東京都における ペイオフ解禁後の新たな公金管理に向けて

東京都における
ペイオフ解禁後の新たな公金管理に向けて
「東京都 の公金管理に関する検討委員会 」報告
平成 14 年1月 30 日
東京都の公金管理に関する検討委員会報告
本検討委員会は、平成 13 年 10 月 30 日、貴 職からの 依頼を 受け、ペイオフ 解
禁後の東 京 都の公 金を管理 する上 で必要な 具体的基準づくりなどについて 検討
を続けてきましたが、その 結果を 取りまとめましたので、 ここに 報告いたしま
す。
平成 14 年 1 月 30 日
東京都出納長
大
塚
俊
郎
殿
東京都の公金管理 に関する 検討委員会
会
長
戸
田
壯
一
会長代理
大
崎
貞
和
委
小
原
由紀子
細
田
弘
松
澤
員
敏
夫
は
じ
め
に
本年4月の ペイオフ解禁を 目前に 控え、金 融システムの安定化や 金融機関 の
経営健全化 の必 要 性が叫ばれて久 しいが、 金融機関の経営状況は 一段と深 刻さ
が増している。
ペイオフ解 禁は自治体の公金管理 のあり方 にも転 機となる 。公金 も一般預金
と同じ扱いであり 、公金管理の失 敗が自治体財政 に致命的 な影響 を与えかねな
い時代に入 る。不 透明で激 動する 金融情勢 の中、 東京都は 、これまでにない公
金管理のノウハウ を蓄え、 万全の 体制を整 えていくことが 急務である。
このような 状況の 下で、本検討委員会は、昨 年 10 月東京都出納長 から今後 の
都の公金管理について、安 全かつ 効率的に 管理す る上で必 要な基 準づくりなど
について諮 問を受 け、具 体 的な検 討を進めてきた 。
本報告は、 預金が 「安全確実」ではなくなる環境 にあって 、都が 金融機関 の
経営を的確 に評価 し、適切 に公金管理を行 っていくため講 ずるべき都と し て独
自の対応策 をまとめたものである 。
今後、都の 公金管理にあたっての 対応が様 々な影 響をもたらすことも予想 さ
れるが、「公金 の安全を 守ることを最 重 視する」視点に立 ち、都民 の信頼に 応え
ていくことを求めたい。さらに、 都の対応 が、金融機関の 一層の 経営改善 に向
けた取組みにつながることを願ってやまない。
平成 14 年1月
東京都の公金管理 に関する 検討委員会
会長
戸
田
壯
一
目
1
次
都の公金管理 の現状と 課題
(1) 公金管理の現 状
・・・p.1
(2) 金融機関の経営破綻により想 定される 影響
・・・p.1
2
今後の 都の公金管理にあたっての基本的視点
3
ペイオフ解禁 に備えた 公金管理の対 応 策
・・・p.3
(1) 公金運用に係 る対応策
① 安全な金融機関の選 択
・・・p.4
② 安全かつ効率的な金融商品 の選択と 運用手法
・・・p.9
③ 破綻に備え た債権保全策の 検討
・・・p.11
(2) 公金収納に係 る対応策
4
① 収納代理金融機関の 指定制度の見直 し
・・・p.12
② 破綻に備え た債権保全策
・・・p.12
③ 国への要望
・・・p.13
公金管理体制 のあり方
・・・p.14
参考資料
○ 東京都の公金管理 に関する 検討委員会設置要綱
○ 検討委員会委員 名 簿
○ 開催状況
1
都の 公 金 管 理 の現 状と 課 題
(1) 公金管理の現 状
東京都は、 一般会計と特別会計をあわせた 平成 12 年度決算額 で約 10 兆
円に上る財政規模 を有しており、 多岐にわたる行政活動により多 額の公金
の動きがある(図 −1。以 下、数 字は平 成 12 年度実績 )。
出納長が管 理する 公金の動 きには 、都民や 企業等 との間で 、都税 や各種
使用料、手数料等 の収納を 受け た り、都の 事業執行等に伴 い支払 いを行う
「公金収納 ・支 払い 」と 、歳 計 現 金 1 や基金 2 の資 金を 保管 ・運 用す る「公
金運用」と に大き く分けられる。
公金の収納 は、指定金融機関 3 や都市銀行 などの 各種銀行 のほか 、信用金
庫、信用組合 、農業協同組合 など 229 法人に 及ぶ収納代理金融機関 4 が取り
扱っており 、1日平均取扱金額は 、指定金融機関では 約 50 億円、収納代理
金融機関合計では 約 122 億円となっている 。一方 、公金の 支払い は、指定
金融機関等 を通じ て 1 日 約 396 億円が支払 われている 5 。
公金運用は、都市銀行等 20 行に 預金するなどにより、歳計現金の 年間平
均残高は 約 4,937 億円、基 金の年度末残高 は約1 兆 1,144 億円となってい
る。基金については、そのうちの 一部を有価証券 により運 用している(年
度末残高約 731 億円)。
(2) 金融機関の経営破綻により想 定される 影響
金融機関が 破綻し 、ペイオフが発 動された 場合、 1千万円 とその 利息分
