3.環境要素の区分;人と自然との豊かな触れ合いの確保 3.1 景 観/主要な眺望点及び景観資源と主要な眺望景観 <環境影響要因;道路の存在> 1)関連する事業特性・地域特性等(第2節「事業特性、地域特性の概要」参照) (1) 事業特性 ① 道路構造、環境配慮設計(共通的事業特性) (2) 地域特性 ① 地形・地物状況、曽根干潟流入河川、潮遊溝、土地利用状況、住居等保全対象、生育・ 生息環境(共通的地域特性) ② 眺望点の状況:事業実施区域から貫山等の周辺の山々が眺望でき、逆にこれらの山々 からは、遠景として計画道路を含めた曽根干潟、周防灘が眺望できる ③ 現在の地域景観;周防灘、曽根干潟、潮遊溝、水田等から構成される自然景観で、景 観資源としての建造物等はない ④ 北九州空港周辺景観形成ガイドラインの対象区域;曽根新田地区南側~朽網地区が、 このガイドラインの対象区域 2)調査の手法 (1) 調査すべき情報 ① 地域景観の構成要素(景観資源)の特性;主要な景観資源の位置・分布状況、景観資 源特性(見どころの時期等) ② 主要な眺望点の状況(近景・中景);主要な眺望点の位置と分布状況、その利用特性 (利用者数、利用時期・時間帯等) ③ 主要な眺望景観の状況;主要な眺望点からの地域景観の状況 (2) 調査の基本的な手法 ア) 資料調査;文献その他資料等による情報収集とその整理、解析 ① 地域景観の構成要素(景観資源)の状況 ② 主要な眺望点の状況(位置と分布状況) イ) 現地調査;主要眺望点での写真撮影による視覚情報の収集とその整理、解析 ① 主要な眺望点の状況(利用特性) ② 主要な眺望景観調査(現地踏査) (3) 調査地域 調査区域のうち、計画道路の位置、景観資源の分布状況、主要な眺望点の位置を踏まえ、 主要な眺望景観が効果的に把握できる地域 (4) 調査地点 調査地域のうち、近景の眺望地点として曽根防潮堤等、中景(構造物等を認知する限界 距離;事業実施区域の端点から 3 ㎞程度)の眺望地点としての主要県道門司行橋線の沿線 地域。なお、遠景となる貫山等からの眺望は対象としない 5-49 (5) 調査期間等 ① 調査期間は1年間を基本とする ② 主要な眺望点の利用状況(利用時期・利用時間帯)、地域景観の特性(見どころとな る時期)を踏まえ、眺望景観が適切に予測、評価できる時期・時間帯を設定 3)予測の手法 (1) 予測の基本的な手法 ① 予測は、主要な眺望点と景観資源、事業実施区域を重ね合わせた図上解析による ② 主要な眺望景観の変化については、フォトモンタージュ法等による視覚的な検討とし、 眺望景観の変化の状況を予測 (2) 予測地点 調査地点のうち、主要な眺望点の位置を踏まえた上での、近景・中景の眺望地点 (3) 予測対象時期等 事業の完成時において、主要な眺望点の利用状況(利用時期等)、景観資源の自然特性(見 どころとなる時期等)を踏まえ、時期・時間帯を設定 4)特記すべき評価の手法等(第3節、3「評価の手法の選定」参照 ) 調査及び予測の結果並びに環境保全措置により、主要な眺望点、景観資源及び主要な眺 望景観が、事業者の実行可能な範囲で適切な景観となっているかについて評価 なお、事業実施区域における景観は、「北九州空港周辺景観形成ガイドライン」の誘導基 準の主旨を踏まえ、景観設計を行う 5-50 図5-8 景観の調査地点 5-51 3.2 3.2.1 人と自然との触れ合いの活動の場 人と自然との触れ合いの活動の場/主要な人と自然との触れ合いの活動の場 <環境影響要因;道路の存在> 1)関連する事業特性・地域特性等(第2節「事業特性、地域特性の概要」参照) (1) 事業特性 ① 道路構造(共通的事業特性) (2) 地域特性 ① 潮遊溝、土地利用状況、住居等保全対象、曽根地域の自然環境、曽根干潟の自然環境 (共通的地域特性) ② 人と自然との触れ合いの活動の状況;曽根干潟での「バードウオッチング」や「カブ トガニ観察会」、一般市民参加の「清掃活動」等。また、近隣小中学校による「環境学 習の場」としての利用など ③ 主要な触れ合い活動の場;貫川河口部付近の新田朽網海岸、吉田地区磯崎海岸の一部 の範囲に階段防潮堤が設置されており、その利活用が可能な状況 2)調査の手法 (1) 調査すべき情報 ① 人と自然の触れ合い活動の場の概況 ② 主要な触れ合いの活動の場の分布とその利用状況、利用環境の状況 (2) 調査の基本的な手法 ア) 資料調査;文献その他の資料からの情報の収集とその整理、解析 ① 人と自然との触れ合いの活動の場の概況及びその自然資源の状況 イ) 現地調査 ① 主要な触れ合いの活動の場の利用及び利用環境状況調査;利用状況とその活動内容、 利用施設等の状況など (3) 調査地域 事業実施により、人と自然の触れ合い活動の場の利用性・快適性に変化を生じさせる範 囲(事業実施区域を含めて全幅 1 ㎞程度の範囲程度)で、主要な触れ合い活動の場がある 