No.38 DN 17-04-01 1(3) ボルボ・トラックのメンテナンス ① 概要: ボルボ・トラックのメンテナンスについて モデル: FH / FM 内容: 日常点検に関する説明 ドライバーによる日常点検 日常点検とは? トラックや自家用自動車であってもドライバーには車両の適正な管理が義務づけられており、車 の安全は所有者の責任において確保しなければならない、と定められております。 平成7年に行われた道路運送車両法の改正により自家用乗用車の場合は項目が簡素化されまし たが、トラックは1日 1 回の点検が定められています。 日常点検を怠った場合 警察には日常点検が行われていないトラックに対して改善命令を出したり車両の運行停止命令な どを下すことができる権限が与えられております。また、日常点検を行っていないことで事故などを 起こしてしまった場合、法的に重い責任が課せられる場合もあります。 点検項目: 表示灯と警告灯 トレーラー・ヒッチ コントロール類 ヘッドライトおよびその他のライト 積荷の安全確保 ドライバー・ディスプレイのエラー・コード タイヤ 冷却水レベル タコグラフのエラー・コード エア・タンク内の凝水 エンジン・オイル・レベル ブレーキ圧 ウォーターセパレーター内の水 ウォッシャー液のレベル ウィンドウスクリーン、バックミラーの状態 計器類 ※この内容はブラックバインダー表紙裏面の「ドライバーによる点検」の内容を記載したものです。 上記点検項目の中から、今回は点検ハッチ内の項目(赤字)について点検方法をお伝えします。 冷却水/エンジンオイル/ウォッシャーの点検方法 DN 17-04-01 2(3) 冷却水レベル 冷却水レベルの点検は点検ハッチを開け、エンジンが冷えた状態でクーラントレベルがエキ スパンションタンクの最小値(MIN)と最大値(MAX)のマークの間にあることを確認します。 ターボコンパウンド FH FM 採用の FH 冷却水の補充 1. 冷却水を補充する際は必ずボルボクーラント VCS を使用してください。他のクーラントとの 混合はクーラント本来の性能を発揮出来ないばかりか、エンジンの破損を招くおそれがあ ります。 2. 冷却水を補充する(タンクキャップを開ける)際は十分にエンジンが冷えた状態で行ってく ださい。エンジン(冷却水)が温かい状態でキャップを開けますと冷却水が吹き出し、火傷 を負う危険があります。 3. ターボコンパウンドを採用している FH モデルと FM モデルは冷却水を補充する際、キャブ チルトが必要です。キャブチルト方法は次号(39号)に掲載予定です。 エンジン・オイル・レベル エンジン・オイル・レベルの点検は点検ハッチを開け、正面に見える赤いレベルゲージにて 点検します。レベルゲージには MAX レベルと MIN レベルの印があり、この間は車両タイプによ り異なりますが、約6~8リットルのオイル量になります。 オイルレベルは MIN レベル以下にならないようにしてください。また、エンジンオイルを交換・ 補充する際の適正なオイルレベルはレベルゲージの MAX と MIN の中間位置になります。 FH FM DN 17-04-01 3(3) ※ エンジン・オイル・レベルはメーター内、ドライバーインフォメーションディスプレイにて確認 できます。キーをオンポジションに回した時に約5秒間またはエンジンが始動されるまで表示さ れます。一旦、エンジンを始動すると、最低でも70分間エンジンを停止した後でなければ、再 表示しません。 エンジンオイルの補充 車両を平面に停車し、エンジン停止から少なくとも30分経過後にオイルレベルを確認します。 補充は点検ハッチ内、フィラーパイプを介してオイルを注ぎます。補充時の適正なオイルレベ ルは前頁に記載した通り、レベルゲージの MAX と MIN の中間位置になります。 FH FM ウォッシャー液レベル ウォッシャー液レベルの点検はメーター内、インフォメーションディスプレイにフロントウォッシ ャー液不足のマーク(以下に記載)が表示されます。このマークが表示されましたら、点検ハッ チ内、ウォッシャー・リザーバー・タンクへ補充を行ってください。 ウォッシャー・リザーバー・ タンク位置 その他、ご不明な点につきましては、車輌取扱い説明書(ブラックバインダー)をご確認いただくか、 ボルボ・トラック取扱いディーラー(販社)までお問い合わせください。 UD トラックス株式会社 品質保証 技術サポート部 ボルボ・トラック品質担当 テクニカルサポート
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