Coca-Cola Sustainability Report 2010 - 日本コカ・コーラ

コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2010
Coca-Cola
Sustainability
Report 2010
日本のコカ・コーラシステムのCSRに関する情報は
以下の媒体で公開しています。
日本コカ・コーラでは、消費者、ビジネスパートナー、従業員、地域社会など、日本のコカ・コーラシステムを取り巻くさまざまな
ステークホルダーのみなさまに向けて、CSRに関する情報を公開しています。お読みになる方の目的や目線に合わせて、冊子
およびWEBサイトにおいて情報をお伝えし、広く多くの方々に当社のCSRの取り組みをご理解頂けるように努めています。
日本コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2010 体系
冊子版
WEB版
サスティナビ リティー レポ ー ト 2 0 1 0 体 系
冊子版では、コカ・コーラシステムの主要な取り組みを読みやすく
WEB版では冊子版の情報に加えてより詳細な情報および各種
編集した記事を中心に、ご紹介しています。
データを掲載しています。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/report.html
WEB版コミュニケーションツールのご紹介
製品カタログ
ハロー! コカ・コーラ
コカ・コーラシステムが販売して
コカ・コーラ社製品ができるまでの製造工程や
いる製品をカテゴリー別にご紹介。
「コカ・コーラ」の歴史、環境への取り組みや
「コカ・コーラ」や「ジョージア」
容器リサイクルの取り組み、社会貢献活動な
「アクエリアス」など、豊富な製
どについてご紹介しています。
品ラインナップとブランド情報を
手軽に見ることができます。
以下のページからご覧頂くことができます。
WEB
http://cocacola.co.jp/products/
サスティナビリティーサイト
以下のページからご覧頂くことができます。
WEB
http://cocacola.co.jp/corporate/publication.html
Coke Town(コーク タウン)
サスティナビリティーサイトでは、レポートのWEB版に加え、CSR
消費者のみなさまの生活とコカ・コーラ
活動の情報をリアルタイムで更新するなど、みなさまの閲覧目的
社製品はどのように関わっているので
に合った情報をご紹介しています。
しょう?Coke Townを探検しながら製
品の製造から販売、容器リサイクルの
流れや地域貢献プログラムについて
ご紹介しています。また、バーチャル
工場見学もできます。
以下のページからご覧頂くことができます。
WEB
1
http://cocacola.co.jp/positively/
以下のページからご覧頂くことができます。
WEB
http://cocacola.co.jp/study/coketown/
Coca-Cola Sustainability Report 2010
目次
index
サスティナビリティーレポート編 集 方 針
● 当レポートは、日本コカ・コー ラ 株 式 会 社 およ び 日 本 の
コカ・コーラシステムが持続可能な社会の実現を目指して行
う企業活動に関する情報を開示し、みなさまにお伝えするも
のです。
※日本のコカ・コーラシステムは、清涼飲料のマーケティング活動および原液の
製造・販売を行う日本コカ・コーラ株式会社と、全国各地域で製品の製造・販売
を行うボトラー社などで構成されています。
コカ・コーラシステムの詳細はP.3∼4をご覧ください。
1 サスティナビリティーレポート2010 体系
2 目次・編集方針
3 日本コカ・コーラの概要
4 日本のコカ・コーラシステム
5 トップメッセージ
7 「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」
● 当レポートは、環境省「環境報告ガイドライン(2007年版)」
9
「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」
事業活動で取り組む4つの領域と7つの重点分野
目 次・編 集 方 針
やGRI(Global Reporting Initiative)
「サステナビリティ・
リポーティング・ガイドライン第3版」を参考に、体系的でわか
りやすい情報開示を心掛けています。
11
カタチは違っても想いはひとつ
私の「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」
● 当社は、2002年発行の「環境アクションレポート2002」以
来、継続的に年1回レポートを発行しています。報告内容を順
市場
次 拡 大し、2005年より名 称を「CSRレポート」に、さらに
2009年より「サスティナビリティーレポート」に変更しまし
13
コカ・コーラ ダイアログ①
快適で健康的な生活のために私たちができること
た。ステークホルダーのみなさまとコカ・コーラシステムの接
点を「市場」
「環境」
「社会」
「職場」の4つの事業領域に分け
て情報を開示しています。
飲料価値
17
お客様のニーズに応える新しい価値の創造
「安全」
「安心」への取り組み
25 活動的/健康的な生活習慣
データの集計範囲
● 本誌で開示しているデータは、日本コカ・コーラ株式会社
環境
(1工場)と12ボトラー社(28工場・466営業所※2009年
12月末時点)における「製造」
「物流・輸送」
「販売」のデータ
です。
「販売」に関しては参考値となります。
コカ・コーラ ダイアログ②
27 「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」と
私たちができること
● データの集計期間は、2009年1月1日∼12月31日です。
31 環境総論
● 活動事例の対象期間は、2009年6月∼2010年6月末を原
33 温暖化防止・エネルギー削減
則としています。
35 「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」
用語について
39
水資源保護
トピックス
● 本誌で使用している「お客様」には、製品をご購入頂いた方
のみならず、すべての生活者を含みます。
● 文 中 の「 ザ コカ・コーラ カンパニー」は 米 国 本 社 を 、
社会
41 地域社会
「日本コカ・コーラ」は日本コカ・コーラ株式会社を表します。
ボトラー社は、日本コカ・コーラが指定する全国12社のボト
リング会社を指します。また、
「コカ・コーラシステム」には
日本コカ・コーラおよびボトラー社が含まれます。
職場
43 職場
45 世界のコカ・コーラ
今回発行 : 2010年7月
47 環境への取り組み 2010[データ編]
49 ステークホルダーからの声
2
日本コカ・コーラの概要
日本コカ・コーラは、ザ コカ・コーラ カンパニー(本社:米国ジョージア州アトランタ)の日本法人として1957年に設立され、
日本での事業を本格的にスタートしました。
設立時の社名は日本飲料工業株式会社でしたが、1958年に日本コカ・コーラ株式会社に社名変更し、現在に至っています。
日本コカ・コーラ 会社概要
日 本コカ・コーラの概 要
社名
日本コカ・コーラ株式会社
資本金
設立
1957年6月25日 日本飲料工業株式会社設立
1958年3月15日 日本コカ・コーラ株式会社に社名変更
株主
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷4-6-3
TEL 03-5466-8000
従業員数
555人(2010年3月末時点)
本社
工場
守山工場(滋賀県守山市)
ダニエル・H・セイヤー(代表取締役社長)
事業内容
非アルコール飲料(清涼飲料)の製造販売
代表者
36億円
ザ コカ・コーラ エクスポート コーポレーション
(※ザ コカ・コーラ カンパニーの子会社)
主な製品
日本のコカ・コーラシステムでは、60種類以上のブランドを展開し、お客様のニーズに応えるさまざまなラインナップの製品を提供しています。
炭酸飲料
コーヒー飲料
スポーツ飲料
水
茶系飲料
エネルギー飲料
果汁飲料
ライフスタイル飲料
ザ コカ・コーラ カンパニーは、約500種類の炭酸および非炭酸飲料ブランドでお客様にさわやかさとうるおいをお届けする、世界最大の清涼飲料
メーカーです。世界で最も価値の高いブランドとして知られている「コカ・コーラ」のほか、
「コカ・コーラ ゼロ」
「ファンタ」
「ジョージア」
「スプライト」
「ミニッツメイド」など、各飲料カテゴリーを代表するブランドを所有しており、世界中で1日16億杯※以上消費されています。
※1杯=約237mlとして、コカ・コーラ社製品が世界中で消費される量
3
日本のコカ・コーラシステム
日本のコカ・コーラシステムは、原液の供給・製造・販売と製品の企画開発や広告などマーケティングを行う日本コカ・コーラと
全国各地域で製品の製造・販売を行うボトラー社、その関連会社などで構成されています。
生産の効率化、徹底した消費者志向、市場への迅速な対応、顧客サービスの強化、厳格な品質管理など、コカ・コーラシステム全体
の最適を図り、コカ・コーラビジネスのさらなる成長を目指しています。
日本コカ・コーラは、システム各社との強いパートナーシップのもと、事業活動における協働の取り組みを推進しています。
日本コカ・コーラ(株)
企画
研究開発
ボトラー各社・関連会社
原液製造
製品製造
物流・輸送
販売
リサイ
クル
回収
コカ・コーラ
ビジネスサービス(株)
コカ・コーラ カスタマー
マーケティング(株)
(株)エフ・ヴィ・
コーポレーション
1993年1月にザ コカ・コーラ カンパニー
ザ コカ・コーラ カンパニーと全ボトラー
日本コカ・コーラと全ボトラー社の共同
日本コカ・コーラと全ボトラー社の共同
の全額出資により設立。従来の米国本
社の共同出資により2009年1月設立。 出資により2007年1月発足。全国規模
社を中心とした技術開発部門から分離・ 日本のコカ・コーラシステムにおけるビ
独立した同社は、1995年よりアジア地
ジネスコンサルティングや、それを支え
域のニーズに即した製品開発・技術サ
る情報システムの開発、およびその保
ポートを行う。
守運用業務全般を担う。また、原材料・
日 本のコカ・コーラシステム
(株)コカ・コーラ
東京研究開発センター
出資により、2001年5月設立。
の大手流通チェーンに対する商談窓口
自動販売機事業における広域法人への
機能を担う。
営業を行う。
資材の共同調達業務も行う。
1
ボトラー各社
日本コカ・コーラより原液を購入し、製品の製造および販売を行います。
日本には担当営業地域別に12のボトラー社があります。
ボトラー社
2
担当地域
3
1
北海道コカ・コーラボトリング株式会社
北海道
2
みちのくコカ・コーラボトリング株式会社
岩手県・秋田県・青森県
3
仙台コカ・コーラボトリング株式会社
宮城県・福島県・山形県
4
利根コカ・コーラボトリング株式会社
千葉県・茨城県・栃木県
5
三国コカ・コーラボトリング株式会社
埼玉県・群馬県・新潟県
6
東京コカ・コーラボトリング株式会社
東京都
7
コカ・コーラ セントラル ジャパン株式会社
神奈川県・静岡県・山梨県・愛知県・岐阜県・三重県
8
北陸コカ・コーラボトリング株式会社
富山県・石川県・福井県・長野県
9
四国コカ・コーラボトリング株式会社
香川県・愛媛県・高知県・徳島県
10
コカ・コーラウエスト株式会社
福岡県・佐賀県・長崎県・広島県・岡山県・山口県・島根県・鳥取県・
大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県
11
南九州コカ・コーラボトリング株式会社
熊本県・鹿児島県・宮崎県・大分県
12
沖縄コカ・コーラボトリング株式会社
沖縄県
全従業員数
自動販売機
取引店舗数
2万3,000人
約
98万台
約
113万店
約
5
8
6
9
11
12
17社
システム関連会社
日本のコカ・コーラシステム
セールスルート
7
10
4
9,300
約
29ヵ所
工場
原液製造 守山工場含む
466ヵ所
営業所
ルートトラック
7,500台
約
4
ザ コカ・コーラ カンパニーは1886年に米国ジョージア州アトランタ
に、飲用後の空容器はお子様でも簡単にしぼってつぶすことができると
で誕生して以来、
「いつでも、どこでも、誰にでも」をモットーに清涼飲料
いう特長から気軽に、そして楽しく環境に配慮したライフスタイルを実践
事業を展開している地域とともに成長して参りました。現在では、国連加
する機会を消費者のみなさまに提供し、環境問題に対する意識を高めて
盟国数を上回る世界の200を超える国でコカ・コーラ社製品を販売して
頂くきっかけにもなりました。こうしたことが評価され、多くの方々からの
おりますが、地球環境問題や経済状況など世界規模で目まぐるしく変化す
高いご支持を得ることができました。
る社会の中にあっても、持続的成長が達成できる企業であり続けるため
前述の7つの重点分野では「サスティナブル・パッケージ(持続可能な
に、世界共通の事業指針として「Live Positively(リブ・ポジティブリー)
容器)」の取り組みにあたるこの成功事例は、研究開発、マーケティン
-世界をプラスにまわそう-」を打ち出し、事業活動を展開しています。
グ、製造、販売などコカ・コーラシステムの事業活動を支えるさまざまな
具体的にはザ コカ・コーラ カンパニーの事業活動にとって最も重要な意
領域の従業員の努力の結晶がもたらした成果でもあります。
味を持つ「市場」
「環境」
「社会」
「職場」の4つの領域において、
「飲料
価値」
「活動的/健康的な生活習慣」
「温暖化防止・エネルギー削減」
「サス
本レポートにはこの事例以外にもこれら7つの重点分野における
ティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」
「水資源保護」
「地域社会」
2009年度の私たちの活動の詳細な報告が収められています。
「職場」を7つの重点分野として取り上げ、さまざまな取り組みを実施して
中には、目標を達成するために中・長期的に粘り強い努力を必要とす
おり、私たちはその取り組みを継続するための努力を惜しみません。
る取り組みもあります。
しかし、ザ コカ・コーラ カンパニーが幾度となく
トップメッセ ー ジ
大きな試練に堪え、124年の歳月を積み重ねてきた歴史を振り返る時、い
これら重点分野における2009年度の私たちの実績の中から、ひとつ
ま私たちの目の前に広がる大きな挑戦も必ずや達成できるものと信じて
の象徴的とも言える成果をご紹介しましょう。それは、新ウォーターブランド
います。そして清涼飲料事業を通じて消費者のみなさまとともに世の中に
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」の導入です。
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」は
前向きな変化を生み出し、持続可能な社会を実現するため、事業指針
※
国内製造の520mlPETボトルで国内最軽量 となる12gのボトルを
「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」を柱として従業員一丸と
採用しました。
なって取り組んで参ります。
※2010年3月時点/国内製造品550ml以下PETボトル対象(弊社調べ)
これによって、パッケージ製造時に使用する資源を削減するととも
トップメッセージ
T
o
p
M
e
s
s
a
g
e
For the Realization of a Social and Corporate Sustainable Growth
Ever since its birth back in 1886 in Atlanta, Georgia, The Coca-Cola
Company has continued to grow along with the regions in which it
has conducted its soft drink business, under the slogan: "anytime,
anywhere, anyone." Today, Coca-Cola system products are sold in
over 200 countries around the world, which exceeds the number of
UN member-nations. Even amidst the dizzying changes society is
undergoing on a global scale, which include environmental issues
and the economic situation, we have put forward our global business
guiding principle of "Live Positively" in carrying out activities that
enable us to continue achieving sustainable growth as a company.
Specifically, in the four key areas of The Coca-Cola Company’s
business (Marketplace, Environment, Community, and Workplace), we
have implemented initiatives with a focus on the following seven
central themes: Beverage Benefits; Active, Healthy Lifestyle; Energy
Management & Climate Protection; Global Water Stewardship;
Sustainable Packaging; Community; and Workplace. We will spare no
effort in continuing these efforts.
The launch of our new water brand, I LOHAS is one key example of an
achievement in 2009 with regard to the themes listed above. I LOHAS
comes in the lightest 520ml PET bottle produced domestically,
weighing in at only 12g.※ The bottle is produced using fewer materials
and has the unique feature of being easily crushable after use (even
by children), thereby providing consumers with a convenient and fun
way to be more considerate to the environment and enhancing their
environmental awareness. These features of the bottle have garnered
praise and led to widespread support for the brand.
This success stor y, which concerns the area of "sustainable
packaging" among the priority initiatives listed, was made possible
through the combined efforts of employees who are supporting
the Coca-Cola system’s business in their respective fields, including
R&D, marketing, production, and sales.
This report includes details on this and other achievements made in
2009 through our activities in the seven priority areas listed above.
In the case of some initiatives, achieving the goals set requires
persistent effort over the medium- to long-term. However, if we look
back on the history of The Coca-Cola Company, which has survived
major hardships in its 124 years of existence, we are convinced that
we will be able to overcome the great challenges we face today to
achieve our goals. We are determined to work as a single team under
the common principle of "Live Positively" so that, together with
consumers, our soft drink business brings positive change to the
world and helps realize a sustainable society.