地域 (4) 調査地点 調査地域のうち、人と自然との触れ合い活動の特性を踏まえ、主要な触れ合い活動の場 の利用性・快適性への影響を予測及び評価をするため、必要な情報を適切かつ効果的に把 握できる地点 5-52 (5) 調査期間等 ① 調査期間は1年を基本とする ② 主要な触れ合い活動の場の利用性・快適性についての情報を、適切かつ効果的に把握 できる期間及び時期・時間帯 3)予測の手法 (1) 予測の基本的な手法 ① 主要な人と自然との触れ合いの場とその自然資源の状況;主要な触れ合い活動の場 とそれを取り巻く自然資源と事業実施区域を重ね合わせた図上解析による ② 主要な人と自然との触れ合いの活動の場の利用性、快適性の状況;事業実施により、 近傍の既存道路の改変などによる主要な触れ合い活動の場への到達時間等の把握、 触 れ合い活動の場から認識される近傍の風景の変化等について予測 (2) 予測地点 調査地点のうち、人と自然との触れ合い活動の特性を踏まえ、人と自然との触れ合いの 活動に係る影響を受けるおそれがあると認められる地域 (3) 予測対象時期等 本事業の完成時において、人と自然との触れ合い活動の特性を踏まえ、人と自然との触 れ合いの活動への影響を受けるおそれがあると認められる時期 4)特記すべき評価の手法等(第3節、3「評価の手法の選定」参照 ) 予測結果に基づく環境保全措置により、人と自然との触れ合い活動の場への影響が事業者 の実行可能な範囲で回避・低減されているかについて評価 5-53 図5-9 主要な人と自然の触れ合いの活動の場の調査地点 5-54 4.環境要素の区分;環境への負荷の量の程度に関する環境要素 4.1 4.1.1 廃棄物等 建設工事副産物及び廃棄物 <環境影響要因;既存工作物の除去(工事の実施)> 1)関連する事業特性・地域特性等(第2節「事業特性、地域特性の概要」参照) (1) 事業特性 ① 道路構造、工事仕様(産業廃棄物の適正処理※))(共通的事業特性) ② 建設副産物の処理;建設副産物(掘削残土、コンクリート塊等)の本事業実施区域外 への搬出 (2) 地域特性 ① 中間処理業者の状況;事業実施区域及びその周辺(小倉南区、門司区)での建設副 産物、建設廃材等の産業廃棄物処理業者は「第 3 章、第 2 節、8.1 建設副産物の処 理・施設の状況」のとおり 2)調査の手法 (1) 調査の基本的な手法 建設副産物については、事業特性及び地域特性の情報から把握することとなり、特段の 調査は必要としない なお、事業者として、事業特性・地域特性情報を踏まえ、整理、解析すべき事項は次の とおり ① 建設副産物の種類ごとの、事業実施区域内から搬出される建設発生土、コンクリート 塊等の発生状況 ② 建設副産物の再利用・処分技術の現況及び処理施設等の立地状況。これに基づく実行 可能な再利用の方策 産業廃棄物(建設副産物)の適正な処理について(共通編、1-1-49);産業廃棄物等の処理は、次の仕様によ り適正に行うこととしている。 (1)事業場内廃棄物の管理体制の確立と処理計画の策定 (2)処理体制の整備の促進 (3)処理の適正委託 (4)再利用及び減量化の促進;請負者は、建設副産物の現場内利用、再生資源の積極的活用に努め、指定 副産物については特に再生資源化施設に持ち込む等、再利用が促進されるように努めなければならない。 また、建設発生土についても必要な情報収集・提供に努め、再利用を促進しなければならない。(以下、 略)(5)適正処理の確認(マニュフェストシステムの活用等) 5-55 3)予測の手法 (1) 予測の基本的な手法 予測は、事業特性・地域特性情報を整理し、可能な限り定量的にその発生量、発生時期 を予測し、実行可能な再利用の方策を予測 (2) 予測地域 建設副産物が発生する事業実施区域 なお、再利用方法の検討にあたっては、実行可能な再利用の方策を検討するため、事業 実施区域及びその周辺区域を含む広範な範囲とする (3) 予測対象時期等 建設副産物が発生する工事の時期 4)特記すべき評価の手法等(第3節、3「評価の手法の選定」参照 ) (1) 環境保全措置の検討と評価 ① 建設副産物の再利用の取組み;「北九州市建設リサイクル推進行動計画」の再資源化 目標値を達成することを目標に、建設副産物の再利用の取り組みを検討 ② 環境保全措置の検討;再利用及び処理・処分に係る関係法令、条例等との整合を図る ことを目標とする環境保全措置の検討 (2) 評価の手法 ① 建設副産物の再利用の評価;「北九州市建設リサイクル推進行動計画」の再資源化目 標値を達成したかを評価 ① 目標との整合性の検討;予測結果と、再利用及び処理・処分に係る関係法令、条例等 との間に整合が図られているかどうかについて評価 5-56
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