全国ケア輸送士会会報 32号

( 1 )平成26年1月1日
全国ケア輸送士会会報 32号
東京都千代田区九段南4-8-13
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会内
全国ケア輸送士会事務局
℡03-3239-1531
http://care-yusou.com
e-mail:gyoumu@taxi-japan.or.jp
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謹
賀
新
年
【成田会長新年挨拶】
明けましておめでとうございます。
昨年は、温暖化による気候変動によって各地で
台風や大雨の被害に見舞われました。また、依然
として福島の原発問題も続いておりますが、これ
ら全てがアベノミクスで解決できるとは考えられ
ません。タクシー業界を振り返ると、ユニバーサ
ルドライバー研修が盛んになった1年でした。
全国ケア輸送士会では、7月の総会と併せ設立
(7月13日、第11回総会にて)
10周年記念会を開催し、福井理事による記念講
演「10周年を振り返って」のほか、小久保理事による乗降介助実技を行いました。タ
クシーの日(8月5日)には、東京警察病院のタクシー乗り場において、タクシー利用
者の乗降のお手伝いやドアサービスを行いました。また、10月には、透析患者の皆様
と横浜中華街への日帰り旅行に参加し、ボランティアとしてお手伝いしました。さらに、
11月に開催された東京無線協同組合接客サービスコンテストにおいては、ユニバーサ
ルデザインタクシーを使用した乗降介助を披露しました。(次頁記事参照)
本年も各会員が力を合わせ、移動が困難な方々のお手伝いができるよう願う次第です。
( 2 )平成26年1月1日
11月2日に全国ケア輸送士会が実技披露
~東京無線協同組合第11回接客サービスコンテストにて~
昨年に引き続き、東京都北区で行われた 「東京無線協同組合第11回接客サービス
コンテスト」において、昼休憩の時間を割いていただき、コンテストの参加者、関係者
の前でケア輸送の実技披露をしました。
当日は司会・解説を篠監事、利用者役を福井理事、ケア輸送士役を小野理事が行い、
さらに助っ人として宮園自動車乗務員磯埜さんが参加しました。ユニバーサルデザイン
タクシーを使用した視覚障害者に対する乗降介助や車いすを使用した乗降介助などを披
露し、大勢の前でケア輸送の重要性をアピールしました。
最後に、東京無線協同組合理事長、(一社)全国ハイヤー・タクシー連合会理事、(一
財)全国福祉輸送サービス協会副会長川村泰利さんより推薦の弁をいただき、実演を終
了しました。(事務局)
左から篠監事、福井理事、小野理事
視覚障害者に対する乗降介助
車いすを使用した乗降介助
東京無線協同組合
川村理事長
( 3 )平成26年1月1日
会員からのレポート
東京無線協同組合接客サービスコンテストに参加して
11月2日(土)、私たちは東京無線協同組合の接客サービスコンテストの会場にお
いてケア輸送の実演を行いました。この実演は当初10月26日(土)に行われる予定
でしたが、台風接近の知らせを受けて翌週に延期となったものです。実演の計画は8月
から決定されていましたが、接近する台風が強力であるとの知らせにより、万一を考え
て延期されました。会場は北区の明治交通で、コンテストの午後の冒頭部分に実演を行
いました。今回の実演は、福井理事、小野理事、宮園自動車乗務員の磯埜氏と私の4名
が参加しました。
当日は午前9時30分に宮園自動車の杉並営業所に集合し、実演に使用するユニバー
サルデザインタクシーに乗車して会場へと向かいました。この車両は1年程前から宮園
自動車で実際に使用されています。日産自動車のNV200バネットで乗車定員は運転
者を含めて5人、後部ハッチを跳ね上げると長さ1.8メートルのスロープを下ろして
車いすの直接乗り込みができます。スロープは伸縮式のため、短くすることも可能で乗
車場所によって使い分けができます。
実演では、ユニバーサルデザインタクシーを使用した視覚障害者に対する乗降介助、
車いすを使用した乗降介助等を披露しました。実演は昼食の直後でしたが、来場者が接
客に強い関心を持った乗務員の方々であったこともあり、実演前から質問をいただき、
実演に参加した福井理事と小野理事は前後左右を取り囲まれる一幕もありました。会場
で質問された内容は、乗車定員と燃料に関することや実際の営業に関すること、車いす
のスロープ乗車に関することなど実務に即したものでした。実際に車両に触れた方は、
スロープの取り扱いや上げ下げが見た目と違って軽いことや、お客様の乗り降りの際に
スライドドアの下に自動でステップが出し入れすることなどに強い関心を抱かれていま
した。
2020年にオリンピック・パラリンピック東京大会の開催が決定された直後でもあ
り、ケア輸送に対する関心も強まると同時にトヨタ自動車が開発している次世代タクシ
ーが車いす対応になると報じられるなど、ケア輸送を取り巻く周囲の環境は大きな変化
を見せ始めています。これを強く感じると共に、以前と違って一般のタクシー乗務員の
方々も障害者の乗降介助について当然のことのような感覚を抱き始めていることから、
私たちケア輸送士は今まで以上の業務の高度化と新しい業務の方向性を考える必要性を
感じています。
今回の実演では、参加者の乗務員の方々から車いす利用のお客様との接客経験などを
伺う機会にも恵まれ、新しいケア輸送のあり方や未来に向けてのアイディアなどを頂戴
できた貴重な一日となりました。この紙面をお借りして感謝とご報告を申し上げます。
全国ケア輸送士会
監事
篠 幸隆
( 4 )平成26年1月1日
会員からのレポート
すずらんの会 日帰り旅行に参加して
特定非営利活動法人「腎臓病
連絡協議会すずらんの会」が毎
年行っている日帰り旅行は、大
変評判が良く、参加者は喜々と
して待ち合わせ場所に集まって
こられます。今回の行き先は2
回目となる横浜中華街で、「福満
園新館」において会食を行いま
した。今回の参加者はすずらん
の会会員様18名と当会の成田
会長、福井理事、小野理事と私
の4名で総勢22名でした。
今回の日帰り旅行は、私個人
としても非常に思い出深い出来
事でした。膀胱ガンの手術を短
すずらんの会の皆様と「福満園新館」にて
期間で2回行い、10ヶ月間の
ガン治療薬の投与・服用をしている最中でしたので、一時は参加を取りやめようと思っ
ていましたが、すずらんの会の皆様の困難にも負けない笑顔に接すれば大きな勇気をも
らえるのではと考え、参加しました。結果的に参加してよかったと思っています。
これからも再発検査やガン治療が続くと思いますが、ケア輸送士の仲間や透析患者の
皆様の生きる力を得て、弱い自分に勝ちたいと思います。
全国ケア輸送士会
理事 天野 武二
~次世代タクシー 東京モーターショーに出展~
2013年11月23日~12月1日まで
開催された第43回東京モーターショー
にトヨタ自動車の次世代タクシーとして
「JPN TAXI Concept」が出展されま
した。
乗降性が優れており、子どもや高齢者
も楽に乗り降りできるよう配慮されたデ
ザインとなっています。
次世代タクシー「JPN TAXI Concept」