※ I LOHAS is packaged in the lightest PET bottle in Japan for products of 550ml or smaller (As of March 2010; according to research by Coca-Cola Japan)
5
トップメッセ ー ジ
社 会 と 企 業の
持 続 的 成 長の実 現のた めに
日本コカ・コーラ株式会社
代表取締役社長
ダニエル・H・セイヤー
6
﹁
- 界 をプラスにまわ そ う ﹂
Live Positively 世
7
﹁
「Live Positively(リブ・ポジティブリー)-世界をプラスにまわそう-」は
コカ・コーラシステムが全世界で展開している事業指針です。
清涼飲料の製造・販売を通じて、プラスの循環を生み出し
- 界 をプラスにまわ そ う ﹂
Live Positively 世
“Live Positively”に基づいた
活動を展開
企業として社会とともに持続的に成長していくことを目指します。
コカ・コーラシステムでは、持続可能な社会の実現に取り組むことは、事業を行ううえでの社会的な
免許であると捉えています。
責任をもって安全で安心できる品質の製品を市場に出す、従業員を公平に処遇する、私たちが
生活する地球の環境に配慮する、地域社会に貢献する・・・こうした企業責任を果たすことによって、
私たちが事業を行う地域社会で認めて頂けるものと考えています。そのなかで、持続可能な社会の
営みを目指して、健全な地域社会を支える活動を本業を通じて実施していくとともに、私たちがもつ
資源や資産を活用していくことを認識し、
「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」という
全世界共通の事業指針を展開しています。
サスティナブルの観点で日々の業務に取り組むうえで最も重要なことは、ステークホルダーとの
対話を通して、信頼関係を築くことにあります。お客様、ビジネスパートナー、地域社会、従業員など
さまざまなステークホルダーからの信頼は、コカ・コーラシステムの企業価値を向上させ、持続可能な
成長につながると考えています。
8
「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」
事業活動で取り組む4つの領域と7つの重点分野
コカ・コーラシステムにおけるCSRフレームワーク
持続可能な社会
市場
会
社会
地域社
源保護
ス
ー ト ガ バナ
ン
ラ イ アン
コカ・コーラシステム
のCSR
水資
ポレ
ー
コ
コ
ンプ
温暖
能
環
(
境
ィ
テ 持
可
ナ
場
サ
ス
続
職
場
ブ
職
な
器
)
ル・
パ
容 ッケ
ス
- 界 をプラスにまわ そ う ﹂
Live Positively 世
活動的
/健康
的な
生
活
習
慣
ージ
﹁
飲
値
料価
化防止
削減
・エ ネ ル ギ ー
お客様
地域社会
従業員
ビジネスパートナー
株主・投資家
9
「Live Positively(リブ・ポジティブリー)-世界をプラスにまわそう-」は、私たちが日々の業務を通じて、人や社会への貢献と、
ビジネスの成長を両立させることにより、持続可能な社会の実現を目指すための中長期的な事業指針です。
日本のコカ・コーラシステムでは、今後の重点課題として、4つの領域の中でも特に社会的ニーズの高い「市場」と「環境」に着目。
お客様に喜ばれる製品をお届けし、地球環境の保全に貢献することで、社会とともにさらなる成長を続けていきたいと考えて
います。
各領域の考え方
各領域で重点的に取り組むべき分野
[飲料価値]Beverage Benefits
市場
高い品質により、安全で安心できる
お客様に、気分転換、水分補給、栄養補給、楽しみといったさまざまな
製品をお客様に提供することはもち
ニーズに合った安全な製品を届けるために、お客様を知り、その興味
ろんのこと、変化する消費者ニーズ
や関心を理解する努力を惜しみません。
や嗜好に応えるために努力していま
す。また製品をつくり、お客様にお届
り組んでいます。
お客様が健康的で活き活きとしたライフスタイルをおくれるよう情報を
提供し、世界的な規模から地域的な規模のものまでのイベントのスポン
サーシップ活動を通して、活動的なライフスタイルを奨励します。
[温暖化防止・エネルギー削減]Energy Management & Climate Protection
温暖化などの地球の気候変動は、世界中で地域社会に大きな影響を与え
る可能性があります。私たちは、事業活動においてCO2をはじめとする温
室効果ガスの排出を抑え、その影響を軽減する努力をします。
コカ・コーラシステムでは特に環境へ
環境
の取り組みを強化しています。
[サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)]Sustainable Packaging
持続可能な社会の実現に向けて、
革新的な技術を追求し続け、必要最小限の自然資源でパッケージをつく
地 球 環 境 や自 然 資 源 の 健 全 性と
ることを目指します。そしてパッケージ素材を製造過程に戻して再利用
持続性を守るための活動やプログラ
するシステムの構築にも取り組んでいます。
- 界 をプラスにまわ そ う ﹂
Live Positively 世
パートナーとの協働にも積極的に取
[活動的/健康的な生活習慣]Active, Healthy Lifestyle
﹁
けするまでに関わる多くのビジネス
ムを積極的に展開しています。
[水資源保護]Global Water Stewardship
製品を生産する時の水の使用量を削減し、製造時に使用した水を
リサイクルして安全に元の環境に戻します。私たちのゴールは、製品に
使用するのと同等の水を還元することです。
次世代を担う子どもたちに向けて、
社会
環境、スポーツ、文化・教育などのさま
[地域社会]Community
ざまなプログラムを実施しています。
私たちは、それぞれの地域社会でつながりを大切にし、地域のニーズ
また、災害援助など地域のニーズに対
に応える必要があります。その地域社会が健全でない限り、私たちの
応するため自治体やコミュニティと連
ビジネスの成長は得られません。
携した取り組みも行っています。
職場
多様性に富む従業員が活き活きと働
[職場]Workplace
き、最高の職場としての誇りをもつこ
私たちのビジネスに関わるすべての人が多様で開かれた環境のもとで
とのできる、安全かつ魅力ある職場環
働けるような職場を目指します。一人ひとりが前向きな改善を目指し、
境づくりに取り組んでいます。
力を発揮できる環境を育成します。
10
の製造に
革新的な容器
ます
誇りを持ってい
ープ
車間距離を適
度に
保つ工夫をし
ています
仙台
手入れされた自動販売機で
気持ちよさを
地域のみなさまに
グル
ーラボトリング
北海道コカ・コ
(株)
ーラプロダクツ
北海道コカ・コ
部 製造第三課
産
生
場
工
幌
札
稲場 周一
HAS)」の容
・ろ・は・す(I LO
札幌工場は「い
拠
限られた生産
いる、全国でも
器を製造して
器
容
な
い革新的
。環境負荷が低
点の一つです
し
労
程が多く苦
は、技術的な工
を製造するに
造活動を行って
責任を持って製
ますが、誇りと
運
ないよう、工場
革新性に負け
います。容器の
い
つ
に
量
ーの使用
水やエネルギ
営においては
。
す
り組んでいま
定し、削減に取
て目標値を設
コカ・コーラボ
トリンググルー
プ
さわやか物流(
株)
販売物流一課
福島営業所
前川 崇
四国 カ・コーラボトリング(株)
四国コ
営業
営業本部 香川支店 高松営業所 小豆島
分室
杜 和也
コカ・コーラシステムの「顔」も兼ねる
コ
、街に立ち並ぶ
自動販売機。受け持つ自動販売機を
自
ピカピカに保つ
ため毎日清掃しています。先日あるお得
た
意様が「お店
のことをキチンと考えて、いつも清
の
掃してくれてい
るね」と声をかけてくださいました
る
。会社の「顔」を
磨くこともお客様の「安心」や「安全」
につながるこ
とに改めて気づき、
やりがいを感じました。
駐停車時のア
イドリングスト
ップ、タイヤ
の空気圧の定
期点検、エンジ
ンの回転数
を意識した運
転は当然です
が、私はそれ
にプラスして
周囲の車への
影 響も 考 慮
します。例えば
走行中に自分
のトラック
が前方車に近
付きすぎ、威圧
感を与えら
れた前方車が
慌ててスピー
ドを上げて
無駄なガソリン
を消費という
事 態を防
ぐため車間距
離には常に気を
配ります。
﹁
- 界 をプラスにまわ そ う ﹂
Live Positively 世
カタチは違っても想いはひとつ
私の「Live Positively
-世界をプラスにまわそう-」
活動のカタチ、取り組みの内容は一人ひとり異なっても
「Live Positively(リブ・ポジティブリー)-世界をプラスにまわそう-」
を通じて社会に貢献したいという想いはひとつです。
北海道から沖縄まで、日本全国のコカ・コーラシステム従業員が展開する
活動内容と取り組みへの熱意をご紹介します。
を
会社でのクリーンデー
でも
プライベート
(株)
沖縄コカ・コーラボトリング
製造部 調達計画課
与那嶺 敬
デーを実施、会社周
沖縄社では月1回クリーン
す。プライベ ートでも
辺の 清掃を行っていま
時は、来た時より美し
公園 等に遊びに行った
ちの 周りのゴミも持ち
くをモットーに自分た
。また地域 の仲 間と楽
帰るようにしています
トボールを通じて学ん
しむ、週2回のバスケッ
でも活かし、目標達成
だチームワークを、職場
につなげていきます。
生徒さんの高い意識に
触発されています
グループ
北陸コカ・コーラボトリング
ンター
(株)北陸リサイクルセ
業務課
二口 浩之
職場の意見交
換は
できるだけ
メンバーみん
なで
みちのくコカ・コ
ーラボトリング
(株)
管理部 総務・人
事課 人事グル
ープ
阿部 嘉
私が所属する
人事グループ
で
は8人体制。で
中学校で
きるだけ
全員で意見交
現在取引のある地元、松任
換
するようにして
ボト
ET
でP
います。オフィ
主導
あちこちに設
は以前から生徒会
ス内の
置されたミー
ティングスペー
されていま
実施
ルを
イク
リサ
ス
的
ルの
を積極
に活用し、デス
クや会議室だ
けでは聞けな
で集 め、同
を引き出せる
す。生徒さんがご家庭
い
考え
ように努めて
います。また私
が収集
は会社の
草野球チーム
校に持ち寄ったものを当社
に参加してい
て、それが地域
Tボトル
社会との
関わりを考える
しています。それらはPE
良い機会となっ
底し
ています。
と徹
ップ
キャ
ル、
ラベ
、
本体
としては
て分別されていて、当社
ば
喜ば
に喜
常に
とともに非常
その意識の高さに驚く
みとなっています。
しく感じ、啓発活動の励
11
アクティブ
ライフスタイル飲料を
提案しています
日本コカ・コーラ(株)
グラソー事業部
馬場 健二
カラフルな液色やマーケテ
ィング戦略など、さまざま
な特
徴を持つ「グラソー ビタミン
ウォーター」の最大の価値
は、
消費者のライフスタイルに
対応したベネフィットを持つ
各
製品を、
「グラソー ビタミンウォ
ーター」というひとつのブ
ランドでまとめて提案でき
る点です。6製品それぞれが
、一
日の各時間帯に応じたベネ
フィットを持っており、一つ
のブ
ランドでお客様の24時間の
ライフスタイルをカバーし
ま
す。豊かなライフスタイル
に貢献したいと考えていま
す。
ウォーキングやスポーツ時
の
体をうるおす「アクエリア
ス」
日本コカ・コーラ(株)
マーケティング本部 スポ
ーツ&エナジーカテゴリー
るよう
地元がもっと元気にな
動
が稼
売機
動販
型自
支援
佐藤 雅之
通勤時や休日は2-3k m位
通
リング(株)
南九州コカ・コーラボト
ベンディングビジネス課
ベンディングビジネス部
の距離を30-45分かけて
歩くことを心掛けてい
ます。それは健康維持は
ま
もちろん、考え事や気軽
なリフレッシュの時間に
も
もなり、
「アクエリアス」が私の体
をうるおしてくれる最
適な飲料になって
います。スポーツにおいて
い
も選手たちの水分補給
は重要です。春高バレー、
インターハイ、全日本少
イ
年サッカー大会など、スポ
ーツイベントでの水分
補給の啓発にも貢献し
補
ていきたいと考えてい
ます。
緒方 聖也
ッカー
社会に密着しているサ
南九州エリアには地域
売
ります。その運営のために
J2のクラブチームが2つあ
売機
動販
型自
仕組みの支援
り上げの一部が寄付される
水分補給への認識を深
また
す。
を各所に設置していま
の
を中心に「アクエリアス」
めてもらうため、高等学校
からの
で行っており、生徒さん
説明会を出前授業形式
。こう
ます
感じ
の高さを肌で
さまざまな質 問に関心
す。
いきたいと思いま
いった活動を今後も続けて
運転の仕方や走行ルート選択で
エコドライブを実践
高橋 清一
高
水源保全は清涼飲料会社の責務です。
水
利根コカ・コーラ
ボトリング(株
)
総務部 資産管
理課
グ ル ー プ 会 社 で あ る コ カ・コ ー ラ
實川 献一
東京コカ・コーラボトリング(株)
OCS押上営業所第二ブランチ港
安田 美智子
気を配ります。ア
業務中、自動車を運転する時は、常に
速の少ない運転
イドリングストップはもちろん、加減
控えめにしてい
を心 掛けるほか、エアコンの使 用を
く確認し、燃
をよ
問先
ます。また、事前にその日の訪
選んで、エコド
料と時間が節約できる走行ルートを
でも節水を心掛
ライブを実践しています。日常生活
節水シャワー
け、水の 流しっぱ なしをなくしたり
。
ヘッドを活用したりしています
セントラル ジャパンプロダクツ(株)東海
職場が環境に配
慮した設備で構
築されるよ
うに取り組んで
います。LED照
明や氷備蓄
式空調設備の導
入による省エネ
化はもちろ
んですが、昨年
オープンした鹿
嶋支店は、床
下材に100%PE
Tボトルの再生
品を利用す
るなど、
取り入れる方法
にも「コカ・コー
ラら
しさ」を出せる
よう心掛けてい
ま
す
。
ま
た、
マイカー通勤を
ウォーキングで
の
通
勤
に
変
えるなど、自分
でも環境へ配
慮できるよう
取り組みを増や
すことが今後の
目標です。
工場では、
工場
Source Water Protection
(ソース・ウォータープロテクション)の
(ソ
パイロットボトラーとして水源エリアを
パイ
特定し調査を実施しています。また神奈川
特定
県宮ヶ瀬湖で一般参加者を招待し、水源
県宮
地域での体験学習を毎年実施しています。
地域
- 界 をプラスにまわ そ う ﹂
Live Positively 世
コカ・コーラ セントラル ジャパン(株)
コ
広
広報・CSR推進部
環境チーム 名古屋駐在
取り組みの中
にも
「コカ・コーラ
らしさ」を
﹁
水源エリアの調査を実施し
大切な水資源を守ります
大
このよ
このような際は、我々の活動をわかりやす
くお伝
くお伝えする事を心掛けています。
近隣住宅に隣
接する工場な
らではの
コミュニケーシ
ョンを図ってい
ます
コカ・コーライー
ストジャパンプ
ロダクツ(株)
製造統括部 多
摩工場 総務課
赤城山で環境問題につ
いて
子どもたちと考えまし
た
三国コカ・コーラボトリング
(株)
営業本部 群馬支社 東毛
支店
栗原 朋也
2009 年10月、群 馬 県
赤城山で開催の
「コカ・コーラ 森に学ぼ
う エコロジ ース
クール」に環境インストラ
クターとして参加
しました。午前は山林内
の間伐と枝打ち、午
後は周辺の自然公園で
ネイチャーゲーム
と、楽しみながら子どもた
ちと環境問題に
ついて考えました。こう
いった活動を通し
て地域の発展につなが
るよう、これからも
元気にお手伝いします。
自身の生活におい
てもリデュースを心掛けて
いきます。
井上 久貴
を行った水資源が
保
保護活動
喜びと責任
ることの
製品にな
製
コカ・コーラウエスト(株)
環
環境・広報部
上山 正勝
清涼飲料を販売する私たちにとって水は
かけがえのない大切な資源であり、その
保護活動は当然の責務と考えています。
2009年はエリア内各工場の水資源地域
の森林保護活動を計8回実施しました。保護
多摩工場は近
隣住宅に隣接
していること
もあり、工場
周辺歩道の清
掃 活 動や 交 通
安全支援など
地域住民と
のコミュニケー
ション推進を図
っ
て
い
ま
す
。また、工場
廃棄物のリサイ
クル率は99.9
%で、100エコ
しです。コーヒ
までもう少
ーかすは簡易
カイロに、茶か
すは牛の飼
料に活用した
り、水処理には
バイオガスを
用いてボイ
ラーを燃焼さ
せたり、重油ボ
イラーをガスボ
イラーに取
替えたりしてい
ます。今後も改
善させていきま
す。
え
考え
届くと考
に届くと
した水資源を原材料に製品ができ、お客様に
ると大きな喜びとともに責任感が湧きます。
12
Coca-Cola DIALOG 1
消費者が快適で健康的な生活をおくるために
清涼飲料メーカーである私たちに何ができるのか。
管理栄養士として多くのアスリートを
“食”の分野からサポートしてきた
Office LAC-U 代表の石川三知氏をお迎えして
多様な側面から意見交換を行いました。
特集◎コカ・コーラ ダイアログ①
私たちが考える「健康」と「快適」とは
石川 まず私の仕事について簡単にお話しますと、現在スタッフととも
にアスリートや一般の方への食事の指導やコーチング、また講演活動
などで食のサポートを行っています。活動を通して、精神と肉体を酷使
するアスリートのサポートには、高齢者や病気の方のサポートにも活か
せる共通点があるということに気がつきました。病気の方でも、一般の
松下 英明
マーケティングオペレーションズ
マーケティングパートナーシップ&ライセンシング
シニアマネジャー
スポーツ選手とのスポンサー契約業務の
ほか、スポンサーシップイベントの企画運
営を担当。
方でも、アスリートでも、自分で思ったように体を動かせることで「これ
が心地よい」と感じる状況が必ずあり、それが「快適」なのだろうと私
は思います。また、人が体にものを取り入れる方法としてどのような時
小林 そうですね。
「コカ・コーラ」は今年124周年を迎えますが、こ
でも体に負担が無いのが「飲む」ことだと気づいてからは、
「飲む」とい
れほど長い間人びとが飲み続けてきたのは、まず清涼飲料として安心
うことを大切にするようになりました。
できるものであったこと、加えてほかにはない味を提供していること、
そして飲んだ時に楽しくなる、
リフレッシュするという価値が消費者から
評価されてきた証拠だと思います。一方で日本ではまだ一部のお客様が
「コカ・コーラ」について誤ったイメージを持たれているのも事実です。
一人でも多くの方に飲んで頂くためには、安全で誰にでもおいしく飲ん
で頂けるものであることを常に伝え続けていかなくてはならないと思っ
ています。コカ・コーラシステムではこれらの価値を「Well-Being」と
いう言葉で表すことがありますが、単に「健康」というだけではなく、
情緒的な意味を含む広い言葉だと思います。
石川 「Well-Being」というのは、心も体も動いてい
るイメージですね。科学的な意味合いも含めて「ココロ
とカラダ」という意味でとっている印象があります。
小林 「コカ・コーラ ゼロ」の現在の広告キャンペーン
13
中川 コカ・コーラシステムが志す「健康」と「快適」ということで言うと、
「Wild Health」はまさに「Well-Being」を再定義す
その鍵は「コカ・コーラ」の成り立ちにあるのではないかと思います。
ることをコンセプトにしました。
「コカ・コーラ」と同じお
創業者であるジョン・S・ペンバートン博士は薬剤師で生命倫理に深く
いしさで「コカ・コーラ」らしいワイルドさ、前向きさを
関わっていた人であり、その観点を反映して開発当初から原材料を吟
感じさせるブランドイメージと、両立しないと思われていた
味してつくったところがポイントではないかと思います。
健康感を打ち出すために物理的に糖分・カロリーゼロ
快適で健康的な生活のために
私たちができること
小林 香予
中川 真介
マーケティング本部
炭酸カテゴリー コカ・コーラTMグループ
シニアマネジャー
技術・サプライチェーン本部
学術調査
担当マネジャー
「コカ・コーラ ゼロ」ブランドの年間プラン
策 定 および「コカ・コ ー ラ 」ブ ランド の
一部プロジェクトを担当。
科学ならびにJAS法、食品衛生法などの
各種法規に基づいた適正表示の推進およ
び各業界団体との調整業務を務める。
氏
Office LAC-U 代表
Body Refining Planner
1997年より、アスリートに対する栄養面で
のコーチングや指導者、父兄、関係者に対
してのレクチャー・講演を中心に活動。
オリンピックをはじめ多くの国際大会で
メダリスト・ファイナリストのサポートを行う。
特集◎コカ・コーラ ダイアログ①
石川 三知
にしました。その上保存料や合成香料もゼロなので、一般的に消費者
がお茶や水に持 つような健 康 的なイメージや価 値というものを、
「コカ・コーラ」らしい方法で提供できると考えたのです。
飲料は、心と体をつなぐもの
石川 「コカ・コーラ」のブランドイメージは、味はもとよりその世界観
が大きいですね。アスリートがリフレッシュしたい時や楽しむ時など状況
によって「コカ・コーラ」を飲むことは、常飲は勧めませんが、私は良しと
考えています。思いのままに摂取すると糖分やカロリーは過剰になりが
機能だけ追求するのは、機械ならともかく人に必ずしもプラスではな
ちです。そのつじつまの合わない部分をすべて特定の製品のせいにす
い気がします。精神的な余裕といった部分も必ず必要だと思います。
るのではなくて、摂取するものをトータルで捉えなければいけないと思
石川 本当にその通りで、オフタイムを充実させる飲料としてうまく
います。カロリーの帳尻合わせをするのではなくてオンとオフをしっかり
使わせて頂いています。
切り替え、それぞれのシーンで必要とするものを摂れば良いと食事指
小林 それはとても有難いお話です。
「コカ・コーラ」は飲みたいと
導をしている選手たちには話しています。食というのはメンタルと非常
思った時に手にとって頂ける身近な飲み物ですが、アスリートのみな
に重なっているし、むしろ心と体をつなぐのが食だと思っているので、栄
さんが「飲みたい」と思われるのは緊張が解けるオフタイムなのかも
養や機能性だけで「これは大丈夫」と線引きしてしまうことはしません。
しれませんね。
松下 オフタイムの快適さはとても重要ですよね。常にストイックに
石川 それはもう、私には分からないぐらいの解放感があるみたいです。
14
健康と快適には、体との「調和」が大切
ので、誰もがすぐにわかるように表現することが、私たちの大事な仕事
だと感じます。
石川 一方で、法制上のルールがあることは良くわかっているのです
石川 アスリートの例で言うと、
「快適」な状態を迎えるためには自分
が、成分表示はただ成分名を並べるのではなく、人をナビゲートしてあ
の体の現状をまず把握した上で、次にどう動けるようになりたいという
げられるものであったらいいのに、と思います。
目標を立てます。そして、目標を達成する期限を決めると自然にやるべ
中川 そうですね。製品そのものの効果や成分の効果に直接言及す
きことが見えてくる。その状態がその人にとって「気持がいい状態」と
ることには法律的にいろいろと制限もありますが、成分表示とは別
言えます。飲料に置き換えると、例えば「お茶にもいろいろあるな」と
に、消費者に対して栄養に関する情報の提供をしていくことは今後大
思ったら自分がどんな気分になりたいのか、どんな体調を望んでいる
切になってくると思います。弊社では消費者のニーズに応えるべく
のかによって飲むものが違ってくる。そこには楽しさやイメージも大事
2003年頃より全製品に栄養成分表示を行い、カロリー、たんぱく質、
です。
脂質、炭水化物、ナトリウムの含量を表示しています。なるべく消費者
松下 その点では広告やパッケージなどが訴求する製品イメージが、
の選択に資する情報を発信したいと思っていますので、栄養成分表
飲み物を体に入れる時のイメージを助けているように思います。
示に加えてもっと一般的な科学的な知識を提供することも考えたいと
石川 私自身「からだ巡茶」が飲みたい時もあれば、
「ミニッツメイド」
思います。
特集◎コカ・コーラ ダイアログ①
を飲むこともあります。食べることは本来プラスマイナスの計算ではな
小林 「コカ・コーラ」や「コカ・コーラ ゼロ」は消費者の方に興味を
く、その人のその日の体に調和するものを摂取することだと思っている
持って頂くために栄養成分表示のデザインをお団子みたいな形にする
ので、私は「バランス」という言葉を使わず「調和」と言っているんで
工夫もしているんです。
す。バランスには「こっちでカロリーをとってしまったから、これは控え
石川 これは本当にわかりやすいですね。
ておこう」と、プラスマ
中川 弊社には消費者のさまざまなニーズに
イナスで考えてしまうイ
お応えするために多様な製品ラインナップが
メージがあるので。
あります。
中川 「調和」というこ
そのなかでも、
「グラソー ビタミンウォーター」
とは自分の体をちゃんと
のラインナップそれぞれのパッケージには、
見つめていないとでき
製品に含まれている栄養成分をヒントにストーリーが書かれています。
ないことだと思います
石川 「グラソー ビタミンウォーター」は、バンクーバーオリンピックの
が、なかなか難しそうで
選手村にあったので私もシリーズすべて飲みました。選手たちにも「テ
すね。
アニンはリラックスさせる物質だから、こんな時がいいよ」という具合
石川 そんなことはあ
に、入っている成分を説明して飲むのに良いシチュエーションをアドバ
りません。風邪をひいた
イスしたりしていました。
ら温かいものや消化の
小林 これまで弊社が提案してきたエナジー飲料とはまた違った新し
いいものを食べなさい
い提案ですね。
と言われますが、それは
石川 私がアスリートたちとの会話の中で「これはいい」と思ったの
必ずしも優れた栄養バ
は、飲料を選択することが
ランスということではない。それでも早く治るのは、体力がなくなって
自分の体を顧みる機会にな
いる体、発汗した方がいい体、白血球の動きが活発になった方がいい
るんです。これはとても大
体に、そういう食べ物が合うからです。このように食べ物と体に「調
事で、先ほどお話した「調
和」があると、望む状態に早く到達できるということです。コカ・コーラ
和」につながる。自分を顧み
社の製品もこれだけラインナップがあれば、消費者にとっては体と調
てどうなりたいかで選ぶ。
和するものをどう選ぶかということだと思います。
その作業はとても良いと思
松下 アスリートは今自分に何が必要か分かっていると思うのです
います。
が、私たちのお客様には子どもからお年寄りの方までいらっしゃいます
快適で健康的な生活のために
私たちができること
15
Coca -Cola DIA L O G 1
スポーツを通じて心身の健康を支援
今後の活動に向けて
石川 本日この機会を頂いて、本当に数多くのコカ・コーラ社製品が
消費者の心身の健康をサポートする活動も活発に行っています。これ
あることに驚きました。これからは子どもから高齢者まで「飲む」という
には大きく3つのカテゴリーがあり、一つがオリンピックやFIFAワールド
ことに関して、ひとつの家族の中でもそれぞれのニーズに合う製品の
カップなどのグローバルスポーツイベントの協賛。スポーツを見たり聞
見せ方があったら良いと思います。
いたりして盛り上がる機会を消費者に提供してコカ・コーラ社製品と
小林 私は石川さんのお話の中で、
「人間は生まれた時も最期の時も
いっしょに楽しんで頂きます。二つ目は国内で行われる試合を楽しむ
食べられなくても飲むことはできる」ということを伺いハッとさせられま
機会の提供です。例えばJリーグの試合を見に行っていっしょに盛り
した。
「飲む」という行為を再認識することで、飲み物を売る企業の一
上がろうというもの。そして三つ目が地域社会での幅広いスポーツ
員として普段の考え方が広がりそうです。私の理想は気がついたら家
支援です。
族が飲んでいるものが全部コカ・コーラ社製品だったとか、コカ・コーラ
石川 それは生活者が実際に体を動かすということですか?
