中国電力は今(2013-2014)

会 社 案 内・
C S R の 取り組 み
2 014 - 2 0 1 5
広報部門 広報コミュニケーション担当
〒730-8701 広島市中区小町4-33
TEL 082-544-2849 FAX 082-504-7006
http://www.energia.co.jp/
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「FSCⓇ森林認証紙」
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「 水なし
印刷」
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環境に
やさしい植物油インキ
で印刷しています。
2014年9月発行
中国電 力が,向かい合っているもの。
それは,お客さまの暮らし。
それは,地 域の元気。それは,地球の未 来。
つくる
私たち中国電 力は,
お客さまに低 廉で 安定した電 気をお届けすると同時に,
とどける
お客さまや地 域と向かい合うことを大 切にしています。
「つくる」
「 とどける」
「 ささえる」
「 はぐくむ」といったさまざまな
活動を通じ,暮らしや地 域の未 来を支えていくことこそ,
中国電力のCSRの取り組みについての
さ さえる
私たちの大きな 使命であり,責 任。
より詳 細な 情 報については,WEB 版
「エネルギアグループのCSRの取り組み」
をご覧ください。
この使命と責 任を全うするため,
http://www.energia.co.jp/corp/
active/csr/index.html
▲
社 員一人一人がさまざまな場で日々の仕事に向かい合う。
はぐくむ
それが中国電 力です。
もくじ
中国電力が,
向かい合っているもの。
01
企業理念・ごあいさつ
03
エネルギアグループの
CSRの取り組み
05
コンプライアンスの推進
06
つくる
火力発電
10
原子力発電
14
と向かい合う 07
とどける と向かい合う
16
再生可能エネルギー 12
送配電設備の充実 20
送電線
火力発電所
水力発電所
17
22
緊急時の対応 22
ささえる と向かい合う
23
28
はぐくむ と向かい合う
お客さまサービス 26
循環型社会の形成 32
グループ事業・海外事業の推進 28
人材育成 34
29
社会貢献 33
34
エネルギアグループの
CSRの取り組み状況
35
会社概要
37
送電線
一次変電所
大工場
鉄 道
出前授業
森林保全
送電線
配電線
ビル・ 中小工場
配電線
原子力発電所
01
再生可能エネルギー
配電用変電所
柱上変圧器
配電線
商店・一般家庭
芸術・文化・スポーツ
02
企業理念
(1991年1月制定)
「企 業 理 念」とは,中国電 力のあるべき姿を明示した
もので,キーコンセプト・経営理念・行動指針から構成
されています。
キーコンセプト
ENERGIA
エ
ネ
ル
ギ
ア
̶ あなたとともに、地球とともに̶
ごあいさつ
地 域に欠かせない
企業グループとして
当 社の 事 業 運営の 基 盤 は皆さまからの 信 頼
ため ,火 力 発 電 所 は 定 期 点 検 や 補 修 工 事 を
であり ,C S Rの取り組みを推 進することにより ,
繰り延べ・短 縮することなどにより高稼 働 運転を
社会から信 頼される企 業グループであり続ける
継 続している 状 態 で す 。電 気 の 供 給 において
ことが重要だと考えています 。
トラブルが起きれば,供給力に影響が出る可能性も
もたらす ,あたらしく ,あかるく ,あたたかい活 力の
皆さまとの
コミュニケーションの先に
原 子力 発 電 所 が 長 期にわたり停止している
火力発電 所への依 存度が 高まっている中 ,設備
エ ネ ル ギ ア の 意 味 す る ところ は ,
「エネルギーが
東日本大震災以降,原子力をはじめとして電気
ある 社 会 」であり ,中 国 電 力 が ,その 社 会 の 実 現 に
あり ,このような綱 渡りの状 況をこの先もずっと
事 業に関するさまざまな声をいただいています 。
向けて努力していく姿勢をも包括した概念です。
続けられるものではありません 。
お 客さま ,株 主・投 資 家 の 皆さま ,地 域 社 会 ,
お取引先,社員などあらゆるステークホルダーの
エ ネル ギ ー 自 給 率 が 5 %と ,資 源 の 少ない
皆さまからの声に真摯に向き合い,誠実にお応え
日本において,将来にわたり低廉な電気を安定的に
していくというコミュニケーションを大切にしていく
お 届け するためには ,一 つ の 発 電 方 法 に偏る
ことが,皆さまからの信頼につながるものと考えて
などが 盛り込まれた 電 気 事 業 法が 改 正される
ことなく ,安 全 確 保 を 大 前 提 に ,安 定 供 給 ,
います 。今 後とも当 社 の 取り組 み にご 理 解と
など ,電気事 業は大きな変 革期にあります。
経 済 性 ,環 境への 適 合 の観 点から ,火力,再生
ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
可 能エネルギー ,原子力といったエネルギーを ,
大きく事業環境が変化する中でも,創業以来,
それ ぞれ の 特 長 を 活 かしな がらバランスよく
皆 さまの 生 活 や 産 業 を 支 えるライフラインを
活用することが 不 可欠だと考えています 。
中国電力の変わらぬ使 命
経営理念
2 0 1 4 年 4 月に ,エネルギー 基 本 計 画 が 閣 議
創造
決定され ,また ,6月には小 売 全面自由化の実 施
エネルギーの
もつ可能性を
追求します
地域の
発展に
貢献します
経営理念
お客さまの
信頼を
喜びとします
担う電気 事 業 者として ,低 廉で 安 定した電気を
柔軟
自然との
調和を求め
続けます
人を大切に
する心で事に
当たります
挑戦
行動指針(20 0 0年3月改 定)
“EnerGia Will”
私たちは・・・
旺盛なチャレンジ精神をもち,
未来に向かって柔軟な思考で創造する,
輝きあるヒューマングループをめざします。
03
これからも安 定して電気を
お届けするために
■
スピーディーに
■
株主・投資家を意識して
■
従来のやり方にこだわらないで
■
広報マインドを持って
■
自主と責任で
■
グループ一 体となって
■
プロ意識を持って
■
環境を大切に
■
お客さまの立場に立って
■
良識を持って
お届けし ,地 域 の 発 展に貢 献 するという当社の
当社は島根 原子力発電所の再稼働に向けて,
使命に変わりはありません 。
2 013年12月,島根原子力発電所2号機について,
国の 新 規 制 基 準への 適 合 性 確 認申 請を行い ,
他 方 で ,新 たな事 業 環 境に柔 軟に対 応して
3号機についても申請に向けて準備を進めている
いくため,これまで以上に経営効率化やお客さま
ところです。現在,各種安全対策に取り組んでおり,
ニーズに沿ったサービスの向上に取り組むことで,
今後も,新規制基準への確実な対応にとどまらず,
競 争 力を 強 化し ,引き続きお 客さまから選 択
「安全 性向上への取り組みに終わりはない」との
されるよう努めてまいります 。そして ,持 続 的な
考えのもと ,世 界 最 高 水 準 の 安 全 性を不 断に
発 展を実 現していくことで ,ステークホルダーの
追求し続けることで,皆さまに安心していただける
皆さまの期待にお応えしたいと考えています。
原子力発電 所を目指してまいります。
中 国 電 力 株 式会 社
取 締役社長
04
エネル ギ アグル ープの C S Rの取り組み
コンプライアンスの 推 進
エネルギアグループでは,2006年3月,CSRの取り組みの方向性と,事業活動や全ての役員・社員の行動の
当社は,過去の不適切事 案の教 訓を風化させず,二 度と繰り返さないという強い決 意に立ち,役 員の
根 底に置くべき8つの原 則を定めた「エネルギ アグループC SR行 動 憲 章」を制 定し,コンプライアンス
率先垂範のもと,グループを挙げて,コンプライアンス最優先の経営を推進しています。
最優先の経営を大前提にCSRの取り組みを推進しています。
エネルギアグループC SR行動憲章
私たちエネルギアグループの基本的な使命は,
電気事業を中心としたグループ事業を通じて,
社会の一員としての責務を果たし,
社会の持続的な発展に貢献していくことであり,その基盤は,お客さまをはじめ,株主・投資家の皆さま,地域社会,お取引先,
社員,そのほか多くの方々からの信頼であると考えます。
こうした認識のもと,以下の行動原則に基づき,グループのすべての役員・社員がCSRの取り組みを推進し,社会から信頼され,
選択される企業グループとなることを目指します。
安全の確保
安全の確保を最優先し,安全意識の高揚を図るとともに,必要な対策を確実に実施します。
人権の尊重
基本的人権尊重の精神を事業活動の根 底におき,いかなる差別も行わず,人権が真に尊重
される社会の実現に向けて努力します。
コンプライアンス経営推進宣言
当社は,20 0 6 年 秋 以 降に判 明した発 電 設 備に係る
一 連 の 不 適 切 事 案 の 反 省 を 踏 ま え ,2 0 0 7 年 6 月 に
「あらゆる業務運営において,
コンプライアンスを最優先に
進 める」ことを 経 営の 基 本とすることとし,その決 意・
姿 勢 を「 コンプライアンス 経 営 推 進 宣 言 」として 表 明
しました。
中国電力企業倫理綱領
当社の事業活動の基盤となる信頼関係の構築に向け,
コンプライアンスの
推進
国内外の関係法令・ルールおよびその精神を遵守し,倫理観に裏打ちされた公正な事業活動を
推進します。
企業として,またそこに働く社員として,とるべき行動とは
何かを
「中国電力企業倫理綱領」
として制定し,
その徹底を
図っています。
お客さま本位の徹底
お客さまの多様なニーズにお応えすることを基本に,良質でご満足いただける商品・サービスの
提供など,お客さま本位を徹底した事業活動を推進します。
環境問題への
積極的な取り組み
環境保全活動に積極的に取り組むなど環境経営を推進し,持続的発展が可能な社会の実現に
貢献します。
地域社会発展への貢献
地域に根差した企業グループとして,様々な事業活動を通じて地域社会の発展に貢献します。
社会との
コミュニケーションの充実
広く社会とのコミュニケーションを図り,ご意見・ご 要望への誠実な対応と業務への反映に
努めます。また,情報を積極的に公開し,事業活動の透明性を高めます。
活力ある
企業風土づくり
社内コミュニケーションの向上を図るとともに,自主・自律的な人材の育成と技術の継承に
努め,風通しのよい活力ある企業風土をつくります。