を超える預 金は、 カットされる可能性が あ る。都 の公金預金も一般預金と
同じ扱いであり、 カットの 規模によっては 、財政運営にも 支障を 来たす恐
れがある。
都の公金の 現状を 金融機関 の破綻 による預 金カ ッ トの恐れとの関 連で見
ると、公金運用は 、大口定期や譲渡性預金等に よ り、歳計現金で 一法人あ
たり年間平均残高約 260 億円、基 金では同 じく年度末残高約 350 億円に上
っており、 本年4 月以降、 取引先金融機関 の破 綻 時には預 金カ ッ トの恐れ
がある。
都民等が納 付した 収納金は 、各収納代理金融機関 から指定金融機関の都
1 歳計現金:普通地方公共団体の歳入歳出に属する現金で、事業執行に充てるまでの資金。
2 基金:特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立てまたは定額の資金を運用するために条例により
設置する財産。以下「基金」は、資金を積み立てる基金を指す。
3 指定金融機関:都道府県の公金の収納及び支払いの事務を取り扱う金融機関(地方自治法施行令第 168 条
第1項)。議会の議決を経て一つの金融機関を指定することとなっており、都は富士銀行を
指定。
4 収納代理金融機関:普通地方公共団体の収納の事務の一部を取り扱う金融機関(地方自治法施行令第 168
条第4項)。都は、都内に本支店を有するほとんどすべての金融機関を指定。
5 支払い:支払金は指定金融機関から支払先口座に入金され、指定金融機関に文書扱い分が滞留する以外は、
基本的に金融機関での滞留はない。
-1-
口座に回送 されるまで数 日 間を要 しており 、こ の間 、別段預金 6 に保管され
ている( 図−2 )。収納金の 滞留額は 、多く の金融機関で 1 千万円 を超えて
おり、この別段預金は 流動性預金のペイオフが 解禁と な る平 成 15 年4月以
降、公金運用同様 、カット の恐れがある。
このように 、都の 公金は、 ペイオフの影響 を受けない有価証券で の運用
を除き、金融機関 の経営破綻時に 預金カ ッ トの危 険がある 。
図−1
都 の公金 フローと 金融機 関との関 係
2行4店舗
収 納
50億円/日
収 納
122億円/日
収
納
代
理
金
融
機
関
富
士
銀
行
︶
都
民
・
企
業
等
305店舗
指
定
金
融
機
関
︵
支払い
指
定
代
理
金
融
機
関
取
引
先
金
融
機
関
支払金額計
396億円/日
収納金額計
172億円/日
東
京
都
その他の歳入
(国庫支出金、都債等)
歳
計
現
金
指定金融機関
外19行
基
金
214億円/日
収 納
財政規模
収納代理
229法人
16,020店舗
一般会計決算額
6兆3,502億円
特別会計決算額
3兆5,572億円
運用規模
歳計現金(年平均残高)
(注) 4,937 億円
基 金(年度末残高)
1兆1,144億円
(内有価証券 731億円)
公金収納・支払い
有
価
証
券
購
入
公金運用
・
上記金融機関以外に収納代理郵便官署 があり、1日平均10億円程度収納
・
支払いは、指定金融機関及び指定代理金融機関を通じて都民・
企業等 に行う。
・
(注)平成12年度の歳計現金 の運用額は、当初予算に比べ都税収入が大幅に伸びたため 、
数字は平 成 12 年度実績
例年より増加した。
図−2
収納代理金融機関 を経由 した収 納 金の流 れ(銀行 の場合 )
1営業日目
(納付日)
都民・企業
が納付
2営業日目
3営業日目
4営業日目
指
都定
取りまとめ店
当金
(別段預金で保管) 座 融
預機
金関
収納代理金融機関
収納店(○○支店)
(別段預金で保管)
6 別段預金:銀行業務に付随して発生する未決済、未整理の一時的な保管金を便宜上処理しておく預金種目。
-2-
2
今後 の 都の 公 金 管 理に あ た っ て の基 本 的 視 点
本年4月の ペイオフ解禁以降、都 において 、金融機関の破 綻と い う最悪の
事態に備え 、具 体 的かつ現実的な 対応策を 講じていかなければならない。
都が現実 の公金管理を 行うにあたっては、 次の3 点を基本的視点と し て対
応すべきである。
○
公金の 安全性 の確保を 最重要視する。
公金が住民 から預 かった公 の財産 であることを踏 まえ、そ の損失 をもた
らすことのないよう、公金 の安 全 性を守ることを 何よりも 最優先 すべきで
ある。
○
公金の 安全性 を守り つ つ、効率性を追 求する 。
公金運用にあたっては、自由競争 と直接金融へと シフトす る金融環境の
変化をとらえ、安全性の確 保を前 提とした 上で、 最大限の 効率性 を追求す
べきである 。
○
状況に 応じた 的確な判 断を行 うとともに、都 民への説明責任 を果たす 。
