国際規格準拠防爆電動機

国際規格準拠防爆電動機
危険場所の分類
-
-
Zone 0 :危険雰囲気が通常の状態において連続して、または
長時間続けて存在する場所をいう。 ここで長時間とは長時
間連続して生成されることの他に短時間であっても、それが
長期にわたってしばしば繰返される場合も含める。
Zone 1 :通常の状態で危険雰囲気を生成する恐れのある場所
をいう。
Zone 2 :異常な状態において危険雰囲気を生成する恐れが
あり、その場合も短時間のみ危険雰囲気が存在する場所
をいう。 ここで異常な状態には予想を越えた地震その他
の事故で工場、事業場における電気設備の防爆 の範囲を
超えるものは含めない。
by IEC60079
-10
IEC60079-10
防爆電動機の種類
Exn – ノンスパーキング
安全増防爆形と一般電動機の中間の構造、特性を持ち、
発火源とならぬ様にした電動機。
Exe – 安全増防爆
構造上、特性上一般電動機より安全度を増し、発火源とな
らぬ様にした電動機。
Exp – 内圧防爆
容器の内部に保護気体(清浄な空気または不活性ガス)を
圧入して内圧を保持する事によって爆発性ガスを侵入する
事を防止した電動機。
Exd – 耐圧防爆
電動機内部で爆発が起きた場合でも容器は爆発圧力に耐
え、また火災も外部ガスに点火波及しない様な構造にした
電動機。
危険場所ランクと機器の選択
国 際
規格
IEC
Zone 0
Zone1:
危険場所ランク
Exd / Exp / Exe
と
防爆種類選択
Zone2:
同上+Exn
認定機関
欧 州
EN + ATEX
Zone 0
Zone1:
NEC
Zone0
EExd/EExp/EExe
ClassI-Zone1:
AExd/AExp/AExe
Zone2:
同上+EExn
ClassI-Zone2:
ditto +AExn
Baseefa,PTB, etc.
by IEC60079-14
米国
UL, etc.
by NEC
-505
NEC-505
防爆電動機に関する規格
IEC
EN
General
IEC60079-0
EN50014
EN60079-0
Exd
Exp
Exe
Exn
IEC60079-1
EN50018
EN60079-1
IEC60079-2
EN50016
EN60079-2
IEC60079-7
EN50019
EN60079-7
IEC60079-15
EN50021
EN60079-15
2006年6月迄
使用可能
現在はこちらを使用
TMEIC
の Baseefa
防爆認定取得状況
TMEICの
Baseefa防爆認定取得状況
““EExn”
EExn” ノンスパーキング
(トップハット形)
シリーズ認定取得済
フレーム 315 ~ フレーム 900
横形 & 立形
固定速機 & 可変速機
( TMdrive-MV, 70, 80 & Toshiba-VF駆動)
代表機種 : 4P-13650kW TMdrive-70 駆動(カタール向け)
4P- 4000kW TMdrive-MV 駆動(シンガポール向け)
““EExn”
EExn” ノンスパーキング
(フィンフレーム形)
シリーズ認定取得済
フレーム 250 ~ フレーム450
横形 & 立形
固定速機 & 可変速機
( TMdrive-MV &
Toshiba-VF駆動 )
““EExe”
EExe” 安全増防爆
(トップハット形)
部品認定
フレーム ( 315 ~ 1200 )
主端子箱、補助端子箱
スペースヒータ
電気設計個別認定
枠番、容量制限無
代表機種
20P-4500kW-6600V (韓国向け)
6P-3500kW-6000V (中国向け)
2P-1050kW-10000V (中国向け)
2/4P-2620/950kW-6000V (カザフスタン向け)
4P-7000kW-6600V-巻線形IM (タイ向け)(コレクタ構造 : EExp)
2P-1100kW-6600V-巻線形IM (タイ向け)(コレクタ構造 : EExp)
““EExe”
EExe” CT
付エアパージ無
CT付エアパージ無
中性点端子箱
TMEIC はCT付中性点端子箱にてEExe
認定を取得済。
本CTはそれ自身EExe 認定付の為、エア
パージが不要。
““EExp”
EExp” 内圧防爆
個別認定
枠番、容量制限無
固定速機 & 可変速機
代表機種
18P-3950kW-3300V(カタール向け)
4P-4410kW-10000V (カタール向け)
4P-4140kW-3300V (台湾向け)
18P-7400kW-11000V (バーレーン向け)
4P-1250kW-3300V TMdrive- MV 駆動(シンガポール向け)
2P-2050kW-6000V TMdrive- MV 駆動(中国向け)
““EExd”
EExd” 耐圧防爆
シリーズ認定取得
フレーム250 ~フレーム315 ( 横形&立形 )
主端子箱、補助端子箱
英国Baseefaにおいて爆発試験を実施して認定取得
フレーム355 ~フレーム450 ( 横形 )
2007年認定取得予定
固定速機 & 可変速機
ブラシレス同期電動機における防爆認定
EExn シリーズ認定
