変わらぬもの、変わってゆくもの。 - 京屋染物店

昭和初期の店頭。電話番号は
一六一番「いろいちばん」
工場で幕を染めている様子。当時は天
気のいい日に屋外で染色していました。
昭和中期に改築された店舗。ゆかたやのれんなど
の印染を主に扱うようになりました。
一関市の夏まつり。地域のお祭りには今も昔も染
め物が華を添えています。
屋染物店は、昔ながらの伝統的な染物
から、最新の技術を取り入れた染色ま
で行える染工場です。染物を通じて、
日
本の良さを感じて頂くとともに、伝統文化の伝承
と染物の新たな可能性の創出に貢献できる「染
物屋」を目指しています。
お客様と私たち職人が共に感動できる「モノづ
くり」。お納めした商品がダイレクトに評価される、
そのことが私たちの喜びであり、モノづくりの醍醐
味であると言えるでしょう。
お客様の「ありがとう」に出会うため、
これから
も精進を続けてまいります。
変わらぬもの、
変わってゆくもの。
至 盛岡▶
警察
磐井川
http://www.kyo-ya.net/
[email protected]
Tel.0191-23-5161/Fax.0191-23-3660
岩手県一関市大手町 7-28
文化
センター
一ノ関駅
市役所
トップ
ウェルネス
ふわふわスタイ△
◁てぬぐいバッグ
国道4号線
ベリーノ
▽やわらかチューリップハット
てぬぐいハンカチ▷
◁デジカメ・
スマホケース
着 物 、半 纏 、浴 衣 、手 拭 な ど
に用いられる生地は、すべて
小 巾︵ こはば ︶の 反 物 。昔 か
ら日本人は小巾の布を織り、
染め上げ、衣類や小物を縫っ
て 日 常 生 活 の 中 で 使って き
ました。小巾の反物文化の中
で 培 わ れ た 、伝 統 工 芸 の 染
物 を 現 代の生 活の中に活か
したい。染物に携わるものと
し て 、木 綿 の 心 地 よ さ と 染
めの風合いを伝えたい。皆様
の近 くに﹁こはば﹂を 寄り添
わせて頂ければ幸いです。
◀仙台 至
大正八年創業
染物屋のオリジナルブランド。
創業者蜂谷松寿。十五歳で京都に修行に行き、
二十五歳で開業しました。
てぬぐいの吸水性や肌ざわりといっ
たよさは、
ハンカチやスタイ、帽子な
どに最適。
「こはば」のためにデザ
インされたてぬぐいと、伝 統 柄の
マッチングもお楽しみください。
お取扱い商品▷
【半纏】神輿半纏、
よさこい装束、山車半纏、太鼓半纏、消防半纏、
イベント半纏 など【浴衣】
ホテル旅館用浴衣、舞踊浴衣 など【手ぬ
ぐい】神輿会手拭、舞踊手拭、記念手拭 など【のれん】内のれん、外のれん、
日除けのれん など【旗】校旗、
クラブ旗、社旗、安全旗、大漁旗、
よさこい旗
など【のぼり】販促のぼり、神社奉納のぼり など【幕】横断幕、懸垂幕、舞台幕、神楽幕、紋幕、紅白幕 など【風呂敷】記念風呂敷 など【プリント】Tシャ
ツ、
トレーナー、
キャップ、
ジャンパー、作業服、白衣、
エプロン、
タオル、ハンカチ など【その他】
ダボシャツ、鯉口シャツ、提灯、
オリジナル祭り用品 など
染めから縫製まで自社で行って
おりますのでオリジナル品製作
の際はお気軽にお問合せ下さい。
藍染 あいぞめ
よさこいには欠かせない旗も染物屋の仕事のひとつ。
イベント後にお客様からいただく写真もまた嬉しいのです。
1
【絵場】下絵を描
き、型付け用の型
を作 成 。生 地 に
直 接 下 絵を描く
場合もあります。
2
布に防染糊などで印や柄をつけて藍甕で染め抜く技法です。筒で防染糊
を塗り、模様をつける方法や、型紙を使って型付けする方法があります。
【糊置】防染糊の生地への食い込みをよくするため、
型付けをしたあと生地の裏から水をまわし、包丁で
ひっかくことで糊を生地に食い込ませます。糊の表面
にはオガ屑をかけて乾燥。
オガ屑を使用するのは糊が
他へ付くのを防ぎ表面を保護する理由からです。▼
3
引染 ひきぞめ
1
2
6
5
【酸通し】染め終えた反物の灰汁を抜くため、酢酸など
の酸に通してから真水につけ、
防染糊をふやかします。
【色の固着】染め生地が乾
いたら、色固着のためアル
カリ液を刷毛で塗ります。
3
【色差し】糊が乾いた後、刷毛
で色を差していきます。色差し
の順番はなるべく薄い色から
染め始め、
だんだんと濃い色を
染めていきます。