金融状況の 変化等 に応じて 的確に 判断することができるよう、組 織とし
て公金管理能力を 高めるとともに 、公金管理にあたっての 基本的 な方針等
を都民に明 確に示 すべきである。
なお、都の 対応による社会的影響力の大きさを考 慮し、策 定した 基準の取
扱いや基準 に基づ く対応を 実行す る際には 、都民 の不安をいたずらに助長 す
ることがないよう 留意すべきである。
-3-
3
ペ イ オ フ 解禁に備えた公金管理の対応策
ペイオフが 解禁されると、 都はこれまで以 上に都 民から預 かった 公金を安
全かつ効 率 的に管 理していかなければならない。
公金運用については、金融機関の 安全性を 様々な 経営指標 により 評価し、
安全な金融機関を 選択するとともに、安全 かつ効率的な金融商品 を選択し 、
運用していくことが対応の 基本となる。
また、都民 から納 付された 収納金 の安全性 を確保 することも都の 責務であ
り、流動性預金のペイオフが 解禁される平 成 15 年4月までに、都 は具体的対
応策を講ず る必要 がある。
以下、「 公金運 用」及び「 公金収納」について、都 が講ずるべき対応策をま
とめた。
(1) 公金運用に係 る対応策
○ 預金 については 、安 全な 金融機関 を選 択す る た め に必 要な 経営監視
指標を選定 するとともに、指標を 組み合わせた対応基準を 設定し、経
営状況に応 じた対 応を決定 する。
○ ペ イ オ フの 影響 を受 け な い債 券 運 用の 拡大 を 図るほか 、安全性 と効
率性を重視 して金融商品を 選択し 、運用す る。
①
安全な金融機関の選 択
公金を安全 かつ効率的に保 管・運 用していくためには、経営破綻 の恐
れのない安 全な金融機関を 選択することが 重要である。
まず、日 常 的、定期的な情報収集活動を通 じ得られる情報 の中か ら監
視する経営指標を 選定し、 金融機関の経営状況を 把握しておくことが基
本となる。 その上 で、経営指標の 組合せにより設 定した基 準に基 づき、
預金についての対 応を決定 、実行 していく 必要がある。
指標は 、過去の 破綻金融機関 7 の事例も踏 まえ 、経営破綻との 距離を 的
確に把握できるものを選定 し、さらに日 常 的な監 視のための指標 は、分
かりやすく 容易に 入手できることを基本として抽 出する。
預金について、金融機関の 日常的 な経営監視から 対応基準 により 対応
を決定するまでの 危機管理 フロー を図−3 に示す 。
7 破綻金融機関の事例:北海道拓殖銀行(平成9年 11 月)、日本長期信用銀行(平成 10 年 10 月)及び
日本債券信用銀行(平成 10 年 12 月)。
-4-
図−3
預 金についての危機管理 フロ−
【情報収集】
〈日常〉
・株価、格付け
社債等利回り
・政府関係報道
・マスコミ情報
・金融機関担当者
・アナリスト等
【注意シグナル】
・株価(下落率)
・社債等利回り
シグナル
点灯
〈点灯時の対応〉
・情報収集の強化
・銀行ヒアリング
・専門家からの助言
【預金行動決定】
〈決算期等〉
・財務諸表
・決算説明会
・決算ヒアリング
・ディスクロージャー
・四半期開示情報
情報監視強化
ヒアリング強化
預入期間の制限
預入金額の制限
定期預金などに
商品を制限
【預金についての対応基準】
〈基準指標〉
①格付け
②自己資本比率
③預金量の推移
破 綻 懸 念
新規預金の停止
役員と緊急ヒアリング
速やかに諮問
公 金 管 理 委 員 会
(仮 称 )
中 途 解 約
提 言
ア
定期的 な財務分析
金融機関の 経営状況の把握 に際しては、決算書や ディスクロージャ
ー等定期的 に得られる情報 から財務分析することが基本であり、 経営
評価の基礎 である 。
そのためには、健全性・収益性・ 効率性・ 流動性 の4つの 側面か ら
経営監視に 活用す る指標を 選定し 、数年間 にわたって決算数値の 内容
と、傾向等 を分析 する必要 がある (表−1 )。
経営 監視指標 については、「 業態内比較」 や 同一金融機関 に お け る
「時系列推移」の 状況で比較衡量 を行う。 あわせて、銀行 の抱え るリ
スクへの対応度を 評価するために 、公表数値を様 々な角度 から分 析す
ることが必 要で あ る。
分析により 、他の 金融機関 と著し く異なる 数値や 悪化傾向 が見ら れ
た場合には 、現 時 点で公表 されていない数 値について情報収集を 行う
など踏み込 んだ調査分析を 実施し 、経営破綻の可能性についてより確
度の高い評 価を行 う。この 評価を 日常的な 経営監視や預金 についての
対応に際しても、 基礎と す る必要 がある。
-5-
これらの定量分析 により、 各金融機関の特 徴や問題点をとらえた 上
で、指標に 現れ な い経営姿勢等を 把握するために 、当該金融機関 を取
