ロジテック カスタムコントロ ーラ 導 入レポ ート 1 医療用具として求められる 高いハードルをクリアした カスタムコントローラ q 株式会社スズケン ケンツ事業部は、 「ホルター心電計」と呼ばれる、携帯しながら24時間の心電図を e机の下に設置されたミドルタワータイプのサーバマシン(3台)。この中に解析データが保存されている。 各クライアントは必要に応じてサーバからデータをコピーする。 ロジテックのカスタムコントローラである。医療用具として承認を受けるという高いハードルをクリアしながら、 同事業部の要求スペックを満足させたカスタムコントローラは、解析システム用のPCだけでなく、 rサーバマシンのアップ写真。国内メーカーの電源装置およびバックアップシステムを搭載。 さらにFDDのほか、内蔵MOドライブ、 カートリッジ対応の内蔵DVDドライブが組み込まれている。 解析センターのサーバ&クライアントマシンとしても活躍し、業務の効率化に貢献している。 シンとして採用されている。 間の安静時など日常生活の中で一時的にしか症状 ※1961年にホルター博士により開発されたために「ホルター心電計」 と呼ばれている。 が現れない患者さんの検査には大きな威力を発揮 株式会社スズケンは、1932年11月に「鈴木謙三 する。また、以前はカセットテープを記録媒体として心 商店」として名古屋の地で創業し、70年以上の歴 音そのものを録音していたが、現在では電気的に測 史をもつ企業である。医療用医薬品の卸売事業を 定した心臓の動きをデジタル記録してメモリに保存 内蔵タイプのMOドライブやカートリッジ対応のDVD- アウトし、 そのあと自席に戻ってチェックする必要があっ RAMドライブを組み込むといった特殊な仕様変更ま た。もしデータの拡大や編集が必要になった場合は、 では簡単に対応してもらえない。そのうえ、 これらのス 再びデータが入ったマシンの前に移動してソフトウェ トレージデバイスをPC本体に内蔵した状態で製品 アを操作する。 しかし、1台のマシンに複数の患者さ んのデータが入っているため、他の検査技師と作業 3年間保証だけでなく、1年以上の同一モデルの提 化すると、製品ごとに医療用具としての認証が必要 供や、3年目以降も部品の供給を受けることが可能 になる。このような場合でも自社工場で事前に十分 がぶつかる場合があり、 そのような時は待機しなけれ な検証をしてから承認申請できるなど、製品の目的に ばならず、効率的な運用ができなかった。 中核とし、 ほかに医薬品や医療機器の開発製造、 さ することで小型化を実現。同社のホルター心電計 「デジタル記録ホルター心電図解析システム」は であり、 さらには工業用をはじめ、高い品質や信頼性 らには全国に広がるネットワークから集まる医療現場 「Cardy(カルディ) シリーズ」はクレジットカードサイ 医療現場に設置されるため、 日本の薬事法によって を要求される法人向けのコントローラとしての幅広い 応じて細かな対応ができることがロジテックのカスタ ムコントローラのセールスポイントとなっている。 今回、 マシンがネットワークで結ばれたことにより、 検査技師ごとに1台のクライアントマシンを占有でき の声を活かし、医療支援や健康支援などの医療関 ズで、薄さ15mm、電池を含めても重量がわずか72g 医療用具として承認を受ける必要がある。今回、 ロ 実績があることがわかった。そこで同社の開発部門 連サービス事業も展開している。2006年3月期には、 というコンパクトサイズになっている。 ジテックのカスタムコントローラが採用されるまでの間、 およびメンテナンス部門の担当者が、 ロジテックの自 るようになった。サーバからネットワーク経由でデータ ホルター心電計「Cardy(カルディ) シリーズ」に記 同事業部では複数の大手メーカーの市販PCや、 自 社工場の生産ラインや検査設備などを実際に見学 を取り込めば、 あとは自分のクライアントマシンで、 プ 録されたデータは、 「デジタル記録ホルター心電図解 社で組み上げたオリジナルPCを採用し、製品の仕 して、最終的にこれなら同社の要望を満たすカスタム ロジテックのカスタムコントローラは、同社のケンツ事 析システム」のPCに取り込み、専門の臨床検査技 様変更のたびに医療用具としての承認を受けてきた。 コントローラを生産できると確信し、採用が決定された。 業部が扱う「コンパクトデジタルホルター心電計※」に記 師が解析ソフトを使って解析する。 しかし、 「デジタル ところが近年では、 EU(欧州連合) で始まったCEマー ロジテックではカスタムコントローラのさまざまな検 今回、 ロジテックのカスタムコントローラは、 「デジ また、 解析センター同士もデータセンターを中心にネッ タル記録ホルター心電図解析システム」向けのスタ トワークで結ばれたことで、データセンターに集められ グループ企業全体で、売上高1兆5千億円を超える という国内でも有数の大企業である。 解析センターの業務効率化や これからのグローバルな事業展開にも貢献 リントアウトから拡大、編集などすべての業務が可能 になり、待ち時間というムダを省くことができた。 録された心電図データの解析システムに利用されている。 記録ホルター心電図解析システム」は非常に高価な キングなどの品質管理に関する指令の強化が日本 証や試験、 そして組み立てまでを長野県伊那市にあ 通常、心電図といえば、病院のベッドで横になった うえ、解析には医師または専門の臨床検査技師が必 の製品にも影響を及ぼすようになった。日本でも薬 る自社工場を中心に行っており、今回のEMC試験 ンドアローン型のほか、 同社の解析センター向けのサー たデータを名古屋/東京/札幌の各解析センターで業 要なため、以前は規模の大きな病院でしか利用でき 事法の改正により、2007年4月以降は、電磁波が他 のような各種テストについても社内の検査設備など バおよびクライアントマシンとして使われるネットワー 務を均等化できるようになり、年間5万件以上のデー な心電図検査は意外にも、 わずか10数秒間の心臓 なかった。そこで同社はホルター心電計を販売すると の医療機器へ与える影響を規制するEMC試験へ を使って迅速に検証できる体制を整えている。 ク型のものも導入されている。 タを解析するセンターの効率的な運用が可能になった。 の動きを記録しているだけなのである。この間に不 ともに、社内にホルター心電図の「解析センター」を の適合が、医療用具として承認される必須条件とな 整脈などの症状が現れる場合はよいが、1日のうちの 設置し、検査件数が少ない診療所や開業医、 さらに るなど、承認条件が従来よりも厳しくなってきた。 わずかな時間にしか症状が現れない患者さんの場合、 は大病院からも処理能力がオーバーした場合のデー 心電図検査では診断できないことがある。 タ解析を受託するサービスを全国で展開している。 状態で検査することが思い浮かぶ。 しかし、 このよう 一方「ホルター心電計」は、体に装着して携帯し ロジテックのカスタムコントローラは、 「デジタル記 たまま自由に活動できるうえ、24時間連続で心電図 録ホルター心電図解析システム」に組み込まれてい 同社はPCメーカーではないため、 自社組み立のオ 社が採用を予定していた大手メーカーでは、仕様変 Intel® Core™ 2 Duoプロセッサに2GBの大容量メ 幌それぞれの地域で解析する特長を活かしながら、 リジナルPC全体をひとつの製品として認めてもらえ 更が可能な内容が限られるためカスタマイズの自由 モリ、連続稼働に耐える国内メーカーのノンストップ 労働力にゆとりのある地方での業務比率を増やすこ ない可能性がある。最悪の場合は部品レベルで 度が低く、結果的に同社が要求する条件に応えられ 電源とバックアップ用のバッテリーを搭載した高性 とで、人件費の抑制と人材の確保が容易になる。また、 EMC試験を受け、承認を取る必要性が発生するなど、 ない部分が多くあった。一方、 ロジテックのカスタム 能かつ高信頼性を実現している。一方、解析データ 田中基博氏は解析センターの将来像として「いずれ コントローラは、 その点でも自由度の高さを発揮した。 を編集するクライアントマシンは「デジタル記録ホルター はヨーロッパ、 アジア、 アメリカに拠点を置き、時差を 多くのリスクが考えられるため、再び大手海外メーカー 展開する解析センターのサーバおよびクライアントマ のPCを採用する方向で検討することとなった。 例えば医療現場ではメディアの信頼性の高さから、 デー 心電図解析システム」向けと同等のマシンスペック 利用しながら8時間ずつ24時間体制で解析をするよ しかし、採用を予定していた海外メーカーのPCの タの保存や移動に現在でもMOメディアが多く使わ にネットワーク機能が追加されている。 うなことも考えたい」と語る。これにより、常に昼間の 場合、3年間のメーカー保証は受けることができても、 れている。また記録型DVDメディアについては、 メディ これまで解析センターのマシンはスタンドアローン 解析作業を可能にすることで、深夜勤務によるミス 4年目以降の保証がないという問題があった。 「PC ア自体が保護されているカートリッジタイプのものが 型であったため、臨床検査技師がデータを分析する や人件費を減らし、安定した労働力を確保できる。こ の世界では3年で製品を更新するのは普通でも、医 利用されることが多い。ところが大手メーカーのPC 際には、 自分が担当する患者さんのデータが入った うした事業のグローバル化にも新しいロジテックのカ 療の世界では、機器の更新に5年以上かかるのが では、HDDやメモリの容量などはカスタマイズできても、 マシンの前に移動して24時間分の心電図をプリント スタムコントローラが貢献することが期待される。 一般的であり、 それ以上の長期に渡っての部品保 証が欲しい。」と同社のケンツ事業部 副部長兼情 過去にメーカー製PCを採用していた時代に、PC 等レベルの新品と無償で交換しなければならなかっ ケンツ事業部 副部長兼情報解析課統轄課長 田中 基博氏 た苦い経験もあった。さらに、3か月から半年という短 期間でモデルチェンジするPCメーカーのマシンでは、 医療用具としての承認が間に合わないかもしれない という心配もあった。そこで取引のある代理店から、 これらの問題を解決できる製品として紹介を受けた Point 報解析課統轄課長の田中基博氏は語る。 