Chance for Children - ブレーンヒューマニティー

Chance for Children
すべての子どもに機会を。すべての子どもに夢を。
学校外教育バウチャーの提供による被災児童生徒支援プロジェクト
Copyright(C)2011 Chance for Children All rights reserved
http://www.cfc.or.jp/
Chance for Children とは
阪神・淡路大震災の被災児童支援を原点とする
NPO法人ブレーンヒューマニティーから誕生
1994
関西学院大学(兵庫県西宮市)の学生らにより家庭教師サークル「関学学習指導会」創立
<阪神・淡路大震災>
1995
被災した子どもたちへのボランティア家庭教師派遣やキャンプなどの支援活動を展開
2000
兵庫県知事の認証を受け、特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー設立
以降、青少年の選択肢を広げる多彩な事業を展開(レクリエーション・不登校児支援、国際交流活動等)
2009
15年間の歩みを振り返り、“貧困世帯の子どもたち”への支援を決定
学校外教育バウチャーの提供事業 「Chance for Children」 を開始
<東日本大震災>
2011
一般社団法人チャンス・フォー・チルドレン /
Chance for Children 設立
被災した子どもたちへの学校外教育バウチャーの提供事業を開始
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プロジェクト概要
東日本大震災で被災した小学生から高校生の児童・生徒に対して、塾・予備
校・習い事や野外活動等の学校外教育サービスで利用可能なバウチャーを提供
¾ Point1 学校外教育機会を保障し、教育格差を埋める
学校教育の機会が全ての子どもたちに平等に与えられているのに対し、学校外教育
の機会は、家庭の経済的状況に委ねられています。経済的事情で学校外で学
ぶことができない子どもの教育機会を保障し、教育格差を是正します。
¾ Point2 バウチャーの利用は教育サービスに限定
現金給付ではなく、「バウチャー」を支給することで、教育以外の用途に使用される
ことがありません。また、バウチャーには有効期限を設けることができるため、貯
蓄することができず、その大半が消費にまわされることになります。
¾ Point3 被災地の事業者の自立を支援
この取り組みではクーポンの提供を受けた子どもたちが地域の塾やその他の教育機
関でバウチャーを利用します。その結果、被災地の教育事業者は収入を得るこ
とができ、その自立に寄与することとなります。
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プロジェクト詳細
学校外教育バウチャーの提供
Supply of private education vouchers
25万円分の
バウチャーを提供
¾ 継続的に教育サービスを受けられる金額のバウチャーを提供します。文部科学省が調査
した年間の学校外教育費の小学生から高校生までの平均額に定めています。
教育サービスを
自由に選択
¾ 子どもが自らの意思によって教育サービスを選択し、受けることができます。その結果、学
習意欲が高まり、教育効果も高まります。
市民の応援で成り
立つプロジェクト
¾ 私たちは、子どもの教育・貧困問題を「社会全体の問題」として捉えることが大切だと考え
ています。問題解決のアクションとして会員制や寄付といった協力方法を用意しています。
Project Flow
z
z
東日本大震災で被災した子どもたちにバウチャーを提供します。
このバウチャーは、市民・企業からの寄付金等を原資として子どもたちに提供されます。
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CFCクーポン見本
・1,000円券に限定 「250枚/人」を子どもへ提供
・偽造防止加工(マイクロ文字加工)
・企業ロゴやイメージキャラクター等の挿入、オリジ
ナルデザインの作成が可能 (最小ロットあり)
・切り取り線により「本券」と「事業者控」に分断
・利用者記入欄、事業者記入欄を設置
・クーポンNo.で利用履歴を管理
誰が、いつ、どこで、何にクーポンを使用したのか把握できる
つまり、資金の用途がすべて管理でき、報告できる
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ブラザー・シスター制度
学生ボランティアによる子どもたちの見守り
Student volunteers watch over the children
ブラザー・シスター制度
大学生等の学生ボランティア(ブラザー・シスター)が、バウチャーの提供を受けている
子どもに対して、月に1回学習や進路の相談、バウチャー利用に関するアドバイスを行う
学生
z 社会問題へ直接関わる経
験、実体験
z 対人コミュニケーションス
キルの向上
z 仲間・専門家等との出会
い・交流
I.
II.
アドバイス
III.
