超音波バリ取り洗浄と ショットブラストの 基本的違いについて - 超音波洗浄

超音波バリ取り洗浄と
ショット(エアー)ブラストの
基本的違いについて
2006年3月23日
㈱スター・クラスター
原理
• [超音波バリ取り洗浄]
液体の中に強力な超音波を照射して、球状の
キャビティ(微小真空核群)を 安定、且つ高密度で
つくり、その正負の衝撃波で バリを 除去し、洗浄
する。
・[ショットブラスト]
表面を傷めず、洗浄物につまりにくい研磨材を
バリに衝突させ、そのエネルギーでバリを除去する
バリ取りの能力と特徴[1]
• [超音波バリ取り洗浄]
1、複雑な形状、止まり穴、交差穴など、より微細
で入り組んだ形状に、発生するバリを取る。
2、小型、精密部品の連続処理に向く。
3、バリの根元の厚みは 約100μ以内が推奨
• [ショットブラスト]
1、表面に発生しているバリの除去で 研磨材を
選ぶことにより、多種多様なバリを除去する。
2、比較的大きなバリでも条件が揃えば 除去
できる。
3、根元の厚いバリ100μ以上も可能。
バリ取りの能力と特徴[2]
• [超音波バリ取り洗浄]
バリを キャビティの負の衝撃波で 起こし、
正の衝撃波で 折る。表面にへばりついている
バリも、起こして取ることが可能。
逆に見えないバリも見えてくる。
• [ショットブラスト]
研磨材を当てるため 押し込み、へばりつく現象
があるが、衝撃力をうまくコントロールできれば、表
面の傷をつけず、根元を仕上げることも可能。
ただ エッジを丸くする危険がある。
主な消耗品と廃棄物
• [超音波バリ取り洗浄]
基本的に 水しか使わない。取れたバリを直ちに
ろ過洗浄するため、汎用のカートリッジフィルターが
必要。水は 蒸発量を足すだけ。週一回そのまま
流せばよい。
・[ショットブラスト]
アルミナ、スチール、ガラス系、胡桃などの
使用する。大量の廃棄物が出る。種類によっては
安定供給に不安がある。
危険性と 設置場所
• [超音波バリ取り洗浄]
全く危険性は、ない。強力な超音波のため、直接
手を入れることは 出来ない。フタをあけると、超音
波が停止する。音は 防音材で 遮音できる。
ライン化も 可能。移動は 容易。
• [ショットブラスト]
一般に、静電気に気をつける、など、引火爆発の
防止が必要。自動車メーカーでも、今大きな問題に
している。また 大きさも大きくなり、基本的にバッチ
処理。ライン化は 困難。移動は ダクトあり困難。
周辺機器、後処理
• [超音波バリ取り洗浄]
同時に 精密洗浄が出来る。水の冷却のため
チラー(冷水機)が必要。
• [ショットブラスト]
後工程に、研磨材の洗浄装置が必要。多くの研
磨材を安定して除去するため、フィルターなどの消
耗品も 必要。
精密部品のショット後は 主に超音波洗浄をする。
コストも安くない。さらに 集塵機も必要。
通常は防爆型でなくては ならない。
ランニングコストと
トータルコスト
• [超音波バリ取り洗浄]
周辺機器、後処理を考えると、精密部品の
量産工程で 使用する場合は、主に水が消耗品
の超音波バリ取りは 非常にコストが 低い。
• [ショットブラスト]
周辺機器、後処理、を入れると、ブラスト本体を
低く見積もっても トータルコストは 非常に高い。
研磨材の処理と管理は 容易ではない。
安定性と実績
• [超音波バリ取り洗浄]
当社の独占技術。自動車のF1関係はじめ、各
方面で今、急速に普及中。自動車部品、パソコン関
係、携帯電話関係、半導体など等。金属、プラス
チック、セラミックス、複合。超音波洗浄力計が 出
来て安定管理、超音波の保証は、特別条件以外は、
基本的に 他の機器と同じ 1年に設定。
• [ショットブラスト]
一般のバリ取りの古典。問題点は お客様は
ご承知に付き、省略。機器の消耗は早い。
(消耗品営業)
結論
• [超音波バリ取り洗浄]
超音波バリ取りで バリが除去できる場合には、その
品質、精密性、安定管理、周辺機器、全てを考慮して
超音波バリ取り洗浄をお勧めします。
超音波バリ取り洗浄は、これからの、新しい、革新的な
バリ取り技術で、お客様の生産性に大きく寄与します。
早く使いこなすことを お勧めします。
• [ショット(エアー)ブラスト]
古典的ですが これからも必要なバリ取りの基本技
術です。問題点は お客様が充分ご承知です。
文責 柴野