が故障しても交換部品がないために修理できず、同 今回、取材に訪れた「東京解析センター」が入る 株式会社スズケンの豊島支店(右) と、 同社のホルター心電計および解析システムと、 ロジテックのカスタムコントーラについて 語っていただいた こうしたネットワーク化は、解析センターの業務シス テムのさらなる進化を予感させる。名古屋/東京/札 るPCの最新モデルと、同社が名古屋/東京/札幌で http://www.suzuken.co.jp/ 解析データを取り込むサーバマシンは、同社からの 「丈夫で高い処理能力」という要求に対応するため、 心電図の12チャンネルに対して、ホルター心電計で 設立:昭和7(1932)年11月13日 1932年に「鈴木謙三商店」としての名古屋市東区の地に創業したのが始まりである。現在で は全国で医療用医薬品の卸売事業を展開するほか、医薬品や医療機器の開発と製造、 さらに は医療支援や健康支援などの医療関連サービス事業にも参入している。 国内に18社のグループ企業を持ち、 グループ企業全体で1.5兆円(2006年3月)近い売上高を 誇る国内でも有数の企業である。 また、 ロジテックのカスタムコントローラは、 カスタマ イズ性が高いことも特長のひとつである。当初、同 を記録することができる。測定できる波形は一般の 株式会社スズケン 2 医療用具としての条件と客先からの要望を クリアしたロジテックのカスタムコントローラ 同社では、 ロジテックのカスタムコントーラであれば、 医療検査機器の一部であるPC、 そこに求められる高いハードル r wネットワーク化されたことで、席を移動することなく落ち着いて解析できるようになった。 扱われるため、 さまざまな試験をクリアしなければならない。 その解析システム用のPCとして使用されているのが は2ないし3チャンネルであるが、 日中の活動時や夜 e q新しくなった東京解析センター。13台のクライアントマシンが並ぶ。 記録できる装置と、 その解析システムを販売している。 これらは日本の薬事法で定められた医療用具として 携帯型の心電計の検査データを 解析センターで専門スタッフが解析 w 従来のPCの問題点・不満点 ロジテックのカスタムコントローラなら ●メーカー保証が最大3年で、3年を超える部品の供給や、 修理がほとんど困難。 ●ご要望によって、3年間のメーカー保証だけでなく、3年を超える 部品の供給や修理にも対応。 ●3か月∼半年でモデルチェンジされる製品がほとんどで、 医療器具としての承認が間に合わない可能性がある。 ●医療器具としての承認申請の期間を考慮したモデルの生産が可能。 また、同一モデルを1∼3年のあいだ供給可能。 ●細かな周辺機器の追加変更ができない。調達できる周辺 機器が限定される。 ●ご要望に応じたパーツを選定可能。ロジテック独自のルートで国内 外の幅広いパーツの中から選定、調達が可能。 のがロジテックのカスタムコントローラであった。 3 ロジテック カスタムコントロ ーラ 導 入レポ ート 2 また、 もうひとつの課題であったシステムの安定化 をはかるため、同センターのパソコンにはRAIDシステ ムによるミラーリング機能が組み込まれた。2台の 株式会社日本文字放送 字幕制作センターでは、 HDDを使用し、バックアップ用のHDDに、 ほぼリアル NHKや放送大学で放送する番組を中心に、字幕放送用の字幕を制作する業務を受託している。 タイムでデータをバックアップできる。たとえマスター 「平成19年(2007年) までに字幕放送が可能な番組のすべてに字幕を入れる」という のHDDが壊れても、HDDを交換するだけで直前の 総務省の指針により、字幕放送のある番組が年々に増加するなか、制作現場では 保存状態にまで復旧できるようになった。このRAID 放送スケジュールに間に合わせるために作業の効率化と、 システムの安定化が求められている。 システムについても、当初はソフトウェアを使った「ソ ロジテックの伊那工場で生産されたカスタムコントローラは、 エンコーダ用およびオペレータの フトウェアRAID」が検討されたが、現場の声やロジテッ 作業用マシンに導入され、同センターの字幕制作システムのハードウェアの中核をなし、 クでの評価の結果、 OSに依存せずに使用できる「ハー 作業の効率化と安定化に貢献している。 ドウェアRAID」が採用された。おかげで機材トラブル が原因で放送に間に合わなかったことは今までにな 国産カスタムコントローラによる高性能・高信頼性が 実現した制作システムの効率化と安定化 いということである。 q e さらに、同センターは2か所に制作オフィスが分か q放送局から提供された素材のビデオテープ をMEPG-2にエンコードする。データは ストリーミング転送でサーバに直接保存 される。 れているなど不便な面があったため、2005年に就任 した丸山健一センター長は、 システムの効率化と運 用の合理化を目的に2006年秋、渋谷に制作オフィ wずらりと並んだエンコード用のパソコンも ロジテックのカスタムコントローラである。 スを統合し、NeONの販売代理店でもあるフォレスト ダインシステムズ株式会社によるサーバを使った最 e作業に集中できるようにパーティションで ひとりずつ区切られたオペレータ用の ブースが整然と並ぶ。 新の制作システムを構築した。 耳の不自由な方への 支援サービスとして始まった字幕放送 じデコーダを使って見ることができる。サービス開始 から、MPEGデータを利用した「ノンリニア方式」へ 新システムではロジテック製のエンコード用マシン 当初、各番組の字幕制作はNHKと民放各局が集まっ の変更が検討された。字幕制作では同じ映像を繰り でハードウェア・エンコードし、サーバに保存している て設立した「社会福祉法人 聴力障害者情報文化 返し何度もモニターするため、 ビデオテープを使うと ので、各オペレータはサーバにあるMPEGデータを自 1985年に東京と大阪で始まった文字放送の番 センター 字幕制作共同機構」が担当していた。そ 巻き戻しに時間がかかってしまう。特に、番組の終わ 分のマシンにコピーするだけでよくなり、 さらなる作業 組制作会社として株式会社日本文字放送は設立さ の後、1997年に総務省(当時の郵政省)が「平成 りで冒頭の映像をリプレイするような場合は、 テープ の効率化が図られた。 れた。文字放送はテレビ放送に多重化して送信され 19年までに字幕付与可能な放送番組について字 の終わりから先頭まで巻き戻す必要があり、大きな時 ており、文字放送用のデコーダを使用することで、 テ 幕を付す」という行政上の指針「字幕放送の普及 レビ番組とは別の独立した文字放送番組を見ること 目標」を策定すると、字幕放送の重要性が増し、民 ができる。同社ではおもに各自治体の生活情報、全 国のニュースや天気予報などの番組を制作している。 上である。 「字幕を制作する時間はきわめて限られて 用マシンからストリーミング転送によってサーバに直 能重視のマシンからトラブルの少ない安定性重視の そして今、字幕放送そのものが大きな転機を迎え 年にはNHKと放送大学の番組の字幕制作が「社 いるため、 トラブルが多いと字幕制作ができなくなっ 接保存するという、他にはない同センター独自の高 マシンまで幅広く提供できる体制がある。そしてそれ ようとしている。現行のアナログ放送では、字幕放送 度なシステムを作り上げていることである。 を可能にしているのは、長野県伊那市にある国内工 を利用するのに専用のデコーダが必要だが、2006 場でカスタムコントローラを生産している点が大きい。 年に始まった「ワンセグ放送」や2011年に完全移 てしまいます。だからこそソフトや機材の安定性という 作共同機構」から株式会社日本文字放送に業務が ものが非常に重要になってきます。」と丸山健一セ レビ番組のセリフやナレーションなどの音声をテキス 移管され、 このとき同社に「字幕制作センター」が設 ンター長は語る。 立された。 設立:昭和60(1985)年 1985年の文字放送サービスの開始にあわせて独立文字放 送の番組を制作する株式会社日本文字放送が設立される。 字幕放送については2002年に社会福祉法人 聴力障害者 情報文化センター 字幕制作共同機構から同社に業務が移 管され、 「字幕制作センター」として同社の字幕放送制作部 門となる。現在、字幕制作センターでは、NHKと放送大学の 番組の字幕放送をおもに制作している。 字幕放送の現状と将来、 制作システムについて お話いただいた 字幕制作センター 丸山 健一センター長 今では30分番組の字幕を制作するのに試写チェッ 部品は世界中から調達しながら、製品の企画だけで 行する「地上デジタル放送」では、 チューナーに字幕 クを含めて6時間程度で仕上がるようになった。 なく検証・評価まで開発スタッフが手がけており、周 表示の機能が標準で装備されている。今までは専 辺機器メーカーとして20年以上の経験が活かされて 用のデコーダが必要なことから、字幕放送は耳の不 ラマなどの効果音やBGMなども含めた音声表現を タ用のパソコンにモデルチェンジの激しいPCメーカー いる。その成果が同センターのカスタムコントローラ 自由な方のためのものというイメージが強かったが、 字幕によって表現している。さらに字幕の表示につ 系の既製品を使用していたため、ハードウェアについ いても、字幕の読みやすい黒の背景ばかりでなく、映 ては同センターのこのような要望に応えることができ 小回りとレスポンスの良さを可能にした MADE IN“INA”が快適な作業環境を実現する 像を見せることを優先する場合は、画面を損なわない なかった。そこで、字幕制作ソフト「NeON」に改良を オフィスの統合後も一部に残っていたオペレータ ように半輝度の背景にするなど、 ケースバイケースで 加えノンリニア対応の「NeON-Ⅲ」を開発していた 用の古いマシンについても、Intel® Core™ 2 Duoプ 番組の雰囲気を壊さない工夫をしている。ここで作 株式会社アイ・ビー・イーからカスタムコントローラに ロセッサを採用したロジテックの新モデルに「NeON- 業するオペレータは、 このような様々な制約と限られ 実績のあるロジテックに協力の依頼があり、字幕制 Ⅶ」を搭載した最新のマシンに切り替えられた。 た時間の中で、見る人にわかりやすい字幕を目指し、 作センター、 アイ・ビー・イー、 ロジテックという三位一 体での新しい制作システム作りが始まった。 