PowerPoint プレゼンテーション

「子どもをタバコの害から守る」
合同委員会を通じた取り組み
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 日本子ども家庭総合研究所・所長
日本小児科連絡協議会「子どもをタバコの害から守る」合同委員会・委員長
東京大学名誉教授,大阪教育大学客員教授
衞藤 隆
第22回 日本禁煙推進医師歯科医師連盟総会
シンポジウム3「未成年を守る」
「子どもをタバコの害から守る」合同委員会①
2005年3月 日本小児科学会、日本小児保健
協会、日本小児科医会による日本小児科連
絡協議会(通称、三者協)の元に初の合同
委員会として発足。各団体より3名の委員を
出し、2~3か月に1回の定期会合を開く。
 責務:子どもをタバコの害から守るためあ
らゆる活動を行う
 2011年からは組織上は日本小児保健協会に
属する委員会として位置づけられ、実質的
に従来通り三者協の合同委員会として活動

「子どもをタバコの害から守る」合同委員会②
目的
1. 子どもを受動喫煙から守る
2. 子どもの喫煙防止
3. 喫煙している子どもの禁煙支援(卒
煙)
4. 子どもに関わる全ての専門職自らの
禁煙宣言と専門職中の喫煙者の禁煙
支援
合同委員会発足前

日本小児科学会
年1月 「子どもの受動喫煙を減ら
すための提言」
 2002

日本小児科医会
 2003
年1月
「日本小児科医会宣誓」
 家庭での禁煙を呼びかけ

日本小児保健協会
 2003年9月
「未成年者の喫煙を無くすため
の学校無煙化推進」
「合同委員会の歩み」へ
こどもの受動喫煙を減らすための提言
(2002年1月,日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会)
1.受動喫煙とは
2.たばこの煙の性質
3.こどもの受動喫煙
4.こどもの受動喫煙を減らすための提言
受動喫煙を減らすには家族の禁煙に越したことはありませ
ん。しかし、それができなくても、たばこの煙の性質や家庭
の喫煙状況から、こどもの受動喫煙を減らすことができま
す。私たちは、次の2点を国民の皆さんに提言します。
(1)受動喫煙を避けるため、こどものいる家庭では、たば
こは室内で吸わず、屋外で吸うようにしましょう。
(2)室内で吸った場合、必ず、窓を開けて換気しましょ
う。とくに対面する2か所の窓を開けて自然換気するのが効
果的です。
「合同委員会発足前」へ
「日本小児科医会宣誓」
2003年1月25日
子どもは国の宝です。その子どもた
ちの健康を守るために、煙害の恐ろし
さを正しく、国民に理解していただく
運動を進めます。それとともに、パパ、
ママ自身の健康のためだけでなく、子
どものためにもタバコのない家庭を築
くことを提唱いたします。
「合同委員会発足前」へ
社団法人
日本小児保健協会
学校保健委員会報告
未成年者の喫煙を無くすための学校無煙化推進
2003年9月
〈はじめに〉
1.無煙化推進の背景
2.受動喫煙の急性・慢性健康被害
3.全国の学校分煙禁煙状況調査
4.学校の無煙化を進める方策
5.禁煙・防煙教育の実施
6.喫煙生徒への対応
7.喫煙教師への対応
8.防煙環境
〈まとめ〉
〈文献〉
「合同委員会発足前」へ
「子どもをタバコの害から守る」
合同委員会の歩み
2005年3月18日 第1回
2005年5月21日 第2回
2005年7月23日 第3回
中略
2012年4月 1日 第31回
2012年7月 22日 第32回
2012年10月 14日第33回
2013年 1月 20日 第34回
「合同委員会発足前」へ




責務と目的
禁煙講演会
禁煙シンボルマーク
国際対がん連合
(UICC)作成の
Protecting Our Children
from Second-Hand
Smoke(間接喫煙から
子どもを守るには)の
監訳、ほか
「子どものための無煙社会推進宣言」
小児科医と子どもに関わる保健医療
福祉の専門職が子どもたちをタバコ
の害から守るため、タバコの無い社
会(無煙社会)の実現とタバコを吸
わない世代(無煙世代)の育成を目
指した。
 2005年12月6日 日本小児科学会、
日本小児保健協会、日本小児科医会

