大日本住友製薬株式会社 - Microsoft

SQL Server®、SAP® ERP
導入事例
大日本住友製薬株式会社
長期的なランニングコスト低減を見据えて、SAP ERP 6.0
へのアップグレードともに、Windows® ベースに移行。
ノートラブルで前年比約 30% のコスト削減効果を実現
大日本住友製薬株式会社は、 2005 年 10 月に大日本製薬と住友製薬が合併して誕生し
た、国内有数の製薬会社です。旧 住友製薬時代からの SAP ユーザーである同社では、
合併直後のシステム統合時には SAP 4.6C を使用していました。そして、 2009 年に
ハードウェア、ソフトウェアともに保守期限切れを目前にした大日本住友製薬株式会
社では、 SAP ERP 6.0 へのアップグレードに伴い、「コスト」と「将来性」の側面か
ら意義のあるシステム構築を求めて、さまざまな可能性を検討。最終的に選ばれたのは、
Windows Server と SQL Server でした。
〈ソリューション概要〉
♦ ユーザー
本社所在地
設立
合併期日
: 大日本住友製薬株式会社
: 大阪市中央区道修町 2-6-8
: 1897 年 5 月 14 日
: 2005 年 10 月 1 日
代表取締役会長 : 宮武 健次郎
代表取締役社長 : 多田 正世
資本金
: 224 億円( 2009 年 12 月 31 日現在)
社員数
: 4,720 人( 2009 年 12 月 31 日現在)
売上高
事業内容
: 2,640 億円 (2009 年 3 月期決算 )
: 医療用医薬品、動物用医薬品、食品添加物、工業薬品、その
他製品の製造および販売等
♦ システム概要
SAP R/3 4.6C から SAP ERP 6.0 へのアップグレードに併せて、 OS を HP-UX
から Windows へ。データベースを Oracle から SQL Server へ移行。
♦ マイクロソフト製品・サービス
・ Microsoft ® Windows Server ® 2003
・ Microsoft ® SQL Server ® 2005
♦ システム導入のメリット
・ 初期投資費用の抑制とランニング コストの低減を実現。前年比約 30% のコス
ト削減見込み
・ 将来的な、人的資産=技術者の確保が容易に
・ 周辺システムの対応として、 EDI システムの最新化と Windows 化を実施し、
コストを削減
合併によるシステム統合から続き
" 将来性 " を確保する、
意義深いシステム再構築を実現
携が完了するまで続きました。
その直後に、改めてシステムの再構築を行うと考えたとき、今ま
で通りのシステム開発作業を繰り返すだけでは、許されなかった。
新たな投資と、ユーザーへの再度の負荷を差し引いてもメリッ
大 日 本 住 友 製 薬 株 式 会 社 ( 以 下、 大 日 本 住 友 製 薬 ) は、 2005
トが得られることを考える必要があったのです」
年 10 月 に 大 日 本 製 薬 と 住 友 製 薬 が 合 併 し て 誕 生 し た 製 薬 会
社 で す。 そ の 歴 史 は 古 く、 旧 大 日 本 製 薬 が 設 立 さ れ た の は、
こうして、2007 年。大日本住友製薬では、将来的な展望を含め、
1897 年 の こ と。 100 年 以 上 の 歴 史 を 持 っ て、 人 々 の 豊 か で
“メリットの明らかな” システム再構築を目指し、さまざまな検討
健康な生活のために貢献する医療用医薬品などの開発・製造・
を開始。
まず最初に目を止めたのが、ハードウェア コストの差でした。
販売に携わっています。
旧 住友製薬が、そのビジネス推進を図る基幹システムとして、
「 UNIX のサーバーと、 Windows のサーバーを比べたときに、
SAP R/3 を採用したのは、1998 年。バージョンは、3.0F でした。
コストの違いがはっきりとしていました。維持費用も違います。
そして、 2001 年に SAP R/3 4.6C にバージョンアップを行っ
そこから、 OS を Windows にしてデータベースは Oracle と
て 以 降、 旧 大 日 本 製 薬 と の 合 併 に よ る シ ス テ ム 統 合 を 経 て、
いう選択肢も考えられましたが、ここで一気に SQL Ser ver に
2009 年に至るまで、ずっと SAP R/3 4.6C を採用し続けてき
切り替えて、マイクロソフトさんのサポートを一貫して受ける
ま し た。 こ の 間、 同 社 が 利 用 し て い た デ ー タ ベ ー ス は、 常 に
ことのできる体制を選んだのです」 ( 島氏 )
Oracle 。そして、 OS は、 HP-UX でした。
し か し、 こ の 長 く 続 い た 歴 史 は S A P E R P 6.0 へ の ア ッ プ グ
レードと共に変革を迎えることになりました。
10 年以上にわたって同社のビジネスを支えてきた基幹システ
明らかになった、速度と信頼性
SQL Server 選択の理由
ム に 変 革 を 加 え る こ と が 検 討 さ れ 始 め た の は、 合 併 間 も な い
サ ポ ー ト の 享 受 を 最 終 的 な 判 断 材 料 と し て、 W i n d o w s
2007 年のこと。
S e r v e r および S Q L S e r v e r の導入を決定した大日本住友製
しかし、この変革の萌芽は、 2005 年の企業合併が呼び込んだ
薬ですが、実は、そのほんの少し前まで「 W i n d o w s という
機運でした。大日本住友製薬株式会社 IT 企画推進部 業務企画 1
選択肢は、俎上に上ってもいなかった」と同社 IT 企画推進部
グループ マネージャー 島 勝広氏は、当時を次のように振り返
アソシエイトマネージャー 根元雅氏は振り返ります。
「 W i n d o w s に し た 方 が、 初 期 導 入 コ ス ト は 抑 え ら れ る。 そ
ります。
「 実 は、 ハ ー ド ウ ェ ア と ソ フ ト ウ ェ ア の 保 守 期 限 切 れ を 睨 ん
れ は、 以 前 か ら わ か っ て い ま し た。 し か し、 基 幹 シ ス テ ム
で の シ ス テ ム 再 構 築 は、 当 初、 2007 年 に 行 う 予 定 で い た の
に 採 用 す る た め に は、 高 い 信 頼 性 と 十 分 な 実 績 が 必 要 で す。
です。しかし、2005 年の合併が決まったことで、SAP のアップ
U N I X マシンと比べても遜色のないパフォーマンスと信頼性
グレードは、 2009 年へ変更することに決定しました。
を得られることが、選定の条件でもありました」
合併にともなうシステム統合は、やはり大変な作業でした。そ
れまで異なる歩みを続けてきた 2 つの企業の、異なるプロセス
を 1 つにし、集約していくのですから困難は伴います。 2005 年
10 月から始まった統合作業は、2007 年 4 月にすべての工場の
生産管理システムおよび各配送拠点の物流管理システムとの連
島氏も「 Windows が俎上にのってきたのは、2008 年になっ
てからだった」と、言葉を続けます。
「その時も、意見はさまざまでした。『 U N I X と同等? そん
なの Windows ベースでは難しいだろう』と。
大日本住友製薬株式会社
IT 企画推進部 業務企画
大日本住友製薬株式会社
大日本住友製薬株式会社
IT 企画推進部長
1 グループ マネージャー
アソシエイトマネージャー
藤原 寿生 氏
島 勝広 氏
IT 企画推進部
根元 雅 氏
し か し、 い ろ い ろ な 場 所 で、 さ ま ざ ま な 話 を 聞 く よ う に 努 め
「要は逆転の発想だと思います。今後は、ますます Windows
て い る と、『 W i n d o w s も 十 分 安 定 し て き た 』 と い う 評 価 が
Ser ver が 増 え て い く で し ょ う。 そ う な れ ば、 技 術 者 も
自然と耳に入ってくるようになっていました」
Windows の方が多くなっていきます。
UNIX がこれから先、爆発的にユーザー数を伸ばすとは思えま
ちょうど、 Windows Ser ver 2003 R2 の導入実績事例が聞こ
せん。将来的に、技術者の確保と育成を円滑に行うためには、
え始めていたこの頃、島氏たちは同業他社のシステムも見学。
Windows プラットフォームに、すっぱりと切り替えてしまう
そこで見聞きした事実に背中を押され、 Windows Ser ver と
べきだという考えもありました。
SQL Server の採用へと動き出しました。
社内でも、 UNIX の技術者に対し、 Windows の技術者の数が
拮抗し始めていますから」
開発に携わった、住友化学システムサービス株式会社 インフラ
サービス事業部 開発部長の安永大次郎氏は「 SQL Ser ver に変
こうして 2007 年夏頃から始まった事前評価・検討において、
えるなら、このタイミングしかなかった」と、説明します。
さまざまに議論した結果、 Windows Ser ver と SQL Ser ver
「これまでの実績も考えて、 Windows + Oracle というのは妥
への移行が決定。 2008 年 3 月以降、本格的な構築が開始され
当な選択肢です。しかし、変えるなら今しかないという思いも
ました。
ありました。
実際の移行に際しても、「思ったほど、困難はなかった」と、三
根拠として、 Windows Server も 2003 の SP1 ( サービスパッ
者とも口を揃えます。
ク 1) から安定性が向上したと感じていました。さらに、 64bit
「もう少しトラブルがあるだろうと覚悟していたのですが、予
OS としての動きも安定し、世間的にも 64bit のアプリケーショ
想に反して、非常に順調でした。 SQL 文の長さに対し、 Oracle
ンが増えてきていました。 64bit をフルに使えるようになれば、
の許容が広かったので、アドオンを直したということはありま
使用可能なメモリ空間も劇的に増えます。
した。しかし、それぐらいでしたね」 ( 安永氏 )
要は、この時点で Windows Ser ver も基幹系のシステムに搭
載可能なスペックになってきたと、納得できていたのです」
さらに安永氏は、 SQL Ser ver のスペックに対しても、「十分な
速度が出せる」と評価しています。
「単純に速度を比べたら、 SQL Ser ver の方が速い。実測でかな
りの速度差が出ました」
予想以上にスムーズに進んだ
アップグレード & 移行作業
シ ス テ ム 再 構 築 に 際 し、 ポ イ ン ト と な っ た「 ア ド オ ン へ の 影
響 」 と「 シ ェ ル ス ク リ プ ト の 移 行 」 に つ い て も、 大 き な 問 題
はなく、「今回、プラットフォームを変更したことが、かえっ
プラットフォームの変更は
将来性確保のための、必然の一手
大日本住友製薬が、 Windows ベースへと移行を決定した理由
て ア ド オ ン プ ロ グ ラ ム を 整 理 す る、 い い き っ か け に な っ た 」
と根元氏は言います。
大 日 本 住 友 製 薬 が 有 し て い た ア ド オ ン プ ロ グ ラ ム の 総 数 は、
すでに不要となっていたものを含めて 2,614 本。これを二度
はもう 1 つあります。
の判定によって区分けし、 1,430 本を継続使用としています。
それが、「技術者の育成と確保」という命題でした。安永氏は次
こ の 1,430 本 の 中 で 影 響 が 及 ん だ の が 545 本。 影 響 箇 所 の
のように説明します。
理由のうち、もっとも多かったのは「汎用モジュールの廃止」
による影響でした。
H P - U X シ ェ ル の 移 行 に 関 し て は、 今 回 の シ ス テ ム に お い て
Tivoli から JP1 へ移行していることも影響しています。
従 来 使 用 し て い た H P - U X シ ェ ル は 134 本。 そ の 中 か ら、
バックアップ運用などにかかわるものと、 Ti vol i 関連その他
住友化学システムサービス株式会社
インフラサービス事業部
開発部長
安永 大次郎 氏
に移行方法が選別されました。最終的には、新規のバッチファ
イ ル を 45 本 作 成 し、 残 り は バ ッ チ フ ァ イ ル や J P1/ S c r i p t
の機能などによって対応が完了。 T i vo l i 固有のシェルなど 9
本が不要になったため、 125 本へと整理されました。
安永氏は、次のように振り返ります。
「 そ も そ も、 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 移 行 が 影 響 す る シ ェ ル の 数 は
少なかったので、負荷としてはあまり考えていませんでした。
そ れ よ り も、 ア ッ プ グ レ ー ド が 関 わ る ア ド オ ン の 影 響 が ど れ
の姿勢はしかし、「何も特別なことではありません」と、同社
IT 企画推進部長 藤原寿生氏は締めくくります。
「私たちシステム部門にとっても、“コスト” は非常に大きな問
くらい発生するかが、読めていませんでした。しかしそれも、
題です。
始めてみれば思ったよりも簡単でした。
そして、基幹系のシステムに一番に求められているのは、他社
プ ラ ッ ト フ ォ ー ム の 変 化 に 絡 め て い う と、 言 わ れ て い た
との差別化ではなくて『安定稼働』です。 SAP の製品を利用す
S A P S 値 ―― 10,000 S A P S が 本 当 に 出 る か ど う か。 そ れ が
ることで、その基準が満たされることがとても大事です。
一 番 不 安 だ っ た の で す が、 テ ス ト 機 で 動 か し て み る と、 非 常
私たちが考えるべきことは、結局のところシステムをどのよう
に速かったので、安心しました」
にうまく使えば、エンドユーザーである社員の業務効率や生産
こ う し て、 2009 年 1 月 か ら、 大 日 本 住 友 製 薬 の 新 シ ス テ ム
性の向上に寄与できるかということであって、システム自体を
は順次サービスインを開始。翌 2 月には全面的な稼働を実現
優先させて、あの機能も、この機能もと欲張って考えることで
しています。
はありません。
必要な機能が安定して使える環境を、コスト エフェクティブに
コスト削減などの成果は
先を見据えて、投資を行う
当たり前の姿勢を貫いた結果
実現する。それが一番に考えるべきことだと思っています」
SAP ERP 6.0 へのアップグレードと、 Windows ベースへの移
行が完了したばかりの大日本住友製薬ですが、その目はすでに
IFRS ( 国際財務報告基準 : International Financial Reporting
大日本住友製薬の今回のシステム再構築では、ハードウェア導
Standards) への対応や、クラウド コンピューティングの可能
入費用の削減や、ランニングコストの低減など、想定通りにコ
性などに向けられています。
スト削減の効果を得られていると、島氏は説明します。
「移行前は、 Windows 環境に対する不安もありました。脆弱性
島 氏 は 言 い ま す。「 次 の バ ー ジ ョ ン ア ッ プ は ど う な る か。 ま
に対応するために予想外の費用がかかるのではないか、など懸
ず IFRS への対応は必須でしょう。 Windows Ser ver も SQL
念していましたが、稼働以来今日まで、脆弱性に起因する問題
Server も最新のバージョンが出ています。
は起きていません。
しかし、もっと先を考えると、もう自社内でシステムを抱える
年 3 回バッチをあてるためにサーバーを停止させることには
時代ではなくなっているかも知れません。悩ましいですね」
なっていますが、それ以外の懸念が杞憂に終わったことは良かっ
たです」
先を見据えたシステムの構想と、詳細な検討に基づく計画。大
2007 年から 2008 年の検討時期に、さまざまな懸念を乗り越
とでしょう。
日本住友製薬のシステムは、今後も正当な進化を続けていくこ
えて、 Windows ベースへと移行を行った大日本住友製薬。そ
最新情報は、 http://www.microsoft.com/japan/business/sap/ をご参照ください。
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