平成18年度 製品評価技術基盤機構評価表 (暫定報告 - 経済産業省

資料3
平成18年度
製品評価技術基盤機構評価表
(暫定報告)
平成19年3月2日
中
期
目 標
中
期 計
画
平成18年度計画
分
野
平成18年度実績
Ⅰ.中期目標期間
平成18年4月1日~平成23
年3月31日(5年間)
Ⅱ.国民に対して提供するサービ Ⅰ.国民に対して提供するサービ Ⅰ.国民に対して提供するサービ
スその他の業務の質の向上に関す スその他の業務の質の向上に関す スその他の業務の質の向上に関す
る事項
る目標を達成するため取るべき措 る目標を達成するため取るべき措
置
置
B.バイオテクノロジー分野
B.バイオテクノロジー分野
B.バイオテクノロジー分野
バ
1.生物遺伝資源に係る情報等の 1.生物遺伝資源に係る情報等の 1.生物遺伝資源に係る情報等の イ
提供業務
提供業務
提供業務
オ
(1) 生物遺伝資源の戦略的収集・ (1) 生物遺伝資源の戦略的収集・ (1) 生物遺伝資源の戦略的収集・
(1) 生物遺伝資源の戦略的収集・保存・提供
保存・提供
保存・提供
保存・提供
研究開発や産業上有用な生物
研究開発や産業上有用な生物
遺伝資源を戦略的に収集し、永 遺伝資源を戦略的に収集し、永
続的に保存・提供を行うため以 続的に保存・提供を行うため以
下の業務を行う。
下の業務を行う。
① 有用機能等の探索源となる ① 有用機能等の探索源となる微 ① 有用機能等の探索源となる微
①有用機能等の探索源となる微生物の収集・保存・提供
微生物の収集・保存・提供
生物の収集・保存・提供
生物の収集・保存・提供
(参考資料B-1-(2))
これまでにない利用価値の高
これまでにない利用価値の高
利用価値の高い微生物の収集
【国内:2,474株を収集】
い微生物収集のため、国内外に い微生物の収集のため、国内に のため、国内においては、新規
「ゲノム情報に基づいた未知微生物遺伝資源ライブラリーの構築プロ
おいて新規機能を有する可能性 おいては、新規機能を有する可 機能を有する可能性が高いと思
ジェクト(未知微PJ)」(NEDOからの受託:平成14年度~平成19年
が高いと思われる環境において 能性が高いと思われる環境に生 われる微生物を、さまざまな環
度)
微生物を探索・収集、日本への 息する微生物の探索・収集を行 境において探索、解析・収集す
・長野県・菅平、九州地方、千葉県、広島県、鳥取県などに於いて、
移転を行い、約3万株の微生物 う。海外においては生物多様性 る。
土壌、薬用植物、強酸性土壌、イソギンチャクなどから2,474
を収集し、その提供体制を整備 条約による制約下において、生
また、海外においては、生物
株を分離した。系統解析結果より、353株が未知微生物であった。
する。
物多様性の豊富なアジア諸国に 多様性の豊富なアジア諸国(イ
・ミシガン大学のRDP-IIより得た16S rRNAデータを収集し、同時に国
おいて新たな有用機能を持つ可 ンドネシア、ベトナム、ミャン
内において分離した微生物の16S rRNA遺伝子配列に関する情報をそ
能性が高い放線菌、菌類等を中 マー)において、新たな有用機
れぞれ整理して、16S rRNAによる分子系統解析インハウス・データ
心に探索・収集し、日本への移 能を持つ可能性が高い放線菌、
ベースシステムを整備した。これによって、16S rRNA塩基配列によ
転を行う。以上により、国内外 菌類等を中心に探索・分類・同
る系統解析が迅速化される。
あわせて約3万株の微生物を収 定・収集し、日本への移転を行
・rpoB, rpoC, fus遺伝子の配列による系統解析を、Bacillus及びStr
集し、その提供体制を整備する。 う。以上の業務等を遂行するこ
eptomycesを供試して行い、亜種レベルでの解析が可能である遺伝
とにより、新規性の高い微生物
子群であることを見いだした。
約6,000株を収集・保存し
提供体制を整備する。
【海外:3,994株を収集】
・モンゴル・ウブス県において採集した28試料より総計841株の
微生物を分離・選択し、NITEに移動した。NITEで更に詳細に系統解
析した結果、最終的に808株(アーキア11株、細菌215株、
放線菌382株、菌類200株)を保存した。
・インドネシアにおいて231試料を採集し、総計1,011株を分
離・選択し、NITEに移動した。NITEで更に詳細に解析し、最終的に
955株(糸状菌403株、酵母93株、放線菌459株)を保存
した。また、酵母では、93株を同定の結果、18属34種を認め、
内16株が新種、放線菌では127株の系統解析結果より、内10
1株が新種であった。
・ベトナムにおいて58試料を採集し、1,439株(菌類493株、
放線菌946株)を分離・選択し、NITEに移動した。
・ミヤンマーでの探索は、首都移転、大臣の交代に伴う混乱により、
探索の許可が下りず中止した。
「微生物を利用した石油の環境安全対策に関する調査(NEDOからの受
託事業:平成17年度~20年度)
A.石油の国際輸送における海洋汚染対策
・インドネシアにおいて石油分解関連細菌792株を分離しNITEに移
動した。系統解析結果より、この内の175株が未知微生物であっ
た。
・インドネシア・パリ島に設置した試験区から定期的に試料をサンプ
リングし、微生物動態を解析した結果、肥料添加区で分解活性が高
いことを確認した。この際、Alcanivorax属、Marinobacter属、Cyc
- 1 -
評
価
コメント
loclasticus属の菌が主要な石油分解菌であった。それ以外にも1
1属の石油分解菌が検出された。
・さらに、それら分離株の各種炭素化合物に対する資化性を調べ、フェ
ノチアジン分解菌35株及びフルオランテン分解菌2株を見いだし
た。
・また、上記分離株中、2M01株(仮称)は、新属新種と推定され
るが、幅広い鎖長のアルカン類を強力に分解することを見いだした。
B.石油関連施設微生物腐食対策
・石油タンクの腐食部分より微生物を分離・培養し、それら微生物株
の腐食能力を解析した結果、嫌気条件で激しく金属腐食を起こす微
生物を見いだした。本微生物はMethanococcus maripaludisと同定
した。
・本菌をもとに、8月17日に共同研究先と共同で特許「金属腐食能
を有する新規微生物」を出願した。本特許は、これまで、金属腐食
の原因菌と考えられてきた硫酸塩還元菌とは異なるメタン生成古細
菌が激しい腐食を引き起こすことを世界で初めて証明したものであ
る。
・金属付着性微生物として新たにBowmanella denitrificansの近縁種
(新種)を分離することに成功した。
(参考資料B-1-(3)①)
【その他の実績】
・学会等における外部発表実績(論文発表、学会発表)
NITEが保有する生物遺伝資源に関する情報の提供を目的として、
保存微生物株及び収集微生物を用いての機能解析、分類学的研究等
の成果を中心に、学会や学会誌等において外部発表を行った。
※実績の主な内容
●論文発表:
・International Journal of Systematic and Evolutionary
Microbiology(英国):2件掲載
・Plany Cell:1件掲載
・Extremophiles:1件掲載
・Mycoscience:1件掲載
・Edaphologia:1件掲載
・Journal of Natural Products:1件掲載
・Actinomycetelogica:1件掲載
●その他の紙上発表
・薬科 微生物学:1件掲載
・バイオサイエンスとインダストリー:2件掲載
・日本微生物系統保存研究会:1件掲載
●学会・講演会での発表
・国際菌学会議:4件
・日本微生物資源学会大会:1件
・日本放線菌学会大会:3件
・日本菌学会大会:5件
・日本生物工学会大会:2件
・日本土壌微生物学会年次大会:1件
・土壌動物学会大会:1件
・材料と環境2006:1件
・11th International Symposium on Microbial Ecology:3件
・水環境学会シンポジウム:1件
② 他機関の研究成果である微
生物の収集・保存・提供
大学や企業等の研究により論
文等で報告された微生物のうち
利用価値が高く産業利用可能な
微生物約1万株を収集し、提供
体制を整備する。
② 他機関の研究成果である微生
物の収集・保存・提供
大学や企業等の研究により論
文等で報告された微生物のうち
利用価値が高く産業利用可能な
微生物約1万株を国内外の大学、
研究機関、企業等からの寄託や
交換等により収集し、提供体制
を整備する。
② 他機関の研究成果である微生
物の収集・保存・提供
大学や企業等の研究により論
文等で報告された微生物のうち、
利用価値が高く産業利用可能な
微生物を研究者に寄託依頼を積
極的に働きかける。さらに国内
の大学、企業、外国等からの大
量寄託等を積極的に進め、併せ
て約1,100株収集する。基
本的性状等を確認するための解
析を行った後に保存し、提供体
② 他機関の研究成果である微生物の収集・保存・提供
1,189株を収集・保存した。
内訳としては、国内外の企業・大学・研究機関から寄託数698株
(大量寄託3件、計558株を含む国内602株、海外95株)を保
存するとともに、国内外の生物遺伝資源機関との交換により287株
(国内機関231株・海外機関56株)、共同研究によりタイBIOTEC
から20株、その他184株を保存した。今後、更に収集した株の解
析を進め保存株に加えていく予定。(参考資料B-1-(3)②)
また、国内の大学の保存機関から、利用者の利便性を図るための段
階的移管を目指し、リストの提供を受け、選定を実施している。
18年度の分譲株数は、6,108株(第3四半期終了時点、前年
同期比 113%)であった。
- 2 -
制を整備する。
また、大学からの19年度に
おける大量寄託を目指し、その
準備を行う。
③ DNAクローンの収集・保存・
提供
ゲノム解析の成果物や、大学
や企業の研究成果としてのDNA
クローンについて、その有用性
を考慮し収集・保存、提供体制
を整備する。
③ DNAクローンの収集・保存・
提供
ゲノム解析の成果物や、大学
や企業の研究成果としてのDN
Aクローンについて、その有用
性を考慮し、ユーザーニーズを
踏まえた収集・保存、提供体制
を整備する。
③ DNAクローンの収集・保存・
提供
大学において構築されたDNAク
ローンライブラリーについて、
19年度における寄託を目指し
て、その準備を行う。
機構において実施されたゲノ
ム解析結果の利用促進を図るた
め、ゲノム解析株の主要なDNAク
ローンを収集する。
③ DNAクローンの収集・保存・提供
19年度に予定される大学からのDNAクローンライブラリーの受け
入れについては、より利便性をもたせるための機能付加を今年度大学
に委託している。
機構で実施されたゲノム解析結果の利用促進を図るため、
Gemmatimonas aurantiaca のクローンについて提供体制を整備し解析
結果の公開に合わせて提供を開始する。
18年度の分譲数は、141クローン(第3四半期終了時点、前年
同期比 93%)であった。
④ 生物遺伝資源の提供体制強
化と利用促進
新規有用機能獲得のためのス
クリーニング材料として微生物
を大量に提供するための効率的
な体制を整備し、利用を促進す
る。
④ 生物遺伝資源の提供体制強化
と利用促進
ユーザーニーズを踏まえた生
物遺伝資源の提供を行い、利用
促進を図るため、新規有用機能
獲得のためのスクリーニング材
料として微生物を大量に提供す
るための効率的な体制を整備す
る。
④ 生物遺伝資源の提供体制強化
と利用促進
生物遺伝資源の国際的水準の
品質を確保するため、生物遺伝
資源部門でISO9001の認
証を取得する。
我が国及び米国の企業におけ
る生物遺伝資源の利用実態や我
が国の大学等の知的財産権の管
理活用の現状、微生物の利用実
態等を基に、生物遺伝資源の利
用実態にあった提供体制の整備
について検討を行い、改善案を
策定する。さらに、バイオイン
ダストリー協会等と共同で研究
会等を開催し産業界の有識者の
意見を反映する。
また、微生物の保存に使用さ
れているL-乾燥法を改良し、
より簡便に大量のL-乾燥ス
トックを作成する方法を開発す
る。
④ 生物遺伝資源の提供体制強化と利用促進
【ISO9001の認証取得】
生物遺伝資源部門の提供体制強化に向けて12月に国内微生物保存
機関としては初めてISO9001の認証を取得した。今後ISO9
001に基づき、保存・分譲体制の一層の整備を図る。
【東北支所でのバックアップ】
18年度新たに収集した微生物株等を東北支所に移送し、保管管理
を行った。また、5月に東北支所での植物防疫法に基づく保管管理の
許可が得られたたため対象菌株についてバックアップを行った。
【L-乾燥保存法の改良】
・有用微生物の保存への適用:用途が明確な有用細菌(Bacillus sub
tilis, Pseudomonas aeruginosa, Brevundimonas diminuta, Micro
coccus luteus (Kocuria rhizophila))及び一部の海洋細菌(Ocea
nospirillum属細菌)を供試し、磁性体ビーズを用いたL-乾燥法の
有効性を検証した結果、適用可能であることが明らかとなった。ま
た、真核微生物のSaccharomyces cerevisiae, Candida albicans,
Schizosaccharomyces pombeで検討した結果、有効であることが確
認された。
(Schizosaccharomyces pombeについては、現在実験中。)
・磁性体ビーズ分注ツールの試作と評価:半自動化システム構築のた
めに必要なツールをそれぞれ検討した結果、ハンドリングツールは
永久磁石を用いる磁気ピペットとし、リリースについては、リリー
スする先に予め50 μLの乾燥保護剤を入れておくことによって、
ハンドリングツールによる磁気ビーズのキャッチ&リリースが効率
よく行え、かつ、その後の乾燥操作にも大きな負担にはならないこ
とが明らかとなった。
・磁性体付着微生物の汎用乾燥法の検討: L-乾燥処理は、真空下と
同様、アルゴンガス置換下についても適用可能であることが確認さ
れた。
・包装様式の検討:96ウェルフォーマットにアレンジできるチュー
ブにガス置換下でアルミシールをすることを基本として、更に良好
な保存方法を検討。
【生物遺伝資源利用促進】
・ジェノパターン法による微生物株迅速判別システム
最終的に7つのプライマーをユニバーサルプライマーとして決定
し、65属の細菌で検討した結果、細菌の識別に幅広く安定して利
用可能であることがわかった。PCRの温度制御の詳細設定の基準を
最終決定し、判定ソフトの不具合、バグも解消し、判定用の指標を
決定し、9月末で本システム開発を終了した。また、「生物の判別
用ユニバーサルプライマー」の特許を出願した。
【広報・企画】
バイオ本部の課題、ニーズを抽出するための体制作りのため、以下
の活動を実施した。
・JBA(産業界)と協力し、生物遺伝資源の産業利用技術開発勉強会
を主要な微生物利用の企業、大学、研究所を取りまとめて立ち上げ
た(96名登録)。勉強会では生物遺伝資源プラットフォーム整備、
- 3 -
ベンチャー支援、技術開発等の政策提言を作成予定。政策提案の内
容は、産業界のグリーンバイオフォーラム(バイオ政策提案組織)
NEDO(グリーンバイオ戦略)とも摺り合わせた上で、METI生物課へ
提案される予定。
・JBAと協力し、NITE・JBA生物遺伝資源研究会を開催し(3回)、産
業界の意見の取り入れと、NITE活動の産業界への浸透を図った。
・バイオ企業数社のR&D担当役員等を訪問し、意見交換を行った。
・近畿バイオ振興会議、METI産業クラスターバイオ分科会、久留米リ
サーチパーク他で、17件の説明会、講演会を実施した。
・成果報告会を開催した。
・バイオEXP、遺伝学会等でバイオ本部事業の展示を行った。
・バイオジャパンに展示するとともに、海外より研究者を招いて講演
会を実施した。
・JBAと共催で「動き出す微生物の新産業利用」の講演会を実施。
・NHK「クローズアップ現代」5/18日放映でCBD条約下の活動について
広報を実施した。
・JBA主催のCBDセミナーでNITEの広報を実施した。
・「モンゴルとのMOU締結」「ベトナムで共同探索」、「インフルエンザ
の克服に向けて」の報道発表を実施し、毎日新聞、日経産業新聞等
に掲載した。
・顧客リストに基づくバイオ本部事業の情報提供を実施した。
【その他の実績】
・学会等における外部発表実績(論文発表、学会発表)
NITEが保有する生物遺伝資源に関する情報の提供を目的として、
保存微生物株及び収集微生物を用いての機能解析、分類学的研究等
の成果を中心に、学会や学会誌等において外部発表を行った。
※実績の主な内容
●論文発表:
・International Journal of Systematic and Evolutionary
Microbiology(英国):2件掲載、1件投稿
・Biosci. Biotechnol. Biochem.(日本):1件掲載
・Mycoscience(日本):1件掲載
・J. Gen. Appl. Microbiol.(日本):1件掲載
●その他の紙上発表
・Microbiology Australia(豪州):1件掲載
・日本微生物生態学会誌:1件掲載
●学会・講演会での発表
・国際菌学会議:3件
・アジア太平洋バイオテクノロジー会議:1件
・日本微生物資源学会大会:2件
・日本放線菌学会大会:4件
・日本菌学会大会:3件
・日本生物工学会大会:2件
・インドネシア微生物学会大会:1件
・Workshop“Quality Management of Culture Collection for
Curators”(泰):5件
・日本農芸化学会大会:1件(予定)
(2) 国内及びアジア諸国との生 (2) 国内及びアジア諸国との生物
物遺伝資源機関ネットワークの 遺伝資源機関ネットワークの
構築
構築
我が国を代表する微生物を中
国内及びアジア諸国に分散
心とした中核的な生物遺伝資源 している様々な特徴を持った生
機関として、国内及びアジア諸 物遺伝資源の有効利用を図るた
国に分散している様々な特徴を め以下の業務を行う。
持った生物遺伝資源の有効利用 ① 国内生物遺伝資源機関との
を図るため、国内及びアジア諸 ネットワークの構築
国における生物遺伝資源機関
国内生物遺伝資源の有効利用
ネットワークの中核的拠点とし を図るため、微生物に関する生
て生物遺伝資源に関する様々な 物遺伝資源機関との連携を強化
情報を集約し、我が国の利用者 し、生物遺伝資源に関する様々
が的確かつ効率的に活用できる な 情 報 を 収 集 ・ 整 備 し た 統 合
体制を整備する。また、経済協 データベースを構築する。
(2) 国内及びアジア諸国との生
物遺伝資源機関ネットワークの
構築
(2) 国内及びアジア諸国との生物遺伝資源機関ネットワークの構築
(B-1-(4))
① 国内生物遺伝資源機関との
ネットワークの構築
バ
国内の生物遺伝資源の有効利 イ
用を図るため、「統合データベー オ
ス」での情報の一元化に向けて、
17年度までに収集・整理した
情報を基に構築したデータベー
スを公開し、この統合データベー
-
① 国内生物遺伝資源機関とのネットワークの構築
7月よりNBRCが運営・管理の主体となり主要5機関のデータを統合
したデータベース(JSCCオンラインカタログ)として公開した。これ
は、延べ42,000株を収載し、国内の分譲実績の約40%をカバー
する。公開後半年で約13万件のアクセスがあった。また、1月より
海外に向けても情報発信を開始した。今後さらなる参加機関拡大を
図っていく。(参考資料B-1-(4))
4 -
力開発機構(OECD)の提唱
する国際的生物遺伝資源機関
ネットワークの構築に貢献す
る。
スへのさらなる参加機関拡大の
ため、日本微生物資源学会のカ
ルチャーコレクション委員会委
員長として関係機関との調整を
行う。
② アジア諸国との生物遺伝資源 ② アジア諸国との生物遺伝資源
機関ネットワークの構築
機関(BRC)ネットワークの
アジアの生物遺伝資源の有効 構築
利用を図るため、機構が中核と
アジア地域における生物遺伝
なり発足したアジア地域におけ 資源の保存と利用促進を目的と
る生物遺伝資源の保存と利用促 する多国間協力体制を強化・推
進を目的とする多国間の協力体 進するとともに、この枠組みを
制を強化・推進し、この枠組み 活用し、アジア諸国のBRCネット
を活用し、機構を中核的拠点と ワークの構築を目指すために設
してアジア諸国との生物遺伝資 立したBRCネットワークタス
源機関ネットワークを構築する。 クフォースでデータベースの共
通データ項目やデータ形式等の
基礎的な仕様案を策定し、議長
として取りまとめる。
② アジア諸国との生物遺伝資源機関(BRC)ネットワークの構築
第3回アジア・コンソーシアム(ACM)が開催(中国)され、BRCネッ
トワーク事業として、ACMホームページ(案)及びアジアBRCネットワー
ク微生物株データベース(ABRCN Strain DB)のプロトタイプについ
て参加国による意見交換を行った。また、各国BRC間の生物資源の交
換を円滑に実施するため、共通した素材移転協定(MTA)の様式を検
討する新たなタスクフォースの設立が決定された。
ACMデータワーキンググループ会合(日、中、韓、泰)を3回開催
(6月第2回 中国 9月第3回 かずさ、12月第4回 タイ)し、
データベース構築とホームページでの公開等について協議を実施し
た。データベースについては、ほぼ完成し、暫定公開した。また、ホー
ムページ(NITE担当)の試作を行い、これを評価した。
(参考資料B-1-(4))
③ GBRCN枠組み構築への貢
献
経済協力開発機構(OECD)
が提唱する国際的な生物遺伝資
源機関ネットワーク(GBRC
N)の枠組み構築活動に参加す
る。
③ GBRCN枠組み構築への貢
献
OECDが提唱する国際的な
生物遺伝資源機関ネットワーク
(GBRCN)の枠組み構築活
動に参加する。
③ GBRCN枠組み構築への貢献
OECDバイオテクノロジー作業部会、BRCタスクフォース会合に
専門家として出席し、BRCの運営基準の作成、BRCネットワークのため
の情報の連携と交換、及びGBRCN構築に向けた協議に参加し国際的ルー
ル作りに貢献している。2006年末でタスクフォース会合が終了し、
報告書の作成を進めている。併せて、2007年から新規課題による
BRCタスクフォース会合の継続を目指して調整を図っている。
④ データベース等の充実と情報
等の利用促進
機構が保有する生物遺伝資源
に関する様々な情報の利活用を
促進するため、カタログやデー
タベース等を整備・充実させ、
学会、インターネット、雑誌等
への発表等を活用した広報活動
等を行う。
④ データベース等の充実と情報
等の利用促進
新たに保存された微生物をカ
タログに追加すると共に、解析
されたゲノム情報をデータベー
スに追加し整備・充実する。
国内のバイオ産業団体、各地
域のバイオクラスター、大学、
研究所等との連携を図りつつ、
イベントや学会での発表・展示
やインターネット、雑誌、新聞
等のメディアを利用しての広報
活動を行い、機構が保有する生
物遺伝資源に関する様々な情報
の利活用を促進する。また、顧
客リストを整備する。
④ データベース等の充実と情報等の利用促進
新たに保存された微生物をカタログデータベースに追加するととも
に新着情報としてホームページから提供を行った。
カタログデータベースの付加情報として保存株のrDNA解析を実施
し、データをHPで公開した。このデータはNBRCから提供する微生物材
料そのもののデータとして、内部の品質管理と合わせて、利用者にお
いてはスクリーニング等で使用した微生物株の同一性や分類学上の位
置づけを知るためのツールとなり、有用な微生物を選択する一助とな
る。このデータの充実と公開は今後も引き続き実施していく。
また、顧客リストに基づくバイオ本部事業の情報提供を実施。
(再掲)
(3) ゲノム解析等基本的機能の充 (3) ゲノム解析等基本的機能の充 (3) ゲノム解析等基本的機能の充
実と社会的貢献
実と社会的貢献
実と社会的貢献
生物遺伝資源の利活用を促進
生物遺伝資源の利活用を促進
生物遺伝資源の利活用を促進
するため、生物遺伝資源機関と するため、機構が保有する生物 するため、機構が保有する微生
しての基本的機能であるゲノム 遺伝資源に対して分子系統解析、 物株の中から分類上の標準とな
解析をはじめとする能力を充実 分類上基幹となる微生物のゲノ るものについて大学、企業等と
させ、機構が保有する生物遺伝 ム解析等を実施し、情報を整備 の共同研究先等と協力してゲノ
資源のうち世界的に未解析であ する。また、産学官の有識者等 ム解析等を行い、情報を整備す
る分類群を代表する微生物のゲ の意見も踏まえ、社会的・政策 る。18年度は、7菌の塩基配
ノム解析を行う。また、これま 的意義が高い微生物等のゲノム 列決定を完了させるとともに、
で蓄積してきた技術やノウハウ 解析等を、機構が培ってきた技 7菌の解析に着手する。また、
を基に社会的・政策的に意義の 術やノウハウを活用し、学術界・ 遺伝子領域・機能の推定と確認、
ある微生物のゲノム解析等や共 産業界等との共同研究等により 遺伝子の発現解析、分子系統解
同研究を実施することにより、 実施する。
析等を実施し、情報の整備を進
様々な社会的課題の解決に資す
める。
る。
これまで機構が蓄積してき
た技術やノウハウを社会的課題
の解決に役立てるため、社会的・
(3) ゲノム解析等基本的機能の充実と社会的貢献
【機構が保有する微生物株のゲノム解析】
(参考資料B-1-(5)
)
○昨年度から共同研究により解析を行ってきた以下の7菌について
塩基配列決定を完了した。
①アナエロリネア属細菌(Anaerolinea thermophila UNI-1)
嫌気性糸状細菌(3.53Mb)
②デフェリバクター属細菌(Deferribacter desulfuricans SSM1)
好熱嫌気性細菌(2.54Mb)
③スフィンゴビウム属細菌(Sphingobium japonicum UT26S)
残留農薬分解菌(4.42Mb)
④アセトバクター属酢酸菌(Acetobacter sp.)
酢酸菌(3.34Mb)
⑤ハロアーキュラ属細菌(Haloarcura japonica TR-1)
高度好塩古細菌(4.29Mb)
⑥清酒酵母きょうかい7号株(Saccharomyces cerevisiae kyokai
No.7)清酒精酵母(12.17Mb)
⑦アシディフィリウム属細菌(Acidiphilium multivorum AIU301)
- 5 -
政策的にゲノム解析等を実施す
る意義が高い微生物について、
その要請に応じて積極的に実施
する。18年度は国立感染症研
究所と協力し、ヒトインフルエ
ンザウイルスの分離株500株
以上について、複数の遺伝子の
塩基配列を決定する。
好酸性光合成細菌(4.19Mb)
○さらに、今年度よりゲノム解析の実施に当たっては、生物遺伝資
源の利活用を促進するため、NBRCが収集・保存する微生物株の中から、
分類上の基幹となるもの(系統分類上の基準となる株、潜在的な利用
価値の高い分類群の標準株)を選定し、共同研究先等と協力しながら、
ゲノム解析(塩基配列の決定、遺伝子領域の推定、遺伝子機能の推定
等)を実施することとした。
また、塩基配列決定、アノテーションとともに業務の効率化を進め、
、
個々の解析精度についても想定されるゲノムデータの利用方法や解析
の難易度等も考慮しながら、必要な精度の解析として、
第1期中期目標期間を大幅に上回るゲノム解析能力を確立した。
(1菌のゲノム解析に要する期間 第1期後半2~3年 → 現状1
年半程度)
これらにより、以下の微生物株を対象としてゲノム解析を実施し、
NBRCコレクションの利用価値を高める目途をつけた。
今年度は大学、企業等の共同研究先と協力し以下の7菌の解析に
着手した。この内A-1①及びB-2①の菌については、塩基配列決定を
完了した。
A.系統分類上の基準となる株
A-1 門、綱、目、科などの高次の分類群を代表する株
①新規メタン生成古細菌(Methanoryza inaequalisis SANAE(仮
称))
B.潜在的な利用価値の高い分類群の標準株
B-1 食経験のある微生物群の標準株(伝統的に使用されているもの
等)
①テトラジェノコッカス属乳酸菌(Tetragenococcus halophilus
NBRC 12172)
②スピルリナ属光合成細菌(Spirulina platensis NIES39)
③グルコンアセトバクター属酢酸菌(Gluconacetobacter xylinus
NBRC 3288)
B-2 放線菌類の うち分類上の標準となる株
①ミクロルナタス属細菌(Microlunatus phosphovorus NM-1)
②アクチノプラネス属放線菌(Actinoplanes missouriensis NBRC
102364)
③キタサトスポラ属放線菌(Kitasatospora setae NBRC 14216)
【遺伝子領域・機能の推定と確認】
昨年度開発したアノテーション支援ツールの活用、手順の見直し、
進捗管理の徹底により、作業効率の向上に取り組みながら、アノテー
ション能力の向上を図り、従来、2菌/年程度の能力であったものを
年4菌相当に拡充した。また、更なる能力を拡充強化するために、マ
ニュアルアノテーションのルール化やオートアノテーションを検討し
ているところであり、既に一部の成果は、アノテーションの効率化に
貢献している。
○アノテーションを実施しているもの
①ロドコッカス属細菌( Rhodococcus opacus B4株 )(8.9Mbp)
新規次世代宿主候補微生物として、16年度からNEDO委託事業とし
てゲノム解析及び主要な遺伝子についてのアノテーションを行ったも
のであるが、全遺伝子についてのアノテーションを完了し、DDBJに登
録を行う(1月予定)。
②嫌気性糸状細菌(Anaerolinea thermophila UNI-1)(3.53M
b)
全遺伝子についてのアノテーションを完了する(3月予定)。
③新規メタン生成古細菌( Methanoryza inaequalisis SANAE(仮
称))(2.79Mb)
10月に着手し、実施中。6月終了の予定。
④テトラジェノコッカス属乳酸菌(Tetragenococcus halophilus
NBRC 12172)(2.56Mb)
12月に着手し、実施中。8月終了の予定。
⑤スピルリナ属光合成細菌(Spirulina platensis NIES39)
遺伝子領域の推定等アノテーションの準備を開始した。
○このほか、次のゲノムのアノテーションを実施中(主として共同研
究者が分担。
)。
①好熱嫌気性細菌(Deferribacter desulfuricans SSM1)(2.5
- 6 -
4Mb)
(4.42Mb)
②残留農薬分解菌(Sphingobium japonicum UT26S)
③アセトバクター属酢酸菌(Acetobacter sp.)(3.34Mb)
④高度好塩古細菌(Haloarcura japonica TR-1)(4.29Mb)
⑤酒精酵母きょうかい7号株(Saccharomyces cerevisiae kyokai
No.7)(12.17Mb)
【遺伝子の発現解析】(参考資料B-1-(6))
○NITEがゲノム解析を実施した麹菌(Aspergillus oryzae RIB-40)
のプロテオーム解析を実施した。
・標準的な液体培養により発現したタンパク質のプロテオーム解析に
より、昨年度末実績として1,564個のタンパク質を同定した。今年度
は産業利用に近いメンブレン培養により発現したタンパク質の解析、
及び、解析が困難な糖鎖修飾や各種修飾タンパク質の解析を実施した。
解析の困難を克服しつつ約1,300個のタンパク質を同定し、総計約2,2
00個(重複を除く)のタンパク質の同定した(世界のAspergillus属
としては最多のタンパク質を同定)。
・検出されたタンパク質からアノテーションでは推定されていなかっ
た複数のタンパク質を実際に検出するとともに、新規ORF282を含む約
400の(ORFの約20%)について修正する必要が生じ、ORF修正・再アノ
テーションのため、解析データを共同研究先に提供した。
○成果の公表
・昨年度までに解析を終了し、ゲノム上の遺伝子の開始点がこれまで
の常識を覆す大きな発見に結びついたAeropyrum pernix K1について
は、米国の著名なプロテオーム専門科学雑誌ASBMB Molecular & Cell
ular Proteomics(Impact Factor:9.6)に18年5月号に、また、同菌
を用いて解析が困難な膜タンパク質についてNITE独自の解析手法を開
発し有名な分析専門誌JCAC 分析化学に18年12月に論文掲載を行った。
・昨年度までに解析が終了しORFの約40%が予測と異なることが判明し
たBrevibacillus brevis 47 について18年5月第54回米国質量分析
学会において、学会発表を行った。
・Aeropyrum pernix K1の解析結果について18年6月にDB公開。
○今年度から開始したNEDO委託事業(高性能宿主細胞創製技術の開発、
微生物反応の多様化・高機能化技術の開発)につては、リファレンスと
なる大腸菌W3110株について約1,000/4,388(ORFの18.5%)タンパク質を同定
した。
【ゲノム情報に関する実績】
ゲノム情報データベースへの新規機能追加することにより新たな情
報の提供開始、ゲノム情報の更新によりデータベースの充実を行った。
○遺伝子領域・機能情報
機構ホームページより公開している好気性超好熱古細菌(Aeropyr
um pernix K1株、6月公開)、嫌気性超好熱古細菌(Pyrococcus hor
ikoshii OT3株、3月予定)のゲノム情報を全面的に更新した。
○タンパク質発現情報
Aeropyrum pernix K1株のプロテオーム解析結果について論文発表
するとともに、データを公開した。(6月)
○ゲノム比較情報
ブドウ球菌、Pyrococcus 属古細菌に関する情報を公開した。
○NBRCクローン情報
NBRCが保有・分譲するゲノム解析により得られるDNAクローンの情
報をゲノム情報データベースから閲覧する機能を開発し、麹菌のク
ローン情報を公開した(予定)。
○ゲノム解析により取得した遺伝子に関する情報等を以下の通り提供
した。
●雑誌での発表
論文1報
Applied Microbiology and Biotechnology:1件
Aeropyrum pernix、磁性細菌、Rhodococcus erythropolis、Gemmat
imonas aurantiacaに関する論文を投稿予定。
●学会等での発表
国際学会発表 5件
第20回国際生化学・分子生物学会議
4件
Extremephile2006 1件
国内学会発表 5件
第21回日本放線菌学会大会 2件
日本生物工学会平成18年度大会 1件
- 7 -
日本ゲノム微生物学会 (複数、予定)
日本農芸化学会 1件(予定)
【社会的・政策的に価値の高い微生物のゲノム解析】
(参考資料B-1-(7))
翌シーズンの流行株を予測し、適切なワクチン株を選定するとともに、
薬剤耐性株のモニタリングや耐性マーカー解明のため、国立感染症研究
所に集められた分離株を解析した。国立感染症研究所から提供された05
/06シーズンのヒトインフルエンザウイルス分離株618株(12月実績)
の不活化試料の遺伝子(NA遺伝子、HA遺伝子、M遺伝子)について塩
基配列解析を行い、その配列データを取りまとめた。塩基配列データ
は国立感染症研究所が統計解析、分子系統解析等により分析し、流行
株の正確な予測や薬剤耐性株の監視体制の強化などに役立てるため、
WHOのインフルエンザワクチン選定会議や、インフルエンザ薬耐性株
サーベイランスネットワーク会議へ資料として提供された。
さらに、北半球インフルエンザワクチン選定会議に使用されるデータと
して06/07シーズンの分離株を3月末までに解析を行う予定。
(参考)対象菌の概要
塩基配列決定を完了のもの
【嫌気性糸状細菌(Anaerolinea thermophila UNI-1)(3.53Mb)】
嫌気性の糸状細菌で、Chloroflexi門のサブグループ亜門Iからの初めての分離株
である。
嫌気廃水処理システムの維持に重要な菌であると共に、グループを代表する株と
しても分類学的に重要である。
】
【好熱嫌気性細菌(Deferribacter desulfuricans SSM1)(2.54Mb)
伊豆小笠原弧の水曜海山という深海底熱水活動域のチムニーから分離された好熱
性の絶対嫌気性細菌で、Deferribacteres 門の数少ない分離株の一つである。
Deferribacteres 門ではこれまでゲノム解析された例がないため、分類上の基準
として、ゲノム解析を行う意義は高い。
(4.42Mb)】
【残留農薬分解菌(Sphingobium japonicum UT26S)
重要な環境汚染物質である有機塩素系農薬ヘキサクロロシクロヘキサン(HCH)の
連用圃場から分離された株で、HCHの分解研究における世界的標準株と位置づけられ
我が国を中心として多くの研究実績がある。
】
【アセトバクター属酢酸菌(Acetobacter sp.)(3.34Mb)
戦後間もなく、我が国の伝統的な静置発酵法による食酢醸造現場において、米酢
もろみ上の発酵菌膜から分離され、その後IFO、NBRCによって維持されてきた酢酸菌
である。
我が国を中心に多くの研究実績があり、酢酸菌研究の標準株の一つと位置づけら
れる。
(4.29Mb)
】
【高度好塩古細菌(Haloarcura japonica TR-1)
能登半島の塩田土壌から分離された高度好塩性の古細菌で、通常の細菌に対して
は殺菌的な海水の8倍の塩濃度(20%)が至適生育環境である。
我が国で多くの研究実績があり、有用な耐塩性酵素の分離源として、また有用物
質生産のための宿主菌として有望である。
【清酒酵母きょうかい7号株(Saccharomyces cerevisiae kyokai No.7)(12.1
7Mb)】
諏訪市の宮坂酒造から分離された株で、分離されて50年以上経過した現在でも、
清酒製造現場の過半数で使用されている我が国を代表する清酒酵母である。
酵母の中でも際立って高いアルコール耐性を示すほか、低温でも効率的にアルコー
ル発酵を行う、増殖にビタミン類を要求しないなど、他の酵母菌株とは異なる優れ
た特徴を数多く有している。
】
【アシディフィリウム属細菌(Acidiphilium multivorum AIU301)(4.19Mb)
岩手県の松尾鉱山跡の強酸性廃水から分離された好酸性の光合成細菌で、酸性環
境でのみ生育が可能である。
様々な金属に対して耐性を持つが、なかでもアルミニウムに対しては酸性条件下
でも高い耐性を有し、かつアルミニウムによって生育が促進されるという極めてユ
ニークな性質を持つ。
(2.79Mb)
】
【新規メタン生成古細菌(Methanoryza inaequalisis SANAE(仮称))
16S rDNAの解析から存在が予見されていた水田由来のライスクラスターIと呼ばれ
る大きなメタン生成古細菌群の最初の分離株であり、新しい綱または目の基準株と
- 8 -
して論文発表が予定されている。
水田からの温室効果ガスメタンの発生メカニズムの解明に繋がると期待される。
【テトラジェノコッカス属乳酸菌(Tetragenococcus halophilus NBRC 12172)
(2.