掲載HP: <http://jpa.umin.jp/download/tabacco/tabacco03_2.pdf>
「子どものための無煙社会推進宣言」(抜粋①)
1.私たち小児科医と子どもに関わる保健医療福
祉の専門職は、自らが非喫煙者であることをめ
ざし、また周囲の者への禁煙支援をおこなう。
さらに医学生、看護学生など将来の保健医療
福祉専門職への禁煙教育充実を推進し、率先し
て無煙社会推進宣言を実行する担い手を育て
る。
2.子どもに関わる全ての専門職、すなわち保健
医療福祉関係だけではなく、教育関係・行政関
係の諸学会、諸団体に無煙社会推進宣言への賛
同を求め、それらの学術集会など諸活動を完全
禁煙のもとに行い、そのことを活動の案内文、
会場等に明示するよう求める。
掲載HP: <http://jpa.umin.jp/download/tabacco/tabacco03_2.pdf>
「子どものための無煙社会推進宣言」(抜粋②)
3.胎児期から成人に至るまでの全てのライ
フサイクルにおける受動喫煙を防止するた
め、妊産婦や子どもが生活するあらゆる空
間、すなわち家庭・教育機関(幼稚園から
大学院まで)・保育所を含んだ福祉施設・
医療機関・地域における「無煙化(smokefree)」を促進する。
1)全国の教育機関、小児科・産科医療機関
における「敷地内禁煙」の完全実施を求め、
その実現のため関係者への禁煙支援を行う。
掲載HP: <http://jpa.umin.jp/download/tabacco/tabacco03_2.pdf>
「子どものための無煙社会推進宣言」(抜粋③)
3.
2)小児科医は、診療時に家庭内の喫煙状況を必
ず確認し、家庭内での喫煙を強く戒め、また喫
煙者に対する禁煙支援を積極的に始める絶好の
機会を有していることを自覚し、その地域にあ
る他の禁煙外来との連携も推進する。
3)未成年者喫煙禁止法を遵守するためにも、未
成年者が自動販売機からタバコを買えないよ
う、通学路や子どものアクセスしやすい場所に
ある自動販売機の撤去をまず求めると共に、コ
ンビニエンスストアなどでの対面販売でも、未
成年者への販売が行われないような具体的対策
の実行を、政府などの関係各方面に求める。
掲載HP: <http://jpa.umin.jp/download/tabacco/tabacco03_2.pdf>
「子どものための無煙社会推進宣言」(抜粋④)
3.
4)公共の場や人が大勢集まる場所での受動
喫煙から子どもたちを守るため、喫煙室、
喫煙場所、喫煙車両へは子ども連れの入室
禁止が原則であること及びその際の管理者
責任を明確にし、路上禁煙地域の拡大を推
進するとともに、少なくとも通学路は全て
禁煙とし、通学路標識に付随して「歩行中
禁煙」の表示を行う。また、保護者を含ん
だ全ての喫煙者に対して、「子どもは歩く
禁煙マーク」であることの認識を持たせ、
子どものそばでの喫煙が許されない行為で
あるという自覚を促す。
掲載HP: <http://jpa.umin.jp/download/tabacco/tabacco03_2.pdf>
「子どものための無煙社会推進宣言」(抜粋⑤)
4.子どもの喫煙者に対しては、叱責や処分
ではなく、ニコチン依存症としての治療を
第一とする新しい考え方を教育現場に普及
させ、全国どこででも適切な対応が可能と
なるよう、「子どものための禁煙治療外来
(卒煙外来)」のネットワーク確立を推進
する。
これら活動を推進し実現するための諸施
策について、政府などの関係各方面への働
きかけを協働して積極的に行い、タバコ税
増税といった政策的な対策も求め、無煙社
会の早期実現をめざす。
掲載HP: <http://jpa.umin.jp/download/tabacco/tabacco03_2.pdf>
「学校敷地内禁煙の早期実施等のお願い」


全国都道府県・政令
指定都市の教育長宛
2006年2月22日付
日本学校保健学会、
日本体育学会、日本
小児科学会、日本小
児科医会、日本小児
保健協会の5学協会連
名

学校敷地内禁煙が必要な
理由
1.
2.
3.
4.
5.
喫煙防止教育の一層の充
実を図るため
教職員が喫煙しないとい
う望ましいモデルを示す
ため
禁煙・施設禁煙化の運動
を学校から家庭・地域に
広げるため
子どもや教職員の受動喫
煙を防止するため
喫煙者の健康リスクを減
らすため
掲載HP: < http://openweb.chukyo-u.ac.jp/~ieda/P-youbou4.htm>
要望書「タバコ自動販売機の廃
止を要望します」


三者協加盟3団体連名で関係府省庁の担
当課へ提出
2006年4月11日付(第1回)および2007
年5月15日付(第2回)
http://www.jschild.or.jp/conf/pdf/060510.pdf
http://www.jpeds.or.jp/godo/pdf/071107_tabaco.pdf