グラデーション
部分は薄い色を染め、乾く前に
濃い色を乗せることできれいな
ぼかしが生まれます。◀▶
5
手捺染 てなっせん
1
3
4
【水洗、乾燥】
ぬるま湯に一晩浸けて糊を溶かします。
ブラ
シなどでこすりながら流水で完全に糊を落とし、乾燥させ
ます。糊のあった部分は白いラインが浮かびあがります。
こうして染められた
染め型を使用し、染料を乗せてゆく染色技法。
反物からは半纏やてぬぐいなど、
さまざまな製品が生まれます。
2
【下絵の作成】
デザインを作成し、原
寸大版下を作ります。
【型紙の作成】
カッティングプロッターで版下図を描き、
そ
のあと型紙をカットします。不要な部分を抜き取ります。▶
【型紙の貼付け】版下図の
通りに、型紙を紗張りした型
枠に貼り付けます。
小庭事 しみずさわ様
つなぎ温泉 四季亭様
【染め】捺染台に晒生
地を貼り付けます。型
枠 に 染 料を流し、ス
キージ
(木のヘラ)
を使
い染めていきます。▶
6
【色の固着】乾いた生地
は高温になる窯に入れ、
色固着をします。
その土地土地に伝わるお神楽や郷土
芸能で使われる衣装も、染物屋の技
術とノウハウで作成いたします。復刻
や更新のご相談も承ります。
【 乾燥 】張手で反物を
引っ張り、伸子で巾を出
して乾燥させます。
一枚一枚手作業なので仕上りまでの日数がかかりますが、刷毛を使用した染色
は色に深みがあり、ぼかしがきれいに表現できます。
【糊置】型を使って糊を置いたり、筒
を使い、防染糊を置いていきます。
4
7
【水元】ふやけた防染糊を箒を使って
落とします。表面に乗っている藍をこす
り落とさないよう注意して作業します。
【下絵】下絵を描き、型付け用の型を
作成。生地に直接下絵を描く場合も
あります。
東京で修行していた時も職人の礼装と
して着ていた半纏。花巻市東和町で開
業するにあたり、仕事着の半纏を製作し
たいと考え、店舗に足を運んでくださった
のがきっかけでした。師 匠から頂いた
という字を大紋に使い、修行の頃
「庭」
の気持ちを忘れないよう思いを込めたオ
リジナル半纏が完成しました。
『四季亭』
は御所湖のほとりにある、
数奇
屋造りの純和風旅館。スタッフが半纏を
着ているとお客様にとっても認識しやす
く、声をかけやすいそうです。四季亭の紋
を入れた半纏には、
普段の業務でも邪魔
にならないよう硬すぎず脱ぎ着しやすい
生地を使用するなど、
様々な工夫が。
【染め出し】藍甕の中はアルカリ性
の還元状態にあり、漬け込んだあ
と引き上げられた反物が空気に触
れて酸化することで藍が繊維に染
め付きます。▲
7
5
︻ 乾 燥 ︼染めた反 物は1反ご
とに作業室内で干します。▶
半纏製作のお礼で大槌の虎舞が店の前へ。
語り尽くせない思いで、握手を交わします。
半纏の数だけ、
物語があります。
震災後、復興を目指す気仙沼の豆腐屋
さんへ半纏とのぼりを届けました。
染めあげられた藍染
めの反物。半纏も浴衣も
バッグも、
もとはこのような一枚の
布なのです。
海 外からのゲストに、オリジ
ナル浴 衣 を 差し 上 げてお迎
え。日本ならではのおもてな
しと評判だったそうです。
Tシャツがみんな を
繋ぐ象徴に。
雪駄の鼻緒もお好きな柄を選んでつくる
ことが出来ます。
ささやかな贅沢です。
手ぬぐいで作ったマフ
ラーは、和テイストとカ
ジュアルらしさのバラン
スが絶妙。隠れたヒット
商品となっています。
4
木材会社さんの社長さんが、
お納めした半纏を着て木へ
の想いを静かに語ってくださいました。先代から受け継が
れて来た屋号が入った半纏を羽織ると、日本の伝統と背
負った看板の大きさを意識して身が引き締まる思いがす
るとのこと。
着てくれる人が袖を通して初めて、
祭りを彩る半纏が完成します。
町が好き、
人が好き、
染めが好き。
【呉入れ】綿素材は染まり
にくいので、大豆のタンパ
ク質をつけ藍の染め付き
をよくします。型付け藍染
では濃い藍色にするため
に、墨を混ぜ合わせた呉
汁で下染めをします。▲
【水洗】色固着した反物は、余分な
染料を洗い流すため水洗い、湯洗
い、
石鹸処理などをおこないます。
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染め、
いろいろ。
【 乾燥 】張手で反
物を引っ張り、乾
燥させます。