56Mb)】
醤油もろみから分離され、その後IFO、NBRCによって維持されてきた耐塩性の乳酸
菌である。
近代的な醤油醸造でも利用されている標準的な菌であり、植物性の乳酸菌として
様々な機能性が期待されている。
塩基配列決定を実施中のもの
【スピルリナ属光合成細菌(Spirulina platensis NIES39)
(約6.7Mb)】
1960年代にアフリカのチャド湖で採取された食用の光合成細菌であり、スピルリ
ナの標準株と位置づけられる。
スピルリナは古代メキシコやアフリカのチャド湖周辺で食用に用いられた記録が
あり、現在では栄養補助食品、食品添加物(色素)、動物飼料等として利用されてい
る。
(約2.
【グルコンアセトバクター属酢酸菌(Gluconacetobacter xylinus NBRC3288)
2Mb)】
戦後まもなく食酢から分離され、その後 IFO、NBRC によって維持されてきた酢
酸菌であり、バクテリアセルロースの生産菌として多くの研究がなされている代表
的な株である。
【ミクロルナタス属細菌(Microlunatus phosphovorus NBRC101784)】
リン除去のための嫌気・好気交換式の廃水処理リアクターの中から、大量のポリ
リン酸を蓄積する株として分離されたもので、Microlunatus 属の基準種、基準株で
ある。
ポリリン酸を唯一のリン酸供与体とする酵素等が見出されている。
】
【アクチノプラネス属放線菌(Actinoplanes missouriensis NBRC102364)
希少放線菌の一つである Actinoplanes 属の標準的な株である。Actinoplanes 属放
線菌は、気菌糸を作らず、運動性の胞子を作るなど、代表的な放線菌である
Streptomyces 属とは異なった多くの特徴を有する。
運動性の胞子を作る放線菌は他にも広い科にまたがって存在しており、形態、運
動性、走化性などに多様性が見られるが、いずれもゲノム解析は行われていない。
【キタサトスポラ属放線菌(Kitasatospora setae NBRC14216)(約8.5Mb)】
土壌から分離され、放線菌の新しい属 Kitasatospora の基準株として登録された株
で、抗生物質 setamycin の生産菌として知られている。
現在 Kitasatospora 属には 18 種が知られており、それぞれ多様な二次代謝産物を
生産するが、本株はそれらの標準株として多くの研究実績がある。
(4) 海外資源国との二国間協力体 (4) 海外資源国との二国間協力体 (4) 海外資源国との二国間協力体
制の構築
制の構築
制の構築
生物多様性条約の発効により
生物多様性条約の発効により
第1期に引き続き、生物多様
入手や利活用が困難となってい 入手や利活用が困難となってい 性条約のもとで、国レベルでの
る海外生物遺伝資源の産業利用 る海外生物遺伝資源の我が国に 連携強化を重視し、二国間協定
の推進を可能とするため、我が おける持続的な利活用のため、 (MOU)並びに共同事業契約
国を代表する微生物を中心とし アジア諸国と生物多様性条約を (PA)に基づく共同研究事業
た中核的な生物遺伝資源機関と 踏まえた微生物の利用に関する を実施する。また、二国間協力
してアジアを中心とした関係各 二国間協定(MOU)の締結や 体制の拡充のため、MOU未締結国
国との二国間の協力体制の構築 共同事業契約(PA)等を通じ、 とMOU締結へ向けての交渉をす
や連携を強化し、我が国の研究 海外資源国との連携を強化する。 る。
機関や民間企業が海外の生物遺
国を代表する生物遺伝資源機
伝資源を活用できる体制を整備
関が存在しないインドネシア、
する。
ベトナム、ミャンマーについて
は、相手国と共同で、微生物の
探索、分離、同定、保存を実施
し、ミャンマーにおいては、我
が国企業、大学等との共同探索
を実施する。
国を代表する生物遺伝資源
機関が存在するタイや中国につ
いては、生物遺伝資源機関との
連携を構築・強化する。タイに
ついては17年度に引き続き国
(4) 海外資源国との二国間協力体制の構築(参考資料B-1-(2)
)
【新たな二国間協力体制の構築】
・4月にモンゴル科学院総長、事務局長、バイオロジー研究所所長並
びに自然環境省環境天然資源局長と協議し、NITEとのプロジェクトを
提案し、良好な感触を得る。5月に、採集地候補であるウブス県に行
き、ウブス湖保護区管理事務所所長、県副知事と面談し、ウブス県で
の微生物探索の許可を得る。6月29日にモンゴル科学院とMOUを締
結し、同院バイオロジー研究所とPAを締結した。
・ベトナム側と来年3月で期限切れとなるMOUとPAについて協議し、
さらに3年継続する方向で基本合意に達した。
・新らたな二国間協力体制の構築に向けた新規国調査等を実施。イン
ド及びブータンの政府関係者とCBDに関する意見交換を実施。
【海外微生物探索】
・三重大学の中島助教授にモンゴルプロジェクトに参加してもらい、
現地で微生物探索を行った。
・ベトナムでの微生物探索に、日本企業2社から3名の研究員が参加
し、それぞれ放線菌500株、菌類88株を分離・選択し、NITEを経
由して各社に移動した。
・インドネシアにおいて9月11日~15日に第6回ワークショップ
「微生物の分子からの同定」を開催、インドネシア側から13名が参
加。さらに、12月13日・14日に第4回報告会を開催するととも
に、講演会・ワークショップを開催した。
・モンゴルとの共同研究において、現地で微生物の分離及び取扱いに
- 9 -
立遺伝子工学バイオテクノロ
ジーセンターと菌株の交換によ
る共同研究を実施する。共同研
究事業を開始するため、中国科
学院微生物研究所とPAを締結
する。
新たな二国間協力体制の構築
のため、海外調査を行う。
生物多様性条約の下におけるN
ITEの二国間協定等の利用した海
外遺伝資源へのアクセスに対す
る取組みについて理解と普及を
図るため、大学等を対象に広報
活動を行う。
関する技術移転を行った。
・ベトナムにおいて11月17日に第3回微生物ワークショップを開
催し、日本側から7名が発表した。
・5月~7月にかけてインドネシア微生物探索プロジェクトのメン
バー4名を招聘してNITEで共同研究を実施した。
・7月下旬~9月下旬にかけて及び9月中旬~11月上旬にかけて、
インドネシア石油分解プロジェクトのメンバーをそれぞれ4名招聘
し、共同研究・技術移転を実施した。
・10月~11月にかけてモンゴル微生物探索プロジェクトのメン
バー2名を招聘してNITEで共同研究を実施した。
・1月~2月にかけてベトナム微生物探索プロジェクトのメンバー3
名を招聘してNITEで共同研究を実施した。
【広報活動】
・NHKテレビ「クローズアップ現代:微生物ハンター」、朝日新聞
のインドネシア微生物探索への同行取材、日経新聞のNITEのアジア微
生物探索、毎日新聞のモンゴルプロジェクトなどの取材を受けテレビ、
新聞において報道された。(再掲)
【大量提供】
[4社・1研究機関:10,590株]
A.菌株による提供
・国内株466株を1社に提供した。
・ベトナムでの自社分離株88株を1社に提供した。
・ベトナムでの自社分離株500株を1社に提供した。
・国内株2,000株、未知微株500株が1社おいて更に1年間の
継続利用。
・海外株4101株及び2株についてそれぞれ1社において更に1年
間の継続利用。
B.培養ブロスによる提供
「化合物等を活用した生物システム制御基盤技術開発」(JBIC共同研
究:18年度)
・菌類1,293株、放線菌1,640株の総計2,933株を培養し、
その5,880ブロスをJBICに大量提供した。
【海外生物遺伝資源機関との連携】
A.タイ
・PA2に基づき、タイ(BIOTEC)と実施している未同定株の共同研究
は、NITEに移動した251株について解析を行っている。正確に同定さ
れた株と新種と確認された株については、論文発表を行い、今後、NB
RC株として保存し、適宜公開する予定。
(参考資料B-1-(3)②)
・12月にタイ(BIOTEC)において年次成果報告会を開催し、PA1(菌
株交換)及びPA2の3プロジェクト(糸状菌、酵母、細菌の未同定株
を用いた共同研究)について、双方から報告を行った。また、カルチャー
コレクションの品質管理に関するワークショップに参加し講演を行っ
た。
B.中国
MOUに基づく共同研究の課題についてはそれぞれの研究の体制と実
施状況について意見交換しながら選定中である。新種発表に必要な菌
株の寄託や比較対象株などはコレクションの交換ベースで実施してい
る。ACMにおいてデータベース構築を共同で行っている。中国科学院
微生物研究所は現在全く新しい施設に移転中で、今年度末には完了し、
研究実施体制が整う予定であるので、実施合意書に向けて課題を絞る
予定である。
【その他の実績】
・NITEが保有する生物遺伝資源に関する情報の提供を目的として、保
存微生物株及び収集微生物を用いての機能解析、分類学的研究等の成
果を中心に、学会や学会誌等において外部発表を行った。
※実績の主な内容
●学会・講演会での発表
・かずさバイオベンチャーネットワーク:1件
・かずさBTセミナー:1件
・放線菌学会バイオテクノロジーシンポジウム(NITE共催):1件
・JBAセミナー:1件
・奈良県工業技術センター平成18年度技術フォーラム:2件
- 10 -
・日本・モンゴルワークショップ:1件
(5) 特許微生物の寄託業務
特許微生物の有効利用のた
め、特許法施行規則及びブダペ
スト条約に基づく寄託機関とし
て、生物遺伝資源機関としての
機能との連携を図りつつ、微生
物の特許寄託業務を的確に実施
する。
(5) 特許微生物の寄託業務
(5) 特許微生物の寄託業務
特許微生物の有効利用のため、
特許法施行規則及びブタペス
特許法施行規則及びブダペスト ト条約に基づく寄託機関として、
条約に基づく寄託機関として、 微生物の特許寄託業務を確実に
生物遺伝資源機関としての機能 実施するとともに、積極的な広
との連携を図りつつ、産業界の 報活動などにより寄託数の増加
ニーズを踏まえた、寄託者にとっ を目指す。
て信頼性と利便性の高い特許寄
生物遺伝資源機関としての機
託体制を構築し、微生物の特許 能との連携を図りつつ、産業界
寄託業務を的確に実施する。
及び寄託者のニーズを踏まえた、
寄託者にとって信頼性と利便性
の高い特許寄託体制の構築を図
るため、寄託の対象範囲を拡大
することを目指して、関係機関
との調整を行う。
【受託範囲拡大の準備】(参考資料B-1-(8))
産業界、試験研究機関、大学等各分野の寄託者から、動物細胞等へ
の寄託範囲の拡大を求める強い要望に応え、動物細胞及び受精卵の受
託開始を目指している。受託開始に向けて、準備を進めており、現在、
特許庁等関係機関との間で手数料等の折衝、動物細胞用実験室の整備
等行っている。受託開始日は平成19年2月1日の予定。
【特許微生物の寄託等事業の実施】(参考資料B-1-(8))
・特許寄託微生物77件(平成18年12月末時点、昨年同月比2件増)を
受領し、特許寄託微生物の分譲、積極的な広報活動、東北支所へのバッ
クアップの実施など特許微生物寄託等事業を確実に実施した。
・昨年度に引き続き、認知度向上や特許寄託制度の理解を目的にパン
フレット等の配布、企業等への出張説明、ホームページの充実等の広
報活動を積極的に展開。特に今年度は大学及び公設試への広報を中心
として行い、出張説明はもちろんのこと、イノベーション・ジャパン
(48大学の知的財産部門担当者に対して業務を説明)に参加するなど
効率的な広報活動を行った。
・平成17年度に受託した特許寄託微生物については、平成18年5月に
一部標品を東北支所へ移送しバックアップを行った。
受領件数
国内寄託 国際寄託
18年度(注)
合計
62
15
77
17年度
116
29
145
16年度
87
9
96
注)平成18年度受領件数は平成18年12月末時点の件数
保管数
国内寄託
214
(平成18年12月時点)
国際寄託
48
合計
262
【その他の実績】
●学会や学会誌等において外部発表を行った。
・Extremophiles:1件掲載
・極限環境微生物学会年会:1件
2.カルタヘナ担保法関係業務 2.カルタヘナ担保法関係業務
2.カルタヘナ担保法関係業務
遺伝子組換え生物等の使用等 (1) カルタヘナ担保法に基づく立 (1) カルタヘナ担保法に基づく立
の規制による生物の多様性の確 入検査等業務
入検査業務
保に関する法律(カルタヘナ担
遺伝子組換え生物等の使用等
遺伝子組換え生物等の使用等
保法)第32条第1項に基づく の規制による生物の多様性の確 の規制による生物の多様性の確
立入検査等を的確に実施すると 保に関する法律(カルタヘナ担 保に関する法律(カルタヘナ担
ともに、ゲノム解析等に関する 保法)第32条第1項に基づく 保法)第32条第1項の規定に
技術やノウハウを活用し、法の 立入検査等については、同条第 基づく立入検査等については、
適正な執行に貢献する。
2項に基づく経済産業大臣の指 同条第2項の規定に基づく経済
示に従って的確に実施して、そ 産業大臣の指示に従って的確に
の結果を経済産業大臣に速やか 実施し、その結果を経済産業大
に報告する。
臣に速やかに報告する。
(2) カルタヘナ担保法施行に係る (2) カルタヘナ担保法施行に係る
調査業務
調査業務
上記(1)の立入検査等業務を的
上記(1)の立入検査等業務を
確に実施するため、ゲノム解析 的確に実施するため、ゲノム解
等に関する技術やノウハウを活 析に関する技術やノウハウを活
用し、必要に応じて法施行に係 用し、必要に応じて法施行に係
る調査を行う。
る調査を行う。
2.カルタヘナ担保法関係業務(参考資料B-2-(1))
(1) カルタヘナ担保法に基づく立入検査業務
カルタヘナ担保法に基づく立入検査等は、経済産業大臣からの指示
(法律違反の未然防止を目的とした立入検査等)に基づき5月に1件実
施した。
立入検査等結果は、報告書に取りまとめ、速やかに経済産業大臣あ
てに提出した。
(2) カルタヘナ担保法施行に係る調査業務
今年度は、組換えバキュロウィルスを用いて生産された製品中への組換
えバキュロウィルスの残留を想定した収去・検査のための技術調査を実施し
た。調査は、残留組換えバキュロウィルスを検出するための検出技術を確
立するとともに、組換えバキュロウィルスが残留した製品による実証
実験を行い、検出技術の有効性を検証し確認した。
技術調査の結果については、平成19年2月下旬に開催した「遺伝子
組換え生物等の検出技術検討委員会」において検討後、報告書にとり
まとめ、経済産業大臣あてに報告する予定。
- 11 -
中
期
目 標
中
期 計
画
C.化学物質管理分野
C.化学物質管理分野
1.化学物質総合管理情報の整 1.化学物質総合管理情報の整備・
備・提供関係業務
提供関係業務
(1) 化学物質の有害性等の情報の (1) 化学物質の有害性等の情報の
整備提供
整備提供
事業者による化学物質審査規
事業者による化学物質の審査
制法、化学物質排出把握管理促 及び製造等の規制に関する法律
進法をはじめとする化学物質管 (化学物質審査規制法)、特定化
理法令の遵守及び自主管理の推 学物質の環境への排出量の把握
進、自治体における化学物質管 等及び管理の改善の促進に関す
理、国民における化学物質の安 る法律(化学物質排出把握管理
全性に関する理解の深化等のた 促進法)をはじめとする化学物
め、約4,800物質を対象と 質管理法令の遵守及び自主管理
して化学物質総合管理情報の追 の推進、自治体における化学物
加、更新、維持管理、公開を行 質管理、国民における化学物質
う。
の安全性に関する理解の深化等
新たに追加する物質は、平成 のため、以下の業務を行う。
17年度に実施した製造・輸入 ① 第一期に収集整備した約40
量実態調査の結果に基づき国内 00物質の法規制情報や有害性
で年間100t以上の製造・輸 情報について維持更新を行う。
入実績があると判明した化学物 ② 平成17年度に実施した製
質(高分子等の低懸念化学物質 造・輸入量実態調査の結果に基
を除く。
)、新たに化学物質管理
づき、国内で年間100t以上
法令の対象となった物質等と の製造・輸入実績があると判明
し、化学品の分類及び表示に関 した化学物質(高分子等の低懸
する世界調和システム
(GHS) 念化学物質を除く。)、新たに化
による分類に関する情報、有害 学物質管理法令の対象となった
性に関する情報、国内外の規制 物質等の800物質程度を追加
に関する情報等、化学物質総合 し、有害性情報、暴露情報、製
管理に必要な情報を追加する。 品情報や使用用途の情報、リス
これらの情報の整備、公開に ク評価等の情報について、信頼
際しては、国際的な動向を踏ま 性の高い情報源のデータの有無
え、OECD等国際機関におけ を確認し、適切な情報を収集、
る活動に参画する等により国際 整備する。
的な化学物質管理活動に貢献す ③ 化学品の分類及び表示に関す
るよう検討を行う。
る世界調和システム(GHS)
による分類に関する情報、Ja
panチャレンジプログラム注
で得られた情報、化学物質審査
規制法所管3省が共有するデー
タベースの情報のうち公開可能
な有害性情報、国内外の規制に
関する情報のうち第一期に整備
対象となっていなかった法規制
情報を追加する。
④ OECDで検討が進められて
いるHPVグローバルポータル
サイトの整備を始めとする国際
情報基盤整備との連携等につい
て検討を行う。
⑤ 化学物質総合管理情報に係る
国際整合性の確保等のために必
平成18年度計画
分
野
平成18年度実績
C.化学物質管理分野
化
1.化学物質総合管理情報の整備・
1.化学物質総合管理情報の整備・提供関係業務
提供関係業務
学 (1) 化学物質の有害性等の情報の整備提供
(1) 化学物質の有害性等の情報の
化学物質総合情報提供システム(CHRIP注1) の整備を次のとおり推進
整備提供
した。
注1:
「化学物質総合情報提供システム」の英語名称「Chemical Risk Information Platform」
の略で、NITEの登録商標。かつて「ハザードデータベース」と呼ばれた。
この結果、月平均44万ページのアクセスがあり、前年比約36%
増となった(予定)
また、GHS分類情報については、平成17年2月に第一回分類結
果を公表後、ほぼ毎月情報を追加しており、月を追ってアクセス件数
が伸び、12月には約10万ページに達している。
さらに、利用促進を図るため、使用方法や収載情報などの説明会を
9回、展示会での展示を3回行うなど、成果の普及に努めた。
① 第一期に収集整備した約4,
000物質の法規制情報や有害
性情報等について維持更新を行
う。
② 平成17年度に実施した化学
物質の製造・輸入量に関する実
態調査の結果に基づき、国内で
年間100t以上の製造・輸入
実績があると判明した化学物質
(高分子化合物等の低懸念物質
を除く)や、新たに化学物質管
理法令の対象となった物質等を
調査し、新たな優先整備目標リ
ストを作成する。
③ ②の整備対象物質のうち、約
450物質について第一期で収
集した法規制情報や有害性情報
等の整備を行う。
④ 新たに化学物質管理のために
必要と考えられる情報として、
世界調和システム(GHS)に
よる分類に関する情報(約14
00物質)を整備する。
さらに有害物質を含有する家
庭用品の規制に関する法律(2
0物質)等の対象物質について
情報を収集する。
① 第一期に収集整備した約4,000物質の法規制情報や有害性情
報等について計画的に維持更新を行った。
② 第2期に新たに優先整備することとした約800物質のリストに、
平成17年度に実施した化学物質の製造・輸入量に関する実態調査
の結果から国内で年間100t以上の製造・輸入実績があると判明
した化学物質(高分子化合物等の低懸念物質を除く)や、新たに化
学物質管理法令の対象となった物質等を抽出し、新たな優先整備物
質として追加した。(予定)
③ 当初計画に220物質加えた約670物質について、第一期で収
集した法規制情報や有害性情報等の整備を行った。(予定)
④ 新たに化学物質管理のために必要と考えられる情報として、世界
調和システム(GHS)による分類に関するマニュアル等を情報提
供したほか、関係省庁による分類委員会(GHS関係省庁連絡会議)
から公表される分類結果を毎月1回、合計11回(計1,355物
質分)掲載した。更に、CHRIPの検索結果画面からのリンクが可能
とした。(予定)
さらに有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律(20物
質)の対象物質について、○○化合物等の包括名称を分割した個別
物質(185物質)として情報を掲載した。(予定)
新たに、ヘンリー定数、発火点などの物理化学性状データを収集
し追加した。(予定)
また、有害性情報高度化のために、有害性評価書(55件)より
有害性項目の抽出を行い、それらについて新たな項目として追加。
(予定)
(以上について、システム改良が必要なため、3月に終了する予定
の18年度改良を待って反映。)
⑤ 2.において作成、公表され
⑤ NITEにおいて作成、公表された初期リスク評価書の情報を収載し、
た初期リスク評価書の情報を収
個別リストにより物質ごとに検索可能とした。(予定)
- 12 -
評
価
コメント
要な国内外の情報の収集、整理
等を行うとともに、国際機関等
の活動に積極的に参画する。
注:官民連携既存化学物質安全
性情報収集・発信プログラム
の通称。産業界と国が連携し
て、既存化学物質の安全性情
報の収集を加速化し、化学物
質の安全性について広く国民
に情報発信するプログラム。
載する。
また、環境省の初期リスク評価結果についても、個別リストによ
り物質ごとに検索可能とした。(予定)
(以上について、システム改良が必要なため、3月に終了する予定
の18年度改良を待って反映。)
⑥ ユーザーの利便性の向上のた
め、webアンケートを引き続
き実施し、要望の多い機能の追
加や情報の整備を行う。
⑦ OECDで検討が進められて
いるHPVグローバルポータル
サイトの整備について、OEC
Dの検討の進捗に合わせ検討を
行う。
⑥ ユーザーの利便性の向上のため、Webアンケートを引き続き実施
したほか、各情報の利用状況等を知るためにより詳細なアクセスロ
グ解析を実施しており、今後の改良等に役立てる予定である。
⑧ 化学物質管理の専門家とし
て、OECDの化学品合同会合
等の活動に参加し、国内情報の
発信及び情報収集を行い化学物
質総合管理情報の整備・提供等
に関する事業の国際整合性を図
るための情報収集等を行う。
⑨ 平成19年度化学物質総合情
報データベースシステムの更新
に向け、システム設計等の準備
を行う。
⑧ 10月にドイツのボンで開催された第40回OECDの化学品合
同会合に参加し、GHSに関する各国情報、グローバルポータルへ
のCHRIP参加表明の確認等を行った。
また、事前に合同会合に向けたコメントを取りまとめ、経済産業
省に提出した。
(2) 化学物質のリスク等に係る相 (2) 化学物質のリスク等に係る相 (2) 化学物質のリスク等に係る相
互理解のための情報の整備提供 互理解のための情報の整備提供
互理解のための情報の整備提供
化学物質のリスク等に係る国
化学物質のリスク等に係る国
民、事業者、行政機関等相互の 民、事業者、行政機関等相互の
理解(リスクコミュニケーショ 理解(リスクコミュニケーショ
ン)を促進するため、法施行支 ン)を促進するため、以下の業
援業務や化学物質のリスク評 務を行う。
価・管理関係業務などで得られ ① 化学物質の有害性情報、暴露 ① 化学物質の有害性情報、暴露
た化学物質の有害性情報、暴露 情報、リスク評価結果、リスク 情報、リスク評価結果、リスク
情報、リスク評価結果、各種の 評価手法等を、インターネット 評価手法等に関して、理解しや
評価手法などについて、理解し を用いて国民、事業者、行政機 すく利用できる情報提供を行う
やすく簡便で利用者に適した 関等に理解しやすく、利用でき ため、国民、事業者、行政機関
ツールの整備、提供を行う。
るようニーズの把握に努めなが 等の現状等を調査・分析し、得
ら、解説文や用語説明などの専 られた知見を元に、ユーザー別
用ページを充実させるなどの方 に必要とされる情報提供及び普
法を用いて整備し、提供する。
及啓発のための情報とそれに適
した伝達媒体(インターネット、
対話等)などを検討・整理すると
ともに、これまでの連携をさら
に強化・拡大したネットワーク
を構築する。
② 国民における化学物質の安全 ② 国民における化学物質の安全
性に関する理解の深化、企業に 性に関する理解の深化、企業に
おける自主管理の促進、化学物 おける自主管理の促進、化学物
質総合管理情報の利用促進等の 質総合管理情報の利用促進等の
ため、講演や研修等への講師派 ため、NITEの業務をはじめ
遣やパンフレット等の配布によ とした、化学物質管理に係る内
る普及啓発活動を行う。
外の情報を収集し、体系的に整
理した上で、国民、事業者、行
政機関等のニーズや理解度に応
⑦ OECDで検討が進められてきたHPV(高生産量化学物質)グ
ローバルポータルサイトの整備に関して、その第1段階としてのeChemPortalの構築にあたって、国際協力と途上国支援の観点からNI
TEとして参加することが決定されたため、そのために必要な準備な
どについて実施し、CHRIPデータから日本の化学物質の分解・蓄積
性試験結果を提供するために検索システム構築に必要な化学物質名
称やCAS番号等のデータを提供した。
なお、e-ChemPortal運用開始に伴い、e-ChemPortalを介しての
CHRIP該当ページへのアクセスが可能となっている。
⑨ 平成19年度に行う予定のCHRIPの更新のために、必要なシステ
ム機器の見積もり、プログラム開発のための仕様書案の作成等を行
った。
また、CHRIPのハードが老朽化したための更新のための準備を行っ
た。(最終的に、NITE-LANとの関係を整理した形で記載する必要が
有ります。)
(参考資料:C-1-(1))
(2) 化学物質のリスク等に係る相互理解のための情報の整備提供
化学物質のリスク等に係るわかりやすい情報の提供及びリスクコ
ミュニケーションを図る企業、自治体等の支援のための業務について
は、以下のように推進した。
①国民、事業者、行政機関等における現状等把握のため、事業者が行
うリスクコミュニケーションの催しに参加(10回)するとともに、
事業者の集まりである協会や工業会等訪問(10数回)し、ユーザー
別に必要とされる情報などについて検討を行った。検討結果につい
ては取りまとめ中。
また、事例検討会を開催するとともに、メーリーングリスト(10
工業会)による情報交換を行うことにより、ネットワークの強化を
図るとともに、情報収集に努めた。
以上の調査結果を踏まえて、
「化学物質と上手に付き合うには」に、
国内事例の追加、用語・略語の追加、初期リスク評価書等のデータ
ベースへの追加を行った。アクセス件数については、展示会、各地
の会合等での広報の結果、月平均4万6千ページ(年間55万ペー
ジ見込み)となり、前年度の2.3倍となっている。
②関係者訪問(22回)、委員会・勉強会(23回)社内教育調査な
どにより、化学物質管理に係る国民、事業者、行政機関等のニーズ
や理解度を調査し、情報提供の手段や方法等について分析した。分
析結果については取りまとめ中。
また、化粧品、塗料、接着剤の3品目について、HPで公開したも
のを冊子として作成し、展示会等で紹介、配布したところ好評であっ
た。
さらに、工業会及び埼玉県、福島県での化学物質管理に関するセミ
ナーや事例報告会等に講師を派遣した。
- 13 -
じた情報の種類、深度、説明方
法などの手段や方法論について
検討する。
③ 我が国の化学物質管理政策の
普及を図るため、開発途上国政
府の化学物質管理政策担当者を
対象とした化学物質管理政策研
修を実施する。
③国際協力機構(JICA)の委託を受け、中国、ヨルダンなどの開発
途上国8カ国9人の研修生を受け入れ、2週間の化学物質管理政策
研修をJICA東京国際センターにて実施し、日本の化学物質管理
政策や関連法令、NITEにおける化学物質管理に関する取り組みにつ
いて講義を行い、我が国の化学物質管理政策の普及とNITEの海
外ネットワークの構築を図った。
また、平成17年度に当該研修を受講したインドネシアの化学物
質管理担当者を訪問し、研修成果の活用状況についてフォローアッ
プ調査を行った。さらに、今年度及び平成17年度の受講生に対し
て、海外ネットワークの維持及びフォローアップのために、研修後
の活用状況についてアンケート調査を実施した。
2.化学物質のリスク評価・管理 2.化学物質のリスク評価・管理 2.化学物質のリスク評価・管理 化 2.化学物質のリスク評価・管理に係る業務
に係る業務
に係る業務
に係る業務
(1) 化学物質のリスク評価等
(1) 化学物質のリスク評価等
(1) 化学物質のリスク評価等
(1)化学物質のリスク評価等
国民における化学物質のリス
国民における化学物質のリス
学
ク等に係る理解の深化、事業者 ク等に係る理解の深化、事業者
による自主管理の促進、行政や による自主管理の促進、行政や
自治体による化学物質の管理等 自治体による化学物質の管理等
に資する基盤情報を整備するた に資する基盤情報を整備するた
め、広く環境に存在し人の健康 め、以下の業務を行う。
や動植物に影響を及ぼす可能性 ① 化学物質審査規制法の監視化 ① 化学物質審査規制法の監視化
①化審法監視化学物質のスクリーニング手法、暴露状況を評価するた
がある化学物質(化審法監視化 学物質約900物質、化学物質 学物質約900物質については、
めの手法検討を開始した。
学物質約900物質)等につい 排出把握管理促進法の第1種指 環境経由による人及び生態系へ
・監視化学物質に関する届出情報の収集、有害性評価において情報収
て、情報を収集し暴露評価、リ 定化学物質354物質を対象と の影響を科学的かつ客観的に把
集の対象となるエンドポイント等を検討するため化審法第一種特定
スク評価等を行う。
して製造・輸入量、排出量、有 握、監視し、行政機関による措
化学物質の指定時における有害性の判定基準の調査、化審法の「高
害性情報などを基に、暴露評価、 置への利用のため、これら物質
次捕食動物」及び「生活環境動植物」に該当する可能性のある国内
リスク評価を行う対象物質のス のスクリーニング手法、暴露状
に生息する生物の調査などを行い整理等を行った。
クリーニングを行う。スクリー 況を評価するための手法につい
・スクリーニング評価から詳細評価までの各段階では、広域暴露と局
ニングの結果、リスクの懸念が て検討を開始する。
所暴露を考慮することとし、人及び環境への暴露評価の方法につい
あり、かつ、優先度の高い物質
て検討し、各段階の評価手法原案を構築した。
については、より詳細な情報を
・監視化学物質の暴露評価にあたっては、情報が少ない物質が多いこ
収集し、入手可能なデータに応
とから、多くの推計手法を用いる必要があり、不確実性が大きくな
じた暴露評価及びリスク評価を
ることが予測されるが、これを解決し、行政上の判断根拠に利用可
行う。更にリスクの懸念がぬぐ
能とするため、比較的情報が多く、他物質の暴露評価の基準となる
えない物質については、より確
物質候補を監視化学物質の内外から約40物質程度抽出し、これら
度の高い情報を収集するための
物質を暴露評価の基準となる指標物質として使用することにより、
調査検討を行い、詳細な暴露評
これとの比較によって他物質の暴露の状況を評価・判定する手法案
価をするとともに、必要に応じ
を策定した。
て管理方法の検討を含め、リス
・策定した手法により、指標物質を含め約100物質のリスク評価を
ク評価を行う。
試行し、本格的手法確立に向けての検討課題などを整理した。
・なお、評価手法の検討、試行結果の評価にあたっては、産業界、研
究機関、大学からレビュアーを選定し、評価の考え方等について意
見を聴取した。
(参考資料:C-2-(1))
② これらの物質のほか、新たな
知見の集積などによってリスク
が懸念されるに至った物質につ
いて、所要の情報を収集すると
ともに暴露評価、リスク評価等
を行う。
② 化学物質排出把握管理促進法
の第1種指定化学物質354物
質についてスクリーニングを
行った結果、優先的に評価をす
べきとされた約150物質のう
ち残り16物質について、平成
17年度に引き続き化学物質の
物理化学的性状データ、製造・
輸入量、用途、排出量等の物質
情報を収集し、化学物質の暴露
評価、リスク評価を行う。リス
ク評価の結果を踏まえ、平成17
年度に引き続き化学物質のリス
ク評価・管理ガイドを作成する
とともに、これまでに開発した
暴露評価手法及びリスク評価手
法並びに実施したリスク評価の
結果等について取りまとめる。
また、広報活動を行うとともに
②化学物質排出把握管理促進法の第一種指定化学物質の暴露評価、リ
スク評価
・優先的に評価をすべきとされた150物質のうち残り16物質につ
いて、製造・ 輸入量、排出量等の情報を収集し、暴露評価、リス
ク評価し、内部レビュー、外部レビューを行いリスク評価書を完成
させた。(予定)
・初期リスク評価書を7物質公開した(計57物質公開)。年度内に
数物質追加の予定。
・暴露評価へ利用する大気中の濃度マップについて、平成16年度の
PRTR排出量データに基づき、第一種指定化学物質約200物質
の大気中濃度推計を行い、大気中の濃度マップとして公開した。ま
た、利便性向上のための大幅改良を行い表示機能を強化した(4月
~12月の前年同 月間比約80%増の計87,000アクセス)
。
・初期リスク評価指針ver2.0、初期リスク評価書作成マニュアルver2.
