F o r t h e Ye a r E n d e d M a r c h 3 1 , 2 0 0 9 アニュアルレポート 2009 スモールカーのスペシャリスト トヨタグループ一員として協業も ダイハツ工業は、 スモールカーの開発・製造・販売をしています。1907 年に内燃機関の国産化を目的に産学協同で設立され、 100年以上の歴 史をもつ国内メーカーの老舗です。 日本国内における軽自動車の販売シェアはトップで、市場のニーズに 合った商品開発と、販売店改革を通じて顧客満足度を高めています。主 力の国内のほか、 インドネシア・マレーシアでの現地生産や、完成車輸出 を含む海外事業を展開しています。 さらに、 トヨタ自動車株式会社 (以下、 トヨタ) と業務提携を進め、1998 年に連結子会社となり、現在はトヨタグループの一員として、受託生産・O EM供給など相互の開発ノウハウをいかした協業も行っています。 TOYOTA HINO DAIHATSU TOYOTA Group Manufacturing Companies Worldwide PT Astra DAIHATSU Motor TOYOTA Group Sales Companies Worldwide DAIHATSU Deutschland GmbH ※ ダイハツグループの海外製造・販売会社は、 トヨタグループ製造・販売ネットワークの一員として、 特にアジア市場におけるシェアアップに大きな役割を担っています。 日本では軽自動車販売シェアNo.1 日本の軽自動車新車販売台数は2008年度180.9万台※で前年度に 比べて4.4%減少しました。登録車も含めた全新車販売台数に占める割 合は増加し、3割を超えています。 そのような市場で当社は、2006年度以降3年連続で販売シェア第一 位を獲得しています。 その理由は、徹底してお客様の声に耳を傾け、魅力 のある商品を開発してきたことと、2005年以来、全国各地で高レベルの サービスの標準化をめざした販売店改革を進めてきた成果です。 ※ 社団法人全国軽自動車協会連合会データ 軽自動車の定義 軽自動車の規格は、道路運送車両法の国土交通省令施行 規則で定められています。現在は、全長3.40m以下、全幅 1.48m以下、全高2.00m以下、排気量660cc未満、 です。 660cc 3,400mm 免責事項 本アニュアルレポートには、 ダイハツ工業、子会社および関連会社の将来についての計画や戦略、業績に 関する予想および見通しの記述が含まれています。 これらの記述は、 過去の事実ではなく、 当社が現時点で 把握可能な情報から判断した仮定および所信にもとづく見込みです。 また、経済動向、 自動車業界におけ る激しい競争、市場需要、為替レート、税制や諸制度などに関わるリスクや不確実性を際限なく含んでいま す。 そのため、 実際の業績は、当社の見込みとは異なる可能性のあることをご承知おきください。 1 ANNUAL REPORT 2009 財務ハイライト2009 連結損益計算書 3月31日に終了した1年間 単位:千米ドル*1 単位:百万円 2009 会計年度: 売上高 営業利益 当期純利益 2008 2009 ¥1,631,395 38,191 22,074 ¥1,702,602 65,201 34,940 $16,607,916 388,796 224,721 ¥51.80 12.00 ¥81.92 17.00 $0.53 0.12 ¥1,098,368 365,114 28,404 39,019 ¥1,152,498 385,889 28,404 37,165 $11,181,597 3,716,931 289,161 2.0 6.8 29.2 3.1 10.8 28.5 一株当たり金額(円/ドル) : 当期純利益 年間配当金 会計年度末: 総資産 純資産 資本金 従業員数 (名) 指標(%) : 総資産当期純利益率 自己資本利益率 自己資本比率 (注) *1.米ドル金額は、 読者の便宜のため、 2009年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル=98.23円で換算しています。 売上高 営業利益 (億円) 当期純利益 (億円) 20,000 (億円) 750 16,371 15,000 17,026 400 652 335 16,313 13,479 543 258 11,762 401 381 10,000 349 300 486 500 347 220 200 250 5,000 0 100 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 0 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 0 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 目次 財務ハイライト2009 2 アジアの重要拠点で成長 13 軽自動車の魅力をさらに拡げるダイハツ 3 環境負荷の低減 14 マネジメントメッセージ 5 コーポレートガバナンス/CSR情報 15 6年間財務指標推移 17 事業の状況 18 特集:ダイハツの実力、選ばれる理由 1 商品開発イノベーション 9 2 販売イノベーション 11 財務諸表 23 3 生産イノベーション 12 インフォメーション 29 アニュアルレポート 2009 2 スモールカー 軽自動車の魅力をさらに拡げるダイハツ 今、求められる「人と環境と社会にやさしいクルマ」 「気軽に乗れて運転しやすい」 という特長を備えた軽自動車は、誰からも愛されるクルマです。 ダイハツでは、都会で・郊外で、暮らす・働く、 さまざまな世代のユーザーのニーズに応える多彩な車種をラインナップ。 そのいずれもが、安全で使いやすく、燃費の良さで家計にも環境保全にも貢献し、 暮らしを支えるクルマとして受け入れられています。 さらに、 ビジネスに最適なクルマや福祉車両などもユーザーの声に耳を傾けて開発しています。 環境負荷が少ない/燃費がよい 駐車しやすい 軽自動車は相対的に環境負荷が少なく、経済的です。一般の自動車に比べて生産時の省エ ネルギー、省資源が図れること、 また使用時には、燃費の良さから環境への影響が軽減でき、 か つガソリン代を節約できます。 軽自動 車の投 影 面積は5.03m2で、 2,000cc乗用車 の65%しかありま せん。 5m 2ほどのスペー スがあれば駐車で き、縦列駐車も容 易です。 炭酸ガス排出量 -60% 普通・小型乗用車 軽自動車 燃料消費率 車両重量 -54% -60% 普通・小型乗用車 軽自動車 廃棄物量 普通・小型乗用車 軽自動車 -54% 対乗用車 投影面積65% 普通・小型乗用車 軽自動車 (社団法人 全国軽自動車協会連合会調べ) (社団法人 全国軽自動車協会連合会調べ) 「 」の場合 安心の7エアバッグシステム 瞬間燃費計とエコインジケーター 標準装備のデュアルSRSエアバッグに加え、乗員頭 部の側面を覆うように広がるSRSカーテンシールドエ アバッグと、車両側方からの衝撃を緩和するSRSサイ ドエアバッグ、 さらに運転席ニーエアバッグを設定して います (一部グレードにオプション設定) 。 658cc 3 ANNUAL REPORT 2009 1,475mm 瞬間燃費計を搭載し、走っているその瞬間の燃費を知ることができます。 環境に配慮した運転をしているときには、 メーター内にあるエコインジケー ターが点灯します。 3,395mm 主要ラインナップ 連結売上台数比率(2008年度) 海外 国内 37% 63% 軽自動車 小回りがきく 小さくても安全 軽自動 車の最 小 回 転 半 径は平 均 4.5mです。 小回りがきくので、 狭い路地や農道、 山 道でも楽に運転ができます。 ダイハツは、 衝突安全ボディ 「TAF」 や安 全インテリア「SOF I」 を採用し、国内およ び欧州の衝突安全基準を余裕をもって クリアしたのはもちろん、 自動車アセスメ ントの「衝突安全性能総合評価」や「歩 行者頭部保護性能評価」においても高 い安全性が立証されています。 ムーヴ (カスタム) タント ムーヴコンテ エッセ ミラ (カスタム) コペン テリオスキッド アトレーワゴン 回転半径4.5m (社団法人 全国軽自動車協会連合会調べ) ■正面衝突 ■側面衝突 普通自動車(軽自動車以外) プリクラッシュセーフティシステム 衝突物までの距離を測るレーザーレーダーと、 形状を認識する画像処理を融合させた 予防安全技術を、 2006年10月から採用しています (一部グレードにオプション設定) 。 衝突の危険性を音と表示で警告し、 シートベルトの引き込み、 ブレーキのアシストなどを システムが判断して行います。 世界最高水準の試験をクリアした衝突安全ボディ 国内・欧州の衝突安全基準をクリアした上に、世界で実施されている厳しい試験法 を取り入れた衝突実験においても十分な生存空間を確保。高い安全性を実現して います。 ブーン ビーゴ ブーンルミナス クー 軽商用車 スムーズな走りで低燃費 発進・加速がスムーズなCVT (自動無段変速機) と、 パワフルでクリーンなTOPAZ NEOエンジンを搭載。毎日の暮らしにやさしい低燃費を実現しています。 ハイゼットトラック 軽トップクラスの環境性能 ハイゼットカーゴ 福祉車両 国土交通省認定の「平成17年基準排出ガス 75%低減レベル」 を取得しています。 また10・15モード走行燃費は、23.0km/ℓ※ (国土交通省審査値) で平成22年度(2010 年度) 燃費基準+25%を達成しています。 ※ 2WD、 NA、 CVT車 タント スローパー タント ウェルカムシート アニュアルレポート 2009 4 マネジメントメッセージ スモールカービジネスの可能性に挑戦します 経営改革によって、高効率・低コストの事業構造を構築することを目指しています 取締役会長 白水 5 ANNUAL REPORT 2009 宏典 取締役社長 箕浦 輝幸 当期の市場環境と業績 当期における世界の自動車市場は、 上期は堅調に推 高になり、登録車を含めた総合販売台数でも62万7千 台と、 メーカー別で初めて国内第3位となりました。 移しましたが、下期に入ると金融危機の影響による景況 東南アジアを中心とする海外市場でもダイハツ車の 感の急速な悪化を受けて需要が大きく落ち込みました。 販売は好調を維持しました。 インドネシアにおける合弁会 当期の国内自動車総市場は前期に比べて61万9千 社アストラ・ダイハツ・モーター社 (以下ADM) では、 「セニ 台減少し、470万1千台 (前期比88.4%) となっていま ア」 「テリオス」 がいずれも順調な販売実績を示し、 ダイ す。軽自動車新車販売台数も180万9千台(前期比 ハツブランドの同国でのシェアは14.2%に拡大し、前期 95.6%) と減少しました。 の第4位から当期初めて第2位になりました。 また、当社 さらに海外でも欧米市場が大きく落ち込んだほか、 こ が出資するプロドゥアが生産・販売を担うマレーシアにお れまで急速な発展を続けてきたアジア市場の成長にも いても、政府から認可を受けた国民車である 「マイヴィ」 減速感が現れています。 に加えて低燃費の「ビバ」 が好調を持続し、 プロドゥアは このように下期は、 自動車産業にとって厳しい市場環 境となったものの、 この間も軽自動車をはじめとするス モールカーの市場は比較的堅調に推移してきました。 そ 同国市場で3年連続No.1シェアを記録しました。 しかしながら世界的な景気減速と為替悪化の影響を 受け、欧州を中心とする輸出は大幅に減少しました。 