ロジテックのカスタムコントローラが優れている点は、 にも反映され、高い評価と信頼を得ているのである。 これからはすべての人たちが気軽に利用できる放送サー ビスとしての役割に期待がかかる。 字幕放送は限られた人たちのものから すべての人たちのものへ 同センターによって字幕放送が制作されている 例えば、路上、駅や空港の待合いなど喧騒な場所 や、病院の待合いのように音を大きくできない場所 などで字幕放送を利用すると、 たとえ音が聞こえなく ても字幕を見ることで映像の内容を理解することが NHKでは、2007年度を前に総務省の「字幕放送の できるし、電車内で音を出さずにワンセグ放送を楽し お客様からの要望にあわせたマシンを完成させて終 普及目標」を達成することができた。今後は総合テ むこともできる。そして、 あらゆる人たちが字幕放送を わりというのではなく、 日常の運用の中で、 コストに配 レビ以外の番組での字幕放送や、生放送番組での 利用できる「テレビのユニバーサル化」が実現すると 慮しながら、 お客様にとってより快適な環境を提供で 字幕サービスの拡充を目指しており、同センターの役 丸山健一センター長は語る。誰もが状況にあわせて サービスの拡充により作業スピードのアップと 安定した制作環境が必要に ロジテックのカスタムコントローラの導入により 作業効率のアップとシステムの高信頼性を実現 きるマシンを作り上げるために、 さらなる検証・評価、 割は増すばかりである。そこで業務のさらなる効率化 テレビの音量を調整するように、字幕放送のボタンを 改良を加えていくことができるところである。長期間 のために、素材をビデオテープではなくMPEG-2デー 気軽に操作するようになる日もそう遠くはない。 字幕の制作には、 「NeON」という字幕制作ソフト 2002年に登場した新しい字幕制作ソフト「NeON- にわたってサポートしていくことで、現場や環境を知り、 タでの提供を受けることで、業務をフルデジタル化す を使用する。放送局から提供された素材(番組)の Ⅲ」では、映像をパソコンにMPEGデータとして取り こまめな対応をしながら最新の機能を取り入れた性 ることを検討している。 映像と音声をオペレータがモニターしながら、文字、色、 込み、 ノンリニア方式でのオペレーションが可能になっ 位置、 タイミングなどを細かく指定し、 タイムコード (時 た。テープを巻き戻さなくても、番組の見たい部分を 間情報) とともにデータとして保存するのだ。 指定するだけで、 すぐに再生できるため、作業ロスが 1997年に策定された旧郵政省の指針により、 テ 大幅に軽減された。そしてこのとき、同センターのオ レビ放送全体の番組における字幕放送の割合が年々 ペレータ用の作業マシンとして導入されたのがロジテッ 増加すると、当初は放送スケジュールにゆとりのある クのカスタムコントローラである。ロジテックは、当時 番組が中心だった字幕放送も、放送直前に字幕制 最新のCPUやメモリを装備し、MPEGを使ったノンリ 作をしなければならない番組が増え始めた。そのため ニア作業でも快適な操作環境を提供できるハイスペッ 制作現場では作業の効率化とシステムの安定化が クなマシンを作り上げた。また、OSおよびNeON-Ⅲ、 求められるようになった。 さらにはエンコーダなどのハードウェアとの相性を入 まず、作業の効率化をはかるため素材のモニター 手段について、 ビデオテープを使用した「リニア方式」 念にチェックし、動作確認などの評価をしたうえで新 Point http://www.telemo.co.jp/ これらの要求を満たすにはソフトとハードの両面か こうした作業の効率化とシステムの安定化により、 ら品質の向上が求められる。 しかし当時は、 オペレー 字幕放送では、 セリフやナレーションだけでなく、 ド 日々の制作に取り組んでいる。 字幕制作センター ここで注目すべきは、今まではビデオテープの素材 映像をMPEG-1にエンコードしていたものを、画質の 放各局が自前で字幕を制作するようになった。2002 会福祉法人 聴力障害者情報文化センター 字幕制 株式会社日本文字放送 rオペレータ用にカスタマイズされた ロジテックのカスタムコントローラ。 2台のHDDによるハードウェアRAIDや デュアルモニタに対応したシステムが 搭載されている。 よいMPEG-2(6Mbps)に変更したうえ、 エンコード 一方、文字放送と同時に始まった字幕放送は耳 ビ放送に多重化して送信されており、文字放送と同 r そして、 さらに重要なのがパソコンの安定性の向 の不自由な方がテレビ放送をより楽しめるように、 テ ト化し、字幕として放送するものである。こちらもテレ 4 間のロスとなっていた。 w 従来のPCの問題点・不満点 ●市販PCでは専門業務に適するスペックを搭載した満足の いく製品が見つからない。 ●モデルチェンジが多く、スペックも限られる市販PCでは システムの安定化が図りにくい。 ●進化する現場にあわせて、臨機応変に最適なマシンを調達 できない。 ロジテックのカスタムコントローラなら ●専門業務にベストマッチする、オリジナルモデルを提供可能。 ●ご希望のスペックを搭載したオリジナルの同一モデルを1∼3年の あいだ供給可能。 ●現場に状況に適したモデルを、国内工場で生産することにより臨機 応変に対応可能。 しいマシンを提供した。 5 ロジテック カスタムコントロ ーラ 導 入レポ ート 3 カスタムコントローラの採用により 安定した動作を実現し、 保守コストの削減に成功 ロジテックのカスタムコントローラが 使用されているCTP ●現行モデルマシンスペック マザーボード Intel® D915GAGL CPU Intel® Pentium® 4 プロセッサ630(FSB800:3.0GHz) メモリ PC3200(DDR400)DDR SDRAM 1GB(512MB×2) HDD Serial ATA 80GB 専門商社である。印刷業界はここ十数年で劇的にデジタル化され、機器のコントロールにPCが必須となっている。 DVD ATAPI DVD-RAM±R/RW(DVDスーパーマルチ) しかし、頻繁にモデルの替わる市販のPCでは動作が安定せず、 トラブルの原因となっていたため、同じスペックのPCを 拡張ボード Adaptec® Ultra160 SCSI I/F ASC29160 同製品向けの OS Windows® Server STD 2003J カスタムコントローラ 筐体サイズ 幅136×奥行380×高さ329mm(突起部含まず) 「丸紅マシナリー株式会社」は印刷・製版機器をはじめ、印刷業界向けにさまざまな製品やシステムを提供する 長期供給できるロジテックの「カスタムコントローラ」を導入。長期に渡って同一のコントローラを使用することで動作 が安定し、 トラブルが発生しても原因の絞り込みが容易になり、 オンサイト保守にかかる時間とコストの削減に成功した。 わずか十数年で激変した印刷業界 アナログ主導からデジタル主導の世界へ 「丸紅マシナリー株式会社」は1969年に前身の かる工程を必要とした。まず、手書きの原稿を写植 機で印刷用の写植文字にする。次に印画紙に出力 そこで、PCのスペックが変更されるたびに動作検 クのカスタムコントローラ担当者に相談すれば、 ロジテッ ケジュールで次期バージョンの開発などに専念でき クの20年を超えるPC周辺機器メーカーとしての経 るようになる。 験とノウハウに基づいた最適なカスタムモデルを提 保守面でも、長期に渡って同じモデルの供給を受 これからはネットワークセキュリティを含めた トータルソリューションの展開も された写植文字を手作業でレイアウト用の台紙に貼 証が必要になった。これには時間と労力がかかるだ 案してもらうことが可能である。また、 要望があれば、 ベー けることで、 コントローラ本体が原因となるトラブルを 小・中規模の印刷業者は高齢化や後継者不足 り付けて「版下」を作成。さらに版下を製版フィルム けでなく、不具合が見つかればハードウェアやソフトウェ シックモデルにとらわれず完全オリジナルのコントロー 大幅に減らせ、対策や処置の体系化も容易になる。 などから、 デジタル化による新たなる設備投資をやめ、 ラを作り上げることも可能だ。 丸紅マシナリーの場合でもソフト/コントローラ本体/ 廃業する事業者も多い。一方、 デジタル化の時代に 会社が設立された。その後、丸紅グループの一員と に撮影して、 それを「刷版」と呼ばれる印刷機にかけ アの変更が必要となり、当然、 それだけ余分なコスト なり、1988年に現社名に変更された。オンデマンド るための原版にし、最後に印刷機にかけて、 ようやく が発生することになった。 印刷システムや、場所を取らない小型の印刷システ 印刷物が完成した。 ムの販売に強みを持ち、東京都千代田区の本社を それがMacintoshやWindows®といったPCの普 ベーシックモデルには、 マザーボードなどを1∼3年 印刷機械というように、今までよりも原因の切り分け 生き残るために積極的に最新のシステムを導入し、 もうひとつは、 システムが複雑化したことで、 トラブ 間の長期に渡って供給できる製品もあり、丸紅マシ を明確にできるようになったことで、対策ノウハウを体 事業の拡大に努める事業者も多くある。デジタル化 ルが発生したときの原因の特定が難しくなったこと ナリーは、動作の安定したチップセットを搭載し、長期 系的に蓄積しやすくなり、保守スタッフが現場で復 に積極的に取り組む多くの事業所では、 インターネッ である。 供給が可能な国産マザーボードを採用したベーシッ 旧作業に費やす時間も短縮することに成功した。 トや社内ネットワークの利用頻度が高くなっている。 中心に8つの営業拠点を全国に展開している。現 及で一変していく。原稿はPCで入力したテキストデー 在は、印刷データのXML化やデータベース化といっ タとなり、 テキストデータをDTPソフト (組み版ソフト) アナログ時代に使用されていた機器は、多くがス たソリューションや、 印刷業界向けのセキュリティソリュー やデザインソフトを使って編集するだけで「版下データ」 タンドアローン型の専用機だったので、 トラブルが発 SCSIアダプタを追加し、OSには安定感があることか が大半を占める開発コストや保守コストの削減につ ているからといって専門の管理者を置くことはむずか ションなども新たなビジネスとして展開している。 