皮膚および皮下脂肪組織に生じた顆粒細胞腫(Granular cell tumor)の

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日皮会誌:120(8)
,1653―1658,2010(平22)
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皮膚および皮下脂肪組織に生じた顆粒細胞腫(Granular cell tumor)の
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臨床および病理組織学的検討
古賀
要
佳織1)2) 木村
鉄宣2)
伊東
慶吾3)
宮下
文4)
はじめに
旨
札幌皮膚病理研究所で過去 7 年半の間に顆粒細胞腫
顆粒細胞腫(以下 GCT)は良性の神経系腫瘍で,細
(以下 GCT)と病理診断した 73 症例(74 病変)につい
胞質内に好酸性の微細顆粒を持つ大型の腫瘍細胞で構
て臨床事項を検討し,さらにそのうち標本の再検討が
成されるのが特徴の腫瘍である1)∼3).
当初は筋線維芽細
可能であった 29 病変の GCT について病理組織学的
胞由来の腫瘍として報告されたが,免疫組織化学的染
事項の検討を行った.病理診断依頼書をもとに検討し
色で,S-100 蛋白や NSE(neuron-specific enolase)に
た臨床事項では,切除時の平均年齢は 45.4 歳で男性 23
腫瘍 細 胞 が 陽 性 で あ る こ と,電 顕 所 見 で 現 在 で は
例,女性 50 例と女性に多かった.切除部位は,躯幹が
Schwann 細胞と同様の basement membrane や angu-
最多であった.臨床診断にて,顆粒細胞腫と診断され
late body が確認できること4)から,Schwann 細胞への
た症例はなかった.臨床事項の検討結果は既存の報告
分化を示す腫瘍と考えられている.舌,皮膚,皮下脂
とほぼ同様の傾向であった.切除標本の HE 染色標本
肪組織,そして筋肉に好発し,皮膚に出現した症例の
を用いて検討した病理組織学的事項では,病変は真皮
報告も多数ある.しかしながら,本邦での多数症例に
から皮下脂肪組織にかけて
(66%)
,もしくは皮下脂肪
ついての検討は,症例報告を多数集めた検討しかな
組織(34%)に存在していた.これらには周囲との境
い4)∼6).今回我々は,同一施設で病理診断を行った,皮
界が比較的明瞭な結節状の病変,辺縁で腫瘍細胞が散
膚および皮下脂肪組織に生じた GCT の多数症例で,
在し境界が不明瞭な病変,両所見をもち境界が明瞭な
臨床および病理組織学的検討を加えたので報告する.
部位と不明瞭な部位がある病変があり,その割合はほ
対象と方法
ぼ同様であった.表皮を観察できた 23 病変のうち,17
病変(74%)で表皮肥厚を伴っていた.そのうち 3 病
1)対象症例
変(18%)で偽癌性表皮肥厚が観察でき,成書やいま
2001 年 1 月から 2008 年 6 月までに札幌皮膚病理研
までに報告されているように GCT の随伴所見として
究所で GCT と病理診断した 73 症例(多発例 1 例を含
表皮肥厚があることが確認できた.8 病変
(28%)
では,
むため 74 病変)を対象とし,さらに標本の再検討が可
病変内に結節状のリンパ球浸潤が観察された.14 病変
能であった 28 症例(29 病変)については病理組織学的
(48%)
で既存の正常末梢神経周囲に腫瘍細胞が分布す
検討も加えた.ホルマリン固定,パラフィン包埋切片
る神経好性の所見が確認でき,Schwann 細胞に観察で
のヘマトキシリン―エオジン染色標本(HE 染色標本)
きる核内偽封入体の所見が 24 病変(83%)で確認でき
では,真皮から皮下脂肪組織にかけて存在する結節状
た.これらの所見は,GCT が神経細胞分化を示す腫瘍
の病変で
(図 1a)
,結節内部は大型で多角形の腫瘍細胞
であることを支持する所見であると考えた.
で構成され,腫瘍細胞の核は小型で円形,細胞質は好
酸性で細顆粒状である所見(図 1b)をもつ腫瘍を GCT
1)
福岡大学病院病理部(部長:鍋島一樹教授)
2)
札幌皮膚病理診断科
3)
東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
4)
近江八幡市立総合医療センター皮膚科
平成 21 年 8 月 5 日受付,平成 21 年 10 月 29 日掲載決定
福岡市城南区七隈 7―45―
別刷請求先:
(〒814―0180)
1 福岡大学医学部病理学教室 古賀 佳織
と診断した.一部の症例については,S-100 蛋白に対す
る抗体を用いて, 免疫組織化学染色を行った
(図 1c)
.
