大会プログラム(pdf形式) - 日本学校音楽教育実践学会

日 本 学 校 音 楽 教 育 実 践 学 会 第 18 回 全 国 大 会 プ ロ グ ラ ム ◆主 催 日本学校音楽教育実践学会 ◆後 援 東京都教育委員会 埼玉県教育委員会 千葉県教育委員会 神奈川県教育委員会 川崎市教育委員会 ◆開催日 2013 年(平成 25 年)8 月 17 日(土)・18 日(日) 8 月 17 日(土)セミナー「演奏家が語る〈演奏が生まれるまで〉」 ◆会 場 お茶の水女子大学 http://www.ocha.ac.jp/ 〒112-8610 東京都文京区大塚 2-1-1 ◆日 程 8 月 17 日 9 : 30 (土) 10 : 00 11: 30 13 : 00 15 : 30 15 : 45 17 : 30 17 : 45 19 : 45 受 付(共通講義棟 2 号館 1 階) セミナー「演奏家が語る〈演奏が生まれるまで〉
」その 3 (共通講義棟 2 号館) 昼 食 ・ 受 付(共通講義棟 2 号館 1 階) 自由研究 1-10(共通講義棟1号館・2 号館) 休 憩 授業開発プロジェクト(附属小学校) 休 憩 ・ 移 動 懇親会(大学食堂) 8 月 18 日 (日) 8 : 30 9 : 00 11 : 00 11 : 10 12 : 30 13 : 30 16 : 10 16 : 40 受 付 (共通講義棟 2 号館 1 階) 自由研究 11-19(共通講義棟1号館・2 号館) 休 憩 フォーラム Ⅰ-Ⅴ (共通講義棟1号館) 昼 食 課題研究(共通講義棟 2 号館) 総 会(共通講義棟 2 号館) ※大会に先立ち、8 月 16 日(金)に常任理事会(13:30~15:00)及び全体理事会(15:00~17:00)
が開かれます。 1
◆ 大 会 参 加 要 領 ◆ 1 参加申し込み
◇会 員
同封の葉書に記入の上、7月31日までに大会実行委員長・猶原和子宛に投函してください。不
参加の方も、住所、勤務先(所属)の確認のためにご返信ください。
◇非会員
官製葉書・FAX・メール添付のいずれかにて事前に下記大会事務局(猶原和子)宛にお申し込
みください(当日受付も行っています)。
*必要記入事項:ご芳名/ご住所/電話番号(ファックス・メールアドレス)/勤務先(所属)
*学会HP(http://www.jassmep.jp/)より申込書式をダウンロードできます。
書式をダウンロードし、必要事項を記入の上、お申し込みください。
2 参 加 費
すべて当日受付にて納入してください。(*会員でない方も参加できます。)
大会参加費・・・・・・・・・・4000円(予め同封の参加票にご記入ください。)
懇親会費・・・・・・・・・・・・4000円 (学生は2000円、但し現職院生除く)
セミナー参加費・・・・・・・2000円
3 昼
大学食堂は使用できません。会場周辺に飲食店やコンビニ等ございます。そちらをご利用
ください。
食
4 大会連絡先
第 18 回大会事務局:猶原和子(お茶の水女子大学附属小学校)
〒112-8610 東京都文京区大塚 2-1-1 お茶の水女子大学附属小学校内 音楽部
TEL 03-5978-5875
Fax 03-5978-5872
Email : [email protected]
*連絡はなるべくメールでお願いいたします。
5 会場への交通
裏表紙をご覧ください。【当日南門は使用できませんので、正門からお入りください。】
6 宿
宿泊の斡旋はいたしませんので、各自でお願いします。
早めの予約をおすすめします。
泊
7 発表時間
自由研究は、発表 20 分、質疑 7 分 です。
8 そ の 他
当日、各会場でのビデオ撮影はご遠慮ください。
*本学会に入会を希望される方は、当日受付へお申し出ください。