り巻く環境 や経営戦略等について ヒアリングするなど、定性分析 も行
う。
表−1
側
財務分析 に使用すべき経営監視指標
面
選
定
理
由
経
営
監
視
指
標
自己資本関連
〔自己資本比率、Tier1比率、
保有株式時価総額 / Tier1、
財務体質 の健全性の悪
健全性
化は経営破綻の直接の
原因となる 。
自己資本の 構成〕
不良債権関連
〔金融再生法開示債権、金融再生法開示
債権比率、 保全率 、業 種 別 貸 出 比 率〕
資金調達利回り
期間損益
収益性
自己資本充実の源泉と
〔業 務 純 益( 一般貸倒 引当金繰入前)、
なる収益力が破綻リス
コア業 務 純 益、経常利益、 当 期 利 益〕
クを軽減させる。
総資金利鞘
ROA(総資産利益率 )、ROE(総資本利益率 )
経営効率化に向けた取
効率性
組 み が健 全 性 や 収 益 性
経費率(OHR)
の向上に寄 与する 。
破 綻 を最 終 的 に 決 定 す
流動性
る の は資 金 調 達 の 可 否
預金量の推 移、預貸率
である。
※
現 時 点において 選定し た経営指標 は固 定 化するのではなく 、金融環境や 会計
制度等の変 化に応 じ、専 門 家に よ る委員会(公 金 管 理 委 員 会〔仮 称〕。p.14 )の
意見も踏ま え な が ら弾力的 に対応 する。
-6-
イ
預金についての対応基 準
都の 預金 については、「預 金 についての対応基準 」を 設定 し 、金 融
機関の経営状況の 変化に応 じて対 応を決定 する必 要がある 。
基準は、企 業の信用力を評 価する 総合的な 指標である「格 付け」 と
健全性指標 として 国際的に も確立 されている「自己資本比率」に加え 、
流動性リ ス クを把 握する指 標と し て「預 金 量の推 移」を組 み合わせる
ことにより 設定す る(図− 4)。
格付けは 、複数 の格付会社のものに着目 する。また 、自己資本には 、
将来の課税 所得の 見通しによって 変動し う る繰延税金資産 8(税効果会
計相当分) や返済義務の あ る公的資金な ど が含まれており 、真の 自己
資本の充 実 度を測 るためには、資本性の強 弱に応 じて評価 に差を 設け
る必要が あ る。このような 点を考 慮し、自己資本比率については 、銀
行法による 規制基準(B I Sに よ る国際統一基準適用銀行 8%、 国内
銀行4%) を上回 る水準により、 経営状況 の健 全 性を判断 する必 要が
ある。
図−4
預 金についての対応基準 イメ−ジ
自 己 資 本 比 率
基準指標
BI
S基準※+α
BI
S基準未満
格
付
け
投
資
適
格
水
準
投
機
的
水
準
「格付け」「自己資本比率」に加え、「預金量の推移」を組
み合わせ、経営状況に応じて以下の対応を決定する。
◎ 制 限 な し
○ 期間・金額・商品の制限
△ 新規預金の停止
● 中 途 解 約
●中途解約
● 中 途 解 約
※ 国内基準適用銀行は国内基準による。
8 繰延税金資産:企業会計上の収益・費用と、税務会計上の益金・損金の相違から生じる差異の調整を図る
ために、貸借対照表に計上されるもので、同額が自己資本に算入される。今後5年間の課
税所得に基づいて計上している場合が多く、その見通しの変更によって増減する点で資本
としての安定性に欠ける。
-7-
この基準により、 各取引先金融機関の経営状況に 応じて、 都の預 金
について、 ①制限 なし、② 預入期間・金 額 及び預金商品の 制限、 ③新
規預金の停 止、④中途解約の 対応を 決定する。金融機関 の経営状況が 、
預金について制限 を必要とする水 準に下落 した場 合は、速 やかに 基準
に照らして 必要な 対応をとることとする。
取引先金融機関の 格付けが 投機的水準に下 落した 場合、または自 己
資本比率が 銀行法 による規制基準 未満となった場 合には、 公金の 安全
性の確保を 最優先 する観点 から都 の預金先 として 不適切であり、 中途
解約すべきである 。これ以 外でも 経営状況 に応じ て中途解約す べ き場
合もあるが 、解約 にあたっては役 員から緊 急ヒアリングを 行った 上で
公金管理委員会( 仮称)に 諮問することが 望ま し い。
なお、指定金融機関は、預金先であるとともに、 収納・支払事務 の
取りまとめも行っており、 預金規模や公金 の安全性確保に 対する 責任
は他行に比 べて著 しく大き い。このため、 その経営状況は 本基準 にお
いて、預金 の制限 を受け な いレ ベ ルを維持 することは当然 である 。
ウ
「注意 シグナル指標」 と日 常 的な監視
イの基準による対 応に先立 ち、金融機関の 経営悪化の兆候 を早期 に
察知するための監視指標として「 注意シグナル指 標」の設 定が必 須で