社製品で満ちる一日とか、その場その場で選んで頂くブランドが
松下 はい。長く協賛しているイベントにインターハイや全日本少年
コカ・コーラ社製品であることなので、これからも常に新しく分かりや
サッカー大会があります。インターハイは1993年から、小学生対象の
すい提案をしていければと思います。
全日本少年サッカー大会は1977年からですので33年という歴史が
あります。草の根のスポーツ支援は、全国12のボトラー社とも協力して、
年間約70以上のスポンサーシップを行っています。
石川 本当にさまざまな大会で「コカ・コーラ」のロゴを目にしますね。
松下 今年はFIFAワールドカップが開催されますが、子どもたちに
人気の高いスポーツで憧れの選手の中には海外選手もいる中で、
FIFAワールドカップは世界に目を向ける大きなきっかけになりま
特集◎コカ・コーラ ダイアログ①
松下 話は変わりますが、コカ・コーラシステムではスポーツを通じて
す。そこで、FIFAワールドカップのような極めて貴重な大会に参加
できる機会を子どもたちにも提供してあげたいと、試合前に国旗を
持って入場する「フラッグベアラー」を前回大会に続き、今回も募集
しました。
中川 私が一番感銘を受けたのは、人の心と体は非常に密接な関係
にあるということです。我々はどうしても製品ブランドという観点から
入ってしまいがちで、
「心」まで想いが至っていたかどうか。より一層心
から「快適」ということを考えていきたいと思いました。
松下 今の二人の話には私も同感で感銘を受けました。スポーツを通
じた消費者の心身の健康のサポートと石川さんのおっしゃる「快適」
「調和」は結構合っているな、という印象を持ち自信にもなりました。
マーケティング面だけでなく企業姿勢としても活動は続けていかなく
てはならないと改めて実感しました。
石川 やはり本物を見せた方が良いと思います。オリンピックも生で
見てほしいと思いますし。子どもは喜びますよね。
小林 一生の思い出になりますよね。
松下 このような機会を提供できるのが我々コカ・コーラシステムだと
思いますし、グローバルからローカルまで、スポーツに触れる機会を提
供できる限りは提供していこうということです。
石川 ワールドカップ級の選手や、オリンピック選手も地元の試合を経
験して成長していく訳ですものね。
16
BEVERAGE BENEFITS
[飲料価値]
お客様のニーズに応える
新しい価値の創造
コカ・コーラシステムでは、お客様の変化する価値観や多様なライフスタイル、
そしてニーズに対応した製品づくりに取り組んでいます。
「安全」で「安心」な製品づくりをベースに、おいしくて、楽しく、新しい価値を創造し、
幅広い層の人々にその価値を提供します。
飲 料 価 値 ◎ お 客 様のニー ズに応 え る 新 しい価 値の創 造
進化する
ゼロカロリー飲料
カロリーを気にせず楽しめる「コカ・コーラ ゼロ」
さまざまな場面に対応する
スポーツ飲料
1983年4月に発売を開始したスポーツ飲料「アクエリアス」に2010年
コカ・コーラシステムでは消費者の健康的な生活を応援する製品のひ
3月より
「アクエリアス プロ リカバリーショット」が発売されました。スポー
とつの考え方として、
「ゼロカロリー飲料」を展開しています。糖分ゼロ、保
ツ科学に基づいた水分補給を追求する「アクエリアス」と、アスリートのパ
存料ゼロが特長の「コカ・コーラ ゼロ」は、2010年2月からさらに「合成香
フォーマンスを追求する「アディダス」の初めてのコラボレーションが実現
料ゼロ」の特長も加わり、
リニューアルしました。
「コカ・コーラ」のおいしさ
したこの製品では、運動時のエネルギー効率に着目。大豆ペプチド
を、カロリーも保存料も合成香料も気にせずにお楽しみ頂けます。
さらに、
(1100mg)
を配合し、動いた後のカラダをサポートし
2010年4月には「コカ・コーラ ゼロ」のおいしさと炭酸の刺激はそのまま
ます。
また、
「アクエリアス ビタミンガード」は、
ビタミン
に、さらに「ゼロ」を追求した製品として発売された、
Cをレモン50個分(果汁換算)に相当する1000mg
「コカ・コーラ ゼロフリー」が登場。糖分ゼロ、保存料
配合したコンディショニング飲料。アイソトニック設計
ゼロ、合成香料ゼロに加えて、カフェインもゼロ
(=カ
の栄養機能食品(ビタミンE)で、スポーツ時だけでな
フェインフリー)
の製品が誕生しました。
く日常のリフレッシュにもぴったりな製品です。
ほかにも「カナダドライ」や「ファンタ」などのブラン
ドでもゼロカロリー飲料を展開しています。
STAKEHOLDER MESSAGE
適正な
製品情報の発信
創業当時からの看板製品である「コカ・コーラ」は、1886年の誕生以
鷹股 亮
先生
運動時の体温調節として発汗は非常に有効な方法ですが、
来、保存料や合成香料を一切使っていません。
「コカ・コーラ ゼロ」につ
一方で発汗による水分損失は、体液量を減少させ体液の濃度
いても2010年より合成香料ゼロにするなど、コカ・コーラシステムは、
(浸透圧)
を上昇させます。この体液の変化は運動時体温調節
保存料・合成香料ゼロ製品の拡充を進め、さまざまなニーズにお応えで
を抑制し、
しかも循環系に対する負荷も大きくします。温熱脱水
きる製品を提供していきます。
また、
「コカ・コーラ」
「コカ・コーラ ゼロ」
は、製品パッケージに記載している栄
では、水、ナトリウムのいずれも失われるため、水とともにナトリ
ウムを補給することが体液量の回復には不可欠です。細胞外液
量や浸透圧に関わるナトリウムを含む「アクエリアス」はパ
フォーマンス維持、熱中症予防に適した飲料のひとつです。ま
養成分表示などについて大きな見やす
た運動は生活習慣病の予防に有効であることが多くの研究か
いデザインにするなど、お客様に分か
ら明らかにされている一方、過度な運動は酸化ストレスを増大
りやすい製品情報表示に努めていま
させたり、ストレッサーとして作用するので有効なトレーニング
す。お客様に必要とされる情報をわか
りやすいかたちでお届けしていきます。
17
奈良女子大学
生活環境学部
教授
を行うためには激しいトレーニングの後のストレス緩和が重要
です。飲料でもトレーニングが適度なストレスとなるようにコント
ロールできるような製品があると良いですね。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/market/new.html
[飲料価値]
健康生活を
サポートする製品
新しい
ライフスタイルの提案
高まる健康志向に対応する定番ブランド
日常を楽しく演出する「グラソー ビタミンウォーター」
東洋の健康思想に基づいた「からだの巡り」に着目し、体の内側か
2009年7月発売のNY生まれの「グラソー ビタミンウォーター」は、
ら健康を考えた「からだ巡茶」は、2009年10月にショウガを加えた
健康と食の安心へのニーズを反映して、カロリーを抑え、保存料・合成
ホット専用の「からだ巡茶 温容ブレンド」を発売したほか、2010年2
甘味料・合成着色料は不使用で純水を使用しています。フレーバーご
月には9つの東洋素材を配合し、クコの実を増量してブラン
とに各種ビタミンやミネラルを配合したオシャレでスタイリッシュな清
ドをリニューアルしました。また「爽健美茶」には、新しく
涼飲料水です。
ビタミンCとナイアシンを配合し、アサイー、ブルーベリー、ザクロの3つ
目し、濃いめの味わいでカラダをシャキッと冴え渡らせたいと
のエキスを配合した「グラソー ビタミンウォーター トリプルエックス」や、
いう人のニーズに対応しました。ポリフェノールを含む、黒
ビタミンCと果糖を配合し、東南アジアのトロピカルフルーツ、
ドラゴン
豆・黒ごま・黒米といった健康黒素材と、高級烏龍茶・プーア
フルーツフレーバーの「グラソー ビタミンウォーター パワーc」など6種
ル茶・発芽玄米などをバランスよくブレンドしています。
類のフレーバーから、気分やライフスタイル
に合わせて選び水分補給ができます。
また、そ
健康づくりに貢献するトクホ製品
厚生労働省許可特定保健用食品(トクホ)の市場は、消費者の健
康志向の高まりを背景に年々拡大しています。
そのようなニーズにお応えするために、コカ・コーラシステムでは、
れぞれのパッケージに記載されているショート
ストーリーも「グラソー ビタミンウォーター」
ならではの内容で、忙しい日常生活の中に
ちょっとした笑いも提供します。
普段の生活習慣の中で糖分や脂肪分などを気にしている方の生活を
サポートする製品の開発にも努めています。
2009年6月に「糖の吸収をおだやかにする」というコンセプトのも
美容と健康を意識した女性のための「LOVE BODY
(ラブボディ)
」
と発売された「からだすこやか茶」は、350ml当たり約5gの食物繊維
2010年2月、
「LOVE BODY(ラブボディ)」を女性のための美容・
(難消化性デキストリン)が含まれ、毎日の食事やデザートといっしょ
健康の総合ブランドとしてリニューアル。美
に飲用すると、食物繊維の働きにより糖の吸収をおだやかにします。
容と健康の悩みを、カラダがうれしい素材で
また2009年9月に登場した「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド
飲 料 価 値 ◎ お 客 様のニー ズに応 え る 新 しい価 値の創 造
「爽健美茶 黒冴(くろさえ)」が登場。働く人の健康意識に着
体の内側からサポートします。
「LOVE BODY
デイリーオリゴ ブラック」は、脂肪の吸収を抑え、
(ラブボディ)ジンジャーワークス」をはじめ
体脂肪を低減させると考えられているコーヒー豆
とする3種を朝・昼・午後・夜という、一日の生
マンノオリゴ糖を配合。これはコーヒー豆から抽出
活サイクルに合わせて選べる製品です。
された成分のため、コーヒーとの風味相性が良く、
カロリーも砂糖の半分程度に抑えられます。
こだわりという
嗜好に応える製品
本場の味わいを缶コーヒーで再現
「楽しさ(FUN)」という
付加価値を提供
新しい楽しさを提案する製品
2010年2月に発売した「ファンタ もぉ∼もぉ∼ホワイト」は、牛乳1杯分
(200ml)のカルシウムの他、乳酸菌入りでカロリーオフの乳性炭酸飲料
2009年6月、高級エスプレッソブランド「イリー」から缶コーヒー
です。おいしさと個性的なパッケージが「ファンタ」
ブランド「イリー イッシモ」を発売しました。エスプレッソの本場イタ
ならではの「楽しさ(FUN)」をお届けします。
リアで1933年に誕生した上質な味わいを、日常生活で手
また、2010年5月に新しく発売した「コカ・コーラ
軽にお楽しみ頂けます。
「イリー イッシモ」は世界のトップ
ボール型PETボトル」
(350ml)
は、サッカーボール
シェフやバリスタに愛され、世界140ヵ国以上のレストラン
のカタチのパッケージが特徴。2010 FIFAワール
やカフェで提供されているコーヒーと同じ豆を使用して
ドカップを盛り上げ、パーティなど、人の集まる
います。
シーンで「楽しさ
(FUN)」を演出します。
18
「安全」
「安心」への取り組み
コカ・コーラシステムでは、お客様に「安心」とともに製品を提供するため、原材料の調達から販売現場に至るまで、厳しい基準に基づ
いた品質管理を徹底しています。
「安全」への取り組みを継続することで、
ブランドそのものの「安心」を築きたいと考えています。
一貫体制で品質を徹底管理
マネジメントシステム「KORE」
製品が届くまでの「品質」
「食品安全」
「環境」および「労働安全衛生」
高い品質を維持するために、世界中のコカ・コーラシステムでは、
に関する基準を網羅したシステムです。
厳 し い 基 準 を 持 っ た 独 自 の マ ネ ジ メント シ ス テ ム で あ る
昨今、食の「安全」に対して消費者が強い関心を寄せる中、メーカー
「KORE(Coca-Cola Operating Requirements)」を2010年より導
と消費者との間に、科学や数字では表せない心の信頼関係を築くこと
飲 料 価 値 ◎﹁ 安 全 ﹂
﹁ 安 心 ﹂への取 り 組 み
入しています。従来よりコカ・コーラシステムが実行してきた、
「TCCMS
が一層不可欠な時代になってきています。
(The Coca-Cola Management System)」も、消費者からの品質に
「コカ・コーラシステムの製品だから、大丈夫」と消費者に思って頂
対する関心に応えるために進化してきましたが、市場の変化、消費者の
き、企業ブランドそのものへの「安心」につながるよう、
「KORE」を
高度な期待に応え続けていくため、本年度から新たなマネジメントシステ
基軸とした「安全」への取り組みを継続的に積み重ね、食品の「安全」
ムの枠組みとして構築した「KORE」の運用を行っています。
から生まれる「安心」を得るために日々厳格に製品の製造を行って
「KORE」は、原材料の調達から製造、物流・輸送、販売、消費者に
います。
●「KORE」に基づく製品をお客様へお届けするまでの流れ
日本コカ・コーラ
(株)
お客様からの声を
もとに製品の企画、
マーケティングおよび
改善を行う
市場品質
の確認
(株)コカ・コーラ
東京研究開発センター
製品開発、技術の
サポートを行う
サプライヤー
選定と認証
原材料検査
ザ コカ・コーラ カンパニー
が定めるサプライヤー
基本原則に沿って、監査
を実施し、認証を与える
日本コカ・コーラ
アナリティカルサービス
(品質部門)にて原材料
の検査を実施
原材料判定
サプライヤーと
日本コカ・コーラにて
検査し、合格したもの
のみ出荷
コンビニや自動販売機など、一般のお客様がお買い上げになるのと
同じルートで製品を購入し、品質検査をする
お客様の手元へ
ご 意 見・ご 感 想 が ある
方はコカ・コーラお客様
相談室へ
0 1 2 03 0 8509
受付時間
午前9:30∼午後5:00
(土・日・祝日を除く)
19
販売
コンビニや
スーパーマーケット、
自動販売機などに納品
製造
納品
輸送
使用する水も含めて
「KORE」の基準に沿っ
た厳格な品質管理のも
と製造
全国のボトリング工場に
納品
品質と保安を維持する
た め 開 封 確 認 できる
状態で輸送
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/market/quality.html
[飲料価値]
品質を守るシステム
「KORE」の基本概念
「KORE」の全体構造
「KORE」は、国際規格であるISOや各種法令の要求事項を満たしつ
※
「KORE」は、
「品質」
「食品安全」
「環境」および「労働安全衛生」
の4つの側面について、それぞれの「方針」
「基準」
「規格」
「要求事
品質だけでも280以上の分析項目があり、定期的に分析を実施。目標に
項/検査方法」
「作業手順および参照文書(手引き)」の5つの階層に
対する実際のパフォーマンス状況の効果測定は、社外の第三者である審
分けた体系で構成されています。
「方針」から「要求事項」まで上位4
査登録機関によって少なくとも年1回行われています。このような客観的
つの階層においては、各4側面において達成すべき結果である「What
評価が加わることで、コカ・コーラシステムにおけるマネジメントシステム
(目的)」を示し、すべてをクリアすることが求められます。また、
「作業
の公明・公正な運用が保証されています。
手順および参照文書(手引き)」の階層では、結果を実現するための方
「KORE」は世界中で事業を行っているコカ・コーラシステムで運用さ
法、すなわち「How(方法)」を示し、世界中で実施されているベストプ
れているガバナンスモデルおよびマネジメントシステムの枠組みで、定
ラクティスをコカ・コーラシステム
期的にザ コカ・コーラ カンパニーから発行されます。それぞれの地域の
内で共有しています。
コカ・コーラシステムは、発行された規格、要求事項に各地の市場性を加味
して、常に最適化を図る作業を行っています。特定の地域のみ販売してい
る製品については、現地法人の責任のもと、必要とされるルールを
「KORE」に加えて運用されています。
※「品質」に関してはISO9001に、
「食品安全」
はISO22000(FSSC22000)に、
「環境」
は ISO14001 に、
「 労 働 安 全 衛 生 」は
OHSAS18001に主として準拠。
飲 料 価 値 ◎﹁ 安 全 ﹂
﹁ 安 心 ﹂への取 り 組 み
つ、さらに厳しい基準を自らに課す内容となっています 。例えば「水」の
●「KORE」マネジメントシステムフレームワーク図
References
LEVEL 5
参照文書
(手引き)
品質
参照文書
食品安全
参照文書
環境
参照文書
労働安全衛生
参照文書
Procedures
品質
作業手順書
食品安全
作業手順書
環境
作業手順書
労働安全衛生
作業手順書
品質
要求事項
食品安全
要求事項
環境
要求事項
労働安全衛生
要求事項
品質規格
食品安全規格
環境規格
労働安全衛生
規格
品質
基準/法令
食品安全
基準/法令
環境
基準/法令
労働安全衛生
基準/法令
ISO9001
ISO22000
(FSSC22000)
ISO14001
OHSAS18001
品質
食品安全
環境
労働安全
衛生
HOW
方法
作業手順
LEVEL 4
Requirements/Method
要求事項/検査方法
LEVEL 3
Specifications
規格
WHAT
目的
Standards
LEVEL 2
基準
LEVEL 1
Policies
方針
20
「安全」
「安心」への取り組み
最高の原材料を求め、安全に運ぶ
サプライヤー基本原則
品質を高めるパートナーシップ
サプライヤー基本原則は、高い品質の原材料を確保するためだけで
コカ・コーラ社製品は、炭酸飲料を始め、お茶、コーヒー飲料、ジュー
飲 料 価 値 ◎﹁ 安 全 ﹂
﹁ 安 心 ﹂への取 り 組 み
なく、取引先企業が法令を遵守した公正な企業であるかを評価するため
スなど多岐にわたります。原材料の調達にあたっても「KORE」の要求
に、世界各国のコカ・コーラシステムで適用されている原則です。法令
事項に則り、それを満たすサプライヤーからのみ調達しています。すべ
遵守はもちろん、児童就労の禁止などを定めた人権や地球環境への配慮
ての原材料について高品質の保持を徹底するため、国内および海外
もサプライヤーに対して求めており、必要に応じて説明会やトレーニング
のサプライヤーから購入した原材料をサプライヤーが発行する検査証
を実施し、理解と価値観の共有を図った上で契約を結んでいます。取引
や検査データをもとに確認し、日本コカ・コーラでも再度検査していま
開始後も、第三者による監査を定期的に行い、基本原則の適用状況を
す。その検体数は1週間で600∼700検体にものぼります。新しく取引
確認しています。
を開始する際にはサプライヤーの現地工場に赴き、日本で認められて
いない農薬が使用されていないことなどを確認します。また取引開始
後も、
「KORE」の要求事項が遵守されているか定期的に監査を実施
し、サプライヤーとのパートナーシップで品質を支えています。
パートナーシップを育み成長する
サプライヤーとの関係に厳密なガイドラインを適用する一方で、世
界中の有望な生産者を発掘し、要求レベルへと導く取り組みも進めて
います。1994年からはコロンビアコーヒー 生 産 者 連 合 会(FNC:
Federacion Nacional de Cafeteros de Colombia)
との取引を開
始しています。FNCに加盟するサプライヤーに対して現地での技術指
導や環境対策、労務管理などのサポートを継続的に実施し、質・量ともに
世界最高水準のコーヒー豆の生産を、栽培から焙煎まで安定的に一貫し
て生産する体制の構築に貢献しています。
原材料輸送時のセキュリティ
栽培や収穫時の品質と同様に、輸送時のセキュリティについても最大
限の配慮を行っています。梱包の仕方も工夫しており、例えば箱やコン
テナに貼るテープは、一度開封するとその跡が残る「コカ・コーラ」のロ
ゴ入りのものを使用しています。もし、封印が切られている場合はその原
材料は使わないなど、輸送時の管理に細心の注意を払い安全性確保に
努めています。
21
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/market/quality.html
[飲料価値]
製造現場における「安全」
「安心」
食品安全の国際規格取得
日本全国に28あるボトリング工場では、2010年より新しいマネジメン
水をみがく
ザ コカ・コーラ カンパニーが世界共通で定めている水質に関する基
トシステム「KORE」を導入しました。
また、さらなる安心をお届けするた
準は、世界保健機関(WHO:World Health Organization)の分析項
めに、ISO9001、ISO22000、ISO14001、OHSAS18001など国際
目ならびに分析値を取り入れています。日本のコカ・コーラシステムで
規格の外部認証と連携させ、これらの認証取得も進めていく予定です。
は、その基準と日本国内の水道法や水質基準と照らし合わせて、より厳
特に食 品 安 全 の規 格においては、ISO22000の 実 行 性を高 めた
しい方の基準値を採用しています。
日本全国のボトリング工場では、社内で資格認定された検査員が、官
能検査、理化学検査、外観検査などの製造前の日常検査を行い、さらに
は、コカ・コーラシステムの7工場のみです(2010年7月1日現在)。
その一方で、コカ・コーラシステムの水質基準への適合性も毎年確認し
ています。
このような基準を満たした水を用いて製品をつくるため、高機
工場における安全衛生管理
製品の製造工程においては厳密な衛生管理が行われています。なか
でも天然素材を使用するお茶やコーヒー飲料は、アセプティック
(無菌)
充填ラインの導入によって、充填・密封工程における雑菌の混入をシャッ
トアウトしています。また毎日従業員の健康状態をチェックし、労働安全
と衛生面の管理にも注意を払っています。さらに事故の予知訓練をベー
能フィルターや活性炭など4段階の装置を通して高純度の水をつくって
います。私たちはこれを「水をみがく」と呼んでいます。
飲 料 価 値 ◎﹁ 安 全 ﹂
﹁ 安 心 ﹂への取 り 組 み
FSSC22000の取得を進めています。現在7つのボトリング工場が取得
済みで、日本においてFSSC22000の認証を取得した清涼飲料工場
スにリスクアセスメント
(危機の査定)
を実施。起こり得るリスクを定期的
にチェックし、それを軽減する体制を整えています。
「安全」を証明するための測定や検査は、結果としての数値だけでは
なく、その数値を導き出すまでのプロセスも重要です。計測機械の精度、
担当者のスキル、そして検査に携わる者の「なぜそれをやらなければな
らないか」の理解があって初めて正しく機能します。
このように「システム」
「設備」
「人」という三者の調和によって「安
全」を確保することで、お客様の「安心」へとつなげていきたいと考えて
