様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 - KAKEN - 科学研究費

様式 C-19
科学研究費補助金研究成果報告書
平成23年 6月 7日現在
機関番号:13901
研究種目:基盤研究(B)
研究期間:2008~2010
課題番号:20380048
研究課題名(和文)
転写因子群の協調と競合によるバイオマス分解酵素の生産制御
研究課題名(英文)
Regulation of biomass-degrading enzymes via interaction of transcription factors
研究代表者:
小林 哲夫(KOBAYASGI TETSUO)
名古屋大学・生命農学研究科・教授
研究者番号:20170334
研究成果の概要(和文)
:
バイオマス分解酵素の生産に関与する転写因子の解析を行い以下の成果を挙げた。1) A.
oryzae マンナン、セルロース分解酵素の生産制御に関わる ManR ならびに A. nidulans のセル
ロース分解酵素の生産制御に関わる CelR の同定、
2)
DNA マイクロアレイによる AraR、ManR
制御下遺伝子の同定、3)XlnR の D-キシロース依存的かつ可逆的リン酸化の発見、4)XlnR
と AraR により協調的に制御される遺伝子ならびに競合的に制御される遺伝子の同定、5)広
域転写因子 McmA のセルラーゼ生産制御への関与の証明。
研究成果の概要(英文)
:
Researches on transcription factors involved in production of biomass-degrading
enzymes led to 1) identification of ManR and CelR that regulate production of mannolytic
and cellulolytic enzymes in A. oryzae and cellulolytic enzymes in A. nidulans, respectively,
2) identification of target genes of AraR and ManR, 3) discovery of D-xylose-dependent
reversible phosphorylation of XlnR, 4) identification of genes cooperatively regulated and
those competitively regulated by XlnR and AraR, and 5) elucidation of involvement of
McmA in cellulase regulation.
交付決定額
(金額単位:円)
2008 年度
2009 年度
2010 年度
総 計
直接経費
6,700,000
2,700,000
2,000,000
11,400,000
間接経費
2,010,000
810,000
600,000
3,420,000
合
計
8,710,000
3,510,000
2,600,000
14,820,000
研究分野:微生物学
科研費の分科・細目:農芸化学・応用微生物学
キーワード:菌類、発現制御、バイオマス、応用微生物、遺伝子
1.研究開始当初の背景
石油資源の枯渇や地球温暖化の問題を抱
える現代社会において、植物性バイオマスの
有効利用は早期に実現すべき課題である。し
かし、性急なバイオエタノールの実用化は、
エネルギー需要と食糧需要との競合を生み
出し、食糧と競合しない農産廃棄物や木質な
どの効率的糖化技術の開発に目が向けられ
ている。糖化技術には酸糖化と酵素糖化があ
る。前者は、低コストで大規模な実用化に最
も近いが使用済みの酸の処理に問題を抱え、
後者は、環境負荷は尐ないが酵素をいかに低
コストで生産するかに課題がある。
デンプンや油分などの食糧として利用さ
れる貯蔵性成分を除くと、植物性バイオマス
の大半を占めるのは細胞壁多糖である。細胞
壁多糖の主成分はセルロースであり、これを
取り巻くように、様々な修飾基を持ち化学的
構造が複雑なペクチン、ヘミセルロース(キ
シランやグルコマンナン)、非多糖成分であ
るリグニンが存在する。細胞壁は、これらの
高分子が物理的に複雑に絡まった構造を持
ち、しかも、物理的構造や化学的構成成分は
種や組織により異なっている。このような複
雑な細胞壁を効率的に酵素糖化するには、第
一に、すべての成分を分解するための極めて
多種に上る酵素が必要であり、第二に、対象
バイオマスの物理・化学的構造に応じた、適
切な酵素組成が必要である。研究代表者らの
先行研究では、セルラーゼに加えて、キシラ
ン、ペクチン、さらに植物種によってはマン
ナン分解酵素群の添加を行えば、生の樹皮薄
片のかなりの部分を前処理無しで分解でき
ることが認められ、生の植物性バイオマスの
効率的酵素糖化の実現には、これら分解酵素
群の極めて低コストでの大量生産が必須で
あると考えられた。
多糖の分解酵素群を同時に高生産するた
めには、転写活性化因子を標的とした分子育
種が効率的である。研究代表者らは、麹菌
Aspergillus oryzae におけるキシラナーゼ遺
伝子の転写活性化因子 XlnR を同定し、 A.