あり、市場 における信用力 を反映 した株価 と社債利回り( 利付金融債
含む)の動 向にリアルタイムで着 目する。
株価については、 東証株価指数(TOPIX)等 及び業態内平均変
動率と比較 した期間別下落状況を 常時監視 する。 また、当該金融機関
が発行する 社債の 利回りについて 、海外市場における発 行 分も含 めて
国 債 等 及び 他 行 の 社 債 利 回り と 比 較 し た 上 昇 状 況 に 注 意 す る 必 要 が
ある。
これらの指 標が著 しく悪化 した場 合には、 金融機関の経営状況に 注
意シグナル が点灯 したものとして 、預金量 など必 要な情報開示を 求め
る一方、専門家からの助言 を聞くなど情報収集の 強化に努 める。 さら
に、今後の 動向を 注視し、 必要に 応じ公金管理委員会(仮 称)へ の諮
問を行っ た り、イ の基準による預 金についての制 限の強化 を検討 する
ことが望ましい。
こうした指 標に よ る監視のほかに 、債券・ 株式市場の動き や政府 ・
日本銀行の 情報、 マスコミ 報道等 、様々な 視点か ら日常的 に経営状況
の監視を行 う必要 がある。
-8-
②
安全か つ効 率 的な金融 商品の 選択と運用手法
ペイオフ解禁後に 、都が安 全かつ 効率的な 運用を 行うためには、 まず
歳計現金と 基金の 2つの公 金の種 別に応じ 、安 全 性において運用可能な
金融商品の 枠組み を設定し 、その 中で安 全 性・流動性・効率性の 観点か
ら、商品を 選択す ることが 必要である。
運用全体としては 、これまで金融機関への 預金が 中心であったが 、今
後はペイオフの影 響を受けない債 券での運 用を拡 大すべきである 。また 、
金融商品が 多様化 する中で 、新し い商品については、その 安全性 を的確
に判断しなくてはならない 。
運用手法の 面では 、金融機関と商 品の選択 にあたり、安 全 性を確 保し
た上で、効率性を 追求する 取組み を具体化 する必 要がある 。
ア
公金の 種別に 応じた金融商品 の選択基準
保管・運用 に際しては、公 金の種 別によって効 率 性の求められる 程
度や運用可能な期 間が異なることから、それを前 提に金融商品の 枠組
みを設定す る必要 がある。
(ア) 歳計現金
歳計現金は、最も確 実かつ有 利な方 法で保管 9 することが何よ り優
先すること 、支払 いに充てるため 1年以内 で保管 するものであるこ
とから、金融機関 への預金 による 保管が主 となる 。
預金については、 ①(p.4∼8) で述べた 安全な 金融機関 へ預金
することが 大前提 である。 また、 債券については 、支払い に必要 な
流 動 性を 阻害 し な い範 囲で 、短 期の 国債 (主 にF B及 びT B 10 )に
より保管することも可能である。 その場合 は、債券価格の 変動リ ス
クを避けるために 、資金需要を十分考慮し 、原則 として中途売却 せ
ずに満期ま で持ち 切ることとする 。
(イ) 基金
基金 は、 確実 かつ 効 率 的な 運用 11 が求 められること 、 個々 の基金
の性格によっては 長期(1 年超) の運用も 可能であることから、 預
金及び信 用 力の高 い債券などから 選択して 運用す る。
預金については、 歳計現金 と同様 、安全な 金融機関を選択 して運
9 最も確実かつ有利な方法で保管:地方自治法第 235 の4条第 1 項に「最も確実かつ有利な方法によりこ
れを保管しなければならない」と規定されている。
10 FB:政府短期証券、TB:短期国債。
11 確実かつ効率的な運用:地方自治法第 241 条第2項に「確実かつ効率的に運用しなければならない」と
規定されている。
-9-
用する。
債券については、 今後は購 入を拡 大する。 対象としては国 債や政
府保証債等 が挙げられる。 ただし 、歳計現金と同 様、原則 として 満
期まで持ち 切ることとする 。
効率性を重 視する 観点から 、国債等以外の 債券による運用 も考え
られる。ただし、 運用対象 とする 場合は、 信用力 の安定性確保の 面
から 公益的事業を 行う 法人 12 の発 行す る も の と し、 かつ 債務履行 の
確 実 性 が 非常 に 高 い と 判 断 さ れ る格 付 け を 取 得 し て い る も の と す
るなど、安全性の 確保に十分留意 する。
公社債投信 については 、実質的 に元本保証 さ れ る 商品 で あ れ ば、
購入の検討対象となりうる 。
イ
安全か つ効 率 的な運用手法
今後の公金運用に 際しては 、金融機関や商 品の安全性を確 認した 上
で、 運用手法 の 工夫 に よ り効 率 性を 追求 していくことが 必要 である 。