います。常にシステムの見直しを図り、生産性・安定性を向上させる設備
を導入し、工場で働く人の負担を減らしながら高い品質を維持していくこ
とが、私たちに課せられたミッションです。
北海道コカ・コーラプロダクツ(株)札幌工場
22
「安全」
「安心」への取り組み
販売店へのサポート
いつでも最良の製品をお届けするために
コカ・コーラシステムは、工場出荷後の物流から納品までの段階も
お客様の声への応対
コカ・コーラお客様相談室では、1日平均300件のお電話やメールを
自社で担っているのが特徴です。このため私たちの品質に対する考え
頂戴します。これらの日々寄せられるお客様からの声もつぶさに取り上
方が、お客様が製品を手に取る直前の段階に至るまで浸透していると
げ、分析結果を開発部門にフィードバックし、必要とあれば製品のフォー
いえます。さらに、製品の陳列や補充のオペレーションをお任せしてい
ミュラを変更することもあります。お客様のお問い合わせ・ご要望・ご指
る販売店や自動販売機向けには、品質管理上の注意点などをまとめた
摘には、お客様のお住まいになる地域のボトラー社と連携し、迅速かつ
飲 料 価 値 ◎﹁ 安 全 ﹂
﹁ 安 心 ﹂への取 り 組 み
小冊子を作成し配布しています。輸送・販売段階でも「KORE」に沿っ
的確に誠意をもって応対し、情報提供することを心掛けています。
「お客
た品質管理が行われます。製品が店頭に出る品出しのタイミング、製
様の声」は、データシステムで日々確認し、内容に応じて、適宜関連部門
品が最適の状態でお客様の手に渡る加温・冷蔵の温度検証、自動販
と情報を共有しています。さらに2008年11月からは、経営トップを含む
売機の適正在庫管理、製品販売待機時に起こる微妙な変化などをボト
全従業員がイントラネット上で
“お客様の声”
を閲覧できる「お客様の声
ラー社と共同で研究を重ねています。
ポータル」をスタート。お客様の声をタイムリーに社内共有することによ
りお客様の視点をもって製品やサービスの品質を継続的に改善する仕
製品の買い取り調査
出荷後の品質管理のプログラムに製品の買い取り調査があります。
組みを構築しています。これまでに、ラベルのはがしやすさやペットボト
ルの持ちやすさの改善などの多くの改善事例があります。
これは毎月400本にも及ぶ製品を無作為に市場から購入し、上海にあ
また、見落としがないよう、同じ工場で製造した同じ製品から同一の
るザ コカ・コーラ カンパニーの研究所へ送り厳密な品質検査にかけ
ご指摘が一定期間に複数発生した場合には、自動的にデータシステム
るものです。市場で販売されている製品がその高い品質を維持してい
から各部門の担当者に警告メールが発信される仕組みを構築していま
ることを確認しています。
す。特に安全に関わる案件については、即時検証し、問題発生時の対
応を検討しています。
●お客様の「声」に応える社内体制
お客様
お客様相談室
全国12ボトラー社
社内関連部門
トップマネジメント・
品質保証・マーケティング・
その他関連部署
23
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/market/quality.html
[飲料価値]
「安全」
「安心」を支える仕組み
危機管理体制
ザ コカ・コーラ カンパニーでは世界共通の危機管理プログラムIMCR
また、世界中でビジネスを展開しているザ コカ・コーラ カンパニーで
は、一国で発生した案件も即時に海外に波及する可能性があるため、
日本でも運用しています。年に1度、人・組織、製品・マーケット、インフラ
ザ コカ・コーラ カンパニーが24時間体制で運営しているオペレーション・
情報、財務など、事業活動を取りまく潜在的リスクを査定・対策を検討・実
センターに報告し、連携しています。危機管理は一朝一夕には身につきま
施し、米国本社に報告しています。万一リスクが顕在化した場合でも、そ
せん。マニュアルはもちろん、基本トレーニング、中級のリスク査定トレー
の影響を最小限にとどめることを目的としています。
ニング、上級のシミュレーション・トレーニングなどプログラムを構築し、定
例えば、品質問題につながる報告が起きた場合、危機管理コーディ
期的にコカ・コーラシステム全社でトレーニングや事例共有を行うととも
ネーターが即座に関連部門の代表者で構成される初期査定チームを召
に、ボトラー各社でも工場や営業担当者、新任管理職などを対象にトレー
集。情報収集と初期対応、
リスク・レベルと範囲を査定します。さらに問題
ニングを実施しています。
ここでご紹介した「安全」の仕組みを、お客様の
が拡大しそうな場合には、危機管理委員会に拡大し対応策を協議。同時
「安心」につなげるために、そして確固たる信頼関係を築くため、私たち
にお客様やお得意先、メディアなどのステークホルダーとのコミュニケー
の取り組みに完成ということはありません。これからも食の「安全」と「安
ション内容や方法を検討します。ボトラー社も同じ体制をとり、危機管理
心」に向けた活動に継続して取り組んでいきます。
コーディネーターのもとに正確に情報を集約、
コミュニケーションを一元化
し、
コカ・コーラシステムとして統一した対応を行います。
●危機管理体制
日本コカ・コーラ(株)
飲 料 価 値 ◎﹁ 安 全 ﹂
﹁ 安 心 ﹂への取 り 組 み
(Incident Management & Crisis Resolution)
プログラムを構築し、
ボトラー社
ザ コカ・コーラ カンパニー
危機管理委員会
社 長
各部門代表
危機管理委員会
社 長
報告
・
連携
各部門代表
危機管理
コーディネーター
初期査定チーム
情報収集・危機の査定
COLUMN
危機管理
コーディネーター
初期査定チーム
情報収集・危機の査定
お客様相談室
営業部門
お客様
お得意先
新型インフルエンザに対応した事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)
全国12ボトラー社を含むコカ・コーラシステムは、上記のリスクマネジメントシステムの傘のもと農林水産省の新型インフルエンザ対応ガイ
ドライン(詳細版)に準拠し、BCPを策定し、対策を実施しました。強毒性と弱毒性の新型インフルエンザを想定して、感染リスク評価に基づ
いて感染防止策を検討。社員の健康チェックやうがい・手洗いなどの対策と行動指針を策定。
BCPとしては、
1)事業が中断した場合の影響と
重要業務に必要なリソースを把握するための事業影響分析を行い、それに基づいて、
2)強毒性と弱毒性の新型インフルエンザの業務へのリ
スクを分析、
3)対策の詳細と対応策を策定し、事業継続のシミュレーションを行いました。
24
ACTIVE, HEALTHY LIFESTYLE
[活動的/健康的な生活習慣]
お客様の活動的で
健康的な生活を応援する取り組み
コカ・コーラシステムは、清涼飲料メーカーとして
水分補給に関する正しい知識の提供と理解を促進し、健康的な生活習慣づくりを提案しています。
また、世界的な規模から地域的な規模のものまで、さまざまなスポーツイベントを振興・支援し
活動的なライフスタイルをサポートしています。
活 動 的 / 健 康 的 な 生 活 習 慣 ◎ お 客 様の活 動 的で健 康 的 な 生 活 を 応 援 する 取 り 組 み
サッカー FIFAワールドカップに協賛
コカ・コーラ フラッグベアラーを
「2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ」に派遣
試合での選手入場時に、各チームの国旗を持って選手を先導する
サッカーには、人と人をつなげる魅力があります。観戦をしたりプ
「フラッグベアラー」を、
「2006 FIFAワールドカップ ドイツ」に引き続き
レーしたりすることで、言葉は通じなくてもサッカーを楽しむさまざまな
「2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ」
人びとと夢や希望、そして感動をさわやかに分かち合うことができます。
でも日本戦3試合で公募し、中学生18
ザ コカ・コーラ カンパニーとFIFAワールドカップ。両者の強力なパート
人を派遣しました。参加者たちは、世界
ナーシップの歴史は、1930年にウルグアイで開催された第1回大会の支
に目を向け、世界を知ることの楽しさ
援から始まりました。
「1950 FIFAワールドカップ ブラジル」からはスタジ
や、海外の子どもたちとのふれあいと
アム広告を掲出し「1978 FIFAワールドカップ アルゼンチン」開催時に
いう、大きな思い出を持ち帰りました。
は、制度の導入にともない、FIFAワールドカップのオフィシャルパートナー
となりました。そして2005年、オフィシャルパートナーの契約を2022年の
大会まで延長することで合意し、その歴史は70年以上にもおよぶことにな
りました。
この強力なパートナーシップは、FIFAワールドカップのオフィシャル
Jリーグと「コカ・コーラ ゼロ」
スポンサーとしても最長となります。
「2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ」
で日本コカ・コーラは、
「What’
s your celebration? ハッピーをあけよう。」
2009年1月より日本コカ・コーラは、社団法人日本プロサッカーリーグ
というテーマのもと、
「コカ・コーラ」ブラン
(略称:Jリーグ)
と、2年間にわたるオフィシャルスポンサー契約を締結して
ドとの繋がりを、広告や体験型イベント、
います。現在、J1J2合わせて合計33あるJリーグ加盟チームのうち、16
製品パッケージや市場展開活動などを
チームについて、それぞれの地域のボトラー社が、何らかの形でチームのス
通して「コカ・コーラ」ならではの前向き
ポンサーシップを行っています。コカ・コーラシステムの企業活動と、Jリー
なメッセージを発信しました。
グの「地域に密着した活動」
「健全な心身の育成」
「国際交流および親善へ
の貢献」という理念には共通する部分が多くあります。より多くの方にサッ
「2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ」の
トロフィーツアーを開催
カーの持つ魅力に触れて頂く機会を提供することで、日本国内における
サッカームーブメントの醸成と、その強化に貢献することを目指しています。
「2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ」の開催に合わせ、世界中にただ
ひとつの存在であり、サッカーファンのみならず多くの人を魅了するFIFA
ワールドカップ優勝トロフィーを大会開催前に公開する「コカ・コーラ 会開催にさきがけFIFA本部のあるスイスをスタートし、世界85ヵ国91都市
全日本
少年サッカー大会
を巡回し、行く先々の人々に公開されました。その唯一無二の価値が体験
日本のコカ・コーラシステムは、30年以上の歴史を誇る「全日本少年
FIFAワールドカップトロフィーツアー」を実施しました。
トロフィーは6月の大
25
できるこのイベントは、9ヵ月かけて世界
サッカー大会」に対し、第一回大会から特別協賛として支援を継続してい
中で展開されました。
日本へは4月23日に
ます。
また、2005年からは世界で活躍するプレイヤーを目指す子どもたち
到着し、開催期間の4日の間に約7,000人
の夢を後押しするため、参加全選手に英語でのコミュニケーションの楽し
を超える人々が優勝トロフィーに接してそ
さを体験してもらう
「コカ・コーラ サッカードリームキャンプ」を大会公式プ
の歓喜の雰囲気を味わいました。
ログラムとして実施しています。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/active/
[活動的/健康的な生活習慣]
冬季オリンピック・バンクーバー大会で
水分補給の啓発
インターハイへの支援
ザ コカ・コーラ カンパニーは、1928年アムステルダム大会以来、継続
全国47都道府県から高校生アスリートたちが結集するスポーツの
してオリンピックに関わっており、ワールドワイド・パートナーとして出場選
祭典「インターハイ
(全国高等学校体育大会)」。コカ・コーラシステム
手の活躍を積極的にバックアップしています。
では、スポーツを通じた青少年の健全育成のために、正式な特別協賛
日本のコカ・コーラシステムでは2010年2月に開催された冬季オリン
企業として、1993年から継続的に大会を支援してきました。
ピック・バンクーバー大会に合わせて、さっぽろ雪まつりなどで「冬の水分
インターハイの各競技試合会場では、コカ・コーラ社製品の大規模
補給の重要性」を啓発するPR活動を実施しました。冬は乾燥のため体内
な無償提供を通じて参加者の水分補給をサポートしています。水分補
給は参加選手のパフォーマンス維持に役立つだけでなく、夏季大会に
べると水分を補給することの認識が
おいては選手はもとよりインターハイ運営をささえる先生、生徒、ボラン
高くありません。そこで、スポーツを
ティアの熱中症対策にも役立っています。
楽しむ人々をさまざまなかたちでサ
「彩夏到来08 埼玉総体」では、約3万人の全出場選手への再生
ポートしている「アクエリアス」の
PET素材を50%使用の公式記念Tシャツ提供や、一部の会場への
キャンペーン活動を通じて、水分補
リサイクル啓発キット「リサイクルステーション」設置を行いました。
給による体調管理を注意喚起しました。
また、2010年7月28日に開催される「ちゅら島沖縄総体2010」では、
オリンピック以外でも「アクエリアス」では、20代・30代の働く
沖縄県総合運動公園にて開会式を催し、日本中の高校生トップアス
男女を対象にスポーツをする生活に関する実態調査を行うほか、
リートが沖縄に集結します。コカ・コーラシステムでは、
「コカ・コーラ
HPで「なぜ水分補給が必要なのか」
「スポーツ中の上手な水分補
インターハイ体験レポーター」を全
給」について科学的見地から情報をわかりやすく提供し、水分補給
国から募集し、現地に派遣します。
を訴求するコンテンツを展開しました。今後もコカ・コーラシステム
高校生特派員により、高校生アス
はさまざまなスポーツイベントのほかに、日常のちょっとした運
リートの躍動し、活躍する姿が、地
動を通じて水分補給の大切さを訴求していきます。
元に報道される予定です。
「Qoo(クー)」を通じた
食育プロジェクト
日本のコカ・コーラシステムでは、正しい食の知識を子どもたちに伝
えることは重要な取り組みと考え、2006年より、ハッピーキッズ飲料
「Qoo(クー)」を通じた、親子で楽しめる食育プログラムを全国で展開
しています。子どもたちのバランスのよい食生活を推進するため、
「ひ
STAKEHOLDER MESSAGE
全国高等学校体育連盟
専務理事
梅村 和伸
様
インターハイは、日本で最も競技種目の多い、高校生トッ
ろみちお兄さんとQoo(クー)のちゃんとたべよう体操」
(監修:坂本元
プアスリートが一堂に集まる大会であり、多くの優秀な選手
子氏(医学博士・和洋女子大学副学長兼教授)、通称「Qoo(クー)
を輩出しております。そのような大会を、オリンピックや
食育体操」)を開発。この体操を通
FIFAワールドカップにも協賛している世界的な清涼飲料企
じて、バランスのとれた規則正し
業であるコカ・コーラシステムに長年サポート頂いていると
い食 生 活やみんなで食 べること
活 動 的 / 健 康 的 な 生 活 習 慣 ◎ お 客 様の活 動 的で健 康 的 な 生 活 を 応 援 する 取 り 組 み
の水分が奪われがちですが、夏に比
いうことは、非常に意義のあることです。
コカ・コーラシステム
はこれまで、我々インターハイのような全国規模の高校生
の大切さ、
「おなかをすかせてお
の大会だけでなく、さまざまな地域・さまざまな年代を対象と
いしく食べる」ことの大切さを伝
したスポーツ振興に、広く継続的に力をいれてきた企業と
えています。
いう印象を持っています。スポーツ振興を通じて健康的な
暮らしを支えてきた代表的な企業のひとつでしょう。日本の
高校生にとって象徴的といえる、インターハイという大会の
維持・発展に引き続きご協力頂くことで、スポーツ振興に貢
献頂きたいと考えます。
26
Coca-Cola DIALOG 2
飲料容器が与える
地球環境への負荷を軽減していくために
私たちにいま何ができるのか。
廃棄物の研究を中心に環境分野でご活躍の
京都大学環境保全センターの浅利美鈴助教をお迎えし
コカ・コーラシステムが展開する
「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」の
特集◎コカ・コーラ ダイアログ②
取り組みについてご意見を伺いました。
パッケージの環境影響とその取り組み
大西 今日のテーマは「サスティナブル・パッケージ」ということで、まず
コカ・コーラシステムの容器に関する取り組みの歴史からご紹介したいと
思います。コカ・コーラシステムの環境活動の歴史は、容器の歴史とイ
松岡 建之
テクニカルコマーシャリゼーション
パッケージグループ
プロジェクトマネジャー 製 品 パッケ ー ジ の 開 発 責 任 者 とし て
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」の軽量ボト
ルの開発を担当。
コールと言っても過言ではありません。
コカ・コーラシステムでは、空容器
散乱ごみの問題を発端に、1970年代に「キープ・ジャパン・ビューティフル
“ようこそ美しい日本”
」というキャンペーン活動を展開しました。具体的
がありましたので、改めてパッケージとごみ、環境の問題が密接に関係
には地域の清掃活動や容器回収箱の寄贈などを積極的に行っていまし
していることが良く分かりました。環境問題に関して研究・活動する世界
た。その間に容器の形態もPETボトルに変遷し、軽量化なども進めてきた
にいますと、アンチ清涼飲料といった主張もありますが、私自身は子ども
わけですけれど、環境の時代を迎え、2004年頃に「サスティナブル・パッ
の頃に旅館に行った時など特別な時に瓶入りの「コカ・コーラ」を飲んだ
ケージ」というコンセプトが生まれました。
これが現在のように重要な経営
時のことは、鮮明に覚えています。その体験や記憶に、
「コカ・コーラ」の
課題として取り上げられたきっかけとして、一昨年から導入された事業指
「FUN」があるのだろうと感じます。
「サスティナブル・パッケージ」につい
針「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」があります。現在はこの
ても、人の心に残るような取り組みを続けてほしいですね。私は学生時
事業指針のもと「サスティナブル・パッケージ」に取り組んでいます。
みの構成比は、PETボトルの登場と利用拡大で大きく変わりました。
しか
器であること。それから環境対応。もうひとつがコカ・コーラシステムがも
し、去年の「い・ろ・は・す」の登場で、その評価はかなり変わりました。
つ文化として「FUN」の要素で楽しさのある容器。
この3つの軸を満たすこ
一般によく知られていたのは、約10年前のLCA(ライフサイクルアセス
とがコカ・コーラシステム
メント)の評価結果に基づくもので、一番環境負荷が低いのはガラス瓶
の考える「サスティナブ
の複数回のリユース、次は紙、そしてPETボトルはワーストに近い評価
ル・パッケージ」です。
だったのです。
しかし今回、私も関係する環境省の検討委員会で新しく
浅 利 1970年 から続
出されたLCAの評価では、
「い・ろ・は・す」ほどの軽量PETボトルで計
いている活動の流れを
算すると、ボトルからボトルへリサイクルして循環利用することが望まし
分かりやすくお聞きでき
いという条件つきですが、ワンウェイのPETボトルが一番環境負荷が少
て、すごく良かった で
ないという結果が出たのです。
す。私が拠点とする京都
これは衝撃的な出来事でした。それに続けて今度は「プラントボトル」と
でも、まさに70年 代に
いうことで、この2年間で状況が大きく変わってきたことがすごく印象的
「空き缶条例」を巡って
です。今日は是非、開発秘話などお聞きして、私もいっしょになって発信
市民を巻き込んだ議論
27
代から、ごみ、つまり廃棄物を研究していますが、飲料などの容器包装ご
「サスティナブル・パッケージ」の考え方を説明すると、まず使いやすい容
していけるような形になればいいなと思っています。
「サスティナブル・パッケージ
(持続可能な容器)」と、
私たちができること
大西 健太郎
渡辺 幸恵
広報・パブリックアフェアーズ本部
環境パフォーマンスマネジメントグループ
マネジャー
マーケティングオペレーション
インターラクティブ・マーケティング
アシスタントマネジャー
環境戦略立案、容器包装/廃棄物などの環
境対策検討、環境営業/環境マーケティン
グサポートなどコカ・コーラシステムの環
境対策全般を担当。
ウェブメディアの管理を通じてマーケティ
ング活動をサポート。製品情報から企業情
報まで担当分野は多岐にわたる。
氏
京都大学環境保全センター 助教
京都大学工学部地球工学科卒。同大学院
工学研究科博士課程修了。研究テーマは
「ごみ」。家庭製品が廃棄物に至るまでの
国内フロー解析や生活者行動の分析を行
う。3R・低炭素社会検定や「びっくり!エコ
100選」などの社会アプローチも展開。
容器開発で挑戦したこと
特集◎コカ・コーラ ダイアログ②
浅利 美鈴
浅利 形が美しいだけでなく、ちゃんと意味があるのですね。
渡辺 しぼれるというのがすごくインパクトありましたよね。
松岡 軽量化しましたと言っても普通にボトルを見るだけでは分からな
松岡 今お話に出た「い・ろ・は・す」の容器の開発には、だいたい2年ぐ
いですが、CMで「グシュ」っとしぼっているところを見て頂くと、すごく
らいかかっています。
もともと弊社は「サスティナブル・パッケージ」のコン
軽いボトルだということを実感して頂けたと思います。
セプトのもと環境配慮を早くから意識していて、飲料容器の7割程度が
大西 他のメリットもありますね。資源としてリサイクルへ出す前は家に
今PETボトルになっている中、PETボトルを軽量化していくことが我々
ためておかないとならないですが、そういう時に容積が小さくできるの
にとって大事な使命となっています。
「い・ろ・は・す」の容器開発は過去
は、消費者のみなさまにメリットを感じて頂けると思いますし、
リサイクル
にやった軽量化ノウハウの集合体で、2007年から開発を始めて520ml
の推進にもなると思っています。
サイズで12gのボトルを完成させました。これは当社従来品比で約
40%の軽量化になります。
大西 そして国内最軽量※を達成しましたね。
松岡 「サスティナブル・パッケージ」を考えると、やはり使いやすくなけれ
ば消費者に受け入れてもらえないと思っています。軽くしてもペコペコ
で持ちにくく、飲みやすくなければお客様は買ってくださらない。それで
使い勝手を損なわず、かつ最軽量であることを目指してきました。
浅利 この凸凹の一つひとつに意味があるのですか?