oryzae のゲノム情報に基づく DNA マイクロ
アレイ解析により、XlnR 高発現が 35 種のキ
シラン、セルロース分解酵素遺伝子の高発現
を引き起こすことを明らかにしていた。その
中には、キシランの側鎖や修飾基の分解に関
与する全ての酵素遺伝子が含まれており、多
糖分解の効率化には、転写活性化因子を標的
とした分子育種が有効であると考えられた。
この手法を応用すれば、様々な多糖分解酵素
群を効率的に生産できると考えられる。しか
し、研究当初、ペクチンやグルコマンナン分
解酵素群の転写活性化因子(PecR、ManR)、
XlnR 非依存性のセルラーゼ誘導に関与する
転写因子(CelR)は未同定であった。一方、
研究代表者らは多糖分解酵素生産の制御メ
カニズムの複雑さも明らかにしつつあった。
例えば、Hap 複合体や McmA などの広域転
写因子もセルラーゼ遺伝子の発現に関与す
るし、キシランやペクチンの側鎖として存在
するアラビナンの分解に関与する転写活性
化因子 AraR は、キシラナーゼ遺伝子 xynG2
の発現を負に制御する。さらに、XlnR の下
流には 2 種の未知転写制御因子 TcxA、TcxB
も存在していた。自然界において糸状菌は、
XlnR、AraR、CelR、TcxA、TcxB、PecR、
ManR、Hap 複合体、McmA などの直接的、
間接的な協調と競合により、存在する植物性
バイオマスの物理的・化学的構造に応じて、
適切な分解酵素群を生産していると考えら
れ、従って、細胞壁分解酵素群の低コスト大
量生産の実現には、PecR、ManR、CelR の
同定と転写制御の全体像の理解が必須であ
ると結論した。
2.研究の目的
本研究では、糸状菌における植物細胞壁分
解酵素群の転写制御因子を同定し、同定され
たそれぞれの転写因子について、支配下の分
解酵素群を明らかにするとともに、転写因子
間の競合的相互作用や転写因子の階層構造
に関する解析を行い、糸状菌による細胞壁分
解を転写制御の観点から総合的に理解する
ことを目的とした。
具体的には、1)セルロース、ペクチン、
グルコマンナン分解酵素遺伝子群の転写活
性化因子(CelR、PecR、ManR)の同定、2)
CelR、PecR、ManR、AraR 制御下の分解酵
素群の同定、3)XlnR、AraR による転写活
性化の分子機構解明、4)XlnR と AraR の
競合によるキシラナーゼ遺伝子の転写制御
メカニズムの解明、5)XlnR を頂点とし TcxA、
TcxB を介した階層的転写制御メカニズムの
解明、6)広域転写因子 McmA と CelR によ
るセルラーゼ遺伝子の競合的転写制御メカ
ニズムの実証、を目標とした。
3.研究の方法
目標項目の1)
、2)は野田産業科学技術
研究所との共同研究である。1)については、
分解酵素のプレートアッセイを検出法とし
て、A. oryzae の転写因子破壊株ライブラリ
ーのスクリーニングを行い、2)では DNA
マイクロアレイ解析を行った。3)に関して
は、転写因子をタグで標識し、誘導、非誘導
条件下での動態を免疫学的手法により追跡
した。4)では、XlnR、AraR 破壊株におけ
る遺伝子発現を定量的 RT-PCR により解析、
5)では、TcxA、TcxB の発現を半定量的
RT-PCR で確認するとともに、これらの破壊
株の作製とそのバイオマス資化能への影響
を解析した。6)については McmA のセル
ラーゼ生産への関わりを、セルラーゼ生産、
定量的 RT-PCR を指標として確認するとと
もに、EMSA による DNA 結合配列の決定を
行った。
4.研究成果
1)マンナン分解酵素遺伝子、セルラーゼ
分解酵素遺伝子の転写活性化因子 ManR、
CelR の同定(野田産業科学技術研究所との
共同研究)
A. oryzae 転写因子破壊株ライブラリーの
スクリーニングの結果、グルコマンナンを単
一炭素源とする培地でマンナナーゼ非生産
株が同定された。この破壊株はセルラーゼ生
産能にも欠損が見られた。破壊されている遺
伝子は Zn(II)2Cys6 型の転写因子をコードし
ており、ManR と命名された。
A. oryzae はセルラーゼ生産能がもともと
微弱であり、ManR 破壊の影響が見にくい。
そこで A. nidulans における ManR オルソロ
グ遺伝子を破壊し、そのマンナナーゼ、セル
ラーゼ生産に与える影響を解析したところ、
A. nidulans においてはセルラーゼ生産能の
完全な消失が見られるのに対し、マンナナー
ゼ生産性には大きな変化は観察されなかっ
た。以上の結果は、 A. oryzae においては
ManR と CelR は 同 一 の 因 子 で あ り 、 A.
