インプラントのマテリアル・センス - 加藤歯科 インプラントセンター中目黒

ITDN Tokyo 主催 ITDN Tokyo since 2000 インプラントのマテリアル・センス 東京国際フォーラム(G402)
12月22日(日)スケジュール (敬称略)
9:30~
9:35 開会
9:35~
10:00 抜歯窩のバイオロジックセンス (加藤)
AM
10:00~
(司会)
骨補填材の展望 11:45
(小川)
質疑応答
12:00~ PM1:00 昼食(帝国ホテルのお弁当をご用意しております) 展示
粘膜貫通部のバイオロジックセンス (加藤)
1:00~
1:30
1:30~
3:15 ジルコニアの歯科インプラントへの応用 (吉成)
質疑応答 3:30~
4:00
Ending discussion (全員)
4:00
閉会
(司会)
5:00~
7:00 懇親会(富士屋ホテル八重洲2Fヴィステリア)
インプラントのマテリアル・センス ごあいさつ インプラント治療が普及した今日、多くの歯科医師が研鑽を積み一般開業医におい
ても幅広い治療が行われております。インプラントの早期の安定性やインテグレー
ションの獲得は25年前に比べ格段の進歩がみられます。このような状況の中、周
囲組織の再生や安定による審美や良好な長期予後の獲得が臨床家やメーカーに求
められています。これらは生体応答や生物学的リサーチを考慮したマテリアル研究
開発のなかにヒントがあると考え下記のテーマでセミナーを開催致します。真理探
究する多くの先生方のご参集を心よりお待ちしております。 加藤 英治 履歴等 1985 年 東京歯科大卒、同付属水道橋病院総合科入局 1990 年 都内勤務医を経て開業 (目黒区) 2000 年 ITDN‐Tokyo 設立・代表就任(学術医療研究会社,港区) 2004~2008 年 New York University College of Dentistry Continuing Dental Education Programs 2007〜2009 年目黒区歯科医師会理事(学術/保険担当理事)2011 年〜東京歯科大学有床義歯補綴学講座専攻生
2012 年 Columbia University(New York)International Dental Implant Course Certificate 2013 年目黒区歯科医師会学術委員会委員長 【学会等】ITDN‐Tokyo 代表(日歯認定生涯研修スタディーグループ). ICOI (The International Congress of Oral Implantologists) Diplomate. ICOI-Japan Vice President. AO(Academy of Osseeointegretion)会
員. 日本再生医学会(日本組織工学会)会員. 日本歯周病学会会員.日本口腔インプラント学会専門医. バイ
オインテグレーション学会理事 【インストラクター等】京セラメディカル(POIインプラント・開発部会)ケーオーデンタル(インプラン
トセミナー)マテリアライズデンタル Japan(SIMPLANT サージガイド認定コース)日本ゴア社(GTR・GBR認
定コース)日本口腔インプラント学会認定100時間コース(口腔インプラント生涯研修センター講師) 抄録 抜歯窩の B.S: 抜歯直後の歯槽骨の急速吸収の防止のための補填材の使用
には論議がある.臨床ではスペースメイキングと骨治癒の過程をサポートするため
に,骨補填材は強度と骨伝導性を持たなければならない.ラット頭蓋骨欠損での評
価は,移植材に脳硬膜から内圧を受けるため治癒時の歯肉粘膜やシュナイダー膜の
圧力を想定したモデルである.また骨髄の少ない皮質骨で構成された骨源細胞の限
られた部位であるため,抜歯窩やサイナスでの前試験となりうる.本論のβTCP–コ
ラーゲン複合材では骨伝導と補填材分解のタイミングが同調しうる可能性を得た. 粘膜貫通部の B.S: 歯科インプラントの粘膜貫通部は外界と交通するという,
他科に例を見ない特異な環境を有する.近年股関節領域で臨床応用が始まったアル