の背景の一つには、上期におけるガソリン価格の高騰 これらの結果、当期の国内売上台数は58万7千台と や下期からの景気後退などによってユーザーの節約意 前期に比べ2.9%の増加、 海外売上台数は35万8千台 識が高まった結果、低価格で燃費性能に優れた軽自動 と前期に比べ4.4%の減少、受託・OEM事業において 車・スモールカーへの “ダウンサイジング” が促進されたこ は、 トヨタと富士重工業株式会社 (以下、富士重工) の とがあげられます。 新型車投入もあり、42万1千台と前期に比べ7.5%増 国内では年度後半からの需要の急激な落ち込みが あったものの、新車「タント」 「ムーヴコンテ」の2車種が 目標台数の1.5倍以上を売上げるヒット商品になったの をはじめ、2008年度の国内新車車種別販売台数ラン 加し、 これらを合わせた総売上台数は136万5千台と前 期に比べ2.2%増加しました。 また、受託エンジンは47万基と前期に比べ8.4%増 加しました。 キングのベスト10のうち3車種をダイハツ車が占め、当 社の国内軽自動車販売台数は61万9千台(前期比 これらの結果、 当期の連結売上高は1兆6,313億円と 101.1%) と前期実績を上回り、3年連続で軽販売シェ 前期に比べ712億円 (4.2%) の微減となりましたが、 為替 アNo.1を獲得しました。市場シェアは34.2%と過去最 や鋼材価格の高騰などが大きく影響して、営業利益は アニュアルレポート 2009 6 マネジメントメッセージ 各工場の効率性追求に加え、軽自動車関連の生産拠 点を九州地区に集約することによって、物流コストの削 減や生産リードタイムの短縮も可能になっています。 今後は国内外の他の生産拠点でも、 いっそう高効率 で低コストのクルマづくりを実現するための改革を進め ていきます。 さらに生産部門にとどまらず、販売部門や管 理部門などにおいても、SSCの観点から徹底した業務 効率化とコスト削減に努めます。 これらの改革を通じて、 グローバルな競合が激化しつつあるスモールカービジネ 381億円と前期に比べ270億円 (41.4%) の減少、 当期 スにおいて常に安定した収益を確保できるよう企業体 純利益は220億円と前期に比べ128億円 (36.8%) 減 質の強化を図ります。 少、減収減益となりました。 この業績を受けて、当期の配 SSC化による事業構造改革は推進していきますが、 当は、 中間配当金を1株につき7円とさせていただきました 将来の事業競争力に直結する研究開発活動、 とくに 「低 が、 期末配当金は1株につき5円とさせていただきます。 こ 燃費」 「省資源」 「低価格」 といったスモールカーの魅力を れによって年間配当金は12円とさせていただきます。 さらに高めるための研究開発については、 今後も重点的 に経営資源を配分していきます。 経営改革の成果 当社は、創立100周年を迎えた2007年3月に新た なダイハツグループスローガン「 I n n o v a t i o n f o r トヨタグループの一員として、受託生産や相互の技 Tomorrow 」 を掲げ、全社をあげて経営改革に取り 術・ノウハウを活用した共同開発に加えて、当社からグ 組んできました。現在、大きな成果をあげつつあるのが、 ループ各社へのOEM供給も増える傾向にあり、協業関 「シンプル・スリム・コンパクト (=SSC) 」 をコンセプトに推 進している生産部門の改革です。 係は確実に強化されつつあります。海外主力市場のイ ンドネシアにおいては、ADMがダイハツブランドとトヨタ 2007年12月に稼働したダイハツ九州大分 (中津) 第2 ブランドの双方の車両を生産しており、 ともに好調な売 工場は、 高品質・低コストの軽自動車生産を続けている第 り上げを記録しています。 さらに2009年後半からはトヨ 1工場での実績をいかしながら、 SSCの推進によるいっそ タ自動車が一部出資する富士重工に対して、当社から うの生産効率性を追求した最新鋭工場です。建屋面積、 軽自動車のOEM供給が始まる予定です。 これによって 建設費などを第1工場の1/2程度に抑えながら、 フル稼 新車開発費用や生産設備投資を抑えながら、 グループ 働後は第1工場同等の生産能力を発揮する予定です。 のスモールカーラインナップをいっそう充実させることが また、軽自動車専用のエンジン生産を担当する同社 7 トヨタグループとしてのシナジー効果 できます。 久留米工場が2008年8月に稼働したのに続き、2009 今後もトヨタグループの先進技術やグローバル市場 年後半には当社の連結子会社である明石機械工業が における信頼感といったリソースを有効に活用しながら、 福岡県朝倉市でCVT工場を稼働させます。 このように、 小型・低燃費・低価格かつ高性能・高品質のクルマづく ANNUAL REPORT 2009 りに取り組んできた当社独自の技術・開発力を発揮する ことによって、 グループのスモールカービジネスの強化に 貢献していきます。 今後の研究開発方針および 環境負荷低減への取り組み 当然、 クルマの環境対応も重要な研究開発テーマの 一つです。ハイブリッド車や電気自動車をはじめ、環境対 応車にはさまざまな選択肢があります。当社では、将来 的な環境対応車の研究を進める一方、低燃費のガソリ ンエンジンや小型・軽量CVTなど、 コンベンショナルな技 こうした不況克服のための対策の一つとして、 日本で 術をさらに突き詰めることによって、 いっそうの低燃費を は2009年4月から環境対応車への買い換え需要を喚 めざします。 起するための新たな税制優遇措置やスクラップインセン 一方でクルマの環境対応には、 たんに走行時のCO2 ティブが導入されました。これが今後のスモールカー販 の排出削減だけでなく、原材料の調達から生産・販売・ 売にとって新たな追い風になることを期待しています。 さ 走行・廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全てを通じた らに、東南アジア市場においても、 インドネシアでの政策 環境負荷を低減させていく、 ライフサイクルアセスメント 金利引き下げや、 マレーシアにおける輸出産業の復調 (LCA) の視点が欠かせません。 そこで、当社では低燃費の追求に加え、 さらには省資 源といったクルマの環境性能を追求していく方針です。 による経済回復など、減速しつつあった需要が回復に 向かうと見込まれています。 当社では、 これら市場の動きを見定めながら積極的な もちろん、 クルマそのものの環境対応にとどまらず、工場 拡販を実施すると同時に、低燃費技術の追求や事業 のエネルギー利用効率の改善や、原材料の利用率を 構造改革やコスト削減努力を継続し、次期の利益確保 向上させて端材を極力出さないように工夫するなど、 と安定的な配当の実現に全力を尽くしてまいります。株 LCAの視点から事業全般にわたる環境負荷低減に積 主をはじめとする当社のステークホルダーの皆さまには、 極的に取り組みます。 これからも変わらぬご理解とご支援を賜りますようよろし くお願い申し上げます。 次期の見通し 2009年7月 今後の景気見通しは、世界規模での未曾有の景気 後退によって全く先が読めない状況となっています。自 動車業界においては、早期の景気回復が見込まれない 中、個人消費や企業収益の悪化により、 さらに需要の 低迷が続くものと予想されます。鋼材の値下がりなど好 取締役会長 取締役社長 転材料もありますが予断を許しません。 アニュアルレポート 2009 8 特集 ダイハツの実力、選ばれる理由 2008年度、国内車種別販売台数ランキングで ダイハツ3車種がベスト10にランクイン、多くのお客様に選ばれている理由とは? 1 商品開発イノベーション 初代の広さと小粋さを受け継ぎ 「進化」させたハイクオリティパーソナル “使う人目線”によるクルマづくり ユーザーとのコミュニケーションを軸に 選ばれている理由 燃費の良さ DAIHATSUは、誰からも愛される軽自動車をめざして、 ス ミラは、1980年の誕生以来、基本コンセプト 「広々空間& モールカーの魅力を最大限に引き出す、技術・商品開発に力 小粋なスタイル」 を受け継ぎ、時代に合わせて進化してきまし を注いでいます。 た。 7代目の現行車は、 タイヤを四隅に置いた2,490㎜のロン 特に近年は、軽量・コンパクトを実現する技術の追求と、 ユーザー参加型のコミュニケーションを軸とした商品開発を行 ナミックなフォルムが特長です。 選ばれている最大の理由は 「燃費の良さ」。先進のパワー い、多くの人気車種を生み出してきました。 トレーン技術を結集し、標準仕様のCVT車で最高25.5㎞/ 国内新車車種別販売台数ランキング(2008年度) メーカー 通称名 本年累計(台) 1位 スズキ ワゴンR 208,494 2位 ダイハツ ムーヴ 193,358 3位 ダイハツ タント 159,610 4位 ホンダ フィット 152,185 5位 トヨタ カローラ 125,160 6位 トヨタ ヴィッツ 110,255 7位 ホンダ ライフ 8位 トヨタ パッソ 79,571 9位 ダイハツ ミラ 78,524 スズキ アルト 72,971 10位 グホイールベースが生む安定感と、小柄ながら量感のあるダイ リットル、 アイドリングストップ機能を装備したタイプで27.0㎞/ リットルという低燃費を実現しました。 エンジン停止 アイドルストップ エンジン再始動 92,714 アイドリングストップ機能 ブレーキを踏んでアイドリングをストップさせた後、 ブレーキを離せばエンジンが自動的 に再スタート。停止状態からでもアクセル入力が不要なCVTとの組み合わせで、燃 費を向上させました。渋滞や信号待ちの多い状況でより有効です。 10位以内にダイハツ3車種がランキング 軽を進化させるDA IHATSUの技術❶ 専用「KF型」エンジン DAIHATSUが独自に開発した軽専用エンジン 「KF型」 は、現在の主力車種「ミラ」 「タント」 「ムーヴ」各 シリーズと 「ハイゼット」 に搭載されています。 エンジンブロックにアルミや樹脂素材を用いて、単体で47㎏とクラス最軽量。 レイアウトの最適化などに より小型化を実現したほか、 省エネルギー性や環境性能を向上させています。 国土交通省認定の平成17年度 (2005年度) 基準排出ガス75%低減レベルを取得しています。 さらに、 中 低速域のトルクを向上させることで、 低速でもパワフルで扱いやすく、 きびきびした走りが可能になっています。 「KF型」は従来のEF型に比べて… 機械ロスを 約 エンジン単体の 燃費効率を 約 9 ANNUAL REPORT 2009 30%削減 10%向上 HC発生量を 75%低減 約 NoX発生量を 45%低減 約 「こんなのあったらイイね」から生まれた 感動の室内空間 選ばれている理由 使い勝手の良さ タントは、 「使い勝手」 を徹底追求し、軽自動車最大の室内 長2,160㎜と室内高1,355㎜を実現。センターピラーを無く し、 スライドドアを採用した 「ミラクルオープンドア」により、開放 お洒落な遊び心をプラスした 「自分らしいクルマ」 選ばれている理由 居心地の良さ ムーヴの高い基本性能を受け継ぎながら、 洗練されたスクエ アスタイルと居心地の良さをプラスしたムーヴコンテ。 欧風家具のような上質感にこだわって独自に縫製し、 シート 感があり、乗り降りはもちろん荷物の出し入れもしやすく、多彩 全体にボリュームを持たせ、快適な座り心地を追求したプレミ なシートアレンジも可能です。 さらに大型のバックドアや、充実 アムソファシートや、 アクセントカラーでの室内トータルコーディ した小物収納スペースも備えています。 