%の増加である。国内の宿泊需要も2011年3月の震災
後、順調に回復を続けている。
円安が格安航空会社の人気と消費意欲の向上と
相俟って日本人の国内旅行を促している。
出典:STR Global
供給
主要なホテル客室数 新規供給推移
今四半期においては主な新規開業は予定されていない。
また、年末にかけても、
客室数248室を有する御殿山ガーデンホテル ラフォーレ東京からリブランドされ
る東京マリオットホテルを除き、主要な4ツ星または5ツ星ホテルの新規開業も計
画されていない。
500
運営パフォーマンス
東京ホテル運営パフォーマンスは順調に推移しており、RevPARは2013年年初
来8月末までの累計で前年同期比18.7%増の29,968円となっている。
これは年
初来8ヶ月間の8.4%増の客室稼働率と5.8%増の平均客室単価(ADR)に支えら
れている。
客室数
400
300
200
100
0
09
10
11
12
13F
供給済
14F
15F
今四半期において5ツ星ホテルの売買取引は無かったものの、東京ディズニーリ
ゾートに隣接し客室数802室を有するシティホテルのシェラトン・グランデ・トーキ
ョーベイが420億円もしくは1客室当り52百万円で売却された。
買主は、
フォート
レス・インベストメント・グループである。
将来の供給
出典: ジョーンズ ラング ラサール
見通し(12ヶ月)
東京:ホテル
2011年3月震災以降の旅行客数の回復を受けて、国内外からの需要は上向きに
安定して推移することが見込まれる。短期的にはADRがRevPARの上昇を牽引
することが予想される。
また、2013年9月7日には、2020年夏季オリンピックが東
京で開催されることが発表され、
これによって今後7年に亘って需要が刺激され、
客室供給の増加につながるだろう。新規計画が具体化するには時間がかかるた
め、
既存のホテルがADR上昇という利益を得ることが考えられる。
見通し
(12ヶ月)
RevPAR
上昇
客室稼働率
ADR
注:東京のホテルとは、東京所在の5ツ星ホテルマーケットを意味する。
アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期 13
100名超の
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お問合わせ先
リサーチ事業部
犬間 由博
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14 アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト‡2013年第3四半期
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〒102-0075
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Kolkata
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Manila
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Mumbai
New Delhi
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Pasig
Perth
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Qingdao
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Shenyang
Shenzhen
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Tokyo
Wellington
Wuhan
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Austin
Baltimore
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Chicago
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Cleveland
Columbus
Dallas
Dayton
Denver
Detroit
Ft. Lauderdale
Houston
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Mexico City
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Minneapolis
Monterrey
Montreal
New Orleans
New York
Orange County
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Parsippany, NJ
Philadelphia
Phoenix
Pittsburgh
Portland, OR
Rio de Janeiro
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