参考資料4 電気通信事業分野における事業者間接続等に係る 債権保全措置に関するガイドライン の策定について(概要) 2006年12月22日 総務省総合通信基盤局 料 金 サ ー ビ ス 課 ガイドライン策定に至る経緯・内容等 1 (背景) (背景) ■ ■ 近年、電気通信事業者の経営破綻等により、当該事業者と接続等を行っている事業者が接続料等 近年、電気通信事業者の経営破綻等により、当該事業者と接続等を行っている事業者が接続料等 の債権を回収できなくなる事案等が発生。 の債権を回収できなくなる事案等が発生。 ■ ■ 債務の支払いを怠るおそれがある場合には、あらかじめ預託金の預入れ等の債権保全措置を講 債務の支払いを怠るおそれがある場合には、あらかじめ預託金の預入れ等の債権保全措置を講 じることで接続停止や損失の回避が可能。 じることで接続停止や損失の回避が可能。 ■ ■ しかし、預託金の水準如何によっては、新規参入阻害等の競争阻害要因となることが懸念。 しかし、預託金の水準如何によっては、新規参入阻害等の競争阻害要因となることが懸念。 こうした事情を踏まえ、 ① 電気通信事業の適正かつ合理的な運営の確保 ② 電気通信事業者間の公正な競争の確保 との観点から、電気通信事業者が債権保全措置を講じる際の指針として「電気通信事業分野における 事業者間接続等に係る債権保全措置に関するガイドライン」を策定。 (ガイドラインの内容) (ガイドラインの内容) ■ ■ 債権保全の方式(預託金、債務保証等) 債権保全の方式(預託金、債務保証等) ■ 預託金の預入れ等の要否を判断するに当たって考慮 ■ 預託金の預入れ等の要否を判断するに当たって考慮 すべき事項(過去の支払実績、財務状況等の客観的 すべき事項(過去の支払実績、財務状況等の客観的 指標によること) 指標によること) ■ ■ 預託金の水準(必要かつ最小限とすべき) 預託金の水準(必要かつ最小限とすべき) ■ ■ その他(預託金等の返還、紛争処理手続等) その他(預託金等の返還、紛争処理手続等) (策定スケジュール) (策定スケジュール) ■ ■ 06年10月 06年10月 ガイドライン骨子案意見募集 ガイドライン骨子案意見募集 (3週間実施。意見提出9件) (3週間実施。意見提出9件) ■ ■ 同年11~12月 同年11~12月 ガイドライン案意見募集 ガイドライン案意見募集 (3週間実施。意見提出7件) (3週間実施。意見提出7件) ■ ■ 同年12月22日 同年12月22日 ガイドライン策定・公表(予定) ガイドライン策定・公表(予定) 【参考】 「新競争促進プログラム2010」(06年9月19日) (9) 市場退出ルールの見直し 電気通信事業の休廃止について、当該事業者の経営判断のみならず、接続事業者の対応に依存する部分があることを踏まえ、 市場退出に関するセーフガード措置(例えば預託金制度)について一定のルールを確立するため、06年度中を目途にガイドライ ンを策定する。 ガイドライン骨子(案)に関して提出された主な意見 参考1 2 ガイドラインの 適正性 ○本ガイドラインを策定することに賛同。(NTT東西、NTTドコモ、ソフトバンク、イー・アクセスほか) ○主として公正競争上の禁止行為を規定し、その他は原則事業者間の協議に委ねるべき。(KDDI) ○恣意的な運用がなされないよう基準を明確化すべき。(イー・アクセス) ガイドラインの 位置づけ ○事業法の運用に際してのガイドラインとすることに賛同。(NTT東西、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、イー・アクセス) ○本ガイドラインが民間企業において講じ得る債権保全策を妨げるものでないことを明確化すべき。(NTT東西、イー・アクセス) 消費者保護 ガイドライン との関係 ○電気通信役務を利用者に提供する際の指針については、「消費者保護ガイドライン」によるものとすることに賛同。(NTT東西、ソフト バンク) ○経営破綻した事業者が事業を休廃止するに当たっての利用者保護及び接続事業者の損失の拡大防止を念頭に置いたルール作り が必要。(NTTコミュニケーションズ) 債権保全の 具体的施策 ○原則として事業者間の協議に委ねるべきであるが、考慮すべき事項を(例示として)規定することは適当。(NTT東西、NTTドコモ、K DDI) ○接続事業者の損失拡大防止のため、接続停止を実施する際の基準についても検討すべき。(NTTコミュニケーションズ) 債権保全の 方式 ○預託金や前払いが最も有効な手段であり、その他金融機関、関係会社等による債務保証も、金融機関等が十分な信用力を有する 場合には有効。(NTT東西、NTTコミュニケーションズ) ○債務保証を基本に考えることが合理的。(NTTドコモ) ○ガイドラインに限定列挙することはなじまず、例示とすべき。(NTT東西) 預託金の預入 れ等の要否を 判断する際の 考慮事項 ○支払いを怠り、又は怠るおそれの有無等の判断について客観的な指標を示すことは有益。(NTT東西、グローバルアクセス、グロー バルソリューション) ○具体的指標としては、過去の料金滞納の有無、事業者の財務状況、第三者機関の評価等が考えられる。(各社) ○預託金に関する条件等について、事業者が予見可能であるようにすることが望ましい。