ネートにより、 自分の部屋にいるようなくつろぎの空間が演出さ 開発時には 「ママキッズプロジェクト」 を実施。 DA IHATSU で働く子育て中の母親と子供達に使ってもらい、 「こうした方 が使いやすい」 「こんな収納がほしい」 などの声を活かしました。 れています。 また運転席には、 乗り降りを快適にサポートする 「パワーエン トリーシート」 を採用しています。 ミラクルオープンドア 「センターピラーがないスライドドア」の大きな開口によって、 リアシートにチャイルド シートを取り付けるときも、 身体をひねったり、肘をぶつけたりせずに済みます。パワー スライドドア車にはドアの挟み込み防止機能など安全装備も備え、低フロアにしたこ とで子供一人でも簡単に乗り降りできます。 運転席パワーエントリーシート ボタン操作で降車時にはシートが後方へスライドして足元空間が広がり、 スムーズに 足をおろせます。一方乗車時には、 あらかじめ登録した 「ベストポジション」に停止す るメモリ機能も装備しています。 軽を進化させるDA IHATSUの技術❷ CVT [無段変速機] CVT (Continuously Variable Transmission) は、 変速ギヤを使用せず、 無段階での変速を可能にしたトランス ミッションです。走行状態に応じて常に理想的な変速比をシームレスに保つことができるため、 ショックのないスムー ズな走りが得られるとともに、 変速に伴うタイムロス、 エネルギーロスがないので、 燃料消費量も抑制でき、 走行性能 と環境性能を両立できる技術といえます。 DAIHATSUは軽自動車専用CVTの開発に取り組み、CVT自体の小型化と軽量化を実現、 「ミラ」 「タント」 「ムーヴ」各シリーズのCVT搭載率は販売台数の約6割に達しています。 また、 回転機構を小型化して摩擦ロスを抑え、 動力伝達効率も向上させ、 燃費効率を高めました。 「CVT」を搭載したことで… エンジン単体の 燃費効率を 約 15%向上 アニュアルレポート 2009 10 特集 ダイハツの実力、選ばれる理由。 2 販売イノベーション Café Projectは3段階で進化 第1段階 ● 2005年 ● あいさつとドリンクサービスでお出迎え カジュアルウェア導入とわかりやすい商品説明 整備士が直接お客様に説明する3コンタクト点検 の前・途中・後の3段階で整備内容、 結果を説明 ● 整備士の士気やコミ ュニケーション能力を向上 ● 2006年 第2段階 ● 2007年 第3段階 2008年 ● 誘致・フォローの徹底 販売担当者が変わってもサービス情報を確実に受 け継ぎ、DMを活用した顧客フォロー、提案型営業 の実施 ● 納車セレモニーなど、 新たなサービスを開始 (お客様にご来店いただき、 写真撮影などをサービス) サービスを高水準で標準化 ユーザーの7割を占める 「女性」 に配慮し、店舗と販売スタイルを改革 「訪問型」から「来店型」営業へ、 新しい店舗づくりが店舗経営にも好影響 「Café Project」でおもてなしを充実、 CS(顧客満足度)を向上 DAIHATSU車のユーザーの約7割が、実は女性です。 そ CS (顧客満足度) 向上をめざして、販売スタイルも一新し こで女性のお客様にも気軽に来店していただきやすい店作 ました。お客様への「おもてなし」 を充実させ、店舗に滞在して りを進めるため、全国の直営店に、2005年から 「新店舗スタ いただきやすい環境を提供することで、 リラックスしてクルマや ンダード」 を導入し、従来の訪問営業から来店を促進する販 関連商品を選んでいただく――そんなサービスを実現するた 売スタイルに転換しました。 めに、2005年から 「Café Project」 をスタートしました。 まず、店舗を見つけていただきやすくするため、外観を、赤・ スタッフは親しみやすいカジュアルウェアを着用し、細やか 白・ベージュの色で統一し、明るく親しみやすい印象に一新。 お客様へのド な心配りを徹底。季節感のある演出を心がけ、 看板を設置し、店舗前面をガラス張りにしました。 またお客様 リンクサービスや、人気パティシエのいる専門店と提携して限 がくつろいでカジュアルな雰囲気でクルマを見てもらえるよう、 定のウェルカムスイーツの提供も始めました。 内装は木目調にして、居心地の良さをアップしました。 メンテナンスサービスにおいても、整備スタッフが整備前・ さらに販売スタイルも一新し、 スタッフ全員でのお出迎え 中・後の3度にわたって整備内容を丁寧にご説明するように や、情報ツールを活用した説明などで、親しみやすさ、 わかりや しました。2008年からは納車時のお祝いセレモニーを始める すさの醸成に努めました。結果、社員も働きやすくなり、販売 など、新たな取り組みも始めています。 会社経営にも良い影響を生みました。 「Café Project」 の開始後、 3年後には顧客満足度は73.0 この「新店舗スタンダード」は2009年初頭現在、国内 ポイントから80.0ポイントへ、 約7ポイント上昇しました (社内調 680店のうち400店で導入済みです。海外でも2007年から 査)。 また、 このプロジェクトを通じて女性スタッフのモチベー 欧州など約120カ国を中心に、導入を進めています。 ションも向上。CS向上のアイデアを積極的に話し合ったり、 他店の好事例を学ぶ情報交換の輪を広げたりと、販売の現 場でも女性スタッフの活躍が目立つようになっています。 11 ANNUAL REPORT 2009 3 生産イノベーション 生産拠点の集約化で、 輸送エネルギーコストを 75%削減 約 滋賀からの船便で 3日 滋賀 大分第2工場と第1工場の比較 本社・本社 (池田) 工場 150分に 京都工場 短縮 大分 滋賀 (竜王) 工場 生産能力 建設費 建屋面積 第2工場 第1工場 23万台 23万台 削減効果 同等 235億円 400億円 約40% 5万m2 11万m2 約50% ※ 生産能力は年産2直定時ベース、 数値は概算 久留米 エンジン生産工場の概要 大分 (中津) 第1、 2工場 久留米エンジン工場 久留米 滋賀 久留米工場 滋賀第1工場 KF専用 比較 生産能力 21. 6万基 130万基 (年間) 建設費 100億円 削減効果 全体 − 建屋面積 1. 7万m2 3万m2 31. 加工 組付け 建設費 約40% 容積 約60% ライン長 約50% 工程数 約20% ※ 生産能力は年産2直定時ベース、数値 は概算 コンセプトはシンプル・スリム・コンパクト 「軽自動車専用」 だから可能になる低コストで環境にもやさしい生産体制 九州に軽専用・CVTの新工場を稼動、 低コスト高パフォーマンスの生産体制に一新 DAIHATSUではシンプル・スリム・コンパクト (=SSC) をコ ンセプトに、 国内生産体制の効率化を図っています。 工程の短縮によって 利益創出、環境負荷低減にも寄与 最新の軽専用工場として設計された大分 (中津) 第2工場 には、 さまざまな新しい生産方式を取り入れています。例えば、 2007年12月、初めての軽専用工場として稼動したダイハ ボディー溶接ラインは「治具レス方式」に変更。従来、 「 専用 ツ九州 大分 (中津) 第2工場は、設備の簡素化・作業の集約 治具」 は車種ごとに交換が必要で、 サイズも大型でしたが、 ロ を徹底し、隣接する第1工場と同様に年間約23万台の生産 ボットを導入してプログラム変更のみで車種の入替に対応で 能力を有しながら、建屋面積、建設費を第1工場の約「1/2」 きるようにして工程を大幅に短縮し、省スペースも実現しまし に抑えました。 た。久留米工場も大分 (中津) 第2工場のSSC化を継承して、 2008年8月には軽専用のエンジン工場が福岡県久留米 ライン規模を最小にして稼動できるよう工夫しています。 市に完成 (生産能力=年産約21万6千基) 。 これによって大 このように、生産方式を効率化したことで生産段階のエネ 分工場へのエンジン供給に要する時間は、 3日 (従来の「滋賀 ルギー消費も削減。久留米工場でエンジン生産1基あたりの 工場からの船便」) から150分に短縮し、輸送コストも75%削 CO 2 排出量は、滋賀工場エンジン生産ラインに比べて約 減しました。 30%減少するなど環境負荷の低減に成果を上げました。 2009年後半から連結子会社の明石機械工業も九州で CVT生産を開始予定 (生産能力=年産約21万6千基) 。主要 部品の生産能力を高め、 九州内での供給を可能にしました。 ダ イハツグループにとって九州地区が果たす役割は今後ますま す大きくなっていきます。 第1工場 第2工場 ダイハツ九州 大分 (中津) 第1、第2工場 アニュアルレポート 2009 12 アジアの重要拠点で成長 海外事業の拡大は当社グループの将来の成長をけん引する鍵となるものです。 特にアジアでの現地生産体制の充実に併せて海外の売上高比率は高まり、 2009年3月期はグループ全売上高の約3割を占めるに至っています。 海外 地域売上高 27% DAIHATSUの 全売上高に占める 海外地域 (=インドネシア・マレーシアほか) の 割合 インドネシア 拡大する現地の需要をキャッチして、 販売シェアは昨年の第4位から初の第2位に Xen i a 「セニア」 成長市場であるインドネシアは、当社のグローバル戦略に おける最重要拠点です。同国での2009年3月期の販売台 Luxio「ルクシオ」 製品は、 合弁会社であるアストラ・ダイハツ・モーター (以下、 数シェアは14.2%で、初の第2位となりました (昨年度は第4 ADM) が、 「セニア」 「テリオス」 「グランマックス」 「ルクシオ」の 位) 。インドネシアでは、交通手段の中心は二輪車であり、 自 ダイハツブランド車4車種と、 トヨタブランド車3車種を生産。 トヨ 動車の普及は未だ途上にあります。 しかし、大家族主義であ タブランド車の受託・OEM生産も合わせると、 インドネシアでの ることなどから、多人数が乗れるMPV(Multi Purpose 自動車生産台数においてADMのシェアは約4割を占めます。 Vehicle) 車の需要は拡大しており、当社は現地の交通事情 当期は為替悪化や原材料高が収益を圧迫し、ADMは減 を踏まえて多人数乗用用途 (7∼8人乗り) に対応した 「セニ 益となりましたが、今後は市場環境の悪化に耐えうる企業体 ア」 「テリオス」 などの小型車を中心に、販売実績を伸ばして 質づくりに努めていきます。 きました。2009年2月には上級ユーザー向けのコンパクトワ グローバル品質を確保し輸出拠点として強化 ゴン 「ルクシオ」 も発表しました。 ADMでは、2007年年央より中東・アフリカ・アジア・中南 インドネシアでの自動車販売台数ランキング 米諸国への「テリオス」輸出を開始。2009年には 「グランマッ 2008年4月∼2009年3月 ブランド 1位 TOYOTA 2位 DAIHATSU 販売台数(台) シェア(%) 202,543 35.38 81,297 14.20 クス」の輸出を追加し、現在、売上台数の約2割まで輸出を 拡大しています。加えて、 この「グランマックス」 はトヨタの「タ 3位 A社 81,212 14.19 ウンエース/ライトエース」 として日本へ輸出されており、ADM 4位 B社 64,063 11,19 のグローバル品質を証明するとともに、 グループの輸出拠点 5位 C社 46,700 8.16 としての役割がますます強化されていることを示しています。 注) インドネシア自動車工業会 (ガイキンド) 卸売データから算出 マレーシア 国民車の販売で3年連続シェアトップ マレーシアは、東南アジアの中では工業化が進んだ先進 Viva「ビバ」 国であり、 また比較的高い収入などから、国民の自動車保有 における当社の強みとなっており、販売シェアも3年連続で 比率は高くなっています。 