平成 24 年7月5日 平成 24 年度水稲生育定期調査結果 №4 (7月5日生育調査結果) 岩手県農業研究センター 技術部 作物研究室・県北研究所 作物研究室 (技術部)TEL:0197-68-4417、FAX:0197-71-1083(県北研究所)TEL:0195-47-1074、FAX:0195-49-3011 1 気象経過・ 気象経過・県北、 県北、県南共通 6月第6半旬から7月第1半旬にかけては平年よりも気温が高かった。また、この期 間は日照時間も平年より多かったが、降水量が少なかった。 2 生育概況 (1)農業研究センター(北上) 「ひとめぼれ」、「あきたこまち」の草丈は平年よりも短いが、茎数と葉齢は概ね平 年並である。葉色は平年より若干濃い。分げつの発生はほぼ終了したと思われる。な お、5月上旬に移植したものも概ね同様の生育状況である。ただし、5月下旬に移植 したものは、草丈が短く、茎数も少なめである。 (2)県北農業研究所(軽米) 「いわてっこ」、「かけはし」ともに草丈は平年より短いが、茎数は前回調査(6月 25 日)から急激に増加し、平年並となった。葉齢は平年より 0.5 葉程度下回っている が、葉色は概ね平年並である。 ひとめぼれ 図1 農業研究センター(北上)作況調査ほ場の7月4日の生育状況 いわてっこ 図2 あきたこまち かけはし 県北農業研究所(軽米)作況調査ほ場の7月5日の生育状況 表1 生育調査結果(7月5日現在) 農業研究センター(北上) 県北農業研究所(軽米) ひとめぼれ あきたこまち いわてっこ かけはし 本年 43.2 44.0 39.0 39.8 平年(過去5ヵ年) 50.2 51.3 47.4 49.1 (cm) 平年差 -7.0 -7.3 -8.4 -9.3 49.2 49.7 47.3 48.8 参考(過去 10 ヶ年) 本年 625 694 724 696 平年(過去5ヵ年) 637 605 720 706 (本/㎡) 平年比 98% 115% 101% 99% 620 568 738 699 参考(過去 10 ヶ年) 本年 9.5 9.6 8.6 9.1 平年(過去5ヵ年) 9.7 9.9 9.2 9.5 (葉) 平年差 -0.2 -0.3 -0.6 -0.4 9.6 9.7 9.2 9.5 参考(過去 10 ヶ年) 調査項目 単位 草丈 茎数 葉齢 年次 本年 平年(過去5ヵ年) (SPAD 値) 平年差 参考(過去 10 ヶ年) 葉色 41.6 40.2 1.4 41.4 ひとめぼれ 90 H24 平年(過去5年平均) H23 80 70 70 草 丈 50 28. 1 36.3 40 30 22 .9 10 6/ 5 6/15 6/25 6/30 7/ 5 7/10 7/15 7/25 稈長 6/ 5 6/15 6/25 6/30 7/ 5 7/10 7/15 7/25 稈長 草丈の推移(左側から、北上「ひとめぼれ」、軽米「いわてっこ」) ひとめぼれ いわてっこ 700 700 625 600 600 477 500 茎 数 536 300 本/㎡ 本/㎡ 300 200 99 300 200 100 H24 平年(過去5年平均) H23 95 数 穂 7/ 25 7/ 15 数 穂 7/ 25 7/ 15 5 7/ 10 7/ 6/ 30 6/ 25 5 6/ 15 6/ 44 0 282 0 0 図4 400 5 6/ 15 100 H24 平年(過去5年平均) H23 531 500 6/ 400 72 4 800 800 5 7/ 10 図3 34 .9 3 4.8 20 25. 1 10 3 9.0 29 .3 7/ 20 50 6/ 30 30 cm 43.2 40. 9 60 6/ 25 40 H24 平年(過去5年平均) H23 80 60 茎 数 40.6 40.7 -0.1 39.6 100 90 cm 42.1 41.0 1.1 39.6 いわてっこ 100 草 丈 45.1 41.4 3.7 43.2 ㎡茎数の推移(左側から、北上「ひとめぼれ」、軽米「いわてっこ」) ひとめぼれ 14 13 12 11 葉 10 齢 9 葉 8 7 6 5 4 いわてっこ 14 13 12 11 葉 10 齢 9 葉 8 7 6 5 4 9. 0 8 .3 9 .5 7 .1 H24 平年(過去5年平均) H23 5. 1 6/ 5 6/15 6/25 6/30 7/ 5 7/10 7/15 7/25 最終 図5 H24 平年(過去5年平均) H23 8. 6 6.2 7.8 7 .3 4. 9 6/ 5 6/15 6/25 6/30 7/ 5 7/10 7/15 7/25 最終 葉齢の推移(左側から、北上「ひとめぼれ」、軽米「いわてっこ」) 4 半旬別気象経過図 35 最 30 高 ・ 平 25 均 ・ 20 最 低 15 気 温 10 育苗初期は最低気温が高いが、最 高気温が低い傾向→苗が徒長しや すく、ハウスを閉め切った場合は 細菌病も発生 育苗中期は気温が上昇 5月下旬~6月上 旬はやや高温 (((( ℃ )))) 5 0 6月第3~第5 6月第6~7月 半旬は低温 第1半旬は高温 4月上旬は低温 5月中旬も低温 (一部で発芽抑制) 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 4月 5月 60 50 40 4月の日照時間 はやや少なめ 6月 7月 6月第2~ 5半旬は日 照が少なめ 6月第6半旬は 日照多 8月 9月 10月 10月 平成24 平成24年 24 年 平年 30 20 10 0 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 4月 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 5月 6月 5/3~4に80mm を超える降水 7月 8月 9月 10月 10 月 平成24 平成24年 24 年 平年 6月20日以降は 降水少 5月第2半旬以降は 降水量は少ない 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 4月 5月 6月 7月 8月 9月 図6 気象経過図(アメダス北上、7月第1半旬は 7/1~4 の値) 10月 10 月 35 - H 24 最 30 高 ・ 25 平 均 20 ・ 最 15 低 気 10 温 5 ℃ 0 … 平年 平均気温 最高気温 (((( )))) 最低気温 -5 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 60 日 50 照 時 40 間 30 H24 平年 (((( )))) h 20 r 10 0 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 70 H24 平年 (((( 降 60 水 50 量 40 m 30 m 20 )))) 10 0 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 図7 気象経過図(県北農業研究所、7月第1半旬は 7/1~4 の値) (参考)ひとめぼれの追肥に関する情報 従来の栄養診断基準 <幼穂形成期頃窒素吸収量(kg/10a)> 9 追肥不要 8 7 6 葉色や地力により追肥(減肥を判断) 窒素成分1~0kg/10a 農業研究センター作況試験の7/4時 点の草丈×SPAD×積算気温から生 育量を確保するために必要な追肥の目 安は、窒素成分で1~2kg 程度(NK C17 号の場合 10aあたりの施用量は 6~12kg)です。 なお、現地においても同様に追肥の目 安としてご活用いただけます。 5 要追肥 4 窒素成分1~2kg/10a 3 2 1 0 0 0.5 1 1.5 2 2.5 草丈(cm)×SPAD×積算平均気温(℃) 3 百万
© Copyright 2024 ExpyDoc