また、明確 な資金管理の基本方針 や基準の 下に保 管・運用 を行い 、都
民に対する 説明責任を果たしていくことが 重要である。
具体的には 、預 金 及び債券購入において、 競争性 や機動性 に優れ た
取引手法を 組み合 わせることにより、安全 な商品 の枠組み の中で 効率
性を追及していくべきである。こ の際、取引先金融機関の 数は、 一定
規模の預 金 額を確 保しスケールメリットを 出す た め、抑制 する方 が効
率的である 。
また、運用 に伴う 様々なリスクを 回避するために 、運用商品や運 用
先の金融機関、さらに運用期間を 分散して 、金融機関の破 綻の影 響を
最小限に抑 制することや、 金利変動への対応力を 確保することが 必要
である。
12 公益的事業を行う法人:例えば、電気・ガス事業等を行う法人。
-10-
③
破綻に 備えた 債権保全策の検 討
預金債権を 金融機関の経営破綻か ら保全す る方策 として、 以下の 検討
を行った。
ア
借入金(地 方 債・一時借入金 )との相 殺
事業執行のため発 行する地方債( 都債)を 、金融機関の破綻時に 預
金債権と相 殺し、 リスク回 避を図 る方策である。
都債 は、 他道 府県 における 地 方 債と 異な り、 す べ て証 券方 式 13 によ
り市場から 資金調達を行っている 。発行額 も抑制基調にあ る中で 、都
の預金全体 を相殺 により保 全するためには 、証券 方式に よ る資金調達
を削減して 、証書方式に よ る金融機関か ら の借入 れに切替 える必 要が
ある 14 。これにより 、都 債の 流 動 性や 商 品 性が 低下 し都 の資金調達全
体への支障 や発行 コストの 増加が 見込まれるとともに、取 引先や 預金
額に応じた 機動的対応が困 難で あ るという 課題が ある。
また 、一時借入金 15 も預 金 債 権と の相 殺の 対象 となりうるが 、短 期
的で不定期 な借入 れであることから、現 実 性に乏 しい。
イ
国債等 への質権設定
預 金 の 担 保と し て 金 融 機 関 が 保 有す る 国 債 等 の 提 供 を 受け て 質 権
を設定し、 金融機関の破 綻 時に処 分することにより、リ ス ク回避 を図
る方策で あ る。
本方策については 、日本の 銀行取引上、金融機関 から預金 に対す る
担保提供を 受けることが想 定さ れ ておらず 、公金 を一般預金と区 別し
て扱うことに預金者間の公平性の 問題が あ る。アメリカで はニュ ーヨ
ーク州等が 公金預金に対す る担保制度を州 法に よ り制定しており 、本
方策の実現 には立法措置等 による 社会的合意が必 要と考えられる 。
検討結果として、 都の預金全体の 保全策としては 、いずれも難点 があ
るため、適 切な金融機関に 預金することと 安全な 金融商品 を選択 するこ
とを、都としての 対応の基 本とす べきである。
13 証券方式:都債のうち、金融機関が引き受ける市場公募債及び銀行等縁故債については、すべて証券方
式である。
14 証書方式への切替え:預金債権と借入債務との相殺には、債権債務が取引先金融機関と地方自治体とに
特定される必要があり、そのために地方債の発行形態を証書方式に切替える必要
がある。
15 一時借入金:収入と支出の時期のずれにより生じる資金不足を、一時的に補うために行う借入金。都に
おいては、平成3年度以降借入実績はない。
-11-
(2) 公 金 収 納 に係 る 対応策
○ 収 納 金を 金融機関 の 信用 リ ス クか ら保 全す る た め 、収 納 代 理 金 融機
関の指定制度を見 直す。
○ 収納 代理金融機関 の 経営状況 は様 々であり 、経営状況 の十 分な 把握
も困難であるため 、債権保全策の 検討が必 要で あ る。
○ 公金 の収納金 については 、金 融 機 関の 経営 破 綻 時 に保 護扱 いとする
よう、国へ の要望 を検討す る。
①
収納代理金融機関の指定制度 の見直し
収納代理金融機関 の指定制度は、 収納の利便性と 効率性を 重視し た形
式的な要件 が中心 であった 。し か し、ペイオフ解禁後は、 金融機関の経
営破綻に よ り収 納 金の一部 が失われる恐れがあるため、安全性確保を最
優先する観 点から 、収納金 を金融機関の信 用リス クから保 全するための
要件を定めていく 必要が あ る。
具体的には 、自己資本比率 による 健全性の 確認や 定期的な 経営状況の
報告を求めることなどが考 えられる。また 、公金管理委員会(仮 称)の
提言を受け た上で 指定を取 り消す 内容の規 定を設 けることについて、検
討する必要 がある 。
②
破綻に 備えた 債権保全策
ア
債権保全の考 え方
ペイオフ解禁後は 、収納の 利便性 と効率性 に優先 して収 納 金の安 全