0を作成し公開した。
・リスク評価管理ガイド等への反映のため、リスク評価を行った
150物質について評価結果を整理、解析した。
・地方自治体の化学物質管理担当者を主な対象とした経済省の化学物
質管理研修において、初期リスク評価、大気中の濃度マップとその
- 14 -
事業者等によるこれらの成果の
利用状況などについて調査を行
う。
③ リスク評価に必要な製造・輸
入量、用途、物理化学的性状、
環境モニタリングデータ等の物
質情報を調査、整理するととも
に、暴露量等の変動によるリス
ク評価の見直しが速やかに実施
できるようこれらの情報を整備、
体系化する。
③ 化学物質排出把握管理促進法
の第1種指定化学物質の暴露評
価及びリスク評価に用いた情報
やそのリスク評価結果、その他
の活動により得られた化学物質
のリスク評価等に関する情報の
うち、重要なものについて、情
報の更新頻度、関係機関を含め
た実施体制について検討し、計
画的な維持更新の方法を確立す
る。
④ リスクが懸念されるに至った
物質の暴露評価、リスク評価等
への対応のため、
有害性を含めた内外の情報を監
視し、暴露評価、リスク評価等
に必要な情報を収集する。また、
得られた情報を評価し、必要に
応じたレベルの暴露評価、リス
ク評価等を行う。
⑤ Japanチャレンジプログ
ラムの推進、リスク評価等にお
けるスクリーニングへの利用の
ため、利用可能な推計手法やカ
テゴリーアプローチ等に関する
知見について調査等を行う。
⑥ 新たな暴露評価、リスク評価
等への対応やこれらについての
最新情報の収集及び職員のレベ
ルの維持向上のため、学会、講
演会等の活動に参加するととも
に、関係機関との連携、協力関
係を維持・推進する。
(2) リスク評価手法等の調査と手 (2) リスク評価手法等の調査と手 (2) リスク評価手法等の調査と手
法開発
法開発
法開発
リスク評価の精度向上及び効
リスク評価の精度向上及び効
PRTR制度の対象外の化学
率化のため、暴露評価手法、リ 率化のため、物性の違いや暴露 物質について、入手可能な物質
スク評価手法等について国内外 経路の違いなどのケースに応じ 情報の種類・程度に応じた暴露
の情報を収集するとともに、必 た適切な暴露評価手法やリスク 評価手法及びリスク評価手法を
利用方法について解説した。
・リスク評価の手法や評価結果等について体系的に理解させることを
目的に、共同実施機関である(独)産業技術総合研究所化学物質リス
ク管理研究センター、(財)化学物質評価研究機構との共催による研
究成果報告会を2日間開催し、講演(2題)、ワークショップ(1
題)、ポスター発表(20テーマ)により、初期リスク評価と15
0物質の評価結果の解析、その他、当該事業における6年間の成果
について発表を行った(参加人数:延べ900名)。
・その他、NEDO化学物質評価管理セミナー、エコプロダクツ展、
エコマニファクチャ展で初期リスク評価書等の広報を行った。
・NITEが行った初期リスク評価において、リスクの懸念があると
判断された二硫化炭素、クロロ酢酸等の物質を排出している事業者
等を訪問し、初期リスク評価書についての説明を行うとともに、管
理実態について情報収集を行い、併せて、初期リスク評価書情報を
踏まえた自主管理をお願いした。
・建築関係業界誌のプラスチック特集に化学物質のリスク評価管理に
関する内容を寄稿したほか、リスク評価の手法等に関する論文投稿
を行った。
・フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)の英訳版を公開するとともに、
EUの同物質に関するリスク削減戦略担当に送付
・初期リスク評価書の利用のため、環境省「化学物質ファクトシート
2005年度版」の初期リスク評価書の引用記載を充実させた。
・初期リスク評価書が人材育成、化学物質管理に利用されていること
をアンケートにより確認した。
③150物質の初期リスク評価情報の計画的な維持更新方法を確立す
るため、検討を行っているところ。
④Webサイトから公表されている化学物質に関する事故情報を収
集、整理するとともに、CHRIP内の有害性評価情報を入手した。
また、これら以外の物質でリスクが懸念された一部の物質について
はリスク評価情報を入手した。
⑤US-EPA、OECDでは、同一の性質又は連続した性質を持つ
と予想される一群の化合物を選定し、一部試験の省略等行い効率化
を図っているが、このようなカテゴリーアプローチの事例を調査し
た。また、このようなカテゴリー化の試行のため、経済省の平成17
年度既存点検対象物質から2物質(2,4,6-トリメチルフェノール、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル)を抽出し、これらと構造類似性を有する一群の化学物
質について、物理化学性状、有害性エンドポイント等既存情報の調査と
欠落情報の有害性等QSARを利用した予測値算出を行った。これらの
情報に基づきカテゴリー化の試行を行い手法の検証を行った。(予
定)
⑥多変量解析法研修、化学物質情報検索研修、化学物質の安全性に関
する学術講演会、環境リスクに関する国際シンポジウム、日本リス
ク研究学会、室内環境学会、内分泌かく乱問題に関する欧米の説明
会等に参画し、情報収集、職員のレベルの維持向上に努めたほか、
有害性、リスク評価に関して、(独)産業技術総合研究所化学物質リ
スク管理研究センター、(財)化学物質評価研究機構との連携、協力
関係を維持・推進した。
(2)リスク評価手法等の調査と手法開発
①製品暴露予測手法の調査等
・米国、EUでの消費者製品暴露による化学物質のリスク評価手法を
基に、暴露評価予測のための経口、吸入、経皮暴露の基本パターン
の整理と暴露シナリオと暴露推定式の整理を行った。
- 15 -
要に応じて評価の目的対象に応
じた手法の開発を行う。
評価手法について国内外の情報
を調査するとともに、必要に応
じて化学物質審査規制法等の法
令やその他の目的に対応した手
法を検討する。
3.化学物質審査規制法関係業務 3.化学物質審査規制法関係業務
構築するため、数理モデル等を
含めた評価手法について調査、
整理するとともに評価に必要な
化学物質の製造・輸入量、用途
等の情報を収集する。また、こ
れらの調査結果等に基づき、目
的に応じた暴露評価及びリスク
評価手法の構築ための検討を開
始する。
3.化学物質審査規制法関係業務
(1) 化学物質審査規制法施行支援 (1) 化学物質審査規制法施行支援 (1) 化学物質審査規制法施行支援
化学物質の審査及び製造等の
化学物質審査規制法に関する
規制に関する法律が適正に施行 法律の適正な施行のため、以下
できるよう、新規化学物質の事 の業務を行う。
前審査・確認と事後監視、既存
化学物質の安全性評価、化学物
質審査規制法対象物質の管理等
の実施に必要な技術的評価、有
害性評価手法等の開発、基盤情
報の整備等を行う。
① 新規化学物質の事前審査・確
認と事後監視、既存化学物質点
検やJapanチャレンジプログラム
等の有害性情報の報告などによ
り得られた有害性情報の評価等
に関する各種調査、資料作成等
の支援を行うとともに、化学物
質審査規制法対象物質の特定等
のために告示物質の範囲の特定
や新たに告示する物質の名称の
原案作成並びに優良試験所認定
制度にかかる適合試験施設の査
察などの技術上の支援を行う。
① 届出された新規化学物質の事
前審査及び事後監視に必要な各
種調査等を行い、3省合同審議
会関連資料等を作成・整理し、
関係3省に提供するとともに、
3省合同審議会において説明等
を行う。
また、新規化学物質の審査に
必要となる試験報告書等につい
て、事業者からの提出窓口とし
て、3省に代わって受付を開始
するとともに、それらを3省や
審議会委員等に対して配付する。
さらに、新規化学物質の審査
等に関する技術的事項について、
事業者等からの問い合わせへの
対応を行う。
② 国が実施している既存化学物
質点検、企業の自主管理促進の
ためのJapanチャレンジプ
ログラム、法律に基づき報告の
あた有害性情報報告などにより
得られた有害性情報について、
化学物質審査規制法に基づく評
価に関する各種調査、資料作成
等の支援を行う。
③ 化学物質審査規制法規制対象
・国内において消費者暴露が予想される化学物質10種類について各
化学物質ごとの消費者製品用途、使用方法等についての調査を行い、
得られた情報に基づき消費者製品からの暴露予測を行い、年度末ま
でに基礎的な予測手法案を作成した。(予定)
②排出量推計に関する調査と排出係数表の作成、課題抽出
・化審法監視化学物質を含むPRTR制度対象物質以外の物質の排出
量を業種、用途別に推計することを目的として、既存の欧米の推計
手法、化管法の推計手法の活用の可能性について調査するとともに、
化審法、化管法等の用途分類、日本標準産業分類等を整理、関連付
けを行い、我が国用の業種×用途表案を作成した。
・更に、この業種×用途表案に我が国独自の排出係数を設定するため、
PRTR算出マニュアル、工業会での調査報告書から排出係数を入
手し、業種×用途別排出係数表案を作成した。
・また、この表中の情報不足の部分について、欧州で既に作成されて
いる排出係数表(EU-TGD A-table)が利用可能か検討し課
題を抽出した。
③媒体別簡易推計手法の構築
・排出源近傍の大気中、河川中、地下水中の化学物質濃度を効率的、
簡易に推計し、暴露・リスク評価に利用できるようにするため、国
内外で既に技術的に確立された標準的な推計手法を利用し、日本の
環境条件で使用できるよう、各種データを収集、加工、シミュレー
ションを行うことにより、日本版簡易推計モデルの構築 (大気)及
び推計のためのデフォルト値の設定(河川)を行った。(予定)
・また、地下水については、Webサイトから地下水中の化学物質濃
度等に関する情報を収集するとともに、産業技術総合研究所及び地
下水中化学物質の濃度推計モデルに関する専門家と意見交換を行
い課題を明らかにした。
化
3.化学物質審査規制法関係業務
今年度の実績は、以下のとおり。
(1) 化学物質審査規制法施行支援業務
学
・化学物質審査規制法施行支援業務は、適正な化学物質審査規制法
の施行に資するものである。NITEがこれまで実施してきた支
援業務に対する経済産業省、厚生労働省、環境省からの高い信頼
を基に、改正法の施行に伴い、届出者との連絡相談窓口をNIT
Eに一本化するとともに、平成18年4月以降の審議会に係る
新規化学物質の届出資料の提出先がNITEに一本化された。
・届出事業者からの試験等の進め方など技術的な問い合わせに的確
に対応することは、届出事業者の適切な試験の実施を可能とし、
届出に係る労力と試験費用の負担の軽減に資するものである。
① 化学物質審査規制法に基づき届出された新規化学物質について、
届出事業者からのヒアリング等(261件)を通じて、環境中での
分解性、蓄積性及び人の健康影響に関する試験データ等を精査する
とともに、3省共同化学物質情報基盤システム(以下「3省DB」
という。)などを活用して審査に関連する各種調査を行い、その結
果を整理して3省合同審議会(厚生労働省・経済産業省・環境省)
関連資料を作成し、経済産業省へ提出した。(290件)また、3
省合同審議会(8回開催)において資料の説明等を行った注1)。
また、平成18年4月から新規化学物質の審査に必要となる試験
報告書等の届出資料の提出先がNITEに一本化され、3省に代
わってそれらの受付を行うとともに、受け付けた資料を3省に対し
て配布した。更に、少量新規化学物質の申出(3703件)につい
て、申出書の内容確認(構造式・名称など)を行うとともに、中間
物などの申出に係る事前ヒアリング(161件)に参加した。
新規化学物質の試験等の進め方など審査に関連する技術的事項に
ついての事前相談・問い合わせ(577件)に対して、対応を検討
し、適切に対応した。(表の①~⑤に対応)
② 既存化学物質の安全性点検結果については、分解性・濃縮性に関
する試験データ(55件)の精査を行い、経済産業省に対して意見
を提出した。
また、法律に基づき提出された有害性情報報告(49件)につい
ては、報告されたデータの整理を行った。(表の⑥⑦に対応)
③ 審査が終了した新規化学物質及び規制対象となった既存化学物質
- 16 -
物質の指定や、審査が終了した
新規化学物質の公示に必要とな
る公示名称等について、その名
称原案作成等を行う。
また、化学物質審査規制法公
示化学物質の国内他法令及び国
際整合性を図り、その名称等に
ついて化学物質排出把握管理促
進法や労働衛生安全法等の国内
他法令に基づき公示等がなされ
た名称との関係を明らかにする
とともに、国際ルールに従った
名称や米国化学会が附与してい
る番号等を附与する。
について、官報公示名称原案を作成し、経済産業省、厚生労働省、
環境省に提出した注2)。
また、官報公示のため、平成17~18年に届出された物質の官
報公示名称原案について届出者に確認し、必要がある場合には名称
を変更して、官報公示名称案として経済産業省、厚生労働省、環境
省に提出した注3)。(実施予定)(表の⑧に対応)
審査が終了し公示された新規化学物質について、CAS番号への
対応付けのための調査(514物質、外注予定)を行うとともに、
CAS番号対応が適切か否かの確認を行う予定。
18年度
17年度
16年度
15年度
①事前相談
577件
913件
614件
-
②事前ヒアリング
261件
330件
341件
352件
③審議会資料作
290件
299件
343件
306件
成等
注5)
内、低生産量
113件
178件
-
-
新規127件
既存3件
新規188件
既存 3件
新規529件
既存 95件
新規256件
既存 12件
新規件 新 規 1 9 6 件
既存件
既存17件
-
-
新規件 新 規 1 9 6 件
既存件
既存41件
-
-
161件
349件
238件
196件
-
-
-
-
注1)
⑧官報公示
名称原案
注2)
作成
経済
省
厚労
省
環境
省
⑧官報公示
名称案
注3)
作成
件
経済
省
厚労
件
省
環境
件
196件
省
④少量新規化学
3703件
17,048件
15,807件
14,121件
161件
187件
-
-
29件
26件
24件
23件
49件
75件
注4)
物質
③ 中間物等注6)
⑥既存化学物質
の安全性点検
分解性
蓄積性
(内容確認)
⑦有害性情報の
報告
22件
15件
(未集計)
33件
注4:申出書の内容確認(名称、構造式等)を行った。法改正に伴い実施した、
オニウム塩に係る内容確認(平成17年度:約2,000物質)を含む。
注5:法改正により平成16年度から新たな業務となった。
注6:法改正により平成16年度から新たな業務となった。中間物、閉鎖系等用途、
輸出専用品の申出書の内容(名称、構造式等)を確認するとともに、経
済産業省での内部検討会及び3省合同ヒアリングに参加した(検査業務課)。
④ 新規化学物質の審査等に必要
な試験データの信頼性確保のた
めに製造産業局長が実施するG
LP適合試験施設に関する基準
④化学物質の安全性審査において提出される試験データの信頼性確保
に資するため、経済産業省製造産業局長あてにGLP注7)適合確認
申請のあった試験施設について、書面審査、現地査察、報告書(案)
作成等を行った。
- 17 -
適合確認について、職員の現地
査察への参加等の協力を行う。
18年度
5件
17年度
6件
16年度
4件
15年度
9件
注7:Good Laboratory Practice、優良試験所基準。化学物質の各種安全
性試験の信頼性を確保する手段として、OECDにおいて1981
年に採択された。化学物質審査規制法では、昭和59年3月に導入
し、平成12年3月に改正した。
② 第一種特定化学物質、第二種
特定化学物質及び監視化学物質
の管理に関する支援や既存化学
物質等の製造・輸入量実態調査
の支援を行う。
⑤ 第一種特定化学物質、第二種
特定化学物質及び監視化学物質
の適切な管理のため、監視化学
物質の製造、用途、使用形態等
の情報の整備等を行う。
また、製造・輸入量に関する
実態調査の支援を行う。
③ 審査業務の効率化のために化 ⑥ 審査業務の効率化等のため
学物質審査規制法所管3省が共 に、新規化学物質の届出情報や
有する情報基盤の整備等を行う。 新規化学物質及び既存化学物質
の試験データ等の化学物質審査
規制法所管3省が保有する情報
を収載した化学物質審査支援シ
ステムについて整備等を行うと
ともに、試験報告書等について
適切に保管する。
④ 効率的な化学物質の有害性等 ⑦ 効率的な化学物質の有害性等
の予測に不可欠な定量的構造活 の予測に不可欠なQSARの手法に
性相関(QSAR)の手法に関する ついて、加水分解性予測システ
調査、検証、改良及び化学物質 ムの機能追加や、新規化学物質
審査規制法等への適用などのモ による生分解性予測システムの
デル開発についての検討を行う。 検証及びその改良等を行う。
また、化学物質審査規制法に
基づく評価等への適用を目指し
た検討等を行うとともに、高蓄
積性のおそれのある物質につい
て、スクリーニングを行い、優
先的に試験を実施する物質を選
定し、その結果について経済産
業省等に提供する。
⑤ 第一種特定化学物質、第二種特定化学物質及び監視化学物質の適
切な管理のため、監視化学物質の製造、用途、使用形態等の情報の
整備等し提供した。
また、経済産業省が国内の約17,166事業所に対し実施する化学物
質(既存約25,000物質・新規約1,000物質)の製造・輸入量実態調
査について、昨年度実施した調査の事業者からの回答内容について、
官報公示番号とCAS番号の整合性確認及びIUPAC名称確認
(13,000件)、企業名簿の整理(2,800件)、未入力デー
タの追加(200件)等の不備事項を調査・検討した。これらの検
討を踏まえて、再集計した確報値を経済産業省へ報告した(1月末
予定、検査業務課)。
⑥ 昨年3月から稼働を開始した3省DBについて、本システムの保
守を行うとともに、化学物質審査規制法に基づき届出された新規化
学物質の審査等業務でより使いやすくするために、3省連絡会議の
開催等により3省から改良項目について意見を求め、これを踏まえ
てNITEにて改良項目の検討・とりまとめ等を行い、入力機能の
改良、検索・閲覧機能の改良を行った。また、平成17年度までに
届出された新規化学物質に関する報告書(厚生労働省保有分)、中
間物等申出に係るデータ等を入力するとともに、平成18年度に届
出された新規化学物質のデータ、中間物等申出に係るデータ等及び
審議会相談案件データ等を順次入力している。さらにシステムの適
切な運用管理及び適切なデータ入力・管理を行うため、システム運
用管理マニュアル(案)及びデータ入力管理マニュアル(案)を作
成し、3省に提出して意見調整を行う予定。
⑦ 昨年度プロトタイプを完成した分子軌道法を用いた加水分解性予
測システムについては、本格的な検証を行うとともに、システム利
用者の作業性向上のための機能追加等を行った。また、山口大学と
共同で、約28物質の加水分解試験結果等を用いて予測手法の検討
を行うとともに、加水分解反応について、反応部位の攻撃配置・方
向の決定等を含む反応モデル作成や加水分解反応進行の判定基準の
作成等を行った。
新規化学物質(893物質)の生分解性試験データを用いて、NE
DO第2プロジェクトにおいて開発している生分解性予測システムを
検証し、同システムの改良を支援した。
既存化学物質の安全性点検(生分解性・蓄積性)における構造活
性相関手法の行政での利用方法を確立するため、平成16年度に構
造活性相関委員会を設置し、平成17年度末までに以下の検討を
行った。
・既存の予測モデルの比較・検討と最適モデルの選定
・予測モデルを活用した評価プロトコールの検討
・評価プロトコール従った個別物質の詳細評価
平成18年度は構造活性相関委員会を2回開催した(平成16年
度は3回、平成17年度は4回開催)。平成17年度にスクリーニ
ングした第一種監視化学物質相当58物質のうちから特に高蓄積性
が懸念される17物質について、報告形式等の検討も含め詳細評価
を実施した。また、これまで本委員会で検討してきた、生分解性予
測システムのバリデーション結果及び製造・輸入量10トン以上の
既存化学物質(697物質(無機化合物、高分子化合物、構造不明
物を除く。
)
)の分解性予測結果についてNITEのHPで公表した。
また、3省合同審議会においては、新規化学物質及び既存化学物
質のQSAR予測結果について、今年度から、分解性の予測結果に
加えて濃縮性の予測結果についても、報告・説明を行っている(新
規化学物質151物質、既存化学物質44物質)
、
また、CBI研究講演会注8で生分解性予測モデル関連の講演(1件)
QSAR2006注9で生分解性予測モデル、蓄積性予測モデル関連の学会発
表(2件)、構造活性相関シンポジウム注10及び情報化学討論会注11合
同会合で生分解性及び蓄積性予測モデル関連並びに加水分解予測関
連の学会発表(3件)を行った。
さらに、QSAR & Combinatorial Science注12に水-オクタノール分
- 18 -
配係数予測モデル関連の論文(1件)、及びEnvironmental Health
Perspectives注13に共著にて蓄積性予測モデル関連の論文(1件)を
投稿し、今年度中に掲載予定である(前者は7月24日から、後者
は10月30日からインターネット公開中)。
注8:計算機と化学・生物学会(CBI:Chem-Bio Infomation Associationの略)。
日本の学術任意団体。
注9:2年に1度行われる環境系QSAR分野の国際学会。正式名称「The 12th
International Workshop on Quantitative Structure-Activity
rekationships in Environmental Toxicology」
注10:日本薬学会主催で年1回開催される構造活性相関に関する学会。
注11:日本化学会主催で毎年1回行われる情報化学に関する学会。
注12:国際QSAR学会の論文誌
注13:米国National Institute of Environmental Health Sciencesの論文誌。
(参考資料:C-3-(2))
⑤ 国における同法の国内体制の
整備、事業者の法令遵守の適切
な実施等を支援するために必要
な国内外の情報の収集、整理、
提供、事業者からの照会に対す
る対応等を行うとともに、国際
的な対応に係る化学物質審査規
制法施行において必要な調査や
国際機関等の活動への積極的な
参画などの技術上の支援を行う。
⑧ 事業者による法令遵守が適切
に行われるよう支援するため、
化学物質審査規制法に係る情報
の提供や、事業者からの照会に
対する対応等の普及啓発等を行
う。
⑨ 国における同法の国内体制の
整備等を支援するために必要な
国内外の情報の収集、整理等を
行うとともに、国際的な対応に
係る化学物質審査規制法施行に
おいて必要な調査や国際機関等
の活動への積極的な参画などの
技術上の支援を行う。
⑧ 化学物質審査規制法への事業者の理解をより深めることを目的と
して、NITE主催で化学物質審査規制法に係る講習会を東京(3
月)及び大阪(2月)で開催する(参加者は東京が220人、大阪
が110人の予定)。また、2団体から依頼を受けて化学物質審査
規制法対応講習会へ講師を派遣した(4会場、聴講者約300人)
。
さらに、海外の化学物質管理政策担当者に対する講演(JICA
集団研修)も行った。
化学物質審査規制法の適切な施行を支援して普及・啓発を図るた
め、経済産業省と連携し、同法に関連する申出手続き等のお知らせ
19件を化学物質審査規制法関連ホームページに掲載した。当該
ホームページへのアクセス数は、4月~12月で約46万8千件で
あった。(年度換算62万4千件、昨年度実績約55万1千件)
また、同法に関連する技術的な事項についての事業者からの照会
(577件)に対して、その内容を検討して適切に対応した。(再
掲)
さらに、第一法規出版社株式会社の依頼により「化審法実務提要」
の編集や化学工業日報社出版の化審法化学物質の監修(予定)を行
い、適切な情報提供に努めた。
⑨ OECD等の次の会合等に出席し情報収集等を行った。
・新規化学物質TF会合及び電話会議(22回)
・ポリマー専門家会合(予定)
・HPVグローバルポータル会議(3回)及び電話会議(2回)
・IUCLID5ベータテスト会合
・QSARステアリンググループ会合
・GLPワーキンググループ(予定)
・化学品合同会合(11月)
・EPA、デュポン、WWICナノテク動向調査
新規化学物質TF関係では、MAN VISION、ポリマー専門家会合、
WIB(定義)に係るOECD作成文書、合同会合提出用報告文書に関する
意見を経済産業省に提出した。MANパラレルプロセスに関する質問
票への回答を経済産業省へ提出した。平成19年3月に開催される
ポリマー専門家会合では、NITEから我が国におけるポリマーの評価
方法等に関するプレゼンテーションをするとともに、各国の制度の
情報収集を行うことで、化審法上の課題抽出を行った。(予定)
HPVグローバルポータルへの参加については、参加のメリット・
デメリット等を検討し、CHRIP(HPV点検結果情報)の参加を決定し
た。参加に当たっては、求められる情報を提供し、同ポータルの機
能、ユーザー調査票及びパンフレット等についても経済産業省へ意
見を提出した。
OECDにおいて検討しているQSARに係るガイダンス文書に掲載する
ため、バリデーションレポートの原稿を作成し提出した。
GLP関係では、文書保管に関するドラフト案への意見や技術的課
題に関する質問への回答、国際相互評価の実施に関する意見を経済
産業省へ提出した。
スイスにおける化学物質管理状況調査を行い、関係省庁等への情
報提供を行った。
(2) 立入検査等
(2) 立入検査等
(2) 立入検査等
同法第33条第5項に基づく
化学物質の審査及び製造等の
立入検査等を的確に実施する。
同法第33条第5項に基づく 規制に関する法律第33条第5
立入検査等については、同条第 項に基づく立入検査等について
(2)化学物質審査規制法第33条第5項に基づく立入検査については、
経済産業大臣の指示を受けて、経済産業省・厚生労働省・環境省の担
当官と共に、中間物/閉鎖系用途の確認に係る事業所に対して立入検
査を7件(1月末実績)/10件(3月末予定)実施した(検査業務
- 19 -
6項に基づく経済産業大臣の指
示に従って的確に実施して、そ
の結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
4.化学物質排出把握管理促進法
関係業務
(1) 化学物質排出把握管理促進法
施行支援
特定化学物質の環境への排出
量の把握等及び管理の改善の促
進に関する法律が適正に施行で
きるよう、化学物質の排出量等
の集計等を行う。
は、同条第6項に基づく経済産
業大臣の指示に従って的確に実
施してその結果を経済産業大臣
に速やかに報告する。
課)。これに先立ち、年間計画案作成のため、平成18年度立入検査
対象事業所(案)を作成して経済産業省へ提出した。立入検査を実施
した7件については、47件の問題点の指摘を行い、経済産業省へ報
告している。この報告を踏まえて、3省はそれぞれの問題点について
対処方針を検討し事業者に改善を求めている。これにより、立入検査
後の法令遵守状況の向上が図られている。
また、本年度から当該業務は生活・福祉技術センターへ依頼して実
施することとなったため、当該センターへの依頼手続き、立入検査員
規程の改正を行うとともに、実施要領(案)を作成する(予定)。
4.化学物質排出把握管理促進法 4.化学物質排出把握管理促進法
4.化学物質排出把握管理促進法関係業務
関係業務
関係業務
化
(1) 化学物質排出把握管理促進法 (1) 化学物質排出把握管理促進法
(1)化学物質排出把握管理促進法施行支援
施行支援
施行支援
化学物質排出把握管理促進法の
学
適正な施行のため、以下の業務を
行う。
① 化学物質排出把握管理促進法(化管法)に基づく届出の集計処理
① 我が国全体のPRTR制度 注 ① 化学物質排出把握管理促進法
実施基盤として届出対象事業者 における電子計算機システムの
業務を以下のとおり実施した。
から届出のあった化学物質排出 運用、維持・管理を行うととも
今年度の届出件数は、40,823件(昨年度届出件数40,34
移動量等の電子計算機への記録、 に、届け出られたデータについ
1件、1%の増加)であった。このうち、電子届出は、届出システ
集計、公表等のための資料作成
てはデータの確認及び必要な電
ム等の改良、電子届出の普及・啓発活動などにより、昨年度から約
等を行う。
子化等を行いファイル記録シス
3割(約3,200件)増加し14,866件に達した。
テムに入力する。
なお、平成17年度に総務省から、未届出事業者に対する届出励
さらに、届出データを集計し、
行を行うよう化管法関係5省に対し勧告が出されており、この対応
別途提供される裾切り推計及び
のため経済省からNITEへ普及啓発の協力要請があった。これを
非点源推計結果を併せ公表用
受け、従業員50人以下の対象業種を営む約25,000事業者に
データ等を作成する。
対し、ダイレクトメールを送付した結果、これまで届出実績のない
電子届出システム等について、
事業所から約350件の届出があった。また、(2)②の解析結果を
システムを使用する自治体等の
基に、一昨年度に届出があり昨年度の届出実績がない約1,200
事務処理を支援する機能の強化、
事業所に対し、届出の案内 を送付した結果、約900事業所から
改良等を行う。
の届出があった。
今年度は、昨年度まで行ってきたアウトソーシングの試行を踏ま
え、電子届出も含めた定型的な作業のアウトソーシングを本格的に
実施し、NITE内の作業の効率化を図った。
また、外注管理を徹底することにより、作業の迅速化・適正化を
図るとともに、外的要因に起因した作業の遅れを最小限に留めた。
さらに、集計結果公表と同時に公表される報告書の作成のため、
今年度届出データを解析し、結果を経済産業省に提供した。
作業に当たっての内部態勢について、事業者、自治体等からの電
子届出方法等の問い合わせが3,422件あったが、問いあわせ対
応をアウトソーシングすることにより事業者による期間内の届出、
自治体による円滑な事務処理を達成するとともに、業務内容に応じ
た専門的知見を有する派遣職員や企業OBを活用することにより、
効率的な届出内容確認の業務態勢を構築し、届出データの精度向上
を図った。
事務処理の効率化及び精度向上に有効な電子届出システムの利用
の普及のため、昨年に引き続き、講習会等でのパンフレットの配布、
書面及び磁気ディスクによる届出を行った事業者に対するダイレク
トメールの送付により、電子届出の一層の普及に努めた。
また、来年度の届出処理に向けた準備として、新たに県から事務
が委任される静岡市などの新たに指定された委任市の担当者に対し
て、操作方法などの研修を行った。(予定)
さらに、都道府県で唯一NITEのシステムを使用していなかっ
た山口県が、来年度よりNITEシステムの利用を開始するに当た
り、担当者に対して説明などを行った。
自治体等が使用するシステムについては、事業者の負担軽減並び
に自治体及び事業所管省庁等の利便性向上と事務処理の迅速化を図る
ため、電子データに対する職権訂正の機能追加等を行った。
(予定)
今後のシステム改良等による更なる効率化のため、問い合わせ内容
から事務処理やシステム等に関する要望や問題点を抽出・整理し
た。
② 化学物質排出把握管理促進法 ② 排出量算出マニュアル等につ
② 化管法に係る普及啓発、事業者の自主管理の支援等のため、以下
に係る情報提供、事業者からの いての事業者等からの照会への
のような取組を行った。
照会に対する対応等、同法対象 対応、自治体等が開催する説明
1)化管法関連情報のホームページを通じた提供
事業者への技術的支援、同法の 会への講師の派遣等化学物質排
化管法に関するホームページを迅速に更新し、常に最新の情報を
- 20 -
普及啓発を行う。
注:Pollutant Release & Transfer Re
gister 人の健康や生態系に有害な
影響を与えるおそれのある化学物
質について、事業所からの環境へ
の排出量及び事業所外への移動量
を、事業者が把握し国に届け出る
とともに、国が集計して公表する
制度。
出把握管理促進法に係る普及啓
発を行うとともに、化学物質総
合管理システムによる関連情報
の提供等により事業者の自主管
理の支援を行う。
提供するよう努めた。技術的内容については、NITE独自で収集・
調査・解析したものを提供する努力をしており、「平成16年度の
PRTR排出量マップ」、「平成17年度取扱量調査報告書」「過年
度比較情報」、などを提供した結果、アクセス数は、以下のとおり
約20%増加した。
18年度:約160,000件/月
17年度:約132,000件/月
また、化管法に関する情報を海外に提供するため、英語版化管法
ホームページに「平成16年度PRTRデータの概要」
、「PRTR
届出データの2001~2004年の比較」を追加しており、アク
セス数は、以下のとおりである。
18年度:約8,000件/月
17年度:約8,000件/月
2)問い合わせ対応、講師派遣による普及・啓発
化管法に関する事業者等の問い合わせに対応するとともに、自治
体PRTR担当者会議等に講師を派遣した。特に、講師派遣につい
ては、従来から実施している化管法及び排出量算出方法に関する説
明だけでなく、PRTR届出システムにおける処理の流れや操作方
法の説明、PRTRデータの活用に関する講演、海外の化学物質管
理政策担当者に対する講演(JICA集団研修)などを行い、従来
に比べ、内容、対象受講者ともに広範な活動となった。
・照会への対応:288件
・化管法に関連する講演会等への講師派遣:8件
(2) 化学物質排出把握管理促進法
に関する情報の収集及び解析 (2) 化学物質排出把握管理促進法 (2) 化学物質排出把握管理促進法
化学物質の事業者における自 に関する情報の収集及び解析
に関する情報の収集及び解析
主的な管理の改善、国民におけ ① 国における同法の施行等を支
る安全性に係る理解、国におけ 援するため、必要な国内外の情 ① 国における化学物質管理に係
る化学物質管理等に必要な情報 報の収集、整理等を行うととも る国内制度の企画立案を支援す
を提供するため、同法に関係す に、国際機関等の活動へ積極的 るために必要な国内外の情報の
る情報の収集、整理、解析を行 に参画する。
収集、整理等を行うため、OE
う。
CDにおけるPRTRタスク
フォースに参加しPRTRの国
際整合性を図るための情報収集
等や提供等を行う。
また、化学物質排出把握管理
促進法に基づき導入されたMS
DS制度注)の適正な運用に資
するため、海外のMSDS制度
の実態を調査し、化学物質排出
把握管理促進法のMSDS制度
の普及の方策等を検討する。
注:指定物質及びそれを含有する製品
(指定化学物質等)を他の事業者
に譲渡、提供する際に、その指定
化学物質等の性状及び取扱いに関
する情報(MSDS:Material Sa
fetyData Sheet)の提供を義務づ