エネルギアグループの役員は,本憲章の実現が自らの役割であることを自覚し,率先垂範することはもとより,本憲章に基づき
社員全員が行動するよう徹底します。
当社のC SR 推 進体制
当社は,CSRを推進するため,エネルギアグループのCSRの
CSRの推進にあたっては,社内の各組織が中期経営計画等
にC SR 施 策を 織り込 み,責 任を持って取り組 んでいます。
前年度の取り組みの評価および次年度の施策についてCSR
推進委員会で審議し,委員会での意見を各組織の取り組みに
設 置 目 的:企業の社会的責任の取り組みの推進を
図る
審 議 事 項:CSR推進のための方向性・戦略,CSRの
取り組みに関する重要事項や評価等の
反映しています。
また,当社のC SRの取り組みが 社会からどのように評価
さ れて い るか を ,お 客 さ ま 意 識 調 査 等 に より定 量 的 に
測っており,その結果についてもCSR推進委員会で審議し,
当社の取り組みが社会からの要請に沿ったものとなるよう
確認しています。
審議・調整
委
員
委
長:広報部門長
員:事業本部長,部門長,支社長
オブザーバー:監査役
事
開
務
中国電 力株 式会 社は,コンプライアンス 経 営の
推 進に,役 員の率先垂範のもと,全社を挙げて取り
組んでいきます。
「コンプライアンス」とは「倫理や道徳を
● 私たちは,
含めた社会的な規範を大切にし守ること」であり,
その取り組みは企業が 社会の中で存続していく
ために不可欠なものであると認識します。
● 私たちは,こうした認識のもと,電力設備の安 全
確保の徹底,電気の安定供給,低廉な電気料金の
実 現 等 の 社 会 的 な 要 請 に 応 えて いくた め に ,
「あらゆる業務運営において,コンプライアンスを
最優先に進める」ことを基本とした経営の推進に
全力で取り組みます。
ライアンスに関する事 項について議論し,必要な提 案・
「 コンプライアンス最優先」を実現する
● 私たちは,
意見具申を行っています。広くお客さまや地域社会からの
ために,
中国電力企業倫理綱領における行動規範を
社会的要請を受信するため,社外有識者3名を含む委員
しっかりと守り,中でも,留意すべき行動として,
構成としています。
次の「3つの行動」を日々実践していきます。
企業倫理相談窓口
内部通報制度として,コンプライアンス推進部門(社内)
および法律事務所
(社外)
に,
「企業倫理相談窓口」
を設置し,
当社およびグループ会社等の業務に携わる全ての人から,
法令違 反等の企業倫理上の事 案に関する通報・相談を
主なコンプライアンス施策
CSR推進委員会
「CSR推進委員会」を設置しています。
企業倫理委員会は,取締役会の諮問機関として,コンプ
受け付ける体制を整えています。
経営会議
諸課題に対する取り組みの方向性・戦 略を審議・調 整する
企業倫理委員会
コンプライアンス経営推 進 宣言
○ 経 営トップ から 社 員 一人一人 に 至 るま で ,
「 コンプ
ライアンス 最 優 先 」の意 識 を 徹 底 するため ,コンプ
ライアンス 研 修 を 実 施 するとともに ,毎 年11月を
1. 良識に照らします
○ 自らの行動と社会的な良識とを意識して
照らし合わせます。
必ずルールを
○ 業務に疑問を感じたときには,
確認します。
2. 率直に話します
職場内や組織間で
○ 疑問や問題を抱え込まず,
話し合います。
自発的に,
適切に
○ お客さまや社会に対して,
ご説明します。
「コンプライアンス強調月間」として設定し,この期間を
中心に諸施策を集中的に実施することにより,コンプ
ライアンス意識の効果的な高揚を図っています。
○ 全社員を対象とした「職場実態・社員意識調査」を毎年
実施し,調査結果をコンプライアンス推進施策の評価・
改善につなげるとともに,各職場にフィードバックし,
局:広報部門 CSR総括担当
より良い職場づくりに向けた話し合いなどに活用して
催:原則,年2回
います。
3. 積極的に正します
○ 不適切な取り扱いを先送りせず,積極的に
正します。
見直すよう
○ 実態に合わないルールがあれば,
取り組みます。
エネルギアグループのCSRの取り組み状況 35ページ参照
05
06
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
エ ネル ギー自 給 率 5%の 国 で,
電 気をつくる 。
資 源をほとんど 持たない日本のエネルギー自給 率はわずか5%。
燃 料 の95%を海 外からの輸 入に頼っています。
こうした中で,暮らしや 社 会を支える電 気を 安 定してお届けするには,
安 全 確 保( Safety)を大 前 提に,
「安 定供 給( Energy Security)」
「経 済 性(Economic Eff iciency)」
つくる
と向 か い 合う
「環 境への 適 合( Environment)」の3つのEの同 時 達 成を目指 す
「S+3E 」の 観 点から電 気をつくることが大 切だと考えています。
そのためには,特定の電 源に偏ることなく,火 力や再生可能 エネルギー ,原子力など,
さまざまな 発 電 方 法を取り入れる必 要があります 。
各 発 電 方 法にはメリット・デメリットがあるため,それぞれ の 特 長 を生かし ,
バランスよく組み合 わせた「 エネルギーミックス」に取り組 んでいます 。
■ 発電方式ごとのメリット・デメリット
発電方式
Economic Efficiency
安 定供 給
Energy Security
環 境への
適合
Environment
安全確保
Safety
07
同時達成
のために
各方式の特長を
生かして,
バランスよく
組み合わせる。
デメリット
・ 安定的に大量の発電が可能
・ 国際的な資源獲得競争の激化に
伴う将来的な調達リスクの懸念
石 油
・ 運搬・取り扱い・貯蔵が容易
・ 発電出力の調整が容易
・ 埋蔵量が少ない
・ 価格が乱高下しやすい
石 炭
・ 埋蔵量が豊富で安定的な調達が可能
・ 他の化石燃料に比べ価格が安い
・ CO2排出量が多い
LNG
・ 他の化石燃料に比べCO2排出量が
少ない
・ 長期貯蔵・機動的な調達が困難
・ 石油価格に連動して価格が変動
火 力
経済性
メリット
再生可能 ・ 純国産資源として永続的な利用が可能 ・ 天候など自然条件に左右され,
出力が不安定
エネルギー ・ 発電時にCO2を出さない
水 力
・ エネルギーを電力に換える効率が高い ・ 大規模ダムの開発の余地が限定的
風 力
・ 他の再生可能エネルギーに比べ設備
・ 大量に発電するためには広い面積が必要
コストが低い
太陽光
・ 需要の多い昼間に発電が可能
・ 小規模な利用が可能
・ 発電コストが高い
・ 大量に発電するためには広い面積が必要
・ 万が一事故が起こった際のリスクが
・ 安定的に大量の発電が可能
安全対策の徹底が必要
・ 少ない燃料で大量のエネルギーを取り出せる 甚大なため,
原子力
・ 高レベル放射性廃棄物の最終処分地
・ 発電時にCO2を出さない
の選定が必要
・ ウランの調達が安定的
08
つくる
と向 か い 合う
火 力発 電
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
火力発電所の熱効率向上
当社の火力発電所では,LNGコンバインドサイクル発電方式の
導入や超々臨界圧発電方式の採用などにより,熱効率が向上して
います。
(2013年度実績:40.6%)
安定供給と環境保全の両立。
これからのエネルギーに欠 かせ ない 条 件 の 一つとして ,
火力発電所の熱効率が1%アップすると,1年間で約20万kl
(重油換算)の燃料の節約につながるとともに,CO 2の排出量を
約 60万t-CO 2 削減できます。そこで,経年設備を更新する際に,
クリーンコール・テクノロジーによる
石炭の高度利用
供給安定性や経済性に優れた石炭火力を将来にわたって活用
していくため,
CO2を大幅に削減する石炭ガス化燃料電池複合発電
※1
(IGFC)
の開発を進めています。
電源開発
(株)
と共同で設立した大崎クールジェン
(株)
が,
IGFCの
基 盤 技術である酸素吹石炭ガス化複合発電(酸素吹IGCC)※2の
より効率的な機器を導入するなどして,熱効率のさらなる向上を
実証試験設備の建設に2013年3月から着工しており,
2017年3月の
図っており,柳井発電所ではガスタービンを,新小野田発電所では
実証試験開始に向けて取り組んでいます。
蒸気タービンを取り替えています。
環 境へのやさしさが 求められています 。
そのため ,中 国 電 力の火 力 発 電 所では ,
熱 効 率のアップや CO 2 排 出 量の 少ないL N Gの利 用 拡 大に取り組むとともに ,
※1 石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)
IGFC: Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle
IGCCに燃料電池を組み合わせて発電効率をさらに向上させる技術
※2 酸素吹石炭ガス化複合発電(酸素吹IGCC)
IGCC: Integrated Coal Gasification Combined Cycle
酸素を用いて石炭をガス化し,
水素と一酸化炭素を主成分とする生成ガスを
製造し,ガスタービンと蒸気タービンにより複合発電する技術
■ 実証試験システムの概要
メガソーラーをはじめとした再生可能 エネルギーの 普及 拡 大にも力を入れ ,
第1段階: 酸素吹IGCC実証試験設備
安 定供 給と環 境 保 全の両 立を図っています 。
ガス化炉
柳井発電所
第2段階:CO 2分離・
回収設備
一酸化炭素,水素
CO 2
水素
石炭
酸素
酸素
製造装置
空気
蒸気
ガス
蒸気
発電機
空気
圧縮機 タービン タービン
電 気を支える「花 形」の仕事。
そう自負しています。
下関発電所には長年勤務しており,私にとって愛着の
新小野田発電所
設備の維持管理に当たっています。
消費量の大幅増加,
不透明な燃料需要動向などを踏まえ,
経済的な
熱や振動を確認したり,モーター音を聞いて判断したり,
毎日五感をフルに使って設備を巡視しています。
それでも,故障は昼夜を問わずいつ発生するかわかり
ません。
故障した場合には,安全に問題はないか,発電を
LNGの利用拡大
燃料調達に努めるとともに電気の安定供給に欠かせない燃料を
確実に確保するよう取り組んでいます。
石油火力の玉島発電所1号機は,
優れた環境特性を有するLNGの
具体 的には,燃 料 調 達 先・契 約の 多 様 化や 燃 料 品 質 制 約の
利用も可能とするため,ボイラと一部設備の改造を行い,2014年
緩和,電力の需要動向に応じた追加調達などを実施しています。
4月に運転を開始しました。