nidulans においてはこれが CelR として機能
す る こ と を 示 唆 し て い る 。 お そ ら く 、 A.
nidulans はマンナナーゼ遺伝子の転写活性
化因子を別に有していると考えられる。
この状況は XlnR 相同因子についても認め
られる。XlnR 相同因子は A. oryzae では
AraR のみであるが、A. nidulans や A. niger
では GalA というもう一種の転写因子が存在
する。GalA はガラクトース資化に関与する
が、A. oryzae におけるガラクトース資化は
AraR が制御するという予備的なデータを得
ている。また、A. oryzae や A. niger にはプ
ロテアーゼ生産を制御する PrtR( A. niger
では PrtT)が存在するが、A. nidulans には
存在しない。これらの事実は、転写因子の応
用を目指す際には、種間の違いを十分に考慮
する必要があることを示している。
なお、当初目標とした PecR の同定には至
らなかった。
2)AraR、ManR 制御下の分解酵素群の
同定(野田産業科学技術研究所との共同研
究)
A. oryzae AraR 制御下遺伝子の同定にお
いては、DNA マイクロアレイにより、L-ア
ラビノースにより 5 倍以上誘導される遺伝子
386 遺伝子と AraR の破壊により発現量が
1/5 以下に低下する遺伝子 182 遺伝子を同定
し、この積集合を求めた。その結果 55 遺伝
子が同定された。この中には L-アラビノース
代 謝 に 関 与 す る L-arabinose reductase 、
L-arabinitol dehydrogenase 、 L-xylulose
reductase などが含まれていたため、この
DNA マイクロアレイの結果は信頼に値する
と考えられる。55 遺伝子の内訳はグリコシド
ハイドロラーゼ(GH)遺伝子が 16 種、トラ
ンスポーター遺伝子が 7 種、代謝系遺伝子が
16 種、機能未知が 16 種であった。GH16 種
には、アラビナンの分解に関与する 3 種だけ
でなく、ヘミセルロースからの D-ガラクトー
スや L-ラムノースの遊離に関与するグリコ
シダーゼが含まれており、AraR がヘミセル
ロースの修飾糖の加水分解に関与すること
が示唆される。また、代謝系遺伝子の中には
ガラクトース代謝に関与する遺伝子が含ま
れており、AraR が L-アラビノース代謝だけ
でなく、D-ガラクトース代謝にも関与するこ
とが示唆された。
A. oryzae ManR 制御下遺伝子の同定にお
いては、DNA マイクロアレイにより、グル
コマンナン存在下における野生株と ManR
破壊株、野生株と ManR 高発現株の比較を行
った。その積集合から上位 20 位以内に、マ
ンナン分解に関与するマンナナーゼ遺伝子 2
種、マンノシダーゼ遺伝子 2 種が含まれてお
り、また、プレートアッセイの結果と一致し
て、セルロース分解に関与するセロビオヒド
ロラーゼ遺伝子1種、β-グルコシダーゼ遺伝
子 1 種が含まれていた。同様な検討をカルボ
キシメチルセルロースを炭素源として用い
て行ったところ、上記分解酵素に加えてエン
ドグルカナーゼ遺伝子 1 種、セロビオヒドロ
ラーゼ遺伝子 2 種がさらに検出された。ここ
で同定されたエンドグルカナーゼ遺伝子は、
XlnR 制御とされたエンドグルカナーゼ遺伝
子とは異なるものである。一方、セロビオヒ
ドロラーゼ遺伝子、β-グルコシダーゼ遺伝子
は XlnR 制御下のものと一致した。