ける制度。
17年度に引き続き、化学物
質排出把握管理促進法に基づく
PRTR対象物質を取り扱って
いる事業者を対象とした取扱量
等の実態調査を行い、PRTR
データの精度を向上させるため
の基礎資料を作成する。
さらに、化学物質管理の状況
等について、事業者を対象とし
た調査を実施する。
② 事業者の化学物質の自主的な
管理の改善、国民の化学物質の
② 事業者の化学物質の自主的な
管理の改善、国民の化学物質の
(2) 化学物質排出把握管理促進法に関する情報の収集及び解析
①国内外の情報情報収集整理
1)国際会議等への対応
PRTRタスクフォース会合(2月)に参加し、我が国のPRT
Rの実施状況について発表するとともに、情報収集及び我が国のP
RTRに関する情報提供を行った。また、PRTRタスクフォース
会合、化学品合同会合のPRTRに関連する部分の説明資料及び対
処方針案を作成するとともに、タスクフォースの作業グループから
の3回のアンケートについて、原案を作成し、経済産業省・環境省
との意見調整を行いNITEから回答するなど積極的に対応した。
以上により、OECDのPRTRに係る活動の情報の収集及び国
際整合性の確保に貢献した。
2)MSDS制度に関する調査
海外のMSDS制度及び普及状況の調査を実施した。欧米等主要
国の制度について調査するとともに、6か国51機関へのインタ
ビューにより実態を調査し、化管法MSDS制度との比較を行った。
現在調査結果について、とりまとめ中。
また、昨年度実施した海外調査結果について、「平成17年度化
管法MSDS制度と海外のMSDS関連制度との比較等に関する調
査報告書」(8月)をホームページに掲載した。
3)PRTR対象物質取扱量実態調査
昨年度に引き続き、取扱量実態調査を実施した。約44,170
事業者に調査票を送付し、約16,089事業者から回答を得た。
また、昨年度から追加された排出源別排出量推計方法の精度確
保のため、調査項目を追加した。これにより、対象業種を営む事
業者からの排出量の推計の精度向上に貢献した。
結果については、経済産業省に提供され、裾切り推計用データ
として活用された。
さらに、平成17年度の調査報告書を約500部印刷し、関係機
関・関係者に配布するとともに、
「平成17年度取扱量調査報告書」、
「平成17年度取扱量調査の集計結果データ」をホームページに掲
載した。
4)化学物質管理状況調査
化学物質管理指針の普及等、事業者による自主管理の改善に関す
る状況調査を実施した。今回は、特に零細企業の状況を調査するた
め、対象業種を営む従業員20人以下の約9000事業者を対象に
アンケート調査を実施し、約2000事業者からの回答を得た。現
在回答内容について、とりまとめ中。
② 情報の収集解析
有害大気汚染物質対策の対象物質についてPRTRデータを基に解析
- 21 -
安全に関する理解の深化、国に
おける適正な化学物質管理を支
援するため、PRTRデータや
収集整理した国内外の情報を活
用して、解析等を行う。
安全に関する理解の深化、国に
おける適正な化学物質管理を支
援するため、化管法に関する情
報の収集及び解析を行い、業務
の基盤として事業所別の情報を
データベース化し解析するため
のPRTR解析支援システムの
開発に着手する。
を行い経済省に提出した。経済省では、提出したデータを基に 平
成18年12月に開催された産業構造審議会環境部会産業と環境小
委員会、化学・バイオ部会リスク管理小委員会第5回産業環境リス
ク対策合同ワーキンググループにおいて、「今後の有害大気汚染物
質に関する自主管理のあり方」について審議され、自主管理のフォ
ローアップについて「新たな対策を講じる必要性は生じていない」
との結論に至った。
また、ホームページ等から環境報告書やISO 14001認証取得状況、
その他事業者・事業所が公表している化学物質管理に係る情報を調
査整理し、過去5年間のPRTR届出データと連携させたデータベース
を構築し、データ解析を行うための支援システム(プロトタイプ)
を開発した。
(参考資料:C-3-(2))
- 22 -
中
期
目 標
中
期 計
画
平成18年度計画
分
野
平成18年度実績
D.適合性認定分野
D.適合性認定分野
D.適合性認定分野
適
1.国際規格に適合した技術的信 1.国際規格に適合した技術的信 1.国際規格に適合した技術的信
頼性の高い認定機関の運営業務 頼性の高い認定機関の運営業務
頼性の高い認定機関の運営業務
D.適合性認定分野
1.国際規格に適合した技術的信頼性の高い認定機関の運営業務
(1) 認定機関の信頼性確保
(1) 認定機関の信頼性確保
(1) 認定機関の信頼性確保
認定機関の技術的信頼性を確
認定機関の技術的信頼性を確
認定機関の信頼性確保認定機
保するため、国際規格(ISO/IE
保するため、以下の業務を行う。 関の技術的信頼性を確保するた
C 17011)に適合した認定機関
め、以下の業務を行う。
の運営を行うとともに、広範な ① 国際規格(ISO/IEC 17011) ① 国際規格(ISO/IEC 17011)
分野の認定に対応するよう審査 に適合したマネジメントシステ に適合したマネジメントシステ
員の増強を図る。
ムを維持し、認定技術基準のイ ムを維持するため、マネジメン
ンターネットによる公開等によ トシステム文書の見直しを行い、
り透明性を確保するとともに、 必要な場合は改訂する。また、
年1回の内部監査及びマネジメ 認定技術基準の透明性を確保す
ントレビュー等を実施する。
るため、全ての技術基準文書を
インターネットにより公開する
とともに、必要な場合は説明会
を開催する。
さらに、内部監査及びマネジ
メントレビューを実施し、マネ
ジメントシステムの継続的改善
を図る。
(1)
①システム文書については78件の制改訂を実施し、一週間以内に差
し替えを実施した。また、共通システムの変更等重要事項については
品質管理者から全員に3回のE-mail周知を行った。
JCSSの技術指針文書等については36件の必要な改正とともに
3件の新規制定文書について、全てインターネット上で公表し、申請
者の利便性向上を図った。長さの説明会について実施(年度内予定)
。
またMLAPについても試験方法規格であるJIS、環境省マニュア
ルの改訂の中で解説文書を公表し、事業者に周知した。
認定機関としての運営に対して認定事務所を含め8~9月に内部監査
を実施し、指摘事項(不適合事項、観察事項、提案事項)について改
善を進めている。また、マネジメントレビューを11月に実施し、所
長からの所見のうち必要な事項について改善を進めている。
② 技術的信頼性の高い認定機関
として、研究所等の外部技術機
関とのネットワークを強化し、
高度な技術的専門性を有する審
査員の増強を図るため、外部試
験所・研究所職員を主要な対象
とした審査員資格取得に係る講
習会、訓練等を実施する。
② 高度な技術的専門性を有する
審査員の増強を図るため、外部
試験所・研究所職員を主要な対
象とした審査員資格取得に係る
講習会、訓練等を少なくとも年
3回実施する。さらに、審査員
への情報周知、意見交換等を行
うため、審査員連絡会を少なく
とも年3回実施する。
②年3回の審査員研修を計画し実施した(第1回17名、第2回17
名、第3回19名の計53名参加)。増加審査員数は計52名。
使用するテキストについては、研修生にとって分かり易い内容に工
夫を加え、毎回改善を進めている。
第3回研修は大阪認定事務所で会場手配や開催準備に従事した。ま
た、第2回及び第3回審査員研修では2認定事務所及び九州審査・検
査室から講師OJTを実施し、講師の養成を図った。
東京、大阪で各2回開催の審査員連絡会に延べ○名(内、外部審査員
○名)の参加があり、有用な情報伝達及び解釈の統一を図った。
③ 職員の認定機関要員としての
資質向上、技術力強化のため、
内部研修を実施するほか、試験
所、海外認定機関等での研修に
参加する。
③ 職員の認定機関要員としての
資質向上、技術力強化のため、
認定プログラム共通の内部研修
を少なくとも年2回実施するほ
か、試験所、海外認定機関等で
の技術研修に可能な限り職員を
参加させる。
③年度職員研修計画を作成し、計画に従い新配属職員教育及び職員研
修を実施した。
MLAP 6ヶ月長期研修1回(1名)
、JCSS短期研修6回(延べ12 名)
、
JNLA短期研修6回(延べ64名)、JASC等短期研修1回(25名)、不
確かさエキスパート研修1回(2名)、G34短期研修1回(12名)
を実施。技術職員としての全体的レベルアップに貢献した。
今後の認定センター国際部門の中心に成り得る30~40歳代の若手
職員3名をILAC/APLAC国際会議、海外講師、海外試験所評価等に派遣
し、エキスパート化を図っている。海外研修は今年度は予定せず、来
年度実施の海外研修について受入先(NATA)と調整した。
(2) 認定制度の信頼性向上、普及 (2) 認定制度の信頼性向上、普及 (2) 認定制度の信頼性向上、普及
拡大
拡大
拡大
認定機関協議会の事務局とし
認定機関協議会の事務局を担
我が国における認定制度の信
て国内認定機関との協力・連携 当し、多省庁にまたがる広範な 頼性向上、内外の認定機関情報
活動の先導的役割を担い、規制 分 野 で の 国 内 認 定 機 関 と の 協 の共有、認定基準の透明性・同
法規をはじめとする諸分野にお 力・連携活動の先導的役割を担 等性の確保、評価技術の向上を
いて、透明性を確保すること等 い、我が国における認定制度の 図るため、認定機関協議会の事
によって我が国における認定制 信頼性向上のため、内外の認定 務局として多省庁にまたがる広
度の信頼性向上、普及拡大を図 機関情報の共有、認定基準の透 範な分野での国内認定機関に対
る。
明性・同等性の確保、評価技術 して協議会への参加を呼びかけ
の向上を図る。さらに、認定制 るとともに、協議会の体制整備、
度の普及啓発・利用拡大を目指 運営方針の決定等を行い、協議
し、規制当局への認定制度活用 会活動を開始する。また、認定
の働きかけを行うとともに、人 制度の普及啓発・利用拡大のた
的資源等の効率的活用、国際貢 めの広報活動等を協議会で実施
献のための相互支援を図る。
する。
(2)日本認定機関協議会の活動開始について
①5月に運営委員会の開催により日本認定機関協議会(JAC)を正
式発足させた。
②9月初めにJAC公式ホームページを公開し、活動を一般に紹介で
きるようにするとともに、会員ページにて会員間での情報共有もでき
るように整備した。
③9月に製品認証WGを立ち上げ、1月までに会合を3回開催し、ガ
イド65に対する共通解釈・解説文書の検討を開始した。
④12月に情報委員会を開催し、ホームページ等の拡充、JACパン
フレットの作成等の作業・検討開始した。
⑤JACの発足に伴い、試験所認定機関連絡会(JLAC)をJAC
傘下の試験所認定WGとして取り込み、従来からの技術情報セミナー
を開催した他、情報交換のための会合を4回開催した。
- 23 -
評
価
コメント
(3) 国際相互承認の維持
(3) 国際相互承認の維持
(3) 国際相互承認の維持
国際貿易における試験結果の
海外認定機関との協力体制を
相互受入を促進するため、アジ
強化し、相互承認自体の信頼性
ア太平洋試験所認定協力機構
(A
を向上させるとともに国際的な
PLAC)及び国際試験所認定協力
地位の維持・向上を図るため、
機構(ILAC)の相互承認(MRA)
以下の業務を行う。
を維持するとともに、海外認定 ① アジア太平洋試験所認定協力 ① APLACについては、総会
機関との協力体制を強化し、相 機構(APLAC)及び国際試験所認 に参加するとともに、理事会、
互承認自体の信頼性を向上させ 定協力機構(ILAC)の相互承認 MRA評議会、技術委員会等の
るとともに国際的な地位の維 (MRA)を維持するため、APLAC 委員会に委員として参加する。
持・向上を図る。
評価チームによる再評価を継続 また、ILACについては、総
的に受審する。
会に参加するとともに、MRA
委員会、認定委員会等の委員会
に委員として参加する。
② 海外認定機関との協力体制を ② APLAC及びILACのM
強化し、相互承認自体の信頼性 RA評価チームへの派遣要請が
を向上させるとともに国際的な あった場合は、可能な限り職員
地位の維持・向上を図るため、A をMRA評価員として派遣する。
PLAC及びILACの会議等各種活動 また、MRA加盟の海外認定機
への寄与、重要ポストの獲得、M 関から審査員の派遣要請があっ
RA評価員の派遣等を行う。また、 た場合は、可能な限り審査員を
必要に応じて海外適合性評価制 派遣する。
度等の調査を行う。
③ 本年からAPLAC/MRA
の対象が新規分野の標準物質生
産者の認定まで拡張されること
に伴い、標準物質生産者の認定
に係るMRAの拡大申請を行う
とともに、今年度、当該MRA
申請に係る評価が行われる場合
には受審する。
(4) 標準物質情報の提供
(4) 標準物質情報の提供
(4) 標準物質情報の提供
認定制度の信頼性確保を図る
試験・校正事業者等に信頼性 ① 標準物質総合情報システムの
ため、試験・校正事業者等に信 の高い標準物質情報を提供する 適切な運用管理を行うとともに、
頼性の高い標準物質情報の提供 ため、以下の業務を行う。
必要に応じて、関係機関を訪問
を行うとともに、COMAR注 ① 標準物質総合情報システム
(R
するなど能動的に調査を行い、
の運営の国内事務局としての役 Minfo)の適切な運用管理を行う データベースの更新、内容の充
割を果たす。
とともに、関係機関に対する調 実を図る。
注:COMARとは、標準物質を登
査による迅速な情報の更新を行
また、新たな情報の登録は、
録した代表的な国際データベース
い、インターネット等により情 外部有識者からなる委員会の意
の名称
報を提供する。
見を踏まえて行う。
② COMAR注の運営の国内事 ②COMAR注)の運営の国内
務局として、登録基準に適合し 事務局として、COMARに登
た国内標準物質を中央事務局に 録されている日本の標準物質の
申請するとともに、国際標準物 データ更新及び新たな標準物質
質情報を広く提供する。また、 の登録を行う。
COMAR運営会議に出席して
また、COMAR運営会議に
国内の意見を運営に反映させる。 出席して国内の意見を運営に反
注:COMARとは、標準物質を登録
映させる。
した代表的な国際データベースの
名称
(3)
①5月のAPLAC理事会、MRA評議会、ILAC/AIC会議、8月のBIPM/ILAC
WG、9月のAPLAC総会、理事会、技術委員会、11月のILAC総会、I
LAC/AIC会議、12月のAPMP総会、2月のILAC/MCC会議、3月のILAC/
ARC会議に出席。APLAC理事、技術委員長、ILACの2WG議長として、
国際文書の定期的見直し・提案、関係する会議・WGへの出席・仕切
り、講師等としてそれぞれの職責を果たした。
②評価員活用の働きかけを実施し、相互承認評価員として7月に1名、
3月に3名を派遣した。これら活動は国際的にも高く評価されている。
③4/1付でRMP担当者及びRMP認定の相互承認を受ける方針を決定す
るとともに、4/24日にAPLACにRMP認定の相互承認の申請を行い、
平成19年9月の評価に向けてシステム文書を整備する等準備が進ん
でいる。
(4)
・新規8事業者に対して訪問、電話又はE-mailで情報提供の働きかけ
を実施し、4事業者から登録情報が提供された。また、既登録30事
業者に対しては追加情報提供の働きかけをE-mail、電話で実施。
・標準物質情報委員会要領を見直し改正し、Rminfo/COMAR運営規程を
見直し統合した。
・標準物質品質情報表示方法(案)を作成し、10月開催の委員会で
審議し確定した。また、新表示方法を登録事業者に周知するとともに
データベースに反映させた。
・標準物質専門家である30歳代職員を継続的に派遣することとし、5
月のCOMAR会議に参加させた。
注:COMARとは、標準物質を登録
した代表的な国際データベースの
名称。
2.経済産業省に係る法令等に 2.経済産業省に係る法令等に基 2.経済産業省に係る法令等に基 適
基づく認定業務
づく認定業務
づく認定業務
(1) 法令に基づく認定業務
(1) 法令に基づく認定業務
(1) 法令に基づく認定業務
経済産業省に係る法令に基づ ① 経済産業省に係る法令に基づ ① 経済産業省に係る法令に基づ 評
く認定業務注を、審査内容の国 く認定業務注を標準処理期間内 く認定業務注を標準処理
際的水準を維持しつつ迅速かつ で迅速かつ効率的に実施するた
期間内で迅速かつ効率的に実
効率的に実施する。必要に応じ め、評定委員会を適時開催する 施するため、審査チームを速や
て、認定基準の遵守状況を確認 とともに、事業者からの申請を かに編成し派遣するとともに、
するための立入検査、調査等を 一層容易にするためのガイダン 評定委員会を適時開催する。ま
行う。
ス文書を作成し公表する。また、 た、事業者からの申請を一層容
注:工業標準化法に基づく試験事業
認定制度に係る説明会を開催し、 易にするため、各認定プログラ
者登録制度(JNLA)、計量法に基
申請者の利便性の向上及び認定 ムにおいてガイダンス文書を作
づく校正事業者登録制度(JCSS)
処理の効率化を図る。
成し公表するとともに、認定対
及び計量法に基づく特定計量証明
象分野を拡大する場合等、認定
事業者認定制度(MLAP)をいう。
申請に係る説明会を適時開催し、
申請者の利便性の向上及び認定
-
2.経済産業省に係る法令等に基づく認定業務
(1)
①
イ JNLA
・申請受付け:
18年度42件(うち、既認定事業者の登録
申請12件、新規事業者21件、
区分追加9件)(12月末)
・評定委員会開催:18年度 5回
・登録件数:
18年度65件(うち18年度申請分15件、
17年度申請分50件)
・登録申請から通知までの期間
18年度に処理した案件には、標準処理期間(150日)を超えた
ものはない。また、登録申請から登録通知までの期間が1年を超えた
ものもない。
・変更届出書の処理
24 -
処理の効率化を図る。
登録試験事業者からの変更届出書175件について、迅速に内容確
認を実施。
・不確かさガイダンス文書等
事業者の申請を一層容易にするため、繊維引張り試験方法の不確か
さ評価のガイド文書を制定し、年度内の公表に向け最終調整中。
ロ JCSS
・申請受付:18年度
59件(うち、既認定事業者の登録申請
33件、新規事業者12件、追加申請14件)
(2007/1/15現在)
・評定委員会開催:18年度
7回(見込み)
・登録件数:18年度 53件(うち17年度申請分32件、18年度申請
分21件)(2007/1/15現在)
・60日を超える評定委員会での審議待ち件数
18年度 52件中 1件(4月及び6月での評定委員
会の開催間隔が72日開いたことによる)
・登録申請から通知までの期間
18年度に処理した案件には、標準処理期間(150日)を超えたものは
なかった。また、、登録申請から登録通知までの期間が1年を超えたも
のは3件あったが、いずれも、是正の遅延、審査中断依頼、事務所移
転等、申請事業所の都合によるものである。
・技術委員会、技術分科会
遠隔校正をJCSSに盛り込むための技術的課題、横断的な基準文書の
改正等にかかる技術的課題を検討するため、技術委員会を1回開催し、
3月に再度開催する予定。
各量において、既存文書の改正、技能試験運営等に必要な技術事項
を検討するため、技術委員会各量別分科会を25回(2007.1.15現在)
開催した。
このほかに、将来的にJCSSで立ち上げる可能性のある先端技術分野
の量について、経済産業省知的基盤課、産総研、及び産業界関係社と
の事前検討会合・打ち合わせに積極的に参加し、迅速な認定の立ち上
げが出来るよう支援した。
ハ MLAP(2007/1/25時点の見込み数)
・申請受付:18年度
14件(うち更新申請12件)
・評定委員会開催:18年度
9回
・認定件数:18年度 29件(うち更新24件、新規5件、認定拒
否0件。他に申請取下げ1件)
・処理期間(申請受付から評定結果通知までの期間)
18年度に処理した認定案件は、全て標準処理期間(100日)内
に処理している。
・変更届出書の処理
認定事業者からの変更届246件について、迅速に内容確認を実施
し処理した。
さらに、認定制度の利用拡大・
普及啓発のため、認定事業者と
連携した広報活動を積極的に行
うほか、各認定プログラムにお
いて、次の業務を行う。
ア
JNLAについては、経済
産業省が行う告示改正作業を
支援するため、JIS規格の
改正を反映させたJNLA登
録区分告示案を定期的に作成
する。また、JNLA制度を
通じた我が国の試験事業者認
定制度の信頼性向上の観点か
ら、不確かさに関する調査等
・普及・広報活動
イ JNLA制度の普及及び登録試験事業者への広報ツール提供のた
めクリアフォルダ他を作成し、展示会等で配布してJNLA制度の
普及を図った。また、工業会等から講師派遣の要請を受け講師を3
回派遣し、JNLA制度の解説、申請手続き等の説明を行った。J
NLAの広報を中心にした展示会(東京開催2回)に出展を行った。
ロ JCSS及び認定にかかる周辺情報の普及・広報のため、4回の
展示会(東京2回、名古屋1回、大阪1回)、計測標準フォーラム
及び全国数カ所での各種講演会に講師を派遣し、JCSS制度等の
紹介を行った。
ハ MLAPにかかる申請者及び認定事業者の利便性の向上と認定処
理の効率化として、登録免許税課税に伴う申請手続きの追加に合わ
せて、MLAP認定申請等の手引きを改訂、公表した。
ア
・告示改正作業
6月末時点のJIS規格の改正情報、区分追加の要望等に対応する
ため、技術委員会及び技術分科会(会議開催4分野、書面審議9分野
回)を開催し、全533件の改正内容を確認。JNLA登録区分告示
の見直しを行い、経済産業省が行う告示改正作業を支援した。
見直し結果は、平成19年○○月○○日の登録区分改正の告示に反
映され、登録区分は509区分から511区分に拡大。同日付けでJ
NLA試験方法区分一覧を改正、公表し、JNLA制度の利用拡大を
- 25 -
を行う。
② 法令の遵守状況を確認するた
め、必要に応じて経済産業大臣
からの指示等に基づく立入検査
を実施するとともに、認定制度
の信頼性を向上させ、その適切
な普及を図るために必要な調査、
顧客サービス向上のための調査
を行う。
注:工業標準化法に基づく試験事業者
登録制度(JNLA)、計量法に基づく
校正事業者登録制度(JCSS)及び
計量法に基づく特定計量証明事業
者認定制度(MLAP)を言う。
図った。
また、現在12月末のJIS改正情報等に基づき本年度2回目の見
直し作業を実施中。
・不確かさに関する調査等
JNLA制度の信頼性を向上させ、その適切な普及を図るため、第
1期から継続して実施している不確かさの要因の調査について、本年
度は2分野注 の調査を計画し、公募により専門の外部機関(2機関)
に調査委託を実施。調査結果は3月中にとりまとめ(予定)。
注)2分野(給水・燃焼機器分野、パルプ・紙・包装分野)
イ JCSSについては、登録
区分の追加があった場合は必
要に応じて技術指針文書を作
成し、公表する。また、既存
の技術指針文書は、最新の校
正技術に対応するよう適宜見
直しを行う。
イ ガイダンス文書
最新の校正技術に対応させるための既存技術的適用文書の組織名変
更などの形式的な改正を除く17件の必要な改正とともに「真空計」
「粘度」及び「石油用流量計」について、技術的適用指針文書を新た
に制定・公表し、「粘度計校正用標準駅及び粘度校正液」及び「粘度
計」について、「不確かさの見積りに関するガイド」文書を新たに制
定・公表し、申請者の利便性向上を図った。
ウ MLAPについては、JI
S規格等が改正された場合は
直ちにその内容を認定事業者
に周知する。
ウ 試験方法規格であるJIS、環境省マニュアルの改訂の中で、特
に注意を要する2点について、解説文書を作成、公表し、事業者に周
知した。また、新試験方法規格に基づいた審査へスムーズに移行する
ために、新試験方法にあわせてMLAP審査検査チェックリストを改
訂、審査員に周知した。さらに、審査員の技術的理解を深めるために
MLAP講演会を開催した。
② 法令の遵守状況を確認するた
め、必要に応じて経済産業大
臣からの指示等に基づく立入
検査、フォローアップ調査を
実施する。
さらに、認定制度の信頼性
を向上させ、その適切な普及、
顧客サービス向上を図るため
に、審査に対する満足度調査、
認定機関への要望調査等を行
う。
②
イ JNLA
・法律に基づく立入検査は、試験手順書の大幅改正等による変更届出
書の提出に伴い1件実施した。
・審査に対する満足度調査
認定制度の信頼性を更に向上させ、普及、顧客サービス向上を図る
ため、評定委員会での審議終了後、アンケート調査を実施した。
アンケート回収率は47%(68件中32件)
アンケート結果に基づき、審査員連絡会等において、教育訓練、周
知等必要な処置を実施した。
注:工業標準化法に基づく試験事業者
登録制度(JNLA)、計量法に基づく
校正事業者登録制度(JCSS)及び
計量法に基づく特定計量証明事業
者認定制度(MLAP)を言う。
ロ JCSS
・立入検査実績 なし
・審査に対する満足度調査
認定制度の信頼性を更に向上させ、普及、顧客サービス向上を図る
ため、評定委員会での審議終了後、アンケート調査を実施した。
アンケート回収率は67%(64件中43件)(2007/1/15現在)
アンケート結果に基づき、審査員連絡会等において、教育訓練、周
知等必要な処置を実施した。
ハ MLAP
・フォローアップ調査件数
認定後の事業者が適切に計量管理を行っているか確認し、その信頼
性を確保するためにフォローアップ調査を45件計画。うち1件は調
査実施前に事業廃止したため、44件を実施した。
・MLAP審査・調査に係る満足度調査
審査・フォローアップ調査を実施した事業者に対して、満足度調査
を行った。調査回答を集計、分析し、制度の信頼性及び顧客サービス
に資する事項について、審査員及び職員に審査員連絡会等で周知した。
満足度調査数:回答45件/送付73件(回答率61.6%)
(2) 社会ニーズに基づく認定業務 (2) 社会ニーズに基づく認定業務 (2) 社会ニーズに基づく認定業務
標準物質、ITセキュリティ ① 標準物質生産者、IT製品の ① 産業界の認定ニーズに柔軟に
等民間では実施困難な多種多様 セキュリティ評価等民間では実 対応し、製品評価技術基盤機構
な認定ニーズ等に対応するた 施困難な多種多様な認定ニーズ 認定制度(ASNITE)の利用拡大
め、製品評価技術基盤機構認定 等に対応するため、必要に応じ を図るため、JCSS等の技術
制度(ASNITE)を適切かつ効率 て新規認定プログラムを開発し、 基準を準用し認定を行う。また、
的に運用する。
製品評価技術基盤機構認定制度 行政からの指示に基づき、IT
(ASNITE)の利用拡大を図る。 セキュリティ評価機関の認定を
また、ASNITEの信頼性を向上さ 行うとともに、必要に応じて新
せ、その適切な普及を図るため 規認定プログラムを開発する。
に必要な調査、顧客サービス向
上のための調査を行う。
(2)
①
・ASNITE校正
18年度に検討が始まったオシロスコープのJCSS認定に先行して、在中国
日本企業からオシロスコープ等の申請があり、審査を実施した。
・ASNITE標準物質
食品(遺伝子組み換え標準物質)及び岩石標準物質、鉱物標準物
質等の標準物質生産者からの2件の申請を受け付けた。
・ASNITE-NMI
1月15日現在4件の申請を受け付け、更に2件申請を受け付け
- 26 -
② 認定業務を標準処理期間内で
迅速かつ効率的に実施するため、
評定委員会を適時開催するとと
もに、事業者からの申請を一層
容易にするためのガイダンス文
書を作成し公表する。
る。
また、2回の評定委員会を開催し、17年度申請に対し、5件
認定を行った。
・ASNITE試験
工業標準化法の改正に伴い申請受付を休止していたが、事業者か
らの認定要請に基づき、ASNITE試験の認定範囲を見直し、迅速に申
請区分案を作成し、事業者に提示。年度内の申請受付を目指し、引
き続き体制整備中。
・ITセキュリティ評価機関の認定業務(ASNITE試験IT)
18年度までは経済産業省からの委託事業として実施しているが、19年
度からは他のASNITEプログラムと同様、手数料収入により実施する。
また、産学官からのニーズに適確に対応し海外の評価機関の申請も受
付け、暗号モジュール分野の認定と一括して実施するため、認定基準
文書及び事業者からの申請を一層容易にするためのガイダンス文書を
全面的に改正し、公表した。
12月末日現在3件の申請(うち海外1件)を受け付け、審査を実施し
ている。
② 本年からAPLAC/MRA
の対象が新規分野の標準物質生
産者の認定まで拡張されること
に伴い、標準物質生産者の認定
に係るMRAの拡大申請を行う
とともに、今年度、当該MRA
申請に係る評価が行われる場合
には受審する。(再掲)
③ 行政からの要望に基づくIT
の暗号モジュール分野の認定等、
必要に応じて新規認定プログラ
ムを開発する。
(3) 定期検査等
国際貿易における試験結果の
相互受入を促進するため、アジ
ア太平洋試験所認定協力機構
(A
PLAC)及び国際試験所認定協力
機構(ILAC)の相互承認(MRA)の
維持に係る認定事業者への定期
検査等を行う。
④ ASNITEの信頼性を向上させ、
その適切な普及、顧客サービス
の向上を図るため、審査に対す
る満足度調査、認定機関への要
望調査等を行う。また、JCS
S、JNLAと可能な限りプロ
グラムの運営体制を統合するこ
とにより、効率化を図る。
⑤ 認定業務を迅速かつ効率的に
実施するため、可能な限り他プ
ログラムと連動した評定委員会
を適時開催するとともに、事業
者からの申請を一層容易にする
ため、必要に応じてガイダンス
文書を作成し公表する。
(3) 定期検査等
(3) 定期検査等
① 希望する認定事業者に対し ① 希望する認定事業者に対し
て、アジア太平洋試験所認定協 て、アジア太平洋試験所認定協
力機構(APLAC)及び国際試験所 力機構(APLAC)及び国際試験所
認定協力機構(ILAC)の相互承 認定協力機構(ILAC)の相互承
認(MRA)の条件を維持するため、 認(MRA)の条件を維持するため、
最新の認定基準であるISO/IEC 1 最新の認定基準であるISO/IEC 1
7025等を用いて定期的に検査を 7025、ISOガイド34、ISO/IECガ
行う。
イド65を用いて定期的に検査を
行う。
②1/15現在、3月の拡大申請をするため、APLAC事務局と申請に向け
て調整した。
再評価及び拡大申請にかかる評価は平成19年9月となった。
③我が国政府推奨暗号モジュールの認証制度に適確に対応するため、
暗号モジュール試験機関認定プログラムを新規に開発した(18年度中
に1機関からの申請を受付け、審査し、認定する予定。
)。
効率的な運用を図る観点からITセキュリティ評価機関の認定業務と一
括して実施するため、認定基準文書及び事業者からの申請を容易にす
るためのガイダンス文書を統合するために全面的に改正し、公表した
((2)①の再掲)。
④効率化を図るため、JCSS、JNLA及びASNITEプログラムで各々制定し
ていたトレーサビリティ方針を統合するため、新統合トレーサビリティ方針案に対し、
パブリックコメントを募集した。
また、18年度にASNITE-NMI、CAL及びtestの一般要求事項の統合
をするため、統合一般要求事項案に対し、パブリックコメントを募集
した。
⑤ASNITE校正では認定業務を効率的に実施するため、JCSSと連動した
評定委員会を2回開催し、3件の認定継続をした。
(3)
①
イ JNLA定期検査実績
・申込み受付:
18年度 7件(12月末)
・継続通知件数:
18年度 3件
ロ JCSS定期検査実績
申込み受付:18年度40件(既認定事業者の登録審査への移行
により、減少)(2007/1/15現在)
継続通知件数:18年度37件(うち、18年度実施28件、
17年度実施9件)(2007/1/15現在)
定期検査における事務処理期間 (2007/1/15現在)
18年度:最大139日、最小35日、平均99日
ハ ASNITE
・ITセキュリティ評価機関の認定業務(ASNITE試験IT)
ITセキュリティ評価機関の認定については、18年度までは経済産業省
からの委託事業として実施しているが、19年度からは他のASNITEプロ
グラムと同様、手数料収入により実施する((2)①再掲)。
- 27 -
12月末日現在3件の定期検査申込みを受け付け、18年度中に検査を実
施する予定である。
② 認定事業者の技術能力を確認
するため、技能試験を定期的に
実施する。また、認定業務の効
率化のため、積極的に外部機関
が実施する技能試験を国際基準
に基づき審査・承認し、活用を
図る。
② 認定事業者の技術能力を確認
するため、次のとおり技能試験
を実施する。
ア JNLAについては、可能
な範囲で平成21年度までの
技能試験4か年計画を作成し、
公表する。また、外部試験機
関で実施可能な土木・建築関
係(コンクリート圧縮試験)、
繊維製品関係については、国
際基準に基づき審査・承認し、
活用する。
②認定事業者等の能力を確認するため、技能試験を次のとおり実施し
た。
ア JNLA
平成21年度までの技能試験4か年計画を作成し、8月に公表する
とともに、3分野3プログラム(①電気分野、②抗菌分野、③窯業分
野)の技能試験の実施を公表。参加試験所数が計画(9事業者以上)
に満たなかった①の技能試験を除く2プログラムを適正に実施中。ま
た、MRA認定に必要な申請事業者1者に対して測定監査注として技
能試験を実施した。
外部機関等が実施する技能試験4プログラム(繊維分野3プログラ
ム、土木・建築分野:1プログラム)について承認を行い、活用して
いる。
技能試験:
18年度
技能試験 2分野2プログラム
参加者数 国内 24事業者
海外 なし
注)測定監査とは、NITEと認定・登録申請事業者とがそれぞれ1
対1で行う技能試験をいい、年度計画に基づき実施する技能試験を
待っていては迅速な認定・登録通知が困難である場合などに計画と
は別に実施するものである。コスト面・効率面では不利であるが、
JNLA及びJCSSでは、申請事業者が希望する迅速な認定通知
に応えるため、現行人員の範囲内で測定監査を実施する体制を整え
ている。
認定センターが主体となって実施している技能試験業務の一括外部
委託化を推進するため、公募により専門の外部機関(3機関)と技能
試験プロバイダー育成業務に係る委託を行い、業務運営の一層の効率
化を進めた。
イ JCSSについては、新規
に標準供給が開始された範囲
のある電気区分、圧力区分等
について、必要に応じて持ち
回り比較等による技能試験を
実施する。また、外部校正機
関で実施可能な電気区分、質
量区分等の技能試験を国際基
準に基づき審査・承認し、活
用する。
イ JCSS
質量分野(分銅及びはかり)で2件、力区分で1件(一軸試験機)
圧力区分(デジタル圧力計)で1件の技能試験を実施し、59事業所
が参加した。
温度区分(放射温度計)では17年度から引き続き、技能試験を実
施した。
