橋梁を対象にした補修・補強 技術の紹介 - 東北コンクリート技術研究会

構 成
1. 主な補修・補強工法と当社の保有技術
橋梁を対象にした補修・補強
技術の紹介
東北コンクリート技術研究会
2. 鋼板巻立工法 PRP工法の概要と事例
・ Kui Taishin-SSP工法
・ ピア-リフレ工法
アリ
法
・ PCウェル-リフレ工法
平成24年10月25日(木)
15:00∼16:00
3. 仮締切工法 STEP工法の概要と事例
4. 取替床版工法 SLJスラブの概要と事例
主な補修・補強工法
主な補修・補強工法
表面被覆工法
打換え工法(取替え工法)
・ONR工法
(含浸材を塗布)
(劣化断面の撤去復旧)
電気防食工法
(鋼材腐食の進行を抑制)
電気化学的
防食工法
脱塩 法
脱塩工法
(塩化物イオンを除去・低減)
・ニッケル炭素繊維
シートを用いた
シ
トを用いた
電気防食工法
再アルカリ化工法
(中性化したコンクリにアルカリ性再付与)
電着工法
(電着物によるひび割れ閉塞、表面ち密化)
ひび割れ
補修工法
表面塗布工法
注入工法
充填工法
含浸材塗布工法
力学的な性能の向上を
目的とした補修・補強工法
︵
力学的な性能の回復も含む︶
耐久性の回復あるいは向上を
目的とした補修工法
表面含浸工法
断面修復工法
・SLJスラブ
(部材の交換)
(塗装などの保護層)
表面保護工法
増設工法
(部材・支持点の追加)
増厚工法
はり(桁)増設工法
支持点増設工法
上面増厚工法
下面増厚工法
・ONR下面増厚補強工法
・NAPPアンカー工法
(部材の断面増)
コンクリート巻立工法
巻立工法
FRP巻立工法
(Fiber Reinforced Plastics)
鋼板巻立工法
(補強材の追加)
接着工法
FRP接着工法
鋼板接着工法
プレストレス
導入工法
外ケーブル工法
(プレストレスの導入)
・OSR工法
・Kui Taishin-SSP工法
・ピア-リフレ工法
・PCウェル-リフレ工法
・STEP工法(仮締切)
・外ケーブル補強工法
(OES工法,OFT工法)
技術登録・実績状況
●Kui Taishin-SSP工法
施工実績 :80件(施工中含む)
NETIS登録番号:KT-000101-V
特許出願番号 :特許第3249789号
特許第4061359号
●ONR工法
施工実績 :740件
NETIS登録番号:KT-990214-V(塩害)
KT-070087-A(はく落)
特許出願番号 :−
●ピア-リフレ工法
施工実績 :17件(施工中含む)
NETIS登録番号:KT-060074-V
特許出願番号 :特許第3249789号
特許第4061359号
●NiCF工法
施工実績 :9件(施工中含む)
NETIS登録番号:QS-070001-A
特許出願番号 :特許第4292282号
●PCウェル-リフレ工法
施工実績 :14件
NETIS登録番号:KT-000063-V
特許出願番号 :特許第3425762号
●SLJスラブ
施工実績 :14件(施工中含む)
NETIS登録番号:KT-070081-A
特許出願番号 :特開2007-231569
●STEP工法
施工実績 :17(施工中含む)
NETIS登録番号:KT-070065-V
特許出願番号 :特許第4381855号
●NAPPアンカー工法
施工実績 :17件
NETIS登録番号:KK-060039-A
特許出願番号 :特許第3989474号
鋼板巻立工法 PRP工法の概要と事例
・Kui Taishin-SSP工法(パイルベント橋脚の耐震補強)
・ピア-リフレ工法(鉄筋コンクリート橋脚の耐震補強)
・PCウェル-リフレ工法(PCウェルの耐震補強)
●
●
●
●
●
●
●
補強対象
開発背景・概要
適用範囲
施工順序
特長
実績
ピア-リフレ工法(曲げ補強仕様)の開発
1
補強対象
補強対象
Kui Taishin-SSP工法の補強対象 : パイルベント橋脚、単柱式基礎、多柱式基礎
(道路橋、跨道橋、跨線橋、歩道橋、水管橋、通信専用橋 等)
ピア-リフレ工法の補強対象 : 鉄筋コンクリート橋脚 (道路橋、水管橋 等)
PCウェル-リフレ工法の補強対象 : PCウェル基礎 (道路橋、水管橋 等)
工法開発の背景
工法開発の背景
従来の補強工法
しかし・・・
フーチングのある橋脚
柱状体橋脚
パイルベント
PCウェル 厳しい制約条件の橋脚
掘削
空頭制限
橋脚
補強
鋼矢板
空頭制限
補強
橋軸方向の補強に
なってない!