また,燃料輸送においても,外航・内航輸送に専用船を活用する
2種類の燃料を使用可能にすることで,さらなる供給安定性の
など安定性に優れた輸送力を増強して効率的に運用しています。
向上,
環境性の向上および燃料コストの低減を図ります。
止めることなく対応できるか,いかにして工事期間を短縮
できるかなど,
最適な方法を検討して修理を行っています。
原子力が稼働していない現在,運転開始から47年が
経過した下関発電所も重要な電源です。設備の保修は,
保修課
経済的かつ安定的な燃料調達
原 油価格の高止まりや原子力発 電 所の停止に伴う火 力燃料
そのため,どんな変化も見逃さないよう,装置に触って
下関発電所
第3段階: 燃料電池
ある
「マイ・プラント」
です。
現在は,
保修課のチーフとして,
大切なのは,
異常を早期発見して故障を未然に防ぐこと。
野口 光男
燃料電池
安定供給を支える「花形」の仕事だとの自負を胸に,日々
の点検に取り組んでいます。
■ 燃料種別ごとの主な取り組み
石 油
・ 低品位油の導入拡大
・ 専用内航輸送船の確保
石 炭
・ 低品位炭の導入拡大
・ 近距離産地の石炭導入拡大
LNG
・ 需要動向に応じた追加調達の実施
(単価の高い石油の消費量を削減)
・ 大型船の受入
改造した玉島発電所1号機
09
10
つくる
と向 か い 合う
火 力発 電
再生可 能 エネルギー
火力設備の点検・補修による信頼度維持
大気汚染防止対策の取り組み
木質バイオマス混焼発電の推進
メガソーラー発電の導入
バイオマスは,無 機 物である水とCO 2 から,生物が光 合成に
2011年12月に福山太陽光発電所(3,000kW)の営業運転を
よって生成した有機物で,持続的に再生可能な資源です。
開始し,2013年度の同発電所の発電電力量は453.5万kWhと
含まれるため,これらを取り除く排煙脱硫装置,排煙脱硝装置を
当社では,2004年から下関発電所および新小野田発電所で,
なりました。
はじめとする設備を設けています。
石炭と木質バイオマスの混焼 発電 実証試験を実 施し,2007年
また,現在,2014 年12月の営 業 運 転 開 始に向けて,山口県
8月から新小野田発電所において本格実施しています。
宇部市の当社所有地において2カ所目の発電所
(3,000kW)
建設に
硫黄酸化物(SO x )対策
さらに2009年度からは,経済産業省の補助事業である「林地
取り組んでいます。
硫黄分の少ない燃料や硫黄分を含まないLNGなどの使用による
残材バイオマス石炭混焼発電実証事業」の交付決定を受け,林地
火力発電所では法律で定められた設備点検に加え,設備状態に
火力発電所の排出ガスには,酸性雨の原因とされる硫黄酸化物
応じた計画 的な補 修 や,電 力需 要が 高まる前に水 路や煙 道の
(SO x )や窒素酸 化 物(NO x ),ばいじんなどの大 気汚染 物質が
清掃等を行う
「重負荷期前点検」
等を行い,安定供給に努めています。
2013年度,新小野田発電所においては,経年劣化の進展した
ボイラ設備の修理や低圧タービンの取り替えなどを実施しています。
今後も各設備の的確な点検・補修により信頼度維持に努めます。
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
燃料対策,発生した硫黄酸化物を90%以上除去できる排煙脱硫
残材バイオマス供給設備を新小野田発電所に増設,三隅発電所に
装置の設置により,硫黄酸化物の排出抑制に努めています。
新設し,実証試験を経て,2013年から本格運用しています。
窒素酸化物(NO x )対策
排出量を約3.7万t-CO2削減しました。
2013年度は,バイオマス使用量約4.8万tを混焼発電し,CO 2
発電所からの窒素酸化物については,
燃焼改善対策や,
発生した
窒素酸化物を80%以上除去できる排煙脱硝装置の設置などに
より排出抑制に努めています。
低圧タービンの取り替え
(新小野田発電所)
福山太陽光発電所
ばいじん対策
発電所で発生したばいじんを捕集するため,静電気を利用した
装置と組み合わせて99%以上を除去しています。
原子力発電所の運転停止により,火力発電所は高稼働運転を
続けているため,補 修 作 業 など で 発 電 所を 停止できる時 期が
限られています。そのため,当社やグループ企業,協力会社が一体
となり,
発電設備の巡視強化や予防保全工事などを実施することで
トラブルを未然に防いでいます。
また,
ガスタービンは気温上昇に伴い,
出力が低下する特性がある
ため,
夏季の供給力確保に向け,
水島発電所1号機,
柳井発電所1号
系列にガスタービン吸気冷却装置を設置し,
出力回復を図っています。
発電所への林地残材の搬入
(三隅発電所)
■ SO x・NO x 排出原単位
(火力発電電力量あたり排出量の推移)
太陽光・風力を大量導入すると周波数の調整が困難となります。
0.4
NO x 排出原単位
0.31
0.3
促進のための蓄電池実証事業」が採択されたことから,再生可能
水力は再生可能な自然エネルギーであり,運転中にCO 2を排出
しないため,地球温暖化防止の面で有効な電源です。
当社では現在,
これまで未利用であった落差を利用し,
99ヵ所目
の水力発電所となる芸北発電所
(430kW,
広島県山県郡,
2016年
0.19
SO x 排出原単位
3月運転開始予定)の建設を進めています。
エネルギー導入量の最大化を図るために2種類の蓄電池を組み
合わせたハイブリッド蓄電池システム
(出力:6,200kW)
を構築し,
再生可能エネルギーの技術的課題の解決に取り組んでいきます。
本事業で実施する技術実証は,
国内初の画期的な取り組みです。
■ ハイブリッド蓄電池システムの概要
また,
既存設備の保全対策も計画的に行っており,
運転開始から
純水
「はやく小さな変動」
変動要因: 雲の通過等
かん の せ
0.0
吸気冷却装置範囲
85
90
95
00
05
06
07
吸気フィルタ
空気
圧縮機
当社は,環境省から
「平成26年度離島の再生可能エネルギー導入
水力の有効利用
0.5
0.1
大気
離島で系統規模が小さい隠岐諸島では,発電出力が変動する
(g/kWh)
0.6
0.2
■ ガスタービン吸気冷却装置概要
水噴霧
隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池
システムの実証事業
電気式集じん装置やろ過式集じん装置を設置しており,排煙脱硫
需給逼迫時の供給力確保
08
09
10
11
12 13
(年度)
70年近くが経過する神野瀬発電所(2万kW,広島県三次市)の
こう ぼ
こうず い ば き
高 暮ダム(高さ69.4m,広島県 庄 原市)では,洪水吐ゲート※ の
取替工事を実施中です。
※洪水吐ゲート…洪水時にダムから水を放流するために,ダム頂部に設置する
開閉や流量調節をする設備。
ガス
タービン
出力
「はやく小さな変動」
対策
再生可能エネルギー
導入量拡大
電力需要
の変化
▼
小容量・大出力のリチウムイオン電池
既設再生可能
エネルギー発電量
冷却空気
協調制御
燃 料 ガ スと 空 気 の 燃 焼 エ ネ ル ギ ーで 発 電 するガ ス
タービ ンは,気 温 上 昇による空 気 密度(空 気 質 量)の
減 少で 出 力が 低 下 するため,噴 霧した 水の 気化 熱で
空気温度を下げる装置。 ベース電源
(ディーゼル発電)
時間
「おそく大きな変動」対策
▼
大容量のNAS電池
「おそく大きな変動(余剰電力)」の夜間利用
変動要因: 太陽の位置等
高暮ダム洪水吐ゲート取替工事
排煙脱硫装置(下関発電所)
11
12
つくる
と向 か い 合う
原子力発 電
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
機器・設備の点検・保守
安全性向上 を目指す。
さらなる
原子力発 電は発 電 時にCO 2 を排 出しないため ,
地 球 温 暖 化 防止に大きな 効 果 が 期 待できます 。
その 一方 で ,東 京 電 力( 株 )福 島 第一 原子力 発 電 所の 事 故の 教 訓 から ,
より確 かな 安 全 性 が 求められています 。
中国電 力では ,発 電 所の 安 全 対 策を 進 めるとともに
機 器 や設 備の点検・保 守をはじめ ,万が 一を 想 定した訓 練の実 施 など
安 全 確 保に向けて取り組 んでいます 。
放射線の管理
原子力発電 所は非常に多くの機 器・設備で構成されており,
当社は,島根県とともに島根原子力発電所周辺の海水や土壌,
それらの点 検・保 守 は ,安 全で 安 定 的 な 運 転 のために極 めて
農水産物に含まれる放射性物質の濃度を定期的に測定し,周辺の
重要です。
環境に影響を与えていないか,確認を行っています。
機器・設備の点検は,予防保全の観点から,設備が故障してから
また,発電所周辺に設置しているモニタリングポスト※により
修理するのではなく,あらかじめ定められた期間ごとや運転中の
環 境 放射 線を24時間測定し,異常がないことを確 認するなど
機器の状況に応じて,故障する前に点検し,整備・調整を行って
厳重な放射線管理を行っており,
測定結果は島根県および鳥取県の
います。
広報誌やホームページで公表されています。
また,
日常の保全活動における点検・検査の結果や他の発電所で
発電所で働く人が受ける放射線量については,機器の自動化,
発 生した事故・故 障を評価した最 新の 技 術 的 知 見 などを反 映
遠 隔 操 作 機 器の 採 用および 作 業 前の 模 擬 訓 練などによって,
することにより,
同様の事故・故障の再発防止対策を行っています。
できるだけ低く抑えるよう努めており,法令で定められた放射線
さらに「統合 型保 全システム 」を導入し,保 守活 動のPDC A
量を大きく下回っています。
サイクルを回して保全の高度化や人的エラーの低減を図っています。
※モニタリングポスト…周辺環境における放射線量率を連続監視するための施設。
※
※統合型保全システム…保守管理活動全体を管理するシステム。
教育・訓練の実施
島根 原子力発電 所に隣 接する深田運 動公園内の運 転シミュ
レータ訓 練 棟 では ,運 転 員の訓 練のため ,原 子 炉・タービ ン・
発電機などの挙動を模擬できる運転シミュレータを設置し,起動・
停止やさまざまなトラブルへの適切な対応 操 作の訓 練を繰り
返し行っています。
モニタリングポスト
また,
発電所構内の技術訓練棟では,
設備の保守に必要な知識や
原子力の安 全を 守るのは ,
未 来 への責 任だと思う 。
技能の習得を目的とした,
機械・電気・計測機器の分解,
点検,
組立,
試験などの訓練を計画的に実施しています。
2010年に島根原子力発電所の点検不備問題が判明して以降,
「できることなら,
現地に行って応援したい」
。
2011年に
