日立全身用X線コンピュータ断層装置 Carino - 医薬品医療機器情報提供

**2006年3月 6日(第5版)
**医療機器承認番号
21100BZZ00026000
*2005年3月17日(第4版)
**機械器具9
医療用エックス線装置及び医療用エックス線装置用エックス線管
全身用X線CT診断装置
37618010
管理医療機器・特定保守管理医療機器・設置管理医療機器
日 立 全 身 用 X線 コ ン ピ ュ ー タ 断 層 装 置 Carino
(5)
【形状・構造等】
1) 構成
本装置は以下のユニットにより構成される。
① スキャナユニット
② 寝台
③ 中央操作卓ユニット
④ X線制御装置
⑤ 標準/オプション附属品
詳細は装置付属の取扱説明書「第2章」を参照すること。
(6)
電源入力
保護の形式
クラスⅠ
保護の程度
B形
1) 使用環境条件
装置を安全に正しく動作させるために、次の環境条件を遵守す
ること。
No.
1
2
3
4
[5]
【性能、使用目的、効能・効果】
1) 仕様
走査系
走査方式
有効視野
走査時間
スライス厚
X線ビームの拡がり
走査機構部本体
(ガントリ)の傾斜
⑦ 検査開口径
⑧ 寝台
(2)
(3)
検出系
① 検出器
表示系
① 像計算時間
② 演算画素数
③ 表示範囲
④ 表示スケール
⑤ ウィンドウ可変幅
⑥ その他の表示
⑦ 再生像精度
⑧ 画像拡大
⑨ 画像処理ソフト
(4)
X線系
① 出力
② X線管装置
全身用CT装置は、全身各部の断層撮
影を行う。
【操作方法又は使用方法等(用法・用量含む)】
章」を参照すること。
①
②
③
④
⑤
⑥
1系統
位としては、頭部の他にX線造影検査が施行しにくい腹部実質臓
4) 本体寸法及び質量
本装置の寸法及び質量については、装置付属の取扱説明書「第7
(1)
使用目的
300kVA
器例えば、肝臓、膵臓、腎臓、脾臓などの腫瘍、ガンなど。
すること。
120kV
三相交流200V、50/60Hz、30kVA
3相又は単相 200V
D種専用接地
2) 使用目的
全身用コンピュータ処理X線断層システムの期待される診断部
2) 各部の名称
各部の名称については、装置付属の取扱説明書「第3章」を参照
3) 電気的定格
最高定格電圧
設備関係
① 電源
② アース
構 成
スキャナユニット
寝台
中央操作卓ユニット
X線制御装置
[レーザーイメージャー]Li‐8(3)
平均発熱量
W (kcal/h)
900 (780)
1080 (930)
560 (480)(3)
温度(1)(2)
(℃)
20~28
(-5~33)
10~28
(-5~33)
湿度
(%RH)
35~80
(1)
温度( )内は非使用時の条件である。各室とも結露しないこと。
(2)
診断時スキャナ室の室温変動は”中心室温±2℃”の範囲であること。
(3)
一例を示すものである。
2) 設置上の注意
設置上の注意については、装置付属の取扱説明書 冒頭の「安全
回転(360度1回転)
2cm~35cm
1.8、3、4.5s
2、3、5、7、10mm
約43°
にご使用いただくための注意事項」を参照すること。
3) 操作方法
-20°~+20°
60cm
固定方式
(1)
被検者を寝台に乗せ、患者固定バンドを装着する。*
(2)
寝台を上下及び縦移動させ、位置決め用投光器によるか、
スキャノグラムにより検査部位(スライス位置)の中心を
定める。
(3)
走査機構部を傾けスライス角度を設定し、検査部位に適し
(4)
患者コード、診断年月日などの患者情報を入力する。中央
たスライス角度を設定する。
電離槽(512素子)
走査卓ユニットの撮影部位選択スイッチにより検査部位に
4s以下
512×512
-2000~+4000
但し、水レベル0、空気レベル-1000
256階調
1~6000
患者番号 スライス番号
年月日 ウィンドウレベル
ウィンドウ幅 スライス角度
スライス位置 スライス厚
造影剤使用表示 左右表示など
標準偏差 ±0.5%以内
1.0~9.99倍
関心領域内のCT値表示 他
応じた管電圧・管電流などスキャン条件を設定する。
(5)
測定準備押ボタン、スキャン開始押ボタンを押し、スキャ
(6)
スキャン終了後、画像再構成演算が行われ、モニタ上に画
ンを開始する。
像がディスプレイされる。
(7)
ディスプレイ開始押ボタンを押し、ディスプレイ状態にし
たのち、CT値の中心をレベル設定スイッチにより、また
CT値の幅をウィンドウ設定スイッチによりそれぞれ診断
に適した値に設定し、診断像を得る。