世界の中でタバコの自動販売機の普及
が顕著な日本の状況(注:この時点で
タバコの自動販売機を地域に設置して
いた国は日本とドイツのみ。)
The Proposal for the Removal of Automatic
Tobacco Vending Machines in Community
The Proposal for the Removal of Automatic
Tobacco-Vending Machines in Community
We have requested for removal of tobacco-vending machines from school
zones and other locations easily accessible to children to prevent minors
from buying tobacco from vending machines to the government ministries
sucnh as Cabinet Office, Ministry of Finance, Ministry of Public
Management, Home Affairs, Ministry of Health, Labour and Welfare,
Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology and The
Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
IC Card to Recognize Adult in
Tobacco Vending Machine
Since July 2008
「たばこの煙から子どもたちを守るには」
(監訳・監修:大島明、望月友美子)


国際対がん連合
(UICC)が作成した
"Protecting our
children from secondhand smoke"の日本語
訳の作成に合同委員
会は全面的に協力
2007年5月31日の
WHO世界禁煙デー向
け
< http://kodomo-kenkou.com/tabako/info/show/314>
Symbol Marks Expressing NonSmoking Around Children
The 1st version to
protect children
from secondhand smoke.
The message is
“Non-Smoking
around
Children!.”
Symbol Marks Expressing NonSmoking in Front of Children
The 2nd version to protect children from
second-hand smoke.
The message is “Non-Smoking around
Children!.”
Poster:
“Do you know
the Hazard of
Tobacco
Threatening
Children?”
「子どもをタバコの害から守る」合同委員会
禁煙宣言(抜粋) ①


わが国の喫煙率は年々低下しているが、
医師を含めて保健医療福祉専門職の喫
煙率は他の先進国に比べて未だに高い。
本合同委員会での議論を踏まえ、日本
小児科学会・日本小児科医会・日本小
児保健協会の会員は、社会に向けて禁
煙に対する意思を発信するものである。
以下に基本方針および具体的目標を示
す。
「子どもをタバコの害から守る」合同委員会
禁煙宣言(抜粋) ②
基本方針1:各会の役
員・会員の禁煙を推進
する。
基本方針2:各会及び学
会関係機関が管理・運
営する区域の禁煙を推
進する。
基本方針3:喫煙と小児
疾患の関連性について
の研究発表を推進(奨
励)する。
掲載HP
基本方針4:各会関連機
関における禁煙教育の
充実に努める。
基本方針5:胎児期を含
めた全てのライフス
テージにおける受動喫
煙防止に努める。
2011年1月
社団法人 日本小児科学会
社団法人 日本小児科医会
特例社団法人 日本小児保
健協会
<http://www.jschild.or.jp/conf/110405.html>
成育医療におけるタバコ規制
2012年4月16日,国
立成育医療研究セ
ンター職員向け講
演会にて本合同委
員3名が講演
 情報提供を通じタ
バコ規制に関する
理解の深化に寄与
した

Asia Pacific Child and Family Health Alliance for
Tobacco Control
September 7,2012
Organizational Meeting
 「アジア太平洋タバコ規制に関
する小児・家族健康同盟」

中国(北京)、中国(香港)、日本、
フィリピン、シンガポール、マレーシア、
ベトナム等の小児科医、研究者、
WHO/WPRO専門職員等が集まり検討
原田正平委員作成資料改変
小児保健・小児医療に従事する人々と
タバコ規制活動



タバコの害およびその規制活動に関する
知識、態度、行動
主体要因(習慣、行動方針を含む)と環
境要因(環境対策、規則制定、規範形
成、集団活動を含む)
医療における考慮事項
情報収集:カルテ記載;本人、家族、その他
 診療環境
 保健指導

診療時に家族の喫煙を問診
100%
90%
80%
70%
33
30
43
60%
50%
40%
30%
20
22
20%
10%
0%
11
2
内分泌外来
必ず問診
7
糖尿病
必要時に
3
甲状腺疾患
ほとんどしない
原田正平:第109回日本小児科学会学術集会,2006年4月
社会への発信と連携・協調



合同委員会は定期会合を通じ、情報共
有と協議を重ね、社会に発信する場合
は案を作成し、三者協にて承認を得て
実行に移すという過程を経てきた。
関連諸学会との協調も図っている。
子どもが受動喫煙により健康被害を受
けることをなくし、無煙社会の実現に
向けて今後とも科学的根拠に基づく学
術団体としての適切な発言と行動を行
うべく協議を重ねていきたい。
日本小児科連絡協議会「子どもをタバコの害
から守る」合同委員会(2012年度)

日本小児科学会
井埜 利博
 加治 正行
 別所 文雄


日本小児保健協会



衞藤 隆(委員長)
齋藤 麗子
原田 正平

日本小児科医会
伊藤 隆一
 神川 晃
 藤原 芳人

ご静聴ありがとうございました