2)臨床的事項
病理診断依頼書をもとに,患者の性別,切除時の年
齢,切除部位,そして臨床診断について検討した.
1654
古賀
佳織ほか
図 1 GCTの病理組織像.
真皮から皮下脂肪組織に分布する結節状の病変(a
)で,大型で多角形の腫瘍細胞で構
成され,腫瘍細胞の核は小型で円形,細胞質は好酸性の細顆粒状(b)である.S1
0
0
蛋白を利用した免疫染色で腫瘍細胞は陽性(c
)を示す.
図 2 GCTにともなう表皮肥厚.
表皮肥厚が確認出来た病変では,偽癌性の表皮肥厚を伴う病変(a
)と,メラニン色素
の増加を伴った表皮肥厚(b)がある.
3)病理組織学的検討
明瞭な結節状の病変,辺縁で膠原線維間に腫瘍細胞が
切除標本の HE 染色標本を用いて,病変の存在部位,
分布し境界が不明瞭な病変,そして両所見をもち境界
周囲との境界,表皮肥厚,結節状のリンパ球浸潤,正
が明瞭な部位と不明瞭な部位がある病変に分類した.
常の末梢神経線維周囲に腫瘍細胞が分布する神経好性
さらに表皮肥厚が確認できた病変については,不規則
の所見,そして腫瘍細胞の核内偽封入体の有無につい
に表皮が肥厚する偽癌性の表皮肥厚を伴う病変と,メ
て検討した.周囲との境界については,境界が比較的
ラニン色素の増加を伴った表皮肥厚がある病変に分類
顆粒細胞腫の臨床病理組織学的検討
1655
図 3 GCT病変内の結節状のリンパ球浸潤.
結節状のリンパ球浸潤にともなうリンパ濾胞様構造(a
)では,免疫染色で,リンパ濾
胞様構造の中心部のリンパ球は CD2
0に陽性(b),そして辺縁部は CD3に陽性(c
)
である.
図 4 GCT病変内の神経好性の所見.
病変辺縁にある正常の末梢神経周囲に腫瘍細胞が分布している(a
,b).
した.
結
果
1)臨床的事項
切除時の年齢は,5 歳から 89 歳の範囲で平均 45.4
1656
古賀
佳織ほか
c.表皮肥厚の有無
標本内に表皮が含まれていて,観察が可能であった
23 病変で検討した.表皮肥厚を確認できたのは 17 例
(74%)で,できなかったのは 6 例(26%)であった.
表皮肥厚が確認出来た病変のうち,偽癌性の表皮肥厚
を伴う病変(図 2a)は 3 例(18%)で,メラニン色素
の増加を伴った表皮肥厚がある病変(図 2b)が 14 例
(82%)であった.
d.結節状のリンパ球浸潤の有無
8 例(28%)で病変内に結節状のリンパ球浸潤があ
り,半数でリンパ濾胞様構造を伴っていた
(図 3a)
.免
疫染色で,リンパ濾胞様構造の中心部のリンパ球は
CD20 に陽性(図 3b)
,そして辺縁部は CD3 に陽性(図
図 5 GCTの腫瘍細胞の核内偽封入体.
腫瘍細胞の核には核内偽封入体が存在する.
3c)であった.
e.神経好性の所見の有無
病変辺縁にある正常の末梢神経周囲に腫瘍細胞が分
歳であった.性別は男 23 例,女 50 例と女性で約 2 倍
布しているのを確認でき た 病 変(図 4a,b)は,14
多い傾向にあった.切除部位は,躯幹が最多で 29 例
例(48%)であった.
(40%)
,次に四肢 28 例(38%)と頭頸部 16 例(22%)
f.核内偽封入体の有無
の順であった.四肢では,上肢が 24 例(33%)
,下肢
神経鞘腫の腫瘍細胞で出現する核内偽封入体の所見
が 4 例(5%)と上肢の症例が多い傾向にあった.臨床
が腫瘍細胞に存在した病変(図 5)は,24 例(83%)で
診断で,GCT と診断された症例はなかった.皮膚腫瘍
あった.