また、同国では自動車産業育成の トップを堅持しています※。 ための国策として、 「 国民車」の生産に力を入れており、国民 車がシェアの多くを占めます。 こうした需要を踏まえ、当社は、合弁会社プロドゥアを通じ、 13 Myvi「マイヴィ」 今後は、 生産性向上や、 コスト低減 による競争力の向上を図るとともに、 2009年後半には、新型7人乗りコン 「マイヴィ」 (ベース車「ブーン」) 、 「ビバ」 (ベース車「ミラ」) な パクトカー 「ブーン ルミナス」 をベース どを国民車として現地生産・販売し、同国の自動車産業の発 としたモデルを市場投入する予定で、 展に貢献しています。低燃費、安全性など品質への高い評 商品力向上も図っていきます。 価と、国民車メーカーとしての存在感は、同国市場での競争 ※ マレーシア自動車協会 (MAA) 調べ ANNUAL REPORT 2009 クルマの一生涯で排出されるCO2 軽自動車のLCA計算結果 環境負荷の低減 メンテナンス 1.2% 廃棄 0.2% クルマの生産から廃棄に至るライフサイクルで排出されるCO2は、 走行時の排出が約8割を占めます。 そこでDAIHATSUは燃費が良く、 排出ガスのクリーンなクルマの開発を最重要課題のひとつとしていますが、 生産、物流、販売段階での環境負荷低減にもグループ全体として取り組んでいます。 素材製造 12.1% 車両製造 6.3% 走行 80.2% 走行時の環境負荷を低減するために 排出ガスのクリーン化 燃費向上によるCO2削減 DAIHATSUではガソリンエンジン車の燃費向上を急務と また、DAIHATSUではトヨタのEco-VAS※を導入、車両 して取り組んでいます。軽量で効率の良い新型エンジンの開 の企画段階で排出ガスなど6項目の環境関連目標を設定 発、車体の軽量化、CVTの採用、軽で初となるアイドリングス し、 クリーンでコンパクトなクルマの開発に取り組んでいます。 トップシステムの採用などにより、 「ミラ」 「ムーヴ」 「エッセ」 な さらに排出ガスのクリーン化にも早くから取り組み、独自の ど主力車種で平成22年度燃費基準を上回る水準を達成し 排出ガス浄化触媒の開発や始動直後の燃焼を制御する ました。 「触媒早期活性化システム」によって、平成17年度基準を 車体の軽量化 ●軽量材料の採用拡大 ●ボデー構造の改良 空気抵抗の低減 ●ボデー形状の最適化 乗用車では、平成17年度基準よりクリーンな車両が販売 ころがり抵抗の低減 エンジンの効率向上 アイドリングストップ ポンピングロスの低減 ●DVVT (可変バルブ タイミング機構) 摩擦損失の低減 ●ピス トン&リングの摩擦低減 上回るクリーンな車両を提供しています。 ●低ころがり抵抗タイヤ 駆動系の改良 その他 ●伝達効率の向上 ●電動パワーステアリング 台数の9割を超えています (2008年度実績) 。 ※ Eco-VAS:Eco-Vehicle Assessment System ●シフ ト段数の増加 ●CV Tの採用 クルマの燃費改善技術 生産、物流、販売段階でCO2排出量削減に取り組んでいます 物流、販売時のCO2削減策を推進 生産時のCO2排出量は前期比3%減少 DAIHATSUでは車両生 車両生産工場のCO2排出量 産工場から排出されるCO2 の削減を進めています。全 事業所で廃熱の利用や燃 料転換、工程の寄せ止め、 ライン長の削減など、生産 ■CO2排出量 (t/億円) 1,000 47.4 400 373 を削減する地道な活動を進 40 30.0 28.7 600 0 50 39.3 800 200 イフサイクル全体を見据えたCO2削減活動も進めています。 売上高当りCO2排出量 (千t) 工場で使用するエネルギ− めています。 さらにDAIHATSUでは、物流・販売時も含めてクルマのラ (ダイハツ九州含む) 28.2 30 ’ 10年目標 336 402 379 365 20 353 10 ’ 90 基準年 ’ 05 ’ 06 ’ 07 ’ 08 0 (年度) 物流段階では、完成車と部品輸送のモーダルシフト (陸送 から船舶輸送への置き換え) 、効率的な積載方法や配車計 画の立案、他社との共同輸送の活用などにより、 CO2の排 出を削減しています。 販売会社では、 2005年から 「ダイハツ環境認定制度」 を設 定し、 店舗での環境保全活動を進めてきましたが、 さらに2008 年度からは店舗の省エネ診断を開始。 グループ全体でのエネ ルギー削減活動に取り組んでいます。 環境会計 DAIHATSUでは、環境省の「環境会計ガイドライン」に基づ き、環境関連投資と維持費用の把握を行っています。この双方 を合わせた環境保全コストの総額は2008年度で147億円、売 上高 (単独) の1.2%を占めています。 環境保全コスト 分類 (1) 事業エリア内コスト ①公害防止コスト ②地球環境保全コスト ③資源循環コスト (2) 上・下流コスト (3) 管理活動コスト (4) 研究開発コスト (5) 社会活動コスト (6) 環境損傷対応コスト 合計 総合計 2008年度 投資額 費用 863 2,921 489 1,509 297 453 77 959 0 240 76 759 697 9,178 0 0 0 3 1,636 13,101 14,737 (百万円) 2007年度 投資額 費用 394 3,296 261 1,616 119 492 14 1,188 0 254 0 727 218 8,524 0 0 0 3 12,804 612 13,416 アニュアルレポート 2009 14 コーポレート・ガバナンス/CSR情報 基本的な考え方 会社機関の内容 当社は、 「世界の人々に愛されるスモールカーづくり」 という 当社は監査役制度を採用しています。 当社グループの使命をさらに追求し、真のグローバル化を果 当社の当年度末 (2009年3月31日現在) の取締役は12 たすため、 グループ理念および「ダイハツグループCSR基本 名で、当年度においては取締役会を16回開催し、会社の業 方針」 を制定しています。 務執行を決定するとともに取締役の職務の執行を監督しま あわせて、 「ダイハツグループ行動指針」 を発行しており、 こ した。加えて副社長会において、 その他経営上の重要事項 れらの理念、方針および指針に則り、 お客様をはじめとする の決定を行いました。 なお当社は、2006年6月29日に、執行 全てのステークホルダーの満足を実現すべく、 コーポレート・ 役員の新設と本部制の導入を行いました。取締役会の員数 ガバナンスの充実を図っています。 については定款で15名以内と定めており、2009年6月26日 具体的な施策としては、2006年6月より当社は、事業領 現在の当社の取締役は12名となっています。 域のグローバル化に対応し、 コーポレート・ガバナンスの強化 当社の監査役は4名、 うち2名が社外監査役であり、監査 と経営体質の改革を図るため、取締役数の削減、執行役員 役会を当年度は14回開催しました。監査役は、監査方針お の新設および本部制の導入などを織り込んだ新たな経営制 よび監査計画にもとづき、取締役会およびその他の重要会 度を導入しています。取締役数の削減により取締役会の活 議体への出席や、重要な書類の調査、内部監査部門からの 性化と経営の意思決定の迅速化を、 また執行役員の新設に 聴取、事業場往査、子会社調査を実施するなどして、取締役 より業務執行機能の強化および迅速化を図っています。 さら の職務執行を監査しています。なお、2009年6月26日現在 に取締役等を長とする機能別本部を設置し業務執行を本部 の社外監査役は親会社のトヨタ自動車の出身者です。 単位で完結させることにより、 「 責任者の明確化」 と 「やり切 る体制」の実現を目指し、組織の大括り化により人材の戦略 的活用を図っていく所存です。 当社の内部統制システム図 監査役会 監視 報告 方針 各種委員会 報告 取締役会 輸出・環境 等 報告 報告 内部統制委員会 ● 委員長:副社長 ● 開催は定例2回/年、 必要に応じて随時開催 ● 内部統制に関する事項全般を対象 展開 報告 展開 社内各部 報告 管理センター (関係会社管理部署) 展開 提起 報告 関係会社 監査部 連携 調査 監査役監査 15 ANNUAL REPORT 2009 ヒヤリング ヒヤリング 社員の声(ヘルプライン) 報告 別労使懇談会」 などの諸活動を通じて、 きめ細かな統制活動 内部統制システムおよび リスク管理体制整備の状況 を実施しています。 さらに、子会社をはじめとした当社グループ 当社の内部統制システムは、取締役会での業務執行決 統制活動の徹底を図っています。 会社に対しては、関係会社管理制度を通じて、 これらの内部 定・監督、監査役・監査役会による監査という、会社法で規 従業員に対しては、以前より、社会との関係、取引先や外 定されている監査役制度採用会社の機関を基軸とし、内部 部団体との関係などにおいて、企業としてとるべき行動と社 監査部門による監査を定期的に実施しており、社内における 員の基本的な心構え・行動指針をまとめて 「社員行動指針」 業務活動および諸制度について、経営方針に照らし公正な として発行していましたが、2007年3月の新グループ理念な 立場からの検証、評価を行っています。 また、会計監査人の どの制定にあわせ、 「ダイハツグループ行動指針」 を新たに発 監査を受けているほか、必要に応じ監査役は会計監査人と 行し、 コンプライアンスなどの社内・グループでの徹底を図っ 意見交換を行っています。 これに加え、2003年9月には企業 ています。 また、法律・社会倫理、人権・社内規則などに反す 価値の向上、財務報告の信頼性確保および法令等遵守を る行為が、職場で行われる恐れがある場合または行われた場 目的に、副社長を委員長とし、各部門管掌役員を委員とする 合に、従業員が匿名で情報提供を行うことができる 「社員の 「内部統制委員会」 を設置しました。 「内部統制委員会」で 声」制度も2002年に設置し、未然防止と万一の場合の早 は、金融商品取引法および米国企業改革法に基づく内部 統制システムの導入や、個人情報を含む機密・情報管理等、 全社的な内部統制体制の拡充に取り組んでいます。 また、個々の統制やリスク管理、 コンプライアンスが必要な 部分は、各部門の本来業務としての統制活動に加え、 「輸出 期対処が可能な体制を整えています。 上記のさまざまな取り組みは、会社法に規定される 「業務 の適正を確保するための体制」 を実現するものと位置付けら れ、2006年5月、当社は会社法に則り、取締役会において、 これらの整備状況を織り込んだ決議を行っています。 管理委員会」 「全社環境委員会」 および「労使協議会・機能 FTSE4Goodに2年連続で 組みいれられました。 緊急時の情報伝達ルート 社長 監査役 SRI(社会的責任投資) インデックスは、CSR(企業の 副社長 (会) 社会的責任) 活動で一定の水準を満たした企業のみで構 法務・調査・情報収集担当 対策本部 対策本部長 渉外担当 フィナンシャルタイムズ社の共同出資会社) が開発したも ので、当社は2008年度に続いて2009年度も同インデッ 危機発生部門 本部長o r執行役員 (工場長、 部長) 成する株価指数です。 そのグローバルなインデックスの一 つであるFTSE4GoodはFTSE社 (ロンドン証券取引所と 被害者対応担当 クスに組みいれられました。 