Zusammenfassung Vortrag Ukishima Junior - Tania Reh, Berlin

2. Deutsch-Japanischer-Naturschutzaustausch
Zusammenfassung des Vortrags von Iris Fleckenstein-Seifert am 30. September 2008 vor 140
Schülern , Eltern und Lehrern der Ukishima Junior High School im Ukishima Community
Center, Numazu, Japan.
(Zusammenfassung und Übersetzung: Dr. Mariko Fuchs).
9 月 30 日(火)浮島中学校にて
自然保護に積極的に取り組む
-ベルリン「プロ・レーヴィーゼ
-ベルリン「プロ・レーヴィーゼ」でのボランティア活動-
プロ・レーヴィーゼ」でのボランティア活動-
プロ・レーヴィーゼ前代表
イリス・フレッケンシュタイン
1. ドイツの自然保護運動
ドイツにおける自然保護運動は、1980 年代から盛んになってきた。当時、ますます激しく
なる環境破壊に対して危機感を持った若者たちが、ノーと唱えたところから始まったのである。
彼らは路上でデモをしたりしたほか、各家庭で、親たちに環境問題を訴えた。そして、親たち
は、子どもたちから教えられ、自然を守ろうというエコ生活を心がけるようになった。
「子どもたちから始まり、社会に広がった自然保護」というのが、ドイツの特徴である。
今日は、そのなかで、市民グループ「プロ・レーヴィーゼ」についてお話をしたい。
2. レーヴィーゼとは
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レーヴィーゼは、ベルリンの南西部、ニコラス湖周辺にある。これは、氷河時代に生まれた
いくつか連鎖する湖の一つであり、リーツェン湖からグリューネヴァルトを通って、ニコラス
湖に延びている湿地帯である。面積は約 17 ヘクタール、海抜30m。ベルリン南西部最大の
緑地帯となっている。
1960 年に自然景観保護地域に指定された。
3. 市民グループ「プロ・レーヴィーゼ」の成り立ち
2005年の冬、手付かずの自然が残っていたレーヴィーゼは、市当局の手によって、40
本以上の木が切られ、草原の半分以上が分譲整備されてしまった。この自然破壊の様子を見た
市民が反対のために立ち上がった。そして結成したのが、「プロ・レーヴィーゼ」である。そ
のきっかけとなったのが、フレッケンシュタインの「レーヴィーゼを救おう!」という張り紙
だった。2005年2月に、団体として活動を始める。
大切なのは、人まかせではなく、自分自身が行動を始めること!
大切なのは、人まかせではなく、自分自身が行動を始めること!
こうして、すべて無償ボランティアで行なわれる活動によって、「プロ・レーヴィーゼ」に
は、2005 年 10 月「環境活動部門」で第一回ベルリン環境賞が授与された。グループには、現
在、職業・年齢層がさまざまな 300 人以上のメンバーがいる。
4. 私たちの活動目標
ベルリンという大都市の中にある、動植物の生活空間を備えた希少な湿原景観と、そこにお
ける珍しい種の多様性を保持すること。
5. 私たちの活動内容
1) 基本路線
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署名活動を行なわず、対話を基調とした活動を行なう。地域に居住する住民のエゴや、不透
明でいい加減な担当役所との闘いは大変なものだったが、当局とねばり強い交渉を続ける。現
在では、市の担当職員との話し合いを通して、共同で地域の整備作業に当たっている。
2) 樹木の伐採・植樹
樹木を伐採して、整備するときは、切り倒した木をそのまま積み上げて、小動物の住みかと
して保全する。また、新しく木を植えるときは、地域の固有種に配慮する。
3) 外来植物の駆除
1823 年、日本からドイツにもたらされたイタドリは、外来植物が広がった典型的な例であ
る。湿原における在来種の植物相を保持するために、これらを駆除することは、「プロ・レー
ヴィーゼ」の重要な活動の一つである。根が非常に強いので、夏の間は、定期的に掘り起こし
て取り除かなければならない。 外来植物の問題は、ヨーロッパで近年重要視されるようにな
った。
4) 清掃作業
プロ・レーヴィーゼでは、定期的にゴミ集めを行なっている。これは、地域住民の共感を呼
び、彼らも湿原の清掃に協力してくれるようになった。
5) 鳥の巣箱をかける活動
鳥は、ドイツでは自然保護の象徴のような存在である。そのため、巣箱をかける活動には、
多くの寄付が集まる。
2007 年には、レーヴィーゼでバード・ウォッチングできる鳥類のリストが完成し、それに
は 70 種類もの名前が記載された。その多くは絶滅の危険性があり、リストには大きな反響が
あった。
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6) ガイドツアー
専門家のボランティアによる湿原周辺のガイドツアーを定期的に行なっている。観察の対象
は動植物であり、また歴史的建造物である。これらの参加は、すべて無料である。
7) 広報活動
「プロ・レーヴィーゼ」が行うガイドツアーや催し物の案内は、メンバーの手によって、地
域住民に配布される。また、ホームページやパンフレットも、メンバーである専門家の無償ボ
ランティアで作られている。こういう広報活動は、寄付を集めるのには重要な手段である。
このようなメンバーの無償ボランティアのお蔭で、会費をおさめなくても活動が運営されて
いる。また、地域住民とのコンタクトも大切にし、地域のお祭りなどでは、必ず活動がよくわ
かるようなインフォ・スタンドを出している。
8) その他の活動
そのほか、メンバーはさまざまな活動をしている。
絵を描いたり、力仕事をしているメンバーのためにケーキを焼いたり、ガイドツアーを行なっ
たり、新聞記事を書いたり、名前のロゴを作ったり、プランを図面に仕上げたり、インフォメ
ーションキットを作ったり、誰かの書いた記事を訂正してやったり、手紙を書いたり、コピー
したり、作業用具を点検したり、当局などとの交渉に臨んだり、他とのコンタクトをとったり
…
これらはすべてボランティア活動の内容である!
9) 子どもたちのためのプロジェクト
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「プロ・レーヴィーゼ」では、子どもたち・青少年と共同で自然保護プロジェクトを運営し
ている。今日、ドイツの子どもたちは放課後、たくさんの習い事をしているので、なかなかそ
のための時間がとれない。その中で、なんとかオーガナイズして、活動できるように努力して
いる。ガイドツアーや植樹などがその内容である。
また、メンバーが週末など家族連れで、整備活動を手伝いに来るのも一つの好例である。
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