松岡 はい。この胴部に入っている溝の断面形状は5角形になっていま
す。ふつうの丸い形だと力を加えると楕円になってしまい、飲もうとする
とペコっと歪んでこぼれてしまいます。それでどのような形が強度が強
いかいろいろ考えまして、たわみにくい5角形を採用し、さらに位相もず
らすことでより強固にしています。
※2010年3月時点/国内製造品550ml以下PETボトル対象/日本コカ・コーラ調べ
28
「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」と、
私たちができること
浅利 ごみの容積の6割程度が容器包装材なのですが、他の容器も
素材に変えました。植物由来の素材を使っていながら通常のPETボトル
全部しぼれるようにしたい気がしますね(笑)。結局回収してもほとんど
と強度、耐久性、透過性などの物性は全くいっしょで、従来のPETボト
空気を運んでいるようなものですから。そういう意味ではWIN-WINの
ルと同じ方法で100%リサイクルできることが特長です。
関係、みんなにとっていいものですね。
浅利 「プラントボトル」と聞いて意味がわかるところまでもっていくの
松岡 「い・ろ・は・す」は我々としても非常にチャレンジングな製品
が、結構大変そうですね。
で、ここまで軽いものはどのメーカーも出していなかった訳ですから、
渡辺 消費者には、植物生まれの新ボトルとお伝えしています。
導入に対して社内でも意見は割れていたんですよ。そこで、消費者調
大西 「い・ろ・は・す」のしぼれるコミュニケーションと違って体感でき
特集◎コカ・コーラ ダイアログ②
査をした結果、軽くても使いやすければ消費者に受け入れられるとい
ないため説明するしかないのですが、そこをどうするかが課題です。
うことを確信したんです。
浅利 これはぜひ頑張って情報発信をして頂きたいですね。素材の条
浅利 今は消費者の方がむしろ進んでいる、ということが結構ありま
件としては、最大で植物由来分が30%なのですね。この先もっとチャ
すよね。環境に関してもそうです。企業にとっては、さらにその一歩先
レンジしたいという方向性は、あるのでしょうか。
を行く製品を出す勇気があるかどうか、がポイントでしょうか。
大西 将来的には、100%植物由来を目指しています。また、今はサト
大西 そうですね。あとはエコ活動に参加する機会もそうですね。毎
ウキビを原材料としていますが、将来的なビジョンではバイオ原料、具
日できるエコ活動というのはやはりリサイクルとか省エネとか。
体的には木くずやトウモロコシの茎葉や小麦の茎などの非食糧の植物
松岡 エコカーや家電
を原料にしてつくる研究も行っています。
などはエコ製品を買う
と言っても数年に一度
あるかないかじゃないで
すか。でも飲料を買う機
楽しんでできるエコ活動
「ENJOY ECO!」の提案
会はいくらでもあるの
で、そこで気軽に消費
大西 弊社では今、一連のパッケージライフサイクルに消費者を巻き
者がエコ活動に参加で
込んだ双方向の活動を実践することで、より大きな効果を出そうとい
きるのはすごく良かった
う発想で「ENJOY ECO!」プログラムを展開しようとしています。ライ
と思っています。
フサイクルの販売の段階においては環境に配慮した弊社の製品を消
浅利 消費行動ってあ
費者に選んで頂けるように訴求し、そして飲み終わった後は「楽しく分
る種の投票行動といい
別」
「楽しく回収」して頂く意図で、新しいリサイクルボックスを開発し
ますか、日々どの商品に
て導入する予定です。
「ごみ箱」ではなく、あくまで容器の回収ボック
一票投じるかということ
スであることをアピールするためのカタチと、楽しげなデザインには
にもなります。
コカ・コーラシステムならではの「FUN」が組み込まれています。
ここ20年くらいのPET
渡辺 リユースを含めたリサイクルのもう一つのアイディアとして、昨年、
ボトル劣勢評価が消費者にも刷り込まれていたところを、
「い・ろ・は・す」
がその勢力図を変えてしまったので、それは大きな転換だと思ってい
寄付プログラムを実施しました。仕組みとしては、
「モバゲータウン」の住人
ます。さらにそこに「プラントボトル」が導入されると。これが将来的に
に「コークスキー」という名のコカ・コーラのキャラクターがいるのですが、
継続されるのであれば、脱化石燃料ということで、これも大きな動きだ
「モバゲータウン」ユーザーが使い終わったアバターを「コークスキー」
と思います。
大西 軽量化は限度があってどんなに開発競争をしてもゼロにはなら
29
携帯電話向けのゲームおよびSNSサイトの「モバゲータウン」を活用した
が回収し、回収した数に応じて街
の 美 化 清 掃 活 動を展 開 する、
ないですから、その先は原材料を変えていくしかない。そこでもう一つ
「NPO法人 グリーンバード」に寄
のキーワードとして再生可能な植物由来の素材で開発をしたのが
付を行なうというものです。
このプ
「プラントボトル」です。原材料はサトウキビから砂糖を精製する過程
ログラムでは、集まった寄付金で
でできる副産物である糖蜜(廃糖蜜)などを原料にしています。PETボ
資源回収ステーション
(缶クラッ
トルの主な素材は、テレフタル酸70%とモノエチレングリコール30%
シャー)
を購入し、
「グリーンバード」
なんですが、このモノエチレングリコールの30%分を今回植物由来の
に贈呈することができました。
Coca -Cola DIA L O G 2
球環境のために良いことだと考えま
すが、今後のチャレンジとしてはこの
競争に勝つことだと思っています。
大西 コカ・コーラシステムは世界中
で事業を展開しており、世界で最も容
器を使っている/空容器を排出してい
る企業のひとつとして社会的な責任
の大きさを痛感しています。また、そ
れは一方で、コカ・コーラシステムのことを世界中に知って頂いている
ということにもなり、とても大きな伝える力もあると思っています。それ
もこの会社の大きな魅力であると思います。そういう意味でもっと環境
に対するメッセージや価値を製品に載せて世界中に広めていければ
「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」とコラボレーションした再
いい。そのためには容器そのものが環境にいいことはもちろんですし、
生PET素材を使ったアイテムの販売などを企画しています。エコ活動
回収やリサイクルも楽しみながらできるという価値をつたえていけれ
に参加することは「かっこいい」ことだというイメージにしていきたい
ばと考えています。
ので、こうしたグッズなどを企画しています。
渡辺 マーケティングの分野でも、今エコがブームというか、さまざまな
浅利 今の消費者は環境に配慮しているというだけでは買ってくれま
企業が環境配慮のメッセージを出されているので、コカ・コーラシステム
せん。それは当然で、プラスアルファとしてデザインがいいとか、カッ
ならではの環境配慮を楽しく伝える方法、さまざまなセールスプロモー
コいい、使いやすいなどがないと。そうしたところをしっかり取り組まれ
ションやブランドグッズ、はたまたオークションの様ないろいろな切り口
ていることには期待したいですね。
から伝えていきたいと思っています。
浅利 研究者として見てもここ2∼3年のトライアルとその成果として
形になっているものは、すごく意味があると思っています。飲料容器の
特集◎コカ・コーラ ダイアログ②
また私の部署では、ライセンスグッズを扱っているのですけど、今年
歴史の中に、確実に一歩を刻んでいるという印象を持ちました。こうい
未来に向けた私たちの挑戦
うことは少し時間がたたないと、なかなか確信が持てないと思うのです
けど、開発のプロセスやつくる過程でどういう議論があったかも含め
松岡 「い・ろ・は・す」は、我々が出した時、世界のコカ・コーラシステム
て、アーカイブ化していってもらいたいと思いました。毎日の生活の中
の中でも最軽量でした。それにヨーロッパの国々や韓国、中国等の
で消費する飲料などで、消費者がもっとコミットしていく時が10年以内
コカ・コーラシステムが追随してグループ内でも競っている状況です。
には来ると思っているので、さらに精査されたものをこれからも発信し
当然、我々の競合他社もそうだと思います。これらの競争は将来の地
て頂きたいと思います。
●「ENJOY ECO!」
プログラム
おいしさ、
楽しさ、
使いやすさ
楽しく分別、
楽しく回収
●エコパッケージ
●新空容器
革新
回収ボックスの導入
軽量化PET、
「プラントボトル」
●地域社会との協働
販売
地域清掃活動
「グリーンバード」
の支援など
おしゃれに活用
製造・
物流・輸送
回収
●再生PET素材使用のグッズ販売
アパレル・ファッションブランドと
コラボレーション
企画・
研究開発
リサイクル
30
[環境総論]
事業活動と環境負荷
日本のコカ・コーラシステムでは、地球環境対策の一環として
事業活動の環境負荷をモニターし、資源やエネルギーの効率利用に取り組んでいます。
製造から物流・輸送、販売、回収・リサイクルまで、製品のライフサイクルにおいて発生する
環境負荷データを集計・分析し、環境マネジメント施策に取り入れています。
環境総論◎ 事業活動と環境負荷
中期目標達成に向けて取り組みを推進
コカ・コーラシステムでは環境負荷の削減と事業の成長を両立させる
ことが企業における持続的成長の基本要件だと考えています。この基本
クルなどの環境負荷を低減するエコアクションにつながるよう、各種コミュ
ニケーション施策を通じて空容器回収・リサイクルを促進しています。
要件を満たすべくコカ・コーラシステムでは、水、エネルギー、容器、廃棄
そして日本での全事業プロセス※1におけるCO2排出総量を、2010年
物を主軸に製造、物流・輸送、販売時の環境負荷を低減し、限りある資源
までに2004年比で約36万t(約18.6%)削減する中期目標・計画※2達成
の有効活用に努めています。
このような「企業が自ら取り組むべきこと」と
に向けて、さまざまな施策・取り組みを推進しています。
この約36万tとい
同時に、環境負荷低減のためにステークホルダーのみなさまに働きかけて
う目標数値は、CO2吸収に必要な森林面積に換算※3すると、東京都の約
「いっしょにできる取り組み」も進めています。
50%の面積に相当します。
たとえば、軽量化PETボトルや植物由来の素材を配合したPETボトル
などの導入と平行して、日々の生活を通じてお客様の製品選択が、
リサイ
※1 製造、物流・輸送、販売、オフィス
※2 2009年に以下の理由により基準年(2004年)に遡っての修正等を実施しています。
●集計精度の向上により、一部データの集計根拠を変更しました。
※3 森林1haあたりのCO2吸収量を3.3tCO2/haとして計算
2009年度の環境負荷低減実績
リサイクル
資材の
再循環
原材料
水
エネルギー
エネルギー
エネルギー
100万t
2,583万m3
759万GJ
376万GJ
2,114万GJ
製造ラインを
稼動させる電力など
製品を輸送する
車両などが使用する
エネルギー
自動販売機が
使用する
エネルギー
物流・輸送
販売
原液、
コーヒー豆、
茶葉、
砂糖、
容器など
製品をつくる水、
容器を洗浄する
水など
製造
水
1,923万m3
容器を洗浄した水
など
CO2
NOx
SOx
38万t
291t
386t
廃棄物
12万t
コーヒーかす、
茶かす、
汚泥など
回収・
リサイクル
INPUT
CO2 26万t
NOx 1,662t
SOx
6.7t
CO2
91万t
発電にともなう排出
事業活動に使用する資源やエネルギー
OUTPUT
事業活動における排出物
開示データについて
●環境負荷データの開示範囲は、製造活動、物流・輸送活動および販売活動としています。
●販売時の環境負荷については、自動販売機の消費電力分の発電にともなうCO2排出量を
集計しています。
●物流・輸送におけるエネルギーの使用量は、原液製造から自動販売機・販売店への輸送まで
のプロセスにともなうエネルギー使用量を集計したものです。
31
●J(ジュール)とは熱量を表す世界共通の計量単位です。1J=約0.24cal(カロリー)、
GJ(ギガジュール)=J×10 9
●CO2は二酸化炭素を、NOxは窒素酸化物を、SOxは硫黄酸化物を表します。
●集計精度の向上により、一部データの算出根拠を変更しました。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/environment/
マネジメントシステム「KORE」の環境側面
コカ・コーラシステムでは、清涼飲料製品のライフサイクル全体(調
な容器)」を、清涼飲料メーカーとしての長期的な重点改善分野と位置
達、製造、物流・輸送、販売、回収・リサイクル)
に渡る「品質」
「食品安全」
付け、世界中のコカ・コーラシステム共通で取り組んでいます。
さらに日本
「労働安全衛生」、そして「環境」に関する基準を網羅した独自のマネジ
では循環型社会形成の推進に貢献するために「廃棄物管理」も重要な
メントシステムである「KORE
(Coca-Cola Operating Requirements)」
改善分野として加えています。
を2010年より全世界のコカ・コーラシステム共通で導入、運用を開始
しました。
また、日本のコカ・コーラシステム全体の環境パフォーマンスデータ
の管理をより効率的に行うために、従来の環境情報システム(eIS)
に代
「KORE」の特徴として、独自の要求事項のもと「水資源保護」
「地球
わる新しい環境情報データベース(POWERS@KO)
を2009年度より
温暖化防止(気候変動対策)」
「サスティナブル・パッケージ(持続可能
導入しています。
環境総論◎ 事業活動と環境負荷
「KORE」環境側面の重点分野
日本のコカ・コーラシステムの環境重点分野
全世界のコカ・コーラシステム共通の環境重点分野
Climate Protection
Sustainable Packaging
Water Stewardship
地球温暖化防止
持続可能な容器
水資源保護
エネル ギ ー 利 用 の 効 率 化を図り、
CO2 などの温室効果ガスの大気へ
の排出を削減します。
原材料使用量の削減に努め、再資源
化を推進します。
水の有効利用に取り組むとともに、
国内基準よりも厳しい基準に従って
排水します。
主な話題
主な話題
主な話題
ページ
p33
p34
PETボトル軽量化の変遷と
「ecoるボトル」の登場
ハイブリッド車導入の拡大
自動販売機の環境性能の向上
ページ
「サスティナブル・パッケージ
(持続可能な容器)」の考え方
2010年度目標の進捗
ページ
水資源管理プロジェクトを全世界で展開
p35
長期的な
水資源保護プロジェクトの推進
水の効率的利用への取り組み
次世代型PETボトルは石油由来から
再生可能な植物由来へ
p36
再生PET素材の活用
p38
p39
p40
Waste Management
廃棄物管理
廃棄物の排出量を削減し、再資源化に取り組みます。
32
ENERGY MANAGEMENT & CLIMATE PROTECTION
[温暖化防止・エネルギー削減]
地球温暖化防止に向けた
さまざまな取り組み
日本のコカ・コーラシステムの地球温暖化対策の取り組みとして
基準年を2004年、目標年を2010年とし、製造、物流・輸送、販売およびオフィスにおける
温室効果ガス削減量の具体的な数値目標を定めて積極的に取り組んでいます。
温 暖 化 防 止・エネ ルギ ー 削 減 ◎ 地 球 温 暖 化 防 止に向 けた さ まざ ま な 取 り 組 み
ハイブリッド車導入の拡大
効率的な
エネルギー使用に向けて
物流・輸送部門では、物流拠点の集約および物流ルートの見直しによる
納品物流と販売物流の効率化に取り組んでいます。
また、車両の環境負荷
低減に向けてエコドライブを推進するとともに天然ガス車、ハイブリッド車
2010年度目標の進捗
日本のコカ・コーラシステムにおいては、製造工程で2004年を基準年
などの低公害車両の導入を進めており、2009年末時点での導入台数は、
として2010年までにCO2排出量を総量で5.6%削減、原単位で10%削
天然ガス車242台、ハイブリッド車376台となりました。今後もオペレーション
減する目標を設定しています。
また、製造工程に加え物流・輸送、販売(自
と使用車両の両面でCO2削減の取り組みを進めていく予定です。
動販売機)、オフィスを含んだ、全事業プロセスにおけるCO2排出総量を、
2010年までに2004年比で約36万t(約18.6%)削減を目指す中期目
WWFとのパートナーシップ
標・計画※1達成に向けてさまざまな施策を推進しています。CO2排出量約
ザ コカ・コーラ カンパニーは、企業と世界自然保護基金(WWF)が協
36万t削減という目標数値は、CO2を吸収するのに必要な森林面積に換
働で温室効果ガスの排出削減に取り組む「Climate Savers Program
※2
算 すると、東京都の約50%の面積に相当します。2009年のCO2排出
(クライメート・セイバーズ・プログラム)」に参画しています。全参画企業
量は約160万tとなり、前年比で7.3%削減されました。基準年である
の目標を累計すると、2010年までに1,400万tの排出削減となり、その削
2004年比では、約34万9,000t、17.9%の削減になりました。
減量は300万台以上の自動車の排出量に相当します。
コカ・コーラシステム
2010年度中期目標・計画※1
2010年までに2004年比で
約36万t(約18.6%)のCO2排出量を削減
STAKEHOLDER MESSAGE
CO2排出量削減への取り組み
製造部門
天然ガスへのエネルギー転換、コージェネレー
ションシステム導入、クリーンエネルギーの導入
検討などを行っています。
物流・輸送部門
需給計画の精度向上、物流拠点の統合、配送
ルートの見直し、低公害車の導入、エコドライブ
の推進などを行っています。
販売部門
省エネルギー自動販売機の導入および開発推進
などを行っています。
目標
-5.6%
2万2,653t
原単位で
-10%
+6.3%
1万9,933t
原単位で
-4.0%
WWFジャパン 自然保護室
気候変動プロジェクトリーダー
池原 庸介
様
製造業では、製品のライフサイクル全般における温暖化対策
が重要です。企業の中には、生産量あたりの排出量を減らす原
単位目標を掲げるケースも多い中、日本のコカ・コーラシステム
が製造、物流・輸送、販売、オフィスにおけるCO2排出を総量
で削減する目標を掲げている点は大変意義が高いと思いま
-30.6%
35万7,195t
す。飲料企業の場合は、自動販売機など販売活動による排出
量が大きなウェイトを占めています。この点において、日本の
コカ・コーラシステムでは、自動販売機の環境性能の向上を
オフィス部門
温度管理の強化、クールビズ・ウォームビズの推
進などを行っています。
徹底し、オンライン通信を用いた効率的なオペレーションを
-2.8%
1,597t
行うなど、非常に先進的な取り組みをされていると思います。
コカ・コーラ社はグローバルに温室効果ガス削減や水資源保
護に取り組むWWFのパートナー企業ですが、今後はさらに
CO2排出総量削減を進めていくためにも、事業全体でのさら
※1 2009年に以下の理由により基準年(2004年)に遡っての修正等を実施しています。
●集計精度の向上により、一部データの集計根拠を変更しました。
※2 森林1haあたりのCO2吸収量を3.3t CO2/haとして計算。
33
に踏み込んだ取り組みに期待したいと思います。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/energy/
[温暖化防止・エネルギー削減]
自動販売機の
環境性能の向上
廃棄自動販売機
リサイクルセンターの運営
現在、日本国内にある清涼飲料用自動販売機およそ250万台のう
コカ・コーラシステムは、循環型社会構築への社会的責任を果たす
ち、約98万台でコカ・コーラ社製品を提供し、毎日約2,000万人のお
とともに、環境先進企業としての企業価値の増大を目指し、資源の有
客様にご利用頂いています。
効活用と適正リサイクルの強化に取り組んでいます。2008年4月、関西、
コカ・コーラシステムでは、1962年に日本で初めてびんの自動販
中国、北部九州エリアで製造・販売を行うコカ・コーラウエスト
(株)は
売機を導入して以来、おいしい製品を楽しく、便利で使いやすく消費
コカ・コーラシステムの主要資産である自動販売機のリサイクルを専門
者にお届けしています。さらに、環境性能や街のインフラとしての価値を
に行う施設を建設し、本格稼動を開始しました。北九州エコタウン地区
(北九州市若松区響町)
に建設された、この「北九州さわやかリサイクル
センター」の活用によって、これまでは民間の処理施設に委託していた
ノンフロン化の拡大
廃棄自動販売機を自社で解体・分別処理し、資源の有効活用を強化する
新たに設置する省エネ自動販売機には、環境にやさしいノンフロン・
ことが可能となりました。
ヒートポンプ型を採用しています。地球温暖化係数の低いノンフロン冷
媒を使うことと、効率的な加温・冷却を可能にするヒートポンプ廃熱利用
●廃棄自動販売機のリサイクルの流れ
システムを使うことで、環境性能と温度管理の機能性を両立した自動販
売機を実現しました。
廃棄
自動販売機
さらに、機密性や断熱性の高い真空断熱材および電力消費の少な