当社の環境保全活動については本誌14ページで報告 管理担当 広報担当 消費者対応担当 していますが、 このほかに社会貢献 活動に積極的に取り組んでおり、 そ マスコミ対応担当 2009年、火災や事故、不祥事などの緊急時の危機管理を適切に行うための、対策本部のあり 方を役員会で承認。 これは危機発生時の各部署の役割を定め、事態レベルの判断および連絡 を一元化することで、対応力を強化するものです。 の詳細は当社ホームページで報告 しています。 アニュアルレポート 2009 16 6年間財務指標推移 3月31日現在 単位:千米ドル*1 単位:百万円 2008 2009 2007 2006 2005 2004 2009 会計年度: 売上高 売上原価 販売費及び一般管理費 営業利益 ¥1,631,395 ¥1,702,602 ¥1,637,124 ¥1,347,972 ¥1,176,245 ¥993,613 $16,607,916 1,348,529 1,392,728 1,352,103 1,092,575 918,494 759,745 13,728,282 244,674 244,671 230,647 206,758 217,633 205,509 2,490,836 38,191 65,201 54,373 48,638 40,116 28,358 388,796 34,940 34,730 ¥22,074 当期純利益 設備投資 76,700*2 111,749*2 77,590*2 2 2 2 33,523 25,871 17,280 224,721 114,039*2 101,795 73,350 766 減価償却費 83,654* 66,487* 65,143* 60,773 51,486 46,237 835 研究開発費 44,209 44,213 46,724 47,803 40,354 33,843 450,061 ¥51.80 ¥81.92 ¥81.38 ¥78.14 ¥60.26 ¥40.16 $0.53 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ 38.87 ̶ 12.00 9.00 7.00 0.12 ¥1,027,228 ¥884,937 ¥795,273 $11,181,597 1株当たり金額(円/ドル) : 当期純利益 希薄化後当期純利益 15.00* 17.00 12.00 年間配当金 4 会計年度末: ¥1,124,762 ¥1,152,498 ¥1,098,368 総資産 3 3 3 純資産 365,114* 385,889* 369,599* 303,306 240,545 221,644 3,716,931 資本金 28,404 28,404 28,404 28,404 28,404 28,404 289,161 従業員数 (名) 39,019 37,165 36,043 33,011 29,562 27,543 2.0 3.1 3.2 3.5 3.1 2.2 6.8 10.8 11.1 12.3 11.2 8.4 29.2 28.5 28.5 29.5 27.2 27.9 指標(%) : 総資産当期純利益率 自己資本利益率 自己資本比率 (注)*1. 米ドル金額は、 読者の便宜のため、2009年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル=98.23円で換算しています。 *2. リース用資産を除きます。 *3. 2007年度から 「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」 (企業会計基準委員会平成17年12月9日企業会計基準第5号) 及び「貸借対照表の純資産 の部の表示に関する会計基準等の適用指針」 (企業会計基準委員会平成17年12月9日企業会計基準適用指針第8号) を適用しています。 *4. 記念配当2円を含んでいます。 単位:台 連結売上台数: ダイハツ車 2009 2008 2007 2006 2005 2004 580,140 561,628 567,301 550,738 532,695 504,720 国内 軽自動車* 6,912 9,025 18,939 13,039 17,998 8,219 小計 587,052 570,653 586,240 563,777 550,693 512,939 海外 357,829 374,286 342,423 286,708 267,823 230,893 計 944,881 944,939 928,663 850,485 818,516 743,832 受託・OEM車 受託車 国内 223,111 245,368 262,512 187,372 177,635 77,433 海外 131,816 109,549 97,090 95,452 63,865 7,038 65,621 36,187 27,801 9,184 2,474 13,380 420,548 391,104 387,403 292,008 243,974 97,851 1,365,429 1,336,043 1,316,066 1,142,493 1,062,490 841,683 18,710 18,130 5,890 8,220 9,400 9,580 470,183 433,599 385,026 368,616 256,631 184,240 小型自動車 OEM車 計 合計 海外生産用部品 (セット) 受託エンジン (基) (注)* 主な規格として、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下、排気量660cc未満となります。 17 ANNUAL REPORT 2009 事業の状況 連結および持分法適用の範囲 て、 年度で3年連続トップを獲得しました。 2009年3月期末における当社の連結子会社は60社 海外では、 インドネシアにおいて現地生産車「セニア」 が (国内販売会社36社、国内製造会社6社、 その他国内会 好調に推移し、2009年2月には新型コンパクトワゴン 「ル 社8社、海外会社10社です) 。 また持分法適用会社は24 クシオ」の販売も開始しました。マレーシアにおいては当社 社 (国内販売会社8社、 その他国内会社10社、海外会社 の連結子会社であるプロドゥア社は 「マイヴィ」、 「ビバ」 が 6社) です。 好調に推移し、年度で3年連続販売台数トップを獲得しま した。 しかし完成車輸出は、世界的な景気後退と為替悪化 概況 の影響から大きく減少しました。 当連結会計年度のわが国経済は、前半において原油 受託・OEM事業では、OEM車 (相手先ブランド生産車) 高をはじめとした資源価格の高騰などにより、弱含みで推 において、2008年12月にトヨタ向けとして新型7人乗り乗 移しましたが、後半には、米国金融不安に端を発する世界 用車「パッソ セッテ」 (ダイハツ名「ブーン ルミナス」) の生 規模での急激な景気後退を受け、大幅に悪化しました。 産を開始したことにより増加となりました。 自動車業界においても、景気悪化を受け国内総市場は 以 上 の 結 果 、当 社グループ の 国 内 売 上 台 数 は 470万台 (前期比88.4%) と大きく減少し、軽自動車市場 587,052台と前期に比べ16,399台 (2.9%) の増加、海 においても181万台 (同95.6%) と減少しました。 また海外 外売上台数は357,829台と前期に比べ16,457台 における当社グループの主な市場であるインドネシア・マ (4.4%) の減少、受託・OEMは420,548台と前期に比べ レーシアの市場も、前半好調に推移していましたが、後半 29,444台 (7.5%) の増加となり、 これらを合わせた総売上 には減少しました。 台数は1,365,429台と前期に比べ29,386台 (2.2%) 増 このような情勢の中で当社グループは、国内において、 昨年8月に発売した新型軽乗用車「ムーヴ コンテ」 と軽乗 加しました。受託エンジンは470,183基と前期に比べ 36,584基 (8.4%) 増加しました。 用車「タント」 が好調に推移し、軽自動車販売台数におい (参考)国内軽・登録車市場推移 売上台数 (万台) (万台) 500 150 131 400 394 391 359 136 114 106 343 100 289 300 200 133 188 195 203 189 181 50 100 0 ■軽市場 2004 2005 2006 2007 2008 ■登録車市場 0 (年度) 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 ■ダイハツ車 (国内) ■ダイハツ車 (海外) ■受託車 (国内) ■受託車 (海外) ■OEM車 アニュアルレポート 2009 18 営業費用 経営成績 当連結会計年度の売上高は、1兆6,313億円(4.2% 売上原価は、売上高が減少したことなどにより441億円 減) 、営業利益は381億円 (41.4%減) 、経常利益は394 減少 (3.2%減) し、1兆3,485億円となりました。売上高売 億円 (40.7%減) 、当期純利益は220億円 (36.8%減) と 上原価率は82.7%と0.9%増加しました。 前連結会計年度と比べいずれも減少しました。 販売費および一般管理費は、人件費、減価償却費が 営業利益を前連結会計年度と比較すると、減益要因は 増加したものの、販売諸経費の減少等により、前連結会 総額488億円であり、 その内訳は為替変動80億円、諸経 計年度並みの2,446億円となりました。 費の増加など408億円となりました。一方、売上及び車種 構成変動などの増益要因が218億円あり、差し引き営業 営業外損益 利益は270億円の減少となりました。 固定資産売却益が2億円増加 (83.0%増) したものの、 為替差損益で14億円の減益となったことなどにより、営 売上高 業外損益は前連結会計年度に比べて0億円の損となりま 国内では、2008年8月に発売した新型軽乗用車「ムー した。 ヴ コンテ」 をはじめ、軽乗用車「タント」 が好調に推移しまし た。海外ではインドネシアでの現地生産車「セニア」 が好 調で、2009年2月には新型コンパクトワゴン 「ルクシオ」の 法人税等 (法人税、住民税及び事業税および法人税等調整額) 販売も開始、 マレーシアにおいても 「マイヴィ」、 「ビバ」 が 法人税等は、税金等調整前当期純利益が267億円減 好調に推移しました。受託・OEMは 「パッソ セッテ」 (ダイハ 少したことなどにより、前連結会計年度に比べ89億円減 ツ名「ブーン ルミナス」) の生産を開始しました。一方で完 少 (42.2%減) の123億円となりました。 成車輸出は世界的な景気後退と為替悪化の影響で大き く減少しました。以上のことにより、売上高は712億円減少 少数株主利益 (4.2%減) となりました。 マレーシアのプロドゥア社ほかの当期純利益が前連結 会計年度に比べ減少したことなどにより、当連結会計年 度において減算される少数株主利益は51億円と前連結 会計年度に比べ49億円減少しました。 