が出来上がる。これで写植による版下作成という工 生しても、原因の切り分けが比較的容易であった。 らビジネスソリューションで評価の高いWindows ® ながり、結果的には市販のPCを採用するよりも、大 しい。結果的にセキュリティ対策が不十分になり、 「知 きなコストメリットを生み出すことにも成功した。 らない間にウイルスメールを客先に送ってしまい、取 クモデルに、CTP本体とコントローラを接続する こういった開発面や保守面でのメリットは、人件費 しかし、中小規模の事業者ではネットワークを導入し 程がなくなった。版下データはすぐさま「セッター」と しかし、 デジタル化により各機器がPCでコントロール 2000 Professionalを搭載したカスタムPCを作り上 より、 この十数年で劇的な変化を遂げた。かつては 呼ばれる装置で製版フィルムに出力されるようになり、 され、 それらがネットワークでつながるようになると、 シ げた。 印刷物を仕上げるのに、職人による手間と時間のか 版下を撮影する工程もなくなった。さらに最近では「CTP ステムが複雑化し、 「トラブルの原因がどこにあるの こうして登場した初代モデルは、OSをWindows® にとどまらなかった。丸紅マシナリーの得意先である かを簡単に究明できなくなってしまった。」と丸紅マシ Server 2003に変更した第2世代が登場するまでの 印刷業は印刷機械の稼働率が売上や利益に直結 そこで丸紅マシナリーでは、 積極的にデジタル化、 ネッ り、版下データからダイレクトに「刷版」が出力され、 ナリー株式会社 商品開発チーム 市原担当課長は 数年間は、仕様を変更することなく安定感のある動 する世界であり、 トラブルでシステムが停止してしまう トワーク化を進める中小の事業者に向けて、 インター 製版フィルム出力という工程さえもなくなっている。ま 振り返る。 トラブルには、PCのスペック変更が原因と 作で同社の製品を支えることとなった。 と大きな機会損失になる。そのため1分1秒でも早く ネットの出入り口で、 ウイルスや不正アクセスを検知/ 同社のフィールドである印刷業界は、PCの普及に (Computer to Plate)」というシステムが主流にな 丸紅マシナリー株式会社 設立:昭和44(1969)年 総合商社である丸紅グループにおいて印刷業界向けに印刷 機械および関連する機器の販売をはじめ、紙パルプ関連商品、 印刷に関わるシステム設計や建設工事の設計・施工など、印 刷分野における幅広い業務を行っている。 昭和44年に前身の会社を設立。昭和63年7月に現社名となる。 http://www.maru-mac.co.jp/ 市原課長は話す。 なるケースもあり、PCの動作の安定がいっそう求め トラブルを解決し、 システムを稼働させなければならな 防御する「リアルタイム・セキュリティシステム」の展 られた。原因が特定できなければ、 トラブル要因と対 い。市原課長によると「カスタムコントローラの導入は、 開を始めており、今後はセキュリティやネットワークシ 刷するのと同じような感覚で印刷されるようになった。 策のノウハウを蓄積することができず、保守に多大な このように印刷業はアナログ主導から、デジタル主 時間とコストを要することにもなる。そしてなにより、 お 導の世界へと一変したのである。 客様に動作の安定した製品を提供できなくなる。 処理したり、印刷機器をコントロールするためのPC である。だが、印刷機器にPCが深く関わるようになる と新たな問題が発生するようになった。 ひとつは、市販のPCを採用したため、安価で導入 しやすい反面、数ヶ月でスペックが変更されるので、 間接費の削減に成功しただけでなく、 お客様にも喜ばれるシステムへ カスタムコントローラの導入は、 さまざまなメリットを 製品全体のトラブルを減らせただけでなく、対策ノウ ステムを含めた印刷業界向けのトータルシステムソリュー ハウが蓄積できたことで、万一トラブルが発生しても ションの展開を進める計画だ。 短時間での復旧が可能になり、 システムの停止時 そこで丸紅マシナリーでは、 これらの問題を解決す 生み出す。市 販のP Cでは余 分な機 能( 例えば 間が短縮され、 お客様にたいへん喜ばれるようになり るために、 できるだけ長期に渡って同じスペックのハー 5.1chサラウンドやゲーム端子)や余分なソフトが含 ました。」 という。そしてこのことは丸紅マシナリーにとっ ドウェアに、安定感のあるOSがインストールされた独 まれることで、 トラブルが発生する原因を増やすこと て販売面でのさらなるアピールポイントともなった。 自仕様のPCを用意することにした。 こうしたデジタル印刷に欠かせないのがデータを になりやすいが、 カスタムコントローラなら不要なオプ 丸紅マシナリーでは、 カスタムコントローラのメリット ションを省くことができるので、要求される機能だけに を実感し、今後は同様のシステムを使用している他 ロジテックのカスタムコントローラを 導入したことで安定した動作を確保 特化したシンプルなコントローラを作ることができる。 の機器にもロジテックのカスタムコントローラの採用 また、長期的に同じスペックを持つコントローラを採 を検討し、積極的に取り入れていく方針である。また、 用することで、 ソフトウェア開発スタッフがコントローラ 新たなるソリューションの展開として印刷業界向け 市販PCを作るメーカーに小ロットで長期に渡って のモデルチェンジやOSの変更に伴う対策的なバージョ のセキュリティシステムの導入を提案している。 供給可能な独自仕様のPCを作ってもらうことは現 ンアップに時間を費やす必要がなくなり、長期的なス 実的ではない。そこで丸紅マシナリーでは独自仕様 点である。 のPCを長期的に供給してもらえるベンダーを探しは じめ、2003年にようやく出会ったのがロジテックの「カ スタムコントローラ」であった。 Raster Image Processor)」というソフトウェアを使っ ロジテックのカスタムコントローラは、 あらかじめライ て、版下データを刷版用のデータに変換処理する。 ンアップされているベーシックモデルをベースに、 クラ このRIPソフトは1バイト言語圏である海外製品を2 イアントの要望に応じて各種パーツのアップグレード バイト言語圏の日本語環境用にカスタマイズしてい やオプションを追加できる法人向けのオーダーメイド ロジテックのカスタムコントローラを含めた 同社のソリューションについてお話いただいた るため、動作条件が非常にシビアである。PCのハー 仕様のコントローラである。クライアント側で具体的 商品開発チーム 市原 ドウェアのモデルチェンジやOSのアップデートだけで なスペックを提示できない場合でも、希望条件や使 も、 たちまち動作が不安定になり、最悪の場合は動 用条件、現在使用中のPCの問題点などを、 ロジテッ Point 動作条件が厳しいソフトウェアに対応しづらいという 例えば、版下データを前述の「CTP」で刷版を出 照久担当課長(写真右) 引停止になってしまった会社もあると聞きます。」と た、少部数印刷に適したオンデマンド印刷では刷版 力する場合、PCにインストールされた「RIP(リップ: 多湖 幹夫代表取締役社長(写真左)と、 カスタムコントローラの導入よるメリットはそれだけ そのものがなく、 ワープロソフトの原稿をプリンタで印 PCを使用することにより 新たに生まれた大きな問題点 6 作しなくなってしまう。 本社の近く飯田橋にあるショールーム&全国パーツセンター。 ショールームでは同社が販売するシステムが展示されている。 従来のPCの問題点・不満点 ロジテックのカスタムコントローラなら ●市販PCではハードやOSの更新が早く、頻繁にソフトウェア の動作検証が必要になる。 ●1年から3年間といった長期供給可能なマザーボードを提供可能。 ●同一モデルを長期で使用できないため、 トラブルの対策ノウ ハウを蓄積できない。 ●動作検証やサポートに人員を取られ、安価な市販PCを導入 しても結果的に余分な経費がかかる。 ●ISAバスやWindows® NTなど従来のスペックを継承するモデルを 長期で供給可能。 ●同一モデルの長期供給により、動作検証の手間を減らし、 トラブルの 対策ノウハウの蓄積も可能。経費節減にも貢献。 7 ロジテック カスタムコントロ ーラ 導 入レポ ート 4 れば、 さっそくより静音性の高いファンに変更した。 今では、一定の騒音以下になるように設計基準が 複合カフェに最適化した 独自仕様のパソコンを作る 「株式会社ランシステム」は、 アミューズメント・コンテンツを集約した複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」 などを全国に展開。1998年に1号店を開店して以来、 この業界のパイオニア的な存在である。 しかしそれは、 ビジネスモデルのないゼロからのスタートでもあった。特にインターネットブースで使用する パソコンでは、思いがけないトラブルに遭遇する。 このトラブルを解決したのが、 ロジテックの「カスタムPC」だ。 ランシステムのスタッフとロジテックの開発陣が共同で作り上げたトラブルの少ない独自仕様のパソコンが 店舗導入・運営の効率化に貢献している。 変更されている。 また、現行モデルは筐体が当初のモデルよりも大 きくなっているのだが、 それにも理由がある。ひとつは、 グラフィックカードをマザーボードに直接差し込む構 造に変更したことにある。スリムさだけを追求するな らライザーカード※を使って取り付けるのがベストだが、 接点不良によるトラブルを回避するために、直接差し 込む構造を採用したのだ。もうひとつは、拡張性を確 保するためだ。新しいPCゲームが出るたびに、要求 されるCPUの処理速度やメモリ容量、 グラフィック性 能などのマシンスペックが高くなっていくので、 ある程 度の拡張性を持たせる必要があるのだ。ほかにも、 ロジテックでは、常にクライアントの希望を聞きな がらも、技術的観点からバランスのよい仕様の提案 番に埋まるようになった。インターネットブースはあっ という間に店舗で一番人気のコンテンツとなり、 インター ネットブースをさらに増設していくことになった。 「株式会社ランシステム」は、1988年家庭用ゲー ところが、当時、店舗に導入していたパソコンは、 ロジテックのカスタムPCとの出会いにより 独自モデルの開発へ を目指し、開発にあたっている。 ※グラフィックカードなど高さのあるカードを横向きに配置することで、 パソコンの幅を抑えるアダプタカードのこと。 そこで、 いくつかのパソコンメーカーに相談を持ち ム事業からスタートし、 その後はビリヤードブームに乗っ コスト優先のために単価の安い市販の製品で、 これ かけたが、期待していた反応は得られなかった。低価 て、各地で大型のビリヤードクラブの運営を手がける が大きなトラブルの原因となった。複合カフェのように、 格競争の時代に、 カスタムPCや個別サポートといっ ようになった。 しかしやがて、 ビリヤード人気にかげり 多数のお客様が24時間利用する環境では、酷使さ た業務は、 ビジネスとして成り立たないと判断された が見えると、既存の資産を活かしながら事業転換で れることで頻繁に障害が発生してしまうのだ。 のかも知れない。そんなとき、取引先の企業から紹介 w亀戸店のインターネットブース。 パソコン本体、 ディスプレイなどが 効率よく収納されている。 eズラリと並ぶ亀戸店のインターネット ブース。このお店には、計68席分の ブースがある。 キッティングサービスにより 店舗では、つなぐだけでセッティングが完了 e ロジテックではハードウェアの組み立てだけでなく、 きないかと模索を始める。そして、漫画喫茶やネットカ パソコンの障害でもっとも多かったのがハードウェ されたのが「ロジテック株式会社」だった。さっそく話 ソフトウェアのプリインストールなど、 クライアントの希 フェという事業形態がビジネスとして確立されつつあ アの熱暴走だった。本体やCPUのファンが故障す し合いの機会を持ち、 自分たちが描く「複合カフェに ることに目をつけ、1998年にビリヤードクラブの一角に、 ることで内部温度が上昇し、早いものでは1か月、 ほ 適したモデルスペック」について話したところ、 ロジテッ 漫画喫茶とネットカフェの要素を実験的に取り入れ とんどのパソコンが1年足らずでダウンしてしまうのだ。 クから「その内容なら」と好感触を得た。 たところ、 このねらいが見事にヒット。個別の娯楽を 初期不良も大きな問題だった。各店舗に届いた新 ロジテックでは、従来から法人向けとして、工場の によるメリットが実に大きかった。注文したカスタム ひとつの空間に複合させたアミューズメント施設へと 品のパソコンをセッティングし、 いざ電源を入れると起 生産現場などのカスタムPCを数多く手がけてきた実 PCが、OSやゲーム等のアプリケーションのインストー このほか、サービス体制も整っている。店舗で復 変身させたのである。こうして誕生した施設の概念を、 動しないのである。予想をはるかに超える不良率に 績があった。このような現場では、堅牢で故障しにく ル、環境設定、 セキュリティポリシーの設定などをす 旧できない故障が発生した場合は、 すぐにロジテック 同社では「複合カフェ」と定義。以後、 この言葉は業 スタッフは悩まされた。人気のインターネットブースが いシステムの構築、故障時の迅速な対応、同一モデ べて済ませた状態で直接店舗に届けられるからだ。 から代替機が届けられる。おかけで、 ブースの稼働ロ 界名に使われるほど広まっていくこととなる。また当時、 稼働しなければ、売り上げに影響が及ぶ。また、障害 ルの長期供給、現場に応じたソフトの導入と環境設 これにより、従来のような本社でのパソコンの荷受け、 スが最小限に抑えられるようになった。 漫画喫茶やネッ トカフェは、 ドリンク代を支払うことでサー 対応に追われるスタッフのコストも膨らむ一方だった。 定といった条件が要求される。ロジテックでは、 これら アルバイトによるソフトのインストールや設定、店舗 このようにカスタムPCの企画から、導入後のサポー ビスを利用するのが一般的であったが、同社は複合 もうひとつの問題は、導入業務の非効率さにあった。 ひとつひとつの要求に顧客単位で対応していたの への再出荷という無駄な手間や輸送コストが一切な トまで一貫したシステムが完成したことで、 ランシステ カフェに時間制やフリードリンクを取り込み、現在の 市販のパソコンの場合、店舗用にアプリケーション である。そしてそれがまさにランシステムが求めてい スタイルを作り上げた。こうして、見事に事業転換に のインストールや環境設定を自前でする必要がある。 た「複合カフェに適したモデルスペック」に対応する 成功し、以来「複合カフェ」のパイオニアとして、常に そのため、 アルバイトを動員して、1か月に150台を超 ものであった。その後、同じようにカスタムPCを販売 えるパソコンをセッティングすることもあった。また、パ する数社のモデル機を試したが、結果的にもっとも ソコンは本社で荷受けし、社内でいったん組み立て、 安定性に優れ、障害の少ないロジテックのカスタム ソフトをインストールしたあと、再び梱包して店舗へ出 PCに採用を決定した。 トップシェアをいく存在となったのである。 業界のパイオニアだからこそ 味わった苦難 くなった。店舗に届いたパソコンはそのままブースに がかかったのでは意味がない。その点、 カスタムPC 望する状態で出荷する「キッティングサービス」にも 設置し、 ケーブルをつなぐだけで利用できる。現在では、 なら製品単価だけでなく、導入、 サポート面のコストま 対応している。 あらかじめ3∼6か月先の出荷予測数をロジテックに で含めたコストバランスの良いオンリーワンのパソコ 伝えておけば、独自仕様のパソコンが指定日に店舗 ンを作ることができる。特にサポート面の人件費は高 に納入されるようになっている。 コストにつながるため、品質の高い部品を使用した ランシステムにとって、 この「キッティングサービス」 しかし、順調な複合カフェ事業も、順調過ぎるがゆ これらの負担も増していった。とにかく運営の効率化 えに、 やがて大きな苦難に遭遇することになる。当初、 と導入コスト削減をはかるために、動作が安定したパ インターネットが利用可能なパソコンを、1店舗あたり ソコンと、 それを効率よく導入・運用できるシステムの 20台ほど設置したのだが、パソコンがある席から順 開発が急務となったのである。 故障の少ないカスタムPCは、非常に大きなメリットが 得られる。 ランシステムでは、将来的に300店舗の複合カフェ を全国に展開する計画がある。そのとき、パソコンの 稼働台数は1万台を大きく超えることになり、 カスタム PCの重要性はさらに高まることになるだろう。 ムでは、複合カフェ事業の1部でしかないインターネッ 今や、多くの家庭にパソコンがあり、 インターネット スペースクリエイト自遊空間のインターネッ トブースの「パソコン」にとらわれる手間とコストを削 を楽しめる環境を持つ時代になった。それでも、 より トブースで使用されているカスタムPCの 減することに成功した。 「おかげさまで、今では新店 高いマシンスペックで最新ゲームを楽しめる場所とし 設置の向きによってCD/DVDが取り出し 展開など、本来の自分の業務に集中できるようにな て、 あるいは、 まだパソコンを持たないお客様の体験 にくくなるのを防ぐため、写真とは上下逆 りました。」と管理部情報システム課の飴野係長は の場所としてインターネットブースに足を運ぶひとは 語る。 多く、稼働率は衰えていない。 現行モデル「RUN-KTAシリーズ」。筐体は、 にしても設置できる独自アイデアのPCケー スを採用している。 荷するため、流通コストもばかにならなかった。 1か月あたりの新規開店の店舗数が増えるほどに、 w q東京都江東区にある 「スペースクリエイト自遊空間 亀戸店」。 れない構造に作り替えた。 ビリヤードクラブから、 新しいビジネスモデル「複合カフェ」へ q 内部パーツの盗難を防ぐため、筐体を簡単に開けら これからも、 お客様に満足のいただけるコンテンツ トラブルが少ない、省スペース、 複合カフェに最適なカスタムPCが完成 カスタムPCのもたらすメリット そして、複合カフェでのPCのあるべき姿 筐体やマウスなど こうして、 ランシステムとロジテックによる複合カフェ のエンブレムが付けられている。 りパフォーマンスの高いカスタムPCの開発を担うロ ジテックの模索は続く。 コスト優先で導入した市販のパソコンも、自社向 「スペースクリエイト自遊空間」 に最適なカスタムPCの開発が始まった。最初に取 の提供を目指すランシステムと、 それに応えるべき、 よ けへのカスタマイズやサポートに思いがけないコスト りかかったのは、放熱性を考慮した壊れにくいパソコ ンの開発だった。筐体内に十分な空間を確保し、 ファ ンを付ければ、放熱性は向上する。 しかし、店舗内の 株式会社ランシステム http://www.runsystem.co.jp/ インターネットブースの面積を抑えるため、パソコンの 筐体もスリムなデザインが求められた。カラーは、汚 れが目立たないようブラックに決定。コストはもちろん、 マシンスペックや動作の安定性にも配慮しつつ、 パー ツをひとつひとつ吟味した。こうして、初期の標準モ デルが完成し、各店舗への導入がはじまった。 しかし、 カスタムPCの開発はこれで終わりではない。 複合カフェ創成期の様々なご苦労や、 自社オリジナルの カスタムPCのモデルについて語られる 沖野取締役(左)と 管理部情報システム課 飴野係長(右) 製品の導入後も、利用者のニーズや運用面の問題 解決のために、 さらに改良が繰り返されてきたのであ Point 設立:1988年 代表取締役:田中千一 全国にいち早く複合カフェ「スペー スクリエイト自遊空間」を展開。現 在では直営・FC店合わせて150を 超え、なおも毎月のように新店を展 開し続けている。他にもTVゲーム ショップ「桃太郎」などを運営。また、 2004年6月には、JASDAQ市場に 上場している。 従来のPCの問題点・不満点 ロジテックのカスタムコントローラ(PC)なら ●熱暴走が発生するなど、インターネットカフェでの運用に耐 えられず、故障が多い。 ●運用条件に応じて、放熱を考慮した構造や、 トラブルを軽減するパー ツの組み合わせをご提案。 ●市販PCでは仕入れ後、周辺機器の増設やソフトのインス トールなどの煩雑な作業が多い。 ●ロジテックの国内工場で、すべての組み込み作業を完了させる「キッ ティングサービス」に対応。 ●ファンがうるさく、拡張性が少ない、またパーツの盗難にも 遭いやすい筐体に不満。 ●ニーズにマッチしたモデルを、変わりゆく現場環境にあわせて改良し ながらご提供可能。 る。利用者からファンの音が気になるという意見があ 8 9 ロジテック カスタムコントロ ーラ 導 入レポ ート 5 小型で愛らしい形状の海洋ロボット「MR-X1」。 この海洋探査機の運用にロジテックの カスタムコントローラが利用されている。 ラックにマウントされた4Uサイズのカスタムコントローラ。 国産パーツを多用した 信頼性の高いパソコンが 次世代の深海探査機をサポート MR-X1のシステムのグラフィカルな運用を支援する。 2004年4月、旧「海洋科学技術センター」は、 「独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)」として 生まれ変わった。独立行政法人海洋研究開発機構では、地球環境変動を解明するために、 さまざまな観測・ 予測研究、技術開発などをおこなっている。その中のひとつとして、 自律航行が可能な無人探査機を研究開発 しており、海洋研究に必要な次世代の海洋探査機として期待されている。現在、 その自律型無人探査機である 陸上でテスト中のMR-X1用船上装置の一部。 カスタムコントローラはこの19インチラックに 海洋ロボット「MR-X1」の運用をサポートするパソコンとして、 ロジテックのカスタムコントローラが利用されている。 マウントされている。 今回は、 なぜロジテックのカスタムコントローラが採用されたのか、 その理由を探ってみる。 日本の海洋研究の中心地である 独立行政法人海洋研究開発機構 7,000mまで潜航できる「かいこう7000」のような無 処理用に使われている。具体的には、 自律航行に必 うに、海底マップにポイントを指定するだけでMR-X1 今後ますます重要度が増す海洋研究 海洋ロボットへの期待は大きい 人探査機がある。無人探査機は、母船とつながった 要なシナリオ入力のほか、MR-X1を運用する前にお に、一般的なタワー型から省スペース向けの小型モ ケーブルから電源の供給と遠隔操作を受ける「ROV こなう動作チェック (プレダイブチェック)、UROVモー デル、 さらには今回のように、19インチラックにマウン 四方を広大な海に囲まれ、 太平洋側には長さ800km、 (Remotely Operated Vehicle)」と、探査機自身 ド時の遠隔操作などである。また、MR-X1を光ファイ トできるモデルまで取り揃えている。使用する各パー 今後、海洋ロボット「MR-X1」は、実用化に向けて が自律航行できるような、使いやすい設計にしたいと 海洋ロボットの性能向上に伴い、 その運用をサポー トするロジテックのカスタムコントローラにも、 より高い のことである。 深さ8,000mにもおよぶ世界有数の海溝である「日 が 電 源を搭 載し、自 律 航 行 が 可 能 な「 A U V バーでつなげた状態であれば、 リアルタイムでモニタ ツにも使用条件やコストに応じたものを選定し、耐久 さらに自律性能を高めていくことになる。吉田研究員 本海溝」を有する海洋国家の日本。日本人にとって (Autonomous Underwater Vehicle)」の2種類に している映像をキャプチャリングしたり、収集データを 性の求められる現場では、信頼性の高い国産品を によると、 まずは運動性能や画像の認識性能の向 その場でグラフィカルに表示することもできる。 多く採用している。また、 自社パーツしか使えないケー 上を目指す。ロボットアームについては、人間が遠隔 地震大国であり、陸上に資源をほとんど持たない スが多い大手メーカーと違い、 ロジテックならメーカー 操作によりマニュアルで制御するのではなく、画面上 日本にとって、地震研究や海洋資源の発掘のため 海はとても身近な存在である。その海を研究するの 分けられる。 「かいこう7000」はROVに該当し、AUV が「独立行政法人海洋研究開発機構」である。現在、 には3,500mまで潜航できる深海巡航探査機「うらし 地球環境、地球内部、海洋生物の研究と、 これらの ま」のほか、試験運用中の海洋ロボット「MR-X1」な 研究を進めるための探査機の技術開発、および地 どがある。 球環境と地球内部の研究に必要な「地球シミュレー 今回取材をした同機構 海洋工学センター 海洋 タ」のハードウェアおよびプログラムの開発・運用を 技術研究開発プログラム 自律型無人探査機技術 選定の制約がほとんどないという点も、顧客の要望 でターゲットを指定すれば、 あとはMR-X1自身が考え に海洋研究の重要度は今後さらに増すばかりである。 に応じたカスタムコントローラ作りにはメリットになる。 てターゲットを捕獲できるまでになることを目標として 将来、MR-X1のような海洋ロボットが何台も深海を 今回、 ロジテックのカスタムコントローラを採用した みは、 このような製品バリエーションの豊富さやカスタ しかし、 ロジテックのカスタムコントローラ事業の強 研究グループは、 このAUVのより高度な運用に向け 理由について、 「19インチラックにマウントできること。 ム性の高さだけではない。顧客の要望と予算に応じ 展に貢献することを目指している。 て、燃料電池などの電源技術、海中での位置の確 そして国産メーカーのマザーボードと電源装置を使 て、 これらのパーツをどのように組み合わせるのがベ 認技術、 自律性を高める運動制御技術など深海探 用していること。」 と自律型無人探査機技術研究グルー ストなのかを提案できるノウハウを持っていることだ。 プでMR-X1の開発を担当する吉田研究員は話す。 20年以上、パソコン周辺機器を開発してきた経験に 査機を複数保有している。6,500mまで潜航できる「し 査機の要素技術を研究している。そして、試験運用 んかい6500」のような有人潜水調査船のほかに、 中の海洋ロボット「MR-X1」の船上装置の一部とし てロジテックのカスタムコントローラが利用されている。 与えられたシナリオで海洋を潜航できる 自律型の海洋ロボット「MR-X1」 海洋ロボット「MR-X1」は、全長2.5m×幅0.8m 独立行政法人海洋研究開発機構 探査機の潜航中に、船上パソコンにトラブルがあり、 クおよびI/Oデバイス分野のノウハウも充実し、 サポー 母船側で捕捉できなくなる恐れがある。これを防ぐた トの幅も広がっている。 さらに、 ロジテックは、長野県伊那市に自社工場を るが、パソコン自体の信頼性が低く、 トラブルが頻繁 持っており、 カスタムコントローラはここで高い品質管 に発生するようであれば使用に不安がある。 理のもと、1台ずつていねいに組み立てられている。 トラブルを減らすために信頼性の高いパーツを使用 の試験設備を自社工場内に用意し、各種評価や試 のAUVである。MR-X1自身に搭載されたコンピュー している製品を選定することになった。船上で機器を 験を必要に応じておこなうことが可能で、 コンシュー タにプログラムされた「シナリオ」による自律航行と、 使用する場合、船舶のエンジンによる微振動が常に マ市場よりも高い品質を求められる場合でも、顧客 音響による遠隔操作のためのシステムを開発・試験 装置に伝わり、機器に影響を与える。品質が悪いパー が十分に満足のいく製品を供給できる体制が整っ ている。 中である。また、支援母船とつながった光ファイバー ツだと基板のハンダなどが知らぬ間に外れる可能性 もある。また、海上で使用するため作業室内のコンテ おもな役割は、海底の地形や組成の調査、水温・塩 ナに装置が設置されているとはいえ、塩分の影響を 多少なりとも受けることも考えられる。品質の高いパー ツを使うことで、 トラブルの回数を減らすことは運用面 ムを搭載しているので、狭い範囲で小回りのきいた では重要だ。こうして、19インチラックにマウント可能 http://www.jamstec.go.jp/ 運用を実現できる。さらに、 ロボットアームを取り付け であり、国産メーカーのマザーボードや電源装置が使 支援母船「よこすか」 音響遠隔モード 船上から音波によりMR-X1を リモートコントロールする。 母船とMR-X1が光ファイバー でつながった状態で、船上から リモートコントロールする。 Japan Marine Science & Technology Center JAMSTEC M R-X1 Marine Robot Japan Marinee & r Sciency Cente log hno Tec JAMST MR -X EC 1 Marine Robot 自律航行モード あらかじめシナリオを入力して おくことで、MR-X1に搭載された コンピュータにより自律航行する。 Japan Marine Science & Technolog y Center JAMSTEC MR-X1 従来のPCの問題点・不満点 ロジテックのカスタムコントローラなら ●19インチラックマウントに対応した筐体を持つPCがほとん ど見あたらない。 ●19インチラックマウントタイプをはじめ、希望に応じた筐体のPCを 提供可能。 長年のノウハウが、あらゆる条件に 見合ったカスタムコントローラを作り出す ●パーツの信頼性が低く、現場での過酷な条件に耐えられな い不安がある。 ●国産マザーボードや、国産の電源装置など信頼性の高いパーツを使 用可能。 運用時はコンテナに収容された状態で支援母船「よ ロジテックでは、今回のような過酷な環境でもパソ こすか」に搭載される。カスタムPCはMR-X1に必要 コンが使えるように、標準モデルをベースに顧客の ●信頼性の高い部品や機器を、ひとつひとつ細かく選定でき ない。 ●お客様の希望に応じて、信頼性の高い部品や機器を細かく選定 可能。 な情報の入力やデータ表示のための専用ソフトの 要望に応じたカスタマイズに対応している。筐体は、 ることも可能で、岩石や生物などの試料の採取もで 用されているロジテックのカスタムコントローラが選 きるようになる。将来的には半自律のロボットアーム ばれたのである。 を開発することで測定機器の設置など、深海での作 吉田 弘研究員 MR-X1の運用モード(イメージ図) Marine Robot Point 分濃度・CO2含有量などの化学分析、生物調査等 を考えている。小型なうえに高度な姿勢制御システ とが期待されるに違いない。 また、恒温恒湿槽、振動試験装置、落下試験機など ×高さ1.2m、重さ800kg、潜航時間15時間の小型 で遠隔操作(UROVモード) もできる。