排水
橋脚と基礎の
区別無し
基礎
【鋼矢板締切による巻立補強】 【つなぎ梁下部の補強】
【増杭フーチング方式】
・橋脚の耐震補強を優先
・桁下作業となり、施工が困難、コストも高額
・作業空間確保のため、道路通行規制が必要
・フーチングのある橋脚部分だけ
・基礎部と橋脚部の区別の無いパイルベント橋脚やPCウェルなどの
柱状体橋脚や厳しい制約条件の橋脚はほとんど手付かず。
工法開発の背景
そこで・・・
従来適用されていた工法を適用することは困難
鋼板巻立圧入3工法の概要
PCウェル基礎の耐震補強
『 PCウェル-リフレ工法 』
(独)土木研究所、民間12社、(財)先端建設技術センター
「既設基礎の耐震補強技術の開発に関する
共同研究」 (平成11年度から3年間)
『 Kui Taishin-SSP工法 』 を開発
Kui Taishin-SSP工法
水中不分離
無収縮
モルタル
圧入装置
(圧入ジャッキ)
PCウェル-リフレ工法
圧入装置
(上部フレーム)
圧入装置
(下部フレーム)
補強鋼板
既設杭
圧入ジャッキ
圧入架台
加圧リング
グラウンド
アンカー
開発年:平成12年
鉄筋コンクリート橋脚の耐震補強
『 ピア-リフレ工法 』
ピア-リフレ工法
既設橋脚
水中不分離
無収縮
モルタル
補強鋼板
開発年:平成16年
圧入装置
(加圧リング)
圧入装置
(圧入ジャッキ)
※フーチングへの
アンカー定着や
中間貫通鋼材の
配置は適用不可
2
適用範囲
既設諸元
施工概要
杭径: Φ300∼1,500mm
杭種: 鋼管杭,PC杭,RC杭,PHC杭
PCウェル-リフレ工法
PCウェル径: Φ1,600∼4,000mm
最小梁下
掘り下げ
水位低下
圧入装置組立
簡易仮締切設置
必要ロット
繰り返し
最小梁下空間:梁下より2.5m程度(SSP、ピア-リフレ)
梁下より4.0m程度(PCウェル-リフレ)
確保できない場合は、
・施工基面の掘り下げ
施工基面の掘り下げ
必要な施工
・簡易仮締切等による水位低下
ヤード
反力用鋼板設置
必要本数繰り返し
Kui TaishinSSP工法
補強鋼板組立構築
補強鋼板圧入沈設
圧入装置
吊り治具
チェーン
ブロック
圧入桁
現場溶接
圧入装置
圧入装置解体
泥水処理
クリアランス洗浄
締切鋼板
モルタル打設
土質条件
完成
有機質土、シルト、粘性土、砂質土
礫質土、玉石混じり土
※補強鋼板と既設橋脚の隙間以下の礫・玉石径
施工概要
防食塗装
施工概要
反力用鋼板設置
反力用鋼板設置
圧入装置組立
圧入装置組立
補強鋼板組立構築
補強鋼板圧入沈設
現場溶接
簡易仮締切設置
必要ロット
繰り返し
必要本数繰り返し
必要ロット
繰り返し
必要本数繰り返し
簡易仮締切設置
圧入装置解体
泥水処理
補強鋼板圧入沈設
水中CCD
カメラシステム
高圧ウォーター
モニター
ジェット
圧入装置解体
クリアランス洗浄
泥水処理
クリアランス洗浄
モルタル打設
モルタル打設
完成
完成
防食塗装
防食塗装
施工概要
施工順序(Kui Taishin-SSP工法)
反力用鋼板設置
反力用鋼板設置
圧入装置組立
圧入装置組立
補強鋼板圧入沈設
充填モルタル
(水中不分離無収縮)
簡易仮締切設置
必要ロット
繰り返し
補強鋼板組立構築
必要本数繰り返し
必要ロット
繰り返し
必要本数繰り返し
簡易仮締切設置
圧入装置解体
泥水処理
補強鋼板組立構築
クリアランス洗浄
補強鋼板組立構築
補強鋼板圧入沈設
圧入装置解体
泥水処理
クリアランス洗浄
モルタル打設
モルタル打設
完成
完 成
防食塗装
防食塗装
3
工法の特長(大規模な仮設が不要)
工法の特長
● 施工面の特長(従来工法との比較)
● 施工面の特長
・圧入工法であるため、堤防などの開削できない
条件でも施工できる。
・大規模な仮設(鋼矢板、仮桟橋)
が不要であり、経済性に優れる。
・施工中、施工後ともに河積阻害
が小さく、航路や河川の影響を
最小限にできる。
【ピア-リフレ工法】
ピア‐リフレ工法
仮桟橋
施工前
鋼矢板
浮足場
ピア‐リフレ工法
従来工法(鋼矢板による締切)