性確保の重要性が 増大する 。昨 年 来、地方銀行や 信用金庫 、信用組合
等の破綻が 相次ぎ 、未だ経 営の健全性に疑 問の あ る中小金融機関 も数
多く存在し ている 。
都が指定している 収納代理金融機関も、経営規模 や経営状況は多 種
多様である 。経営 の実情を 判断するための 指標である格付 けや株 価の
有無も様々 であり 、経営状況の十 分な把握 は困難 である。 また、 収納
窓口として 広く都 民の利 便 性に寄 与しており、預 金についての対 応と
は異なり、 経営状況に応じ た段 階 的な対応 がとりがたい。
このような 状況の 中で、収納金を 確実に金融機関 の破綻か ら守る た
めには、債権保全策の検討 が必要 である。
-12-
イ
具体的対応策 の検討
債権保全の 具体的 な方策としては 、まず、 滞留期間の短 縮 等に よ り
債権額の圧 縮を図 ることが 考えられる。しかし、 この手法 により 、す
べ て の 金 融 機 関 の 滞 留 額 を1 千 万 円 以 下 に 圧縮 す る こ と は 困 難 で あ
り、保全策 としては不十分 である 。
金 融 機 関 に担 保 の 提 供 を 求 め て い く こ と や 借 入 金 と の 相殺 の 手 法
を取り入れること も検討す る必要 があるが 、いずれの場合 も、対 象と
なる金融機関が 200 以上に 及ぶ こ と、完全 に保全 するためには設定額
をピ ーク 時の 収 納 額 16 にあわせることが必 要となり 莫大 な金 額となる
などの課題 がある 。さらに 、担保 は金融機関の合 意が必須 であり 、相
殺で は預金債権 の保 全 策と 同様 の課 題 (p.11
(1)③ ア) が挙 げ られ
る。
これらの方 策はそれぞれ課 題があるが、複 数を組 み合わせるなどし
て、収納金 の債権保全を検 討していく必要 がある 。その際 、日本銀行
が、 歳入代理店 17 の国庫金取扱い に対 して 講じ て い る担 保による 保全
の方策を参 考とすることも 考えられる。
③
国への 要望
都が金融機関の経営破綻の 懸念か ら収納金 の安 全 性を確保 するために 、
指定を取り 消した 場合には 、都民 の利便性 や収納 の効率性 を損なうこと
が避けられず、債権保全策 の実行 は上記のとおり 課題が多 い。
収納金のペイオフ 対策は、 地方自治体に共 通の、 自ら解決 することが
極めて困難 な課題 であるが 、平 成 15 年4月 の流動性預金の ペイオフ解禁
までに残された時 間は少な い。
地方自治体 の収 納 金の多く が保管 されている別段預金は、 通常、 無利
息であり、別段預金 の国内銀行預金等残高に 占める 割合はわずか 1.6%、
うち7割程 度は公金関係 18 となっている。
収納金は、 住民が 納付した 現金が 地方自治体に到 達するまでの間 、一
時的に滞留 しているにすぎず、保 管や運用 を目的 として預 けているもの
ではない。 公金の 収納金は 、金融環境の不安定な 現時点においては、地
方自治体の 自己責任の範 囲 外ととらえるべきであり、ペイオフ解 禁に先
立ち、国に 対して 、金融機関の破綻時に保護扱いとする措 置を求 めてい
くことを検 討すべきである 。
16
一金融機関あたりのピ−ク時収納額(平成 13 年5月 31 日。括弧内は平成 12 年度一日平均収納額)
銀行:51.48 億円(91 百万円)、信用金庫:3.06 億円(21 百万円)、信用組合:25 百万円(4百万円)、
農協:94 百万円(7百万円)、 そ の 他:10.46 億円(32 百万円 )
17 歳入代理店:国庫金の受入れを行う金融機関の店舗で、日本銀行が設置する(平成 12 年度約 2万3千店舗)。
18 金融審議会第二部会資料(平成 11 年 11 月)より
-13-
4
公金管理体制 のあり方
ペイオフ解禁後に 、都は、 これまでに述べたような基準等 に基づいて対応
策を実行していくことが安 全な公金管理を 行う上 で不可欠 であるが、変化 の
激しい金融情勢の 中で公金管理の 業務を的 確に行 うにあたり、通 常の行 政 組
織のみでは 、都民 の付託に 十分応 えていくことが 難しい。 そのため、金 融 分
野の専門家 の経験 と識見を 活用していく体 制を構 築する必 要が あ る。
具体的には 、学識経験者や 金融分野の専門家等で 構成する 「公金管理委員
会(仮称 )」を 設置し( 図−5 )、 金融情勢 の動向 を的確に 判断し 、基準に 照
らして適切 に公金管理の対 応を行 うとともに、都 民に説明責任を 果たしてい
くことが重 要で あ る。
都は、公金管理方針の策定 や破綻懸念の あ る金融機関への 対応などについ
て本委員会 より専門的な立 場から 提言を受 ける。 また、定期的に は、取 引 先
