女性の教育推進セミナーⅡ - 国立女性教育会館

女性の教育推進セミナーⅡ
1 趣旨
開発途上国で、女性の教育問題に携わっている担当者を対象に、各国の課題を認識し、その解決
に必要な知識や手法を取得し、基礎教育の男女格差解消を考慮した教育推進プログラム計画を立案
できる能力を向上させることを目的とする参加型の実践的な研修を行う。
2 研修目標及び到達目標
女性・女子教育における現状と課題を把握し、女子・女性教育推進のための施策について研修す
る共に、開発途上国における教育へのアクセスや教育達成度における男女格差是正のための政策立
案、実施に必要な考え方及び情報を習得し、自国において行政官としてその普及に寄与する。
○研修目標を達成するための到達目標
(1)女子・女性教育推進のための教育政策立案に必要な知識の習得及び能力の向上を図る
(2)各国の教育制度や教育政策の現状と問題点について情報交換する
(3)日本の教育行財政及び歴史的展開について知識を得る
(4)日本の社会、文化に関する見識及び理解を深める
3 主催
独立行政法人国際協力機構(JICA)
実施機関
独立行政法人国立女性教育会館
4 実施期間
平成 19 年 1 月 28 日
(日)
∼ 2 月 24 日(土) 27 泊28 日
5 会場
JICA 東京国際センター、国立女性教育会館 等
6 プログラム
月日
時間
研修内容
場所
1/28
(日)
来日
1/29
(月) 9:40-14:50 JICA ブリーフィング
JICA 東京
15:00-16:00 帰国便打合せ
1/30
(火) 9:30-15:30 ゼネラルオリエンテーション
JICA 東京
1/31
(水) 9:30-17:15 ゼネラルオリエンテーション
JICA 東京
(9:40-14:50)
(JICA ブリーフィング(コソボ))
17:30-18:00 JICA/JICE プログラムオリエンテーション
2/1
(木) 10:00-11:30 プログラムオリエンテーション
JICA 東京
13:30-15:30 内閣府表敬訪問
内閣府
表敬 飛田 史和 大臣官房審議官(男女共同参画局担当)
講義「日本の男女共同参画社会実現に向けた取組」
講師 日下部英紀 男女共同参画局 男女共同参画推進官 2/2
(金) 9:30-11:30 「女性と仕事の未来館」見学
(財)女性労働協会
女性と仕事の未来館
13:30-15:30 文部科学省表敬訪問
文部科学省
表敬 中田 徹 大臣官房審議官(生涯学習政策局担当)
講義「日本における男女平等教育」
講師 大内あづさ 生涯学習政策局男女共同参画学習課 女性政策調整官
2/3
(土) 10:00-12:00 講義・ワークショップ「プレゼンテーションの基礎知識と技法」
JICA 東京
講師 松本真紀子(元アジア女性資料センタ・プロジェクトマネージャー)
2/4
(日)
87
2/5
(月) 15:00-17:30 講義・ワークショップ ( カントリーレポートの討議 )
講師 大津 和子 北海道教育大学教育学部 教授
2/6
(火) 9:00-15:30 講義・ワークショップ ( カントリーレポートの討議 )
講師 大津 和子 北海道教育大学教育学部 教授
16:00JICA 東京→国立女性教育会館へ移動
18:30-20:00 嵐山町国際交流協会主催パーティー
2/7
(水) 10:00-10:20 女性教育情報センター見学
藏野 由美子 国立女性教育会館情報課長 10:30-10:45 職員紹介
会館概要説明
10:45-11:15 講師 上田 孝 国立女性教育会館 理事 講義「日本の女子教育普及の経験と現在の課題」(JEF Ⅱより )
13:00-14:30 講師 神田 道子 国立女性教育会館 理事長 講義「ジェンダー統計について」
14:40-16:40 講師 中野 洋恵 国立女性教育会館研究国際室 主任研究員 森 未知 国立女性教育会館研究国際室 専門職員 2/8
(木) 9:30-11:30 地域における教育について(教育関係者との懇談)
講師 舩戸 裕行 嵐山町立菅谷中学校長 小林 節 大妻嵐山中学校・高等学校長 松本 誠 埼玉県教育局教育総務部 政策担当主査 13:10-16:40 大妻嵐山中学校・高等学校視察(私学の中高一貫教育)
2/9
(金) 10:00-12:00 講義「学校におけるキャリア教育の取組」
講師 藤川喜久男 所沢市立上山口中学校 教頭 13:30-15:30 講義「
『家庭教育・次世代育成支援指導者研修』の取組について」