いLED照明を搭載し、当社従来機に比べ約40%の省エネルギー化を
実現した「ecoる/E40」、
ソーラーパネル搭載型の「ecoる/ソーラー」の
設置を推進しています。
ソーラーパネル搭載型自動販売機「ecoる/ソーラー」
フロンガス
蛍光灯
電池
自動販売機本体
回収・破壊
リサイクル
リサイクル
分別
ソーラーパネル(太陽電池)搭載により昼間に蓄電し、夜間照明に使
用する消費電力ゼロを実現した「ecoる/ソーラー」自動販売機を開発
素材別にリサイクル
し、2010年3月より順次導入しています。
自動販売機本体の上部に設置したソーラーパネル(太陽電池)と、
ヒートポンプ廃熱利用システムや真空断熱材および製品ディスプレイに
鉄
銅
アルミニウム
ガラス
プラスチック
油
ステンレス
温 暖 化 防 止・エネ ルギ ー 削 減 ◎ 地 球 温 暖 化 防 止に向 けた さ まざ ま な 取 り 組 み
高めることで、社会の役に立つ自動販売機をご提案しています。
人感センサーと組み合わせたLED照明の採用により、
「ecoる/E40」と
同等の当社従来機比約40%の省エネルギー化を実現しました。自動販
売機の前面には発電状態を表示するインディケーターを備え、省エネ
効果を実感して頂けます。2010年末時点で全国に1,500台以上の設
置を目指しています。
●ソーラーパネル
(太陽電池)
● 製 品 ディスプレ イ部 分
にはLED照明を使用
● 人感センサーで、販売時
のみ全点灯
● 発 電 状 況を確 認 できる
インディケーター
●ノンフロン・ヒートポンプ
機能の搭載
●最新の真空断熱材の使用
COLUMN
自動販売機を活用した「ヤンバルクイナ
生態調査プロジェクト」を開始
2010年5月より日本コカ・コーラ(株)と沖縄コカ・コーラ
ボトリング(株)は、NPO法人どうぶつたちの病院と協働で
ヤンバルクイナの生態調査プロジェ
クトを行っています。NPO法人が既
存の自動販売機に設置した録音機器
で鳴き声を録音し、解析結果を環境
省のヤンバルクイナ保護増殖事業な
どに役立てます。このプロジェクト
は、生物多様性保全への取り組みと
して地域社会に貢献するものです。
34
SUSTAINABLE PACKAGING
[サスティナブル・パッケージ]
(持続可能な容器)
地球と人にやさしい
飲料容器を目指して
全世界のコカ・コーラシステムでは、容器の開発に
「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」の考え方を導入しています。
「地球と人にやさしい」を目指して、環境負荷が低いだけではなく
使いやすく、楽しさも提供できるパッケージづくりを推進していきます。
サスティナブル・パッケ ー ジ︵ 持 続 可 能 な 容 器 ︶
◎ 地 球 と 人 にや さ しい飲 料 容 器 を 目 指 して
「サスティナブル・パッケージ
(持続可能な容器)」の考え方
コカ・コーラシステムでは、製品パッケージは環境にやさしく、人に
●「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」の考え方
とっても使いやすくなければならないと考え、これを「サスティナブル・
パッケージ(持続可能な容器)」と呼んでいます。
パッケージは使う人にやさしくなければ、環境にやさしいことの魅力も
地球と人に
やさしい容器
●コカ・コ
コーラシステム
らしさ
ら
FUN
半減してしまいます。例えば、軽量化の大きなハードルとなる強度。PETボ
トルを薄くすればするほど凹んでしまい注ぎにくく、飲みにくくなってしまう
心配が生まれます。人が持った時に持ちにくくないか、輸送・保管の際に積
み重ねても大丈夫か。
コカ・コーラシステムは、製造からお客様が購入され
てボトルをリサイクルする時まで、すべての段階で使いやすいことを追求
しながら容器の軽量化を進めてきました。そして「地球と人にやさしい」だ
けでなく、コカ・コーラシステムならではの、FUN(楽しさ)のあるパッケー
ジ開発も推進しています。
「使いやすさ」
「環境対応」
「FUN」の3拍子が
環境対応
使いやすさ
●ユニバーサル
●
デザイン
●リデュース
●リユース
●リサイクル
揃ったパッケージが私たちの目指す「サスティナブル・パッケージ」です。
PETボトル軽量化の変遷と
「ecoるボトル」の登場
コカ・コーラシステムでは、1970年代より容器軽量化の先進的な取り
組みを続けており、限られた資源の有効利用を進めています。軽量化に取
●日本のコカ・コーラシステムのPETボトル軽量化の変遷
(g)
70
り組む中で、2009年2月には水製品の2L PETボトルとして38gを実現
した「ecoるボトル ラク持ち」を導入。
「ラク持ち」の名の通り、ラクに持て
て注ぎやすいデザインで、持ちやすさと軽量化を両立したデザインが評
65g
75g
60
65g
64g
され47gになりました。さらに、2009年5月には新ウォーターブランド
(520ml)
「ecoるボトル しぼる」も登場。このボトルは軽く、丈夫で、
水
2.0L PET
水
500ml PET
55g
55g
49g
40
48g
30
48g
47g
38g
20.5g
32g
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」で、当社水製品容器(500mlクラス)の
従来型比で約40%を軽量化した、国内最軽量 ※12gのPETボトル
お茶
2.0L PET
50
価され2009年度グッドデザイン賞を受賞しました。
また、
「アクエリアス」
と無糖茶系飲料の2L PETボトルは1996年と比較して約10g軽量化
コカ・コーラ
1.5L PET
80
20
10
12g
飲んだあとはつぶしやすい設計が大きな話題となり、多くの方々から
0
ご評価頂いています。
※2010年3月時点/国内製造品550ml以下PETボトル対象/日本コカ・コーラ調べ
35
’82
’88
’90
’94
’96
’98
’03 ’04
’09(年)
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/package/
[サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)]
次世代型PETボトルは石油由来から
再生可能な植物由来へ
「プラントボトル」の発表
現行ボトル
プラントボトル
植物由来原料
5∼30%
日本のコカ・コーラシステムでは、
「サスティナブル・パッケージ(持続
可能な容器)」の新たな取り組みとして、2010年から再生可能な植物由
来素材を一部(5∼30%)使用した次世代型PETボトル「プラントボトル」
を導入しました。2010年3月に「爽健美茶」
「爽健美茶 黒冴(くろさえ)」
石油由来原料
100%
の500ml
・350m l製品、さらに、2010年4月には「い・ろ・は・す
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」の1,020ml製品にも使用されております。
さらに、この1,020ml PETボトルは国内最軽量の18g※1です。
※1 2010年3月時点/日本コカ・コーラ調べ
砂糖精製時の副産物を有効利用
●「プラントボトル」製造方法
「プラントボトル」は、サトウキビなどから砂糖が精製される工程の副産
物である糖蜜(廃糖蜜)などを原材料として素材の一部(5∼30%)に使
用することで、非再生資源である石油への依存軽減に寄与することがで
植物由来素材の製造方法
サトウキビの糖蜜(廃糖蜜)
きます。
PET樹脂は、重量の30%を占めるモノエチレングリコール(MEG)
と
発酵および蒸留
70%を占める精製テレフタル酸(PTA)
という2種類の素材からできてい
て、このうちMEGを植物由来素材でつくり出すことが可能です。PET樹
エタノール
脂の製造開始時および終了時に植物由来素材の含有量が変動するた
め、植物由来素材の混合率は最小5%から、最大30%となります。
100%リサイクル可能
エチレン
モノエチレングリコール(MEG)
「プラントボトル」は、従来のPETボトルと形状、重量、強度の違いは
全くないため、これまで通り安心して製品を飲用頂けると同時に、既存
のPETボトルリサイクル工場で100%リサイクルすることができます。
2010年より「プラントボトル」が導入された3製品(「爽健美茶」
「爽健美茶 黒冴(くろさえ)」
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」)で、年間
2,045kl相当※2の原油使用量削減効果を見込んでいます。これは、
PETボトルの製造方法
精製テレフタル酸
(PTA)
70%
※5
モノエチレン
30%
グリコール(MEG)
サスティナブル・パッケ ー ジ︵ 持 続 可 能 な 容 器 ︶
◎ 地 球 と 人 にや さ しい飲 料 容 器 を 目 指 して
石油由来
原料
(I LOHAS)」の小型製品(520ml、280ml)に加え、2010年6月より
ガソリンに換算※3すると499klとなり、燃費1Lあたり10kmの自動車
で、地球を125周できる計算です※4。また、すでに2009年より海外で
先行して採用されている「プラントボトル」は、2010年冬季オリンピック
バンクーバー大会の会場等でも、環境に配慮した次世代型PETボトル
フレーク状の状態で日本へ輸入
PET樹脂(レジン)
として大きな注目を集め、話題となりました。
※2 PET樹脂1t当たりの原油量に、
「爽健美茶」ブランド
およびミネラルウォーターブランド2009年販売実績
を乗じて算出。植物由来素材の含有率は平均16.5%
で試算。出典:
「石油化学製品のLCIデータ報告書<更
新版>」
((社)
プラスチック処理促進協会・2009年3
月)、
「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル
Ver. 2.4 」
(環境省経済産業省・2009年3月)
※3 出典:新日本石油株式会社ホームページ「石油便覧
第41表 石油製品別生産得率の推移」
※4 出典:宇宙航空研究開発機構ホームページ
地球一周を40,000kmとして試算→499,000L×
10km÷40,000km=約125周
小さな試験管のようなPETボトルの原型
プリフォーム
プリフォームに空気を吹き込み、
風船を膨らませるようにして成形
ブロー成形機でボトルに成形
※5 重量比、混合率は最低5%から最大30%
36
SUSTAINABLE PACKAGING
[サスティナブル・パッケージ]
(持続可能な容器)
空容器リサイクルセンターの運営
サスティナブル・パッケ ー ジ︵ 持 続 可 能 な 容 器 ︶
◎ 地 球 と 人 にや さ しい飲 料 容 器 を 目 指 して
37
リサイクル推進の一環として、日本のコカ・コーラシステム12ボトラー
者としての登録が許可され、自治
社 のうち 6 ボトラ ー 社( み ち のくコカ・コー ラ ボトリング( 株 )、
体が回収した空容器のリサイク
仙台コカ・コーラボトリング
(株)、
コカ・コーラ セントラル ジャパン
(株)、
ルも引き受けています。これによ
北 陸コカ・コーラ ボトリング( 株 )、コカ・コー ラ ウ エ スト( 株 )、
り、自社製品だけでなく、地域で
南九州コカ・コーラボトリング(株))や、そのグループ会社がリサイクル
回収される空容器全般のリサイ
センターを運営し、回収した空容器の分別・圧縮などを行っています。
クル処理にも貢献しています。
コカ・コーラウエスト
(株)は、北九州エコタウン(北九州市若松区
(株)北陸リサイクルセンター
響町)内に自動販売機のリサイクル施設とともに空容器のリサイクルを
行う「北九州さわやかリサイクルセンター」を稼動させています。事業所
で回収した空容器を、スチール、アルミ、PETボトル、びんに分別し、
2009年は約6,000tの空容器を再資源化しました。
また、北陸コカ・コーラボトリング
(株)のグループ会社である
(株)北陸
リサイクルセンターでは、容器包装リサイクル法に対応した再商品化事業
北九州さわやかリサイクルセンター
●空容器回収とリサイクルの流れ
自動販売機
コカ・コーラ
分別・
分
サ
リサイクル
セ
センター
(自社)
ボトリング
工場
(
(洗浄再利用)
回収
ボトリング
工場
コカ・コーラ
営業所
ファストフード店・
飲食店
小売店・スーパー・
コンビニエンスストア
自治体
回収
分別・
リサイクル
センター
(自治体・民間)
PETボトル
アルミ缶
スチール缶
ガラスびん
(ワンウェイ)
紙カップ・
紙パック
砕かれた片
(フレーク)と
なり
アルミ地金に
なって
溶解されて
砕かれた片
(カレット)と
なり
製紙工場で
再生処理されて
衣料・
カーペット・
文具類などに
アルミ缶へ
建築資材などに
ガラスびん・
舗装材・建材
などに
トイレット
ペーパーや
板紙などに
ガラスびん
(リターナブル)
コカ・コーラの
工場で洗浄・
検査・再利用
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/package/
[サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)]
再生PET素材の活用
循環型社会実現のためにできること
「ENJOY ECO!」プログラムでは製品パッケージのライフサイクルの
ステージごとに消費者が参加できるアクションを提案します。
「販売」の
制服、空容器回収ボックスへの活用
ステージにおいては、使いやすさと環境への配慮、そして楽しさを兼ね
環境に配慮した製品やサービスを優先して購入するグリーン購入の一
備えたパッケージで製品の魅力を発信し、消費者のみなさまに「選ばれる
環として、再生PET素材を使ったユニフォームや空容器回収ボックスなど
製品」を市場に提供し続けることに努めます。製品を飲み終えた後は、空
の購入・活用を積極的に進めています。
容器の分別回収への協力を呼びかけ、PETボトルのリサイクル促進を図
2009年1年間に、再生PET素材を使用
ります。PETボトルの分別や回収というアクションを楽しいものにするた
したユニフォームを約10万着、再生PET
め、
コカ・コーラシステムでは、新しい空容器回収ボックスの開発にも取り
組んでいます。回収されたPETボトルは、再生PET素材にリサイクルされ
約6万7,000基購入しました。これは、
た後、衣類やさまざまなグッズに使用されます。コカ・コーラシステムで
500ml PETボトルに換算して、約760
は、従業員が着用するユニフォームや空容器回収ボックス、またノベル
※
万本 以上を再生利用している計算とな
ります。
※ 500ml PETボトル(25g)換算
ティグッズなどに再生PET素材を既に活用しておりますが、消費者のみ
なさまにもお楽しみ頂けるアイテムとして、2010年4月にアパレルメー
カーとのコラボレーションで再生PET素材を使用したデザインTシャツ
再生PET素材でおしゃれを楽しむ「rPET」プロジェクト
お客様に「コカ・コーラ」ブランドを身近に感じて頂きながら、楽しんで
を発表しました。おしゃれを楽しむこととエコアクションを両立させるこ
の新しいアイディアは、多くの消費者よりご好評を頂いております。
リサイクルを啓発していく取り組みとして、素材の50%に再生PET素材
このように、清涼飲料製品の提供を
(PETボトル2∼3本相当)
を使用したTシャツや帽子などを、2010年3
通じて、消費者のみなさまとコカ・コーラ
月より「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」などのアパレル・
システムがともに取り組むエコアクション
ファッションブランドより販売しています。
「コカ・コーラ」のロゴがあしら
が循環型社会に少しでも貢献できるよ
われた製品にはリサイクルを啓発するアイコンもプリントされており、お
う、今後も新しいアイディアを積極的にご
しゃれを楽しみながらPETボトルのリサイクル
提案していきます。
に関心を高めていくことができます。今後はア
※1 P.30にも関連情報
※2 P.35参照
パレル・ファッション雑貨のほか、アパレル以
外の繊維製品(インテリアファブリック)や食
器、家具などへも展開し、共同ブランドを増や
STAKEHOLDER MESSAGE
しながら啓発を推進していく予定です。
国連環境計画
金融イニシアチブ
特別顧問
消費者と取り組む
エコアクションの提案
「ENJOY ECO!」プログラム
環境問題に対する消費者の関心が年々上昇するなか、コカ・コーラ
システムでは本業を通じて、環境に配慮したライフスタイルの提案を行
うことで持続可能な社会の実現に貢献したいと考えます。
末吉 竹二郎
様
地球社会が抱えるさまざまな問題の解決には原因となった
経済・消費の在り方を見直すことが強く求められてきていま
す。そうした流れの中で「い・ろ・は・す」は製品の選択を正し
く行えば、ごく普通の消費者でも環境における「問題の一部」
にはならずに、
「解決の一部」になれることを多くの消費者に
気付かせました。そして環境問題に取り組む企業の製品を選
択することで問題解決につながっていくことへの希望を消費
そこでまず、消費者と最も直接的な関わりのある製品のパッケージを
者にもたらしたのではないでしょうか。賢く自らの判断で製品
切り口に、生活のなかで無理なく、楽しく環境負荷の低減に貢献できるア
の選別をすること。そして企業が率先して環境に良い製品や
イディアとして「ENJOY ECO!」プログラム※1を展開しています。これ
情報を提供することで消費者はグリーンな消費を行うことが
は、世界のコカ・コーラシステムが進めている「サスティナブル・パッケージ
できます。コカ・コーラシステムは「い・ろ・は・す」などの製品
(持続可能な容器)」※2の考え方にも沿うもので、使いやすく、環境に配慮
したパッケージの製品を楽しむことが、自然とエコアクションにつながるよ
サスティナブル・パッケ ー ジ︵ 持 続 可 能 な 容 器 ︶
◎ 地 球 と 人 にや さ しい飲 料 容 器 を 目 指 して
素材を使用した空容器回収ボックスを
を通じてこの企業と消費者の「緑のダイアログ」を始めました。
これをきっかけに地球温暖化などの問題解決に繋がる21世
紀型の消費スタイルに変えていってほしいと願っています。
うな仕組みづくりを目指しています。
38
GLOBAL WATER STEWARDSHIP
[水資源保護]
グローバルな
水への取り組み
清涼飲料を扱う企業にとって、製品の源である水は最も大切な資源です。
また現在、水は地球規模で水不足をはじめとする深刻な問題に直面している重要な資源のひとつであり
安全な水を持続的に利用していくことを可能にするための取り組みが
企業にとっても地域社会にとっても緊急課題となっています。
水 資 源 保 護 ◎ グローバルな 水への取 り 組 み
を活かして同プロジェクトを拡大し、2010年は同プロジェクトをミネ
水資源管理プロジェクトを
全世界で展開
ラルウォーター製品製造4工場を含む他工場への展開を拡大し、
2012年までに国内の全工場で実施する計画です。
世界のコカ・コーラシステムでは、清涼飲料を製造・提供する企業の社
会的責任として、水資源の持続的な活用を目指した取り組みを続けてい
ます。
「2015年には水資源管理のグローバルリーダーになる」という目
WWFとのパートナーシップを延長
標を掲げ、製造過程における水使用量削減(Reduce リデュース)、製造
ザ コカ・コーラ カンパニーと世界自然保護基金(WWF)は、2007年
過程で使用する水の循環(Recycle リサイクル)、地域社会および自然
から2010年までのパートナーシップを2012年まで延長し、水資源保
環境の水源保護(Replenish リプレニッシュ)の3要素を戦略的に推し進
護、水の効率的利用、淡水域の保全支援、持続可能な農業の促進など
める水資源管理プロジェクトWater Stewardship(ウォーター・ステュ
数々のプロジェクトで協働しています。提供した資金は、危機が深刻な
ワードシップ)
を2004年より全世界で展開しています。
世界の7大河川流域の保全やザ コカ・コーラ カンパニーの事業運営お
日本では、取水、水質管理、水使用量効率化や排水管理を適切に実施
することで工場パフォーマンスの向上を図るとともに、各地域で水環境
よびサプライチェーンにおける効率的な水の管理やCO2排出量の削
減などに役立てられます。
保護活動に取り組んできました。今後重要性が増す、地域社会・環境との
共生を目指した水源保護は、工場のある地域を中心に拡充しています。
長期的な水資源保護プロジェクトの推進
STAKEHOLDER MESSAGE
ザ コカ・コーラ カンパニーは、水源保護領域における長期的な水
プロテクション)
を全世界で推進しています。工場の水源エリアを特定
株式会社クレアン
生物多様性コンサルタント
東京農工大学農学部 非常勤講師
して水源の脆弱性を評価し、保護計画を策定。工場周辺のステークホ
永石 文明
源保護プロジェクトSource Water Protection(ソース・ウォーター
ルダーとの協調・協働を前提とした、コミュニティプログラムを計画・実
施することを骨子としています。
日本においては、2009年にコカ・コーラウエスト大山プロダクツ
(株)