実運用時の 動き回り、 ロボットアームを使って自由に作業するこ 例えばシナリオ入力の場合、 自動車のカーナビのよ UROVモード めに緊急用のバックアップシステムが用意されてい そこで今回は、 ラックマウントタイプであること以外に、 いる。また、 マンマシン・インターフェイスについては、 加え、 エレコムグループの一員となったことで、 ネットワー 再起動に時間がかかると、 その間に探査機の位置を 設立:1971年10月 (海洋科学技術センターとして設立) 2004年4月1日、 「独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)」 として新しく発足した。神奈川県横須賀市に本部を置き、海洋 に関するさまざまな研究や技術開発をおこなっている。四方を 海に囲まれた日本にとって非常に重要な研究機関となっている。 独立行政法人海洋研究開発機構 の本部内にある海洋工学センター 海洋技術研究開発プログラム 自律型無人探査機技術研究 グループで自律型の無人探査機 (AUV)の本格的な運用に向けた 技術研究をされている 信頼性が求められることになるだろう。 19インチラックマウント、信頼性と品質で ロジテックのカスタムコントローラが選ばれた おこなっており、 こうした研究開発を通して人類の発 同機構は、海洋の調査研究のために潜水船や探 10 現場の状況に合わせて最適なものを提供できるよう 業ロボットとしての役割も期待されている。 ロジテックのカスタムコントローラは、MR-X1の船 上装置の一部として19インチラックにマウントされ、 11 ロジテックのカスタムコントローラは ロジテックのカスタムコントローラなら 国内の自社工場で 一貫生産されています! さまざまな現場の条件にあわせた 最適なコントローラを提供できます! 1台からカスタムコントローラをご提供可能な「見積プログラム(裏表紙参照)」では対応できな い場合でも、 ご要望に応じて、お客様の条件に最適なオリジナルのコントローラをご提供できます。 ロジテック 伊那工場 東に南アルプス、西に中央アルプスという二 つのアルプスに抱かれた長野県伊那市は、電 気、精密、機械などの製造業が発展し、国内 有数の電子産業エリアを目指す伊那テクノバ レー圏域の中核都市です。ロジテックは1983 年以来、約25年ものあいだ、この地で「もの づくり」を続けています。 カスタムコントローラの企画・検討から生産までの作業は、長野県伊 那市にあるロジテックの自社工場で一貫しておこなわれています。ま 電源ユニット 安心感のある国内メーカー製や高性能なマザーボード 安定感や信頼感がある国内メーカー製 リコー社製など国内設計、国内生産のマザーボードや、 インテル社純正でIntel ○R 国内の電源ユニットメーカーとして有名なニプロン社製など、安定感と信頼 CoreTM 2 Duo対応マザーボードなど豊富なラインアップをご用意しています。 性がある電源ユニットを用意しています。 長期供給可能なマザーボード 使用目的に適応したパーツを選択可能 発売から最低でも1年、長いものでは3年の長期供給が可能なマザーボードをご用 長時間の連続運用や、頻繁に電源を 意していますので、継続的な導入や販売が必要な場合でも、安心してご使用いただ オン/オフするなど、 ビジネスシーンでは、 けます。 電源ユニットもさまざまな環境の影響を カスタムコントーラに関する知識が豊富な担当営業が、 お客様からヒアリング PCIバスを多スロット搭載も可能 た電源ユニットをご提供します。 した内容を開発チームに報告。開発スタッフがさまざまな角度から仕様を検 PCIバスが多数必要な場合や、ISAバスが必要な場 知識や経験が豊富なスタッフによる企画・提案 国内で企画から生産・試験まで実施し、 安心をお届けします! マザーボード 受けます。ご使用になる環境を考慮し 討し、 お客様のご要望に最適なカスタムコントローラをスピーディにご提案し 合でも、多スロット搭載のマザーボードを使用したり、 ます。 バックプレーンボードと組み合わたりできます。 OS R Windows○ R Windows○ 2000/NT 4.0などの旧OSをプリインストール可能 た、安定感や耐久性が求められるカスタムコントローラに対する、 さ 2000などの旧OSにも対応 旧OSでも安定した動作が可能なマザーボードをご提 まざまな検査や、現場の環境条件に応じた試験を、自社および協力 弊社はマイクロソフト社とEMBEDDED SYSTEMに関する契約を結んでお R 2000やNT 4.0といった旧 供可能です。Windows○ 施設にて実施しています。一連の作業を一貫して国内でおこなうこ OSでしか動作しない拡張ボードやソフトウェアを継続 とで、ロジテックでは、お客様からのニーズにスピーディに対応し、信 してご使用いただけます。 R 2000/NT 4.0といった旧OSを、現在でもプリインストールして り、Windows○ 条件にあわせて多彩な組み合わせ でマザーボードをご提供します。 供給可能です。旧OS対応のマザーボードと組み合わせることで、古いOSで しか動作しない、拡張ボードやソフトウェアを継続してご使用いただけます。 頼のおける、品質の高い製品をお届けできるように心がけています。 周辺機器メーカーとして20年を超える弊社の実績とノウハウを基に、技術を持った開発スタッフがお 客様のご要望を応えるモデルをご提案します。 国内工場で1台ずつ手作業で組み立て 信頼性を高める試験・検査を実施 筐 体 周辺機器および関連製品 タワー型、スリムタイプ、小型ボックス型などの さまざまなスタンドアローンタイプ 多彩な周辺機器を選択可能 標準的なミドルタワーサイズから、拡張性を備え 機器を弊社の幅広いラインアップから選択可能です。 各種ストレージをはじめ、 コントローラに内蔵する周辺 使用環境を考慮し、 さまざまな試験や検査を実施。法人ニーズの過酷な条 ながら省スペースを実現するスリムタイプ、狭い 法人ニーズに最適な保護フィルタ付き液晶モニタなど、 性の高い周辺機器やパーツを調達し、伊那工場の生産ラインで、1台ずつ 件に耐える信頼性の高い製品をお届けします。納入後は改善・改良のため スペースでも使用できる小型ボックス型など幅 外付けの周辺機器も多数ご用意しています。また、 グ 丁寧に生産します。 の検証・調査にも対応しています。 日本国内はもちろん世界中から、使用する現場環境に最適と思われる、信頼 広いデスクトップ型のケースを用意しています。 ループ会社である「エレコム」製のキーボードやマウス などの入力機器、19インチラックなどのファニチャも選 19インチラックマウント仕様 各種コントローラなどシステム用に19インチラックマウント用ケー 択いただけます。 スをご用意。高さも各種取り揃えています。 カスタムPCは、 お客様ごとの仕様に基づき1台ずつ、手作業で組み立て、 さらに出荷検査をおこなっ ています。 左:さまざまな条件による耐久テストを実施できる恒温恒湿槽。 右:振動試験装置により、振動による故障等を試験します。 Intel○R CoreTM 2 Duoなど 高性能CPU対応モデル 幅240×奥行220×高さ72mm、 容積3.8L(リットル)の超ミニサイズの筐体を使用! システム組み込み 機器の取り付け、ソフトのインストールなどに対応 既存の筐体を使わず、お客様の お客様が製造された拡張ボードをあらかじめ取り付けたり、HDDにOS、 デザインしたユニットやシステムへ アプリケーション、 ドライバなどをインストールしたり、 さらには環境設定ま の組み込みなど、 ご要望に応じた で済ませて弊社工場から出荷することもできる「キッティングサービス」 設計・製造にも対応しています。 に対応。お客様の手間を省くことができます。 スリムなボディに高性能CPUや 2台の3.5インチHDユニットを搭載可能 長期供給マザーボード+Intel○R CoreTM 2 Duoを 搭載可能なラックマウントモデル ロジテックの カスタムコントローラ モ デ ル 例 カスタムベースとなる標準的な モデル例をご紹介します。 12 LC-92R14モデル LB-FK2モデル LC-74T13 モデル ●2010年3月まで生産予定の長期供給モデル ●国産リコー社製マザーボードを使用 R CoreTM 2 Duo プロセッサーなど最新の ●Intel○ CPUに対応 ●国産ニプロン社製の長寿命電源(高信頼性 部品採用) を標準で搭載 ●コンパクトな筐体を採用した デスクトップモデル ●HDDをCompactFlashに置 き換え可能 ●CD-ROMをDVD-ROM、CD-R/RWに置き換え可能 ●シリアルポート (COM) を2ポート装備 ●幅136X奥行380X高さ329mmのスリム な筐体を採用 ●2台の3.5インチHDユニットを搭載可能で、 各種バックアップ、 リカバリシステムを搭 載可能 R TM ○ ●Intel Core 2 Duoプロセッサーを搭 載可能 LR-31R14 モデル ●長期供給で安心のリコー社製マザーボードを供給可能 R CoreTM 2 Duoプロセッサーを搭載可能 ●Intel○ ●国産ニプロン社製の長寿命電源(高信頼性部品採用) を標準で搭載 シリアル(COM)ポート×2ポートを標準搭載 ●Gigabit Ethernet×1ポート、 もっと詳しく!はWebサイトへ ロジテックのWebサイトでは、 カスタムコントロー ラの標準モデルをご紹介しています。また、 あ らゆる搭載パーツをカスタムできる見積プロ グラムもご用意しています。 トップページのバナーをクリック! 13 「ロジテックのカスタムコントローラ ならできる」4つのポイント! ! 1 POINT 2 POINT 信頼性の高いモデルをご提供 工場などで使用されるPCは、安定性・信頼性が特に重視されます。 長期供給可能なマザーボードをご提供 マザーボードやチップセット、搭載バスなどのモデルチェンジの激しい 4 POINT キッティングサービスをご提供 市販のPCは標準仕様で販売されているため、お客様が使用する境 きめ細かなサービスをご提供 大手PCメーカーでは対応できないご要望も、弊社にご相談ください。 