盛土による施工基面
完成
【Kui Tasihin-SSP工法】
施工前
完成
完成
従来工法(鋼矢板による締切)
開発における課題
曲げ補強に対応
⇒軸方向鉄筋の定着・補強効果の確認
【課題および解決策】
ピア--リフレ工法(曲げ補強仕様)の開発
ピア
【試験体】・高さ:5.5m(橋脚4.5m,フーチング1m)、厚さ:550mm、幅:2.5m
【削孔装置】
【削孔結果】
補強鋼板
軸方向鉄筋
充填
コンクリート
フーチング
WJ工法による削孔試験(2/2)
アンカー
250
既設橋脚
WJ工法による削孔試験(1/2)
・空頭制限:2m
補強鋼板
①フーチング削孔
・フーチングの鉄筋探査する作業空間がない。
⇒フーチングの既設鉄筋を切断することな
・鋼板と橋脚の隙間が250mmと狭隘である。
く削孔が可能なウォータージェット工法を
・削孔を行う位置が数m先である。
削孔を行う位置が数
先 ある
用いる。
②軸方向鉄筋の定着
・定着する孔が、場合によって湿潤あるいは
⇒湿潤あるいは水で満たされた状態でも、確
水で満たされた状態になる。
実に充てんおよび定着することが可能な接
着剤を用いる。
③補強効果および設計方法
・帯鉄筋が配置できない。
⇒正負交番載荷試験を実施する。
・補強鋼板の取り扱い。
・鋼板と橋脚の隙間:250mm
圧入装置
(圧入ジャッキ)
圧入装置
(加圧リング)
接着剤
(エポキシ樹脂)
φ50mm×850mm
送り装置
既設鉄筋
スイベル装置
WJランス
レール
ノズル
ノズルヘッド
※ノズルユニット
(スイベル装置、
WJランス、
ノズル・ノズルヘッド)
・作業時間:60分/孔
・平均削孔時間:3分28秒
・遠隔操作で安全に所定の削孔
深さを削孔することができた。
・鉄筋に干渉した場合、鉄筋を切
断することなく、削孔することが
できた。
4
軸方向鉄筋の定着・接着剤の充てん試験(1/2)
【接着剤の充てん】
【接着剤の充てん結果】
水中 湿潤
軸方向鉄筋の定着・接着剤の充てん試験(2/2)
【軸方向鉄筋の定着試験】
【定着試験結果】
乾燥
340kN
孔の状態
湿潤
水中
乾燥
いずれの状態も空隙が無く、充
填することができた。
接着剤の充てん状況
正負交番載荷試験(試験体:1/2)
正負交番載荷試験(載荷試験)
・実橋脚の1/5スケール(橋脚断面:円形)
・CASE1:基準試験体(補強なし)
・CASE2(RC巻立て),CASE3(新工法)であり、両者の曲げ耐力
が同程度となるようにした。
軸方向鉄筋 (ρt)
供試体寸法
既設部
(SD295A)
断面寸法
(mm)
補強厚
(mm)
CASE1
(補強なし)
φ500
-
CASE2
(RC巻立て)
φ600
50mm(RC)
CASE3
(新工法)
φ604.6
50mm(RC)+
2.3mm(鋼板)
補強部
(SD345)
D13-12本
(1.61%)
D13-10本
(1.51%)
【載荷試験状況】
【載荷ステップ】
アクチュエータ
最外縁鉄筋の初降伏時
帯鉄筋 (ρs)
既設部
(SD295A)
補強部
(SD345)
D13-22本
(1.42%)
定着試験状況
いずれの状態も引抜荷重は軸
方向鉄筋の降伏強度において、
抜け出しなどの状態の変化は
無かった。
変位計
-
反力壁
D6@ D10@50mm
120mm
(1.43%)
(0.24%)
(SS400材)
2.3mm鋼板
(1.40%)※
1サイクル目で最大荷重
の80%まで低下した時点
で試験終了
※ 『既設橋梁の耐震補強工法事例集』(海洋架橋・橋梁調査会)により帯鉄筋換算
正負交番載荷試験(試験結果:1/4)
まとめ
【破壊状況】
CASE1
CASE2
①開発した装置を用いたWJ工法により、鉄筋を切断す
ること無く、所定の深さに削孔することができる。
CASE3
②乾湿両用のエポキシ樹脂を用いることにより、軸方
向鉄筋はフーチングに確実に定着することができる。
破断箇所
破断箇所
③ピア-リフレ工法を改良した曲げ補強仕様(新工法)
は、曲げ耐力および変形性能が向上する。
はく落高さ