などの症状病名を除くと,皮膚線維腫と診断された症
考
例が 13 例(18%)と最も多く,次いで粉瘤,線維腫,
石灰化上皮腫,色素性母斑,そして転移性腫瘍の順で
あった.
察
GCT について,本邦では既存症例報告を集めた臨床
事項についての多数症例の検討はあるものの,自験例
のように多数症例を臨床病理学的に検討した報告はい
2)病理組織学的検討
まだ存在しない.既存報告例の臨床事項の検討結果を
a.病変の存在部位について
4)
∼6)
まとめて,今回の結果と比較した(表)
.今回の 73
腫瘍細胞の分布が真皮内に限局している病変はな
症例における臨床事項の検討の結果は,おおよそ既存
く,真皮から皮下脂肪組織にかけて分布している病変
の報告と類似していた.また,海外での報告とも類似
が 19 例(66%)
,皮下脂肪組織あるいは皮下脂肪組織
していた.臨床診断で GCT と診断している症例はな
周囲に分布している病変が 10 例(34%)であった.真
く,いままでにも報告されているように特徴的な病理
皮から皮下脂肪組織にかけて分布している病変では,
組織像に比べ,臨床診断は困難なことが多いようであ
真皮乳頭層から分布している病変が 2 例(11%)
,真皮
る.臨床診断の精度をあげるためには,躯幹に生じた,
網状層上層から分布している病変が 14 例(74%)
,そ
特に中年期の女性に生じた症例で,皮膚線維腫を考え
して中層から分布している病変が 3 例(16%)であっ
るような腫瘍性病変に対しては,GCT を鑑別診断にあ
た.
げることが必要と考えた.
b.周囲との境界について
成書や既存報告でも紹介されている GCT に出現す
周囲との境界が比較的明瞭な結節状の病変は 11 例
る病理組織学的所見としては,偽癌性表皮肥厚を含む
(38%)
,辺縁で膠原線維間に散在性に分布し,境界が
表皮肥厚や,神経好性と表現されることもある既存の
不明瞭な病変は 9 例(31%)
,そして境界が明瞭な部位
末梢神経周囲あるいは神経内に腫瘍細胞が分布する所
と不明瞭な部位がある病変が 9 例(31%)であった.
見がある.
偽癌性表皮肥厚は,Pseudo epitheliomatous hyper-
顆粒細胞腫の臨床病理組織学的検討
1657
表 本邦のおける GCT多数例による臨床事項検討のまとめ
症例数
(例)
報告者
白倉ら 5)
78
柴垣ら 6)
152
男女比
(男:女)
平均年齢
(歳)
1:2.
7
40
1:1.
9
40
発生部位(例(%))
躯幹 47(60)
頭頸部 13(17)
上肢 7(9)
下肢
躯幹 72(48)
頭頸部 28(18)
上肢 22(14)
下肢
11(14)
16(11)
不明 14(9)
山谷ら
4)
103
1:2
37
臨床診断
皮膚線維腫
粉瘤,ケロイド
皮膚線維腫
粉瘤,ケロイド
石灰化上皮腫
躯幹 54(52)
頭頸部 17(16)
上肢 16(16)
下肢
13(13)
不明 3(3)
皮膚線維腫
粉瘤,組織球症
隆起性皮膚線維肉腫
石灰化上皮腫
本研究
73
(74病変)
1:2.
2
45.
4
躯幹 29(40)
頭頸部
上肢 24(33)
下肢
(22)
4(5)
皮膚線維腫
粉瘤,線維腫
転移性腫瘍
石灰化上皮腫
色素性母斑
plasia(PEH)とも呼ばれ,時に有棘細胞癌との鑑別が
封入体とは,Schwann 細胞の核の形状が不規則である
必要になることがある.皮膚や粘膜下に生じた病変の
ため,切片上核内にみえる細胞質があたかも封入体に
85%,喉頭に生じた病変の 65% に PEH が出現すると
みえる所見である11).大多数の病変(83%)で核内偽封
7)
の報告 もあるが,出現部位を皮膚に限らない GCT
入体の所見があり,本腫瘍が Schwann 細胞由来の,あ
の 95 症例では PEH を確認できたのは 15 症例であっ
るいは Schwann 細胞へ分化する腫瘍であることを支
8)
たという報告もある .
今回の検討で表皮肥厚が確認で
持していると考えた.