3)XlnR、AraR による転写活性化の分子
機構解明
XlnR と AraR は相同因子であり、異なる
遺伝子の転写活性化に関与するため DNA 結
合ドメインの相同性は比較的低いが、それ以
外の部分の相同性はかなり高い。従って、類
似のメカニズムにより制御されていると考
えられる。
タグとして c-myc を融合した XlnR を用い
て、誘導、非誘導条件下における XlnR の動
態を Western blotting により解析した結果、
D-キシロースによる誘導条件下において、
XlnR が何らかの修飾を受けており、また、
この修飾は可逆的で D-キシロースの除去に
より修飾基が除去されることが明らかとな
った。転写因子の修飾基としてリン酸化の可
能 性 を 検 証 す る た め 、 Phosphate-affinity
SDS-PAGE により解析した結果、XlnR は非
誘導条件下においてレベルの異なるリン酸
化を受けたタンパク質の混合物として存在
し、D-キシロース添加により速やかに付加的
なリン酸化を受けることが明らかとなった
(図 1)
。図には示さないが D-キシロースを
除去すると、XlnR のリン酸化は非誘導条件
下のレベルに低下した。XlnR 制御下遺伝子
の転写は付加的リン酸化に遅れて検出され
た。従って、付加的リン酸化を受けた XlnR
が転写活性化を行っていることになる。
付加的リン酸化の役割については、核移行
制御、DNA 結合の制御、DNA 上でのコアク
ティベーターとの相互作用の制御などが考
えられる。GFP 融合 XlnR を用いた検討では、
尐なくとも核移行には関与しない、すなわち、
D-キシロースの有無に関わらず XlnR は常に
核に存在するというデータを有していたが、
この融合 XlnR は制御下遺伝子の転写活性化
能が低下していたため、信頼性に多尐問題が
あった。そこで、誘導、非誘導条件下におけ
る XlnR の DNA 結合能を Electrophoretic
Mobility Shift Assay (EMSA)により解析
し た と こ ろ 、 D- キ シ ロ ー ス の 有 無 に よ り
DNA 結合能に変化がないこと、すなわち、
DNA 結合能は付加的リン酸化の影響を受け
ないことが明らかとなった。さらに、クロマ
チン免疫沈降(ChIP)により解析したところ、
XlnR は誘導、非誘導いずれの条件下におい
ても DNA に結合していることが示された。
従って、XlnR は常に DNA 上にあってリン酸
化により活性の制御がなされていると考え
られる(図2)。このリン酸化がどのような
役割を有しているかは今後の検討課題であ
るが、例えばコアクティベーターとの相互作
用に関与するなどの可能性がある。
の転写因子のみによって制御されていると
考えられる。単一遺伝子の破壊では、その影
響はおおまかに 3 種に分類された。一方の転
写因子のみに依存する遺伝子、両転写因子が
協調的に働く遺伝子、ならびに競合的に働く
遺伝子である。
これらの結果を十分に理解するには AraR
の結合配列の同定が必須であると考えられ
たため、AraR 制御であることが最も明確な
L-arabinose reductase 遺伝子のプロモータ
ーを対象とし、EMSA により結合領域の解析
を行い、上流-379 までに 2 カ所結合配列が存
在することを明らかにした。AraR 制御の他
の遺伝子との比較から、結合配列候補として
は CGGN(T/A)AA が考えられる(図3)
。
なお、AraR に関しては下記に述べるよう
に DNA 結合配列の決定を行った。
