E-LETTER ページ 第4号 1 江尻ゼミ・ニューズレター 第 4 号 E-Letter 発行者:江尻桂子・ゼミ生(茨城キリスト教大学) バックナンバー http://www.icc.ac.jp/ejiri/news.html March, 2012 震災から 1 年 目 次 1 震災から 1 年 東日本大震災から 1 年がたちました。 2 祝!学業優等賞 あの日、私は大学の体育館で、家族の安否も分からないまま、教職員や学 3 ボランティア体験記 4 教育実習体験記 生と共に夜を過ごしました。翌日に家族と再会するまで、また、電気や水が 通って食料やガソリンが手に入るまで、教職員をはじめ近所の方や友人・親 戚など、多くの方に助けられました。改めて、支援して下さった全ての方々 5 ゼミ活動:就活に向けて 6 に、感謝申し上げます。 卒研発表会・卒業生進路 7 コラム 震災後の混乱の中、平服での学位授与式に集まった 2011 年度の卒業生 たち、そして、様々な困難を経験しながらもこの年に入学してきた 2012 年度生たちには、心からエールを送りたいと思います。 震災の経験をふまえ、本学の学生たちと共に、自分は何をすべきなのか、 何ができるのかを、これからも真摯に考えていきたいと思います。そして、 被災された方々が、今日よりも少しでも心穏やかな明日を過ごせるようにな ることを、深くお祈りしています。(江尻桂子) 祝! 学業優秀賞 2010 年度学業優秀賞受賞者に、ゼミ生 3 名が選ばれました。学業 優等賞は、学生の学習意欲を高め、大学全体の活力を向上させること を目的として、前年度の成績をもとに成績優秀者数名に贈られるもの です。皆さん本当におめでとうございます! 今回の受賞に際して、家族をはじめ、友人、教職員など から祝福の言葉をいただきました。そういった多くの支 えが、この受賞に繋がったのだと思います。ありがとう ございました!(上野) 児童教育学科から人間福祉学科に転科しての1年間を、 受賞式の様子 このよう様な形で評価していただけたことは、大変光栄 左から宇佐美さん、上野さん、梅原さん です。賞をいただいたことは生涯忘れません! (梅原) June, 2011 時間割がきつかったので大変でしたが、何とか一年やれ てよかったです(宇佐美) 1 ページ 2 E-LETTER 第4号 リレー・エッセイ 新たな世界を知る旅 -ストリートチルドレンへの奉仕を通して- (上野 彩) 2011 年 3 月 11 日。日本を未曾有の大災害が襲いました。私は 3 月 12 日~22 日の 10 日、カンボジアのストリートチルドレンへの奉仕を行うボランティアに参加す る予定で、打ち合わせのために震災当日も大学に来ていました。私自身、震度 6 強とい う揺れを生まれて初めて体験したこと、そして、立て続けに発生する余震に言い知れぬ カンボジアの子ども達との交流 不安と恐怖を覚えました。そんな状況でボランティアに参加すべきか悩んだ結果、私は 参加を断念しました。しかし、一度はそう決めたものの、どうしてもあきらめきれず、 “可能性があるなら、やれるところまでやってみよう”と再び参加を決意しました。 震災翌日の 12 日。私は早朝に日立を出発しました。電気も復旧せず、成田空港まで は信号の明かりもない真っ暗な景色が続きました。空港までの道のりは容易ではなく、 当初予定していたルートも通れない箇所があり、迂回を繰り返して空港に辿り着きまし た。空港到着後も余震は続き、結局その日はフライトがキャンセルになってしまいまし た。その後、空港に 2 日程宿泊し、14 日に日本を旅立ちました。 日本チームを中心に ようやくカンボジア到着。カンボジアはカラッと晴れていて、乾いた空気が印象的で カレーを作りました した。ゲストハウス到着後、早速ミーティングに参加しました。日本チームは震災の影 響で数日遅れの合流でしたが、とても歓迎されました。このボランティアにはシンガポ ール、マレーシア、中国といった様々な国の同世代の青年が多く参加しているのです が、彼らは既に日本の震災を知っており、私達だけでなく、日本のことを本当に心配し ていました。 カンボジア滞在中は、インターナショナルチームという複数の国のメンバーで構成さ れるチームで活動し、子ども達と一緒に昼食を食べたり遊んだりして交流を深めまし た。日本チームが昼食にカレーを作った日もありました。日本チームの温かいカレー 孤児院訪問 は、子ども達やインターナショナルチームにも大好評でした。その他にも孤児院訪問 や、シェムリアップ市内でボランティアも行いました。また、最終日には子ども達とア ンコールワットへ行きました。アンコールワットは以前から一度行ってみたかった場所 で、特にインド神話に出てくるナーガの像が印象に残っています。観光客も沢山いまし たが、それ以上に遺跡周辺でおみやげを売る子ども達が大勢いました。私より幼い子ど も達が英語で観光客におみやげを販売している姿を見て、複雑な気持ちになりました。 今回の旅は、震災直後ということで本当に大変な道のりでしたが、苦労した分、実り の多い旅でもありました。カンボジアの子ども達、そしてインターナショナルチームの メンバーからは沢山のことを教えてもらいました。彼らは本当に優しく、いつも何かと 気にかけてくれました。私は自分のことばかり考えていて、周囲を気遣う余裕はほとん どありませんでしたが、彼らの優しさに触れて、私も皆のようになりたいと思いまし アンコールワットにて 2 た。彼らと出会い、友達になれたことが、この旅での最大の収穫です。 E-LETTER ページ 第4号 T O P I C 中等教育実習 2011 年 5 月から 6 月にかけての 3 週間、日立市大久保中学校で中等教育実習 を行いました。