安価なパソコンを導入することでイニシャルコストを抑えることができて 市販PCでは、多額の予算をかけて開発した自社オリジナルのハード にあわせるために、周辺機器やソフト、 ドライバ設定などの導入作業が 国内外を問わず各種パーツメーカー様とのつながり、機器の相性など、 も、故障続きでランニングコストがかかったり、生産ラインが停止して機 やソフトを、安定的に供給するには不安があります。ロジテックでは、旧 必要になります。お客様自身の手で導入作業を大量のPCに実行す 弊社の二十数年の長い経験とノウハウを活かし、 きめ細やかに対応 会損失が発生したのでは意味があり 世代、旧規格に対応したマザーボードの供給にも対応。ISAバス搭載 るのは、 たいへんな手間です。そこでこれらの作業を弊社の工場で済 いたします。また、国内自社工場では各種試験をはじめ、 ご希望により、 モデルやPCIバス拡張カード6枚搭載可能、 ませて出荷する「キッティングサービス」 お客様のシステムに組み込んだ状態 ランニング面の双方からコストを検証し、 1∼3年間の長期供給が可能なモデルなど をご提供しています。お客様は導入時 での動作試験も可能です。また、保守・ 信頼性を重視したパーツをできるだけ があります。これらをうまく利用することで、頻 にケーブル類を接続するだけで、すぐ 修理サービスの体制についても、お ません。ロジテックでは、 イニシャル面、 取り入れたコントローラをご提案いた 繁な仕様変更のコストを削減でき、次期モデ にご使用になれるところまで設定する 客様のご要望にあった体制をご相談 します。 ルの開発に費用や時間を集中できます。 ことが可能です。 させていただきます。 事例 ISAバスボードにも対応 1 検査機器メーカー A社様の場合 国内メーカーのマザーボードやパーツを使用し、 国内で組み立てた信頼性の高い製品をご提供 事例 2 アミューズメント機器メーカー B社様の場合 ISAバスなど従来仕様のモデルにより、 ハードやソフトの更新コストを減らす 事例 3 医療系機器メーカー C社様の場合 自社内での非効率的な作業をなくした 理想的なアウトソーシング 事例 4 ソリューションメーカー D社様の場合 理想的なカスタムコントローラの製造だけでなく、 管理体制を含めたきめ細かなサービス 検査機器メーカーのA社様では、市販のPCを組み込んだ「画像による アミューズメント機器メーカー 医療系機器メーカーのC社様は、 自社で製造販売している梱包装置を、 ソリューションメーカーのD社様は、万一のHDDトラブル発生時に、PC 検査システム」を販売していましたが、過酷な動作条件を考慮していない のB社様では、店舗の遊技機を その制御と各種情報管理用の機能を持ったPCとのセットで販売されてい が使用できない「ダウンタイム」をゼロに近づける理想的なシステムを持つ 市販PCでは導入してすぐに、電源が入らない、熱暴走するなどのトラブル オンラインで結んで情報を集中 ます。PCは自前で調達した市販品に、 自社製の制御用PCIバス拡張ボー PCの導入を考えておられました。相談を受けた弊社では、高機能のバック が続出。1年もすると故障で動作しなくなるPCもありました。その都度、納 管理する情報システムを構築し、 ドとソフトを以下の手順で、 自社内で組み込んでおられました。 アップソフトを使用して、OSを含めHDDの内容をもう1台の「待機HDD」 入先に出向いてPCを交換する必要があり、 メンテナンス費用の増大が大 システムとして販売しておられま ①新品のPCの梱包を開ける。 にミラーリングし、HDD故障時には、 ロックを外せば、PCのフロントから簡 きな問題となっていました。また、短期間でモデルチェンジする市販PCでは、 す。このシステムは、PCに取り ②筐体を開けて自社製の拡張ボードを取り付ける。 単に「待機HDD」と交換でき、 より迅速に業務を再開できる「スリムタワー P Cの仕 様 変 更にあわせて、A 社 様の開 発したプログラムやハード 付けられたISAバス仕様の拡張 ③OSをアップデートして最新版にする。 タイプ」のモデルをご提案。さらに問題点として、①導入時にソフトのイン ウェアにも変更が必要になり、開発コストや検証コストなど余分なコストが ボードとWindows○R NTで動作 ④自社製ソフトウェアをインストールする。 ストールや設定に手間がかかる。②導入時期で仕様が異なり、 トラブルの 増える一方で、市販PCにコストメリットがないことがわかってきました。 するソフトウェアによって運用さ よい案はないかと、 ご相談を受けた弊社では、A社様から前述の問題点 や不満をお聞きし、検査機器という信頼性が求められる製品にふさわしい 導入当時のISAバス搭載のリコー社製マザーボード。 現在はバックプレーンボードなどで、PCIバスの多ス ロットやISAバスに対応可能。 ⑤プリンタドライバ等のソフトウェアをインストールする。 対策に時間がかかる。③液晶モニタの画面にキズが付きやすい、 という点 れています。しかし、現行のPC ⑥PCを元の梱包に戻す。 をお聞きしました。 はISAバスがなくなり、Windows○R NTも動作対象外であり、現行のPCに C社様では、 この非効率で手間のかかる作業の解決策はないかと調べ そこで弊社は、①弊社でソフトのインストールや設定し出荷、 あとは個人 カスタムコントローラをご提案いたしました。動作の安定感を増すために、 対応するには、PCIバス対応の拡張ボードの開発や、新OSで動作するよ ているうちに、Webで弊社の「カスタムコントローラ」を知り、 ご相談いただ 情報の入力だけで使用できる「キッティングサービス」のご提供。②最低1 国内有名メーカーの長寿命電源装置や、 インテル社製純正マザーボード うにプログラムを修正する必要があります。それには多くの時間とコストが きました。そこで、①∼⑥の作業を弊社工場で済ませて出荷する「キッティ 年間は同モデルを提供し、 リビジョン管理を実施。③保護フィルタ付きの を採用。製品設計に影響するようなパーツについては1年間以上の部品 かかるうえ、新規格やOSに常に対応していたのでは、頻繁に開発やプロ ングサービス」をご提案。また、 マザーボード等の仕様変更に伴うC社様製 液晶モニタのご提供。という内容をご提案し、採用いただきました。また、 供給を保証することで、仕様変更によるコストを抑えています。 グラムを修正する必要があり、社内で大きな問題となっていました。 のハードおよびソフトのトラブルに不安を持っている点もお聞きし、 長期に渡っ 故障時には代替品をすぐに弊社から発送し、故障品を返送してもらう保守 さらに、 メンテナンス性を考慮して、大型検査機用には19インチラックに そのお話をお聞きした弊社では、ISAバスを搭載し、Windows○R NTの使 て同じマザーボードが供給可能であることもお伝えしました。現状のままよ サービスにもご利用いただき、市販PCでは実現できなかったD社様オリジ マウントできるモデルをご提案。4Uタイプで大型ファンと防塵フィルタを装 用が可能で、安定感のあるチップセットを使用した国内メーカー製マザーボー りも、弊社のサービスを利用するほ ナルのPCと管理体制を 備し、過酷な環境でも安定した動作を実現します。カスタムコントローラの ド搭載モデルの供給を最低3年間保証するご提案をしました。マシンスペッ うがメリット大きいとのご判断から、 作り上げられました。 導入により、市販PCよりもトータルコストが抑えられたと、A社様には、 たい クこそ最新モデルに比べて劣りますが、高い信頼性のもと、現行システム 弊社製品をご採用いただきました。 このような弊社の細か へんご満足いただいております。 をあと3年間使えるようになり、余分なコストを抑え、次期システムの開発に 今では弊社に必要な台数と希望 な提案とサービスはご好 電源装置で国産ニプロン社製の電源 ユニットを使用 費用や人材を集中できるとご好評をいただいております。 納期をお知らせいただくだけで、C 評をいただき、 このタイプ また、市販のPCでは初期不良が多く、修理・交換に手間がかかるという 社様向け仕様のカスタムコントロー のクライアントPCは、同 問題もあったようです。この点についても、弊社は国内に自社工場を持ち、 ラをお届できる仕組みになっており、 様のご要望を持つ多数 高い品質管理体制のもとでカスタムPCを1台ずつ製造することで、初期 国内自社工場のカスタムコントローラ生産ライン 14 3 POINT 不良率を大幅に減らすことに成功しています。 ハードはもちろん、OSやドライバ、 ソフト等をイ ンストールし、環境設定までして出荷可能 たいへんご満足いただいております。 ロジテックのカスタムコントローラを導入すると・・・ HDD交換システムにより 短時間でシステム復旧が可能に! の企業様でご利用いた だいております。 ロジテックのカスタムコントローラを導入すると・・・ ロジテックのカスタムコントローラを導入すると・・・ ●長期間の連続運用にも耐えられるように作られた国内メーカー 製の電源装置を採用。 ●PCIバスの多スロットや、ISAバス対応についても、 マザーボー ド単体だけでなくオプションボードとの組み合わせで対応。 ●排熱効果の高い筐体と、信頼性・静音性の高い放熱ファンを 採用。 ●Windows○R 2000/NT 4.0に対応するモデルをご提供。 ●OSのアップデートやご指定のソフト、 ドライバのインストール、 環境設定などを作業済みで出荷。 ●同じ仕様のモデルの供給を最低1年間保証。 ●旧OSなどで安定感のマザーボードについても、発売から1年以 上の長期供給可能なモデルをご用意。 ●上記の作業がすべて終わった状態で梱包。お客様はケーブル をつなぐだけで使用可能。 ●1年以上の同一モデルのご提供やリビジョン管理。 ●信頼性の高い部品を採用し、国内自社工場の高い品質管理 体制のもとで組み立て。 ●国内自社工場で組み立て、充実した品質管理体制による初 期不良の少ないモデルをご提供。 ●すべての作業は徹底的な品質管理のもとでロジテックの国内 工場で実施。 ●別途契約で、パソコンの故障時に代替品を発送可能な保守 サービスに対応。 ●ご提供いただいた拡張ボードを弊社工場で組み込み。 ロジテックのカスタムコントローラを導入すると・・・ ●特殊なオリジナルシステムを搭載したモデルにも、 きめ細やか に対応。 ●必要なソフトのインストールや設定を完了した状態で弊社より 出荷。 15
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