また、技能試験参加実績のない個別のJCSS登録申請に対する申請事
業所の技術能力を確認する技能試験(測定監査)を11件(見込み)
実施した。
電気区分で3件、音響・超音波で1件について、外部機関の技能試
験を審査・承認し、その結果を活用した。
ウ MLAPについては、2回
目の技能試験の実施に向けて
独立行政法人産業技術総合研
究所との調整を開始する。
3.経済産業省に係る法令に基づ
く認証機関の登録のための調査
等認定関係業務
(1) 法令に基づく認定関係業務
次に掲げる経済産業省に係る
認証機関の登録のための調査等
を法令に基づいて的確に実施す
る。
① 工業標準化法に基づく認証
機関の登録等のための調査及び
3.経済産業省に係る法令に基づ
く認証機関の登録のための調査
等認定関係業務
(1) 法令に基づく認定関係業務
次に掲げる経済産業省に係る
認証機関の登録のための調査等
を法令に基づいて的確に実施す
る。
① 工業標準化法に基づく登録認
証機関の登録等関係業務
ウ MLAP
・第2回MLAP技能試験のスキーム及びスケジュールを産総研と調
整し、実施手順書を作成した。平成18年12月に全認定事業者に技
能試験スケジュールを周知、平成19年2月に試料を配布し、技能試
験を開始した。
エ ASNITEについては、
エ ASNITE
民間では実施困難な多種多様
ASNITE校正では在中国の日本企業から電気の追加申請があっ
な認定ニーズ等に対応するた
たが、仲介器輸送等の安全性・合理性の観点から、今回認定センター
め、必要に応じて測定監査に
との合同審査を実施した中国の認定機関CNASに測定監査の実施を
よる技能試験を実施する。
依頼し、その結果を利用することとした。
3.経済産業省に係る法令に基づ 適 3.経済産業省に係る法令に基づく認証機関の登録のための調査
く認証機関の登録のための調査
等認定関係業務
等認定関係業務
(1) 法令に基づく認定関係業務
評 (1)
次に掲げる経済産業省に係る
認証機関の登録のための調査等
を法令に基づいて的確に実施す
る。
① 工業標準化法に基づく登録認
①
証機関の登録等関係業務
- 28 -
登録認証機関に対する立入検査
② 製品安全4法注に基づく国
内(外国)登録検査機関の登録
等のための調査及び国内
(外国)
登録検査機関に対する立入検査
③ 特定機器に係る適合性評価
の欧州共同体及びシンガポール
共和国との相互承認の実施に関
する法律に基づく適合性評価機
関の認定等のための調査及び認
定適合性評価機関等に対する立
入検査
④ 計量法に基づく濃度に係る
計量証明事業者等に対する立入
検査
ア
工業標準化法に基づく国内
(外国)登録認証機関の登録
等のための調査は、経済産業
大臣の指示に従って国際標準
化機構及び国際電気標準会議
が定めた製品の認証を行う機
関に関する基準等に適合する
かどうかの調査を行い、その
結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
イ 工業標準化法に基づく国内
(外国)登録認証機関に対し
て、経済産業大臣の指示に従っ
て、国際標準化機構及び国際
電気標準会議が定めた製品の
認証を行う機関に関する基準
等に継続して適合するかどう
かの立入検査を行い、その結
果を経済産業大臣に速やかに
報告する。
② 製品安全4法注に基づく国内
(外国)登録検査機関の登録等
関係業務
ア 製品安全4法に基づく国内
(外国)登録検査機関の登録
等のための調査は、経済産業
大臣の指示に従って国際標準
化機構及び国際電気標準会議
が定めた製品の認証を行う機
関に関する基準等に適合する
かどうかの調査を行い、その
結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
イ 製品安全4法に基づく国内
(外国)登録検査機関に対す
る立入検査は、経済産業大臣
の指示に従って国内(外国)
登録検査機関の業務の状況等
を検査して、その結果を経済
産業大臣に速やかに報告する。
③ 特定機器相互承認法に基づく
適合性評価機関の認定等関係業
務
ア 特定機器に係る適合性評価
の欧州共同体及びシンガポー
ル共和国との相互承認の実施
に関する法律(特定機器相互
承認法)に基づく適合性評価
機関の認定等のための調査は、
経済産業大臣の指示に従って
国外適合性評価事業の実施に
係る体制について調査を行い、
その結果を経済産業大臣に速
やかに報告する。
イ 特定機器相互承認法に基づ
く認定適合性評価機関及び指
定調査機関に対する立入検査
は、経済産業大臣の指示に従っ
て認定適合性評価機関等の業
務の状況等を検査して、その
結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
④ 計量法に基づく濃度に係る計
量証明事業者等に対する立入検
査業務
計量法に基づく濃度に係る計
量証明事業者等に対する立入検
査は、経済産業大臣の指示に従っ
ア
工業標準化法に基づく国内
(外国)登録認証機関の登録
等のための調査は、経済産業
大臣の指示に従って国際標準
化機構及び国際電気標準会議
が定めた製品の認証を行う機
関に関する基準等に適合する
かどうかの調査を行い、その
結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
イ 工業標準化法に基づく国内
(外国)登録認証機関に対し
て、経済産業大臣の指示に従っ
て、国際標準化機構及び国際
電気標準会議が定めた製品の
認証を行う機関に関する基準
等に継続して適合するかどう
かの立入検査を行い、その結
果を経済産業大臣に速やかに
報告する。
② 製品安全4法注に基づく国内
(外国)登録検査機関の登録等
関係業務
ア 製品安全4法に基づく国内
(外国)登録検査機関の登録
等のための調査は、経済産業
大臣の指示に従って国際標準
化機構及び国際電気標準会議
が定めた製品の認証を行う機
関に関する基準等に適合する
かどうかの調査を行い、その
結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
イ 製品安全4法に基づく国内
(外国)登録検査機関に対す
る立入検査は、経済産業大臣
の指示に従って国内(外国)
登録検査機関の業務の状況等
を検査して、その結果を経済
産業大臣に速やかに報告する。
③ 特定機器相互承認法に基づく
適合性評価機関の認定等関係業
務
ア 特定機器に係る適合性評価
の欧州共同体及びシンガポー
ル共和国との相互承認の実施
に関する法律(特定機器相互
承認法)に基づく適合性評価
機関の認定等のための調査は、
経済産業大臣の指示に従って
国外適合性評価事業の実施に
係る体制について調査を行い、
その結果を経済産業大臣に速
やかに報告する。
イ 特定機器相互承認法に基づ
く認定適合性評価機関及び指
定調査機関に対する立入検査
は、経済産業大臣の指示に従っ
て認定適合性評価機関等の業
務の状況等を検査して、その
結果を経済産業大臣に速やか
に報告する。
④ 計量法に基づく濃度に係る計
量証明事業者等に対する立入検
査業務
計量法に基づく濃度に係る計
量証明事業者等に対する立入検
査は、経済産業大臣の指示に従っ
ア 工業標準化法に基づく経済産業大臣からの認証機関の登録のため
の調査依頼については、事務所審査11件、工場立会審査12件、試
験所立会審査5件を実施し、その結果を速やかに経済産業大臣に報告
した。(12月末現在)
イ 工業標準化法に基づく経済産業大臣からの認証機関の基準への継
続した適合性の検査を3件を実施し、その結果を速やかに経済産業大
臣に報告した。(12月末現在)
②
ア 経済産業大臣の指示に従って、製品安全4法に基づく国内登録検
査機関の登録等のための調査を8件実施し、その結果を経済産業大臣
に速やかに報告した。(12月末現在)
イ 経済産業大臣からの検査の指示はなく、実績はない。(12月末
現在)
③
ア 経済産業大臣からの調査の指示はなく、実績はない。(12月末
現在)
イ 経済産業大臣からの調査の指示はなく、実績はない。(12月末
現在)
④経済産業大臣の指示(5件)に基づいて、立入検査を計画し、実施
した。平成18年12月までに全件の検査を終了し、同月、経済産業
大臣に結果を報告。
- 29 -
⑤ 工業標準化法の一部を改正
する法律(平成16年法律第9
5号)による改正前の工業標準
化法に基づく指定(承認)認定
機関等に対する立入検査(平成
20年9月30日まで実施)。
注:製品安全4法は、消費生活用製
品安全法、液化石油ガスの保安の
確保及び取引の適正化に関する法
律、ガス事業法、電気用品安全法
をいう。
て事業所等を検査して、その結
果を経済産業大臣に速やかに報
告する。
⑤ 工業標準化法の一部を改正す
る法律による改正前の工業標準
化法に基づく指定(承認)認定
機関等に対する立入検査業務
工業標準化法の一部を改正す
る法律(平成16年法律第95
号)による改正前の工業標準化
法に基づく指定(承認)認定機
関及び指定(承認)検査機関に
対する立入検査は、経済産業大
臣の指示に従って認定機関等の
業務の状況等を検査して、その
結果を経済産業大臣に速やかに
報告する(平成20年9月30
日まで実施)。
て事業所等を検査して、その結
果を経済産業大臣に速やかに報
告する。
⑤ 工業標準化法の一部を改正す
る法律による改正前の工業標準
化法に基づく指定(承認)認定
機関等に対する立入検査業務
工業標準化法の一部を改正す
る法律(平成16年法律第95
号)による改正前の工業標準化
法に基づく指定(承認)認定機
関及び指定(承認)検査機関に
対する立入検査は、経済産業大
臣の指示に従って認定機関等の
業務の状況等を検査して、その
結果を経済産業大臣に速やかに
報告する(平成20年9月30
日まで実施)。
注:製品安全4法は、消費生活用製品
安全法、液化石油ガスの保安の確
保及び取引の適正化に関する法律、
ガス事業法、電気用品安全法を言
う。
注:製品安全4法は、消費生活用製品
安全法、液化石油ガスの保安の確
保及び取引の適正化に関する法律、
ガス事業法、電気用品安全法を言
う。
(2) 国際提携関係業務
(2) 国際提携関係業務
(2) 国際提携関係業務
オーストラリア政府との口上
オーストラリア政府との口上
オーストラリア政府との口上
書に基づき、オーストラリア自 書に基づく同国向け自動車及び 書に基づく同国向け自動車及び
動車設計規則(ADR)に従った その部品製造事業者に対する生 その部品製造事業者に対する生
同国向け自動車及びその部品製 産適合検査(COP)及びその 産適合検査(COP)及びその
造事業者の生産適合検査及びそ 試験施設検査(TFI)は、オー 試験施設検査(TFI)は、オー
の試験施設検査を的確に実施す ストラリア自動車設計規則(A ストラリア自動車設計規則(A
る。
DR)に照らして計画的に実施 DR)に照らして計画的に実施
してその結果をオーストラリア してその結果をオーストラリア
政府に報告する。
政府に報告する。
⑤旧工業標準化法による指定認定機関等への検査を2件実施し、その
結果を速やかに経済産業大臣に報告した。(12月末現在)
(2)
①COP 8件、TFI 9件を実施し標準処理期間内に報告した
(内
COP1件、TFI1件は豪州政府との合同監査)
②定例会議を開催することを豪州政府と合意。18fy7月から検査手数
料の値上げを実施。
③豪州政府のOJTに2名参加、日本で実施された合同監査には6名
が参加。内部で審査員研修を実施、豪州政府には審査員研修プログラ
ムがないため豪州政府との合同審査で活用し研修を実施
④品質システムにそった実施規定を作成
- 30 -
中
期
E.生活安全分野
目 標
中
期 計
画
E.生活安全分野
平成18年度計画
E.生活安全分野
分
野
生
平成18年度実績
生活安全分野
1.製品安全関係業務
1.製品安全関係業務
1.製品安全関係業務
(1) 製品の事故に関する情報の収 (1) 製品の事故に関する情報の収 (1) 製品の事故に関する情報の収
集・調査・分析、原因究明等
集・調査・分析、原因究明等
集・調査・分析、原因究明等
消費者が利用する製品のうち、
消費者が利用する製品のうち、
消費者が利用する製品のうち、
消費者の生命又は身体に危害を 消費者の生命又は身体に危害を 消費者の生命又は身体に危害を
及ぼす可能性のある製品に適切 及ぼす可能性のある製品に適切 及ぼす可能性のある製品に適切
な対応を図ることが必要であ な対応を図るため、以下の業務 な対応を図るため、以下の業務
る。このため、消費者が利用す を行う。
を行う。
る製品の欠陥や欠陥により生じ ① 消費者が利用する製品の欠陥 ① 消費者が利用する製品の欠陥
た可能性のある事故について、 や欠陥により生じた可能性のあ や欠陥により生じた可能性のあ
地域の関係機関と協力・連携し る事故について、網羅的かつ広 る事故について、網羅的かつ広
つつ、全国から網羅的に情報を 範な情報を迅速かつ的確に収集 範な情報を迅速かつ的確に収集
収集する。さらに、事故品確認・ するため、消防等の地域におけ するため、機構の全国組織を活
現場調査を年平均350件行う る関係機関との緊密な協力・連 用しつつ、消費生活センター、
こと等によって、技術的観点か 携を更に強化する。
消防等の地域における関係機関、
ら必要な調査・分析、原因究明
財団法人製品安全協会等との緊
を行うとともに、事業者が講じ
密な協力・連携を更に強化する。
た再発防止措置の評価等を迅速
に行う。
また、製品の安全性及び品質
の把握のために必要な市場モニ
タリングテストを実施する。
1.製品安全関係業務
(1) 製品の事故に関する情報の収集・調査・分析、原因究明等
消費者が利用する製品のうち、消費者の生命又は身体に危害を及
ぼす可能性のある製品に適切な対応を図るため、以下の業務を行った。
② 収集した製品事故情報を踏ま
え、事故品確認・現場調査を年
平均350件行うこと等によっ
て、技術的観点から必要な調査
及び分析を行い、迅速に原因究
明を行う。さらに、事業者が講
じた再発防止策の評価を行う。
なお、原因究明等に際しては、
原因究明の精度向上を図るため、
製品の高度化に対応しつつ、外
部有識者、専門技術者等の意見
を踏まえ、事故発生原因の技術
解析を充分に行う。
② 収集した製品事故情報を踏ま
え、事故品確認・現場調査を少
なくとも300件行うこと等に
よって、技術的観点から必要な
調査及び分析を行い、迅速な原
因究明を行うとともに、事業者
が講じた再発防止策の評価を行
う。
また、原因究明等に際しては、
原因究明の精度向上を図るため、
製品の高度化に対応しつつ、外
部有識者、専門技術者等で構成
する事故原因技術解析ワーキン
ググループ及び事故動向等解析
専門委員会を年4回開催するこ
と等によって、事故発生原因の
技術解析を充分に行う。
②この結果、現場調査と事故品確認の合計件数が、前年度同期比で6
1%増の321件(12月末)と増加し、原因究明の精度向上が図れ
た。また、収集した事故情報は全て調査を行うとともに、事業者が講
じた再発防止策の評価を行った。
外部有識者、専門技術者等で構成する事故原因技術解析ワーキング
グループ及び事故動向等解析専門委員会を年4回開催すること等に
よって、事故原因及び事業者が講じた再発防止策等について評価を行
い、公表する等により事故防止に貢献した。また、特に必要周知が必
要なものについては、記者発表及び特記ニュースの発行により、国民
への周知の徹底を図った。
<主な事故調査結果の活用事例>
・松下FF問題では、昨年度末から今年度当初に掛けて原因究明テス
トを迅速に実施し、特別に動向委等を開催するなど積極的対応し、そ
の結果を経済省に報告し、消経審後公表を行った。
・パロマ問題では、経済省からの依頼により、迅速な調査・テストを
行い、経済産業省の行政措置に貢献した。
・業績悪化等により事業者による回収等安全対策ができない案件、水
着、ハロゲンヒータ(3件)について、特記ニュース等で公表し、事
故の再発防止に努めた。
・事故の絶えないハロゲンストーブについて、回収の進まない過去の
社告機種全てをまとめて、特記ニュースにより再度消費者に周知した。
・皮膚障害案件である「デスクマット」について、原因究明テストに
よりアレルギー物質を特定し、事業者及び経済省に情報提供した。こ
れを受け、業者は社告(全国紙1紙)により製品回収等を行ったが、
回収等の促進のため、後日機構からもプレスリリース及び特記ニュー
スを発行し、これに合わせ事業者も再度社告(全国5紙及び地方紙)
した。
③ 事故原因の究明、再発防止措
置の評価等において、必要に応
じ、原因究明テストを迅速に実
施するとともに、原因究明の精
度向上を図るため、事故原因究
明手法の開発を行う。
③ 事故原因の究明、再発防止措
置の評価等において、事故の未
然・再発防止のため技術的な究
明が必要な案件について、原因
究明テストを迅速に実施する。
また、原因究明の精度向上を図
①事故情報収集状況
(12月末現在)
事 故 受 内訳
付件数 新 聞
年度
(注1) 情報
18年度
2614
1229
(17年度)
1861
1132
事 業 消費生 消防署 その他
者
活センター
(注2)
769
227
158
231
424
85
118
102
注1この件数には、受付けた総件数であって、重複案件等も含む。
注2その他の覧には、経済産業省、警察、病院等(新聞、事業者、
消セン、消防署以外の全て)。
事故情報の総受付件数は、2614件(12月末)で対前年同期比
140%と大幅に増加した。これらのうち、消防署からの通知は34%
の増加、消費生活センターからの通知は2.7倍と極めて大きく増え
たが、これは、機構の全国組織を活用しつつ、消費生活センター、消
防等の地域における関係機関等との緊密な協力・連携を更にローラー
作戦で376機関(うち、53機関は本部と支所の協力により実施。
)
に訪問し強化したこと及びモニター研修によるモニターの質の向上を
図ったことによるものと思われる。
③原因究明テストは、皮膚障害案件である「デスクマット」を始め、
積極的に行い全国で140件(暫定数)について実施又は実施中であ
る。また、手法開発は「導体の一・二次被熱条件別解析データ蓄積」を
行った。
・経済産業省が緊急命令を発動した松下電器産業の石油温風暖房機に
ついて事故原因究明を迅速に実施し、調査報告書を5月31日に提出
- 31 -
評
価
コメント
④ 市場における製品の関係法令
への適合性、安全性及び品質性
能の適格性の確認のため、消費
者ニーズ及び行政ニーズに基づ
き、市場モニタリングテスト業
務を適切かつ迅速に行う。
るため、事故原因究明手法の開
発を行う。
した。調査報告書には事故再発防止を図るための提言を記述した。ま
た、日経ものづくり等雑誌に掲載された。
・製品事故調査員制度発足
支所の技術を強化し、消費生活センター、消防署等からの事故情報
に基づく調査、事故現場調査、事故品調査等を迅速に実施するため製
品事故調査員制度を構築し、委嘱することとした。
製品事故調査員は12月末現在で7名に委嘱し、4名については手
続き中である。
④ 市場モニタリングテストは、
企業、消費者等からの事故情報
又は苦情情報の動向等から安全
性又は品質性能に問題があると
認められる製品を試買して行う
ほか、行政ニーズを踏まえ消費
者保護関連法令の遵守状況の把
握等のために適切かつ迅速に実
施する。
このうち、電気用品関係の市場
モニタリングテストを事業者への
絶縁耐力試験装置の無償貸し出し
により実施する。
④市場モニタリングテスト
18年度は、次のとおり12件について実施した。
・取引試買テスト
8件(7件実施中、1件終了)
・製品安全テスト
1件(終了)
・消費生活センターテスト支援 3件(実施中)
取引試買8件のうちの2件(いずれもエアゾール製品)、製品安全
テストの1件(電子レンジ加熱式湯たんぽ)は経済省からの緊急依頼
でであり、迅速に対応した。電子レンジ加熱式湯たんぽについては、
経済省と合同で事業者説明会を実施するとともに、記者発表(経済省
と同時)及び特記ニュースを発行する予定である。
既実施の製品安全テスト(リモコンストーブ)では、テスト結果を
受け、経済省が行政措置(業界指導と基準改正予定)を行い、機構は
プレスリリース(経済省同時)及び特記ニュースを発行し、事故の未
然防止(被害が起こる前の予防措置)を図った。これを受け、テレビ
放映等され消費者への周知も進み、また、社告回収した事業者も出た。
17年度開始した14件についてはテストは終了し、経済省の措置
が完了した6件、消費生活センターテスト支援7件はHPで公開した。
また、電気用品関係の市場モニタリングテストを事業者への絶縁耐
力試験装置の無償貸し出しにより実施した。
(のべ150中古事業者。
13,269件。)
(2) 国内外の関係機関との連携 (2) 国内外の関係機関との連携
(2) 国内外の関係機関との連携
製品事故の未然・再発防止等
製品事故の未然・再発防止等
製品事故の未然・再発防止等
をより効率的に行うため、国内 をより効率的に行うため、国内 をより効率的に行うため、独立
外の関係機関との連携を通じ、 外の製品安全に関係する機関と 行政法人国民生活センター等の
事故の未然・再発防止等の製品 の連携・協力を図ることなどに 国内関連機関や、欧米の製品安
安全対策に反映することのでき より、互いの情報の有効活用等 全関連機関との連携・協力を図
る有用な情報の収集・分析等を を図り、事故の未然・再発防止 ること等により、互いの情報の
行う。
等の製品安全対策に反映するこ 有効活用等を図りつつ、事故の
とのできる有用な情報の収集・ 未然・再発防止等の製品安全対
分析等を行う。
策に反映させることのできる有
用な情報の収集・分析等を行う。
(2) 国内外の関係機関との連携
<<国内>>
・経済産業局及び全国都道府県担当者によるブロック会議(6地区で
開催)、国民生活センター(2回開催)、製品安全協会(2回開催)、
消費生活センター(86回開催)等との連絡会議の開催により、有用
な情報の収集・分析を行った。また、地域消防機関、地方公設試験所、
大学及び地域工業会の苦情相談窓口担当(CR会)等との情報交換に
より、有用な情報収集を行い、昨今の事故情報に係る分析等を行った。
<<海外>>
・アメリカ(CPSC),METI,NITEとのガイドライン締結について昨年度
からCPSCとのガイドライン締結に向けて、METI製品安全課に協
力し、準備を進め6月に調整を完了した。
・11月29日にベルギーブラッセルでCPSC委員長代行NITE理事長
が調印式を行った。これにより、①情報交流、②トレーニングプロ
グラムの共同開発、人材交流が可能となった。
・海外機関との連携強化に向けて海外情報調査及び情報交換のため、
アメリカ、カナダ(5月)、オーストラリア(9月)各国を訪問し、
事故情報の収集体制、活用等について成果を得た。
・ICPHSO年次総会(5月)に出席し、11月にはICPSC会合及びICPH
SO第3回欧州トレーニングシンポジウムに出席し、各国の製品安全
業務に携わっている人と連携が強まった。
(3) 事故の未然・再発防止のため (3) 事故の未然・再発防止のため (3) 事故の未然・再発防止のため
の情報提供等
の情報提供等
の情報提供等
消費者の生命又は身体に対す
収集した製品事故情報、事故
収集した事故情報とその分析
る危害発生の防止のため、収集 原因究明結果等が製品事故の未 結果は、年度及び四半期ごとに
した事故情報、事故原因の究明 然・再発防止につながり、また 取りまとめ、定期的にホームペー
結果等を、行政施策に活用され より安全性の高い製品の開発に ジ上及び刊行物で公表する。
るよう関係機関に積極的に提供 反映されるよう、国、事業者等
また、事故の技術解析、動向
する。また、事業者等の安全対 に積極的に提供する。また、消 解析、原因究明手法の開発、市
策への自主的かつ積極的な取組 費者に対する危険情報の周知を 場モニタリングテスト等の結果
や、消費者による製品の安全な 行うとともに、消費者による製 は、随時、インターネット等に
使用を促進するため、広報活動 品の誤使用を防止し、安全に対 より公表する。
の充実を図る。
する意識の向上等につながるよ
さらに、消費者への啓発も含
う、これらの情報をより分かり め、必要に応じ、特記ニュース
やすい形態に加工し、印刷物及 を発行して消費者に危険情報の
びインターネットを通じて、消 周知を行うとともに、電子メー
(3) 事故の未然・再発防止のための情報提供
18年度第1四半期分までの個別の事故情報(698件)を集約し
た結果、17年度報告書をインターネットにより公表するとともに、
冊子として消費生活センター、消費者団体、行政機関、消防・警察、
原因究明機関等関係機関に配布した。
(年度報告書は2月に配布予定)
また、特に情報提供が必要な案件について、別途まとめ(特記ニュー
ス)、消費生活センター、消費者団体、行政機関、消防・警察、原因
究明機関等関係機関に、8回情報提供した。
<<シンポジウムの開催>>
・17年度は誤使用事故防止のため事業者向けハンドブック、消費者
向けハンドブックを発行した。啓発活動を積極的に実施し、好評を得、
その集大成として誤使用事故防止シンポジウムを開催した。
参加者は300名を超え、講演、パネルディスカッションもあり、
盛況であった。
- 32 -
費者等に提供すること等の広報
活動を積極的に行う。
ルマガジンや広報誌等による情
報提供を積極的に行う。
<<成果発表会>>
製品安全に係る業務成果を関係機関・企業等に直接情報提供すること
により、当機構をアピールするとともに、意見交換や情報交換の場と
して各機関等との更なる連携を深めることを目的に東京及び大阪の2
会場で開催した。
参加者は合計で367名であり、マスコミ取材も多かった。
<<年度・四半期報告書>>
(ホームページ公表)
・平成18年度第1四半期報告書発行(11/10)
・平成17年度報告書(11/21)
・平成17年度第4四半期報告書発行(6/15)
・事故情報データベースへのアクセスページ数は以下のとおり
18年度 144万ページ(12月末現在)
17年度 122万ページ
16年度
80万ページ
15年度
73万ページ
14年度
67万ページ
・公開データベースについては、「特記ニュース」、「社告・リコール
情報」がトップページのアイコンから直接アクセスできるよう、利用
者の利便性の向上を図った。
(刊行物)
・四半期報(2回) 合計3,200部
(17年度 合計6,400部)
・年度報(17年度版) 2,100部予定(16年度
2,100部)
・年度報告書は製造事業者等からの要望を受け、平成19年2月から
全国の書店において販売する予定。
・社告・リコールアクセスページ数が31,000ページであった。
<<特記ニュース>>
・特記ニュースは消費者に危険情報を周知させるため経済省のプレス
リリースを受け、又はniteの原因究明等の調査結果により8回発行し
た。
・HPに公開している特記ニュースは、アクセスページ数が150,
000ページであり、社会の製品安全に関する関心の高さが伺われた。
【例】
「紙用シュレッダーによる幼児の指切断事故の再発防止について」
「リモコン付き電気ストーブの誤作動について」
「デスクマットによる皮膚障害事故について」等
<<電子メールマガジン>>
・17年7月から配信している電子メルーマガジンは、通常号を総計
20号、特別号として特記ニュース、製品安全トピックスを総計13
号配信した。読者は昨年度末の1,936名から引き続き増加し、12月
末には2,814名(45.4%増)と大幅に増加した。
【例】
「誤使用事故防止シンポジウム」
「松下電器産業株式会社製FF式石油温風暖房機事故の原因究明
について」
「米国消費者製品安全委員会(CPSC)との新たな協力関係の
構築について」
<<英語版電子メールマガジン>>
・英語版電子メールマガジンを12月下旬に海外の製品安全業務に携
わっている関係者向けて配信した。
<<広報誌の創刊>>
・製品安全業務に携わっている人を対象に製品安全に関する広報誌を
4月に創刊し、HPからダウンロードできるようにした。
広報誌を創刊するにあたって、学識経験者、消費者代表、マスコミ
関係者等から構成される編集委員会を開催し、NITE(案)について意
見を求める等により創刊できた。
創刊号:5,000部
第2号:2,500部
第3号:4,000部
HPのPDF版の総アクセスページ数が71,000ページとなり、
広報誌を活用していると考えられる。
- 33 -
<<英訳版の刊行物>>
・誤使用事故防止ハンドブック(5月)
・製品安全パンフレット(2月)予定
<<教育機関向け広報>>
・子供の事故を防ぐためには、教育関係機関等に啓発することが重要
で、少年写真新聞社から執筆依頼に協力した。「暖房器具の誤った使
い方で起きている事故」(12月8日号)
また「知らぬ間におきる低温火傷」のポスター写真の指導者として
掲載された。(1回)。
2月にはポスター写真「使い捨てカイロによる低温火傷」の防止に
ついて発行予定。
<<マスコミ対応>>
・7月にはパロマ製ガス湯沸器による一酸化炭素中毒事故が、また、
シュレッダーによる子供の指の切断事故が報道機関に大きく取り上げ
られ、事故内容、検索方法、事故同等品等について、生・福センター
はテレビ局、新聞社等からの取材活動に積極的に対応した。(テレビ
局:8局21件、新聞社:15社27件(平成19年1月現在))
<<経済産業省に協力>>
・パロマ、シュレッダー事故を受け開催された「産業構造審議会消費
経済部会製品安全小委員会の審議会資料用として海外の規制調査、事
故情報のデータ提供等を最優先業務として位置付け、迅速に対応した。
・消費生活用製品安全法改正の国会審議にあたっては。NITEは国会議
員からの質問に関する回答(案)の作成、国会議員の質問に関するデー
タ検索、事故情報の整理・提供など積極的に対応した。
・製品安全総点検への共催
経済産業省とniteが11月20日から共催した製品安全総点検
週間の実施においてパンフレット作成、製品安全総点検セミナーの開
催及び講演講師を行った。
(4) 製品安全体系の高度化を目指 (4) 製品安全体系の高度化を目指 (4) 製品安全体系の高度化を目指
した調査研究
した調査研究
した調査研究
現行制度上の問題点等の分析
現行制度上の問題点等の分析
経済省の意見を踏まえ、現行
も行いつつ、消費者が利用する も行いつつ、消費者が利用する 制度上の問題点等の分析も行い
製品の安全性をより高いものに 製品の安全性をより高いものに つつ、消費者が利用する製品の
するため、新たな製品安全体系 するため、国内外の製品安全の 安全性をより高いものにするた
のあり方の調査研究等を行う。 関連制度に関する情報収集・調 め、国内外の製品安全の関連制
査・分析・評価を行うとともに、 度に関する情報収集・調査・分
有識者で構成する研究会の開催 析・評価を行う。
等により、社会制度、技術基盤
また、有識者で構成する研究
も視野に入れて規制・基準体系 会を新たに設置し、社会制度、
の構築等に向けた提言等を行う。 技術基盤も視野に入れて規制・
基準体系の構築等に向けた検討
を開始する。
2.標準化関係業務
2.標準化関係業務
2.標準化関係業務
(1) 高齢者・障害者対応等の分野 (1) 高齢者・障害者対応等の分野 (1) 高齢者・障害者対応等の分野
における標準化
における標準化
における標準化
高齢者・障害者が安全で使い
高齢者・障害者が安全で使い
高齢者・障害者が安全で使い
やすい製品の普及、製品・消費 やすい製品の普及、製品・消費 やすい製品の普及、製品・消費
者の価値観の多様化等に対応し 者の価値観の多様化等に対応し 者の価値観等の多様化等に対応
た市場形成の観点から、必要に た市場形成の観点から、以下の した市場形成の観点から、以下
応じ、高齢者・障害者対応等の 業務を行う。
の業務を行う。
分野における標準化体系案を作 ① 高齢者・障害者対応等の分野 ① 高齢者・障害者対応等の分野
成するとともに、関係機関と連 におけるJIS等の国家標準の におけるJIS等の国家標準の
携を図り、同分野におけるJI 整備を図るため、福祉用具に関 整備を図るため、福祉用具に関
S等の国家標準の整備を図る。 して、標準化体系案を作成する して、外部有識者等の意見を参
また、国際標準化活動に積極的 とともに、必要に応じ、標準化 考としつつ、当該分野の社会的
に参画し国際標準提案も行う。 を効率的に促進するためのアク ニーズを踏まえた標準化体系案
さらに、JIS等として制定さ ションプランを作成する。
を作成する。また、これを踏ま
れた以降は、定期的な見直しを
え、関係機関と十分な意見交換
行うこととする。
を行った上で、標準化を効率的
に促進するために、標準化対象
範囲、作成手順、機構が果たす
(4) 製品安全体系の高度化を目指した調査研究
・消費者が利用する製品の安全性をより高いものにするため、国内外
の製品安全の関連制度に関する勉強会を11回開催した。
・海外の規制について緊急調査を実施し、経済産業省に情報提供をし
た。
・有識者等で構成する研究会を設置し、海外の制度、技術基準につい
て規制・基準体系の構築等に向けた検討を開始した。
生
・ 2.標準化関係業務
福
(1) 高齢者・障害者対応等の分野における標準化
①福祉用具標準化体系案及びアクションプラン
○経済産業省、試験機関、工業会を含めた連絡会での意見を参考に、
民間機関が標準化を行うためのアクションプラン{福祉用具個別製品
規格(標準化対象範囲)、NITEがこれまで実施してきた標準化の
ためのプロセスフロー(作成手順)、工業会、試験機関における実施
手順を勘案した方策等}を作成した。また、このアクションプランに
基づき、民間機関での標準化実施の調査が開始された。(内閣府平成
18年度高齢社会白書にも盛り込まれる。)
○高齢者・障害者配慮部会(H18/08/08開催)の了承の下、福祉用具標
準化体系案策定WGを新たに設置し、福祉用具標準化体系案を作成す
るとともに、これを踏まえ、複数の製品分野に共通して用いられる試
験・評価方法の標準化のうち民間では実施できない部分の規格開発
(2.(1)②参照)のために、機構が果たす役割についてのアクション
プランを併せて、同部会(H19/03/06開催予定)及び標準化業務推進委
員会(H19/03/19開催予定)に提案・報告するとともに、日本工業標準
調査会へ報告する予定である。
- 34 -
役割、民間機関が標準化を行う
ための方策等を盛り込んだアク
ションプランを作成する。
② 高齢者・障害者対応等の分野
の関係機関に対し、機構が担う
広範な業務を通じて得られる情
報、知見等を基に、技術面から
の連携・協力を行うことにより
JIS等の国家標準の整備を推
進する。また、複数の製品分野
に共通して用いられる規格等の
うち民間では実施できない部分
については、自ら標準化に向け
た調査研究等を行うことにより、
JIS原案等の作成を行う。
② 高齢者・障害者対応等の分野
の標準化を行う民間機関及び評
価手法を開発する機関などの関
係機関に対し、これまで得られ
た専門的知見や機構が担う広範
な業務を通じて得られる情報、
知見等を基に、技術面からの連
携・協力をすることによりJI
S等の国家標準の整備を推進す
る。
また、複数の製品分野に共通
して用いられる試験・評価方法
の標準化のうち民間では実施で