売上高/営業利益 当期純利益/売上高当期純利益率 (億円) (億円) 20,000 800 16,371 15,000 13,479 11,762 10,000 17,026 652 16,313 3 2.1 300 258 347 349 81.38 81.92 20 15 12 40 15 51.80 12 10 9 1 200 20 100 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 ■売上高 19 60.26 1.4 220 0 78.14 17 60 200 5,000 25 2.1 2 335 400 (円) 100 80 400 381 (円) 2.5 2.2 600 543 (%) 600 500 486 401 (億円) 1株当たり当期純利益/配当金 ANNUAL REPORT 2009 0 ■営業利益 0 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 ■当期純利益 0 売上高当期純利益率 0 5 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 ■1株当たり当期純利益 0 ■配当金 以上の結果、現金及び現金同等物は95億円減少し、 財政状態及び経営成績の分析 本アニュアルレポートには将来に関する記載を含んでい 634億円となりました。 ますが、 それは当連結会計年度末 (2009年3月31日) 現 在において判断したものです。 受取手形及び売掛金 当社グループにおける事業の種類別セグメントは自動 海外向け販売台数が減少した等により、211億円減少 車関連事業とその他の事業で構成されていますが、当連 して2,885億円となりました。 結会計年度における自動車関連事業の全セグメントに占 める割合は売上高99.4%、営業利益98.3%となりました。 有形固定資産 また、所在地別セグメントは日本が占める割合が最も高く、 設備投資767億円(リース用資産を除く) に対して、減 当連結会計年度における日本の全セグメントに占める割 価償却費836億円 (リース用資産除く) 等により213億円 合は売上高80.0%、営業利益68.4% (セグメント間の内 減少の4,640億円となりました。 部売上高又は振替高を除く) となりました。 当社グループの当連結会計年度末の財政状態につい 投資有価証券 ては、前連結会計年度末に比べ、資産合計は541億円減 評価差額が231億円減少したこと等により、240億円 少し1兆983億円、 負債合計は333億円減少し7,332億 減少し642億円となりました。 円、 純資産合計は207億円減少し3,651億円となりました。 借入金 なお、主な科目の変動分析については以下の通りです。 長期借入金が99億円減少したものの、短期借入金が 現金及び現金等価物 281億円増加したことなどにより、181億円増加の1,993 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当 億円となりました。 期純利益395億円を計上したことに加え、減価償却費 898億円等により760億円、投資活動によるキャッシュ・ 純資産合計 フローは、有形固定資産の取得による支出871億円等に 当期純利益を220億円計上したものの、 その他有価証 より△846億円、財務活動によるキャッシュ・フローは、配 券評価差額金が101億円と137億円減少、少数株主持 当金の支払72億円があったものの、借入金等の増加 分が448億円と128億円減少したことなどにより、207億 188億円等により31億円となりました。 円減少の3,651億円となりました。 自己資本利益率/総資産当期純利益率 純資産/自己資本比率 (%) (億円) 15 4,500 総資産 29.5 28.5 28.5 12.3 11.2 27.2 11.1 3,695 3,858 29.2 (%) (億円) 30 12,000 11,247 11,524 10,983 10,272 3,651 10,000 8,849 10.8 10 3,033 3,000 25 8,000 2,405 6,000 6.8 5 1,500 3.1 3.5 3.2 20 3.1 2,000 2.0 0 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 自己資本利益率 4,000 総資産当期純利益率 0 ■純資産 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 15 0 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 自己資本比率 アニュアルレポート 2009 20 研究開発活動 経営者の現状認識と今後の方針 当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は、 国内販売 442億円です。当社はグループ理念「世界一のスモール 2008年度の軽市場は、 181万台と前年度を下回りまし カーづくりが私たちの挑戦です」のもと、低燃費、安全性 た。2009年度の軽市場は、先行き不透明な景気動向に 能、高品質とお求めやすい価格を高い次元で融合したス 加え、国の市場刺激策の影響などもあり見通しにくい状況 モールカー開発を積極的に推進し、 お客様からの共感を得 ですが、現時点では172万台と見込んでおります。国内販 てきました。 売のうち主力の軽自動車は、 59万台と見込んでおります。 今般の経済不況と地球環境意識の高まりの中で、 「小 市場環境とともに競合環境もますます厳しさを増す中、 さく、軽く、安いクルマ」へのニーズは高まり当社の果たす タイムリーな新商品投入により、計画台数の達成とシェア べき役割が従来以上に大きくなったと認識しており、低燃 トップの維持を図り、 また環境対応車普及促進税制と自動 費・お求めやすい価格といったスモールカーならではの本 車購入補助金などを活用していきます。 質的魅力をさらに高める技術と商品の開発に経営資源を 集中しています。 海外事業 これらの結果得られた技術と商品を活用し、 トヨタグルー インドネシアでは、 ここ2年あまりで 「テリオス」 「グランマッ プの一員としての協業のシナジー効果をさらに高めていき クス」 「ルクシオ」の3種の新商品を投入し、商品ラインナッ ます。 プを拡大したことが奏効し、現地子会社のアストラ・ダイハ ツ・モーター社は年度で初のシェア2位となりました。 当社本体の開発機能 (本社および滋賀テクニカルセン ター) にて主たる技術商品開発を行いつつ、海外において 今後も充実した商品バリエーションをいかして販売を拡 はインドネシアのADM社、マレーシアのプロドゥア社の 大するとともに、生産性向上、 コスト低減への取り組みを強 R&D機能の活用をさらに充実させ地域最適商品の開発 化していきます。 マレーシアでは、 プロドゥア社が小型乗用車「マイヴィ」 の強化を行っています。 の好調維持と低燃費が好評な小型乗用車「ビバ」の好調 により、3年連続のシェアトップを維持しています。 今後については、2009年後半に新型車「ブーン ルミ 研究開発費 設備投資/減価償却費 地域別売上高内訳 (2009年3月期) (億円) (億円) 500 478 1,200 467 442 400 442 403 1,000 1,140 ヨーロッパ 548 (3.4%) 1,017 775 800 300 600 その他の地域 415 (2.5%) 1,117 607 651 836 767 664 514 200 400 100 0 200 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 0 ■設備投資 21 ANNUAL REPORT 2009 2005 2006 2007 2008 2009/3月期 ■減価償却費 日本 11,912 (73.0%) アジア 3,437 (21.1%) 総売上高 16,313(億円) ナス」のマレーシア版を投入し、商品面の強化を図るととも 迷が経済環境の変化をもたらし、業績等に影響を及ぼす に、品質向上・生産性向上・コスト低減に取り組み、厳しさ 可能性があります。 を増す競合環境に耐えうる企業体質のスリム化を強化推 進していきます。 製品の価格および市場評価の変動 自動車業界において、供給過剰な状況の発生、他社に 商品開発 よる低価格車の投入等により価格競争が激化すると、製 商品開発においては、 メーカーの責任は魅力的な商品 品価格の下落等により、一時的に業績等に影響を及ぼす 投入であることを再認識し、2009年もお客様の新しい 可能性があります。 ニーズに対応した新商品を投入し、 需要喚起に努めていき ます。 また、環境に優しい軽自動車を主体とし、魅力的な商 製品の原価変動 品開発と低燃費化を軸とした環境対応を進めていきます。 製品を製造するため多くの原材料や部品等を購入して いますが、 これらの世界市場における需要の変動、生産国 生産 の経済環境の変化、物流費の上昇等により購入価格が 生産においては、 かねてから計画していた池田工場の 引き上げられ当社グループ製品の製造原価が上昇すると 合理化に着手します。池田工場は2009年4月末で、2本 業績等に影響を及ぼす可能性があります。 あるラインのうち第1ラインを休止し、第2ラインおよび滋賀 工場に生産車種を移管しました。 これにより生産能力は従 為替レートの変動 来の年産23万台から17万台に減りましたが、 ラインの一 為替レートの変動は、当社グループの海外向け外貨建 本化および助け合い工程などによる工程集約やSPS 売上高の円換算額、海外子会社の外貨建仕入額および (セット・パーツ・サプライ)拡大などのシンプル・スリム・コン 連結財務諸表作成時における海外子会社の外貨建財 パクト (=SSC) 化により、生産効率の向上を図っていきま 務諸表の円換算額等を変動させ、業績等に影響を及ぼす す。 またそのほか国内外工場のさらなるSSC化を徹底して 可能性があります。 いきます。 法規制の変更 事業等のリスク 事業を展開する各国における排出ガス規制や自動車リ 本アニュアルレポートに記載した事業の状況、 経理の状 サイクル法などの環境に関連する法規制、企業取引に関 況等に関する事項のうち、 投資者の判断に重要な影響を及 する法規制、税制など様々な法規制のもと事業を行ってい ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。 ますが、 これら法規制の変更等により、業績などに影響を 及ぼす可能性があります。 経済環境の変化 日本および当社グループの海外における主要市場であ なお、上記のリスク以外に自然災害など投資者の判断 に重要な影響を及ぼす事象が発生する可能性もあります。 