講師 山川 俊幸 国立女性教育会館事業課 専門職員 講義「
『家庭教育・次世代育成支援のためのプログラムに関する調査
研究』について」
講師 中野 洋恵 国立女性教育会館研究国際室 主任研究員 16:00-17:30 お茶会、着付け
2/10
(土)9:00国立女性教育会館→ JICA 東京へ移動
2/11
(日)
2/12
(月)
2/13
(火)10:00-12:00 講義「日本の教育制度と教育政策」
講師 大田 直子 首都大学東京都市教養学部 教授
14:00-16:30 講義・ワークショップ「女性と健康」
講師 浅村 里沙 (財)家族計画国際協力財団人材養成グループ 課長
2/14
(水)AM
東京→広島へ移動
PM
「日本の教育経験」のビデオ鑑賞、中間意見交換会
2/15
(木)9:00-15:00 地方の小規模校視察(広島市立戸山小・中学校)
2/16
(金)AM
「広島平和記念資料館」見学
PM
広島→大阪へ移動
2/17
(土)9:00-11:30 講義「開発途上国における女子教育の現状について」
講師 景平 義文 大阪大学大学院人間科学研究科 博士課程学生
岡野 恭子 大阪大学大学院人間科学研究科 博士課程学生
大阪→京都へ移動
PM
京都市内見学
京都→東京へ移動
2/18
(日)
2/19
(月)9:00-12:00 講義「女子教育と経済開発」「女子教育を推進するための議論」
講師 黒田 一雄 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授 13:30-15:30
講義「JICAの教育事業とジェンダーの視点」
講師 徳田 由美 独立行政法人国際協力機構 人間開発部基礎教育グループ
青木 知子 独立行政法人国際協力機構 人間開発部基礎教育グループ
ジュニア専門員
2/20
(火)10:00-17:00 講義・ワークショップ「女性と識字」
講師 柴尾 智子 ユネスコ・アジア文化センター教育協力課 課長 2/21
(水)10:00-16:00 講義・ワークショップ(アクションプランの作成)
講師 大津 和子 北海道教育大学教育学部 教授
2/22
(木)10:00-16:00 講義・ワークショップ(アクションプランの作成)
講師 大津 和子 北海道教育大学教育学部 教授
2/23
(金)10:00-11:30 評価会
11:30-12:00 閉講式
12:00-13:00 フェアウェルパーティー
2/24(土)
帰国
88
JICA 東京
JICA 東京
国立女性教育会館
郷学研修所
国立女性教育会館
国立女性教育会館
大妻嵐山中学校・高等学校
国立女性教育会館
JICA 東京
JICA 東京
JICA 中国
JICA 大阪
JICA 東京
ユネスコ・アジア
文化センター
JICA 東京
JICA 東京
JICA 東京
7 参加者
・定
員:13 名(特別枠による1名増員を含む)
・応 募 者:23 名
・参 加 者
(男女内訳)
:13 名(女性 11 名、男性 2 名)
・応募倍率
(%)
:176.9 %
・性別・年代別
年 代
10 歳代以下
20 歳代
30 歳代
40 歳代
50 歳代
60 歳代以上
合 計
女 性
0
2
5
3
1
0
11
男 性
0
0
1
0
1
0
2
合 計
0
2
6
3
2
0
13
・職業・所属別
職業・所属
女性(人)
男性(人)
人数
割合(%)
行政職員
8
2
10
76.9
教 職 員
3
0
3
23.1
合 計
11
2
13
100.0
・国及び地域別
国及び地域名
女性(人)
男性(人)
人数
アフガニスタン
2
0
2
バングラデシュ
2
0
2
ケニア
1
0
1
コソボ
1
0
1
マラウイ
1
1
2
マリ
1
0
1
ネパール
2
0
2
イエメン
0
1
1
ジンバブエ
1
0
1
11
2
13
合 計
8 参加者アンケート集計結果
〈研修直後のアンケート〉
参加者数 13 名 アンケート回収数 13 回収率 100%
◆到達目標の研修実施後の達成度(全到達目標の合算値)
人数(人)
5
十分達成
されている
24
4
かなり達成
されている
26
3
概ね達成
されている
2
2
あまり達成
されていない
0
1
達成されて
いない
0
割合(%)
46.2
50.0
3.8
0.0
0.0
項 目
合 計
52
100.0
達成度 100.0%
◆期待充足度
人数(人)
5
十分達成
されている
4
4
かなり達成
されている
5
3
概ね達成
されている
2
2
あまり達成
されていない
