二中の窓 - 箕面市

学校だより
二中の窓
をよろしくお願いいたします。
7月号
平成 24 年(2012年)7 月 3 日
箕面市立第二中学校
「生き方」を考える~総合的な学習~
二中では、将来にわたってたくましく「生きる力」をもった生徒の育成をめざし、3年間
を通じて「生き方」を考える総合的な学習のプログラムを展開しています。各学年、各クラ
スで仲間づくりをしつつ、6月には、いよいよ各学年で本格的にスタートしました。3年生
では「進路学習」
、2年生では「職場体験学習」
、1年生では「地域学習」を軸として学習を
進めています。とりくみはさまざまですが、どの学年でも、地域社会と連携して体験的な学
習を行うことによって、生徒が興味をもってとりくめる内容になっています。
3年生 『 進路学習 』
3年生は、自分の「生き方」を考えることから、中学校卒業後の進路を考える
学習へとつながることをめざして、聞き取り学習や体験学習などさまざまなとり
くみを行っています。その一環として、
「先生、15歳を語る」という企画で学
年の先生方が15歳のころを振り返って、進路を決めた思いや当時の悩みや生き
方を語りました。また「先輩、15歳を語る」という企画で教育実習生の3人と
スクールサポーターの方にお話をしていただきました。そして、最後に「自分を
授業風景
語る」という現在の進路へ考えていることや目標にしていることを語るとりく
みをクラスで行いました。
6月14日(木)には、第1回進路説明会で、
「進路のてびき」をもとにして、今年度の入試の仕組みや
奨学金等の説明を行いました。ここ数年、大阪府公立高校の入試制度が毎年変わっています。今年度は、公
立普通科高校の募集枠に前期入試枠が設けられたこと、公立前期入試の入試科目がすべて3教科入試になっ
たこと、公立入試日程が去年より早くなったことなどが大きく変わったところです。これからも、高校入試
のことで、新しい情報が入り次第、進路だよりを通じてご連絡いたします。
7月12日(木)には、高校の「出前授業」が予定されています。宣真
高校、星翔高校、大阪学院大学高校、池田北高校、渋谷高校、箕面
高校の6高校により8つの講座をしていただきます。高校での学習
内容は、中学校に比べてより専門的になり、将来の進路に直結して
牧戸先生
いる部分も多くなります。その分野に興味を持っている人
にとっては、とても楽しく学習できることでしょう。
自分が興味のあることや、将来の希望について今から
しっかり考えておくことが必要です。また、どんな専門
的な内容も、基礎になるのは、中学校までの学習です。
教育実習の村里さん
まずやるべきことをしっかりやる。それが大切だという
ことも、この機会に考えてほしいと思います。
進路説明会
時の流れははやいもので、1学期もあと約3週間となりました。期末テストも終わりましたが、自
分自身のテストへのとりくみの採点はどうでしょうか?どの学年もテスト前には多くの人たちが、放
課後等の学習会に参加し、勉強している姿が見られました。そうした努力が、必ず進路を考えるとき
に役立ってきます。テストの点数だけではなく、この学習への姿勢を大切にしてください。長い夏休
み、今年は計画停電も予想されています。勉強の時間とリズムに気をつけて過ごしましょう。
2年生 『職場体験学習』
2年生 『職場体験学習』
2年生は、6月21日(木)の5・6時間目を使って、11月に行わ
2年生は、6月21日(木)の5・6時間目を使って、11月に行わ
れる職場体験学習の事前学習として、さまざまな職種の方々から聞き取り
れる職場体験学習の事前学習として、さまざまな職種の方々から聞き取り
学習を行い、その仕事をされている方の生き方を学びました。また、なぜ
学習を行いました。その仕事をされている方の生き方を学びました。また、
その仕事を選んだのか、その仕事のやりがいや難しさや自分の人生と仕事
なぜその仕事を選んだのか、その仕事のやりがいや難しさや自分の人生と
との関わり等について語っていただきました。
看護師の方
仕事との関わり等について語っていただきました。
看護師の方
5時間目は、宣真高校の先生でもあり看護師でもありセラピストでもある宮里先生から、昨年3月に東
日本大震災のボランティアへ行き、被災された方々からお話を聞いたりハンドマッサージ等をしながら心