直接的な原因の再発防止対策として手順書の見直しなどを行うと
福 島 第一 原子力 発 電 所で 事 故 が 起きた時,そ う 思 い
ともに,根本的な原因の対策として「原子力品質マネジメントの
ました 。島根2号機を運転する技術者として,力になり
充実」
と
「原子力安全文化の醸成」
を二つの柱とする再発防止対策に
たかったのです。
着実に取り組んできました。
現在,この発電所も稼働を停止していますが,燃料を
また,社外有識者を中心とした「原子力安全文化有識者会議」を
冷やす設備など,保安上必要な機器は運転を継続して
います。発電部では,それらの機器に異常がないか,パト
島根原子力発電所点検不備に係る
再発防止対策
開 催し ,再 発 防 止 対 策 の 実 施 状 況 や 原 子力 安 全 文化 醸 成 の
島根2号機シミュレータ
取り組み状況を報告しています。社外委員からは「社員の意識が
ロールや監視を徹底。
稼働していない機器に関しても設備
高 まって ,風 通しが 良 い 職 場 になってい ることはとても良 い
として健全に機能するかどうかを常にチェックしています。
ことだ」との評価をいただいています。
さらに,シミュレータによる運転訓練も繰り返し行って
藤田 貴徳
いま す 。外 部 電 源 が すべて 喪 失した場 合 はどう対 応
するか。津波が襲来した場合にはどんな対応が必要か。
何度も訓練しながら,何か異常が起こったときでも落ち
島根原子力発電所
着いて対処できるよう,技術も心も鍛えています。
発電部(第一発電)
原子力発電所に事故は二度とあってはならない。
安全を
守り抜くためにできることはすべてする。それが未来の
島根3号機シミュレータ
社会に果たすべき責任だと考えています。
2014年2月開催の原子力安全文化有識者会議
13
14
つくる
と向 か い 合う
原子力発 電
原子力発 電
新規制基準の概要
緊急時対応訓練の実施
東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ,
見直し
原 子力 安 全に対 する基 本 的 な 考え 方 である「深 層 防 護 ※1 」を
従来の規制基準
強化した新たな規制基準が,原子力規制委員会により策定され,
新規制基準では,地震・津波の想定をより厳しくするとともに,
いっすい
火山・竜巻や内部 水※2に対する対応等が新たに求められています。
また,万が一,重大事故等が発生した場合の対応として,従来,
事業者の自主的な取り組みとなっていた「シビアアクシデント
※3
対策」が,新たな規制対象になっています。
※1 深層防護・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・安全対策を重層的に施しつつも,それぞれの安全対策を考えるに
当たっては,他の対策に頼ることなく,当該の対策だけで目的が
達成できるようにすること。
※3 シビアアクシデント・
・
・原子炉が重大な損傷を受けるような事象。
※4 設計基準・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・シビアアクシデントを防止するための基準。
単一の機器の故障を想定しても
炉心損傷に至らないことを確認
新規制基準
新設
意図的な航空機衝突への対応
放射性物質の拡散抑制対策
情報公開への取り組み
島根原子力発電所では,
大規模地震や津波の発生によって全ての
当社では,安全確保を第一に,より信頼される原子力発電所を
電 源 が 喪 失するといった 原子力災害 を 想 定した「緊 急 時 対応
目指して,積極的な情報公開に努めています。
訓練」を繰り返し行っています。
当社のホームページでは,島根原子力発電所の安全対策への
万が一の時に迅速かつ的確に対応できるよう,今後も継続的に
取り組みや島根2号機の新規制基準適合性に係る審査状況などの
訓練を実施していきます。
情報を掲載しています。
また,本社と島根原子力館に原子力関係情報をご覧いただける
格納容器破損防止対策
新設
電源の信頼性
新設
・
強化
耐震・耐津波性能
いっすい
火災に対する考慮
電源の信頼性
送水車による代替注水訓練
その他の設備の性能
その他の設備の性能
※4
などの資料を公開しています。 自然現象に対する考慮
(火山・竜巻・森林火災を新設)
自然現象に対する考慮
火災に対する考慮
「エネルギア原子力情報コーナー」
を開設し,
原子炉設置許可申請書
炉心損傷防止対策
(複数の機器の故障を想定)
内部 水に対する考慮(新設)
シビアアクシデント対策
(事業者の自主的な対策)
設計基準
水・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・発電所の建物等に施設される機器・配管の破損による漏水や消火
設備の作動による放水などによって,建物内に れ出る水。
シビアアクシデント対策
2013年7月に施行されました。
※2 内部
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
強化
耐震・耐津波性能
エネルギア原子力情報コーナー
(島根原子力館)
出典:「原子力規制委員会資料」をもとに作成
島根原子力発電所の安全対策の主な取り組み
島根 原子力発電 所では,現在 建 設中の3号機を含め,同様の
■ 島根原子力発電所2号機安全対策イメージ図
事 故を決して起こさないという強い決 意のもと,安 全 確 保 に
向けた対 策の多重性や多様 化を考慮しながら,
「 シビアアクシ
デントを起こさないための対策」と「万が一,シビアアクシデント
自然災害評価
意図的な
航空機衝突への対応
が起きた場合の対策」を中心に安全対策を進めています。
現在は,発電所の安全性をさらに高めるための対策工事にも
取り組んでいます。
建物内の水密扉
原子炉建物
津波の評価
想定津波高さ海抜9.5m
敷地高さ海抜8.5m
免震重要棟の
設置
免震重要棟(建設中)
海抜50m
代替注水
機能確保
水素爆発防止機能確保
建物外壁の水密扉
津波対策
海抜15mの防波壁
敷地外への
放射性物質の
放出抑制対策
水供給
機能確保
外部電源
の強化
燃料プール
タービン建物
海抜44m
送水車
海抜15m
原子炉補機海水
ポンプエリアへの
防水壁設置
電気供給
機能確保
移動式代替
熱交換設備等の配備
防水性を高めた
扉(水密扉)への
取り替え
高圧発電機車
津波対策
ポンプの長尺化
3号機エリアの防波壁
15
火災対策
耐震性を有した
消火設備の設置
フィルタ付ベント
設備の設置
地震の評価
地下構造調査
(深度1,000m超)
移動式代替熱交換車
16
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
2 4 時 間 3 6 5日,
休 むことなく電 気を届 ける。
電 気には,
「 大 量に貯めておくことはできない」という特 性 があります 。
そのため,電 気は必 要な 時に必 要な 量をその 都度 つくらなければ なりません。
とどける
と向 か い 合う
適 正な周 波 数を 維 持し ,良 質 な 電 気をお届けするために ,
中国電 力では電 気の 使 用 量に合 わせ,
24 時 間3 65日,発 電 量 や 電 気の流 れを管 理しています。
また,送 配電 設 備の 整 備に加え,日々の訓 練 など を 通じて,
お客さまに電 気を 確 実にお届けできる体 制を 整えています 。
[消費]
[発電]
周波数(Hz)
59.9
17
60
60.1
18
とどける と向 か い 合う
送 配電 設 備の充 実
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
中央給電指令所の役割
送電ネットワークの運用にあたっては,
電気の使用量に合わせて
変電 所・送 配電 設 備では,点検・巡視を実 施しながら機 器の
発電量をコントロールする「需給運用」や,電気の流れや電圧を
状態を把握し,
経済性を含めて最適な改修方法を選択することで,
コントロールする
「系統運用」
などにより,
お客さまへ安定した電気を
安定供給とコスト低減の両立を目指しています。
お届けしています。
電気の
品質を,常に 追求 。
■ 当社の年間事故停電時間の推移(行政が指定する災害分などを除く)
需給運用
(分/戸)
発電計画に基づき,社会の動きや気象などから当日の需要を
予測して,
安定供給を確保したうえで効率的な発電を行っています。
また,全国の送電ネットワークを通じて,電力会社間で電気を
融通したり,電力取引を活用するなど,全国レベルでの安定供給を
電 気の 使 用 量は刻 一 刻と変わるため ,
中 央 給 電 指 令 所では,電 気の 使 用 量に合 わせて発 電 量をコントロールし,
常に電 気の流 れや 電 圧を調 整しています 。
変電所・送配電設備の維持管理
実現しています。
50
42
40
30
17
20
系統運用
9
7
7
7
7
8
08
09
10
11
12
10
平常時はもちろん,電力設備の点検時でも電気を送るルートの
切り替えなどを行うことにより,
安定した電気をお届けしています。
また,変 電 所 や 送 配電 設 備の 整 備に努め ,
0
80
85
13
(年度)
また,雷の発生など気象の変化を気象レーダーや落雷位置標定
システムにより早期に察知し,お客さまへの影響を防ぐために,
良 質で 安 定した電 力 供 給に取り組 んでいます 。
事前に電気を送るルートの切り替えなどを行っています。
送配電損失率の低減への取り組み
さらに,電気の使 用量によって刻々と変化する電 圧を適正に
保つため,きめ細かな調整を行っています。
発電所で発電した電気を送配電線を通してお客さまへ送り届ける
間に電気の損失が発生します。この損失を減らすと余分な発電が
基幹系統整備への取り組み
当社は送配電損失率の低減を図るため,50万V送電線・2万V
電力需要はまさに生きもの。
供給信頼度の維持や向上,経済的な需給運用など,さまざまな
配電線の拡張など,
従来から送配電線の高電圧化を進めています。
一瞬も油断はできません。
要 素を 考 慮して ,送 電 線 路 や 変 電 所 などの 基 幹 系 統 整 備 を
また,
一層の損失低減を図るため,
低損失の電線や機器の採用を
計画 的に進めています。
進めるとともに,損 失低減を目指した自動給電システムや系統
※
計画支援システムを導入しています。
中央 給電指 令所には,サービスエリア内のすべての
■ 送配電損失率の推移
電力需要量と各発電所での発電状況がリアルタイムで
(%)
表 示されています。私の役 割は,その電 気の消 費 量と
12
発電量を一致させること。周波数が基準値の60ヘルツを
抑えるよう発電所に指示を送り,
管理しています。
6.8
8
しかし,電力需要はまさに生きもの。発電量を減らす
変圧器を増設した新岡山変電所
