第2学年1組 算数科学習指導案

第2学年1組
算数科学習指導案
指導者
1
単元名
2
指導観
○
副島
りさ
かけ算(1)
本学級の児童(男子13 名,女子15名)は,たし算やひき算などの計算問題に意欲的に取り
組んでいる。また,本学級の児童はこれまでに,ものの数を求めるときに2とびや5とびで数え
たり,10のまとまりを作って数えたりする活動を通して,まとまりをつくって考えるという乗
法の素地的な経験をしてきている。
7月の算数意識調査では,「みんなでよりよい考え方について話し合うことはできる(85.
2%)」
「学習したことを生かして問題などをとくことはできる(81.5%)」と答えている。し
かし,
「図,式,言葉を使って,自分の考えを説明すること(55.6%)」
「計算の意味や仕方を
考えること(55.6%)」の問いに対しては,低い結果であった。これらのことから,自力解決
や説明することに苦手意識をもっていることが分かる。
○
本単元は,乗法が用いられる具体的な場面を通して,基準量の幾つ分で全体を求めることがで
きるという乗法の意味と計算の仕方を理解させることをねらいとしている。また,5,2,3,
4の段の乗法九九の構成と考えること,その適用を図ること,さらに乗法九九を習熟することも
ねらいとしている。
○
指導にあたっては,本校研究主題に沿って,以下の3点を行う。
⑴
学習意欲を喚起させ,単元全体への意欲と見通しをもたせる工夫
児童に親しみやすい遊園地の挿絵を作成し,学習への意欲を喚起し,確かな問題意識をもつこ
とができるようにする。また,その挿絵を「何個のいくつ分」で表せるものとそうでないもの
を織り交ぜたものにし,適用問題でも活用できるようにすることで,児童が興味・関心をもち,
単元「かけ算」の見通しをもつことができるようにする。
⑵
ねらいに即した算数的活動の設定の工夫
評価の四観点の視点から,一単位時間のねらいをしぼり,そのねらいに応じた算数的活動を
設定し,効果的に展開上に位置付ける。
⑶
子どもたちの言語活動を支えるための工夫
かけ算の事象を,数図ブロック・○図・数・式・言葉という多様な様式で表現し,それらを
関連付けながら言語活動を行うことで,かけ算に対する理解を確かなものにできるようにする。
また,既習事項を「算数ことばの宝箱」として活用したり,「何個のいくつ分」や「何倍」な
どのかけ算の意味や単位などの「算数ことばの宝箱」に加え次時以降に活用したりしていく。
3
単元の目標
算数への
○
関心・意欲・態度
数学的な考え方
かけ算に関心をもち,身の回りからかけ算で表せる数量の場面を
進んでみつけようとする。
○
かける数が1増えると積はかけられる数だけ増えることを使っ
て,九九を構成することができる。
数量や図形について
○
の技能
数量や図形について
の知識・理解
かけ算の式に表したり,九九を唱えたり,それを適用して問題を
解くことができる。
○
記号「×」や用語「かけ算」
「~ばい」の意味,単位とする大きさ
のいくつ分かを求めるときにかけ算を用いればよいことがわかる。
4
指導計画(総時数
17時間)
第1次
⑴
基準量のいくつ分という見方によるかけ算の動機づけをする。・・・・・・・・・【本時】①
<乗り物にのっている人数を「何個のいくつ分」で表す活動>
⑵
かけ算の意味と式の読み方と書き方を理解する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<かけ算の意味や式の表しかたを言葉や数や式で表す活動>
⑶
かけ算の式と答えの求め方を理解する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<いろいろなかけ算の場面における計算の仕方を図を用いて説明する活動>
⑷
「倍」の意味と「倍」という見方について理解する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<図をもとに「○の何倍」と表し発表する活動>
第2次
⑴
5の段の九九の導入と構成について理解する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<5人ずつ増えていくことを数図ブロックで操作し,増え方を説明する活動>
⑵
5の段の九九の唱え方と練習をする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<5の段の九九を繰り返し唱える活動>
⑶
5の段の練習をする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<5の段の九九をグループやペアで何度も唱える活動>
⑷
2の段の九九の構成について理解する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<2人ずつ増えていくことを数図ブロックで操作し,増え方を説明する活動>
⑸
2の段の九九の唱え方を知り,練習をする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<2の段の九九をグループやペアで何度も唱える活動>
⑹
3の段九九の構成について理解する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<3ずつ増えていくことを数図ブロックで操作し,増え方を説明する活動>
⑺
3の段の九九の唱え方を知り,練習をする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<3の段の九九をグループやペアで何度も唱える活動>
⑻
4の段の九九の構成について理解する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<4ずつ増えていくことを数図ブロックで操作し,増え方を説明する活動>
⑼