4)XlnR と AraR の協調と競合
AraR 破壊株において、XlnR 制御下遺伝子
である xynG2 遺伝子産物が L-アラビノース
誘導により大量生産されるという現象が観
察されていた。これはいくつかの点で不思議
な現象である。すなわち、XlnR が L-アラビ
ノースをセンスするかという問題、AraR は
XlnR と競合して xynG2 発現に負に働くかと
いう問題、XlnR 制御下の分泌酵素は 35 種存
在する中、なぜ XynG2 のみが高発現するか
という問題などが生じた。
XlnR 破壊株、AraR 破壊株、XlnR/AraR
二重破壊株を用いて、複数の制御下遺伝子に
ついて解析した結果、破壊の影響は遺伝子に
よって異なることが明らかとなった。なお、
解析対象とした遺伝子はいずれも二重破壊
株ではほとんど発現しなかったため、これら
5)XlnR を頂点とし TcxA、TcxB を介し
た階層的転写制御メカニズムの解明
DNA マイクロアレイ解析の結果、XlnR 制
御下の遺伝子候補として転写因子をコード
する二つの遺伝子(tcxA、tcxB)が同定され
た。これは XlnR を頂点とした階層的転写制
御メカニズムの存在を示唆している。DNA
マイクロアレイ解析では確証とは言えない
ため、半定量的 RT-PCR により確認したとこ
ろ、tcxA は XlnR 制御ではないことが示され
る一方で、tcxB は部分的ながら XlnR 依存性
が認められた。そこで、これら遺伝子の破壊
株の解析を試みた。その結果、tcxA 破壊株は
多糖の分解性や糖の資化性において野生株
との差異は認められなかった。一方、tcxB 破
壊株の取得はできなかった。これは tcxB が
必須遺伝子であることを示唆している。
6)広域転写因子 McmA によるセルラー
ゼ遺伝子の制御メカニズム
A. nidulans のエンドグルカナーゼ A 遺伝
子(eglA)プロモーターの転写活性化配列に
は出芽酵母 Mcm1p の結合コンセンサスが存
在しているため、オルソログである McmA
の関与を疑い、McmA 変異株を作製した。本
変異株の詳細な解析を行ったところ、セルラ
ーゼ生産能の低下が見られ、Real time PCR
において、eglA、eglB、cbhA、cbhC などの
セルラーゼ遺伝子の発現量が大幅に低下し
ていた。また、eglA プロモーター断片をプロ
ーブとした EMSA により、McmA が予測し
た配列に結合することを確認した。しかし、
その DNA 結合親和性は低く、また結合コン
センサスを持たない DNA 断片にも僅かなが
ら結合した。Mcm1p は単独ではなく、他の
転写因子と複合体を形成して機能すること
が知られており、おそらく CelR との相互作
用により結合配列に対する親和性が向上す
ると考えられる。上記のように A. nidulans
の CelR が同定されたため、今後 McmA との
相互作用解析を行う予定である。
5.主な発表論文等
(研究代表者、研究分担者及び連携研究者に
は下線)
〔雑誌論文〕(計 2 件)
①Noguchi Y, Tanaka H, Kanamaru K,
Kato M, Kobayashi T (2011) Xylose
triggers reversible phosphorylation of XlnR,
the fungal transcriptional activator of
xylanolytic and cellulolytic genes in
Aspergillus
oryzae.