金融機関の 経営状況を報告 して意 見や評価 を受けるとともに、公金運用の 実
績についても報告 し、都民 に明らかにしていくことが必要 である 。
もとより、 実際の 公金管理 の任にあたる組 織と職 員との専門性を 高めてい
くことが重 要で あ る。公金管理組織の拡充 や、金融分野の 職務経験者の活 用
及び専門的 な研修 の充実等 を図り 、職員 は常に 自己研鑽 に努めるべきである 。
図−5
公金管理体制のイ メ−ジ
公金管理委員会(仮称)
◇ 位置づけ
〈審議事項〉
〈報告事項〉
・ 公金管理方針等
・ 取引先金融機関の経営状況
・ 危機管理
・ 公金管理の実績
◇ 構成の考え方
(破綻懸念のある金融機関への対応)
審議
提言
報告
意見
出 納 長
〈公金管理方針の策定〉
公金管理体制の拡充
〈日常の公金管理事務〉
・経験者採用職員の活用
・専門的な研修の充実
-14-
出納長の設置する常設の
委員会
都の具体的対応策等につ
いて審議するため、経験と
識見を有する専門家等で構
成する。
・学識経験者
・シンクタンク
・金融アナリスト
・監査法人、公認会計士
・弁護士 など
参
考
資
料
○
東京都 の公金管理に関 する検討委員会設置要綱
○
検討委員会委員名簿
○
開催状況
東 京 都 の 公 金 管 理 に 関す る 検 討 委 員 会 設 置 要 綱
平成13 年10 月1 9日
13出総第 1427号
出
納
長
決
定
(設置目的 )
第1条 東京都出納長 の管 理する 公金 に つ い て、 ペ イ オ フ解禁後 、安全 かつ 効率的 に管 理す
る上 で必 要 な具 体 的 基 準づ く り な ど に つ い て 検 討を 行う た め、「 東 京 都 の公 金 管 理 に関 す
る検討委員 会」(以下 、「検 討 委 員 会」と い う。)を設置 する。
(検討内容 )
第2条 検 討 委 員 会は 、次 に掲げ る事 項について 検討を 行い 、そ の結果 を東京都出納長 に報
告する。
(1) 安全な金融機関の 選 択 基 準に つ い て
(2) 安全かつ 効率的な 金 融 商 品の選択基準について
(3) 金融機関 の経 営 破 綻に備 えた対 応 策について
(4) その他公金管理に 関する 必要な事 項
(組織)
第3条 検討委 員 会は、別 表に掲 げる者をもって 構成する 。
2 委員の任期は 、検討が 終了するまでの 間と す る。
3 検討委員会に は、会 長 及び会長代理を 置く。
4 会長は 、委員 の互 選により選 任し 、会長代理 は、検 討 委 員 会 に属す る委 員の う ち か ら会
長が指名す る。
5 会長は、検討委員会を 代表し 、会務を 主宰す る。
6 会長代理は、会 長を補佐 するとともに、会 長に事故 があるときは、そ の職務 を代理す る。
(会議)
第4条 検討委 員 会は会長 が招集 する。
2 検討委員会は 公開 で行 う も の と す る。ただし 、検 討 委 員 会の 決定により 非公開 とするこ
とができる 。
(作業部会 )
第5条 検 討 委 員 会の 討議資料を 作成 す る た め、 検討委員会 の下 に作業部会 を設け る ことが
できる。
2 作業部会には 、会長が 指名す る委員が 参加し 、助言を 行うものとする 。
(意見の聴 取)
第6条 検 討 委 員 会は 、必 要があると 認め る と き は、関係者 の出 席を求 め、 意見を 聞くこと
ができる。
(庶務)
第 7 条 検討委 員 会の庶務 は、出納長室において 処理する 。
(雑則)
第8条 こ の要綱 に定 めるもののほか 、検 討 委 員 会の運 営に 関し 必要な 事項 は、会 長が 定め
る。
附則
この要綱は 、平成1 3年1 0月30 日より 施行する 。
検討委員 会 委 員 名 簿
(敬称略)
◎
戸
田
壯
一
神奈川大学経済学部教授
○
大
崎
貞
和
㈱野村総合研究所 資本市場研究室長
小
原
由紀子
細
田
弘
松
澤
敏
クレディ ス イ ス ファースト ボストン 証券会社
金融アナリスト
㈱格付投資情報センター 格付本部 格付第二部部長
チーフアナリスト
夫
東京都財務局主計部長
◎:会長、 ○:会長代理
開
回
年
月
日
催
状
議
況
事
内
容
等
備
考
公
開
1
平成 13 年 10 月 30 日
○ 都の公金管理の現状
○ 金融機 関の 経 営 破 綻により 想 定され
る状況
○ 対応策の方向性
2
平成 13 年 11 月 20 日
○ 安全な金融機関の選択基準
○ 安全かつ効率的な公金運用 のあり方
非公開
3
平成 13 年 12 月 19 日
○ 安全な金融機関の選択基準 (修正)
○ 金融機関の 破綻に備 えた債権保全策
○ 公金管理体制
非公開
4
平成 14 年 1月 30 日
○ 検討委員会報告
公
開