4の段の九九の唱え方を知り,練習をする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<4の段の九九をグループやペアで何度も唱える活動>
⑽
基準量が後に示された問題と練習をする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<図や数図ブロックで操作しながら,立式のわけを説明する活動>
⑾
かけ算の問題づくりをする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<かけ算になる問題をつくり,解き合い答えやわけを説明する活動>
⑿
2,3,4,5の段の九九の練習と適用題をする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<練習問題を行い,ノートにその解を書く活動>
⒀
5
まとめをする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
本時の学習
⑴
日時
平成25年9月27日(金曜日)
第5校時
2年1組教室
⑵
主眼
遊園地の乗り物に乗っている人数を数図ブロックで表したり,式で表したりする活動を
通して,乗り方の違いに気付かせ,同じ人数の場合は「何個のいくつ分」と表せることに
ついて理解できるようにする。
⑶
準備
⑷
本時の学習の指導にあたって
①
遊園地の挿絵,数図ブロック,ワークシート(乗り物の枠を記入したもの)
新たな視点に気付くような発問をする。
ジェットコースター・ゴーカートと観覧車の人数を求める式の数を比較し気付いたことを,
ワークシートに書きこませるようにする。それをもとに,自分の考えを,ペアで説明し合う場
を設定し,表現する力を育むようにする。
②
絵や図,記号を用いた板書によって,思考の流れを可視化する。
ジェットコースター,ゴーカート,観覧車を一台ごとの挿絵を用意し,数図ブロックで一台ず
つ人数を確かめる。人数を●で書き,人数を分かりやすくする。また,ジェットコースターに
乗っている人数「5この3つ分」やゴーカートに乗っている人数「2この5つ分」はカードに
書きキーワードを目立つようにする。
③
思考が可視化できるような板書づくりを行い,
「算数ことばの宝箱」を活用し,言語活動の充
実を図る。
ジェットコースター・ゴーカートと観覧車を数図ブロックに置き換え,ブロックの個数や式
の数に印をつけ,基準量が違うことをおさえるようにする。また,児童が発言した「何のいく
つ分」のキーワードをプレートに書き板書するようにする。
⑸
展開
主な学習活動
1
主な発問(☆)指導上の留意点(○)評価規準(◆)
問題場面を見て,めあてをつ
○
かむ。
問題場面を見せ,遊園地にどんな乗り物があるのかを自由
に出し合い,学習への関心を高める。
○
乗り物に乗っている人数に目を向けさせ,何人乗っている
か調べようとする意欲をもたせ,めあてをつくるようにする。
○
しらべ方について考えさせ,
「算数ことばの宝箱」から,数
図ブロックを使って調べることをおさえるようにする。
めあて
2
のりものにのっている人の数を
数図ブロックを使って,乗り
○
ブロックやしきをつかって
あらわそう。
挿絵の乗り物の上に,数図ブロックを置き,乗り物1台分
物ごとに乗っている人の数を調
ずつワークシートに移し,乗り物の絵の中にブロックの数を
べて発表する。
○で書き,人数を調べるようにする。
⑴
ワークシートにかいて調べ
る。
○
<予想される児童の反応>
ジェットコースター
●●●●●
5こ
しき
●●●●●
●●●●●
5こ
5こ
5+5+5=15
15人
ゴーカート
●●
●●
●●
2こ
2こ
2こ
しき
かんらんしゃ
●●
こたえ
○
○
●●
2こ
2+2+2+2+2=10
●●
●●●●
●●●
●
2こ
4こ
3こ
1こ
2+4+3+1=10
しき
2+4+1+3=10
4+1+3+2=10
2こ
こたえ
10人
こたえ
10人
⑵
発表する。
3
ジェットコースター・ゴーカ
☆
ートで,
「式が1つしかできない
わけ」について考え合う。
かんらんしゃの式は,いくもあるのに,ジェットコースタ
ーとゴーカートは1つしかないのは,どうしてかな。
○
ジェットコースター・ゴーカートと観覧車の乗り物にのっ
⑴
わけを考え話し合う。
ている人数を見比べ,一台ずつが同じ人数のかたまりに気付
・
ジェットコースターには,
くようにする。
5人ずつ,ゴーカートには,
○
2人ずつ乗っている。一台ず
つの人数が同じです。
・
観覧車は,一台ずつの人数
観覧車は,ひとかたまりの人数が異なり,ばらばらなので
他の乗り物とは違うことに気付くようにする。
○
一台ずつの数を指し示しながら説明するようにする。
○
ジェットコースターの一台にのっている数が同じことか
がばらばらです。
ら,
「5個の3つ分」と表すことができることを知り,唱える
ようにする。
⑵
「○このいくつ分」という
○
見方・表し方を知る。
観覧車は,1台に乗っている人数が違うので,
「何個のいく
つ分」では,表せないことを確認する。
◆【考】同じ大きさのまとまりがいくつ分という見方をしてい
る。
4
絵を見て,適用問題をする。
○
挿絵を見て,「3この
(発言・ワークシートの記述)
4つ分」「6この
3つ分」で表し
ていものを見つけるようにして,何個のいくつ分の見方の定
着を図るようにする。
5
学習を振り返り,本時のまと
めをする。
⑴
○
本時を振り返り、まとめる。
めあてに沿い,ブロックや式で表せたことを確認し,その
中で見つけたことをまとめとする。
のりものにのっている人の数が同じときは、
「○このいくつ分」であらわすことができる。
⑵
これからの学習の単元設定
○
をする。
○
新たな算数言葉「何個のい
くつ分」を「算数ことばの宝
箱」に加える。
次時から「何個のいくつ分」のような数の計算の仕方を調
べていく見通しをもつことができるようにする。
<大きなめあて>
「○このいくつ分」のときの
板書計画
しきやけいさんのしかたについて
しらべよう。