川内原子力発電所周辺環境放射線調査結果(平成 23 年1月~3月) 平成 23 年8月 24 日(水) 鹿児島県危機管理防災課 原子力安全対策室 099(286)2377 1 調査結果の概要 平成 23 年1月から3月における川内原子力発電所周辺環境放射線調査の結果は,空間 放射線量,環境試料の放射能とも,これまでの調査結果と比較して同程度のレベルであ り,異常は認められていません。 なお,調査結果の評価にあたっては,環境放射線モニタリング指針(原子力安全委員会) に基づくとともに,学識経験者により構成されている「鹿児島県環境放射線モニタリング 技術委員会」の指導・助言を得ました。 (1) 本調査 ①空間放射線量 ア 3か月間積算線量 測定地点数 1月~3月の積算線量 47 地点 0.10 ~ 0.15 (県 25 地点,九電 22 地点) (単位:mGy) 前回までの積算線量範囲 イ シンチレーション検出器による線量率の連続測定 測定地点数 1月~3月の線量率 12 地点 24 ~ 75 (県 7 地点,九電 5 地点) (単位:nGy/h) 前回までの線量率範囲 0.09 ~ 0.17 23 ~ 144 ②環境試料の放射能 海洋試料 10 試料,陸上試料 27 試料,合計 37 試料について,放射性核種分析を実施 した結果,セシウム-137 及びストロンチウム-90 が一部の試料で検出されたが,コバル ト-60 及びヨウ素-131 は調査した全ての試料から検出されなかった。 検出されたセシウム-137,ストロンチウム-90 は,過去の大気圏内核実験の影響で あり,これまでの調査結果と同程度のレベルであった。 (2) 補助的調査 ①空間放射線量 ア 電離箱検出器による線量率の連続測定 測定地点数 1月~3月の線量率 22 地 点 55 ~ 124 (県 22 地点) (単位:nGy/h) 前回までの線量率範囲 イ 放水口ポストにおける計数率の連続測定 測定地点 1月~3月の計数率 放水口ポスト 480 ~ 950 (単位:cpm) 前回までの計数率範囲 400 ~ 4710 ウ モニタリングカーによる線量率の定期測定 測定地点数 1月~3月の線量率 29 地 点 25 ~ 52 (県 7 地点,九電 22 地点) (単位:nGy/h) 前回までの線量率範囲 55 ~ 157 23 ~ 61 ②環境試料の放射能 調査項目 ア 大気中放射性ダスト イ 大気中放射性ヨウ素 ウ トリチウム 調 査 結 果 7地点で測定し,これまでの調査結果と同程度のレ ベルであった。 7地点で測定したが,これまでと同様全ての地点で 検出されなかった。 海水2試料,陸水6試料について測定し,これまで の調査結果と同程度のレベルであった。 ③海側における空間放射線量 発電所防波堤において,3か月間積算線量及び線量率の測定を実施し,測定値は全て 前回までの範囲内であった。 2 調査の目的 環境における原子力発電所起因の放射線による公衆の線量が,年線量限度(1 ミリシー ベルト/年)を十分下回っていることを確認すること。 また,原子力災害対策特別措置法に基づき異常事態発生の通報があった場合に,速や かに対応できるモニタリング体制を整備しておくこと。 3 環境放射線モニタリング技術委員会の開催 (1) 日時:平成 23 年8月2日(火) 午後2時 30 分~5時 (2) 場所:鹿児島県市町村自治会館 402 会議室 4 調査方法 調査項目 測定方法 空間放射線量の測定 3か月間 積算線量 線量率 計数率 モニタリングポイント 3か月間積算(91 日換算) モニタリングポスト ステーション 連続測定(テレメータ) サーベイポイント 定期測定(モニタリングカー) 海 連続測定,定期測定 側 放水口ポスト 環境試料の放射能分析 ガンマ線放出核種 (γ線分光分析) ストロンチウム 90 (放射化学分析) 連続測定(テレメータ) 文部科学省マニュアル 文部科学省マニュアル 大気中放射性ダスト 定期測定(モニタリングカー) 大気中放射性ヨウ素 定期測定(モニタリングカー) トリチウム 文部科学省マニュアル (放射化学分析)
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