指 示を 送った瞬 間,需 要が 急 増 することもあります。
6
5.8
6.1
80
90
5.7
5.6
5.5
00
09
10
5.1
5.0
11
12
5.3
4
その際には,
発電所や使用する燃料によって立ち上がりの
速さやコストが違うため,最 適な発電 所を瞬時に選 択
2
する 判 断力が 求められます。
0
良質な電気を低廉な料金でお届けするため,より適切
11.5
10
下回ると発電量を増やし,基 準値を超えると発電量を
汐川 正広
抑えられることから,CO2排出量の抑制にもつながります。
新倉敷連絡線送電鉄塔組立工事
60
70
13
(年度)
な判断ができるよう,今後も知識と経 験を積み重ねて
流通事業本部
中央給電指令所
19
いきたいです 。
※変 電 所…発 電 所等から送 電されてきた電 気の電 圧を変 圧器で 変 換し,別の送 電 線や
配電線へ送り出す施設。変電所には,変圧器のほか,事故や故障等の際に電気を
遮断する装置(遮断器)などが設置されている。
20
とどける と向 か い 合う
緊 急 時の対応
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
送配電ネットワークの形成と
復旧体制の早期確立
災害への
備えに,万全を期す。
総合防災訓練の実施
自然災害により大規模な停電が発生することを想定した全社
発電 所から変電 所をつなぐ送電 線と変電 所からお客さまの
総合防災訓練を毎年実施し,情報連絡や復旧作業等が防災業務
ご家庭をつなぐ配電線は,災害などにより通常のルートが使用
計画および各種マニュアルに従って,安全かつ迅 速に行 われる
できなくなった場合でも,他のルートを経由して送電できるように
ことを検証しています。
ネットワークを形成しています。また,配電線で停電が発生した
場合,故障発生区間を判定し,それ以外の区間に自動的に送電
するシステムも構築しています。
自然災害などにより設備被害が発生した場合には,被害状況を
速やかに把握し,被害の大きい地域に重点的に復旧作業要員を
台風,地 震 ,豪 雨といった 大 規 模 な自然 災害 の 発 生により ,
送 配電 設 備 が 故 障し,停 電 などのトラブルが 起こる可能 性に備え,
中国電 力では ,自然 災害による大 規 模 な 停 電を 想 定した訓 練を定 期 的に実 施 。
災害 時のトラブルに対応 できるよう備えています 。
配置するなど,被害規模に応じた要員配置を早 期に行います。
また,台風や雪害による被害を予測するシステムを導入して
おり,被害が広 範囲にわたると予想される場合には,復旧拠 点
となる待 機場所を設 置して要員を事 前に配置し,早 期に巡視・
復 旧 作 業 を 開 始しま す 。
■ 被害状況の早期把握
ホームページでの停電情報の公開
当社では従 来から,台風などにより広 範囲・長時間の停電が
復旧拠点
営業所
復旧拠点
萩営業 所のサービスエリア内にはおよそ45,000本
もの電柱が立ち並び,配電課ではその一本一本の配電
巡視
リアルタイムで情報を発信できるよう,システムを構築しました。
「停電発生時刻」
「 停電地域」
「 停電中戸数」などの情報を掲載
現地状況の確認が取れ次第,更新しています。
計画的かつ効果的な
巡視・復旧作業に向けた支援システム
一巡し,変圧器などの設備の劣化や傷みの状態を把握。
目的地へ誘 導する電 柱位置 検 索機 能 付のカーナビゲーション
故障を未然に防ぐために必要な処置を施します。
システムを約1,200台の車両に配備しています。
そして,自然災害などが原因で配電線に事故が起きた
また,携帯電話を利用し,設備被害状 況や巡視 進ちょく状 況
いると感じています。2013 年に山口県で 起きた豪 雨
災害では,
現場に向かう道が土砂崩れしていることもあり,
廣中 進
するとともに,「 停電復旧に向けた対応状況」や「復旧見込み」も
営業 所間の相互応援を円滑に行うため,巡視・復旧用車両を
ここ数年は,土砂崩れや集中豪雨による停電が増えて
復旧作業は常に危険と隣り合わせでした。そうした中で
していましたが,よりスピーディに停電情報をお届けするため,
2014年6月から,規模の小さい短時間の停電 ※についても,ほぼ
設備を点検しています。2年間かけてサービスエリア内を
際に,復旧のために全力を尽くすことも重要な任務です。
発生した際に,各地の停電状況を集約し,ホームページでお知らせ
要員配置
電 気を 運 ぶ 最 終 走 者。
身が引き締まる思いです 。
復旧作業訓練
※屋内配線や引込線の異常などに伴う1戸単位の停電等は除きます。
などを現地からデータ送信することでシステムに自動登録する
など,災害復旧を支援するシステムを導入しています。
■ 支援システム
被害設備登録
被害規模把握
皆と力を合わせ,
復旧作業に奮闘した末に,
暗闇の向こうで
家の明かりがパッと点いた時には,何とも言えず安堵する
萩営業所
とともに,仕事に対してやりがいを感じます。
配電課
配電の 仕事 を駅 伝に例えると,発 電 所でつくられ,
送電線で送られてきた電気をお客さまへ届ける最終走者。
そう思うと,身の引き締まる思いがします。
21
携帯電話
被害設備
情報
被害設備
情報
災害復旧総合システム
22
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
お 客 さまの 信 頼 を 喜 び に 。
私 たちは,お客さまの声にお応 えしつづけることが,
お客さまからの 信 頼につな がると考えています。
ささえる
お客さまのご 意 見やご 要 望をお聴きし ,
エネルギ アグループの力を合 わせて新たなサービスや 提 案に生かしていく 。
そうすることで,お客さまの 快 適な暮らし,そしてビジネスの 発 展 を
しっかりと支えつづけたいと考えています。
と向 か い 合う
お客さま
エネルギアグループ
23
24
ささえる と向 か い 合う
お客さまサービス
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
ご相談の窓口「カスタマーセンター」
ニーズに,
きめ細やかに幅広く対応。
多彩な
中国電 力では ,お客さまから寄 せられる
電気に関するご相談・お問い合わせや,
お引越しなどに伴う電気の
お 客 さまの 電 気 のご 使 用 スタイル など に合 わ せ て 選 んで
ご使 用 開 始・廃 止のお 申し 込 み は ,岡 山と広 島 のカスタマー
いただける「選択メニュー」を設定しています。選択メニューは,
センターで承っています。
カスタマーセンターでは,
お客さまからの
エネルギーの効率的利用につながるお客さまの電気のご使 用
お問い合わせなどにスピーディにお応えするとともに,お客さま
形態を料金メリットとして反映した料金メニューです。
ニーズを的確に把握・分析して迅速に反映することで,お客さま
2013年7月には,
夏季の節電
(特にピーク時間帯)
に取り組まれる
サービスの向上に取り組んでいます。
お客さま向けの「電灯ピークシフトプラン」を新たに追加しました。
■ カスタマーセンターの概要
■ご家庭向けの選択メニュー例
名 称
担当地区
岡山カスタマーセンター
鳥取県・島根県・岡山県,兵庫県・香川県の一部
広島カスタマーセンター
広島県・山口県,愛媛県の一部
年 間 約3万8千 件 のお客さまの声を社 内で共 有し,
また,グループの力を 結 集して ,電 気 事 業を中心に
当社には,年間約3万8千件のご意見やご要望,お叱りの声が
お客さまの利 便 性や 快 適 性の向 上につな がるサービスに取り組 んでいます。
システム」に登録することで関係箇所へ迅速に伝えるとともに,
省エネ対 策を提 案し,
などのニーズにお応えするため,設備の運用改善などの
提案を行う
「エネルギー診断サービス」
に取り組んでいます。
電気設備は業種により大きく異なるため,
お客さまから
設備の運用状況等を十分に聞き取り,現地を調査した
割 高 で す が ,夜 間 は 割 安 な
昼間
料金単価を設定しています。
8時
全社員が情報共有 ※しています。これにより,社員がより多くの
ファミリータイム〔プランⅠ〕
,
ファミリータイム〔プランⅡ〕
お客さまの声に触れ,
当社に対するご期待や,
お客さまの関心事への
電化住宅にお住まいのお客さまにおすすめです。
感度を高めることにつなげています。
電気のご使用量を2つの季節
(夏季,
その他の季節)
,
3つの時間帯
また,お客さまからいただいた声をもとに,お客さまのニーズを
に区分して料金を計算します。
分析・検討し,業務の改善に結びつけ,お客さまサービスの一層の
一般的な料金メニュー
向上に役立てるよう努めています。
※お客さまの声は,個人情報を伏せた形で共有しています。
(従量電灯A)に比べ,デイ
タ イム は 割 高 で す が ,
当社ホームページから電気料金やご使用量の照会,電気料金の
ナイトタイム
ファミリータイム
ファミリータイムは割安な,
インターネットによるサービスの充実
23時
ナ イト タ イム は さ ら に
割安な料金単価を設 定
17時
8時
デイタイム
10時
しています。
ファミリータイム
試算,お引越し受付サービスなどが24時間ご利用いただけます。
■ 電気料金,
ご契約等に関するサービス
電灯ピークシフトプラン
夏 季 の節 電( 特 にピーク時 間 帯 )に積 極 的 に 取り組まれる
提案書をまとめます。電気は目に見えませんが,使用量を
電気料金・
ご使用量の照会※1
過去24カ月(一部においては30カ月)の推移が表や
グラフで確認できます。
電気料金の
試算※2
入力された電気使用量などに応じて電気料金を試算
します。
一般的な料金メニュー(従量電灯A)に比べ,ピーク時間は特に
料金メニュー
シミュレーション
他の料金メニューへの契約変更シミュレーション※2
およびエコノミーナイト,
ファミリータイムの使用実態の
変更シミュレーションができます。
やや割高になりますが,
夜間は
改修により年間で約60万円のコスト削減につながり,
喜んでいただいたこともありました。
「電力会社の売り上げが下がるのに,
なぜ省エネを提案
するのか」
と聞かれることも。
そんな時は
「少しでもお客さまの
お 役に 立 ちたいのです 」とお 答えしています 。省エネ
対 策の提 案を通じて,お客さまとの信頼関係が 強まる
ことが私たちの喜びです。
25
夜間
(従 量電 灯A)に比べ,昼間は
サービス内容
ある工場でコンプレッサの配管からの空気漏れを発見し,
営業総括課
23時
して料金を計算します。
サービスメニュー
ことで,
お客さまにやる気を持って取り組んでいただけます。
岡山営業所
1日を2つの時 間 帯に区分
上で,計測器を設置します。
そして,
結果を分析し,
省エネの
グラフにするなど省エネの取り組み実績を見える化する
津森 誠一