フレーム1000,1200 - 16,18,20P - 8000kW以下 - 13800V以下 - TEFC
EExp 個別認定
代表機種
20P-4000kW-片軸受機 (インド向け)
18P-4300kW-片軸受機 (インド向け)
18P-1550kW -片軸受機 (インド向け)
20P-3200kW (ロシア向け)
TIC/SYD & TMEIC
豪州
TestSafe防爆認定取得状況
豪州TestSafe防爆認定取得状況
““Exn”
Exn” ノンスパーキング
規格: AS2380.9 / オーストラリア
シリーズ認定(トップハット形)
フレーム 315 ~フレーム900
横形 & 立形
シリーズ認定(フィンフレーム形)
フレーム 250 ~フレーム450
横形 & 立形
固定速機 & 可変速機
( TMdrive-MV & Toshiba-VF駆動)
““Exe”安全増防爆
Exe”安全増防爆
端子箱
規格: AS2380.6 / オーストラリア
主端子箱
中性点端子箱
補助端子箱
TMEIC
中国 CQST 防爆認定取得状況
““Exn”
Exn” ノンスパーキング
規格: GB3836.8 / 中国
Baseefa 認定からのコンバート
シリーズ認定(トップハット形)
フレーム 500 ~フレーム900
横形 & 立形
シリーズ認定(フィンフレーム形)
フレーム 250 ~フレーム450
横形 & 立形
固定速機 & 可変速機
( TMdrive-MV, 70, 80 & Toshiba-VF駆動)
Exn & Exe電動機
における危険分析
ENV50269 (1997): 回転機械の危険予知
場合によっては以下の原因による発火の可能性有。
1.ステータコイル部分放電
2.ロータバースパーキング
ENV 50269 は危険予知と危険回避の方法を示して
いる。
ENV 50269 は内容が追加されて新IEC&EN 規格に
取り入れられている。
新Exn 規格における危険分析
Exn : IEC60079-15 & EN 60079-15
ENV 50269と同じ内容を含む。
ステータコイル部分放電に関しハイリスクと判定された時;
選択肢-1: 試験無にてエアパージを実施。
選択肢-2: 水素ガス中の耐電圧試験に合格すれば
エアパージは免除となる。
ロータバースパーキングに関しハイリスクと判定された時;
選択肢-1: 試験無にてエアパージを実施。
選択肢-2: 水素ガス中の拘束試験に合格すれば
エアパージは免除となる。
新Exe 規格における危険分析
Exe : IEC60079-7 & EN 60079-7
ENV 50269と比較して更に厳しい内容が追加されている。
ステータコイル部分放電に関し;
定格電圧6kV以上の場合は水素ガス中の耐電圧試験が義務
付けられる。 試験に合格しても11kV以上等で、ハイリスクと
判断される場合はエアパージが義務付けられる。
ロータバースパーキングに関しハイリスクと判定された時
(Exnと同一);
選択肢-1: 試験無にてエアパージを実施。
選択肢-2: 水素ガス中の拘束試験に合格すれば
エアパージは免除となる。
TMEICの
新Exn & Exe 規格への取り組み
ロータバースパーキングに関し;
TMEIC は2002年にBaseefaの立会の下、イタリア防爆認定機関CESIにて
代表試験機を使用し、水素ガス中拘束試験を実施した。 本試験に合格し
TMEIC全工場製作の電動機に関し、ロータに関する危険分析によるエア
パージを免除とする事ができた。
TMEICの
新Exn & Exe 規格への取り組み
ステータコイル部分放電に関し;
TMEIC は2006年にBaseefaにて代表試験ステータを使用し、水素ガス中
耐電圧試験を実施した。 本試験に合格し、6600V(Exe)、11000V(Exn)の
電動機に対し、ステータに関する危険分析によるエアパージを免除とす
る事ができた。
端子箱エアパージの要否
CT
Exn
エ アパージ不要
Exe
エ アパージ必要、ただし
収納CTがExe
cer tificate付ならばエ
アパージ不要
CT+アレスタ +キャパシタ
エ アパージ必要、ただし
収納コ ンポーネントがExn
cer tificate付ならばエ
アパージ不要
エ アパージ必要
・エアパージの要否、コンポーネント毎のcertificateの有無に関わらず、
沿面距離等において規格準拠の必要があり、端子箱全体としては
certificateを取得する必要有。
・Exe certificate付ボックスタイプCT(ドイツ製)との組合せでTMEIC端子箱
としてExe certificate取得済。
IECEx Scheme
参加国;
オーストラリア、カナダ、中国、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、
ドイツ、ハンガリー、イタリア、日本、韓国、オランダ、ニュージーランド、
ノルウエー、ルーマニア、ロシア、セルビアモンテネグロ、シンガポール、
スロベニア、南ア、スウェーデン、スイス、英国、米国
Baseefa発行IEC準拠の認定を用いて
①他国の認定へコンバートしてその国で使用できる。
②そのまま他国で使用できる。(現状はオーストラリアのみ)
の2ケースあり。
終