ロジェクトに沿った水源調査
を実施し、両工場とも水質、
●Water Stewardship 戦略フレーム
地域社会との共生
水量における脆弱性が認め
Source Water
Protection
水源
保護
排水
管理
取水
事業活動における
テクノロジー
ロット2工場で取得した知見
39
えます。水源保護計画とコミュニティプログラムを、生態系
と地域社会の保全を軸に深化させ、2本柱で推進されること
を期待します。今後は具体的な取り組みが社会から問われ
るでしょう。水源保護は往々にして、上流域の水源の森づく
りだけに特化してしまうことが多くあります。水は森から川
こうした水循環が地域社会を含め、流域の豊かな生物多
様性を育んでいます。流域の豊かな生態系と地域社会を守
年には水源保護計画の策定
に着手する予定です。パ イ
ホルダーとの協調・協働を前提としたコミュニティプログラ
ムを計画・実施されることは、大変画期的な取り組みだとい
に流れ、海に入り、降雨で再び森に戻ります。
られないことを確認しました。
次のステップとして、2010
全社一貫として工場単位で水資源管理プロジェクトに取
り組まれていることに敬意を表します。工場周辺のステーク
大山工場とコカ・コーラ セントラル ジャパンプロダクツ(株)東海工場
をパイロット工場として同プ
様
る水資源管理のグローバルリーダーとなって頂きたいと思
効率的
利用
水質
管理
います。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/water/
[水資源保護]
水の効率的利用への
取り組み
TOPICS
環境への取り組み
日本のコカ・コーラシステムでは、製品を1Lつくるのに平均6.24L
の水を使用しています(2009年実績)。水は主にお茶やコーヒー
などの抽出、容器やラインの洗浄・殺菌工程などで使用されます。
コカ・コーラシステムは、工場での製造工程における水の使用量の管理を
徹底するとともに、水の再利用にも積極的に取り組んでいます。容器洗浄
などに使用した水の一部は工場内で回収され、工場の床やリターナブル
日本コカ・コーラは2009年10月の東京国際映画祭を来場者の
環境への関心を喚起するための体感型展示で演出しました。再
生PET素材を100%使用したグリーンカーペットや、発電床の電
力によってLEDが点灯する
「い・ろ・は・す
(I LOHAS)
」
の空容器を用いたオブジェ
独自規準に基づく
排水管理
や、
「ジョージア」の豆かす
を30∼50%利用したベン
チなどを設置しました。
世界のコカ・コーラシステムでは、排水管理に関する独自の基準ガイド
ラインを2006年に改訂し、世界各国のコカ・コーラシステムで、排水管理
の取り組みを強化してきました。
「EARTH HOUR 2010」への参加
コカ・コーラ社製品を製造するすべての工場が管理の対象となり、再利
用される水も含め工場から排出されるすべての排水(工程排水、雨水、冷
却水、汚水)
に対し、主に微生物を使う
「活性汚泥法」によるシステムなど
で浄化し、国内で定められた水質基準(水質汚濁防止法、下水道法など)
を上回る厳しい基準が適用されています。
WWFが国際的に展開する「EARTH HOUR」は、年に一
水 資 源 保 護 ◎ グローバルな 水への取 り 組 み
びんを入れるケースを洗う水などに循環利用されています。
東京国際映画祭でのエコアクション訴求
度、世界中の賛同者が同時に一時間消灯することで、省エ
ネルギーや温暖化防止の重要性を世界中に訴えるキャン
ペーンで す。2009年に続
き2度目の参加となる日本の
コカ・コーラ イーストジャパンプロダクツ
(株)多摩工場は、都心からも近
コカ・コーラシステムでは、
い住宅地エリアに位置している工場で、
さまざまな取り組みによって近隣環
2010年3月27日の午後8
境との共生を目指しています。多摩工場では創業以来工場排水を最高レベ
時30分から1時間オフィス
ルで浄化し、黒目川などの河川に放流してきました。湧水河川である黒目川
や主要な屋外広告を消灯し
の水量維持は、生態系保全の観点で魚類・鳥類などにとってとても大事なこ
ました。
とであり、多摩工場では、東京都や東久留米市と連携し、河川に放流し続け
ることにより、自然
多方面から高く評価された
豊かな黒目川の水
軽量PETボトル「い・ろ・は・す(I LOHAS)」
量維持/生態系保全
ミネラルウォーターブランド「い・ろ・は・す(I LOHAS)」は、
に貢献しています。
国内最軽量※で従来比約40%の軽量化を実現したパッケー
ジを導入して2009年5月に発売されました。容器としての強
●水再利用の仕組み
度を保ちながらも、原料が削減でき、つぶしやすいため廃棄時
の減容化ができるという特長が高く評価され、発売から2009
年6月末までの期間で13もの賞を受賞しました。主な受賞は
「平成21年度容器包
水処理
製品へ
装3R推 進 環 境 大 臣
製造工程において、
工場の床清掃などの用途に使用
賞」
(環境省主催)、
回収
処理
再利用
排水処理
河川や下水道
井水・上水・
工業用水
「第19回地球環境大
賞」
(フジサンケイグ
ループ主催)
など。
※ 2010年3月時点/日本コカ・コーラ調べ
40
COMMUNITY
[地域社会]
地域社会の一員として
持続的な社会の実現のために、全国各地で次世代の育成と地域貢献を
柱とするプログラムを多数展開しています。
次世代育成は環境、スポーツ、文化・教育のテーマで多彩なプログラムを展開し、青少年に学びの機会を提供。
また、事業活動を通じて地域社会に根ざした貢献活動も積極的に行っています。
地 域 社 会 ◎ 地 域 社 会の一員 として
「コカ・コーラ 未来への夢はじめよう。」
プロジェクト
「コカ・コーラ 森に学ぼう」
プロジェクト
次世代を担う子どもたちの夢を応援する「コカ・コーラ 未来への
コカ・コーラシステムでは、次世代を担う子どもたちを対象とする環境
夢はじめよう。」プロジェクトは、2007年にスタート。世界の第一線で
教育プログラム「コカ・コーラ 森に学ぼう」プロジェクトを環境省、林野庁
活躍する人々が全国各地の小学校を一日教師として訪問し、未来の
の後援のもと2006年より展開しています。
このプロジェクトは、環境教育
夢をもつことの大切さや、社会の一員として夢を実現させる舞台と
を体験することで大切な資源である水とその水を育む森林、そして自然
なる地 球の未 来の大 切さを伝えています。プロジェクトには現 在
保護の大切さを理解することを目指しています。
「コカ・コーラ 森に学ぼう
「フロッグタウンミーティング」と「ホッケーミーティング」2つのプログラム
プロジェクト」WEBサイトの認定テストに合格すると「森の博士」として認
があります。本プログラムが、子どもたちの夢を育み、地球環境への関心を
定証が発行され、この中から選ばれた子どもたちが「森の博士」特派員
高めるきっかけとなることを願っています。
ツアーに参加して自然の森
を体験取材。2009年は北
フロッグタウンミーティング2009
海道、沖縄、秩父で実施し、
「フロッグタウンミーティング2009」の第1弾は、日本コカ・コーラ
環境クイズ大会やゲストの
所属の北島康介選手が、世界新記録(2008年当時)を樹立した東京
講話、間伐・枝打ちなど森の
辰巳国際水泳場で開催され、2009年9月5日に都内4つの小学校か
中でさまざまな活動を体験
ら児童115人が参加して、本格的な水泳競技場でしか味わえない特
しました。
別な水泳教室を体験しました。また北島選手とゲスト選手による小学
校訪問企画を福島県と沖
縄県で実施。北島選手が
STAKEHOLDER MESSAGE
児童と楽しくふれあいなが
ら水泳の楽しさを直接指
導したことは、未来を担う
福島県二本松市立原瀬小学校
教諭
子どもたちを大きく勇 気
田村 高弘
づけました。
先生
「コカ・コーラ 未来への夢はじめよう。」プロジェクトに
は、昨年担任として指導をしていた二本松市立針道小学校
ホッケーミーティング2009
「ホッケーミーティング2009」では、北京五輪のホッケー日本代表選手
として活躍した2選手を含む「コカ・コーラウエスト レッドスパークス女子
ホッケーチーム」の4選手が山口県の小学校を訪問しました。児童の代表
が未来の夢と地球環境を守るためにできる事について発表を行い、各選
41
の6年生が応募し、訪問校の一つに選ばれました。子どもた
ちは、このプロジェクトを通して、夢を持つことや夢に向かっ
て努力することの素晴らしさを学びました。針道小学校が
あった地区は、山間僻地部で少子化の影響が著しく活気を
失いつつありましたが、この出来事は地域の方々の話題に
もなり、地域のさらなる連帯感が形成されました。針道地区
手からは自分が子どもの頃の話も織り交ぜながら、子どもたちの夢に対し
は自慢の場所となりました。地域社会にエネルギーを与えて
て温かいエールが送られました。
くださったことに、心より御礼申し上げます。
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/community/
[地域社会]
全国各地の清掃活動で
グリーンバードと協働
工場見学
1970年代よりコカ・コーラシステムが掲げている
“YES! リサイク
地域社会のみなさまと直接ふれあい、情報を発信する場として、
ル、NO! ポイ捨て”
のメッセージのもと、2008年12月より、全国各地
コカ・コーラシステムでは全国17工場で工場見学を実施しています。
2009年度は19万人以上の方に参加して頂きました。コカ・コーラ
バード)を支援しています。毎年5月30日(ゴミゼロの日)には全国の
システムの歴 史や製 品の製 造 工 程の見 学を通じて、コカ・コーラ
グリーンバードのチームとコカ・コーラシステムがともに協働し、清掃活
システムの徹 底した品 質 管 理や環 境 配 慮に対する取り組みをお
動 を 行 い ま す。また2009 年
伝えしています。環境に関する学習の場や情報を提供するなど、
12月には10年ぶりにクリスマ
複数のプログラムを展開している工場もあります。
スイルミネーションを施した東
京・表参道の清掃活動に協賛し
ました。
日本におけるICC活動
「Mother Lake 琵琶湖」 広がる自動販売機の役割
コカ・コーラシステムでは全国で地方自治体、警察署などとの連携
のもと、身近な存在である自動販売機やルートカーを活用した、安全で
安心な街づくりに協力しています。各地で自動販売機への住所表示ス
ザ コカ・コーラ カンパニーはNGO団体Ocean Conservancy
テッカー貼付を推進しているほか、地域貢献型自動販売機の電光掲示
(オーシャン・コンサーバンシー)
が主催する「国際海岸清掃ボランティア
機能を使い、警察署からの防犯情報を発信する取り組みを一部地域で
活動(ICC:International Coastal Clean-up)」に1996年より参加して
地 域 社 会 ◎ 地 域 社 会の一員 として
で町の清掃活動を展開するNPO法人であるgreen bird(グリーン
始めました。また、募金型自動販売機の設置も積
います。この活動は毎年9月の第3土曜日に世界のコカ・コーラシステム
極的に進めており、豊かなまちづくりや活動団体
で行われており、2009年は世界76ヵ国約37万8,000人の従業員が参
の支援に役立てられています。ルートカーを活用
加して行われました。日本のコカ・コーラシステムでも、原液を製造してい
した防犯対策にも取り組んでおり、不審な状況や
る守山工場の水源である滋賀県琵琶湖で、2007年に続き3度目となる
助けを必要とする人を発見した場合、通報や保護
湖岸清掃活動を10月24日・25日に開催しました。日本コカ・コーラおよ
を行うことで安全確保に協力しています。
びボトラー各社のCSR担当者を中心にNPO法人グリーンバードのメン
バーを含めた80人の参加者が集
まり、PETボトル449個、缶199
個、キャンプ用品やマットレスなど
合計1,750kgを収拾しました。
財団法人
コカ・コーラ教育・環境財団
財団法人コカ・コーラ教育・環境財団は、
「心豊かでたくましい人づくり
(Healthy Active Life)」を基本理念とし、3つの事業(1.環境教育、
高円宮杯
全日本中学校英語弁論大会への協賛
2.奨学支援、3.スポーツ教育)
を柱とした活動を企画・提供することで、
国際社会が求める青少年の育成と、彼らを取り巻く地域社会を支える人
材の育成への貢献を目的としています。
―国際性豊かな青少年を育てるために、国際語である英語教育の
環境教育事業では「コカ・コーラ環境教育賞」を実施。また、北海道
普及を図り、また日本文化の発展と国際親善に寄与したい―日本の
夕張郡栗山町の廃校を、環境教育を行う宿泊型体験施設「雨煙別小
コカ・コーラシステムはこの理念に賛同し、1963年から協賛を続けてい
学校 コカ・コーラ環境ハウス」として再生し、自然環境の中での仲間と
ます。2009年11月の第61回決勝大会では、全国1,509校の中学校、
の体験学習や、環境教育を受け
1,938人の中学生から選ばれた27人が英語スピーチを披露しました。
る場を提供しています。またス
コカ・コーラシステムは、上位3位までの入賞者に「コカ・コーラ高校・大学奨学
ポーツ教育として、小学生を対象
資金」を、また、環境問題や社会貢献活動をテーマとした優秀なスピーチを行っ
にした「かけっこ教室」を不定期
た3人とその所属中学校に対し「コカ・コーラ環境・社会特別賞」を贈りました。
で開催しています。
42
WORKPLACE
[職場]
多様な価値観を活かす
魅力ある職場づくり
コカ・コーラシステムでは
「働く人々が最高の力を発揮するよう鼓舞される会社となる」ことをビジョンとして掲げています。
従業員一人ひとりに十分な権限が与えられ、意欲的に働くことが可能な
多様な価値観に基づくオープンで安全かつ健全な職場環境づくりを推進しています。
職 場 ◎ 多 様 な 価 値 観 を 活 か す 魅 力 ある 職 場 づく り
社員のキャリア形成支援
ダイバーシティの推進
日本コカ・コーラのミッション・ビジョン、そしてビジネス目標を達成に導
社員が性差に関係なくキャリア形成ができること、女性リーダーの育成
くのは社員です。会社と社員がともに持続的成長を実現することができる
を促進することは、
ビジネス戦略上の優先事項と位置付けています。年2
よう、社員の能力開発強化に取り組んでいます。
回開催される人材開発フォーラムでは、女性リーダー候補者の育成プラン
とその進捗・成果を議論するための場を新しく設けました。
ピークパフォーマンスプロセス(グローバル共通システム)
全社またはチームのビジネス優先事項に連動した個人目標を設定し、
また、ワークライフバランスを支援するため2009年にフレックスタ
イムを導入。育児支援・介護休暇の充実化を図り、2010年1月からは
その達成を確実にするパフォーマンスマネジメントのプロセスを徹底して
社員それぞれが柔軟に福利厚生プログラムを選択できるようカフェテ
います。同時に上司と話し合い合意した上で、能力開発プランを作成し実
リアプランを導入しました。2008年に開始した「女性ネットワーキング
行することが全社員とその上司に求められます。
イベント」にも参加しています。このイベントは2009年には参加企業
を10社に拡大し、女性リーダー候補者たちの企業の壁を越えたネット
「社員交換プログラム」と海外プロジェクトへの参加
ワーク構築を支援しています。
将来シニアマネジメントとして、グローバルに活躍できる人材を育成す
るため、2008年より「社員交換プログラム」をパシフィックグループ内で
継続的に実施しています。2009年には、日本コカ・コーラから上海へ
STAKEHOLDER MESSAGE
1人、フィリピンへ2人派遣し、フィリピンから1人を受け入れました。参加
者は、互いに異なる市場のビジネスを学び、自国に戻って成功事例を共有
するとともに、
コカ・コーラシステム内での人脈を拡げています。
神戸大学大学院
経営学研究科
教授
金井 壽宏
社内公募制度
先生
ダイバーシティを考える上で大切にしたい問いは、
「いろんな人
社内公募制度は、社員が自主的にキャリアを選択できるようにすること
がいて、いろんな見方があって、違いを意識するから豊かになれる
により、自己の責任において主体的に挑戦する企業風土の醸成を目指し
と本気で思っているか」、そして「違いを大切にしつつ、皆が同じ
た制度です。
また、求める要件を明確にして人選を行うことで、能力開発
や経験に対する目的意識を高め、人材開発を効果的にビジネスの成果に
結びつけることもねらいとしています。
位組織に溶け込んでいるか」、更には、ダイバーシティに限らず、
「様々な問題にしっかりと取り組み、かつそれが会社にとっても社
会にとっても良いものだと、皆が心から信じているかどうか」です。
私が大勢の人々とキャリアについて議論してきた経験から、
長期的に見た時の自分のキャリアの意味合いを本人が主観的
「コカ・コーラユニバーシティ」
にどう捉えるのか、その自己イメージにふれることなく、意味の
ザ コカ・コーラ カンパニーが導入する企業内大学「コカ・コーラ
あるキャリア支援はできないと考えます。加えて良質なフィード
ユニバーシティ」では、世界共通のカリキュラムを職務分野ごとに用意
バックとコーチングが提供されているかどうかも大切です。いく
し、
リーダーシップ研修や独自の能力開発プログラムが提供されます。
つになっても皆がそれぞれに仕事と薫陶を通じて生涯発達でき
るような組織にするために、日本コカ・コーラにしかない世界初
となるような工夫を期待します。
43
WEB
http://cocacola.co.jp/positively/workplace/
[職場]
事業運営規範
社内コミュニケーション
職場の権利に関する方針
リブ・ポジティブリー・デー(ピープル・デー&スポーツ・デー)
「コカ・コーラ」の名前と製品は世界中で信頼を得ており、それをしっか
年に数回開催されるピープル・デーと呼ばれる全従業員会議では、
り守ることが従業員一人ひとりの使命といえます。さらに、誠実に行動す
事業戦略や事業計画が発表され、さらに小グループでディスカッション
ることは、会社への信頼や評判を守るためではなく、従業員が誇りをもっ
を行っています。これにより、従業員個人の理解を促進し、かつ実行へ
て働ける職場を維持することでもあります。従業員の適切な行動の指針
向けた意欲を引き出しています。2009年
を示す事業運営規範(Code of Business Conduct)
は、職場の権利に
には、ピープル・デーとスポーツ・デーを統
合したリブ・ポジティブリー・デーに進化し、
ザ コカ・コーラ カンパニーは、人権尊重は事業を行ううえでの基本で
ピープル・デーの部では事業報告やCSR
あるという信念のもと、尊敬と尊厳をもち、かつ公平に従業員を処遇する
活動の報告が行われ、スポーツ・デーの部
ことを約束します。当社の「職場の権利に関する方針」は、世界人権宣
では健康増進とチームワークの向上を目的
言、国際労働機関の労働の基本原則および権利に関する宣言、国連グ
に部門対抗の運動会が行われました。
ローバル・コンパクトを含めた国際的な人権基準に基づいて策定され、以
下の内容が含まれています。従業員の理解と遵守の徹底を図るため、全
世界のオフィスでトレーニングが行われています。
タウンホール・ミーティング
年間を通して、より詳細な事業計
画や進捗状況を共有し、従業員の理
◎会合と団体交渉の自由
解を促進するため、タウンホール・
◎強制労働の禁止
ミーティングを開催しています。従業
◎児童就労の禁止
員とマネジメント層との直接対話の
◎差別撤廃
場としても活用されています。
職 場 ◎ 多 様 な 価 値 観 を 活 か す 魅 力 ある 職 場 づく り
関する方針を含めて、2008年、
より具体的な内容に改定されました。
◎労働時間と賃金に関する法律の遵守
◎安全かつ健全な職場
◎職場のセキュリティ
◎地域社会およびステークホルダーとの関わり
カフェ・カンバセーション
広報部門が主催する不定期の対話会であるカフェ・カンバセーション
は、テーマごとに興味を持つ従業員の参加を募り、部門や職務を超え
た気軽な雰囲気の中で、情報共有や意見交換を行える場となってい
ます。2009年は「Webマーケティング」
「環境保全活動」
「子を持つ
社員への意識調査の実施
親の働き方」などのテーマを話し合いました。
コミュニケーションツールの活用
日本コカ・コーラでは、2年に1回、世界中の全社員を対象に意識調査
コカ・コーラシステム内での情報共有の活性化および意識の向上
を実施しています。調査結果は全社員に共有され、全社および各部門の
に積極的に努めています。システム各社の成功事例を共有すること
アクションプランに反映されます。2008年の調査では、
「ワークライフバ
で、ビジネスの課題解決のヒントとなる情報提供ツールとしても従業
ランスを支援するための福利厚生制度の見直しや働き方の柔軟性」
員の間で活用されるようにさまざまな従業員コミュニケーションツール
「キャリア構築のためのコーチング」
「業務効率」などが全社課題として挙
を積極的に活用し、従業員の意欲向上にも一役買っています。2010
げられました。
この結果を受け、福利厚生制度に対する社員のニーズを特
年5月からは広報誌として親しまれていた
定するための追加アンケートを行い、2009年には改善プランが発表され