カリヒート(AH)処理によるチタン表面のナノレベルでの微細構造は主に骨との結
合性に優れ Push-Out 試験等で優位性がすでに検証されている.我々はこのナノ構
造を改良し粘膜貫通部に結合組織性付着を獲得し未だ実現されない最も強固な軟
組織封鎖であるソフトティシュ・インテグレーションを達成したい. 小川 哲朗先生 ご履歴等 1979年 東京農工大卒、同年旭光学工業(ペンタックス、現HOYA)入社、1989-91
年Yale University, Research Affiliate を経て、ニューセラミックス事業部開発部長、
2007年Laboratory Skin Care,Inc, R&D担当副社長、2010年 オリンパステルモバイ
オマテリアル 執行役員、2011年 同社代表取締役社長、2012年 日本セラミック
ス協会理事、生体関連材料部会長。セラミック系人工骨、クロマトグラフィー分離
剤、抗体検査試薬、培養骨、経皮DDS担体などバイオマテリアルの応用開発に携わ
り現在に至る。
抄録:
骨補填材の展望
1970年代にわが国でセラミックス人工骨が実用化してから約40年が経過し、水酸
アパタイトやβ-TCPなどリン酸カルシウム系セラミックス材料をベースとする
様々な人工骨が開発された。非吸収性のアパタイト、ウォラストナイト含有ガラス
セラミックス(A-W-GC)、HAβTCP/複合材、吸収骨置換型のβ—TCP(β-リン酸三
カルシウム)、インジェクタブル(硬化型)なリン酸カルシウムセメント(CPC)
など臨床現場のニーズを実現するために20種類以上の製品が商品化されてきた。し
かし、骨欠損補填のゴールドスタンダードである自家骨に匹敵する骨誘導能と弾性
率をもつ人工骨は実現できていない。次世代の骨補填材の課題と展望について考察
したい。
吉成 正雄 先生 ご履歴等 昭和 43 年 3 月
茨城県立水戸第一高等学校卒業
昭和 47 年 3 月
茨城大学工学部電子工学科卒業
昭和 55 年 4 月
東京歯科大学歯科理工学講座 講師
昭和 61 年 4 月
歯学博士の学位受領(東京歯科大学)
平成 2 年 12 月
タイ王国チェンマイ大学 客員講師
平成 4 年 7 月
スウェーデン王国ルンド大学 客員講師
平成 10 年 1 月
東京歯科大学歯科理工学講座 助教授
平成 19 年 4 月
東京歯科大学歯科理工学講座 准教授(職名変更)
平成 20 年 4 月
東京歯科大学口腔科学研究センター・歯科理工学講座教授
(口腔インプラント学研究部門主任)
学会・社会活動
日本口腔インプラント学会:基礎系指導者、編集委員
日本歯科理工学会:理事、英文誌副編集委員長、Dental Materials Senior Adviser
日本バイオマテリアル学会:理事
日本再生歯科医学会:理事
経済産業省:インプラント材料の試験方法関係JIS原案作成委員会委員
日本歯科医師会:ISO/TC194歯科対策委員会委員
日本歯科材料協議会:ISO/TC194/SC8(インプラント)歯科対策委員会委員
抄録:
ジルコニアの歯科インプラントへの応用
ジルコニア(正方晶ジルコニア多結晶体、以下 TZP)は強度、審美性、生体適合
性に優れることから、固定性補綴物のみならず、インプラントアバットメントやイ
ンプラントボディへ応用すべく研究が進められている。また最近になって透光性
TZP が紹介され、積層陶材のチッピング回避する単層(monothilic)TZP が注目さ
れている。この TZP は、硬質であるにも拘わらず陶材より対合歯を摩耗させない
事実が報告がされるようになってから、単層 TZP 修復への応用が増えつつある。
本講演では、各種TZPを紹介し、TZP上に積層した陶材のチッピングの要因、透光
性TZPの性質、およびTZPの口腔環境における疲労特性について解説する。さらに、
TZPをインプラントボディへ応用すべく骨組織接触部位のみではなく、軟組織接触
部位、および口腔内露出部位に適合した表面改質法について言及する。以上より、
完全メタルフリー・ジルコニア修復物の応用の可能性について考える。