理科学習指導案 指導者 大竹市立大竹中学校 教諭 小松 尚子 1 単元名 「天気の変化」 2 単元の目標 ア 校庭などで気象観測を行い, 観測方法や記録の仕方を身に付けるとともに, その観測記録などに基づいて, 気温,湿度,気圧,風向などの変化と天気との関係を見出す。 イ (ア)霧や雲の発生についての観察,実験を行い,そのでき方を気圧,気温及び湿度の変化と関連付けて とらえる。 (イ)前線の通過に伴う天気の変化の観測結果などに基づいて,その変化を暖気,寒気と関連付けてとら える。 ウ (ア)天気図や気象衛星画像などから,日本の天気の特徴を気団と関連付けてとらえる。 (イ)気象衛星画像や調査記録などから,日本の気象を日本付近の大気の動きや海洋の影響に関連付けて とらえる。 【中学校学習指導要領理科2分野2内容(4) 】 3 教材観,生徒観,指導観 ○ 中学校学習指導要領解説理科編には霧や雲が発生する状況を観察し,大気中の水蒸気が凝結する現象を気 圧,気温及び湿度の変化と関連付けてとらえさせることをねらいとしている。空気中の水蒸気を露点を測定 する実験は,自らの考えを導き出し,自分の考えを確認し,それを表現することでよりよく自然の事物・現 象を理解するために重要である。 ○ 本クラスにおいて実施した,気象についてのレジネス・テストでは,33名中15名の生徒が既習の「天 気の変化」 「水の三態」について正確に答えられなかった。一方で,台風など天気の変化については,その特 徴をとらえるレポートで, 8名が天気の変化について特徴をとらえて言及していた。 また理科の授業の中で, 自分の意見を発表することに積極的であるが,自分の考えを根拠を明らかにして述べることのできる生徒は 数名である。 ○ そこで指導に当たっては,中心発問を明解にすることで生徒の思考を活性化し,ほめることでやる気を引き 出す。まず模型などを使って実物から概念を抽象化し,また,観察を通して水蒸気の三態の特徴をつかませ, 実験方法を工夫し,水蒸気が凝結して水滴になるときのシステムについて理解させる。その過程で水滴にな ることを実感を伴った理解を促したい。さらに班で話し合いの中で結果を予測し,全体に説明したり,レポ ートに書かせたりすることによって作業や具体的な観察を客観化し,抽象化を図りながら,その後の学習に つなげ,理解を深めさせたい。 4 単元の評価規準 ア 自然事象への関心・意欲・態 イ 科学的な思考・表現 ウ 観察・実験の技能 エ 知識・理解 度 ①身のまわりの諸現象の中から, ①気温が下がると,空気中の ①温度変化による水滴と水蒸気 ①湿度を,空気中の水蒸気量 空気中の水蒸気の存在を確かめよ 水蒸気が水滴になることを指 の状態変化を,実験で調べ,露 や飽和水蒸気量,露点と関連 うとする。 摘することができる。 点を正しく測定することができ づけて理解してしている。 ②日常の天気の様子を,前線の通 ②低気圧・高気圧の動きの特 る。 過などと関連させて考えようとす 徴から,天気の移り変わりを る。 考察することができる。 ②気象観測の方法を知り,器具 を正しく使って観測することが できる。 ③連続した天気図から,低気圧 や高気圧の移動の方向や速さを 求めることができる。 5 単元の指導計画【全23時間】 (1) 天気と日常生活・・・1時間 (2) 大気中の水・・・5時間 (本時 1/5) (3) 大気の動き・・・5時間 (4) 大気の動きと天気の変化・・・5時間 (5) 大気の動きと日本の天気・・・5時間 ②前線の通過に伴う気象要素 の変化を理解している。 (6) まとめ・・・・・・1時間 6 本時の展開 (1) 本時の目標 ○ 水と水蒸気の状態変化を温度と関連させて考えることができる。 ○ 空気中の水蒸気の量を考え,露点について実験を通して理解する。 (2) 本時の評価規準 ○ 身のまわりの諸現象のなかから,空気中の水蒸気の存在を確かめようとする。 (ア①) ◎ 温度変化による水滴と水蒸気の状態変化を実験で調べ,露点を正しく測定することができる。 (ウ①) (3) 本時の展開 学習活動(主な発問と予想される生徒の反応) ◇指導上の留意事項 評価規準 評価方法 (◆努力を要すると判断され る生徒への手立て) 1 前時の確認をする。 ◇ノートを見て前時のねらいを確 「水の蒸発や凝結がどんなときに起きるか。 」 認させる。 ・水は常温でも蒸発する ・ 空気を冷やすと,水が出てくる 導 入 ◇霧や雲,雨や雪についての定義を 「水滴がつきやすいのはどのような場面でしょうか」 掲示する。 ・暖房がかかった冬の窓の内側 ・外が暖かい雨の日の窓の外側 お ○ あたたかい空気が冷やされたことにより,露点に達した(飽和状態になった・ 具体的なねらい 行動観察 を示す。 湿度100%になった) プリント 2 本時のねらいを把握する ① 展 開 理科室の空気中にはどのくらい水蒸気がふくまれているのか調べる。 」 「水蒸気を水に換算するとペットボトルで何本ぐらいと思いますか」 (10 本くらい)「それを調べるために理科室の空気の何を調べたらよいでしょう ウ① 実験で露点を正 か」 (露点) しく測定することがで 「理科室の空気の露点を調べよう」 きる。 「理科室でコップの水の温度が何度になったらくもりはじめるでしょうか」 予想される生徒の反応 全くない 5度くらい その他 お ○ 3 実験をする ◇コップの曇り方の見分け方を押 「何度になると水滴がつくか(くもりはじめるか)実験しましょう。 」 さえる。 実験の手順を理解し,実際に行う。 終了後 結果を記入 「コップの水の温度が何度になったら水滴がつくといえますか」 結論 測定値を出しあう(他の班のデータもあわせた平均値を出す) 露天が何度かを理解する ◇班での結果をそれぞれ黒板に明 ◇ コップで起きた現象は,身近で 見られる現象であり,その現象の意 ・グラフや表から読み取る。 (班での教え合いとする) 味を考える。 1立方メートルあたりのグラム数から理科室全体の水蒸気量を出そう。 た ○ 理科室の体積は… すかさずほめる ペットボトル1本分くらい 発表 シートを用いて,計算式及び結論を記入,黒板に貼っていく 結論 生徒発表を確認して結論へ導く 大事なポイント 行動観察 け 「できる」と思わ ○ レポート 4 本時のまとめをし,次時の予告をする 「空気中の水蒸気は冷やされると水滴になることを利用してその部屋の水 ◇本時における生徒の見方・考え方 蒸気量を計算して出すことができます。 」 の良さをとりあげ肯定的に評価し, 「ノートの問題で今日の内容の確認をしてきましょう。 」 プリント ◆ 実験結果をノートに書く ③「理科室の中にはどのくらいの水蒸気が含まれているでしょうか」 生徒の予想 行動観察 記する。 ◆着目する点を指示する。 ま と め 班 で考えを 交流し深 め さ せ る。 次時への意欲付けをする。 せ,興味を継続させる とともに,考えを論理
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