5時間目は、宣真高校の先生でもあり看護師でもありセラピストでもある宮里先生から、昨年3月に東日
のケアにつとめられたお話を伺いました。またお話の途中で香りを楽しませていただきました。レモンの
本大震災のボランティアへ行き、被災された方々からお話を聞いたりハンドマッサージ等をしながら心の
さわやかな香りは、意欲が向上し集中力がアップする働きが
ケアにつとめられたお話を伺いました。またお話の途中で香りを楽しませていただきました。レモンのさ
あるそうです。6時間目は、事前に選択した仕事のお話を、
わやかな香りは、意欲が向上し集中力がアップする働きがあるそうです。
8つの教室に分かれてお聞きしました。生徒の代表が、教室
6時間目は、事前に選択した仕事のお話を、8つ
ごとに司会進行を担当して聞き取り学習を進めていきまし
の教室に別れてお聞きしました。生徒の代表が、教室ごとに司会進行を担当して聞き取り学習を進めてい
た。スクールカウンセラー、動物病院、作家、社会福祉関係、
きました。スクールカウンセラー、動物病院、作家、社会福祉関係、旅行社、農業、飲食店、教師の仕事
動物病院の方
農業の方
旅行社、農業、飲食店、教師の仕事につかれている方々のお
農園の方
動物病院の方
につかれている方々のお話でした。自分が興味を持
話でした。自分が興味を持って選択した職業を、しっかり聞き取ることができました。また、それぞれの
って選択した職業を、しっかり聞き取ることができました。また、それぞれの講師の方へ、お礼のお手紙
講師の方へ、お礼のお手紙を書く取り組みも行いました。この聞き取り学習は、仕事や人との出会いや社
を書く取り組みも行いました。この聞き取り学習を通して、仕事や人との出会いや社会との関わり、働く
会との関わり、働くことの意味について考えられる良い機会になったと思います。今後の進路選択の一助
になることでしょう。
ことの意味について考えられる良い機会になったと思います。今後の進路選択に役立てましょう。
1年生 『地域学習』
1年生は、2学期の10月20日(土)に、地域学習の一環として、地域の方
と出会いつながり元気になる、そして地域を学ぶ「かやのお宝人権まつり」へ学
年全体で参加します。このおまつりは、地域のさまざまな人権課題の解決を目的
に、地域の誰もが楽しく参加できるおまつりとして開催されています。去年は、
生徒自身が「今、何ができるのか?」を考えて、会長会ブースの2つで、東日本
大震災支援のとりくみを行いました。今年は、去年までの、
「かやのお宝人権ま
授業風景
つり」へ参加して楽しむというものから、自分たちが地域とともに創っていくと
いう積極的なイメージを持ってとりくみ始めています。6月12日(火)に、各クラスで、担任からおま
つりの趣旨やそのおまつりへボランティア参加する目的等の説明が行われ、
「このおまつりの中で、自分た
ちは何ができるのだろう?」ということについて考えていきました。小学校時代
にそれぞれの小学校でおまつりを経験しているためか、さまざまな多くのアイデ
アが出てきました。たとえば、
「ゲームコーナー」や「飲食関係店」
、
「舞台発表」
等がありました。これらのアイデアの中から、実際にできるかどうかを判断しな
がら、生徒も入ったおまつりの実行委員会で相談していきます。7月5日(木)
には、おまつりの主催者である「暮らしづくりネットワーク北芝」の中村さんと
説明プリント
丸岡さんに来ていただき、聞き取り学習を行います。今後、地域の色々な行事に
興味を持ち、参加していくきっかけにしてほしいと思います。
【 道徳の時間の紹介 】
二中では、一人ひとりの居場所づくりを大事にして人権教育にとりくんでいます。あわせて「心の教
【ユニバーサルデザインの授業研究】
育」である道徳教育を各学年の課題に応じて、ていねいに教材選びを行い、子どもたちとともに学んで
二中では、学期に1回授業研究の日を設けて、全学年の教師で授業を
います。5/28の創立記念日には、校長先生による全校道徳「この学校が好き」を行いました。1学期
参観し、その後研究協議会を行っています。今年の第1回は、6月8日
に実施している各学年の道徳教材の一部を紹介させていただきます。
(金)6限目に3年生で行いました。ここ数年、
「ユニバーサルデザイン
教材名
3年生 「ある元旦のこと」
「あるがままの自分で」