„ 主なアドバイザー(2012年5月1日現在)
アドバイス
バ
アド
月1回面
談
イス
・赤林 英夫
(慶応義塾大学経済学部教授)
・出村 和子
(仙台いのちの電話理事長/
弘前学院大学客員教授 教育心理学)
学習/進路相
談
利用者
z 親・教師等以外の第三者
との関わり、触れ合い
z 経験に則した有効なアドバ
イス
z ロールモデルとの出会い
事前/フォローアップ研修の講師
隔月で実施されるシェアリングでの学
生へのアドバイス
プロジェクトの運営に関するアドバイス
z バウチャー利用率の向上
z バウチャーの有効利用の促進
z 対象ニーズの把握、正確な効果
測定
z 学生の社会活動への参画の促
進(利用者→アドバイザーの連鎖)
・川島 恵美
(関西学院大学人間福祉学部准教授)
・田村 太郎
(ダイバーシティ研究所代表/
内閣官房震災ボランティア連携室企画官)
・津久井 進 (弁護士)
・川北 秀人(IIHOE[人と組織と地球のための
国際研究所]代表者)
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大学生ボランティアの活動
ブラザーシスター養成研修を実施し、45名の大学生ボランティアを養成。
45名の大学生ボランティアが2012年1月か子どもとの面談開始
2012年1月から子どもとの面談(電話・対談)がスタートしました。
尚絅学院大学8名、東北学院大学7名、東北大学6名、東北福祉大学5名、宮城教育大学10名、宮城
大学4名、宮城学院女子大学3名、仙台白百合女子大学:2名
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学校外教育バウチャーの必要性
現状の課題
„ 確実な教育支援が必要であるが、現金給付による支援では難しい現状
¾ 未曽有の大震災により、膨大な生活再建費が必要
¾ 被災規模の大きさから、現金給付は生活再建費、生活費等に転化される可能性が高い
„ “学校外教育“を保障する仕組みは乏しい現状
¾ 学習費総額に占める学校外教育費は、全体の平均で34%、公立の小学生では68%
¾ 公教育を保障する政府・自治体の各種制度→学校外教育には支援が手薄
名称
種別
小中学生の就学援助措置
私立学校授業料等減免事業
給付
減免
国の教育ローン(災害特例措置) 融資
小学校
使途
学用品費、新
入学用品、通
学費、校外活
動費、学校給
食費等
国が都道府県
を補助
学校納付金、
受験費用、教
科書代、定期
代、下宿代等
中学校
高等学校
区分
AVG
公立
学習費総額(円)
私立
307,723 1,392,740
公立
私立
公立
私立
480,481 1,236,259
516,186
980,851 710,636
356,937
782,953 446,827
学校教育費(円)
56,019
792,604
138,042
946,594
学校給食費(円)
41,536
35,836
37,430
590
学校外教育費(円)
210,168
564,300
305,009
289,075
159,249
学校外教育の割合
68.2%
40.5%
63.4%
23.3%
30.8%
内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」 2011/5/27
主な教育支援
-
-
26,317
197,898 244,072
20.1%
34.3%
文部科学省「平成20年度子どもの学習費調査」
したがって…
子どもの教育支援にとって、学校外教育は、重要な支援ポイントである
そして、被災児童等への支援はバウチャーの仕組みが有効である
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ハタチ基金
日本を代表する教育関連NPO法人と連携
各団体の特徴・強みを活かしながら継続支援
„ ハタチ基金公式WEBサイト
東日本大震災発生時に0歳だった赤ちゃんが無事に
¾基金設置団体
“ハタチ”を迎えるその日まで子どもたちのサポート
社会福祉・教育・文化活動、海や船にかかわる活
動、海外における人道活動・人材育成活動を推
進。自主事業の他、NPO等への助成も行う。
を継続的に行うための基金
¾現地支援団体
日本初の学校外教育バウチャー(クーポン)提
供団体。現在、東日本大震災被災地及び関西
地域の貧困世帯の子どもたちにクーポンを提供
全国初の訪問型・共済型病児保育サービスを
展開するNPO法人。病児保育問題を解決し、子
育てと仕事が両立する社会を目指し、事業展開
主に高校生のキャリア支援を行うNPO法人。大
学生等の先輩と高校生が対話をすることで進路
意識を高めるキャリア学習支援等を実施
主に障害児、不登校児等の自立支援、教育プ
ログラムの提供を行うNPO法人。日本初の公教
育とNPOが連携した教育相談事業等を実施
http://www.hatachikikin.com/
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主なバウチャー取扱事業者と連携先
バウチャー取扱事業者
※現利用先数1,
328
教室
(5/1時点)
事業外部評価チーム
・学校外教育へのバウチャー提供は我が国初めての試み
でもあり、それが実際にどのような成果を生んでいるか、厳
密かつ客観的な形で評価を受け、公表する
¾2012年末頃に論文発表予定
・慶應義塾大学経済学部教授 赤林英夫
・政策研究大学院大学准教授 田中隆一
・東北大学文学研究科助教
中室牧子
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2011年度応募者の状況
2011年度、150名に対してクーポンを提供
1701名の応募の内、1551名は支援できていない状況です。
¾ 応募者の73%、1012名が自宅が全壊したまたは原発被害を受けた家庭です。
学年別
地域別
住家被害別
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親失業の割合
11
2011年度応募者の声
150名の定員枠に対して、1,700名 を超えるご応募をいただきました。一部ですが紹介します。
・全壊でこのようなサービスの利用チケットがあると生活がすごく助かります。 塾の利用も一時やめようと考えていましたが、
がんばって塾に行く息子にやめるとは言えず・・・・
・避難所生活を4ヶ月過ごし、入学品も失い、泣きながらランドセルを洗ってました。学校に不安を感じ、毎朝泣きながら学
校のタクシーに乗っていました。カウンセリングもうけて今学期は友達と同じ習い事をしたいと話しはじめました。
・女川にて養殖業を営んでおりましたが、全て流失し、失業しました。現在は、子供も転校、それに伴い新しい生活をして
います。子供の希望もあり又、子供には夢を持って生活して欲しいと思い、以前と同様に習い事をさせています。この様
なプロジェクトに本当に感謝しています。
・家屋が津波により全壊流失したばかりでなく父親の経営していた店舗も無くなった。それにより職を失ったが、なんとかこ
れまで続けていた学習塾へ通わせたい。子供の夢が叶うよう色々なことを経験をさせてあげたいと願っています。
・母と津波にのまれ、最初は生きていて一緒に助けを呼んでいましたが、寒くて寒くて息絶えてしまいました。本人も車ごと
津波に流され首まで水がきましたが同乗していた姉に必死につかまり車から脱出し奇跡的に助かりました。今は少し落ち
着き野球がやりたいと言っています。
・7年前に建てた自宅は、全壊で、地盤が下がっている為、家も土地も失いました。また、主人は自営業でしたが、トラック
も、事務所も流され再建できません。仕事もなにもかも失い、残ったのは命だけです。財産は一瞬にしてなくなりましたが、
知識・教養は一生残るので、子どもに残してあげたいのです。
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