「enjoy!」からニュースレター形式で発信さ
実行に移されるとともに、部下をもっているマネージャー全員に対する
れる「Live Positively News」を事業指
「コーチング&フィードバックワークショップ」
「組織横断の業務効率改善
針浸透ツールとして活用しています。さらに
プロジェクト」を実施しました。
イントラネットを使った最新ニュースの発
信、動画での情報共有、壁新聞などを掲示
し、社内へ情報を届ける工夫をしています。
44
UK
Canada
[飲料価値]
[活動的/健康的な生活]
テレビ局ITV1と連携し、
土曜の夜の食事キャンペーンを展開
オリンピック・アクティベーションで、
「グラソー ビタミンウォーター」のイメージを発信
コカ・コーラ グレートブリテンは、イギリス有数のテレビ局
現在世界16ヵ国で展開している「グラソー ビタミンウォーター」
ITV1と連携し、業界初の土曜の夜の食事キャンペーンを実
は、2年前の北京オリンピックに続き、バンクーバーオリン
施しました。
「土曜の夜はコカ・コーラとITV1でもっとおいし
ピックにおいても革新的なキャンペーンを展開し、多くの消
世 界のコカ・コーラ
い」というキャッチコピーでイギリスの土曜の夜の人気番組
費者やアスリート、VIPゲストの喉をうるおすとともに楽しみ
の代名詞であるITV1と組むことにより、土曜の夜に家族と
を提供しました。スノーボードやボブスレー、モーグルスキー
いっしょにたのしむ「食事とコカ・コーラ」を訴求。
「コカ・コーラ」
など「グラソー ビタミンウォーター」ブランドの世界観を体現する
が中 心となる家 族を描 いたTVCMの放 送や、会 員サイト
カナダ人アスリートに焦点をあててパートナーシップを組み、各
Coke Zoneにおいて家庭で遊べるプレゼントキャンペーン
選手のストーリーをメディアに配信し、印刷媒体やオンライン、
なども併せて行われています。
屋外広告への露出や店頭施策を通じたPRで各選手の人気を
さらに盛り上げました。
世界のコカ・コーラ
世界中の国と地域で進む
「Live Positively -世界をプラスにまわそう-」
7つの重点分野の取り組み
South Africa
USA
[水資源保護]
[地域社会]
コカ・コーラとUSAID、
農村コミュニティにきれいな水を提供
45
「We Are the World」が25年ぶりに復活、
ハイチ募金活動を支援
コカ・コーラ財団が米国国際開発庁(USAID)
と共同で出資し
アフリカの 飢 餓 救 済 の チャリティソング「We Are the
ているWADA(水資源と開発連合)プロジェクトでは、南アフ
World」が、ハイチ大地震の被災者救済を目的として、25年
リカのツァニーン近くの農村に、浄水のための基幹インフラを
の歳月を経て2009年に再リリースされました。
提供しています。このプロジェクトは、腸チフスやコレラなどの
ザ コカ・コーラ カンパニーも、強大なコミュニケーション・ネッ
水媒介性の病気の影響が最も強い3つの村で、3年間にわ
トワークという強みを活かし、公式ポイントサイト「My Coke
たって浄水のための基幹インフラの開発に取り組むもので
Reward」や米SNS「facebook」のファンページ、広告に
す。ほかにも水に関する課題や水と健康管理の知識習得のた
起 用しているタレントやアスリートの公 式サイトなどで約
めのワークショップも開催しました。コカ・コーラ アフリカ基金
2,500万人の消費者を同チャリティソングの公式サイトへ誘
が主導する「アフリカを潤すためのイニシアティブ(RAIN)」
導。ダウンロードなどを通じて迅速かつ効果的に募金を呼び
の一部が本プログラムに役立てられています。
かけました。
UK
USA
[温暖化防止/エネルギー削減]
[サスティナブル・パッケージ]
イギリス大手小売企業
「テスコ」との取り組み
リサイクルPET素材から作った椅子が
ミラノでデビュー
コカ・コーラ グレートブリテンでは取引先との協働取り組みの
ザ コカ・コーラ カンパニーは、アルミニウムチェア「NAVY」
一例として、イギリスで国内最大のスーパーマーケットチェーン
シリーズが世界的に有名な「エメコ」と協働し、約111本分の
である「テスコ」と持続可能なビジネスに取り組んでいます。
「テスコ」で販売しているコカ・コーラ社製品の21%は二次包
PETボトルを再生した素材を使用した椅子を発表しました。こ
れは「111 Navy Chair TM」と名づけられ、2010年ミラノサ
装を行わず、物流においては「テスコ」の鉄道輸送物流の10%
ローネ国際家具見本市に出展されました。
を使用することでトラック輸送量の低減に役立てています。
米海軍用に1944年に設計されたアルミ製の「Emeco Navy
Chair(#1006)」をモデルにしたこの椅子は、リサイクル
クーラーは節電装置とHFC※無使用の冷媒を使用することで、
PET樹脂(rPET)
を60%使用してつくられており、毎年300
エネルギーコストと環境負荷の低減を図っています。
万本以上のPETボトルを再利用していく予定です。
※ オゾン層を破壊しない代替フロンのこと。しかし温室効果が高いため回収
義務あり。
世 界のコカ・コーラ
また、テスコ店舗におけるすべてのコカ・コーラシステムの
「Live Positively(リブ・ポジティブリー)-世界をプラスにまわそう-」
に基づく7つの重点分野の取り組みは、
世界中のコカ・コーラシステムで、その地域の特性に合わせ
課題解決の取り組みを進めています。
USA
[職場]
ザ コカ・コーラ カンパニーが
「世界のリーダー育成先進企業」
トップ20に選出
米国ビジネスウィーク誌とコンサルティング会社のヘイ・グルー
プが発表した2009年度「世界のリーダー育成先進企業」
トップ
20にザ コカ・コーラ カンパニーが3年連続でランクインしまし
た。今回は力強いリーダーシップで景気後退に臨んだだけでなく、厳
しい経済環境下での優れたリーダーの保持と育成への取り組みが評
価されました。これを受け、ザ コカ・コーラ カンパニーは、
「グローバ
ル経済はマクロ要因に大きく左右されるようになっており、思考・行
動・世界観の転換が必要です。我々が掲げる
『Vision 2020』
に沿っ
てビジネスを進めるためには、変化する環境に効果的に対応できる
リーダーが求められています」とコメントしました。
46
環境への取り組み 2010[データ編]
エネルギーへの取り組み
2009年の全事業プロセスにおけるエネルギー使用総量は前年比6.3
販売部門(自動販売機)では、2010年までにCO2排出総量の30.6%
%減少、CO2排出総量は前年比7.3%減少しました。CO2排出総量は
削減(2004年比)
を目指しています。自動販売機メーカーとの協働によ
2004年(基準年)比で17.9%減少しました。製造部門では、エネルギー
り、省エネルギー型自動販売機の開発と導入に積極的に取り組んでいま
使用量は前年比4.6%減少、CO2排出総量は前年比6.5%減少しました。
す。2009年度も省エネルギー型自動販売機への更新を推進した結果、
継続して推進している天然ガスへのエネルギー転換の導入効果により、
2009年末時点でCO2排出量は前年比5.5%減少しました。
また、地球温
※
エネルギー使用に占めるA重油 の割合が低下し、CO2排出量の少ない
暖化対策の一環として、代替フロンを使わないノンフロン型自動販売機
都市ガス・天然ガス等の使用割合が増加したことが寄与しました。一方、
への切替を進めており、2009年末時点で約60,000台を導入しました。
生産量は前年比6.6%減少し、製品生産量1LあたりのCO2排出量原単位
このうち約95%は、
「ecoる/E40(エコる イーフォーティー)」に代表され
は、前年比約0.2%の微増となりました。物流・輸送部門では、エネルギー
る、電力消費量を大幅に削減できるヒートポンプ廃熱利用技術を使用し
環 境への取 り 組 み 2 0 1 0[ デー タ編 ]
使用量・CO2排出総量とも前年比14.8%減少し、大幅な改善を達成しま
たノンフロン・ヒートポンプ型の自動販売機です。また、オフィスではエネ
した。
これは、2009年より新SCM(サプライチェーンマネジメント)体制の
ルギー使用量は前年比1.9%減少、CO2排出総量は前年比2.1%減少と
もと生産・物流を見直したことが貢献しています。
なりました。
エネルギー(INPUT/OUTPUT)
●エネルギー使用総量(万GJ)
755
738
756
462
471
457
2,726
2,599
125
2004
2,492
122
2005
792
795
431
441
2,346
123
2006
759
41
39
39
32
32
31
376
2,238
123
2007
製造
物流・輸送
●CO2排出総量(万t)
117
2,114
126
2008
124
2009
111
6
2004
107
40
29
30
100
6
2005
41
26
96
6
2006
38
6
2007
91
6
2008
6
2009
販売(自動販売機)
建家(オフィス)
●電力由来のCO2排出量は、電気事業連合会(2005年発表)
(2004年度)
より算
のCO2排出係数「0.421kgCO2/kWh」
出しました。
「温室効果ガス排出量算定・報告
●燃料由来のCO2排出量は、
マニュアル Ver2.3(環境省・経済産業省 平成20年5月)」
より算出しました。
※A重油とは、重油を動粘度に応じて3種に分類したうちで、最
も粘度が低いもの。
(JIS規格)
●グラフでは四捨五入した数値で表しています。
製造エネルギー(INPUT/OUTPUT)
●エネルギー使用量(万GJ)
●エネルギー使用内訳
755
738
756
792
795
759
2004
2005
2006
2007
2008
2009
電気
44.8%
●CO2排出量(万t)
A重油 都市ガス・天然ガス
39.0%
13.6%
LPG 2.4%
灯油 0.2%
物流・輸送エネルギー(INPUT/OUTPUT)
●エネルギー使用量(万GJ)
●CO2排出量(万t)
462
471
457
431
441
376
32
32
31
29
30
26
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2004
2005
2006
2007
2008
2009
販売エネルギー(INPUT/OUTPUT)
●エネルギー使用量(万GJ)
47
●CO2排出量(万t)
2,726
2,599
2,492
2,346
2,238
2,114
2004
2005
2006
2007
2008
2009
117
111
107
100
96
91
2004
2005
2006
2007
2008
2009
41
39
39
41
40
38
2004
2005
2006
2007
2008
2009
水への取り組み
2009年は前年に引き続き、水の効率的利用、排水管理および水源
保護の取り組みを推進しました。その結果2009年の製造における水
世界のコカ・コーラシステム共通の独自のマネジメントシステムである
TCCMS※2に沿った排水管理基準をもとに取り組んでいます。
使用量は2,583万m3、排水量は1,923万m3と減少しましたが、生産
量の減少により製造における水使用量原単位※1は微増となりました。
2009年の排水管理については、他の環境への取り組みと同様に全
※1 1Lの製品を生産するために必要な水の量
※2 2009年1月1日∼2009年12月31日は「TCCMS(The Coca-Cola Management
System)」に沿って管理。2010年より
「KORE(Coca-Cola Operating Requirements)」
にて管理。
水(INPUT/OUTPUT)
●水使用量(万m3)
6.23
6.15
6.18
6.24
6.29
原単位(L/L)
井水
53%
2,586
2,567
2,600
2,733
2,743
2,583
2004
2005
2006
2007
2008
2009
●排水量(万m3)
上水
19%
工業用水
28%
●排水量内訳(2009)
1,721
1,739
1,812
1,920
2,008
1,923
2004
2005
2006
2007
2008
2009
河川等への放流
75%
環 境への取 り 組 み 2 0 1 0[ デー タ編 ]
6.12
●水使用量内訳(2009)
下水道放流
25%
廃棄物への取り組み
工場での製造工程から発生する廃棄物の再資源化率は99.7%とな
り、2004年から6年連続でゼロエミッション(再資源化率99.5%以
●廃棄物排出量、再資源化状況
99.6%
99.7%
上)を達成しました。廃棄物排出量は11.97万t、再資源化量は11.93
万tでともに前年から微減に転じました。
●廃棄物排出内訳(2009)
99.6%
99.7%
99.8%
99.7%
コーヒーかす、茶かす
78.2%
13.2 13.2
12.2 12.2
12.3 12.3
12.3 12.2
13.1 13.0
12.0 11.9
汚泥
12.4%
紙、
カートン 3.2%
プラスチック 2.6%
2004
2005
廃棄物排出量(万t)
2006
2007
再資源化量(万t)
2008
2009
再資源化率(%)
ガラス 1.1%
金属 1.5%
その他 0.9%
48
ステークホルダーからの声
コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2009 Reader's Voice
2009年7月時点「コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2009」の発行部数は2万2,700部
で、これまでに、WEBアンケートに対して374件の回答を頂きました。内訳は一般の方が371
件、コカ・コーラシステム従業員が3件でした。今後も、さまざまなステークホルダーの方々の声
に耳を傾け、企業活動の改善やレポートの改善に活かしてまいります。
「コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2009」のアンケート結果
1
2
全体的にどのようにお感じになりましたか?
ステー クホルダ ー からの声
とてもよい 30.7%
普通 19.3%
読みやすさ・
わかりやすさ
よい 47.5%
とてもよい 36.9%
よくない
2.4%
普通 20.1%
よい 40.4%
デザイン
開示情報の質
特に関心を持たれた、または印象に残った内容は?
評価できる 61.2%
普通 31.0%
1位
日本のコカ・コーラシステム(34.8%)
2位
[環境]水への取り組み(30.4%)
3位
[環境]廃棄物の削減(24.3%)
4位
「Live Positively
-世界をプラスにまわそう-」
(22.1%)
5位
[環境]自動販売機の進化(20.0%)
よくない
2.7%
物足りない
7.8%
多すぎる 18.2%
開示情報の量
ちょうどよい 71.1%
少ない
10.7%
●本年のレポートではコカ・コーラシステムの事業活動を多面的に評価するため
に社外ステークホルダーの声をより多く取り入れました。
3
コカ・コーラシステムの取り組みについての評価は?
あまり評価できない 3.2%
普通 12.0%
大変評価できる
まあまあ評価できる
40.9%
43.3%
●企業のあり方と環境への取り組みなどの項目について関心を持たれているこ
とがわかりました。
4
どのような立場でお読みになりましたか?
コカ・コーラシステム従業員 0.8%
その他 15.0%
NGO・NPO 2.9%
評価できない 0.5%
● 8 割を超える方々が、取り組みを評価してくださっていることがわかりました。
49
企業のCSR・環境ご担当者
0.8%
お客様
80.5%
サスティナビリティーサイト Visitor's Message
WEB
日本コカ・コーラのWEBサイトで事業活動に関する情報を閲覧されたご感想やご意見を、
多くのみなさまからお寄せ頂いております。
ステークホルダーからの貴重な助言と受け止め、その一部をご紹介させて頂きます。
※誌面の都合上、頂いたご意見は文意を変えずに要約させて頂いております。
サスティナビリティーレポート 2009について
「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」について
26∼30歳 女性
サスティナビリティーレポート 2009では別冊となっていた「環境への取り組み」
の内容を、カラーの本冊子に載せてほしい。
前から感じていましたが、500mlPETボトルのラベルが非常にはがしにくいで
す。2Lのものは横に裂けてしまうのを改善したそうですが、500mlPETボトルは
横に裂ける以前に最初がむけにくいです!他社のものは上からスムーズに剥けま
すが、コカ・コーラのラベルは固くなかなか引っかからないので、いつもハサミを
使って切っています。改善して欲しいです。
41∼50歳 女性
消費者の立場から大変勉強になりました。常々コカ・コーラ社の活動には興味を
持っていました。これからも楽しみに見させていただきます。
21∼25歳 女性
WEBを閲覧するまでは、コカ・コーラがどのような取り組みをされているのか
全く知りませんでした。多分、ほとんどの方がそう感じていると思います。素晴ら
しい取り組みをされているのに、表に出ていないと私たち(消費者)には伝わり
ませんし、勿体ないなぁと思います。もっと全面的にアピールしてみては?と思い
ました。
31∼40歳 女性
31∼40歳 男性
もっとCMや広告や商品パッケージなどで、ゴミの分別やリサイクル方法につい
て 幅広く知識を広める活動をすべきではないでしょうか?
26∼30歳 女性
ステー クホルダ ー からの声
21∼25歳 女性
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」で樹脂使用量を40%削減できたのなら、御社の他
の製品でも同様の方法で使用量の削減はできないのでしょうか?
物流・輸送について
コカ・コーラがこのような活動をしているとは、知りませんでした。イメージが変わ
りました。もっといろいろ知りたいです。
26∼30歳 男性
北海道の水が九州などで売られているとすると、地球にやさしいとは言えません。
採水地から消費地へ、ムダな配送がされていないか懸念しています。
「い・ろ・は・す(I LOHAS)」の採水地を、マップで示してほしいと思います。
自動販売機について
41∼50歳 男性
私は地方で小売業をしています。自動販売機の進化はよくわかりましたが、地方
の店舗には以前どこかで利用された自動販売機が設置されるため、若い年代の
消費者が携帯などの電子マネーで買い物ができません。これだけ携帯電話が普
及し、電子マネーやポイントを意識した若い年代は地方でも同じ感覚なので、ぜ
ひ地方にも積極的にエコな新しい機種を設置して欲しいです。
地域貢献・スポーツ支援について
31∼40歳 男性
「地域社会への貢献活動」
「企業の社会的責任」を細かく、また分かりやすくオー
プンにしていて、実際に行動している点について驚きと好印象を受けました。
これからも続けていって欲しいです。
31∼40歳 男性
おサイフケータイ対応の自動販売機の拡大をしてください。1台作るのにかなり
時間はかかると思いますがよろしくお願いします。
COMMENT
31∼40歳 男性
子どもたちへのスポーツ事業の充実を願います。
お客様相談室には、日々多くのお客様からご意見やご要望が寄せられております。私たちお客様相談室は、コカ・コーラシステムを代表
してお客様の声をしっかり受け止め、広く社内に届けることによって製品やサービスを改善し、お客様の期待に応えていきたいと考え
ております。また、お客様相談室へお問い合わせ頂くお客様の中には、製品やサービスに対するご不安や心配をお持ちの方もいらっ
しゃいます。私たちお客様相談室は、お客様とのコミュニケーションを通じて、お客様が前向きになって頂けるように心掛け、世界の
コカ・コーラ社の事業指針である「Live Positively(リブ・ポジティブリー)-世界をプラスにまわそう-」を実現していきたいと考えて
おります。是非、お客様の声をお聞かせください。
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お客様相談室
0120-308509(サワヤカコーク)
(受付時間:土・日・祝日を除く 9:30∼17:00)
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「コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2010」
はFSC認証紙と大豆インキを使用しております。
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ジンジャーワークスはThe Coca-Cola Companyの商標です。
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カナダドライはCanadaDryCorporationLimitedの登録商標です。
©The Coca-Cola Company
日本コカ・コーラ株式会社 2010 年 7 月発行