Bioscience,
Biotechnology, and Biochemistry 75:
953-959.(査読有)
②Noguchi Y, Sano M, Kanamaru K, Ko T,
Takeuchi M, Kato M, Kobayashi T (2009)
Genes
regulated
by
AoXlnR,
the
xylanolytic and cellulolytic transcriptional
regulator, in Aspergillus oryzae. Appl
Microbiol Biotechnol 85: 141-54.(査読有)
〔学会発表〕(計 12 件)
①渥美元規、野口祐司、小川真弘、金丸京
子、加藤雅士、小山泰ニ、小林哲夫、麹菌に
おけるペントース代謝系とその制御、日本農
芸化学会 2011 年度大会、2011 年 3 月(震災
のため講演中止となったが要旨集の出版を
もって発表済みの取り扱い)、京都
②石川周平、野口祐司、金丸京子、加藤雅
士、小林哲夫、麹菌転写因子 XlnR の誘導物
質依存的な修飾とその生理的意義、日本農芸
化学会 2011 年度大会、2011 年 3 月(同上)
、
京都
③山川陽平、遠藤良知、金丸京子、加藤雅
士、小林哲夫、Aspergillus nidulans におけ
るセルラーゼ遺伝子の転写制御、日本農芸化
学会 2011 年度大会、2011 年 3 月(同上)
、
京都
④山川陽平、遠藤良知、金丸京子、加藤雅
士、小林哲夫、Aspergillus nidulans におけ
るセルラーゼ遺伝子の発現制御機構、第 10
回糸状菌分子生物学コンファレンス、2010
年 11 月、広島
⑤ Kobayashi
T,
Transcriptional
regulation
of
genes
involved
in
hemicellulose and cellulose utilization in
Aspergillus oryzae. Special Interest Group
Meeting at 9th International Mycological
Congress, 2010 年 8 月, Edinburgh, UK
⑥Kobayashi T, Noguchi Y, Atsumi M,
Ogawa M, Kanamaru K, Koyama Y,
Pentose catabolism and its regulation in
Aspergillus oryzae, 2010 年 8 月, Edinburgh,
UK
⑦小川真弘、高橋 理、町田雅之、小林哲
夫、小山泰二、麹菌マンナン加水分解酵素群
転写制御因子はセルラーゼ遺伝子群も制御
する、日本農芸化学会 2010 年度大会、2010
年 3 月、東京
⑧渥美元規、野口祐二、金丸京子、加藤雅
士、小林哲夫、麹菌におけるペントース代謝、
第 9 回糸状菌分子生物学コンファレンス、
2009 年 11 月、東京
⑨ Noguchi Y, Kanamaru K, Kato M,
Kobayashi
T,
Post
translational
modification
of
AoXlnR,
a
key
transcriptional
regulator
of
biomass-degrading enzymes in Aspergillus
oryzae. 25th Fungal Genetics Conference
at Asilomar, 2009 年 3 月,Asilomar, USA
⑩小川真弘、戸田智美、徳岡昌文、高橋 理、
小林哲夫、町田雅之、小山泰二、麹菌マンナ
ナーゼ転写制御因子 manR のスクリーニン
グと機能解析、日本農芸化学会 2009 年度大
会、2009 年 3 月、福岡
⑪金田貴詳、小川真弘、野口祐司、金丸京
子、加藤雅士、小山泰二、小林哲夫、DNA マ
イクロアレイによる AoXlnR2 制御下遺伝
子群の網羅的同定、第 8 回糸状菌分子生物学
コンファレンス、2008 年 11 月、金沢
⑫野口祐二、金丸京子、加藤雅士、小林哲
夫、糸状菌転写因子 AoXlnR の翻訳後修飾、
第 60 回日本生物工学会大会、2008 年 8 月、
仙台
〔図書〕
(計 1 件)
① Kobayashi T, Kato M (2010).
Transcriptional Regulation in Aspergillus.
Aspergillus:
Molecular
Biology
and
Genomics. M. Machida and K. Gomi.
Norfolk, Caister Academic Press, 85-114.
〔産業財産権〕
○出願状況(計 0 件)
名称:
発明者:
権利者:
種類:
番号:
出願年月日:
国内外の別:
○取得状況(計 0 件)
名称:
発明者:
権利者:
種類:
番号:
取得年月日:
国内外の別:
〔その他〕
ホームページ等
6.研究組織
(1)研究代表者
小林 哲夫(KOBAYASHI TETSUO)
名古屋大学・大学院生命農学研究科・教授
研究者番号:20170334
(2)研究分担者
加藤 雅士(KATO MASASHI)
名古屋大学・大学院生命農学研究科・准教
授(転出のため 2009 年度まで)
研究者番号:70242849
金丸 京子(KANAMARU KYOKO)
名古屋大学・大学院生命農学研究科・助教
研究者番号:00420365
(3)連携研究者 なし
(
)
研究者番号: