炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析

炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
ガスクロマトグラフィーによる分析
優れた技術でお客様のニーズを実現
WASSON - ECE
INSTRUMENTATION
炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
チャレンジ
炭酸飲料水などに含まれる炭酸ガス(二酸化炭素)は、
アンモニアプラントや発酵プラント、化学プラント、石
油精製などで生産されています。
これらの製造元から
の炭酸ガスには有機物などの汚染物質が残留してい
る場合があります。それに加え、近年では含有している
不純物の基準値の上限を厳しく管理している企業が多
く見受けられます。
不純物として評価・管理対象にある物質は、主に水素、
酸素、窒素、窒素酸化物、含酸素炭化水素、硫黄化合
物、ホスフィン、シアン化物、
アンモニア、パラフィン、オ
レフィン、不揮発性炭化水素、ベンゼンや他の芳香族
炭化水素などです。
このように多様な化合物の測定に
は、分解能力が高く、測定レンジの広いガスクロマトグ
ラフ(GC)が最も適しています。
FID/FID/MSDを用いた分析
Wasson-ECE Instrumentationでは、炭酸飲料水用
炭酸ガスを測定する2種類のGCをご提供しています。
一つ目は、2つの水素炎イオン化検出器と質量選択検
出器を用いた
FID/FID/MSDで構成されたGCです。MSDのSIM
(Selected Ion Mode)モードはppbレベルの濃度の
化合物を測定することができ、
また分子フラグメントパ
ターンやスペクトラムなど特定のものだけを検出する
ことができるため、目的の化合物をクロマトグラムの保
持時間以外でも確認するこができます。
これは分析対
象の不純物が他の不純物とは違う指標を持ち合わせて
いるためであり、
とても重要です。
よって、MSDの高い
識別能力により、重要な分析対象物と他の化合物とを
取り間違るというような分析ミスを防ぐことができま
す。
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INSTRUMENTATION
GC 1: FID/FID を用いた測定結果
分析対象物
濃度
メタン
1
ppm
メタン以外の 炭化水素
1
ppm
C1 -C
1
ppm
6
パラフィン、オレフィン
メタノール
0.25 ppm mol
含酸素化合物
0.25 ppm mol
BTEX
0.25 ppm mol
GC 1: MSD を用いた測定結果
分析対象物 濃度
アセトアルデヒド
0.2 ppm
ホスフィン
0.3 ppm
ベンゼン
0.02 ppm
トルエン
0.02 ppm
エチルベンゼン
0.02 ppm
m, p, o-キシレン
0.02 ppm
炭酸ガス分析
炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
2200000
2000000
1800000
o-キシレン
2400000
m-キシレン
p-キシレン
メタノール
デュアルFIDとMSDで炭酸飲料水用炭酸ガスに含まれる
微量不純物を測定したクロマトグラム
炭酸ガス中の酸化物とBTEX (%レベル)
0.25mL のガスサンプルを注入
FID1で測定
1600000
1400000
アセトアルデヒド
トルエン
1200000
1000000
800000
ベンゼン
600000
400000
200000
0.00
1.00
2.00
3.00
4.00
5.00
6.00
7.00
8.00
9.00
10.00
11.00
12.00
13.00
14.00
15.00
16.00
17.00
18.00
19.00 min
プロパン
4200000
4000000
3800000
3600000
3400000
3200000
3000000
1200000
800000
600000
400000
メタン
1000000
n-ヘキサン
1400000
イソペンタン
n-ペンタン
1,3-ブタジエン
1600000
1-ブテン
イソブチレン
c-2-ブテン
1800000
プロピレン
アセチレン
エタン
2000000
t-2-ブテン
2200000
プロパジン
2400000
n-ブタン
エチレン
2600000
炭酸ガス中のppmレベルの炭化水素
0.2mL ガスサンプル をバルブ注入
FID2で測定
イソブタン
2800000
200000
トルエン
p-キシレン
Abundance
40000
38000
36000
34000
32000
1.00
2.00
3.00
4.00
5.00
6.00
7.00
8.00
9.00
10.00
11.00
12.00
13.00
14.00
15.00
16.00 min
m-キシレン
0.00
30000
28000
26000
炭酸ガス中に各成分1.0ppmを混合
1.0 mLをバルブ注入
MSDで測定
24000
ベンゼン
22000
20000
18000
8000
6000
4000
o-キシレン
10000
エチルベンゼン
12000
アセトアルデヒド
16000
14000
2000
5.50
6.00
6.50
7.00
7.50
8.00
8.50
9.00
Tel 042-512-9005
9.50
10.00
10.50
11.00
11.50
12.00
12.50
13.00
13.50
14.00
14.50
15.00
15.50 min
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炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
SCD/PDHIDを用いた化学分析
二つ目のシステムは、硫黄化学発光検出器(SCD)とクライオ冷却を使
用しており、微量の硫黄化合物をppmレベルまで定量することができま
す。
またこのシステムにはパルス放電ヘリウムイオン化検出器(PDHID)も
搭載されており、
これを用いて永久ガスを低レベルまで測定することも
可能です。
GC 2: SCD を用いた測定結果
分析対象物
濃度
硫化水素
0.03 ppm
硫化カルボニル
0.03 ppm
二酸化硫黄
0.1 ppm
エチルメルカプタン
0.03 ppm
ジメチルメルカプタン
0.03 ppm
二硫化炭素
0.03 ppm
イソプロピルメルカプタン
0.03 ppm
エチルメチルメルカプタン
0.03 ppm
ブチルメルカプタン
0.03 ppm
イソブチルメルカプタン
0.03 ppm
ジエチルメルカプタン
0.03 ppm
ジメチルジスルフィド
0.03 ppm
2-メチルチオフェン
0.03 ppm
3-メチルチオフェン
0.03 ppm
ジエチルジスルフィド
0.03 ppm
フェニルメルカプタン
0.03 ppm
全硫黄
0.6
ppm
サンプルの状態
炭酸ガスは、高圧下の液体もしくは気体の状態で、装置に導入する
ことができます。高圧化された液体の場合、不活性化された気化装
置を通してサンプルがガス化され、微量硫黄および含酸素化合物の
吸着を最小限にとどめます。高沸点炭化水素や油の分析では、サン
プルは高温の注入口へのシリンジ注入やガス注入バルブで導入さ
れます。
このように、お客様のサンプルに適した導入方法をご提供し、いかな
るサンプルの状態でも測定を可能にします。
液化炭酸ガス向け不揮発性有機物濃縮器(NVOC)
液化炭酸ガスは、エチレングリコールやポンプオイル由来の高沸点
有機化合物の汚染が考えられます。そこでNOVCでは、バイアル中
の溶媒にこれらの炭酸ガス中の目的成分を濃縮し、
この溶媒をシリ
ンジ注入します。 NVOCは一定量の炭酸ガスから捕集した高沸物
を抽出します。マトリックスは加熱パージをして排出されます。
GC 2: PDHID を用いた測定結果
分析対象物
濃度
酸素
0.5 ppm mole
アルゴン
0.5 ppm mole
窒素
0.5 ppm mole
一酸化炭素
0.5 ppm mole
メタン
0.5 ppm mole
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炭酸ガス分析
炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
ジエチルジスルフィド
SCDで分析した炭酸飲料水用炭酸ガスに含まれる微量硫黄化合物の測定結果
15 μV
25000
空気中に硫黄化合物 20ppmをブレンドした
標準サンプルに二酸化硫黄を添加し、
3.0mlのガスサンプルとして注入、
SCDで測定
フェニルメルカプタン
ジエチルスルフィド
1−ブタンチオール
ジメチルジスルフィド
チオフェン/2-ブタチオール混合物
メチルメルカプタン
二酸化硫黄
硫化水素
5000
硫化カルボニル
10000
2−メチルー2−プロパンチオール
1−プロパンチオール混合物
エチルメルカプタン
ジメチルスルフィド
15000
2−プロパンチオール/イソプロピルメルカプタン
20000
0
15
15 μV
硫化水素
15 μV
1800
20
min
1600
メチルメルカプタン
10
硫化カルボニル
5
15 μV
1600
1400
1600
1400
1200
1200
1000
1400
1200
1000
1000
800
800
800
600
600
600
400
400
2.4
2.5
2.6
2.7
2.8
Tel 042-512-9005
2.9
3
3.1
min
3.6
3.8
4
4.2
4.4
4.6
min
9.4
9.6
9.8
10
10.2
min
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炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
炭酸飲料水用の炭酸ガスに含まれる永久ガスを
PDHIDで測定したクロマトグラム
酸素
pA
5000
炭酸ガス中の永久ガス
0.1 mL のガスサンプルを注入
PDHIDで測定
窒素
5.0 ppm Ar
28.0 ppm O2
メタン
4000
アルゴン
3000
水素
一酸化炭素
2000
1000
5
10
15
20
25
min
酸素
pA
5000
PDHIDでアルゴンと酸素の分離を測定
した際の拡大図
4000
* LDLとは、実際の信号がバックグラウンド
ノイズより2.5倍高い時の濃度を示す
アルゴン
LDL* (Ar ピーク): 11.6 ppb
LDL* (O2 ピーク): 6.9 ppb
3000
2000
1000
4.2
WASSON - ECE
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4.4
4.6
4.8
5
5.2
5.4
5.6
炭酸ガス分析
min
炭酸飲料水用 炭酸ガスの分析
Wasson-ECE Instrumentation
優れた技術でお客様のニーズを実現
Wasson-ECE Instrumentation は、お客様のご要望に添った分析システムの設計・製作を行っています。例えば、
お客様のサンプル性状 (分析対象物、濃度範囲、状態、温度)、分析周期などの特別なご要望に基づき、お客様の目
的に適した装置を設計します。
アジレント・テクノロジー社製のガスクロマトグラフをベースに最先端の要素技術(補
助オーブン、バルブ、配管、流量コントロール、
カラム、電気回路、
ソフトウエアなど)を追加し、分析メソッドの開発、性
能確認テスト、マニュアルの作成までのすべてを行い、すぐに分析可能な状態で出荷、据付を行います。
クロマトグラムの結果はアプリケーションケミストにより精査され、システムの性能と設計の品質を確認します。
フィールドエンジニアは据付け時にトレーニングも実施します。 据付け後、
クロマトグラフを使用していただいてい
る期間はサポートケミストがお客様のご質問にお答えします。 アプリケーションの詳細、
ご質問、
トレーニング、定量
計算、
メンテナンス、出張訪問サービスなどのお客様のサポートをします。 Wasson-ECE Instrumentation の持
つ豊富な経験と知識によって、あなたのプロジェクトを効率的にバックアップし、かつ、信頼性の高い結果をご提供し
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