るマレーシア・インドネシア等の政治情勢・社会情勢の混 アニュアルレポート 2009 22 連結貸借対照表 3月31日現在 単位:百万円 <資産の部> 2009 単位:千米ドル 2008 2009 流動資産 現金及び預金 預け金 ¥ 41,068 ¥ 36,277 $ 418,082 22,547 36,853 229,538 288,599 309,711 2,937,995 商品及び製品 67,061 60,175 682,697 仕掛品 21,006 20,823 213,847 原材料及び貯蔵品 15,269 18,490 155,447 繰延税金資産 25,571 26,605 260,324 その他の流動資産 54,188 53,282 551,651 受取手形及び売掛金 (1,665) (1,751) 533,647 560,468 5,432,628 建物及び構築物 294,168 285,842 2,994,692 機械装置及び運搬具 591,658 585,785 6,023,191 土地 121,745 121,671 1,239,392 貸倒引当金 流動資産合計 (16,956) 固定資産 有形固定資産 建設仮勘定 その他 7,477 11,811 76,120 167,922 155,752 1,709,485 1,182,972 1,160,864 (718,882) (675,466) (7,318,360) 464,089 485,397 4,724,522 5,344 1,535 54,405 64,262 88,287 654,209 8,275 5,470 84,245 繰延税金資産 17,629 6,433 179,467 その他の資産 5,522 5,318 56,215 貸倒引当金 (402) (413) 有形固定資産合計 (取得) 減価償却累計額 有形固定資産合計 (簿価) 無形固定資産 12,042,882 投資その他の資産 投資有価証券 長期貸付金 投資その他の資産合計 固定資産合計 資産合計 23 ANNUAL REPORT 2009 (4,097) 95,287 105,096 970,040 564,721 592,030 5,748,968 ¥1,098,368 ¥1,152,498 $11,181,597 単位:百万円 <負債の部> 2009 単位:千米ドル 2008 2009 流動負債 支払手形及び買掛金 短期借入金及び1年以内返済長期借入金 未払法人税等 未払費用 ¥ 289,422 ¥ 323,636 $ 2,946,380 153,847 125,730 1,566,192 4,142 9,409 42,172 66,370 71,817 675,660 役員賞与引当金 254 346 2,587 製品保証引当金 6,492 7,499 66,094 その他の流動負債 96,414 105,828 981,516 流動負債合計 616,943 644,268 6,280,603 45,458 55,394 462,775 固定負債 長期借入金 繰延税金負債 退職給付引当金 5,112 6,641 52,041 53,613 49,620 545,798 役員退職慰労引当金 2,843 2,578 28,951 その他の固定負債 9,282 8,104 94,495 固定負債合計 116,310 122,340 1,184,063 負債合計 733,254 766,608 7,464,666 28,404 28,404 289,161 <純資産の部> 株主資本 資本金 発行可能株式総数̶1,600,000,000株 2009年度末発行済株式数̶ 427,122,966株 2008年度末発行済株式数̶ 427,122,966株 資本剰余金 10,837 10,837 110,328 利益剰余金 283,296 269,539 2,884,014 自己株式 (645) (563) (6,571) 2009年度末自己株式数̶1,037,893株 2008年度末自己株式数̶ 966,304株 株主資本合計 321,893 308,217 3,276,933 10,128 23,890 103,114 評価・換算差額等 その他有価証券評価差額金 為替換算調整勘定 評価・換算差額等合計 少数株主持分 純資産合計 負債及び純資産合計 (11,805) (3,950) (120,186) (1,676) 19,939 (17,071) 44,897 57,732 457,069 365,114 385,889 3,716,931 ¥1,098,368 ¥1,152,498 $11,181,597 アニュアルレポート 2009 24 連結損益計算書 3月31日に終了した1年間 単位:百万円 単位:千米ドル 2009 2008 2009 ¥1,631,395 1,348,529 ¥1,702,602 1,392,728 $16,607,916 13,728,282 282,866 309,873 2,879,633 販売費及び一般管理費 244,674 244,671 2,490,836 営業利益 38,191 65,201 388,796 受取利息 1,639 1,574 16,690 受取配当金 1,018 1,103 10,368 464 253 4,726 持分法による投資利益 4,102 5,084 41,762 雑収入 3,578 2,660 36,425 支払利息 1,360 1,307 13,854 固定資産売廃却損 2,648 3,602 26,961 為替差損 3,296 1,800 33,560 雑損失 2,232 2,605 22,730 39,455 66,563 401,663 補助金収入 715 ̶ 7,287 固定資産売却益 売上高 売上原価 売上総利益 営業外収益 固定資産売却益 営業外費用 経常利益 特別利益 556 ̶ 5,663 貸倒引当金戻入額 ̶ 1,186 ̶ 移転補償金 ̶ 85 ̶ 1,043 42 10,621 180 703 1,839 ̶ 817 ̶ 39,503 66,271 402,154 12,379 19,037 126,026 特別損失 固定資産圧縮損 減損損失 退職給付制度改定損 税金等調整前当期純利益 法人税等 法人税、住民税及び事業税 (55) 法人税等調整額 (5,104) 少数株主利益 当期純利益 25 ANNUAL REPORT 2009 ¥ 22,074 (561) 2,268 (51,968) (10,025) ¥ 34,940 $ 224,721 連結株主資本等変動計算書 3月31日に終了した1年間 単位:百万円 株主資本 資本金 評価・換算差額等 自己株式 株主資本 合計 その他 有価証券 評価差額金 280,531 40,791 為替換算 調整勘定 評価・換算 差額等合計 少数株主 持分 純資産 合計 ¥49,563 ¥369,599 資本剰余金 利益剰余金 28,404 10,837 241,431 剰余金の配当 ̶ ̶ (6,831) ̶ (6,831) ̶ ̶ ̶ ̶ (6,831) 当期純利益 ̶ ̶ 34,940 ̶ 34,940 ̶ ̶ ̶ ̶ 34,940 自己株式の取得 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ (422) 株主資本以外の項目の連結 会計年度中の変動額(純額) ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ 28,108 ¥28,404 ¥10,837 ¥269,539 ̶ ̶ (1,065) ̶ (1,065) ̶ ̶ ̶ 剰余金の配当 ̶ ̶ (7,252) ̶ (7,252) ̶ ̶ ̶ ̶ (7,252) 当期純利益 ̶ ̶ 22,074 ̶ 22,074 ̶ ̶ ̶ ̶ 22,074 自己株式の取得 ̶ ̶ ̶ (81) (81) ̶ ̶ ̶ ̶ 株主資本以外の項目の連結 会計年度中の変動額(純額) ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ (13,761) (7,855) (21,616) (11,726) (33,343) ̶ ̶ 14,821 14,740 (13,761) (7,855) (21,616) (11,726) (18,602) ¥ 28,404 ¥ 10,837 ¥ 283,296 2007年3月31日 (141) (1,287) ¥39,504 連結会計年度中の変動額 連結会計年度中の変動額合計 2008年3月31日 在外子会社の 会計処理の変更に伴う増減 (422) ̶ (422) (422) ̶ (16,901) (2,662) (19,564) 8,168 (11,396) 27,686 (16,901) (2,662) (19,564) 8,168 16,290 ¥ 57,732 ¥385,889 ¥(563) ¥308,217 ¥23,890 ¥(3,950) ¥19,939 (1,107) (2,172) 連結会計年度中の変動額 連結会計年度中の変動額合計 2009年3月31日 (81) ¥(645) ¥ 321,893 ¥ 10,128 ¥(11,805) ¥(1,676) ¥ 44,897 (81) ¥365,114 単位:千米ドル 株主資本 資本金 2008年3月31日 在外子会社の 会計処理の変更に伴う増減 資本剰余金 利益剰余金 評価・換算差額等 自己株式 株主資本 合計 その他 有価証券 評価差額金 為替換算 調整勘定 評価・換算 差額等合計 少数株主 持分 純資産 合計 $289,161 $110,328 $2,743,967 $(5,741) $3,137,716 $243,204 $(40,215) $202,988 $587,723 $3,928,428 ̶ ̶ (10,842) ̶ (10,842) ̶ ̶ ̶ 剰余金の配当 ̶ ̶ (73,833) ̶ (73,833) ̶ ̶ ̶ ̶ (73,833) 当期純利益 ̶ ̶ 224,722 ̶ 224,722 ̶ ̶ ̶ ̶ 224,722 自己株式の取得 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ (11,276) (22,119) 連結会計年度中の変動額 株主資本以外の項目の連結 会計年度中の変動額(純額) 連結会計年度中の変動額合計 2009年3月31日 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ 150,889 (829) ̶ (829) (829) (829) ̶ (140,090) (79,970) (220,060) (119,377) (339,438) 150,059 (140,090) (79,970) (220,060) (119,377) (189,378) $ 289,161 $ 110,328 $ 2,884,014 $(6,571) $ 3,276,933 $ 103,114 $(120,186) $(17,071) $ 457,069 $ 3,716,931 アニュアルレポート 2009 26 連結キャッシュ・フロー計算書 3月31日に終了した1年間 単位:百万円 2009 営業活動によるキャッシュ・フロー 税金等調整前当期純利益 減価償却費 退職給付引当金の増加額・ (減少額) 役員退職慰労引当金の増加額・ (減少額) 貸倒引当金の増加額・ (減少額) 受取利息及び受取配当金 支払利息 為替差損益 持分法による投資損益 有形固定資産売却損益 有形固定資産除却損 有価証券及び投資有価証券売却損益 有価証券及び投資有価証券評価損益 売上債権の (増加額) ・減少額 たな卸資産の (増加額) ・減少額 仕入債務の増加額・ (減少額) 未払消費税等の増加額・ (減少額) その他 小計 利息及び配当金の受取額 利息の支払額 法人税等の支払額 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 定期預金の預入による支出 定期預金の払戻による収入 有形固定資産の取得による支出 有形固定資産の売却による収入 投資有価証券の取得による支出 投資有価証券の売却による収入 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入 短期貸付金の (増加額) ・減少額 長期貸付けによる支出 長期貸付金の回収による収入 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 短期借入金の純増加額・ (減少額) 長期借入れによる収入 長期借入金の返済による支出 自己株式の取得による支出 配当金の支払額 少数株主への配当金の支払額 リース債務の返済による支出 財務活動によるキャッシュ・フロー 2009 ¥39,503 89,877 4,160 265 (68) (2,657) 1,360 390 (4,102) (2,549) 2,648 ̶ 63 13,708 (9,341) (27,528) (659) (14,658) ¥66,271 79,970 (9,774) 542 (706) (2,677) 1,307 369 (5,084) (253) 3,602 (5) 18 (21,814) (4,906) (8,011) (689) 886 $402,154 914,966 42,356 2,701 (695) (27,058) 13,854 3,978 (41,762) (25,959) 26,961 ̶ 643 139,553 (95,096) (280,243) (6,712) (149,221) 90,412 4,140 (1,182) (17,283) 99,043 3,567 (1,267) (27,273) 920,421 42,153 (12,036) (175,949) 76,087 74,070 774,589 (146) 126 (87,190) 3,722 (283) ̶ ̶ 346 1,906 (4,015) 921 (126) 111 (95,740) 1,243 (292) 13 (4,197) ̶ 622 (3,907) 1,152 (1,496) 1,287 (887,614) 37,899 (2,886) ̶ ̶ 3,526 19,410 (40,873) 9,385 (84,611) (101,120) (861,360) 5,502 29,038 (15,722) (522) (7,252) (2,430) (5,455) 10,984 15,459 (9,694) (314) (6,831) (1,659) ̶ 56,013 295,612 (160,054) (5,316) (73,833) (24,740) (55,537) 3,157 7,943 32,144 現金及び現金同等物に係る換算差額 (4,169) (353) (42,449) 現金及び現金同等物の増加額・ (減少額) 現金及び現金同等物の期首残高 (9,535) 73,004 (19,460) 92,250 (97,076) 743,201 連結子会社の合併による現金及び現金同等物の増加額・ (減少額) 現金及び現金同等物の期末残高 27 単位:千米ドル 2008 ANNUAL REPORT 2009 ̶ 213 ̶ ¥63,468 ¥73,004 $646,124 和文アニュアルレポートの作成と 監査上の位置づけについて 当社は、当社の事業概要および連結財務諸表を含む財務内容を 中心としたアニュアルレポートを英文で作成しておりますが、年次報 告書の開示の公平性を考慮し、英文アニュアルレポートを和訳した 和文アニュアルレポートも作成し、皆様に提供しております。 また、 和文アニュアルレポートに関しましては、 英文と和文との表現 に相違がないよう留意するとともに、和文アニュアルレポート所収の 当社グループ連結財務諸表につきましては、監査済英文連結財務 諸表の和訳を掲載しております。 なお当該和訳は当社の責任において行ったものであり、監査法人 の監査は受けておりません。 アニュアルレポート 2009 28 インフォメーション 役員(2009年6月26日現在) 会社概要(2009年3月31日現在) 取締役会長 取締役社長 取締役副社長 会社名 創立 資本金 従業員 白水宏典 箕浦輝幸 国内営業本部、 神尾克幸 商品企画本部、 海外事業本部 伊奈功一 軽車両開発本部、 小型車両開発本部、 技術統括・ユニッ ト開発本部、 品質総括本部、 品質本部、 グローバル生産企画・生技・ 製造本部、 アストラ・ダイハツ・ モーター社 監査役会 会長 兼務 調達本部 奥村勝彦 管理統括本部、 取締役 (専務執行役員) 三井正則 品質統括本部・グローバル生産 企画・生技・製造本部 髙橋昌弘 管理統括本部 (上級執行役員) 馬場建二 国内営業本部 山﨑幸雄 海外事業本部 北川尚人 商品企画本部 中 康則 技術統括・ユニット開発本部長 野本 隆 アストラ・ダイハツ・モーター社 社長 常勤監査役 大杖健三 守田 彦 監査役 池渕浩介※ 渡邉浩之※ 上級執行役員 岡野博志 調達本部 生駒勝啓 品質本部 執行役員 スタジオサイン 社長 永田 潤 (株) (海外) 、 実験部 松林 淳 小型製品企画部 堀井 仁 国内企画部、 バリューチェーン企画部 福塚政廣 軽車両開発本部長、 軽製品企画部長 (株)副社長 松下範至 明石機械工業 広報・渉外部、 東京支社 内川重信 総務部、 第2デザイン部 河津雅彦 第1デザイン部、 入江 誠 グローバル人事部、 安全衛生保健部 トヨタ事業部、 多田 修 経営企画部、 BR (Business Reform) 推進部 海外車両部 戸田茂晴 アジア部 、 岸本 史 グローバル生産支援センター、 京都工場、 滋賀 (竜王) 工場 堀 信介 車室機能設計部、 先行車両企画部 原価企画部、 梶川 宏 経理部、 生産管理部、 水谷 誠 生産企画部、 本社 (池田) 工場 ※ 会社法に定める社外監査役です。 株式の状況(2009年3月31日現在) 発行する株式の総数:1,600,000,000株 発行済株式総数: 427,122,966株 株主数: 16,345名 (上記のうち単元未満株主数は1,423名、 単元未満株式数は1,233千株) 株主名簿管理人 株式会社だいこう証券ビジネス 同事務取扱場所 株式会社だいこう証券ビジネス本社証券代行部 〒541-8583 大阪市中央区北浜2丁目4番6号 Phone:06-6203-1751 (代表) 大株主 株主名 ANNUAL REPORT 2009 所有株式数割合 (%) トヨタ自動車株式会社 51.19 日本トラスティ ・サービス 信託銀行株式会社 (信託口4G) 3.55 日本マスタートラスト 信託銀行株式会社 (信託口) 3.03 日本トラスティ ・サービス 信託銀行株式会社 (信託口) 2.76 株式会社三菱東京UFJ銀行 1.15 株式会社扇商會 1.08 三井住友海上火災保険株式会社 0.96 ニッセイ同和損害保険株式会社 0.85 HAYAT 0.73 日本生命保険相互会社 0.71 株価の推移 (2008年4月1日から2009年3月31日まで東京証券取引所) (円) 1,400 1,300 1,200 1,100 1,000 900 800 700 600 500 29 ダイハツ工業株式会社 1907年3月1日 28,404百万円 12,817名 2008年 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2009年 1月 2月 3月 国内・海外主要関係会社(2009年6月末現在) 会社名 資本金または 出資金 (百万円) 住所 主な製品・事業内容 主な連結子会社 アトレーワゴン、 ハイゼットカーゴ、 ハイゼットトラック、 ミラ、 ムーヴコンテ、 ビーゴ、 ラッシュ**の製造 ダイハツ九州 (株) 大分県中津市 葵機械工業 (株) 滋賀県湖南市 300 自動車部品・農機部品の製造 明石機械工業 (株) 兵庫県加古郡 300 自動車部品・農機部品・油圧・ディーゼル機器の製造 (株) ダイハツメタル 兵庫県川西市 205 各種金属の鋳造熱処理および機械加工 ダイハツ信販 (株) 東京都中央区 300 金銭の貸付・手形の割引・債務保証・リース事業 ダイハツ輸送 (株) 大阪府池田市 ダイハツ東京販売 (株) 6,000 30 自動車運送取扱業・内航運送取扱業・自動車運送業 東京都中央区 490 自動車および部品の小売 ダイハツ・ ドイツ (有) ドイツ トゥーニスフォルスト プロドゥア・マニュファクチャリング (株) マレーシア シャーラム RM クナリ、 ビバ、 マイヴィ、 ノーティカ、 アバンザ*の製造 140.0百万 アストラ・ダイハツ・モーター (株) インドネシア ジャカルタ テリオス、 グランマックス、 ルクシオ、 アバンザ*、 ラッシュ**、 タウンエース/ RP セニア、 8,943.7億 ライトエース**の製造、 自動車・部品の販売 EURO 自動車および部品の卸売 4.2百万 主な持分法適用関連会社 ダイハツディーゼル (株) 船舶用エンジン・陸用エンジン・ガスタービン・コージェネレーション・その他関連部品 の製造販売・ディーゼル機関・ガスタービン機関・車両用機器・建設機械・ ドア機器・ アルミホイールの製造販売 大阪府大阪市 2,434 (株) メタルアート 滋賀県草津市 2,143 自動車部品・建機部品・農機部品 (株) 浅野歯車工作所 大阪府大阪狭山市 324 精密歯車・車両用前後輪アクスル装置・増減速機・変速機・工作機械の製造販売 * 受託車 ** OEM車 国内主要事業所販売/サービスネットワーク 本社 〒563-8651 大阪府池田市ダイハツ町1番1号 Phone: 072-751-8811 (代表) http://www.daihatsu.co.jp (日本語版) http://www.daihatsu.com (英語版) 国内主要工場 (2009年6月末現在) 名称 本社 (池田) 工場 滋賀 (竜王) 工場 1974年4月 滋賀県 (第1地区) 蒲生郡 1989年1月 (第2地区) 生産品目 プレス部品、 機械加工部品など エッセ、 テリオスキッド、、 コペン、 ブーン、 クー、 デルタ、 パッソ*、bB*、 ジャスティ**、 デックス** エンジン、 トランスミッション、軽合金鋳造など ムーヴ、 タント ブーンルミナス、 パッソセッテ**、 プロボックス*、 サクシード*、 ポルテ*、 シエンタ* 京都工場 京都府 乙訓郡 大分 (中津) 第1・第2工場 2004年11月 大分県 (第1工場) 中津市 2007年12月 (第2工場) アトレーワゴン、 ハイゼットカーゴ、 ハイゼット トラック、 ミラ、 ムーヴコンテ、 ビーゴ、 ラッシュ** 久留米工場 福岡県 久留米市 エンジン、 トランスミッションなど 販売・サービスネットワーク 国内販売会社:62社 海外ディストリビューター:約130社 海外販売店:約2,300社 (約130ヵ国) (2009年6月26日現在) 開設年月 1939年5月 大阪府 (第1地区) 池田市 1961年5月 (第2地区) 東京支社 〒103-8408 東京都中央区日本橋本町2丁目2番10号 Phone: 03-3279-0813 所在地 1973年4月 2008年8月 * 受託車 ** OEM車 海外事務所 中国事務所 (北京) Room. 3801, Jing Guang Centre, Hujialou, Chaoyang District, Beijing, 100020, P.R. CHINA Phone: +86-10-6597-4178 Facsimile:+86-10-6597-4180 中国事務所 (吉林) Room. 3303, Century Hotel Jilin, 77, Jilin Street, Jilin City, Jilin Province, 132013, P.R. CHINA Phone: +86-432-456-6601 Facsimile:+86-432-456-6609 欧州駐在員事務所 Hermesstraat 8C, 1930, Zaventem, Belgium Phone: +32(0) 2-725-0973 Facsimile:+32(0) 2-721-3174 アニュアルレポート 2009 30 〒563-8651 大阪府池田市ダイハツ町1番1号 KWWSZZZGDLKDWVXFRMS このアニュアルレポートにはFSC認証紙を使用しています。 3ULQWHGLQ-DSDQ
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