初めは緊張と不安でいっぱいで、生徒ともなかなかコミュニケーシ ョンをとれなかったのですが、3 週目になってようやく緊張が解けてきて、話がで きるようになりました。実習指導担当の先生が本当にきめ細かく指導してくださっ たおかげで、最後の研究授業(地理・アメリカ合衆国)も、無事に行うことができ ました。授業の流れとしては、アメリカについての基本的な情報を調べた後、グル ープで調べ学習を行いました。どのグループも積極的に取り組んでくれたのです が、こちらの反省点として、生徒にわかりやすく指示を出したり、発表してくれた ことをうまくまとめたりするのが難しかったです。 教師として教育の現場に出させていただいたことで、大学での勉強だけではわか らなかったことを沢山学びました。また、先生方の姿を拝見して、授業以外の仕事 教育実習中の岡部さん June, 2011 がいかに多く、大変であるかがわかりました。実習後には生徒たちが寄せ書きをく れたり、実習中の写真を CD-R にしてプレゼントしてくれたり、歌を歌ったりして くれてとても嬉しかったです。教育実習での貴重な体験をこれからの大学生活に活 かし、頑張っていきたいです。(岡部芙有子) ゼミ活動 (1)就職内定者を囲む会 就職活動に向けて 2011 年 3 月、卒業間近のゼミ生二人を囲み、就 職活動にあたっての心構えや内定獲得のコツ等について話を聞きました。話をして くれたのは、(株)三城に内定した大沼さん、児童養護施設に内定した永野さんで す。【3 年ゼミ生の感想】☆就活の進め方や今の時期にすべきことが分かりまし た。自分が何をしたいのか、何が自分に向いているのか、少しずつ見つけていこう と思いました 。☆これから 4 月、5 月にかけてかなり忙しくなるようなので、今 から履歴書を書く練習などをしっかりやっていこうと思いました。先輩方を見習っ て、就活をがんばっていきたいと思います。 (2)卒業生を囲む会 2011 年 7 月、江尻ゼミ卒業生の永野佳緒里さん(児 就職内定者を囲む会 March, 2011 童養護施設窓愛園:児童指導員)を囲み、仕事の内容や求められる資質等について 話を聞きました。【3 年ゼミ生の感想】☆児童養護施設の指導員を目指しているの で、施設での勤務時間・必要な知識や資格、就職試験の内容など知ることができ て、勉強になりました。施設へ就職したい気持ちがいっそう強くなりました。☆今 のうちに施設に見学に行ったり、制度について勉強したり、興味をもったことには チャレンジしていこうと思いました。☆子どもへの対応の仕方、子どもたちの抱え る問題について参考になりました。これから施設実習があるので心構えについて教 えていただき、良かったです。☆高校生との関わり方について悩んでいたので、メ リハリをつけた態度を心がけているという言葉が参考になりました。 卒業生を囲む会 July, 2011 3 3 ページ 4 E-LETTER 卒 研 発 表 会 2011 年 1 月、4 年生による卒業研究発表会を行いました。毎 年、3 年生も参加し、この日は、3・4 年合同のゼミとなります。 発表会では、各自、パワーポイントで作成した資料を提示しなが ら、10 分間の口頭発表と 5 分間の質疑応答を行いました。 卒研発表会(上)&打ち上げ(下) January, 2012 4 年生にとっては卒業研究の総まとめとして、3 年生にとって は、これから始まる研究の参考として、よい機会になりました。 発表会終了後、研究室で昼食をとりながら(福祉作業所ワークス たんぽぽ大沼さんのワクワク弁当です)、ささやかな打ち上げを 行いました。皆さん、たいへんお疲れ様でした。(江尻) 卒 業 研 究 題 目 (2011 年度) 東日本大震災は被災者の心身にどのような影響をもたらした のか ―震災直後の被災者の語りをもとに―(二川 真紀) 2012 年 3 月卒業生進路 ・ 茨城県中級事務知事部局(事務職) ・ (株)サンユーストアー( 総合職) ・ 日本原子力研究開発機構(一般事務職) ・ 院進学(本学文学研究科教育学専攻) ペット・ロスへの共感・理解について(内野 由貴) 大学生における命の認識― これからの「いのちの教育」の 在り方について考える ―(上野 彩) 学校現場において、生徒は「誰」に悩みを相談するのか ― スクールカウンセラーと養護教諭の比較 ―(中森 千晶) 社会科の効果的な授業の展開―アメリカ合衆国の導入部を通 して―(岡部 芙有子) ゼ ミ 生 ・ コ ラ ム 私が今、はまっているのは「UFO キャッチ ャー」です。ご存知かと思いますが、ぬいぐるみやお菓子などの景品を、アームを使って取 るゲームのことです。小学校 3~4 年の頃、家族と買い物に行った際にたまたまゲームコー ナーに立ち寄ったのが始まりでした。気に入ったぬいぐるみがあったので挑戦してみたので すが、何度やっても取れず、最後に父が一発で取ってくれたのを憶えています。最近の獲得 品は、「黒猫のぬいぐるみ」(写真)です。とはいえ、こうして獲得してきたぬいぐるみの 置き場所に、日々悩んでいます(笑)(中森千晶) 編 集 後 記 2012 年 4 月から、4 年生 11 人、3 年生 7 人で、新たにゼミがスタートします。院ゼミ (修士論文指導生)も、始まります。年に1 ~2 本のゼミレターに加えて、院ゼミレター も、発行する予定です。今後も温かいご支援 をよろしくお願いいたします(江尻)。 4 3 年ゼミ生(2011 年度) 第4号
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