きたのは,23 病変中 17 病変(74%)であったが,その
また,今回の検討では,一部の病変内に結節状にリ
中で偽癌性表皮肥厚の所見を確認できたのは 3 病変
ンパ球が浸潤している所見があり,リンパ濾胞様構造
(18%)
であった.その他の病変ではメラニン顆粒の増
を伴う病変もあった.リンパ濾胞に類似した構造を形
加を伴って表皮が比較的規則的に肥厚する所見があっ
成する B リンパ球と T リンパ球が多彩に浸潤する病
た.この表皮の所見は皮膚線維腫で出現する表皮肥厚
変は Cutaneous lymphoid hyperplasia(CLH)とも呼ば
に類似しており,それが皮膚線維腫と臨床診断された
れ,虫刺症や異物反応などに続発して出現することが
症例が多い理由の可能性があると考えた.GCT にとも
知られている.今回の結節状リンパ球浸潤が病変内に
なう表皮肥厚については結節性痒疹様の表皮変化を来
確認できた症例の標本内では,炎症性細胞浸潤や肉芽
した報告もある3).GCT における表皮肥厚の機序とし
組織,膠原線維の増加,そして異物反応など CLH を引
て は,epidermal growth factor receptor,epidermal
き起こす病変の存在は確認できなかった.良性の色素
growth factor,transforming growth factor α の関与を
細胞性母斑に CLH を伴った症例の報告では12),色素細
9)
調べた研究があるが,明確な機序は不明である .
胞に対する免疫反応が原因と考察している.GCT 病変
神経好性の所見は,GCT が Schwann 細胞への分化
内の一部にあった結節状のリンパ球浸潤は,顆粒細胞
を示す腫瘍であることを支持する所見として注目され
腫の腫瘍細胞に対する免疫反応の可能性もあるが,詳
てきた.澤井ら10)は,本邦で報告された皮膚発症の
細は不明であり,さらなる症例の蓄積と検討が望まれ
GCT 130 例中 19 例(15%)の症例で腫瘍塊中に末梢神
る.
経断面が確認でき,3 例では神経内に腫瘍細胞の存在
今回我々は,皮膚および皮下脂肪組織に生じた GCT
を確認できたと報告している.本研究でも 48% の病変
74 病変について臨床病理学的検討を加えた.臨床事項
で神経好性の所見が確認できた.また,神経鞘腫の
の検討ではいままでに報告されている傾向と同様の結
Schwann 細胞に類似する腫瘍細胞で出現する所見で
果であった.病理組織学的検討では,Schwann 細胞由
ある核内偽封入体の有無についても検討した.核内偽
来の,あるいは Schwann 細胞へ分化した腫瘍である
1658
古賀
佳織ほか
ことを示唆する,神経好性や核内偽封入体の存在を確
た表皮肥厚と結節状のリンパ球浸潤があることがわ
認できた.また,随伴所見として皮膚線維腫に類似し
かった.
文
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1987 ; 29 : 1261―1273.
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A Clinicopathological Analysis of Granular Cell Tumor in the Dermis and Subcutaneous Fatty Tissue
Kaori Koga1)2), Tetsunori Kimura2), Keigo Ito3)and Aya Miyashita4)
1)
Department of Pathology, Fukuoka University Hospital (Director: Prof. Kazuki Nabeshima)
2)
Sapporo Dermatopathology Institute
3)
Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
4)
Division of Dermatology, Omihachiman Community Medical Center
(Received August 5, 2009; accepted for publication October 29, 2009)
We performed a clinicopathological study of granular cell tumor (GCT) by reexamining the clinical data
from 73 cases (74 lesions). The study included 23 male and 50 female patients. The average age at resection
time was 45.4 years. The tumors were mostly located on the trunk (40%). No case had been clinically diagnosed as GCT; dermatofibroma was the most frequent clinical diagnosis. We examined the histological findings in 29 lesions. Epidermal hyperplasia was present in 74% (17!23 lesions), including 3 lesions with pseudoepitheliomatous hyperplasia. Nodular lymphocytic inflammatory infiltrates were seen in 28% (8!29 lesions).
Small peripheral nerves surrounded by granular cells and intranuclear pseudo-inclusion bodies were observed respectively in 48% (14!
29 lesions) and 83% (24!
29 lesions). These findings support the hypothesis that
GCT is a neural tumor.
(Jpn J Dermatol 120: 1653∼1658, 2010)
Key words: Granular cell tumor, pseudoepitheliomatous hyperplasia, intranuclear pseudo inclusion body