226mm
塑性
ヒンジ長
(250mm)
はく落高さ
226mm
塑性
ヒンジ長
(240mm)
はく落高さ
100mm
塑性
ヒンジ長
(240mm)
④新工法はRC巻立てと同様に評価できる。
⑤補強鋼板を帯鉄筋に換算することで、RC巻立てと同
様に設計することができる。
塑性ヒンジ長はH14道示に準じて算出(補強試験体は0.8倍に低減)
5
工法開発の背景
従来・類似の仮締切
Kui Taishin-SSP工法の
仮設として開発した
簡易仮締切を応用・発展
仮締切工法 STEP工法の概要と事例
空頭
制限
(特許番号 : 特許第3930345号)
●
●
●
●
概要
施工方法
特長
実績
浚渫
【鋼矢板】
【鋼製締切を設置する方式】
・空頭制限により鋼矢板の施工が困難、コストも高額
・事前に浚渫が必要であり、河川環境の影響が懸念
厳しい制約条件下において、
施工性・経済性に優れた工法開発が必要
STEP工法を開発
工法概要
(開発年:平成16年)
工法概要
● 締切鋼板下端形式
● 圧入反力
標準は反力ブラケット
場合によりグラウンドアンカー
作業空間を確保を考慮して決定。(標準は橋脚面から1.5m確保)
⇒基礎が小さい:地盤圧入形式
⇒基礎が大きい:基礎天端設置形式
反力ブラケット
油圧
ジャッキ
1.5m
1.5m
50cm程度
止水
コンクリート
止水
コンクリート
固定アンカー
締切鋼板(鋼製パネル)
【鋼製パネル】
【地盤圧入形式】
工法概要
【基礎天端設置形式】
工法の特長(特に効果が高い条件)
① 大規模な浚渫および残土処理が軽減され、環境に優しい。
● 断面形状(円形、矩形、小判形)
下端形式を考慮して決定。
⇒【地盤圧入形式】
:標準は基礎形状
テーパー
② 分割された鋼製パネルを用いるため、梁下空間や作業機械等の制約条件が
少ない。
③ 様々な構造形式と形状に対応可能。
④ 締切鋼板を転用することで、経済性に優れる。
⇒【基礎天端設置形式】
:標準は橋脚形状
※ただし、基礎天端に
テーパーがある場合
テ
パ がある場合
は留意が必要
●特に効果が高い条件
・桁下空間が狭い。⇒鋼矢板の継箇所数が多くなり、鋼矢板がスクラップ扱い。
桁下空間が狭い ⇒鋼矢板の継箇所数が多くなり 鋼矢板がスクラップ扱い
・浚渫範囲により近接構造物や護岸などへの影響が懸念される。
・河床からフーチングまでが深い。⇒大規模浚渫の施工性,浚渫土処理,河川環境が懸念
近接構造物
護岸
変位
傾斜
土被り
【円 形】
【矩 形】
【小判形】
浚渫範囲
掘削
範囲
6
SLJスラブの概要
SLJスラブ(Short Lapped Joint)は、プレキャストPC床版の接合部にエンドバンド鉄筋を用いる
ことで、施工性に優れ、かつ床版厚を薄くすることができる工法です。
取替床版工法 SLJスラブの概要と事例
SLJスラブ
(プレキャストPC床版)
●SLJスラブ
●
●
●
●
●
●
ずれ止め用孔
概要
エンドバンド鉄筋
施工順序
性能確認
特長
実績
ずれ止め
エンドバンド鉄筋
主桁
接合部
エンドバンド継手
エンドバンド鉄筋
接合部詳細
●鉄筋の付着力とエンドバンドの支圧抵抗力の複合作用により定着を行う。
●エンドバンド鉄筋とは、鉄筋の端部に鋼製バンド(エンドバンド)を圧着したもの。
SLJスラブの性能確認
SLJスラブの性能確認
①曲げモーメントに対する静的耐荷力の確認
SLJスラブ(エンドバンド継手)とRC床版(重ね継手)の曲げ耐荷力の比較
→ 同等以上の曲げ耐力を有しています。 250
設計破壊荷重
200
190kN
150
100
普通重ね継手
重ね継手
50
エンドバンド鉄筋継手
エンドバンド継手
0
③正および負曲げモーメントに対する
疲労耐久性の確認
SLJスラブの曲げ疲労試験後の
曲げ耐荷力の確認
(設計曲げモーメントを発生させる荷重に
よる200万回定点疲労試験)
→ 剛性,鉄筋ひずみの大きな変化は無く,
疲労試験後においても,設計破壊荷重
を上回っています。
0
20
変位 (mm)
40
60
輪荷重(kN)
荷重 (kN)