2年生 「弘樹の判断」
「松本君への手紙」
1年生 「ミソアジの学校」
教材のねらい
を意識した授業づくり」を研究課題にしています。今年は、スーパーバ
→感謝の気持ち
イザーとして、米田和子さん(NPO法人ラヴィータ研究所 こども発
→自分を大切にする
達相談センター所長)に来ていただき、授業の助言をしていただいてお
→友達とつきあうときに大切なもの
ります。
「ユニバーサルデザインを意識した授業づくり」というのは、授業
→勇気ある行動
を視覚化・構造化・協働化し、クラスの中のすべての子どもにとってわか
→校風を受け継ぐ
りやすい授業をしていくことです。たとえば、授業の見通しを持たせる工
夫(授業の進行がわかるようにする)
、具体的な表現で伝える工夫(今すべ
「月明かりで見送った夜汽車」→温かい人間愛の精神を深める
き行動がはっきるわかるようにす
【 6/20(水)避難訓練 を行いました! 】
消防車
る)
、授業への参加を促す工夫(グル
箕面市消防署の方に来ていただき、避難訓練を実施しました。想定は、
「地震
ープ学習等によって自分の考えを発表する)
、
学習課題へのとりくみ
のあと、南館3階調理室から出火」という内容でした。最初、非常ベルが鳴り
を促す工夫(課題を細分化し、段階ごとに達成感をもたせるように
響き、
「揺れがおさまるまで、机の下に避難して下さい。
」と放送が入りました。
する)等のことです。今後も各授業で、
「どの子もわかる。どの子も
その後、
「揺れはおさまりましたが、南館3階調理室から出火しました。全校生
安心して学べる」工夫をしていきます。また、今年から二中校区共
徒は担任の指示に従って避難経路を通り、体育館に避難してください。
」と再び
通の研究課題としても設定しています。
放送が入り、避難を開始しました。訓練なので、少し緊張感の足りない様子も
見受けられましたが、避難開始から体育館で全校生徒の人数確認終了までに要した時間は、4分46秒
でした。消防署の方から、
「5分はかかると思っていました。予想より早
毎年、ボランティアタイムでお世話になっている団体の中に「菜の花プロジェクト」があります。去年
く避難が完了しました。
」とおほめの言葉をいただきました。その後、消防
のボランティアタイムで畑に種子をまき、今春見事な黄色のお花畑になり、6月には、種子の収穫の時期
署の方から、災害が起こったときの心構えや行動についてお話していただ
がやってきました。菜の花プロジェクトのメンバーの方が、学校のお昼休みの時間に都合を合わせて来て
きました。最後に、消火器の使用訓練を、クラスの代表者が行いました。
くださり、刈り取り作業と脱穀作業(刈り取り作業の後、約2週間、南館地下倉庫前で乾燥させていまし
どの生徒も「火災発見!避難ルート確保!!消火始めます!!!」と大き
な声で叫んでから消火を行いました。消火作業が終了すると、その光景を見
【菜の花プロジェクト】
避難の様子
ていた会場の生徒から、
「パチパチパチ」と大きな拍手がわきあがりました。
た。
)を行いました。生徒にも呼びかけて、作業のお手伝いをしました。去年より今年は、生徒のお手伝い
が増えて、プロジェクトの方々が大変喜ばれていました。7月4日(水)のボランティアタイムでは、菜
の花の種子からの搾油(さくゆ)作業をするそうです。このプロジェクトには、大変な労力と愛情がこも
二中の生徒たちの、温かい一面を消火訓練の場面でも見ることができまし
っています。出来上がった菜種油には、去年ボランティアタイムに参加した人たちの気持ちが詰まってい
た。昨年の3.11に東日本大震災が起こり、現在、地域における防災意識
ます。また、今後も作業のお手伝いをよびかけた時には、ぜひ参加してほしいと思います。
が高まっています。近畿地方では、1995年の阪神大震災から大きな
地震が起こっていません。今後50年間に、
「南海地震」や「東南海地震」
が起こる可能性が高いと言われています。この二つの地震が起これば、
水消火器による練習
東日本大震災クラスの地震になるようです。非常災害時を生き抜くため
には、日頃から各個人が防災意識を高くもち、地域でお互いに協力し合える関係をつくっておくことが
大切です。各家庭において、災害時の避難場所や連絡方法等を、ぜひこの機会に打ち合わせをしておい
てください。
菜の花畑
刈り取り作業
脱穀作業