詳細は装置付属の取扱説明書を参照すること。
【使用上の注意】
警告
管電圧 120kV
管電流 最大150mA
回転陽極X線管
(1)
小児撮影時は小児用撮影条件(プロトコル)を使用すること。
[小児に対し、成人用撮影条件を用いた場合は、過剰のX線
照射となる。]
取扱説明書を必ずご参照ください。
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(2)
検査中、操作者は被検者の容態に異常がないか常に監視す
重要な基本的注意
ること。装置及び被検者に異常が発見された場合には、被
(1)
検者に安全な状態で装置の作動を止めるなど適切な措置を
講じること。
(2)
次の症状のある患者には特に注意すること。
① 通常より心停止の可能性が高い被検者
② 発作もしくは閉所恐怖症反応の可能性のある被検者
③ 無意識状態、深い沈静状態、錯乱状態及び十分に意思の
疎通が期待できない被検者
④ 子供や鎮静剤を投与されている被検者、その他会話が不
自由な被検者
本装置は、可燃性雰囲気の中では使用しないこと。
(2)
本装置に、水やその他の液体がかからないようにすること。
[感染の防止。]
(3)
と。
[X線高吸収体は、画像上にアーチファクトが発生する原因。]
(4)
(5)
部位にX線束を連続的に照射する検査を行う場合、これらの
[寝台天板の保証荷重は135kg以下。]
機器に不適切な動作が発生する可能性がある。検査上やむ
を得ず、植込み部位にX線を照射する場合には、植込み型心
臓ペースメーカ又は植込み型除細動器の添付文書の「重要
寝台を移動させたり、ガントリを傾ける際には、操作者は
な基本的注意事項」の項及び「相互作用」の項等を参照し、
適切な処置を行うこと。**
いよう、被検者に注意を払うこと。
ガントリ(傾斜)、寝台(上下動、天板水平動)の意図し
相互作用
ない動作が発生した場合や、意図しないX線が照射された場
本装置の近くでは、「携帯電話」「トランシーバ」「ラジコンの
おもちゃ」など、電波の発生する機器は絶対に使用しないこと。
合は直ちに緊急停止ボタンを押して動作を停止させること。
また、使用しないで持ち歩く場合にも必ず、それらの機器の電源
は、OFF(切る)すること。
強い電磁波を発生させる機器(レーザーメス、マイクロ波凝固装
置、マイクロ波温熱治療器など)からはできるだけ離して設置す
ること。
[他の機器が発生させる電波によって、本装置が誤動作したり、画
像に悪影響が出たりする場合がある。]
被検者が点滴などをしている際は、ルートが引掛かからな
いように注意を払うこと。また、寝台をガントリ内に送る
際にルートの長さを確認してから寝台を送ること。
(4)
被検者固定のために使用する固定具類は、システムに付属
している付属品以外のもので代用することは絶対にしない
こと。また、付属の固定具類は他の用途には使用しないこ
と。
(5)
高齢者への適用
被検者の固定は、手足や衣服が天板の横からはみ出したり、
高齢のため体力的に寝台への乗り降りなどに支障がある被検者の
天板の下に垂れ下がったりしない様に、上半身2本、下半身
場合には、介助を行うこと。
2本、のバンドで確実に固定すること。また、被検者が点滴
などをしている場合も同様に、ルートなどが天板の横には
妊婦、産婦、授乳婦及び小児等への適用
(1)
み出したり、天板の下に垂れ下がったりしない様に固定す
(6)
用する場合は、医師の指示のもと無効な被曝を最小限にす
下部の寝台本体との隙間に挟み込まれるおそれがある。
るようにX線防護を講じた上で検査行うこと。(防護例:腹
部へのX線防護服着用)
被検者がスキャナ室以外に入らないよう、また、スキャナ、
(2)
小児撮影で動きによるアーチファクトが発生するおそれが
あるため、介助者による固定補助を行う場合は、介助者自
暖機運転(ウォームアップ)について
良好な画像とX線管の安定化のために、装置とX線管の暖機
運転が必要である。
① 装置の暖機運転について
身の無効な被曝を最小限にするようにX線防護服着用等の
措置を講じること。
その他の注意事項
配電盤の元電源を使用開始の2時間前には、投入して置
本装置を廃棄する場合は産業廃棄物となるので、必ず地方自治体
くこと。使用開始2時間前の電源投入が困難な場合は、
の条例・規則に従い、許可を得た産業廃棄物処分業者に廃棄を依
連続通電しておくこと。
② X線管の暖機運転について
始業時や長時間休止時間があった場合に、ウォームアッ
頼すること。
【作動・動作原理】
プによる連続X線照射動作を行うこと。