夜間に電気を使うことが多いお客さまにおすすめです。
寄せられています。
お寄せいただいたお客さまの声は,
「お客さまの声
信 頼 関 係を築いていく。
病院や工場など,法人のお客さまの省エネ・省コスト
エコノミーナイト【時間帯別電灯】
一 般 的 な 料 金 メ ニ ュー
「お客さまの声システム」の活用
業 務 の改 善に結 びつけています。
電気料金メニューの多様化
お引越し
受付サービス
お引越しに伴う電気のご使用開始・廃止のお申し込みが
できます。
〔ご利用可能な期間〕
お引越し予定日の60日前から2営業日前まで
※1 会員登録が必要です。
※2 高圧契約のお客さまがご利用になる場合は,会員登録が必要です。
お客さまにおすすめです。
夏季の電気のご使用量を3つの時間帯に区分して計算します。
割 高 に ,オ フ ピ ー ク 時 間 は
割 安 な 料 金 単 価 を 設 定して
います。
23時
オフピーク
夜間
エコノミーナイトの料金単価
と比べ,ピーク時間は割高に
なりますが,オフピーク時間は
や や 割 安 に な りま す( 夜 間
時間の料金単価は同じです)。
16時
8時
ピーク
オフピーク
13時
夏季(7/1∼9/30)
26
ささえる と向 か い 合う
お客さまサービス
上手な電気の使い方の提案
電力需給の見通しなどをお知らせする「でんき予報」をホーム
グループ 事 業・海 外 事 業 の 推 進
エネルギーの効率的利用拡大に
向けた提案
ページに掲載しています。また,ご家庭で効率よく節電するための
法人のお客さまを対象に,設備のエネルギー使用状況を,当社
ポイントなど,お客さまの生活のお役に立つ情報をテレビ・ラジオ
独自のエネルギー診断ツール等を活用して計測調査し,各設備の
CMやホームページなどで紹介しています。
運 用 改 善 等 を 提 案 する「 エ ネル ギー 診 断 サービス 」を 行って
特に暮らしのサポート情 報サイト「エネサポートコム」では,
います。
最新の省エネ家電に関する情報や省エネ・節電の手法・アイデアの
空 調・給 湯 分 野 をはじめ,産 業 用のお 客さまの 製 造 工 程に
紹 介に加え,節 約 効 果 が 簡 単に試 算 できるコンテンツなども
おける熱需要向け高効率システム導入に至るまで,エネルギーの
充実させています。
効率的利用に向けた幅広い提 案活動に取り組んでいます。
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
グループ事業
多様化するお客さまニーズにお応えするため,
電気事業を中心に,
情報通信事業やビジネス・生活支援事業など,
グループの強みを生かした
事業を展開しています。お客さまの利便性や快適性の向上につながるよう,グループ一体となったサービスの提供に取り組んでいます。
総合エネルギー供給事業
情報通信事業,ビジネス・生活支援事業
総合エネルギー供 給事 業の中核となる天 然ガス供 給事 業に
情報通信事業については,
(株)
エネルギア・コミュニケーションズが,
ついては ,グル ープ会 社の( 株 )エネル ギ ア・ソリューション・
光ファイバーやICT
(情報通信技術)
などを活用し,
個人のお客さまには
アンド・サービス(ESS)が,中国地方の都市ガス会社や産業用の
インターネットサービス
「メガ・エッグ」
,
法人のお客さまにはトータル
お客さまへ天然ガス(LNG)をお届けしています。
ICTソリューション「EneWings(エネウィングス)」など,ニーズや
水島と柳井の両LNG基地を拠点に,地域のお客さまのさらなる
期待に沿った魅力的なサービスの創出・提供に取り組んでいます。
天然ガス利用ニーズにお応えできるよう,販売活動に取り組んで
介護事業では,在宅介護から老人ホームまで幅広いサービスを
います。
提供するほか,不動産活用事業では,グループの保有する不動産
を有効活用し,宅地開発や戸建住宅・マンションの分譲や本格的
都市型スーパー銭湯の運営など,
お客さまの豊かな暮らしに貢献
しています。
エネルギー診断サービスの様子
水島LNG基地
スマートメーター導入に向けた取り組み
省エネ・節電方法を紹介する情報サイト
「エネサポートコム」
現在,電気温水器を使用されているお客さまに対し,効率よく
経済的にお湯を沸かすことができる高効率ヒートポンプ給湯機
「エコキュート」への買い替えの推奨活動を地域の協力店などと
連携して行っています。
都市型スーパー銭湯
「塩屋天然温泉 ほの湯 楽々園」
30分ごとの電気の使用状 況等を提供できるメーターの設置を
進めています。現在,当社のお客さまがお使いになる電気全体の
省エネルギー給湯機の普及に向けた
取り組み
介護付有料老人ホーム
「エネルギアケア平和公園」
特別高圧ならびに高圧契約のお客さまを中心に,お客さまへ
約6割がこのメーターで計 量されており,今後も計画的に導入
海外での技術支援
していきます。
当社の強みである石炭 火力発電技 術をはじめとするさまざな技 術を活用することで,地 球 規模の環 境 負荷 低減に向けて取り組む
また,一般のご家庭など低圧のお客さまには,スマートメーター
とともに,海外の電気事業の発展に貢献しています。
の早 期導入に向けて準備を進めています。スマートメーターの
導入により,将来的にはお客さま自らが電気の使用状況を把握
クリーンコール技術を活用した取り組み
アジア地域を中心としたコンサルティング
することが 可能になるとともに,当社もお客さまに対して,より
2010年5月,ポーランドの電力会社であるPGE社・タウロン社と
カンボジア王国の2030年までの電力供給計画を定める「電力
効率的な電気のご使 用方法の提 案などが 可能になると考えて
それぞれ協力協定を締結し,同国の発電電力量の大部分を占める
マスタープラン改定」のコンサルティング業務をカンボジア王国
います。
石炭火力発電分野での新規プロジェクト開発などに関し,情報
から直接受託し,電力需要の想定,電源開発計画,送変電計画等
交換を行っています。
の改定作業をサポートしています。
これらを踏まえ,同国におけるクリーンコール技術を活用した
これは,当社がこれまで同国において,小水力発電の開発 や
発電 所新設プロジェクトの調査や既設発電 所の効率改善診断
電気事業の人材育成など,多くのコンサルティング実績を有する
などを行っています。
ことから,カンボジア電 力公 社 から改 定作 業への協力を要 請
されたものです。
現地発電所の調査の様子
エコキュート(ヒートポンプユニットと貯湯ユニット)
現地発電所の調査の様子
電力マスタープラン改定コンサルティング
27
28
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
地 域と 地 球 の 未 来 に,
責 任を持つ。
「あたらしく,あかるく,あたたかい活 力のある社 会」を育んでいくために,
はぐくむ
中国電 力は,地 域の,そして地 球の 未 来に責 任を持ち,
さまざまな 環 境 保 全 活 動 や 社 会貢 献 活 動に取り組むとともに ,
会 社を,ひいては社 会 をささえる人材を
育成 することに力を入れています。
と向 か い 合う
29
30
はぐくむ と向 か い 合う
循 環 型 社 会の 形 成
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
ゼロ・エミッションへの取り組み
当社は,
事業活動で排出する廃棄物の再資源化率を99%以上に
地域とともに, 歩み つづける。
高めることを目標にしています。
当社では,5カ所の石炭火力発電所から発生する石炭灰を有効
2013年度の廃棄物発生量は98.4万t,再資源化量は97.9万t
利用しています。
となり,この結果,再資源化率は99.5%となりました。なお,廃棄
新小野田発電 所では,石炭 灰を主 原 料として「Hiビーズ」を
物発生量の94%を石炭灰と脱硫石膏が占めています。
製 造するとともにそれを活用した川底の底質 改善 技 術も開 発
しています。
・ 石炭灰の土木材料等への有効利用拡大
具体的施策 ・ 建設廃材,廃プラスチック等の有効利用拡大
・ オフィスからのゴミ分別の徹底と再資源化
中国電 力では ,廃 棄 物の 発 生 抑 制( リデュース )を第一に ,
再使 用(リユース ),再生 利 用( リサイクル )による3Rの 推 進に取り組み,
また,地 域の活 性化に貢 献 するため ,社 会貢 献 や人材 育成に取り組み ,
地 域 から親しまれ,信 頼される企 業を目指しています。
この 技 術は,堆 積した干潟の泥の中に「H iビーズ」を用いた
浸透柱を造成したり,ヘドロの上を「Hiビーズ」で覆うなどして,
泥の中における水の循環を促して酸素の供給量を増やすことで,
干潟の泥質を改善するものです。この技術を用いた結果,干潟の
■
2013年度廃棄物発生量・再資源化量(当社排出分※)
項 目
「循 環 型 社 会 」の 形 成を推 進しています 。
水辺環境の修復に寄与する石炭灰の
有効活用
産業
廃棄物
発生量
再資源化量
石炭灰
65.1
65.0
0.1
99.8
脱硫石膏
27.4
27.4
0
100.0
建設廃材等
5.8
5.4
0.4
93.5
0.2
0.1
0.0
80.0
98.4
97.9
0.6
99.5
一般廃棄物
合 計
処分量
(単位: 万t)
再資源化率
(%)
ヘドロ化により河川の浄化能力が低下し,生物環境の悪化,水辺
環境の悪化を招いていた広島市内の太田川の川底の底質改善が
確認され,現在も採用されています。
2012年度からは,広 島市内の京橋 川オープンカフェテラス
周辺の水辺環境改善に関する当社の提案が広島県に採用され,
大規模な底質改善事業の実証試験が行われています。
端数処理のため,合計が合わない場合があります。
※当社排出分…直営工事などにより当社が排出事業者となる廃棄物。
環境配慮型コンクリートの開発
未来を担う子どもたちに
電気をもっと身近に感じてほしい。
鹿島建設(株),電気化学工業(株)と共同で,火力発電所から
排出されるCO 2 を吸収させることなどにより,製 造時における
CO 2 排 出 量を実 質ゼロ以下にできる環 境 配 慮 型コンクリート
石炭灰造粒物「Hiビーズ」
スイコ ム
企画総括課では,電気と暮らしをテーマにした「出前
授 業」を小 学 校 や 公民 館で 数 多く開いています。私は
その 企 画 運 営と講 師 を 担 当 。授 業 で は 発 電 のしくみ
神田 理枝子
「CO2-SUICOM」を開発しました。
この環 境配 慮 型コンクリートは,CO 2 を吸収する際にコンク
リートを硬化させる性質を持つ特殊混和材を使用することで,
CO 2 排出量を大幅に削減できます。
などを言葉や絵で説明するだけではなく,子どもたちが
さらに,セメントの代わりに産業廃棄物である石炭灰を使用す