きない部分については、外部有
識者等の意見を参考にしつつ、
自ら標準化のための調査研究等
を行う。
なお、第一期から継続となっ
ているテーマについては、引き
続き標準化のための調査研究等
を実施する。さらに、17年度
までに調査研究等が終了した
テーマについては、JIS原案
等の作成を行う。
②-1 関係機関への技術面からの連携・協力
○年代別聴覚閾値分布の標準化(18年度~19年度)
10歳代~70歳代の聴覚閾値
(聞こえる最小の音量)についてデー
タを取得するために、実験方法の確立、マニュアル化、被験者実験を
実施した。また、地域性の確認のために被験者実験を九州大学に委託
し、福岡地区の被験者データを取得した。被験者数は278名(高校
生52名、一般公募及び派遣会社151名、九州大学75名)を達成
した。各年代20名のデータ取得ができた。
本事業についてはISO/TC43/WG1に提案して、ISO7029の改定案とし
て審議を求めている。
また、結果の活用していくため、ISO/TC159/SC5/WG5に担当者がエ
キスパートとして参加した。
○立ち上がり補助いすの工学的安全性評価方法のJIS原案作成
17年度に開発した評価手法をJASPAの補助いすJIS原案作
成委員会に提案し、JIS化の審議に参画した。12月に審議が終了
し、19年春JISが発行される予定である。
○段差解消スロープの工学的安全性評価
JASPAに設置された段差解消スロープ分科会及びJIS原案作
成委員会に参画し、評価方法について技術的な説明を行う等JIS原
案作成に協力した。年度内に審議を終え、平成19年度にJIS化の
予定である。
○体圧分散マットレスの工学的安全性評価
JASPAに設置された体圧分散マットレス標準化分科会及びJI
S原案作成委員会に参画し、評価方法について技術的説明を行い、J
IS原案作成に協力した。また、JIS原案に採用されているNIT
Eが開発した体圧分散性能評価方法について、その実証試験をJAS
PAとの共同研究として行った。年度内に審議を終え、平成19年度
にJIS化の予定である。
②-2 第一期から継続となっているテーマ
○生体親和性インプラント材料のテクノロジーアセスメントの開発(14年度
~18年度、NEDO委託事業)
生体親和性インプラント材料の臨床応用を加速し、短時間で寿命等
の性能を評価できるテクノロジーアセスメント技術を開発し、寿命等
の性能評価に関する標準化を推進するために、18年度は、
・委託業務の担当者(独立行政法人産業技術総合研究所、京都大学再
生医科学研究所他4社)との打合せを平成18年6月2日に第1回目
を開催し、その後、各プロジェクトでの進捗状況を把握しながら、第
1回技術開発委員会を平成18年9月26日に開催した。第2回目は
平成19年2月8日に開催予定である。
・NITEにおいては、髄内釘及びγネイルについて、荷重試験及び
耐久性評価試験の試験条件を検討し試験を実施した他、インプラント
材料の溶出物の分析(外注)については、報告されたデータをもとに
評価方法の検討を行った。
・当該事業は今年度が最終年度となるため、プロジェクト全体で標準
化に資するためのTRの素案を8件(NITE担当部分は2件、生体
インプラントの髄内釘とγーネイル)作成する予定である。
○金属系生体材料の切り欠き感受性評価方法の標準化(16年度~18年
度)
骨プレートや人工関節等の金属製インプラントは、きずによる破壊
が問題になっており、きずによる破壊の原因となる切り欠き感受性に
係る評価方法を標準化することが求められている。18年度は、17
年度に検討したインプラント材料の試験片形状及び試験周波数、デー
タ取得方法及び解析条件等の検討を行い、試験方法の妥当性を検証す
る予定である。
○視覚障害者誘導用ブロック等の視認性に係る標準化(16年度~20年
度)
弱視者の視覚特性(色、輝度コントラスト感度等)計測を行い、視
覚障害者誘導用ブロック等の視認性に係る標準化が強く求められてい
る。18年度は、盲人団体、国立身体障害者リハビリテーションセン
ター及び筑波技術大学等の協力を得て約200名の弱視者の輝度コン
トラスト感度に関する計測を実施した。また、点字ブロック標準化の
審議が行われているISO/TC173/WG7の第4回国際会議にて輝度コント
ラスト感度計測結果の中間発表を行い、視認性について日本から新規
- 35 -
業務項目(以下、「NWI」という。)を出すことが了承された。19
年度は、弱視者200名程度の色に関する計測と100名程度の
フィールドテストを実施しデータを収集するとともに、医学的属性と
合わせた弱視者の視覚特性を解析する予定である。
○高齢者・障害者配慮規格策定のための技術情報の標準化(16年度~
18年度)
ISO/TC159/WG2の国際委員会及び国内委員会に参加して、作成予定
のISO/TRに身体特性分野及びアレルギー分野の記述をする事で了承さ
れた。記述内容については国際委員会及び国内委員会で説明を行い、
委員からの疑問点・質問事項に対して回答して、NITEの主張した
事項について、ほぼ記載されることとなった。また、ISO/TRについて
の各国からのコメントに対しても、適切に回答を行った。
ISO/TRについて、一般向けにいくつかの例示をした冊子を作成し、
見学者に配布するなど、外部に対しての広報を実施する予定である。
○チャンバー法による電子機器からのVOC等放散測定方法の標準化
(16年度~18年度、国委託事業)
室内で使用される電子機器から放散される揮発性有機化合物(VO
C)等を測定する方法を標準化するために、18年度は、JIS原案
作成委員会を設置して、16年度及び17年度の調査結果を踏まえて
作成した測定方法の素案審議に加え、技術調査としてチャンバー性能
確認方法及びコンディショニング条件の調査を実施し、この結果をJ
IS素案に反映するため審議を行い、年度末にはJIS原案を作成す
る予定。
○手すりの工学的安全性評価方法の開発(17年度~18年度)
手すりの転倒防止に係る強度、安定性、耐久性等の工学的安全性の
評価方法開発を目指して、手すりの実使用における問題点を検討する
ため、被験者実験を終了し、現在、強度、耐久性等の機械試験を実施
しているところである。これら実験等のデータを基に手すりに最適な
安全性評価方法を作成し、3月のNITE高齢者・障害者配慮部会で
報告、年度内にJASPAの手すり分科会に評価方法を提供する予定
である。
○浴槽内いす・すのこ(入浴補助用具)の工学的安全性評価(17年
度~18年度)
高齢者の浴槽内での事故を防止し、運動機能の衰えた高齢者の入
浴を補助する浴槽内いす・浴槽内すのこといった入浴補助用具の工
学的安全性を評価する手法が求められている。17年度は、国内外
の関係規格整備実態等の調査を行い、その結果を踏まえ、工学的安
全性評価項目の検討を行った。18年度においては、引き続き評価
手法の検討を行い、安定性、強度、滑り抵抗特性など工学的評価項
目のテストを実施し、その評価結果を取りまとめて、試験方法のJ
IS素案として作成した。このJIS素案は、JASPAが作成す
る製品規格に反映させる予定である。
○体位変換器の工学的安全性評価(17年度~18年度)
体位変換器の工学的安全性評価方法の開発に当たっては、既存規格
の活用等によって効率化を図りながら評価方法の開発を進めた。2月
のJASPAの分科会(JIS素案の作成)で評価項目及び評価方法
の概要説明並びに意見交換を行い、年度内に評価方法の開発を終えJ
ASPAへ提供する予定である。
②-4 JIS原案等の作成
○ IEC 61601-4「オーディオ・ビジュアル機器-ディジタル・オーディオ部
-音響性能の基本測定法-第4部:パーソナルコンピュータ」については、
産総研との共同事業で作成したTR C 0028を踏まえていることから、オー
ディオ・ビジュアル機器としてIECで制定されている61601-1「オーディオ・ビ
ジュアル機器-ディジタル・オーディオ部-音響性能の基本測定法-第1
部:一般事項」及び「オーディオ・ビジュアル機器-ディジタル・オーディオ
部-音響性能の基本測定法-第2部:一般消費者用」として、18年度にJ
IS原案を作成する予定。
○報知光の視認性評価方法TR提案
15年度調査研究後に旧JISフォーマットで作成していたTR素
案を大幅に加筆、修正し、新JISフォーマットに対応するTR案を
作成した。年度内に新規TR案を作成する予定である。
③ 国際標準化機構(ISO)、国際
電気標準会議(IEC)の各種委員
会等に積極的に参画・提案し、
我が国の国際標準化活動に貢献
する。
③ これまで得られた専門的知見
や機構が担う広範な業務を通じ
て得られる情報、知見等を基に、
国際標準化機構(ISO)、国際
電気標準会議(IEC)の各種
③-1 ISO/TC61(プラスチック)/SC2(機械的性質)
9月に横浜で開催された同TC総会でWG2(硬度及び表面特性)のプ
ロジェクトリーダー(以下、PLという。)としてDIS19252「耐傷性評
価方法」投票を実施。
また、WG7(破壊じん性試験)ではコンビーナ及びPLとして、CD188
- 36 -
委員会等に、幹事、コンビーナ、
プロジェクトリーダ等として国
際会議に積極的に参画し、調査
研究等に基づく国際提案を行う
とともに、引き続き、国際幹事
国、国際事務局及び国内事務局
の運営を適切に行う。
また、ISO/TC159/SC3/WG5(規
格応用の基本方針)については、
その関連作業がほぼ終了してい
ることから、当該WG存続の可否
について関係機関と検討を行う。
(幹事、コンビーナ、プロジェ
クトリーダ等として参画する委
員会)
ISO/TC61(プラスチック)
ISO/TC159(人間工学)
ISO/TC173(障害のある人の
ための支援製品)
IEC/TC89(耐火性試験)
(国際幹事国)
ISO/TC159/SC3(人体測定と
生体力学)
(国際事務局)
ISO/TC173/WG1(歩行補助具)
ISO/TC173/WG7(歩行者領域
における視覚障害者誘
導のための設備と方法)
(国内事務局)
ISO/TC173/WG1(歩行補助具)
74「薄肉材料の破壊じん性試験方法」投票を予定するとともに、コン
ビーナとして他の5プロジェクト案件の審議を行った。
更に、WG7コンビーナとしてISO/TC61/SC2における活動を円滑に進
めるため、欧州を中心としてプラスチックの破壊力学分野の専門家が
一堂に会するESIS(欧州構造物健全性協会)/TC4(Polymers and Com
posites)に参加し、ISOにおける動向を伝えて理解を求めるとともに、
欧州における動向についての最新情報を把握する活動を行った。
③-2 ISO/TC159(人間工学)
SC3(人体計測と生体力学)の国際幹事(以下、「セクレタリー」と
いう。)としてSC3を積極的に運営し、2規格(ISO15535「人体測定D/B
作成のための一般的条件」、ISO11226「人間工学-静的作業姿勢の評
価」)のIS化及び3規格(15536-2「人間工学-コンピュータマネキン
とボディーテンプレート-コンピュータマネキンの機能の検定と寸法
の実証」、11228-2「人間工学-手作業-押し引き作業」、11228-3「人
間工学-手作業-軽負担繰り返し作業」)のFDIS投票を実施すると共
に10月にサンフランシスコでSC3総会を開催し、SC3/CAG(議長アド
バイザリーグループ)を設立すると共に、SC3セクレタリーとして参
画し、SC3活性化に係る提言書の採択と不活動なWG(WG2及びWG5)を廃
止することを決定した。
TC159/WG2(特別な配慮を必要とする人々のための人間工学)では、
エキスパートとして参加し、NITEの調査研究データ(NITE人間特
性データベース及びアレルギー)をテクニカルレポート(22411「Ergo
nomic data and ergonomic guidelines for the application of ISO
/IEC Guide 71 in standards related to products and services to
address the needs of older persons and persons with disabilit
ies」として提案(DTR投票結果集計中)。NITE人間特性データベースの
引用は,当該データベースの有効性を広く国内外に知らしめることに
なる。
③-3 ISO/TC173(福祉用具)
○「歩行補助具用先ゴムの耐久性試験方法及び要求事項」
歩行を模したメトロノーム型耐久性試験装置及び相対的に路面が揺
動する床面揺動式耐久性試験装置の2種類の試験器を開発し、国際医
療福祉大学との共同研究により実施した被験者計測データを元に、新
規業務項目(NWI)としてPLを含めて提案した。
○TC173/WG1(歩行補助製品)
国内事務局として、4件のプロジェクトを推進すると共に、エキス
パートとして、「歩行補助具用先ゴムの摩擦試験方法及び要求事項」
の委員会原案(CD)コメントへの対応のため、低温摩擦試験を実施
し、試験温度条件の了承を得るとともに、修正・追加提案をする等、
DIS投票の実施に貢献した。(今年度DIS投票予定)
○TC173/WG7(歩行者領域における視覚障害者誘導のための設備と方
法)
国際事務局として、2件のプロジェクトを推進すると共に、10月
にフランスの協力を得てリヨンにおいて開催し、「視覚障害者誘導ブ
ロック」を国際規格案(DIS)として登録準備をするなど、積極的にコ
ンビーナの支援を実施した。
③-4 IEC/TC89(耐火性)
WG12(耐火耐熱試験)にエキスパートとして参加し、積極的に日本
提案を実施(TS/CD段階)。
③-5 ISO/IEC/JTC1(情報技術)
SC28(事務機器)にファーストトラックで提案されたDISに対し、
技術的側面からの提案を行い国内事務局をサポート。
④ 作成した原案が、JIS、T
S(標準仕様書)、TR(標準報
告書)、IS(国際標準)として
制定された後は、関連する国際
規格の動向に注意を払いつつ、
5年以内に定期的な内容の見直
しを行う。
④ 見直し期限の近づいた以下の
TR(標準報告書)について、
関係する国際規格の動向に注意
を払いつつ、内容の見直しを開
始する。
・TR S 0001-2002「消費生活製
品の報知音等の設計指針-生
活環境音データベース」
・TR Z 0024-2002「きゅう(嗅)
覚によるにおいの同定能力測
定方法」
④見直し期限の近づいたTR(標準報告書)
○TR S 0001-2002 「消費生活製品の報知音等の設計指針-生活環境
音データベース」については、JIS S 0014「高齢者・障害者配慮設計
指針-消費生活製品の報知音-妨害音及び聴覚の加齢変化を考慮した
音圧レベル」としてJIS化されたことから、廃止する予定。
○TR Z 0024-2002 「きゅう(嗅)覚によるにおいの同定能力測定方
法」については、TS(標準仕様書)とすることとした。
- 37 -
(2) 製品の安全確保のための標準 (2) 製品の安全確保のための標準 (2) 製品の安全確保のための標準
化
化
化
上記1.の業務を通じて得ら
上記1.の業務を通じて得ら
上記1.の業務を通じて得ら
れる知見等を活用し、事故の未 れる知見等を活用し、事故の未 れる知見等を活用し、事故の未
然・再発防止の観点、製品のよ 然・再発防止の観点、製品のよ 然・再発防止の観点、製品のよ
り高い安全性の確保の観点等か り高い安全性の確保の観点から、 り高い安全性の確保等の観点か
ら、必要に応じて製品安全4法 以下の業務を行う。
ら、以下の業務を行う。
の技術基準等の改正案の提案等 ① 事故情報の収集、分析、事故 ① 経済省の意見を踏まえ、事故
を行う。また、複数の製品分野 原因の究明、再発防止措置の評 情報の収集、分析、事故原因の
に共通して用いられる規格の原 価、事故動向の分析等の業務を 究明、再発防止措置の評価、事
案作成等を行う。さらに、消費 通じて得られる知見等を活用し、 故動向の分析等の業務を通じて
者が利用する製品の安全に係る 必要に応じて、製品安全4法の 得られる知見等を活用し、製品
規準・規格の体系に関する産業 技術基準の改正案や、関連する 安全4法の技術基準や関連する
界における自主的な取組に関し 任意規格の改正案の提案等を行 任意規格のあり方について、検
て適切なアドバイス等も併せて う。
討を開始する。
行う。
② 消費者が利用する製品につい ② 経済省の意見を踏まえ、消費
て、複数の製品分野に共通して 者が利用する製品について、複
用いられる規格の原案を作成す 数の製品分野に共通して用いら
るとともに、これに関連する業 れる規格原案の検討を開始する
界の自主基準作成等の取組に対 とともに、これに関連する業界
して、適切なアドバイスを行う。 の自主基準作成等の取組に対し
て、適切なアドバイスを行う。
(2)製品の安全確保のための標準化
上記1.の業務を通じて得られる知見等を活用し、
① 経済産業省の意見を踏まえ、事故情報の収集、分析、事故原因の
究明、再発防止措置の評価、事故動向の分析等の業務を通じて得られ
る知見等を活用し、製品安全4法の技術基準や関連する任意規格のあ
り方について、検討を行い、報告書を作成する予定。(平成18年度
経済産業省委託事業「製品安全基準の整備(安全規格体系の調査)
」
)
。
(再掲:1.参照)
(3) 人間特性に係る技術的データ (3) 人間特性に係る技術的データ (3) 人間特性に係る技術的データ
等の提供
等の提供
等の提供
製品の安全で使いやすい設計
製品の安全で使いやすい設計
製品の安全で使いやすい設計
に資するため、企業等における に資するため、企業等における に資するため、企業等における
製品設計などの際に考慮すべ データ収集・分析を促進する観 データ収集・分析を促進する観
き、安全・安心に係る動態、感 点から、以下の業務を行う。
点から、以下の業務を行う。
覚等の基本人間特性に関わる ① 基本人間特性に関わるデータ ① 基本人間特性に関わるデータ
データについては、充実・更新、 の充実・更新、維持管理は、効 の充実にあたっては、新たに整
維持管理を効率的に行うととも 率的に行うとともに、データの 備すべきデータ項目の検討及び
に、企業等におけるデータ収 更新にあたっては、その必要性 そのプライオリティ付けを、外
集・分析を促進する観点から、 を判断した上で行う。
部有識者等の意見を踏まえて行
収集等に必要な計測手法の標準
う。さらに、我が国の人間特性
化を行う。
データベースのネットワーク作
成のための作業を行う。
また、(1)②の調査研究等で得
られたデータのうち、感覚特性
に係るデータであって社会的
ニーズの多いものについては、
基本人間特性に関わるデータ
ベースへの追加を検討する。
(3) 人間特性に係る技術的データ等の提供
①基本人間特性に関わるデータの充実
○人間特性計測業務検討委員会を再編し、第1回委員会を10月5日、
第2回を1月29日(予定)に開催し、取得すべきデータ項目を、優
先度などを考慮して次のとおり確定した。
・関節特性(関節発揮トルク、関節可動域等)
・運動属性(筋力、柔軟性、平衡機能、反射等)
・生活におけるパフォーマンス指標(歩行など具体的な日常生活動
作を想定した特性)
○人間特性データベースのネットワーク化の最初のステップとして、
厚生労働省、文部科学省及び防衛庁の人間DB関係部署を訪問し、ネッ
トワーク化に向けた協力について意見交換を行った。その結果、今年
度は、NITEの人間特性DBから厚生労働省の「国民健康・栄養調
査」データ及び文部科学省の「体力運動能力調査」データへのリンク
を張ることとした。
○更に、九大-NITE連携協力協定を締結し、人間特性データベース
のネットワーク化の基盤を強固な位置づけとした(平成17年1月9日
日刊工業新聞一面トップ記事で「人間特性に関する九大-NITE連携
協力協定」が紹介)。
○また、感覚特性(聴覚、視覚など)に係るデータであって社会的なニー
ズ の多いものについては、基本人間特性に係わるデータベースへ追
加をする方向で、別途、19年度から人間感覚データベースの構築を
行うこととした。
○キッズデザイン協議会子ども身体特性計測研究会へ加入し子ども身
体特性計測の動向等の情報収集、NITE人間DBの広報を行った。
○第1期DBデータを基に人間動態特性DB冊子(配布版)を作成し
た。
② 基本人間特性計測手法の標準
化にあたっては、外部有識者の
意見を踏まえて、ニーズの多い
特性を選定し、計測手法を確立
する。また、確立した計測手法
及びデータはインターネット等
により広く公開する。
②基本人間動態特性計測手法の標準化
○基本動作における動態特性の推定ツールとして、関節発揮トルク
特性の取得方法の精査を行った後、肩・肘関節発揮トルク特性を2
リンク機構モデルにあてはめ、操作力楕円理論及びヒトの筋特性(2
関節筋特性)を考慮したモデル式による発揮力推定(計測)手法を
確立した。また、確立した手法による推定値と実際に発揮できる持
ち上げ力との比較を行い、モデルの妥当性検証を行った。
○モデル式及び検証データは年度内にホームページで公開できる見込
みである。
② 基本人間動態特性計測手法の
標準化にあたっては、①の検討
と併行して、新たに整備すべき
項目のうち、計測手法が確立し
ていない項目の中から、外部有
識者等の意見を踏まえて、ニー
ズの多い項目を選定し、その項
目に係る計測手法を確立する。
計測手法を確立するにあたって、
基本動作における動態特性の推
定ツールとしてのモデル等の活
用を検討する。
確立した手法及び検証データ
は、インターネット等により広
く公開する。
② 経済産業省の意見を踏まえ、消費者が利用する製品について、複
数の製品分野に共通して用いられる規格原案の検討を開始するととも
に、これに関連する業界の自主基準作成等の取組に対して、適切なア
ドバイスを行った。(再掲:2.(1)参照)
- 38 -
生
3.講習関係業務
3.講習関係業務
3.講習関係業務
・
(1) 電気工事士法に基づく講習関 (1) 電気工事士法に基づく講習関 (1) 電気工事士法に基づく講習関 福
係業務
係業務
係業務
電気工事士法に基づく講習を
電気工事士法に基づく講習を
電気工事士法に基づく定期講
的確に実施する。
的確に実施する。
習を的確に実施する。
3.講習関係業務
電気・ガス消費機器設置工事の欠陥による災害の発生を防止して国
民に危害が及ばないようにするため、工事に従事する資格者に対して
新技術、事故事例等の知識を習得させるための定期的な講習の受講義
務がそれぞれの法令で定められている。
同法の目的達成のためには、講習実施機関として独立行政法人が行
うべきとの考え方の下、NITEが指定され実施している。
(1) 電気工事士法に基づく講習関係業務
○今年度は、受講対象者数が約2.7万人(前年度約10万人)であ
るが、これに的確に対応するために全国で229回(前年度は、6
49回)の講習実施計画を立て、計画どおり平成18年12月末ま
でに159回の講習を開催し、合計16,763人が受講した。年
度末までに23,500人受講予定。
○法定期限内に受講できるよう、受講対象者約2.7万人に対して、
ダイレクトメールにより講習案内を送付したことに加え、NITE
のHPに講習開催案内を掲載し3月末までに18回更新(見込み)
(平成18年12月末までに15回更新を行った。
)、また、業界新
聞(1社)でも定期講習の広告掲載し、受講促進のための広報を行っ
た。
なお、平成17年度にポスター及びリーフレットを作成し関係団
体等に配付したが、追加配分依頼に応じている。
○行政サービスの向上の観点から、平成16年度から土曜日・日曜日
にも講習を開催することとし、全開催回数に占める土日開催回数の
比率を19.7%(平成17年度は、12.3%)に上げて、より
受講しやすい環境を提供した。
○講習業務の円滑な運営を図るため、全国9地区で電気工事士法に係
る行政担当者、電気工事関係団体の代表で構成する定期講習運営連
絡調整会議を計画どおり平成18年11月末までに開催した。
○受講申込者と手数料入金の照合作業を電子処理により確実に実施し
ている。
○受講案内のほかに3回の受講要請をしたにも関わらず受講申込をし
ない者に対しては、免状を交付した都道府県に当該者情報を提供し、
受講指導するように要請を行っているが、一部の県(静岡県、広島
県)については、今年度新たにNITEとの連名による受講要請を実施
した。
○アウトソーシング推進の一環として、地域における講習需要の把握、
地域別講習実施計画の策定に係る業務をこれまでの請負付託契約に
新規追加して請け負わせた。
○講師及び会場責任者の緊急時の手配時等を確実かつ円滑に行わせる
とともに謝金、旅費等の支払い事務処理を外部化することとし、こ
れらの役務を一体化して請負付託することによりアウトソーシング
の推進を図った。これにより、12月末現在で、延べ講師477人
及び会場責任者159人を講習会場に手配した。
講習実績(18年度は12月末現在)
受講者数
開催数
18年度
16,763人
159回
17年度
85,279人
649回
16年度
170,435人
1,359回
15年度
120,786人
970回
14年度
20,137人
179回
(2) 特定ガス消費機器の設置工事 (2) 特定ガス消費機器の設置工事 (2) 特定ガス消費機器の設置工事
の監督に関する法律に基づく講 の監督に関する法律に基づく講 習関係業務
習関係業務
習関係業務
特定ガス消費機器の設置工事
特定ガス消費機器の設置工事
特定ガス消費機器の設置工事 の監督に関する法律に基づく資
の監督に関する法律に基づく講 の監督に関する法律に基づく講 格講習、認定講習及び再講習を
習を的確に実施する。
習を的確に実施する。
的確に実施する。
(2) 特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律に基づく講習関
係業務
○資格講習、認定講習及び再講習について全国で133回(平成17
年度は、143回実施。)の講習実施計画を立て、計画どおり18
年12月末までに90回の講習を開催し、合計約7,509人が受
講した。年度末までに133会場で10,200人が受講予定。
○監督者の資格を有している者に対しては、資格が失効しないよう、
受講対象者約9.5千人に対して、ダイレクトメールにより再講習
案内書を送付し、9月及び1月に未申込者に受講要請を行ったこと
に加え、資格講習、認定講習及び再講習の講習案内をNITEのH
Pに掲載し、(12月末までに11回更新)3月末までに14回更
新(見込み)を行い逐次開催情報を提供した。
○ガス消費機器設置工事監督者の法的資格制度(資格講習)に関し、
特定ガス消費機器の設置工事における資格の必要性を啓発するパン
- 39 -
フレットを工事会社等に配付した。
○業界新聞2社に資格・認定講習や再講習の案内記事を延べ3回掲載
し、受講促進のための広報を行った。
○資格講習における修了試験の試験問題の作成、試験の実施、合格者
への資格証の交付を問題なく確実に実施している。
○アウトソーシング推進の一環として、地域における講習需要の把握、
地域別講習実施計画の策定に係る業務をこれまでの請負付託契約に
新規追加して請け負わせた。
>>データベースの構築について
第一種電気工事士免状取得者及び特定ガス消費機器設置工事監督
者資格取得者の受講管理のために新たなデータベースの構築を1
月に完了。
講習実績(18年度は12月末現在)
資格講習
認定講習
18年度
640人 18回 216人 4回
17年度
901人 28回 288人 8回
16年度 1,037人 28回 309人 8回
15年度 1,215人 28回 545人 8回
14年度 1,317人 28回 239人 10回
4.経済産業省に係る法令等に基
づく製造事業者への立入検査等
業務
経済産業省に係る法令等に基づ
く、次の立入検査等を的確に実施
する。
再講習
6,653人 68回
11,286人 107回
11,962人 114回
10,221人 107回
13,270人 126回
生
4.経済産業省に係る法令等に基 4.経済産業省に係る法令等に基 ・ 4.経済産業省に係る法令等に基づく製造事業者への立入検査等業務
づく製造事業者への立入検査等業 づく製造事業者への立入検査等業 福
増大する各法令の立入検査等を効果的に執行するため窓口を一本化
務
務
して、公正・中立性や守秘義務に加え、技術的専門性と法規制に係る
経済産業省に係る法令に基づく、 経済産業省に係る法令等に基づ
行政的手法をもって運用している。
次の立入検査等を的確に実施する。く、次の立入検査等を的確に実施
する
① 工業標準化法に基づく認証
製造業者等及び認証加工業者に
対する立入検査等
① 工業標準化法に基づく認証製
造業者等及び認証加工業者に対
する立入検査等
工業標準化法に基づく認証製
造業者等及び認証加工業者に対
する立入検査は、経済産業大臣
の指示に従って製造品質管理体
制、加工品質管理体制等を検査
して、その結果を経済産業大臣
に速やかに報告する。
また、工業標準化法に基づく
JISマーク表示製品等の法適
合状況を把握するための試買検
査を行う。
① 工業標準化法に基づく認証製
造業者等及び認証加工業者に対
する立入検査等
工業標準化法に基づく認証製
造業者等及び認証加工業者に対
する立入検査は、経済産業大臣
の指示に従って製造品質管理体
制、加工品質管理体制等を検査
して、その結果を経済産業大臣
に速やかに報告する。
また、工業標準化法に基づく
JISマーク表示製品等の法適
合状況を把握するための試買検
査を行う。
①工業標準化法に基づく認証製造業者等及び認証加工業者に対する立
入検査は、経済産業大臣から立入検査の指示はなく実施していない。
なお、大臣からが指示があった場合、いつでも立入検査員証を発行
し検査を実施する体制の維持に努めている。(17年度 0件)
また、JISマーク表示製品等の規格適合性を確認するための試買
検査は、試買検査運営委員会を開催して試買対象6品目を選定し、試
買製品の調査、買上、試験機関への依頼、結果の取りまとめ等につい
て委託先を公募し、役務契約を締結した。試買検査結果については、
必要な場合、技術専門家WGを募り技術的評価を受けた後、試買検査
運営委員会を開催して最終評価を行う予定。その成果は、国が必要に
応じて立入検査等を行い、適正・厳正に工業標準化法による事後措置
を講じている。(17年度6品目)
② 工業標準化法の一部を改正
する法律(平成16年法律第9
5号)による改正前の工業標準
化法に基づく認定製造(加工)
業者に対する立入検査(平成2
0年9月30日まで実施。)
② 工業標準化法の一部を改正す
る法律による改正前の工業標準
化法に基づく認定
製造(加工)業者に対する立
入検査工業標準化法の一部を改
正する法律(平成16年法律第
95号)による改正前の工業標
準化法に基づく認定製造(加工)
業者に対する立入検査は、経済
産業大臣の指示に従って製造業
者等の品質管理、技術的生産条
件等を検査して、その結果を経
済産業大臣に速やかに報告する。
(平成20年9月30日まで実
施。)
② 工業標準化法の一部を改正す
る法律による改正前の工業標準
化法に基づく認定製造(加工)
業者に対する立入検査
工業標準化法の一部を改正す
る法律(平成16年法律第95
号)による改正前の工業標準化
法に基づく認定製造(加工)業
者に対する立入検査は、経済産
業大臣の指示に従って製造業者
等の品質管理、技術的生産条件
等を検査して、その結果を経済
産業大臣に速やかに報告する。
(平成20年9月30日まで実
施。)
②工業標準化法の一部を改正する法律による改正前の工業標準化法に
基づく認定製造(加工)業者に対する立入検査は、経済産業大臣から
指示のあった125工場のうち、認定辞退、不明工場の4工場を除く
79工場について立入検査を実施した。(4月~12月)
18年度
125件(3月末見込み)
17年度
96件
16年度
133件
15年度
131件
14年度
145件
13年度
150件
③ 製品安全4法に基づく製造
事業者等に対する立入検査
③ 製品安全4法に基づく製造事
業者等に対する立入検査
製品安全4法に基づく製造事
業者等に対する立入検査は、経
済産業大臣の指示に従って製造
工程、品質管理状況等を検査し
て、その結果を経済産業大臣に
③ 製品安全4法に基づく製造事
業者等に対する立入検査
製品安全4法に基づく製造事
業者等への立入検査は、経済産
業大臣の指示に従って製造工程、
品質管理状況等を検査してその
結果を経済産業大臣に速やかに
③製品安全4法に基づく製造事業者等に対する立入検査は、経済産業
大臣からの指示のあった300件のうち、事業者不明、倒産廃業の1
2件を除く253件について立入検査を実施した。(4月~12月)
18年度
300件(3月末見込み)
17年度
300件
16年度
250件
15年度
273件
- 40 -
速やかに報告する。
報告する。
14年度
13年度
112件
48件
④ 計量法(適合性認定分野で
実施するものは除く。)に基づ
く届出製造事業者等に対する立
入検査等
④ 計量法(適合性認定分野で実
施するものは除く。)に基づく届
出製造事業者等に対する立入検
査等
計量法に基づく届出製造事業
者等に対する立入検査は、経済
産業大臣からの指示に従って工
場等を検査して、その結果を経
済産業大臣に速やかに報告する。
また、計量法に基づく指定製
造事業者制度における事務への
支援は、指定製造事業者制度関
係事務処理要領に係る事務のう
ち、経済産業省から依頼のあっ
た事務を支援する。
④ 計量法(適合性認定分野で実
施するものは除く。)に基づく届
出製造事業者等に対する立入検
査等
計量法に基づく届出製造事業
者等に対する立入検査は、経済
産業大臣からの指示に従って工
場等を検査して、その結果を経
済産業大臣に速やかに報告する。
また、計量法に基づく指定製
造事業者制度における事務への
支援は、指定製造事業者制度関
係事務処理要領に係る事務のう
ち、経済産業省から依頼のあっ
た事務を支援する。
④計量法(適合性認定分野で実施するものは除く。)に基づく届出製
造事業者等に対する立入検査は、経済産業大臣から立入検査の指示は
なく実施していない。
なお、大臣から指示があった場合、いつでも立入検査員証を発行し
検査を実施する体制の維持に努めている。(17年度 0件)
⑤ 家庭用品品質表示法に基づ
く製造業者等に対する立入検査
⑤ 家庭用品品質表示法に基づく
製造業者等に対する立入検査
家庭用品品質表示法に基づく
製造業者等に対する立入検査は、
経済産業大臣の指示に従って同
法の遵守状況を検査して、その
結果を経済産業大臣に速やかに
報告する。
⑤ 家庭用品品質表示法に基づく
製造業者等に対する立入検査
家庭用品品質表示法に基づく
立入検査は、同法第19条第4
項に基づく経済産業大臣の指示
に従って同法の遵守状況を検査
してその結果を経済産業大臣に
速やかに報告する。
⑤家庭用品品質表示法に基づく製造事業者等に対する立入検査は、経
済産業大臣から立入検査の指示はなく実施していない。
なお、大臣からが指示あった場合、いつでも立入検査員証を発行し
検査を実施する体制の維持に努めている。(17年度 0件)
⑥ 製品安全4法で定める「主
務大臣による適合性検査業務実
施」に係る業務
⑥ 製品安全4法で定める「主務