②押抜きせん断に対する静的耐荷力の確認
SLJスラブ(厚さ170mm)の
押抜きせん断耐力の確認
→ 厚さ240mmのRC床版に相当する
せん断耐力を有しています
せん断耐力を有しています。
④押抜きせん断に対する疲労耐久性の確認
輪荷重走行試験により,RC8、RC39の輪荷重走行回数と破壊荷重の比較
→ RC39、RC8の結果を上回っています。
450
400
350
300
250
平成8年道示RC床版
床版厚 250㎜
破壊回数 25.6万回
破壊荷重 275kN
200
150
100
50
0
昭和39年道示RC床版
床版厚 190㎜
破壊回数 2.7万回
破壊荷重 157kN
0
10
SLJスラブ
床版厚 180㎜
破壊回数 42.3万回
破壊荷重 353kN
20
30
40
走行回数(×104)
50
60
輪荷重走行試験
(独立行政法人土木研究所)
静的載荷試験(ORSC技術研究所)
SLJスラブの特長(その1)
SLJスラブの性能確認
①床版厚および重量
⑤押抜きせん断に対する疲労耐久性の確認
水張りによる輪荷重走行試験により,ループ継手を有するPC床版と同程度
の性能を有することを確認
(第2東海自動車道東海大府高架橋の実験結果(H9実施)と比較)
→ ループ継手を有するPC床版とSLJスラブの活荷重変位は,
各載荷ステップにおいて,ほぼ同程度であった。
床版厚(t)
RC床版
220
5.39(1.10)
2000台以上
凡例
●
6.13(1.25)
200
4.90(1.00)
●
SLJスラブ
180
4.41(0.90)
●
床版支間(L)
8.0
RC床版(500台/日未満)
RC床版(2,000台/日以上)
ループ継手を有するPC床版
SLJスラブ
7.0
床版重量(kN/m2)
床版厚(mm)
500台未満
250
RC床版(500台/日未満)
床版(
台/日未満)
RC床版(2,000台/日以上)
ループ継手を有するPC床版
SLJスラブ
水張り状態
回数:2万往復
重量
(kN/m2 )
ループ継手を有するPC床版
300
水張り状態
回数:2万往復
床版厚
(mm)
種類
250
200
6.0
5.0
4.0
3.0
150
2.0
2.5
3.0
床版支間 L (m)
輪荷重走行試験
㈱ 高速道路総合技術研究所が保有する
輪荷重走行試験機(施工技術総合研究所)
3.5
2.0
2.5
3.0
3.5
床版支間 L (m)
SLJスラブは,床版厚および重量を,ループ継手を有するPC床版より10%程度,
RC床版より20∼40%程度,軽減することが可能です。
7
SLJスラブの特長(その9)
SLJスラブの実績(向佐野橋)
⑦その他
・橋軸方向の接合構造がRC接合であるため,床版
の部分取替えが可能です。
・接合部の鉄筋の継手長さを,一般的な重ね継手の
長さを1/2にすることができます。
・取替え後の床版厚さを,取替え前の床版厚さと同じ
厚さにすることが可能なため,道路縦断線形の変更
や,鋼桁の補強をする必要がありません。
九州自動車道向佐野橋(むかいざのばし)
PC床版への取替工事
発注:西日本高速道路㈱
九州支社
施工:オリエンタル白石㈱
福岡支店
●:向佐野橋
SLJスラブの実績(向佐野橋)
・4形間連続鋼鈑桁橋+(単純・2径間連続RC中空床版橋)
・1975年に竣工,竣工後約35年経過
SLJスラブへの適用拡大(その1)
塩害の対策区分Sへの対応
(沖縄・北陸∼北海道の日本海側の海上部お
よび海岸線から100mまで,その他の地域の海
上部および海岸線から20mまで)
エポキシ樹脂塗装エンドバンド鉄筋
→ エポキシ樹脂塗装
エンドバンド鉄筋を用いた場合
エンドバンド継手の状況
疲労試験状況
(オリエンタル白石(株)技術研究所)
エポキシ樹脂塗装エンドバンド
鉄筋を使用した継手の曲げ
モーメントに対する性能を確認
ご清聴ありがとうございました。
http://www.orsc.co.jp
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