(グローバルアクセス、グローバルソリュー ション) 預託金等の 水準 ○水準を一律に規定することは困難。(NTT東西、ソフトバンク、KDDI) ○債権保全を図る観点から、月ごとの支払額については、少なくとも数か月分の水準が必要。(NTT東西) ○預託金の水準は、接続料の月額を上限とすべき。(グローバルアクセス、グローバルソリューション) ○未収納が始まってから接続停止までに必要となる期間に発生すると想定される取引相当額という考え方がある。(ソフトバンク) ○工事費及び事業退出時に必要となる費用にも担保措置を求めることができる旨明記すべき。(NTT東西) その他 ○債務の支払いを怠るおそれが解消されたとき(合意したとき)は、預託金等を返還することが適当。(NTT東西、NTTドコモ、KDDI、 グローバルアクセス、グローバルソリューション) ○協議中における接続、工事の実施等の取扱いについてガイドラインに記述することはなじまない。(KDDI) ○第一種指定電気通信設備を有する事業者については、個別の基準の設定が必要。(ソフトバンク) (上記意見は、平成18年10月6日から同年10月26日までの間に実施された「事業者間接続等に係る債権保全措置に関するガイドライン」骨子(案)の意 見招請において提出された意見を、趣旨を損なわない範囲で要約したもの。) ガイドライン(案)に関して提出された主な意見 参考2 3 総論 ・本ガイドライン案は、債権保全措置が事業者間の協議に委ねられるべきものであることを前提としつつ、電気通信事業者間の公正な 競争を確保する観点も踏まえて策定されており、適切である。(KDDI) ガイドラインの 目的 ・債権保全措置を講じる際の指針として本ガイドラインを策定することに賛同。(ソフトバンク) ・本ガイドラインについては、特に新規参入阻害、もしくは競争阻害を招く結果とならないような運用の在り方を希望。(イー・アクセス) ・債務不履行に陥った事業者への接続停止に関する指針等、事業廃止に関するルール整備を期待。(NTTコミュニケーションズ) ・債権回収ができず損失が発生していることを踏まえると、本ガイドラインは債権者保護を目的とすべき。(NTTドコモ) ・一般の商取引における債権保全措置が確保されるべき。(NTTドコモ) ・設備の共用や卸電気通信役務については提供義務があるものではないため、極めて限定的に取り扱われるべき。(NTTドコモ) 債権保全の具 体的施策 ・全般的に網羅することは不可能であることから、例示にとどめた記載とする本ガイドライン案に賛同。(ソフトバンク) ・ガイドライン案に記載された債権保全の具体的施策はあくまで例示であるとの前提の下、一定の合理性がある方式、又は指標である と考える。(ソフトバンク) 債権保全の 方式 ・債務保証を行う金融機関、関連会社等は十分な信用力を有するものであることが望ましい/必要。(NTTコミュニケーションズ、NTTド コモ、NTT東西) 預託金の預入 れ等の要否の 判断に当たっ て考慮すべき 事項 ・指定電気通信設備を設置する事業者の場合には、接続を行わなければ事業展開上多大な影響が生じるので、接続約款への規定の 義務付けを行い総務省の審査項目とするなど、ルールのオープン化を行うべき。(イー・アクセス) ・第三者機関の評価として「債務不履行に陥るおそれが極めて高い」との記述中、「極めて」は削除すべき。(NTTコミュニケーションズ、 NTTドコモ) ・「債務の支払いを怠るおそれがあると判断される一例」はこれに限られるものではないと理解。(NTT東西) ・第三者機関による評価については、格付けが付与されていない企業も多く存在すると想定されることから、一様な取扱いが困難であ る点に留意が必要。(ソフトバンク) ・預託金の預入れ等を求める場合の前提として、債務の支払いを怠るおそれの有無を判断するために必要な情報が相手先事業者か ら十分に提供されるべき。(NTTドコモ) 預託金等の 水準 ・預託金の水準については必要最小限とすべきとされている点については適切。(イー・アクセス) ・預託金の水準は、債権の保全に「必要かつ最小限のもの」ではなく、「必要な合理的範囲のもの」とすべき。(NTTドコモ) その他 ・指定電気通信設備を設置する事業者については接続拒否等により事業者及び利用者に与える影響が大きいことから、より慎重な債 権保全の基準を設定する必要がある。接続約款の変更認可や届出の過程等において慎重かつ厳格な審査を要望。(ソフトバンク) ・ガイドラインの見直しについて柔軟に対応していただきたい。(イー・アクセス) ・紛争発生時における経緯及び解決手段についてできるだけオープンに情報開示を行うことを期待。(イー・アクセス) ・協議中における接続、工事等の取扱いについて一律に考え方を示すことは困難とあるが、協議中に債務を発生させる行為は行われ るものでなく、合意後に実施することが基本。(NTTドコモ) (上記意見は、平成18年11月24日から同年12月14日までの間に実施された「電気通信事業分野における事業者間接続等に係る債権保全措置に関す るガイドライン」(案)の意見招請において提出された意見を、趣旨を損なわない範囲で要約したもの。)
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