大臣による適合性検査業務実施」
に係る業務
天災その他の事由により国内
(外国)登録検査機関が製品安
全4法に定める適合性検査を実
施できなくなった場合において、
経済産業大臣の指示に基づき機
構が当該検査を的確に実施でき
るよう既存技術を維持する。
⑥ 製品安全4法で定める「主務
大臣による適合性検査業務実施」
に係る業務
天災その他の事由により国内
(外国)登録検査機関が製品安
全4法に定める適合性検査を実
施できなくなった場合において、
経済産業大臣の指示に基づき機
構が当該検査を的確に実施でき
るよう既存技術を維持する。
⑥製品安全4法で定める「主務大臣による適合性検査業務実施」に係
る業務は、経済産業大臣からの適合性検査の指示はなく実施していな
い。
なお、大臣から指示があった場合、当該検査を的確に実施できるよ
う製品安全4法等の業務を通じ既存技術の維持に努めている。(17
年度 0件)
5.化学兵器の禁止及び特定物質 5.化学兵器の禁止及び特定物質 5.化学兵器の禁止及び特定物質
の規制等に関する法律関係業務 の規制等に関する法律関係業務
の規制等に関する法律関係業務
(1) 国際機関による検査等への立 (1) 化学兵器の禁止及び特定物質 (1) 化学兵器の禁止及び特定物質
会い
の規制等に関する法律(化学兵 の規制等に関する法律(以下「化
化学兵器の禁止及び特定物質の規 器禁止法)第30条第5項に基 学兵器禁止法」という。)第30
制等に関する法律第30条第5 づく国際機関による検査等の立 条第5項に基づく国際機関によ
項に基づく国際機関による検査 会い業務(オンサイト分析を含 る検査等の立会い業務(オンサ
等の立会い業務(オンサイト分 む)については、同条第6項に イト分析を含む。)については、
析を含む。)を的確に実施する 基 づ く 経 済 産 業 大 臣 の 指 示 に 同条第6項に基づく経済産業大
とともに、同法の適正な施行の 従って的確に実施して、その結 臣の指示に従って的確に実施し
ため必要に応じて国際機関の動 果を経済産業大臣に速やかに報 て、その結果を速やかに経済産
向の調査を行う。
告する。
業大臣に報告する。
(1) 国際機関による検査等の立会い業務については、全て経済産業大
臣の指示に従って的確に実施し、その結果を速やかにに経済産業大臣
に報告した。なお、オンサイト分析は実施されなかった。
(実施件数は公表できないために口頭報告。)
(2) 立入検査等
(2) 化学兵器禁止法第33条第4 (2) 化学兵器禁止法第33条第4
同法第33条第4項に基づく立入 項に基づく立入検査等について 項に基づく立入検査等について
検査等を的確に実施する。
は、同条第5項に基づく経済産 は、同条第5項に基づく経済産
業大臣の指示に従って的確に実 業大臣の指示に従って的確に実
施して、その結果を経済産業大 施して、その結果を速やかに経
臣に速やかに報告する。
済産業大臣に報告する。
(2) 立入検査等については、経済産業大臣の指示に従って的確に実施
して、その結果を速やかに経済産業大臣に報告した。
(実施件数は公表できないために口頭報告。)
(3) 上記の立会い業務及び立入検 (3) 上記の立会い業務及び立入検
査等業務を的確に実施するため、 査等業務を的確に実施するため、
特に以下の措置を講ずる。
以下の措置を講ずる。
① 化学兵器禁止法に規定された ①化学兵器禁止法に規定された
特定物質、指定物質及びこれら 特定物質、指定物質及びこれら
の関連物質の分析能力の向上を の関連物質の分析能力の向上を
(3) 上記の立会い業務及び立入検査等業務を的確に実施するため、
以下の措置を講じた。
①11月から12月にかけて化学物質評価研究機構と合同で分析実験
を良好に実施し、その結果を3月に経済産業省に報告した。
- 41 -
行う。
行うため、化学兵器関連物質の
分析経験のある国内の分析機関
と合同で分析実験を行うととも
に、立会い現場における分析対
応を確実にするために必要に応
じて立会対象事業者等の現場に
おける模擬分析を実施する。
② 必要に応じ国際機関による検
査等の対象事業所の実態調査を
行う。
②国際機関による検査等の対象
事業所のうち、約10事業所に
対し実態調査を行う。
②経済産業大臣の指示により、国際機関による検査等の対象事業所の
うち10以上の事業所に対し実態調査を行い、その結果を速やかに経
済産業大臣に報告した。(実施件数は公表できないために口頭報告。)
③ 国際合意形成への貢献と分析
方法の整合性確保のため、必要
に応じ国際機関の関連会合等に
参加する。
③国際合意形成への貢献と分析
方法の整合性確保のため、化学
兵器禁止機関(OPCW)にお
ける分析方法、査察に必要な装
備等に関する会合、OPCW等
が主催する研修が実施された場
合には、積極的に参加する。
③国際合意形成への貢献と分析方法の整合性確保のため、以下の活動
を行った。
9月に、「現地分析試行のためのOPCWと日本の2者間協議」に参加、
日本としての意見を適切に表明すると共に必要な情報を収集し、現地
分析試行受入のための日本側・OPCW側 双方の実施体制整備に貢献し
た。
11月に、韓国で実施された「国内当局者のためのアジアセミナー」
に参加し、日本の国際検査受け入れ経験を紹介する事によりアジア各
国の国際検査受け入れに対しての理解向上に貢献した。
2月にインドネシアで実施された日豪セミナーに講師として参加し、
インドネシアにおける国際検査受入に対しての理解向上に貢献した。
④国際機関による検査等におい
て、オンサイト分析が的確に行
えるよう我が国として積極的に
支援を行う。
④国際機関による検査等において、オンサイト分析が的確に実施され
るために、9月の協議で得た情報を基に全対象事業所の調査を実施し、
また関係機関・運送会社等と詳細な打ち合わせを行い、我が国として
積極的に支援が行える体制を整えた。
⑤外務省と経済産業省で行って
いる国際機関や他の締約国にお
ける申し立てによる査察(チャ
レンジ査察)の実施についての
検討会議に参加し、チャレンジ
査察訓練や産業査察受入れの経
験を生かした的確な助言を行い、
我が国における受入体制整備を
積極的に支援を行う。
⑤外務省と経済産業省で行っている国際機関や他の締約国における申
し立てによる査察(チャレンジ査察)の実施についての検討会議は、
OPCWがオンサイト分析の19年に試行することを表明したためにその
対応に追われることとなり実施されなかったが、チャレンジ検査に用
いられる装備品についてOPCWより新たに情報を入手、対策について検
討し、経済産業省に報告し受け入れ態勢整備に貢献した。
- 42 -
中
期
目 標
A.共通事項
1.戦略的な人材育成の推進
業務内容の高度化及び専門化
並びに企画立案機能の強化に対
応するため、必要となる人材像
を明らかにするとともに、これ
に向けたキャリアパスを考慮し
た、中長期的視点に立った戦略
的な人材の育成、登用を図る。
2.戦略的な広報の実施
機構の業務内容とその成果及
び重要性について、広く国民に
理解が浸透し、機構の発信する
技術に関する情報がより広く活
用されるよう戦略的な広報を行
う。
中
期 計
画
平成18年度計画
分
野
平成18年度実績
A.共通事項
A.共通事項
1.戦略的な人材育成の推進
1.戦略的な人材育成の推進
職員の技術能力及び企画立案能 (1) 職員の技術能力及び企画立案
力の向上のため、必要となる人材 能力の向上のため、必要となる
像に向けたキャリアパスを考慮し 人材像に向けたキャリアパスを
つつ、内部教育訓練を積極的に実 考慮しつつ、新規採用職員、中
施するほか、国際機関や外部専門 堅職員、管理職等を対象とした
機関の行う研修に積極的に参加す 階層別研修、技能研修のほか、
るとともに、中長期的視点に立っ 各分野における内部教育訓練を
た戦略的な人材育成を図るため、 積極的に実施する。
独立行政法人産業技術総合研究
所、大学等の関係機関との人事交
流、国際会議等への若手職員の派
遣、専門的能力を有する人材の登
用等を積極的に行う。
A.共通事項
1.戦略的な人材育成の推進
(1) 研修、内部教育訓練
a.キャリアパスの検討
各部門の計画課長級からなるキャリアパス検討会を実施し、NITEに
相応しいキャリアパスについて検討を行った。
①キャリアパス検討回を9回開催し、各部門が必要とする技術スキル
の要素抽出を行い、部門別、業務別に体系的にまとめ、ロジックツリー
として作成した。
②各部門の組織像・人材像の検討を行った。
③職制その他を含めた制度設計を、キャリアパスのグランドデザイン
としてとりまとめ、事務局案を提示した。
④検討結果を内部公開し職員等の意見を集約しつつある。
b.研修
実施要領(研修計画)のイントラ掲示による周知、受講命令の電子
メール化等の事務簡素化を図りつつ、以下の研修を実施した。
①新規採用職員 新規採用職員及び選考採用職員11名が受講。
②中堅職員 主任級研修を1科目追加し、述べ103名が受講。主査
級研修を実施し44名が受講。
③管理職等 次期管理職員である専門官級18名に対しマネジメント
研修等を実施。管理職員に対し、課題解決型目標管理制度及び人事
評価制度に関する研修を実施し、述べ120名が受講した。
④その他 国際会議等に対応するための高度なマンツーマンによる英語研修
を実施し、13名が受講。
⑤各分野の内部教育訓練等 微生物の分類学に関する英文教科書の輪
読会、毒性勉強会、認定研究会等専門知識等を習得する勉強会を延
べ196回開催した。
(2) 職員の専門的技術の取得・向
上のため、各省庁、団体、外部
専門機関等の行う研修に積極的
に参加する。
(3) 中長期的視点に立った戦略的
な人材育成を図るため、独立行
政法人産業技術総合研究所、大
学、行政機関等内外の関係機関
との人事交流、国際会議等への
若手職員の派遣、専門的能力を
有する人材の登用等を積極的に
行う。
(2) 外部研修
専門技術の取得等のために、各省庁、外部専門機関等が主催する
88研修に参加した。
2.戦略的な広報の実施
2.戦略的な広報の実施
機構の業務内容とその成果や重
機構の業務内容とその成果や重
要性について、広く国民に理解が 要性について、広く国民に理解が
浸透し、機構の発信する技術に関 浸透し、機構の発信する技術に関
する情報がより広く活用されるよ する情報がより広く活用されるよ
うにするため、広報戦略を策定し、 うにするため、広報戦略を策定・
これに基づいた広報を行う。
改訂するとともに、これに基づい
て以下の広報活動を実施する。
(1) 各分野における業務成果の活
用を図るため、主要なユーザー
に対して成果発表会を開催する
とともに、各分野の展示会等に
積極的に参加する。
(3) 戦略的人材育成
①人事交流 経済産業省に20名(うち4名は併任)、関係機関(新
エネルギー・産業技術総合開発機構)へ1名出向している。
経済産業省から10名、産業技術総合研究所から1名を受け入れて
いる。
②国際会議 ACM Data NetworkWG、OECD新規化学物質タスクフォース
APLAC会議、ISO/COPOLCO(消費者政策委員会)総会等へ出席させる
等、40代以下の若手職員延べ70名を国際会議に出席させる又は
海外調査を実施させる等で海外に派遣した。
③人材登用 バイオ分野及び認定分野の専門家各1名(計2名)を新
たに、選考採用した。また、バイオ分野及び化学分野の専門家各1
名(計2名)を新たに顧問として採用した。
2.戦略的な広報の実施
広く国民の理解が浸透することを目的に、機構組織全体としては新
聞全国紙において業務紹介広告を行うとともに、連動イベントとし
て、親子記者によるNITEの取材及びその結果の全国紙での発表を実
施。多数の親子記者の応募等の反響と成果を得た。
個別広報活動実績については、以下のとおり。
(1) 成果発表会の開催、展示会への積極的参加
NITEと初となる4部門合同での展示会出展(BIO EXPO)には機構
ブースに約800人を集めるなど、機構一体となった積極的な業務成果
の普及に努めるとともに、各部門においても以下の積極的な成果発
表会の開催、展示会への出展を行い、成果の普及に努めた。
①生活・福祉
・誤使用事故シンポジウム(参加者308名)
消費者・事業者間のコミュニケーション不足による誤使用の認識
の醸成に貢献、将来の製品安全関係の機構の取り組みの新たな方向
性を発掘。
・成果発表会
東京、大阪の2カ所で開催(東京203名、大阪164名)。今年
- 43 -
評
価
コメント
(2) 特筆できる成果については、
経済産業記者会等への投げ込み
のほか、一般誌、専門誌等に対
して積極的な働きかけを行い、
マスコミを通じた積極的な情報
発信を行う。
(3) 各分野における業務成果の具
体的ユーザーとなり得る関係機
関に対して、積極的に出向いて
新たな利活用の方法を提案する
等の広報活動・営業活動を推進
する。
度は製品安全を主たるテーマとしたこともあり、参加者による高い
評価を得られ、また、マスコミによる取材も多く、NHK「クロー
ズアップ現代」で講演風景等の映像が使用された。
・製品安全総点検セミナー(参加者約200名)
経済産業省との共催により、製品安全週間活動の一環として、製
品安全に係る普及・啓発、NITEの役割、成果の普及に寄与。
・展示会への出展
人間特性・福祉、標準化関係は、展示会への出展を精力的にこな
し(7件に出展)
、知名度の浸透、成果の普及等の営業活動に努めた。
バリアフリー2006(来場者約10万人)、国際福祉機器展HCR2006
(同13万人)では、出展後に人間特性DB、標準化HPへのインター
ネットアクセス数や新規登録事業者の登録数の増加、福祉用具の問
い合わせ件数の増加などの反響・効果が確認された。
②適合性認定
各制度ごとの顧客開拓等を目的に、積極的な展示会への出展(トー
タル出展数8件)を行い、制度及びIAJapanの認知の向上を
図り、以下の成果を得た。
・intermeasure2006(来場者約36000人)
出展者の3割がJCSS登録・認定事業者やその関係者であった
ことから、顧客層としては理想的な展示会への出展となり、「JCS
Sスタンプラリー」等を通じてIAjapanの運営する各種登録・
認定制度の関係者への理解を深め、関係機関との連携が強化された。
・計測展2006 OSAKA(約5500名)
同会場での講演会での機構職員による講演等、事業の普及に努め、
また関係機関との連携強化を深めることが出来た。
③化学物質管理
今年度は、多数な集客が可能な展示会において、事業者、行政機
関等の従来の顧客層に加え、化学物質管理における重要なステーク
ホルダーを担う市民や児童、生徒に対し、積極的に機構の業務や化
学物質管理制度の普及、啓発活動を実施し、その波及効果として雑
誌社から原稿執筆依頼を受けるなど、予想以上の効果を上げた。
・ECO-MAnufacture2006(来場者約15000人)
・エコプロダクツ2006(同約15万人)
④バイオ
・成果発表会(参加者155名)
学会、業界関係者に対し、事業の成果の普及を図り、同時にアン
ケート調査を実施したことにより、顧客ニーズを獲得。
・バイオジャパン2006(ブース来場者約300名)
海外を含めた微生物の収集、保存、提供に係る機構業務の紹介を
行うことにより、関係者、潜在的顧客層への事業の理解、浸透を図っ
た。
(2) マスコミを通じた積極的な情報発信
平成19年1月末現在で14件のプレス発表を行うなど、積極的
な成果普及に努めた他、機構初の記者ブリーフィングを開催、また、
前年度に比べ、取材件数、掲載件数、ウェブサイトアクセス件数が
大いに増加した。
・新聞掲載件数 114件(うち5大紙35件)(昨年度○○件(う
ち5大紙○○件)
生活・福祉関係:製品安全の対策強化、食洗機、リモコン誤作動、
水泳パンツ皮膚挟み込み等
バイオ関係:モンゴルとのMOU締結、ベトナムで共同探索、インフ
ルエンザの克服に向けて等
・テレビ放映件数 17件(昨年度○○件)
微生物ハンター、電気ストーブ誤作動、コンセントが突然発火等
・雑誌掲載件数 ○○件(昨年度○○件)
・ウェブサイトアクセス数 月平均 約170万(対前年度44%増)
(3) 広報活動、営業活動の推進
nite事業成果の潜在的ユーザを含めた顧客へのアプローチは、
(1)に掲げた展示会等への積極的出展のほか、生活・福祉、バイオ各
分野において以下の広報活動、営業活動を実施し、新規顧客開拓に
努めた。また、アウトカム評価活動と連動することにより、効率的
な顧客獲得アプローチのトライアルを行った。
①適合性認定
・外部機関に出向き、新JNLA制度解説セミナーを開催。
・JASC審査員研修の実施
・JIS品質管理責任者セミナーへ講師を派遣し、JISマーク表示
制度の普及促進を図るとともに、JNLA活用をPR。
・建築・建材展においてJNLA中心に広報を行うとともに、アウト
- 44 -
カムアンケート調査の実施等により、顧客ニーズの把握、新規顧客
開拓を実施。
②バイオ
・産業界の代表であるJBAと協力し、生物遺伝資源の産業利用技術開
発勉強会を立ち上げた。(主要な微生物利用企業、大学、研究所の9
6名が現時点で登録されている。)
・NITE・JBA生物遺伝資源研究会を開催することにより、産業界の意見
の吸い上げ、NITE活動の産業界への浸透を図った。
・バイオ企業数社のR&D担当役員等を直接訪問し、意見交換を実施。
・説明会、講演会を積極的に実施(17件、近畿バイオ振興会議、METI
産業クラスターバイオ分科会、久留米リサーチパーク等)。
・顧客リストに基づくバイオ事業の情報提供を実施。
(4) 平成17年度に開設した広報
展示スペース、及び制定した基
本理念、スローガン、ロゴタイ
プを積極的に活用し、機構の業
務全体の理解浸透、支持者・支
援者の拡大を図る。
(4) 機構の業務全体の理解浸透、支持者・支援者の拡大
・平成18年4月からniteスクエアの一般公開を行い、当初予定(1200
名)を上回る1500名以上の来場者を達成。近隣住民等の誘致を積極
的に行い、見学会を開催した。
・新聞広告型イベントを実施し、親子記者見学会をはさみ、一般紙全
面広告(イメージ広告、見学会体験記事広告)を掲載することによ
り、niteの業務の普及に努めた。
・NITEニュースの発刊、ウェブサイトの更新等各媒体における情報の
持続的発信を継続、新ロゴ、スローガンの配布物を通じた浸透、新
たなCI、スローガンの普及に努めたほか、駅案内板、表示物等の更
新を着実に実施。
・各部門において以下の投稿、寄稿、学会報告等の活動を通し、業務
の理解浸透、支持者、支援者の拡大を図った。
①生活・福祉
標準化分野を中心に積極的に投稿(11件、保健ニュース、美しい
暮らし、nacs本部通信、アインス、インクル、シルバー新報等)、
学会報告(11件、日本人間工学会、日本リハビリテーション工学協会、
マテリアルライフ学会等)等を実施。特に、日本最大の消費者団体N
ACSの定期刊行物においてNITEのPR実施、香港で開催された国際カン
ファレンスでの点字ブロック標準化活動のアジアへの普及、展開の
きっかけづくり、プラスチック評価方法の国際標準化については特
集を企画して実現することにより、NITEの今まで以上のアピールを
達成などの成果を得ることが出来た。
その他の活動では、誤使用事故防止ハンドブック(日本版、英語版)
作成及びシンポジウム、国際会議等での配布、生活安全ジャーナル
の創刊、製品安全パンフレットの作成・配布、製品安全PRビデオ作
成、英語メルマガの配信、英語版製品安全パンフレット作成、製品
安全スローガンの決定と公表、標準化パンフレット及び人間特性D
Bパンフレットの作成と配布を行うなど、各媒体別に広範な広報活
動を展開した。
②適合性認定
ホームページコンテンツの拡充、PRツールの作成(JNLA、J
SCCのPR用クリアホルダ、等)、パンフレットの新規作成による
拡充等によりスーパー、百貨店等新規顧客を獲得したなど、事業へ
の理解の浸透に成功。
③化学物質管理
標準物質開発、PRTRデータ活用に関する論文掲載、構造活性相
関手法の学会発表を行うことにより、成果の普及に努めたほか、C
MCレターの創刊、パンフレットの改訂及び配布、CHRIPのパ
ンフレット配布、身近な化学物質の改訂、配布を実施する等、事業
の成果の普及に努めた。
④バイオ
論文発表15件、その他の紙上発表6件、学会・講演会発表72件
と積極的に成果の発表を行うことにより、その理解、普及に努めた。
特に日本放線菌学会年次大会においては、同学会と共催のシンポジ
ウムを運営し、参加の200名以上の研究者へのバイオ事業の理解と成
果の浸透が実現。
(5)その他
①製品安全分野
<<英語版電子メールマガジン>>
・英語版電子メールマガジンを12月下旬に海外の製品安全業務に
携わっている関係者向けて配信した。
<<広報誌の創刊>>
・製品安全業務に携わっている人を対象に製品安全に関する広報誌
を4月に創刊し、HPからダウンロードできるようにした。
- 45 -
広報誌を創刊するにあたって、学識経験者、消費者代表、マスコミ
関係者等から構成される者編集委員会を開催し、NITE(案)につい
て意見を求める等により創刊できた。
創刊号:5,000部
第2号:2,500部
第3号:4,000部
アクセス件数:
<<英訳版の刊行物>>
・誤使用事故防止ハンドブック(5月)
・製品安全パンフレット(2月)予定
②標準化分野
・NITE標準化業務に関するパンフレットの改訂(日・英)、広
報用パネル及びPRビデオを更新し、東京・国際福祉機器展、大
阪・バリアフリー展来場者及びNITE来訪者への情報提供に活
用。また、外国政府、ISOメンバーが来訪した際に有効活用。
・NITE人間DBのパンフレット(日・英)を作成し、広報に活
用。
・NITEホームページにおける標準化関係業務のコンテンツを、
新組織編成に合わせて改訂。
3.マネジメントの改善
各分野の連携による能動的な
企画管理機能の強化を図るとと
もに、自主性、自発性を高め得
る目標管理制度への更なる改
善・定着を図る。
3.マネジメントの改善
3.マネジメントの改善
各分野の連携による能動的な企 (1) 各分野の連携による能動的な
画管理機能の強化を図るため、分 企画管理機能の強化を図るため、
野横断的な戦略構築と運営機能を 分野横断的な戦略構築と運営機
高める組織体制の整備を行うとと 能を高める運営会議、企画委員
もに、自主性、自発性を高め得る 会等の組織体制の整備を行う。
目標管理制度への更なる改善・定
着を図る。
3.マネジメントの改善
◎マネジメント:標準化センター業務の円滑な実施のため組織間の連
携強化を実施した。
(1)
①企画管理機能強化
意思決定プロセスへ若手・中堅職員を参画させる企画委員会を設置
し、ボトムアップの体制を構築した。
例:NITEの将来方針「骨太方針」等について、積極的に議論し、
付加価値を付けて運営会議に提案した。
また、経営トップの補助機能も強化するため、幹部による運営会議
を設置。NITE全体の運営方針の提示と迅速な意志決定機能を発揮
させた。
②権限の見直し
迅速な責任ある意思決定を可能化するとともに、各種業務における
権限を見直し、責任と役割を明確化した。
理事長から職員に職務権限を委譲する規程を整備し、責任と役割を
明確化することにより、組織の機動力を向上させた。
(2) 職員の自主性、自発性を高め、
中期目標、中期計画、年度計画
を着実に達成するため、各階層
での責務を明確化し、中期目標
等に沿った形での課題を設定す
る新たな目標管理制度への改善
を図る。
また、この改善に呼応して、
業績評価制度についても、設定
された業務の目標に関して、各
職員が自らの役割と貢献につい
て上司と部下のコミュニケー
ションを一層図りつつ、より高
い達成度を目指すことのできる
制度に改善する。
さらに、機構の業務に必要な
人材像、キャリアパスを踏まえ
た適切な人材マネジメントを行
うための能力評価制度について、
その可及的速やかな構築と実施
を図る。
(2)目標管理制度、業績評価制度、能力評価制度等
a.目標管理制度
自ら考えたこれまでより一段高いレベルの目標に取り組むことによ
り、個々の職員がより自律的に、より積極的に自らの業務に取り組み、
中期目標を達成できるよう目標管理制度の改善を行った。
新目標管理制度及び業績評価制度に関する説明会を各所で実施し
(含テレビ会議)、全職員に対し説明を行った。
①中期目標に基づき、当該年度終了時のグループの具体的な状態を職
員に示すために、部・センター所長が目標等を設定する。(Aシー
ト)
②Aシートを達成するために、課室長が課室の目標を設定する。(B
シート)
③A・Bシートの設定に当たり、平成17年度まで行っていた、行うべ
き業務を網羅的に列挙していた目標を「通常行う業務(通常業務)
」
と「各職員が努力して到達する一段高いレベル(課題)」に分け設
定するようにした。
④目標設定に当たり、部・センター所長と課長、課長と職員の各階層
間で十分にコミュニケーションを取ることし、Aシートの方針を各
職員まで浸透させることとした。
⑤課題については、達成できたもの(A評価)が○%(H17年度18%)
、
目標を大きく上回って達成したもの(AA評価)が○%(同2%)で
あり、目標達成度が向上した。
b.業績評価制度
目標管理制度の変更に併せ所要の改善を行うとともに、制度の規定
化を行う等制度の定着を図った。
①目標管理制度の変更に伴い、各個人が業績評価票を起票する時点で
課室長と面談を行いコミュニケーションを図り、各個人の役割を明
確にし業績評価票を作成する方法とした。
②外部評価に係る補正に際し加点の対象となった事例をグッドプラク
ティスとしてまとめ、イントラで職員に公開し、職員の行動を促し
- 46 -
た。
③評価結果を職員に通知し、所定の不服申立(1件認定)について理
由・原因調査等を適切に行い、予定通り12月の賞与に反映した。
④業績評価制度については、導入時期であったため「評価マニュアル」
を作成し運用していたが、制度として定着したため、制度に係る重
要な基本的事項を「業績評価規定」として規定化した。
c.能力評価制度
制度の導入に向け、制度の設計、職員への周知、研修による評価者
の能力の向上、労組との協議等を行い、制度の導入に向けて着実に実
施した。
①経済産業省傘下の独法等15機関の能力評価制度を調査し、NITEに
相応しい能力評価制度の設計を行った。
②職務遂行能力基準の解説等の資料を作成し、23回の説明会を開催
(含TV会議)して全職員に対し説明を行った。
③労組との協議を経て、18年12月から19年2月の3ヶ月間の試
行を実施した。
④評価を行う管理職員に対し、人事考課・評価方法等の研修を実施し
評価者の能力向上を図った。(再掲<管理職等研修>)
また、職員に対し能力評価票の記入方法に関する説明会を実施し周
知を図った。
⑤被評価者と第一次評価者の面談を実施し評価を行い、その結果を集
計し問題点等の検討を実施した。
(3) 平成17年度にとりまとめた
アウトカム評価に関する調査の
結果を積極的に活用し、各部門
においてそれぞれの業務のアウ
トカムを継続的に調査すること
を通じて、ユーザーニーズを抽
出し業務改善に繋げるとともに、
新たなユーザーを開拓し、業務
の成果を普及させる。
(3)アウトカム評価の活用による成果の普及
各部門ごとに平成17年度にとりまとめを行ったアウトカム評価
結果をベースに平成18年度取り組み内容の討議を行った結果、そ
れぞれ以下のアウトカム評価に係る調査を実施することにより、新
規顧客の開拓、ユーザニーズの把握が実施され、業務成果の普及に
寄与できた。
①バイオ本部
平成17年度までに整備されたロジックモデルについて、より現場
ベースでのニーズ把握、成果普及に向けて、各部門別ロジックモデ
ル案を作成後、ブラッシュアップを図り、課題の論点整理を行った。
さらに、作成されたロジックモデルに基づき、各モデル別にアウ
トカム指標案を作成することにより、業務の位置づけ等の論点整理
が可能となり、具体的業務成果の普及の課題の明確化が可能となっ
た。
これにより、現場職員へのアウトカムマインドが醸成され、アウト
カムに係る活動実践に向けた現場主導の顧客アプローチを可能とす
る基盤の整備を一歩進めることが出来た。
②認定センター
職員によるアウトカム活動(指標設定、データ収集)の実現及びルー
チン化に向けて、JIS法改正の影響調査としてJNLAに焦点を
絞り、アンケート設計から実施、ヒアリング実施までをJISマー
ク表示事業所を対象に行い、新規顧客獲得と併せ、ニーズの把握が
出来た。特にJIS登録事業者の増加がめざましい土木建築分野に
ついて、展示会の場でのアンケート調査実施等、営業活動と直接リ
ンクしたデータ収集活動を実現できたことは今後のアウトカム活動
における新たな展開を可能とするものである。
③生活・福祉技術センター
ユーザのターゲットが製品安全、標準化、人間特性それぞれ広範で
あることから、網羅的なデータ収集を目指した調査活動を実施した。
製品安全では昨年度の調査結果では消費者サイドの情報収集の必要
性が示されたことから、利用実態及びニーズ調査のため、消費者セ
ンターに対するアンケート調査を実施し、結果を分析。
標準化関係では、平成17年度に引き続き、抗菌試験JISの改正
に関してヒアリングを実施。
人間特性関係では、平成17年度調査において回答のあった企業に
ついて、今年度は4社にのヒアリングを現場職員により実施し、直
接人間特性DBの利用実態及びニーズ把握を行った。
④化学物質管理センター
PRTR関係では、主たる顧客である地方自治体4県に対し、利用
実態及びニーズ調査を実施。
化学物質審査関係では、届出事業者に対するアンケート調査を、機
構が主催する同事業者に対する講習会において実施することにより、
顧客とより近いところでのユーザニーズの把握に努め、平成19年
度以降の業務の成果普及に資することが出来た。
- 47 -
F.その他業務
F.その他業務
F.その他業務
依頼試験評価業務
依頼試験評価業務
1.登山用ロープの依頼試験
生 1.登山用ロープ
機構の能力を活かし、民間での
機構の能力を活かし、民間での
依頼に応じて消費生活用製品安 ・
7事業者から依頼があり、消費生活用製品安全法に規定する適合性
実施が困難な依頼試験・評価を適 実施が困難な試験・評価を依頼に 全法に規定する適合性検査に係る 福 検査に係る登山用ロープの試験を29件52本実施した(3月末見
切に実施する。
応じて適切に実施する。
登山用ロープの依頼試験を実施す
込)。
る。
検査依頼書受付件数:29件(17年度実績 20件)
ロープ試験実施本数:52本(17年度実績 62本)
化
検査証明書発行枚数:29通(17年度実績 31通)
2.容量分析用標準物質の依頼検
2.容量分析用標準物質の依頼検査
査
学
5事業者から亜鉛、ふっ化ナトリウム、しゅう酸ナトリウム、炭酸
依頼に応じて日本工業規格(JIS
ナトリウムの依頼があり、外観検査を8件(不合格0件)品質検査
K 8005)に規定する容量分析用
を8件(不合格0件)計画的に実施した。認証書の発行は、18件
標準物質の検査を実施する。検査
(3,147枚)であった。これは検査方法に係る規程の改正を行い、検
に必要な基準物質については、精
査単位の変更、認証書発行の変更、封かんの廃止等の合理化を行っ
密電量滴定等により純度の再設定
たため、依頼件数が減少したものである。。
を継続して行う。
検査の信頼性の確保のための基準物質の開発を継続して行ったが、
注:JIS K 8005において容量分
更に、(独)産業技術総合研究所と共同研究契約を結び、一層の信頼
析用標準物質の検査は、機構
性確保と今後の供給体制の変更に向けて準備を行うこととした。
が保有する基準物質を用いて
基準物質設定に係る検討試験を実施し、その成果を日本化学会年会
行うこととされている。
にて発表予定(3月)
なお、当該依頼検査については、
検査依頼者、独立行政法人産業技
外観検査:
6件(17年度 16件)
術総合研究所及び認定センターと
品質検査:
7件( 同
14件)
協力し認定制度の適用を推進す 生
認証書発行: 3,147枚( 同
10,500枚)
る。
・
3.電気用品安全法に基づく絶縁 福 3.電気用品安全法に基づく絶縁耐力試験
耐力試験
依頼に応じて試験を実施できるよう、体制を整備した。
依頼に応じて電気用品安全法に
規定する絶縁耐力試験を実施す
る。
G.その他業務運営に関する計画 G.その他業務運営に関する計画
G.その他業務運営に関する計画
独立行政法人産業技術総合研究 1.独立行政法人産業技術総合研
1.独立行政法人産業技術総合研究所との共同事業
所との共同事業
究所との共同事業
中期目標に従い、独立行政法人産業総合技術研究所と共同事業契約
標準化関係業務等に関して独立
標準化関係業務等に関して独立
を締結して役割分担を行い、同研究所との共同利用施設である「く
行政法人産業技術総合研究所との 行政法人産業技術総合研究所との
らしとJISセンター」において、標準化関係業務を実施した。
共同研究・共同事業等を行う。
共同研究・共同事業を行う。
18年度の共同研究の実績は下記のとおりである。
生 ①生体親和性インプラント材料のテクノロジーアセスメント技術の開
・
発 (産総研と共同、京都大学再生医科学研究所、4企業との協力・
福
連携)
②金属系生体材料の切り欠き感受性評価方法の標準化(産総研との共
同)
③視覚障害者誘導用ブロック等の視認性評価方法の標準化(産総研と
の共同)
④年齢別聴覚閾値分布の標準化(産総研との共同)
⑤高齢者・障害者配慮規格策定のための技術情報の標準化(産総研と
の共同)
2.試験等の評価結果の信頼性確
保
生活安全分野における試験業務
について、試験等の評価結果の信
頼性の確保・維持のため、第一期
に適合したJIS Q 17025
(試験所及び校正機関の能力に関
する一般要求事項)を維持・管理
する。
Ⅲ.業務運営の効率化に関する事 Ⅱ.業務運営の効率化に関する目 Ⅱ.業務運営の効率化に関する目
項
標を達成するため取るべき措置
標を達成するため取るべき措置
人的資金的制約の下、国民生活、 中期目標で示された一般管理費
社会経済上の要請や行政ニーズに (毎年度平均で前年度比3%以上
的確に対応していくため、民間で 削減)、業務経費(毎年度平均で前
実施可能なものは積極的にアウト 年度比1%以上削減)及び人件費
ソーシング、外部人材の活用等を に係る削減目標を達成するととも
進め、国との的確な役割分担の下、に、新たに発生又は業務量の増加
機構が真に担うべき事務及び事業 が見込まれるものについても、運
に特化して、より一層の効率化を 営費交付金の増大の抑制を図るた
図ることとする。
め、以下の措置を積極的に講ずる。
1.効率化による経費の削減
1.外部機関との協力・連携の推 1.外部機関との協力・連携の推
2.試験等の評価結果の信頼性確保
生活・福祉技術センター大阪本部、北関東支所、北陸支所、中部
支所及び九州支所の人間生活福祉5部署は、JIS Q 17025に
適合したマネジメントシステムの確保・維持のため、PDCAサイク
ルを内部監査、マネジメント・レビュー等により継続的に運営し、更
なる改善のために、マネジメントシステムの維持・管理に努めた。
1.効率化による経費の削減
(1)マニュアル化等による迅速・効率化
庶務・厚生業務及び調達・決算業務といった一般管理業務につい
て、マニュアル化を進め、2007年問題対応を含めて人材の流動性を
確保しつつ、業務の迅速・効率化等を図った。また、庶務・厚生業