2
1
達成されて
いない
0
割合(%)
30.8
38.5
15.4
15.4
0.0
項 目
合 計
13
100.0
満足度 84.7 %
89
◆研修成果活用可能性(全到達目標の合算値(無回答除く))
人数(人)
5
十分活用
できる
16
4
かなり活用
できる
25
割合(%)
36.4
56.8
項 目
3
2
2
あまり活用
できない
1
4.5
2.3
活用できる
1
全く活用
できない
合 計
0
44
0.0
100.0
活用可能性 97.7 %
※ JICA 委託事業の評価は、基本的に JICA の評価のフレームワーク 4〔研修員受入れ〕の評価基準に基づ
き実施。5 段階評価の場合、3 ∼ 5 までが当該評価項目を達成したものと規定されている。
9 今後の課題と展望
女子・女性教育に関する途上国の成功事例の紹介に係る要望がアンケートの中にあり、また、日
本の教員の社会的地位や質については、研修を通じて話題となることが多いことから、今後、それ
らを研修内容に取り入れることを検討することが望まれる。ただし、研修日程はすでに詰まってい
るので、新しい講義の導入には、他の講義の改廃も併せて検討することが必要である。
また、研修環境の面では参加者の便宜や負担軽減として、会館においては、職場や家族と連絡を
取るためのインターネット環境の提供の継続や設備は整っているものの、地域における研修では、
郊外にある施設が多いため交通の便を考慮した上での地方のJICA施設の利用を検討することが
望まれる。
アクションプランの検討
アクションプランの発表
講義後 神田理事長と
90
平成 18 年度女性の教育推進セミナーⅡ 研修全体概念図
研修目的
女子・女性教育における現状と課題を把握し、女子・女性教育推進のため
の施策について研修すると共に、開発途上国における教育へのアクセスや
教育達成度における男女格差是正のための政策立案、実施に必要な考え方
および情報を習得し、自国において行政官としてその普及に寄与する。
到達目標
①女子・女性教育推進のた
めの教育政策立案に必要
な知識の習得および能力
の向上を図る。
②各国の教育制度や教育政
策の現状と問題点につい
て情報交換する。
③日本の教育行財政および
歴史的展開についての知
識を得る。
④日本の社会、文化に関す
る見識および理解を深め
る。
研修項目
講義
「日本の男女共同参画社会
実現に向けた取組」(※)
講義
「日本の男女共同参画社会
実現に向けた取組」(※)
講義
「日本の男女共同参画社会
実現に向けた取組」
(※)
講義
講義
女性と仕事の未来館見学(※)
「日本における男女平等教育」
(※) 「日本における男女平等教育」
(※)
講義
講義・ワークショップ
講義・ワークショップ
「日本における男女平等教育」
(※)
「プレゼンテーションの基礎 「カントリーレポート発表・討議」
知識と技法」
講義「会館概要説明」
講義
講義
「ジェンダー統計について」
(※) 講義
「ジェンダー統計について」
(※)
「日本の女子教育普及の経験
講義
と現在の課題」
講義
「地域における教育ついて
「学校におけるキャリア教育 (教育関係者との懇談)
」
(※) 講義
の取組」(※)
「地域における教育ついて
講義
(教育関係者との懇談)
」
(※)
講義
「開発途上国における女子教
「家庭教育・次世代育成支援 育の現状について」
視察
指導者研修」の取組について
(大妻嵐山中学校・高等学校、
/「 家庭教育・次世代育成支 講義
広島市立戸山小・中学校)
援のためのプログラムに関 「女子教育と経済開発」
「女子教 (※)
する調査研究」について
育を推進するための議論」
(※)
講義
講義・ワークショップ
講義・ワークショップ
「学校におけるキャリア教育
「女性と健康」
「女性と識字」(※)
の取組」
(※)
講義
講義・ワークショップ
「女子教育と経済開発」
「女子教 「アクションプランの作成」
育を推進するための議論」
(※)
ジェネラルオリエンテーション
女性と仕事の未来館見学(※)
視察
(大妻嵐山中学校・高等学校、
広島市立戸山小・中学校)
(※)
お茶会・着付け
広島平和記念資料館見学
京都市内見学
講義
「日本の教育制度と教育政策」
(※)
講義
「JICA の教育事業とジェン
ダーの視点」
講義・ワークショップ
「女性と識字」(※)
(※)については、複数箇所に記載。
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