*非会員の方で、大会当日には不参加で『発表要旨集録』
(1部:500 円)のみを希望される方は学会事務
局へご連絡ください。
*当日会場で日本学校音楽教育実践学会の書籍を販売いたします。
『音楽科カリキュラムと授業実践の国際比較』
(音楽之友社)定価 3150 円→学会価格 2700 円
『生成を原理とする 21 世紀音楽カリキュラム』
(東京書籍)と DVD をセットで 4000 円(別々にお買
い求めの場合はそれぞれ 2650 円と 2000 円になります)
。
この機会にぜひお買い求めください。
2
8 月 17 日(土)午前 セミナー「演奏家が語る〈演奏が生まれるまで〉
」その3 本学会では、全国大会の初日にセミナーを開催します。今回は演奏家シリーズのその3となります。 このセミナーでは、演奏表現の過程を、演奏家自身に演奏を交えながら語っていただきます。中学校学習
指導要領解説(音楽)には、表現領域の内容を捉える観点が五つ挙げられています。①音楽の素材としての
音、②音楽の構造、③音楽によって喚起されるイメージや感情、④音楽の表現における技能、⑤音楽の背
景となる風土や文化・歴史など。 本セミナーでは、これらの五つの観点が演奏家の表現過程にどのようにかかわっているのか、音とことば
を通して考えていくことが趣旨となります。 今回の鶴澤清介先生は、古典を正しく継承していくとともに、三味線の新たな可能性を探りながら演奏活
動をされています。新しい響きを追究することで、常に伝統と創造のあり方について考えておられます。 鶴澤清介先生からのメッセージ 本来、日本人の娯楽でありました文楽(義太夫節)
。あまりにも崇高なものとして扱われすぎ、
一般大衆のお楽しみではなくなった面があります。私は、今でもみなさんに十分楽しんでいた
だける芸能だと思っております。それを何とかみなさんに知っていただき、義太夫節や三味線
の音を聴いて涙を流し、心を浄化、昇華していただきたいと思います。
―鶴澤清介
日 時: 8 月 17 日(土)10:00~11:30 会 場: 2 号館 201 参加費: 2000 円(当日受付にてお支払いください) 講師 鶴澤清介氏 プロフィール 中学生の時、図書館で「文楽浄瑠璃集」に出逢い、義太夫節に強く興味をもつ。ちょうどその頃、八代目竹
本綱大夫師匠、十代目竹澤弥七師匠のラジオを聴く。音楽とお芝居が一体となっていることに衝撃を受ける。
このときの驚きを鶴澤氏は、「太夫さんが人の心理を語るのですが、怒っているけれども悲しいと思っていた
り、泣いているけれども悔しいと思っていたり、登場する人の心理をよく表しているのです。それを、ふしを
つけながら伝えているのがよく分かるのです。それに感心しました。」と後に語っている。こうして、はじめ
女流義太夫の豊澤住造師匠に義太夫節の手ほどきを受け、改めて1973年6月に2世鶴澤道八師匠に入門
し、鶴澤清介と名乗る。翌年1月、大阪朝日座で初舞台。入門直後から三味線弾きの長老が相次いで亡くなり、
世代交代を余儀なくされるなかで、大役や代役などで抜擢されてきた。師匠の逝去に伴い、1982年からは
鶴澤清治門下となる。 「にほんごであそぼ(NHK)」や「曽礼成心中(三谷幸喜作・演出)」などに出演。今秋、「杉本文楽」
でヨーロッパ公演を予定している。 3
8 月 17 日(土)午後 ※○印は登壇者、司会者は 50 音順に記載