務等については、標準処理期間を設定し、より一層の迅速化を推進
した。
(2)調達(契約)の透明化・効率化
一般競争入札への移行を推進し、前年度随意契約案件11件を入
札に移行するとともに、随意契約案件のHPでの公表等を開始し、
透明化を図った。
本部での一括調達を拡大するとともに、調達手続等のマニュアル化
- 48 -
運営費交付金を充当する業務
については、業務経費について、
新規に追加されるもの、拡充分
等は除外した上で、第二期中期
目標の期間中、平均で前年度比
1%以上の削減を行うとともに、
一般管理費については、第二期
中期目標期間中、毎年度、平均
で前年度比3%以上の削減を行
う。
新たに発生又は業務量の増加
が見込まれるものについても、
効率的な業務の運営を図ること
により、運営費交付金の増大の
抑制に努める。
2.人件費の削減
「行政改革の重要方針」(平成
17年12月24日閣議決定)
に基づき、国家公務員の定員の
純減目標(今後5年間で5%以
上の純減)及び給与構造改革を
踏まえ、国家公務員に準じた人
件費削減の取組を行う。
進
進
独立行政法人産業技術総合研究
所等の公的試験研究機関、大学及
び民間企業との間で適切な役割分
担の下に共同研究その他の協力・
連携、共同研究施設の活用などを
進め、業務の促進と効率化を図る。
を進め効率化を図った。
(3)一般管理業務のアウトソース
一般管理業務のうち、アウトソース可能な業務を洗い出し・分析、
順次実行した。
<社会保険等事務のアウトソース>これまで職員が行ってきた非常
勤職員に係る社会保険等の事務について、社会保険労務士と業務委
託契約を結びアウトソース化を実施した。
(4)一般管理業務の見直し
本部・支所の一般管理業務の再編を行った。
今後の本部・支所における一般管理業務のあり方を検討した。
一般管理業務実施が困難となっている小規模の支所について、他
支所での実施等、業務分担を整理した。。
(1) バイオテクノロジー分野にお バ
いて、生物遺伝資源に係る情報 イ
の高付加価値化、産業利用の促 オ
進を図るため、試験研究機関、
大学及び民間企業との共同事業、
連携の強化等により効率的な業
務運営を行う。また、バイオ産
業界を代表するバイオインダス
トリー協会と共同で研究会等を
開催し産業界の有識者の意見を
反映していく。
(1)バイオテクノロジー分野
【共同研究等外部機関との協力・連携の推進】
【生物遺伝資源の収集、保存、提供に関する共同研究等】
以下の事業について共同研究を実施している。
①遺伝子組換え体の産業利用におけるリスク管理に関する研究 プ
ロジェクト:(財)バイオインダストリー協会(JBA)
②ゲノム情報に基づいた未知微生物遺伝資源ライブラリーの構築プロ
ジェクト:アステラス製薬(株)、味の素(株)、日鉄環境エンジニアリ
ング(株)
③NITE保有生物遺伝資源の産業利用の可能性に関する共同事業:大量提
供を希望した国内7社
④ベトナムにおける生物遺伝資源の保全と持続的利用に関する共同事
業:国内2社
⑤微生物保存法開発(大量ハンドリングに適したL-乾燥法の開発)業務:
(株)海洋バイオテクノロジー研究所
⑥「石油関連施設に係る調査」のうち「腐食試験の基礎調査」:新日
本製鐵(株)
⑦遺伝子パターニング化技術を応用した微生物の遺伝子レベルでの品質
管理及び安定供給に資する迅速スクリーニング用基盤データベースの
作成と基幹検索ソフトウェアの開発研究:ヤマト科学(株)、(株)アド
ジーン
⑧MOU等に基づくアジア各国との協力関係
・インドネシア:インドネシア科学研究所(LIPI)
・ミャンマー:パテイン大学(PU)
・ベトナム:ベトナム国家大学ハノイ校(VNUH)
・モンゴル:モンゴル科学院バイオテクノロジー研究所(MAS)
・中国:中国科学院微生物研究所(IM-CAS)
・タイ:タイ国立遺伝子工学バイオテクノロジーセンター(BIOTEC)
⑨生物遺伝資源の利活用促進のためのゲノム解析
・アナエロリネア属細菌(嫌気性糸状細菌):(独)産業技術総合研
究所
・アシディフィリウム属細菌(好熱嫌気性細菌):早稲田大学
・デフェリバクター属細菌:(独)海洋研究開発機構
・ハロアーキュラ属古細菌:近畿大学、東京工業大学、東洋大学、
インシリコバイオロジー株式会社
・スフィンゴビウム属細菌:東北大学、岡山大学、東京大学、長
岡技術科学大学
・清酒酵母きょうかい7号株:(独)酒類総合研究所 等24機関
(※
1)
・アセトバクター属酢酸菌菌:山口大学
・テトラジェノコッカス属乳酸菌(高度好塩古細菌):野田産業科
学研究所
・新規メタン生成古細菌:(独)海洋研究開発機構、長岡技術科学大
学
・スピルリナ属光合成細菌:埼玉大学、東京大学、昭和女子大学
・グルコンアセトバクター属酢酸菌:山口大学
・ミクロルナタス属細菌:(独)産業技術総合研究所
・アクチノプラネス属放線菌:山梨大学、東京大学、北里大学、
国立感染症研究所、長瀬産業株式会社、メルシャン株式会社
・キタサトスポラ属放線菌:北里大学、東京大学、山梨大学、大
阪大学、東京大学、国立感染症研究所、北里大学、長瀬産業株
式会社、メルシャン株式会社
共同研究分担;
NITE:全塩基配列の決定等
民間企業等各試験研究機関:遺伝子の機能解析
- 49 -
(※1)次の機関が参画。
・企業9社: アサヒビール、大関、菊正宗酒造、キリンビール、月桂冠、サッポ
ロビール、サントリー、日本盛、白鶴酒造、
・大学等8学校: 大阪大学、九州大学、京都大学、東京工業大学、東京大学、山
口大学、東京農業大学、神戸市立工業専門学校、
・研究機関等2機関:(独)酒類総合研究所、(財)日本醸造協会
・自治体関係5機関:愛知県産業技術研究所、鹿児島県工業技術センター、群馬
県立銀真産業技術センター、広島県立食品工業技術センター、福岡県工業技術セ
ンター
⑨プロテオーム解析に関する研究等
・麹菌のプロテオーム解析おいて関係企業と共同研究を実施
共同研究分担;
NITE:発現酵素・タンパク質の同定
金沢工業大学:菌体の培養・転写解析
産業技術総合研究所:発現解析・遺伝子情報の高精度化
東京大学:遺伝子情報の高精度化
【その他外部機関との連携等に関する実績】
①生物遺伝資源の利用実態にあった提供体制の整備について検討のた
め、日米のバイオ関連のベンチャー企業や知的財産等の扱いに関
してJBAと連携して調査を実施した。
②JBAと共催で「動き出す微生物の新産業利用」の講演会を実施。
③国内で保有されている生物遺伝資源の有効利用を図るため、日本
微生物資源学会内の委員会において、利用者が検索しやすいバー
チャル統合カタログを作成し、委員会事務局であるNITEのサーバー
より7月からインターネット上で公開した。また、1月には海外
版を作成し公開した。
④ヒトインフルエンザウイルス分離株の遺伝子解析について、国立感
染症研究所と共同事業を実施。
⑤ゲノム解析部門におけるアノテーション実施体制の整備のため、17
年6月-18年7月にスイスのSWISS PROTへ職員1名を在外研究員と
して派遣し、技術の習得、情報の交換を行っている。
⑥N EDO委託事業(高性能宿主細胞創製技術の開発、微生物反応の多
様化・高機能化技術の開発)につて、協和発酵との間で連携(菌
株提供を受ける)を図る。
(2) 独立行政法人産業技術総合研 化
究所及び財団法人化学物質評価
研究機構等と共同し、化学物質 学
のリスク評価及びリスク評価手
法の開発を推進する。
(3) 試験・校正事業者認定関係業 認
務において、独立行政法人産業
技術総合研究所、日本電気計器 定
検定所、財団法人日本品質保証
機構、独立行政法人情報処理推
進機構等関連機関とのネット
ワークを強化するとともに、認
定機関協議会を中心とした関係
機関との協力・連携活動を推進
する。
-
【業界からの意見聴取】
①JBA(産業界)と協力し、生物遺伝資源の産業利用技術開発勉強会
を主要な微生物利用の企業、大学、研究所を取りまとめて立ち上げ
た(96名登録)。勉強会では生物遺伝資源プラットフォーム整備、
ベンチャー支援、技術開発等の政策提言を作成予定。政策提案の内
容は、産業界のグリーンバイオフォーラム(バイオ政策提案組織)
NEDO(グリーンバイオ戦略)とも摺り合わせた上で、METI生物課へ
提案される予定。
②NITE・JBA生物遺伝資源研究会を開催し(3回)、産業界の意見の取
り入れと、NITE活動の産業界への浸透を図った。
(2)
①化学物質のリスク評価及びリスク評価手法の開発業務においては、
独立行政法人産業技術総合研究所及び財団法人化学物質評価研究機
構と、リスク評価手法の開発、初期リスク評価及び詳細リスク評価
を実施しており、三者の連携により円滑に業務を遂行するため共同
研究体を構成し、密接な連携により業務の促進と効率化を図った。
②既存化学物質安全性点検事業の加速化業務においては、化学物質の
加水分解性の予測手法の検討を実施しており、本業務のうち、化学
物質の加水分解における反応解析及び加水分解の判定基準の作成等
については、従来から分子軌道法による反応解析を行っている国立
大学法人山口大学工学部と共同研究研究を行い、両者の十分な連携
により業務の促進と効率化を図った。
(3)
・8月の分析展2006では独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総
合センター(NMIJ)の出展支援を行い、12月の計測展OSAKA2006
では隣接する日本電気計器検定所との壁を無くしたオープンブース
出展や(社)日本電気計測機器工業会主催の講演会への講師派遣等
を行い、展示会においても関係機関との連携をさらに強化した。
・(財)日本情報処理開発協会 情報マネジメント推進センター(JIPDEC)からの
要請を受け、JIPDECのPAC等への正会員加盟の準備支援の一環とし
てISO/IEC17011に基づく内部監査を、6月に2名で実施した。
・認定機関協議会を発足させる一方、12月には(独)農林水産消費
50 -
技術センターへ所長他3名で訪問し、意見交換を行った。
・技術情報セミナー及び計測標準フォーラム合同講演会の開催を提起
し、認定センターが主導して開催した。
(4) 製品安全関係業務において、 生 (4)事故情報収集状況
(12月末現在)
機構の全国組織を活用しつつ、 ・ 年度
事 故 受 内訳
消費生活センター、消防等の地 福
付 件 数 新 聞 事 業 消費生 消防署 その他
域における関係機関、財団法人
(注1) 情報 者
活センター
(注2)
製品安全協会等との密接な協
18年度
2614
1229 769
227
158
231
力・連携により、迅速かつ効率
(17年度)
1861
1132 424
85
118
102
的に事故情報の収集・調査を行
う。
注1この件数には、受付けた総件数であって、重複案件等も含む。
注2その他の覧には、経済産業省、警察、病院等(新聞、事業者、
消セン、消防署以外の全て)。
3.外部能力の活用
「機構の事務及び事業の改廃
に関する勧告の方向性」(平成1
6年12月10日)において示
された外部委託の取組を含め、
費用対効果、専門性の観点等か
ら、自ら実施すべき業務を精査
事故情報の総受付件数は、2614件(12月末)で対前年同期比
140%と大幅に増加した。これらのうち、消防署からの通知は34%
の増加、消費生活センターからの通知は2.7倍と極めて大きく増え
たが、これは、機構の全国組織を活用しつつ、消費生活センター、消
防等の地域における関係機関等との緊密な協力・連携を更にローラー
作戦で53機関訪問し強化したこと及びモニター研修によるモニター
の質の向上を図ったことによるものと思われる。(再掲)
(5) 標準化関係業務等において、
(5)
適切な役割分担の下に独立行政
○主務官庁を含めた連絡会を開催し、協力体制のもと、標準化を効率
法人産業技術総合研究所、福祉
的に促進するための作成手順、方策等を工業会及び試験機関に指
機器工業会、大学等と協力・連
示・アドバイスした。(再掲)
携を推進するとともに、これら
○民間標準化機関との連携強化について、産業界の基準作成支援につ
の研究施設の活用等により、効
いては、リフト、可搬形スロープ等5件のJIS原案作成委員会に参
率的な業務運営を行う。
画した。(再掲)
○人材育成については、国際医療福祉大学・大学院で実施した「福祉
用具標準化の入門」に3人の講師(本所、大阪)を派遣した。
○これまでNITEが実施してきた福祉用具の個別試験方法開発に関
しては、主務官庁、工業会(JASPA)と連絡会を実施(4月か
ら毎月実施)し、福祉用具の工学的安全性評価方法の開発を推進す
る体制を検討した。その結果、今年度から、経済産業省の委託事業
として、試験機関(日本文化用品安全試験所(MGSL))が、福
祉用具標準化のための試験方法開発業務を開始した。
当開発業務に当たって設置されたMGSL・JASPA主催のJI
S試験方法開発調査研究委員会(2回開催)に職員が委員長として
参画した。
○ISO/TC61関連で山形大学との委託契約を実施した他、人間特性デー
タを活用したモノづくりを実現し、より安心・安全な製品の普及に
役立てることを目的に、九州大学と人体の寸法や形状、筋力、感覚
など人間特性に基づくデータの研究開発や標準化について連携・協
定を締結(2月)した。
○ISO/TC173新規国際提案「歩行補助具用先ゴムの耐久性試
験方法及び要求事項」業務を効率的に進めるため、今年度新たに国
際医療福祉大学との共同研究により歩行補助具使用者を対象に被験
者計測を行った。(大阪)
○独立行政法人産業技術研究所とは、産学官連携部門工業標準部と定
期会合(18年度は、これまでに2回実施)を行い、共同研究施設
である「くらしとJISセンター」 の研究施設を活用して庁舎維
持費の節約を行うなどの業務の効率化を図った。また、視覚障害者
誘導用ブロックの視認性に係る標準化など4件の調査研究を実施。
なお、視覚障害者誘導用ブロックの視認性に係る標準化業務につい
ては国立大学法人徳島大学と、年齢別聴覚閾値分布の標準化業務に
ついては国立大学法人九州大学への委託事業として技術情報の交換
を密にするなど、協力・連携を図り効率的な業務運営を行った。
(6) 標準物質関係業務において、 化 (6) 標準物質関係業務において、独立行政法人産業技術総合研究所と、
独立行政法人産業技術総合研究
検査の信頼性の一層確保と今後の供給体制の変更に向けた準備のた
所と相互に連携して効率的な業 学
めの手法の確立を実施しており、両者の密接な連携により業務の促
務運営を行う。
進と効率化を図った。
2.アウトソーシングの推進
2.アウトソーシングの推進
費用対効果、専門性の観点等か
人的、資金的制約が非常に厳し
ら、自ら実施すべき業務を精査し、 くなっていく中、第二期に向けま
様々な工程で職員が実施している すます高まっている機構に対する
定型的な作業については、一括的 行政ニーズや期待に応えていくた
なアウトソーシングの実現に向 め、以下のアウトソーシングを行
け、所要の準備と関係者への理解 う。
- 51 -
し、外部機関との協力・連携、
アウトソーシングを積極的に推
進する。
これらのアウトソーシング等
による効率化の効果(担当職員
数等の減)を明らかにし、増大
する業務に対する資源等の有効
活用を積極的に行うものとする。
を図る。また、アウトソーシング (1) バイオテクノロジー分野につ
による効率化の効果を明らかに いては、業務の一層の効率化を
し、増大する業務に対する資源等 図る観点から、分野横断的(微
の有効活用を積極的に行うものと 生物の培養・同定・保存・分譲
する。
及びゲノム解析等)に使用する
機器・容器の洗浄・滅菌作業に
ついて、一括外部化を図る。
(2) 化学物質排出把握管理促進法
に基づく定型的な作業について
は、17年度までの試行を踏ま
え、書面による届出について受
付、形式チェック、電子化まで
の作業を一括してアウトソーシ
ングする。
バ (1) 機器類の洗浄・滅菌作業について、作業マニュアルを作成し、年
イ
度内に外注契約を締結。効率化分(1.5人)は、生物遺伝資源の
オ
収集・保存・提供(情報の付加を含む)業務に充当予定。
化
学
(3) 認定業務については、試験事 認
業者の技術的能力を定期的に確
認する「技能試験」について、 定
一括外部委託化を進めるため、
専門的な技術的能力を有すると
見込まれる外部機関に対して、
技能試験サンプルの作成、参加
事業者への配布、試験結果の回
収及び統計的解析等を含めた技
能試験の運営に係る業務を試行
的に委託し、技能試験プロバイ
ダーとしての育成を行う。
(4) 講習業務については、受講者 生
に対するサービスの低下を招か ・
ないよう配慮した上で、地域に 福
おける講習需要の把握から、地
域別講習実施計画案の作成、具
体的会場手配に至る一括的な外
部委託化を行う。
3.外部人材の効果的活用
(1) 認定業務については、外部機 認
関の技術専門家に対し審査員資
格取得に係る研修を行い、資格 定
取得後は機構の非常勤職員とし
て任用するシステムの運用を開
始することにより、審査能力の
拡大を図る。
(2) 化学物質排出把握管理促進法に基づく定型的な作業について、第
1期の試行を踏まえ、書面による届出に係る受付、形式チェック、
電子化までの作業を計画どおり一括してアウトソーシングした。
さらに、電子媒体による届出に係る受付、形式チェックについて
も、一括してアウトソーシングした。それに伴い、常勤職員1.0
人、派遣職員2.0人、非常勤職員1.0人を削減し、本年からの
新規業務である「化学物質排出把握管理促進法に関する情報の収集
及び解析」に充当した。
(3) JNLAについては例年に引き続き外部機関等が実施する技能試
験4プログラム(繊維分野3プログラム、土木・建築分野:1プロ
グラム)について承認を行い、活用した。また、認定センターが主
体となって実施している技能試験業務の一括外部委託化を推進する
ため、公募により専門の外部機関(3機関)と技能試験プロバイダー
育成業務に係る委託を行い、業務運営の一層の効率化を進めている。
それに伴い常勤職員0.5人を削減し、JNLA登録件数の増加に
係る事務処理作業に充当した。
JCSSについては例年に引き続き電気区分で3件、音響・超音
波で1件について、外部機関の技能試験を審査・承認し、その結果
を活用した。
MLAPについては、プロバイダー育成の第一段階として、外部
機関にMLAP技能試験に適した技能試験用試料の調製を委託し
た。育成が完了し一括外部委託化が行えれば常勤職員0.3人を削
減できる見通しだが、本年度については育成と並行しNITE自身
が技能試験を実施している。
(4) 講習業務
○アウトソーシング推進の一環として、地域における講習需要の把握、
地域別講習実施計画の策定に係る業務をこれまでの請負付託契約に
新規追加して請け負わせた。
○定期講習の講師及び会場責任者の緊急時の手配時等を確実かつ円滑
に行わせるとともに謝金、旅費等の支払い事務処理を外部化するこ
ととし、これらの役務を一体化して請負付託することによりアウト
ソーシングした。
なお、資格、認定及び再講習の謝金、旅費等の支払い事務処理は、
平成17年度から請負付託とした
○アウトソーシングを推進した結果、常勤職員で0.3人削減し講
習業務に係るDB開発に充当、さらに、非常勤職員で1.0人の
削減を実現した。
(5) 一般管理業務
これまで職員が行ってきた非常勤職員に係る社会保険等の事務に
ついて、社会保険労務士と業務委託契約を結びアウトソース化を実
施。効率化分は福利厚生の充実に充当。
(1) 審査員研修生は各プログラムチームを通じて民間企業にも拡大し
て募集した結果、9名の参加が得られた。また、JCLAとは覚え
書きを交換し研修協力体制等を整え、第一段階としてMLAP評定
委員会にJCLAから1名の委員が就任した。非常勤職員化につい
ては、より効率的な手続きで同様の役割(17025の5項全項目の審査
実施)を果たすことが可能な技術専門家化を図り、1機関と契約を
改定し実施をした。他の機関とも契約改定に向け調整を実施してい
る。
(2) 製品安全関係業務については、生 (2) 製品事故調査員制度を確立。14名調査員として登録するととも
外部機関の技術的専門家の中か ・
に、11件の調査を実施した。
ら、製品安全に係る調査能力を 福
有する人材を発掘し、機構の非
常勤職員として任用するシステ
ムの運用を開始することにより、
製品安全業務における事故情報
の調査・分析能力の向上を図る。
4.機動的な内部組織の構築と人 3.機動的な内部組織の構築と人 4.機動的な内部組織の構築と人
員配置
員配置
員配置
業務遂行に最適な内部組織を
業務遂行に最適な内部組織を構
業務遂行に最適な内部組織を構
- 52 -
構築するとともに、支所の運用
及び職員の配置について、最も
効率的な体制となるよう業務量
の変動に応じた人員配置を図る。
5.業務の電子化の推進
業務・システムの効率化を図
るため、「独立行政法人等の業
務・システム最適化実現方策」
(平成17年6月29日各府省
情報化統括責任者(CIO)連絡会
議決定)に基づき、国の行政機
関の取組に準じて、業務・シス
テムに係る監査の実施、刷新可
能性調査の実施、最適化計画の
策定と実施を行う。
築するとともに、一般管理費の削 築するとともに、一般管理費の削
減に対応するため、支所を含めた 減に対応した最も効率的な体制と
一般管理業務のあり方について見 なるよう業務量の変動に応じた人
直しを行う等、支所の運用及び職 員配置を図るため、以下の体制整
員の配置について、最も効率的な 備を行う。
体制となるよう業務量の変動に応 (1) 各分野の連携による能動的な
じた人員配置を図る。
企画管理機能の強化を図るため、
企画機能と管理機能を組織上明
確に分離し、それぞれの組織の
機能純化と強化を図るとともに、
分野横断的な戦略構築と運営機
能を高める運営会議、企画委員
会等の組織体制の整備を行う。
(2) 地方支所において担う業務は、
工業標準化法改正により製造事
業者への立入検査業務が減少す
る一方、民間認証機関の登録に
係る調査や認定区分の拡大に伴
い試験事業者に対する立入検査
等の業務量が増加する等、地方
支所に対するニーズが変化して
いる。このため、支所の運用及
び職員の配置について、近年の
交通手段等の発達の状況等を踏
まえ、また、近隣支所との業務
分担のあり方を検討し、製品評
価技術基盤機構全体として最も
効率的な体制となるよう支所組
織の見直しを積極的に行うもの
とする。
4.業務の電子化の推進
情報提供等の利便性向上に係る
業務及び内部管理業務について体
系的な整備を行うとともに、経済
産業省電子政府構築計画に基づき
最適化計画を作成し、電子化を推
進する。
5.業務の電子化の推進
情報提供等の利便性向上に係る
業務及び内部管理業務について体
系的な整備を行うとともに、経済
産業省電子政府構築計画に基づき
業務・システムに係る最適化計画
の作成を推進する。
(1) 一般管理費削減(毎年3%)、人件費削減(第二期中で5%)等
を図りつつ、業務の信頼性を確保するため、企画管理業務の機能強
化と効率化を両立できる組織、機能の再検討を行い、以下の取組を
実施した。
①役員及び各部センター所長、次長等により構成される運営会議を
設置し、NITE全体の運営方針の提示と迅速な意思決定機能を構
築した。
②若手・中堅職員により構成される企画委員会を設置し、意思決定
プロセスへ各部門からボトムアップにより職員の意見を反映させる
機能を構築。本所(渋谷)のスペース再配置による効率化、各分野
の中長期的な羅針盤となる基本方針等について検討を行い、提案し
た。
③各種業務における意志決定レベルを見直し、関係規程を整備する
等、責任と権限の明確化・意志決定の迅速化を図った。(再掲)
④製品事故や事故につながる情報の収集分析体制の強化を図るべく、
重傷等の重大事故に関し、他の事故情報との関連性等について調査、
分析するため、生活・福祉技術センターの製品安全技術課に事故リ
スク情報分析室を設置した。
⑤情報システム及び広報に係る総合調整等を行う情報統括官の設置、
企画立案と管理機能を分離して機能強化を図るため、企画管理課を
経営企画室、人事企画室、総務課に分離、立入検査等の業務分担を
変更したことに伴う改組等機動的に組織の見直しを行っている。
(2) 地方支所については、事故情報に関わる関係機関との連携強化と
即応体制の構築及び、製品事故情報の収集・処理に係る体制強化の
ため、運用及び職員の配置について、地域の関係機関等と連携して
製品事故に関する情報の収集・調査を的確に行う体制を確保すると
ともに、最も効率的な体制となるよう業務量の変動に応じた人員配
置を図った。
5.業務の電子化の推進
(1)平成19年末までに政府に提出が求められている機構の業務・シ
ステム最適化計画書作成のため、
①平成18年4月1日に情報統括官(CIO)及びCIO補佐官を
設置するとともに、検討体制の整備として作業チームを編成後、
同チームによる検討を重ね、
②機構の全情報システムの状況把握のための調査を実施し、状況を
分析するとともに、システム管理者、利用者双方に対し、アンケー
ト及びヒアリング調査を実施後、管理状況、利用状況を取りまと
め、
③現行業務に供しているレガシーシステムの刷新可能性調査を行
い、刷新対象及び内容を精査
したことにより、
最適化対象を機構の基幹ネットワークであるNITE-LANネッ
トワークを含む全ネットワーク及び組織横断的汎用システムに決定。
これら最適化対象を中心として、平成19年度に作成する最適化計
画書のベースとなる機構業務・システム最適化基本方針を策定した。
同基本方針では、
①組織横断的・汎用的業務に関わるシステムはできる限りNITE-LANシ
ステムに集約させる
②調達、契約、メンテ、認証等情報システム整備運用に係る基本業務
についてはできる限り集約化又はルールの統一化を図ることを目指
すこととしており、資源の効率的活用や利便性の向上が達成される
べく方向性を示すことができた。
(2) 政府の「業務・システム最適化指針」に示されているもう一つの重
要な要素である情報システムの信頼性、情報セキュリティの確保・強
化については、
①物理セキュリティ対策として本所サーバ管理領域の一元化による集
中監視体制の整備、ICカード、生体認証、監視カメラによる入退
室管理の強化を実現
②政府により各独立行政法人に要請のあった情報セキュリティポリ
シーの策定として、情報セキュリティ基本方針の策定及びセキュリ
ティ管理規程を整備
③論理的セキュリティ対策として、脆弱性調査及び対策の実施、監視
装置等の強化により、外部侵入、ウイルス感染、情報漏洩等の未然
- 53 -
防止に努め、特にスパムメールを含む迷惑メール対策を先進的に実
施し、これは業務の効率化にも貢献、ウイルス感染実績ゼロを達成、
24時間情報提供サービスを達成
④人的セキュリティ等対策として、管理細則、関連規程への影響確認
を行い、19年度における整備の準備作業を実施
⑤機構情報システムの経済性、信頼性等評価に必要な情報システム監
査及び情報セキュリティ監査のための基準整備に必要な準備を実施
することにより、信頼性等の確保、強化を進めた。
Ⅳ.財務内容の改善に関する事項
業務の効率的な実施による費用
の低減、自己収入の増加その他の
経営努力により財務内容の改善を
図る。また、運営費交付金を充当
して行う事業については、「Ⅱ.
業務運営の効率化に関する事項」
で定めた事項について配慮した中
期計画の予算を作成し、当該予算
による運営に努める。
1.講習業務に係るものその他偶
発的原因による場合を除き、平
成22年度末において欠損金の
繰り越しをしない。
2.手数料収入、受託収入等の自
己収入の増大に努める。
Ⅲ.予算
(人件費の見積りを含む。
)
、Ⅲ.予算、収支計画資金計画
収支計画及び資金計画
1.予算(人件費の見積もりを含 1.予算
む。)
《別表1》(平成18年度~平成 収入
(単位:千円)
22年度予算を記載)《省略》
運営費交付金
7,625,643
施設整備費補助金
120,000
[運営費交付金の算定ルール]
受託収入
842,200
交付金額Gi=[((Ab(i-1)-δa うち国からの受託収入 116,399
(i-1))×β+(Aa(i-1)×ζ)) うちその他からの
×αa+δa(i)]+
[((Bb(i-1)
受託収入 725,801
-δb(i-1))×β+(Ba(i-1)× その他収入
180,200
ζ))×αb×γ+δb(i)]-[ε 計
8,768,043
(i)]
・G(交付金額):iは年度。
支出
・Aa(i-1):直前の年度における 業務経費
6,445,818
運営費交付金対象事業注に係る 施設整備費補助金
120,000
経費のうち一般管理相当分の人 受託経費
842,200
件費相当分
一般管理費
1,360,025
・Ab(i-1):直前の年度における 計
8,768,043
運営費交付金対象事業注に係る
経費のうち一般管理相当分の人 講習関係収入
383,073
件費相当分以外の分
計
383,073
・Ba(i-1):直前の年度における
運営費交付金対象事業注に係る 講習関係経費
652,898
経費のうち業務経費相当分の人 計
652,898
件費相当分
・Bb(i-1):直前の年度における 翌年度への繰越金
△269,825
運営費交付金対象事業注に係る
経費のうち業務経費相当分の人
件費相当分以外の分
・αa(一般管理費効率化係数):
前年度比3%の削減
・αb(業務経費効率化係数):前
年度比1%の効率化
・β(消費者物価指数):前年度に
おける実績値を使用する。
・γ(政策係数):法人の業務の進
捗状況や財務状況、新たな政策
ニーズ等への対応の必要性、独
立行政法人評価委員会による評
価等を勘案し、具体的な伸び率
を決定する。
・δa(i)、δb(i)については、新
規施設の竣工に伴う経費、法令
改正に伴い必要となる措置、大
規模な設備機器の更新等の事由
により、特定の年度に一時的に
発生する資金需要について必要
に応じ計上する。
・ε(i) :当該年度における利息
収入等の見込額
・ζ(人件費調整係数):人事院勧
告による給与改定分を反映する。
注:運営費交付金対象事業とは、
運営費交付金及び自己収入
(受取利息等)によりまかな
われる事業である。
2.収支計画
2.収支計画
《別表2》(平成18年度~平
(単位:千円)
- 54 -
成22年度予算を記載)《省略》
費用の部
経常費用
業務の効率的な実施による費用 業務経費
の低減、自己収入の増加その他の 受託経費
経営努力により財務内容の改善を 一般管理費
図る。
減価償却費
財務費用(利息)
臨時損失
9,265,415
9,265,415
5,791,818
842,200
1,360,025
1,271,372
0
0
収益の部
運営費交付金収益
受託収入
手数料収入
資産見返負債戻入
寄附金収益
臨時利益
9,265,415
6,971,643
842,200
180,200
1,271,372
0
0
純利益
目的積立金取崩額
総利益
0
0
0
費用の部
講習関係経費
652,898
652,898
収益の部
講習関係収入
383,073
383,073
純利益
目的積立金取崩額
総利益
△269,825
0
△269,825
3.資金計画
3.資金計画
《別表3》(平成18年度~平
(単位:千円)
成22年度予算を記載)《省略》 資金支出
9,151,116
業務活動による支出 8,646,941
投資活動による支出
774,000
財務活動による支出
0
翌年度への繰越金
△269,825
資金収入
9,151,116
業務活動による収入 9,031,116
運営費交付金に
よる収入 7,625,643
受託収入
842,200
講習関係収入
383,073
その他の収入
180,200
投資活動による収入
120,000
施設費による収入
120,000
その他の収入
0
財務活動による収入
0
前年度よりの繰越金
0
Ⅳ.短期借入金の限度額
・短期借入金の限度額:3,20
0,000,000円
・想定される理由:
①運営費交付金の受入れの遅延
②受託業務に係る経費の暫時立
替え
③電気工事士講習の受講者数変
動に伴う資金的措置等
Ⅴ.重要な財産を譲渡し、又は担
保に供しようとする計画
なし。
Ⅵ.剰余金の使途
知的基盤機関としてのパフォー
マンスの向上のため、
・人材育成・能力開発・研修
・調査研究(例:ニーズ・シーズ
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調査等)
・学識経験者等の招へい
・先行投資(施設・設備等の購入)
・任期付職員の新規雇用
・講習関係業務
の使途に使用。
Ⅴ.その他業務運営に関する重要 Ⅶ.その他経済産業省令で定められた記載事項
事項
1.施設・設備に関する計画
独立行政法人産業技術総合研究
中期目標の達成のために必要な施設及び設備を適正に整備してい
所との共同事業
く。
標準化関係業務等に関する共同
事業等を行う。
施設の内容
予定額
財源
工業製品等に関する技術上の評価、工業製品等 総額
の品質に関する情報の収集、評価、整理及び提 6億円
供並びに工業製品等の評価の技術に関する調査
及び研究等の推進に必要な施設・設備の整備
施設整
備費補
助金
(注)上記予定額は、<別表1>の試算結果を掲げたものである。
2.人事に関する計画(人員及び人件費の効率化に関する目標を含む。)
(1) 方針
中期目標に基づく新規業務及び業務量の増加に対しては、既存業
務の合理化を図ることにより可能なかぎり配置転換による人員を充
てるとともに、外部機関及び外部人材の積極的活用により、常勤職
員の抑制に努める。
(2) 人員に係る指標
「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)に基
づき、国家公務員の定員の純減目標(今後5年間で5%以上の純減)
及び給与構造改革を踏まえ、国家公務員に準じて第二期末における
常勤職員数を第一期末の95%以下に抑制する。
(参考)
1)期初の常勤職員数425人
2)期末の常勤職員数402人
・任期付き職員に限り受託業務の規模等に応じた必要最小限の人
員の増加が有り得る。
(3)その他人事に関する計画
①企画立案機関との人事交流
行政実施機関として政策の迅速・的確な実施のため経済産業省等
政策の企画立案機関との人事交流を積極的に行う。
②任期付任用の促進
業務の実施テーマ等に沿った専門的人材等の任期付任用を積極的
に行う。
③業績の評価と反映
評価システムの導入・実施による、職員の意欲向上と適材適所の
配置の実現を図る。
(3)その他人事に関する計画
①企画立案機関との人事交流
企画立案機関との人事交流の一環として、19年1月現在で経済
産業省に20名(うち4名は併任)、関係機関(新エネルギー・産
業技術総合開発機構)へ1名出向しており、経済産業省から10名、
産業技術総合研究所から1名を受け入れている。(再掲)
異動希望調書を全職員に対して実施し、個別にヒアリングを行う
ことにより、職員の意欲向上と適材適所の配置を昨年に引き続き
図っている。
②任期付任用の促進
業務テーマ実施にあたり、より専門的な業務に対応するため16
名の任期付研究員を昨年度から引き続き任用し、業務実施を進めた。
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