体を動かして実験や工作にチャレンジする機会をできる
るとともに,コンクリートを硬化させるCO 2に火力発電所から排
だけ多く取り入れています。
出されるCO 2を使うことにより,石炭灰の有効活用とCO 2削減に
磁石にコイルをぐるぐる巻いてミニ発電機をつくったり,
もつながります。
沸かしたお湯から出る蒸気でタービンの模型を回したり,
本 技 術 は「 平 成 24 年 度 土 木 学 会 環 境 賞 」など を 受 賞した
ドキドキ,ワクワクするような体験を通して,一人一人に
ほか,2014年8月には,経済産業省の公募事業である二酸化炭素
電気をもっと身近に感じてもらえればと思っています。
固定化有効利用技術実証支援事業に採択されました。
京橋川での水辺環境修復事業の様子
(赤線囲み部分)
普段は当たり前のように使っている電 気でも,その
大切さやエネルギーのこれからについて考えてもらえる
きっかけにつながれば,うれしいですね。私自身,子を
東広島営業所
持つ母親であり,出前授業には特別の想いを持って取り
企画総括課
組んでいます。
未来を担う子どもたちに役立つよう,
内容を
もっともっと充実させていきたいです。
国道9号線に設置された歩車道境界ブロック
(赤線囲み部分)
31
32
はぐくむ と向 か い 合う
社会貢献
教育支援活動
人材 育成
芸術・文化・スポーツ活動
中 国 電 力が,向 かい合っているもの 。
活力ある企業風土づくり
人材育成
次世代を担う子どもたちに,環境・エネルギー問題への興味や
コンサートや文化 講 演会,スポーツ大 会などの開 催を通じ,
人材育成ビジョンを策定し,中長期的な人材育成の基本方針と
社員がやりがいや達成感を持ちつつ,より高い成果を目指して
関心を高めてもらうため,教 育 支 援 活動に取り組んでいます。
地域の芸術・文化・スポーツの振興・支援を行っています。
取り組みの方向性を示し,人材育成の取り組みを強化することに
能力を発揮できるように公正な人事制度を設け,人材の活性化を
より,社員の能力と組織力の向上を図っています。
図っています。
学 校への出前 授 業,施 設 見 学 会などの 環 境・エネルギー 教 室
「わくわくE-スクール」を各所で開催しています。
多彩な人材の採用
人材育成ビジョン
毎年4月に,新規学校卒業者など(卒業後3年以内の既卒者を
Ⅰ. 基本方針
含む)
の採用を行っています。
また,
高度な専門能力を持つ人などの
中途採用も実施し,幅広く多様な人材を求めています。
1. 人材育成が目指すもの
【専門能力・実務経験活用型採用】
会社の発展と社員の成長をともに実現する。
コンサートの開催
高度な専門能力,または他企業・海外での経験を活かし,即戦力
2. 目指す人材像
「誇りと志を持って仕事に取り組むプロフェッショナルな
水源かん養林でのわくわくE-スクール
「自然に学ぼう」
社会福祉活動
高 齢 者の自立 支 援 や社 会 福 祉の向上につな がるよう,一人
住まいの高齢者宅や社会福祉施設を訪問し,電気事業の特色を
人材」を育成する。
シンボルスポーツ
障がい者の採用
誇りと志を持って仕事に取り組む
プロフェッショナルな人材
シンボルスポーツとして,
陸上競技,
女子卓球,
ラグビーの3種目に
力を入れています 。各 部 で は ,ス ポーツ 教 室 や 講 演 会 など を
企業として障がい者の自立を支援する観点から,学校やハロー
ワーク等と連 携しな がら,継 続 的に障 がい 者の 採 用を 進めて
います。2014年6月1日現在の障がい者の雇用率は2.02%です。
開催し,地域スポーツのレベルアップを図るなど,地域のスポーツ
振興活動に取り組んでいます。
求められる3つの要件(社員に共通して求められる要素)
・ 課題にチャレンジしている(チャレンジ)
・ 協力して仕事を進めている(協働)
・ 仕事を深く理解している(専門能力)
生かした電気設備点検や交流活動などを行っています。
社員の仕事と家庭の両立を支援するため,育児や介護を行う
ための休職制度や短時間勤務制度,
深夜勤務免除措置,
子の看護の
「育てるコミュニケーション」に重点を置いたOJT※を中心に
方策を幅広く展開する。
出 展 協力やNPO・ボランティア団 体 などと連 携した地 域 振 興
上司・先輩等
育てる
コミュニケーション
社 員
人材育成の視点をもって
幅広く展開する。
PR冊子などの刊行のほか,地域の祭り・地域振興イベントへの
能力開発支 援のためにモバイルパソコンを貸与するなど,雇 用
女性が活躍できる職場づくり
人材育成に資する施策
産業・経済に関する調査・研究や,地域活性化の支援に向けた
研修︵基本教育,
業務教育・訓練等︶
﹁知る﹂
ことに留まらず
﹁身につく﹂
レベルを目指す。
地域振興活動
ための休務を認める制度などを設けています。
また,
育児休職者の
環境等の整備に積極的に取り組んでいます。
管理者を中心に熱意を持って指導・
育成に取り組み,
「達成感・連帯感を
実感できる職場づくり」を推進する。
陸上競技部
(法定雇用率は2.0%)
仕事と家庭の両立を支援する取り組み
3. 人材育成の方策
社会福祉施設での活動
として活躍が期待できる人材を対象としています。
女性社員がより一層活躍できるよう,
適性や育成計画に基づいて
幅広く業務を付与し,能力発揮の促進に取り組んでいます。能力・
適性のある女性社員を管理職へ積極的に登用しており,女性の
管理職(医療職を除く)は,2014年3月末現在で107名となって
います。
社員は「仕事を通じて自ら学び成長
する」意 識をもって,課 題 解決 等に
積極的に取り組む。
活動に取り組んでいます。
女子卓球部
※OJT…「On The Job Training」の略称。上司や先輩が部下や後輩に対し,日常の
仕事を通じて仕事に必要な知識・技能・態度を指導・育成すること。
Ⅱ. 重点実施事項
・ リーダーシップを発揮できる管理職の養成
・「自ら考え行動する」社員の育成
・ 専門能力の維持・向上に向けた施策の検討・実施
地域の祭りへの参加
(柳井金魚ちょうちん祭り)
33
ラグビー部
34
エ ネル ギ アグル ープの C S Rの取り組み 状 況
2 013 年 度の取り組 み の 評 価と2 014 年 度の取り組 み
行動原則
2013年度の取り組み
重点項目
代表指標 ※1
原子力発電の安全確保に向けた
取り組み
安全の
確保
公衆の安全確保に向けた取り組み
「安全第一」の理念のもと,
労働
災害撲滅に向けた取り組み
①災害度数率
0.00
(目標)災害0
心身両面にわたる健康保持増進
活動の効果的展開
人権の
尊重
コンプ
ライアンス
の推進
お客さま
本位の
徹底
環境問題
への
積極的な
取り組み
地域社会
発展への
貢献
社会との
コミュニ
ケーション
の充実
活力ある
企業風土
づくり
人権意識の高揚
②人権研修受講率
99.4%
コンプライアンス経営の推進
情報セキュリティ向上への取り
組み
良質な電気の安定供給
③お客さま停電時間
9分/戸
(目標)6分程度/戸以下
島根原子力発電所の安全・安定運転
火力発電所設備の保安確保
お客さまニーズの事業活動への
反映と業務改善
地域発展や活性化に向けた研究
成果の提供
ステークホルダーの皆さまの
ニーズ等の受信
⑥廃棄物再資源化率
99.5%
(目標)99%
⑦社会に役立っている
イメージ
60.5%
誇りと志を持って仕事に取り組む
職場の活性化
・年間を通じて安定供給の実現に取り組みました。今後も中西日本全体で厳しい
需 給状 況が見 込まれる中,引き続きお客さまに安定して電 気をお届けできる
よう,電力需給逼迫に備えた対策に取り組みます。また,日々の巡視・点検・保守
等に継続して取り組んでいきます。
・お客さまサービス向上に向けて,お客さまニーズの把握および業務への反映に
引き続き取り組んでいきます。
・地 域 社 会 発 展 に貢 献 できるよう,当 社 研 究 成 果 の 情 報 発 信 や 地 域 の文化・
スポーツ活動等への助成活動,各事 業 所における地 域ニーズを踏まえた社会
貢献活動等に取り組みました。今後も,地域社会の発展に向けた諸施策に,継続
して取り組んでいきます。
企業情報の積極的な情報発信
プロフェッショナルな人材の育成
・グループ各社のコンプライアンス推進体制の整備や運営の改善に取り組みました。
引き続き,
推進体制のさらなる充実や,
社員のコンプライアンス意識向上に向けた
諸施策に取り組んでいきます。
・グループ一体となって情報セキュリティ施策を実施するとともに,訓練や研修の
実施により意識の向上も図ることが出来ました。
引き続き情報セキュリティ向上に
向けた諸施策に取り組んでいきます。
⑤CO2排出原単位
0.717kg-CO2/kWh※2
地域社会の文化・スポーツ,
電気
エネルギー技術の発展に向けた
支援活動の展開
地 域社会のニーズを踏まえた
社会貢献 活動の実 施
・研 修を中心に,職場におけるハラスメント防止と同和問題をはじめとした人権
啓発に取り組みました。引き続き,従業員の人権意識の高揚に向けて,グループ
一体となって取り組んでいきます。
・CO 2 排出原単位の低減に向けた原子力発電所の早期運転開始への取り組みや,
廃棄物ゼロ・エミッションへの取り組みなど,さまざまな環境問題に積極的に
対応するとともに,取り組み状況の把握・情報発信を定期的に行ってきました。
今後も取り組みを継続して行っていきます。
廃棄物ゼロ・エミッションへの
取り組み
環境保全の推進
・原子力発電の安全確保に向けて,国の新規制基準に確実に対応するとともに,
東京電力
(株)
福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全対策等を実施しました。
また,
点検不備問題の教訓を決して風化させることがないよう,
安全文化醸成活動に
取り組みました。
今後も更なる安全性向上に向けて,
引き続き取り組んでいきます。
・電力設備による公衆 災害防止および労 働災害 撲 滅に向けて取り組みました。
引き続き,災害発生要因を踏まえたより有効な再発防止策の検討・実施に取り
組んでいきます。
・メンタルヘルス教育や運動・禁煙支援により心身の健康づくりに取り組みました。
引き続き,自主健康づくりへの意識高揚や生活習慣改善の支援に積極的に取り
組みます。
④お客さまニーズ
反映件数
418件
CO2排出原単位の低減
2014年度の取り組み
2013年度の取り組み評価と2014年度の取り組み方針
・お客さまや地域の皆さまのご意見・ご要望をお聞きし,業務への反映に努めると
ともに,企業情報の発信に積極的に取り組みました。今後もコミュニケーションの
充 実に向けて,ステークホルダーの皆さまのニーズの受 信および 企 業 情 報の
積極的な発信に取り組んでいきます。
・活力ある職場風土づくりに向けて,研修やOJTを通じた人材育成やグループ大
での技術継承,ワークライフバランスの推進や経営情報の共有化等に取り組み