全身用X線CT装置は、X線管装置からX線ビームを放射し、被検者
[X線管が冷えた状態で使用を繰り返すことによるX線管
を透過したX線を検出器で測定し、人体各組織のX線吸収係数の分
短寿命化の防止。]
(8)
本装置を妊婦及び妊娠の疑いのある者及び授乳中の者へ使
ること。天板と天板両側の寝台本体との隙間、天板と天板
寝台以外の装置に触れないよう注意すること。
(7)
植込み型心臓ペースメーカ又は植込み型除細動器の植込み
135kgを超える体重の患者に使用しないこと。
被検者と装置との接触、寝台と天板間での挟み込み等がな
(3)
寝台に被検者を乗せたり降ろしたりする際は、操作者は十
分な介添えをすること。
(6)
使用注意
(2)
曝射前に撮影条件を必ず確認すること。
[過剰なX線照射や再撮影の防止。]
[本装置は防水型ではない。]
(1)
スキャン範囲内に人体以外の眼鏡、入れ歯、腕時計、髪飾り
等が入るおそれがある場合は、被検者に外すよう指示するこ
[本装置は防爆型ではない。]
(3)
被検者が触れたり、血液などで汚れた部分は清掃し清潔を
保つこと。
禁忌・禁止
(1)
操作者は、十分なX線防護策を講じておくこと。
[不要な被曝の防止。]
布をコンピュータで再構成処理し断層像を得る。
電源遮断について
① システムの電源を切る時は必ず装置の電源OFF手順に
従うこと。
[ファイルシステムが破壊される可能性がある。]
② 装置使用直後に電源供給源である配電盤電源を遮断し
ないこと。
[X線管の温度上昇でX線管の破損に至るおそれがある。]
*【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1) 使用耐用年数(自主基準)
指定された保守点検を実施した場合に10年
(装置の寿命は使用状況、整備状況により変わる。)
2) 交換部品
交換時期は使用状況により異なり、個別に定める。
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(1)
定期交換部品
X線管装置等
(2)
有寿命部品等
CRTモニタ、磁気ディスクのコンピュータ関連部品等
(3)
消耗品
頭受け、寝台マット、固定バンド等のアクセサリーや、釦及
び投光器用ランプ等
(4)
故障部品
故障、劣化、磨耗、破損等により交換する部品
装置構成部品の中には一般市販部品もあり、その市販品が型式
変更などにより生産中止となることがある。本装置が耐用年数
期間内であってもその交換部品を供給できなくなる場合もある。
(例:コンピュータ関連部品等)
このようなケースは、あらかじめ情報を提供するとともに、対
応策を提示する。
【保守・点検に係る事項】
詳細は装置付属の取扱説明書「第6章」を参照すること。
使用者による保守点検事項
使用者による保守点検は以下の日常点検である。
1) 日常点検の注意事項
(1)
カバーを外して装置の内部に触れると感電や駆動部分に接
触してケガをする可能性があるため、ねじで固定されてい
るカバーを取り外さないこと。
(2)
この装置は、防水型ではないため、装置や設置されている
部屋の清掃の際に水やその他の液体が装置内部に侵入しな
いように注意すること。
(3)
無効X線の被曝を防止するために、スキャン中にスキャナユ
ニットの設置された部屋へは入室しないこと。どうしても
必要な場合には、防護衣の着用などの十分なX線防護を講じ
ること。
2) 始業点検
(1)
操作盤の点検:釦や表示器等の動作、外観に異常ないこと
(2)
装置の動作空間の点検:障害物がないこと
(3)
配線の点検:配線の外れ、異常なねじれや屈曲がりがないこ
と
3) 使用後の点検
(1)
操作盤の点検:
(2)
スキャナユニットの点検:
釦や表示器等の動作、外観に異常及び汚れがないこと
キズ、へこみなどの異常及び汚れがないこと
業者による保守点検事項
本装置の定期的な保守点検は安全および装置の保護の観点から訓
練を受けた業者(サービス員)が行う必要がある。点検事項とその周
期については、弊社または弊社の指定する業者に相談すること。
**【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者
株式会社 日立メディコ
住
所
千葉県柏市新十余二2番地1
本社所在地
東京都千代田区内神田一丁目1番14号
連
(04)7131-4151(代表)
株式会社 日立メディコ
絡
先
製 造 業 者
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