ました。今後も継続して人材育成や職場の活性化に取り組んでいきます。
重点項目
主な施策
原子力発電の安全確保に向けた取り組み
・新規制基準および福島第一原子力発電所事故を踏まえた新たな知見への適切な対応
・原子力安全文化醸成活動の推進
公衆の安全確保に向けた取り組み
・電力設備等による事故・災害防止の徹底
・グループ一体となった安全諸活動の継続的な実施
「安 全 第 一」の 理 念のもと,労 働 災害 撲 滅に ・中国電力グループ安全衛生連絡会議の継続開催
向けた取り組み
・管理者による日常安全管理活動の活性化と指導の強化
・小集団活動など安全諸活動の活性化に向けた指導・援助
心身両面にわたる健康保持増進活動の効果的 ・職場を中心とした心身の健康づくり
・自主健康づくりへの積極的支援
展開
人権意識の高揚
・グループ一体となった人権意識高揚に向けた諸施策の実施
・人権研修の計画的・継続的な実施
・職場巡回による意見交換会の継続実施
・人権啓発冊子の社員配布
コンプライアンス経営の推進
・グループ大でのコンプライアンスの効果的実施
・全社コンプライアンス推進計画の着実な実施
情報セキュリティ向上への取り組み
・グループ一体となった情報セキュリティ施策の実施
・グループ大での情報セキュリティ訓練の実施
・グループ大での情報セキュリティ研修の実施
良質な電気の安定供給
・電力需給逼迫に備えた対策の実施
・定期的な点検・巡視の実施による設備状態の確実な把握
・高経年設備の計画的・効果的な改修
島根原子力発電所の安全・安定運転
火力発電所設備の保安確保
・異常兆候の早期発見等による安全・安定運転の実現
・トラブル事例の水平展開の徹底など,保安に関するPDCAサイクルの展開
・全社大におけるお客さまニーズの把握および改善・サービス等への反映
お客さまニーズの事業活動への反映と業務改善 ・カスタマーセンターを中心としたお客さまニーズの的確な把握
・グループ企業に対するお客さまニーズの確実な把握と対応
CO 2排出原単位の低減
・島根3号機の新規制基準等への適切な対応
・上関原子力発電所の開発
・木質バイオマス発電の推進
・酸素吹石炭ガス化に関する技術開発
・2014年12月運転開始に向けた宇部太陽光発電所の確実な工事実施
廃棄物ゼロ・エミッションへの取り組み
・「廃棄物ゼロ・エミッション」を実現していくための諸施策の着実な実施
・グループ大での3R対策の積極的な推進
環境保全の推進
・当社の環境保全に関する取り組み・情報発信
地域発展や活性化に向けた研究成果の提供
・地域活性化のための産学官連携研究の推進
・刊行物による研究成果の情報発信
地域社会の文化・スポーツ,
電気エネルギー技術の ・「中国電力技術研究財団」による助成を通じた中国地域の電気エネルギーに関連する技術発展の支援
・「エネルギア文化・スポーツ財団」による助成・顕彰を通じた中国地域の文化・スポーツ発展の支援
発展に向けた支援活動の展開
・ランナーズスクールの実施
地域社会のニーズを踏まえた社会貢献活動の実施 ・社会貢献活動の重点実施活動である高齢者宅・社会福祉施設訪問および次世代層対象のエネルギー・環境
教育支援活動の実施
ステークホルダーの皆さまのニーズ等の受信
・お客さま,地域の方々や行政等からのニーズの獲得
企業情報の積極的な情報発信
・マスコミを通じたエネルギアグループに関するより分かりやすい広報活動
・島根原子力発電所安全対策の理解活動
・当社の経営課題とその対応に関する情報発信
・市場関係者・投資家と経営層との対話機会の確保
・取引先とのさらなる信頼関係構築に向けた,資材の取り組み等についての説明会の実施
・「エネルギアグループのCSRの取り組み」Webページの作成
誇りと志を持って仕事に取り組むプロフェッショナルな ・集合研修とOJTの連携強化による研修効果の向上
・グループの技術・技能レベルの継続的なフォロー
人材の育成
職場の活性化
・ワークライフバランスの推進
・表彰制度の確実な運用とさらなる定着化
・社内報等による経営情報等の発信および共有化の促進
※1 2013年度代表指標…
「エネルギアグループCSR行動憲章」
の行動原則に基づく2013年度の取り組み成果をお客さまにお伝えするもので,定義は以下のとおりです。
目標があるものは目標を併記しています。
①災害度数率: 100万延べ実労働時間あたりの労働災害による死傷者数により災害発生の頻度を表した指標 ②人権研修受講率: 全社員を対象とした人権研修(職場研修)の受講者数/全社員数
③お客さま停電時間: お客さま一戸あたりの事故停電による年間平均停電時間 ④お客さまニーズ反映件数: お客さまニーズを検討したもののうち,
「 実施する」
「 条件整備後実施する」とした件数
⑤CO 2排出原単位: 販売電力量1kWhあたりのCO 2排出量。CO 2排出量は,化石燃料の燃焼により排出されるCO 2排出量に排出クレジット等を反映した数値
⑥廃棄物再資源化率: 廃棄物を埋め立て等の処分をせず,再度有効利用した割合 ⑦社会に役立っているイメージ:「お客さま意識調査」
(2013年8月実施)
の企業イメージ
「社会に役立っている」
の肯定率
※2 暫定値であり,正式には国から公表されます。
35
36
会社概要 (2014年3月31日現在)
社
名
組織図
中国電力株式会社
経営会議
所 在 地( 本 社 ) 〒730-8701 広島県広島市中区小町4-33
設
資
本
立
1951年5月1日
金
1,855億2,700万円
発行済株式総数
3億7,105万5,259株
株
132,767名
主
数
契 約 口 数
5,243千口
(特定規模需要および他社販売を除く)
販 売 電 力 量
(2013年度)
電灯
18,910百万kWh
電力
40,070百万kWh
合計
58,980百万kWh
会長・社長
副社長
常務取締役
火力 12カ所
7,801千kW
水力 98カ所
2,906千kW
1カ所
1,280千kW
合計
1カ所
3千kW
112カ所
11,990千kW
発電電力量(発電端) 火力 (2013年度)
水力 電源事業本部
発電所等
1∼5号 0.738万kW
日野
俣野川発電所
新成羽川発電所
三隅発電所
1∼4号 30.3万kW
1号 100万kW
(2号 40万kW 着工準備中)
流通事業本部
電力所等
見島発電所
[内燃力]
西島根
南原発電所
1・2号 62万kW
新西広島
経営企画部門
2号 35万kW 3号 50万kW
宇部太陽光発電所
(0.3万kW 工事中)
下関発電所
1号 17.5万kW
2号 40万kW
考査部門
瀬戸内共同火力
福山共同発電所
東山口
岩国発電所
コンプライアンス推進部門
新小野田発電所
1号 50万kW
2号 50万kW
下松発電所
3号 70万kW
柳井発電所
大崎発電所
水島発電所
瀬戸内共同火力
福山太陽光 倉敷共同発電所
発電所
玉島発電所
0.3万kW
1号系列[1-1]25.9万kW
(休止中)
1・2号系列 140万kW
上関原子力発電所
(1・2号 137.3万kW×2 着工準備中)
グループ経営推進部門
1号 28.5万kW
2号 15.6万kW
3号 34万kW
1号※35万kW
2号 35万kW
3号 50万kW
※1号機は,2014年4月にLNG+重原油で
営業運転開始(10ページ参照)
電源開発
竹原発電所
火力発電所
原子力発電所
揚水式の水力発電所および開発計画中の水力発電所
新エネルギー発電所
変電所・開閉所
(22万V以上)
他社火力発電所
50万V送電線路
1,419百万kWh
東岡山
新岡山
新広島
新山口
智頭
1∼4号 120万kW
(0.043万kW 着工準備中)
0kWh
合計
22万V送電線路
他社送電線路
中電病院
67,616百万kWh
他社受電を含み,
特定融通を除く。
百万kWh未満を四捨五入しているため合計値が異なります。
送電線路亘長
地中
589km
架空
7,889km
変電所数
471カ所
出力
配 電 設 備
営業所等
原子力強化プロジェクト
4,528百万kWh
新エネルギー
変 電 設 備
お客さまサービス本部
上関原子力立地プロジェクト
61,670百万kWh
原子力 送 電 設 備
1∼6号 2.532万kW
1∼4号 0.29万kW
売上高
(営業収益) 11,811億円
新エネルギー等
1号 46万kW 2号 82万kW
(3号 137.3万kW 工事中)
芸北発電所
9,701名
原子力 島根原子力発電所
西郷発電所[内燃力]
黒木発電所[内燃力]
取締役会
従 業 員 数
発 電 設 備
供給設備の概要 (2014年3月31日現在)
地中
2,990km
架空
79,827km
エネルギアグループ企業
広報部門
電気事業および電気事業サポートほか
総合エネルギー供給事業
中電 工 業株式会社
株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
中電プラント株式会社
株式会社パワー・エンジニアリング・アンド・トレーニングサービス
中国計器工 業株式会社
水島エルエヌジー株式会社
環境部門
54,036千kVA
配電線路亘長
人材活性化部門
管財部門
中国電機製造株式会社
中電 環境テクノス株式会社
情報通信部門
役 員
エネルギア総合研究所
株式会社小月製鋼所
株式会社エネルギア・コミュニケーションズ
中電技術コンサルタント株式会社
ビジネス・生活支援事業
株式会社エネルギア・ライフ&アクセス
取 締 役 会 長
山 下
常 務 取 締 役
平 野 正 樹
テンパール工 業株式会社
取 締 役 社 長
苅 田 知 英
常 務 取 締 役
森 前 茂 彦
中国高圧コンクリート工 業株式会社
取締役副社長
清 水 希 茂
常 務 取 締 役
畝 川 寛
取締役副社長
小 野 雅 樹
常 務 取 締 役
松 岡 秀 夫
瀬 戸内パワー株式会社
取締役副社長
信 末 一 之
取締役
(非常勤)
田 村 浩 章
大崎クールジェン株式会社
常 務 取 締 役
谷 章
常 任 監 査 役
井 上 一 男
常 務 取 締 役
古 林 行 雄
監
為 汲 一 彦
常 務 取 締 役
渡 部 伸 夫
監査役
(非常勤)
渡 辺 一 秀
常 務 取 締 役
小 川 司 德
監査役
(非常勤)
佐 藤 正 夫
常 務 取 締 役
松 村 秀 雄
監査役
(非常勤)
野曽原 悦子
査
役
支社
鳥取・島根・岡山・山口・東京
監査役
監査役室
情報通信事業
瀬 戸内共同火力株式会社
株式会社中電 工
イームル工 業株式会社
中国企業株式会社
株式会社エネルギア・ビジネスサービス
株式会社エネルギア不動産
株式会社エネルギア・ロジスティックス
産興株式会社
株式会社エネルギア介護サービス
株式会社エネルギア人材ソリューション
株式会社福利厚生倶楽部中国
ハウスプラス中国住宅保証株式会社
[参考]電気の保安
一 般 財団法人中国電気保安協会
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