自由研究 1 会場:1 号館 101 司会 白石 文子(岩手大学) 長谷川 真由(洗足学園音楽大学) 13:00 探究の過程における子どもの学びをつなぐ音楽学習 廣津 友香(奈良女子大学附属小学校) 13:30 音楽のよさを主体的に探究する音楽鑑賞活動の展開 島田 郁子(徳島市論田小学校) 14:00 図形楽譜づくりにおける個の思考過程の展開と環境とのかかわり 小林 佐知子(守口市立藤田小学校) 14:30 「図形楽譜づくり」の音楽鑑賞授業における共感による意味の共有の特性 -「社会的言語」に着目して- 兼平 佳枝(椙山女学園大学) 15:00 音楽科の授業展開における探究の起点 -自己教育力の育成をめざして- 髙橋 澄代(大阪教育大学) 自由研究 2 会場:1 号館 203 司会 小山 英恵(鳴門教育大学) 中村 美雪(岐阜市教育委員会) 13:00 楽器づくりによる想像力の発展 高田 奈津子(京都府立鳥羽高等学校) 13:30 器楽アンサンブルにおけるイメージ形成への教師の働きかけ 衛藤 晶子(畿央大学) 14:00 和太鼓指導で子どもに自ら学ぶ力を育成する実践事例 -子どもと教師の信頼関係を構築する指導方法- 平田 千秋(東京純心女子大学) 14:30 「音楽づくり」教材で育成できる思考・判断・表現力に関する考察 尾藤 弥生(北海道教育大学) 15:00 音楽科の学力育成のためのデジタル教科書‐内容の検討(その1) 坂本 暁美(四天王寺大学) 4
8 月 17 日(土)午後 自由研究 3 会場:1 号館 204 司会 竹山 みどり(八王子市立船田小学校) 長島 真人(鳴門教育大学) 13:00 自己表現力育成からみる鑑賞授業での図形楽譜づくり教材の機能 大和 賛(大阪教育大学大学院生) 13:30 教材としての校歌2 -和洋九段女子中学校・高等学校を例として- 髙嶋 有里子(日本大学大学院生) 14:00 市販ワークに関する一考察 芳賀 均(明星大学大学院研究生) 14:30 教材としての教科書分析 -墺・独版の比較からみえてくる傾向 - 若宮 由美(埼玉学園大学) 15:00 教材の機能という観点から捉えた伝統音楽教育 ○金 奎道(洗足学園音楽大学) 澤田 篤子(洗足学園音楽大学) 自由研究 4 会場:1 号館 205 司会 清水 匠(茨城大学附属小学校) 山下 敦史(札幌市立南が丘中学校) 13:00 音楽鑑賞授業における学習成果としての批評文の見方 吉村 翔平(大阪教育大学大学院生) 13:30 鑑賞の授業における生徒の発言の取り上げ方 木下 紗也子(大阪府枚方市立東香里中学校) 14:00 色や形を媒介として知覚・感受を表す活動を取り入れた鑑賞授業 松本 康子(大阪市立巽東小学校) 14:30 道徳性の育成との関連を果たす日本伝統音楽の鑑賞授業 佐久間 敦子(熊本市立東部中学校) 15:00 「ロックの歴史」を中心に置いた発展的鑑賞学習 小宮 幸夫(元お茶の水女子大学附属中学校) 5
8 月 17 日(土)午後 自由研究 5 会場:1 号館 301 司会 谷 千春(寝屋川市立桜小学校)
溝口 希久生(鳥栖市立鳥栖小学校) 13:00 小学校高学年における《相撲甚句》の文化的背景を生かした創作活動の展開 椿本 恵子(大阪教育大学附属平野小学校) 13:30 声によるふしづくり -音高認識に着目して- 桐山 由香(大阪教育大学附属池田小学校) 14:00 中学生の声による音楽づくり -音の空間性に着目して- 山本 真弓(河内長野市立長野中学校) 14:30 小学校 4 年生を対象とした「篠笛」をもちいた「音楽づくり」の可能性 -地域活動との連携をめざして- 金井 公美子(洗足学園音楽大学) 15:00 12 音技法を用いた音楽科授業の試み
-ヴェーベルン「子どものための小品」を用いて-
石見 丈昌(新潟大学附属新潟小学校) 自由研究 6 会場:1 号館 302 司会 楠井 晴子(大阪教育大学附属平野中学校) 寺田 己保子(埼玉学園大学) 13:00 日本伝統音楽の探究過程における経験と表現 -小学校2年生お囃子づくりの実践をとおして- 松宮 陽子(西宮市立夙川小学校) 13:30 祇園祭を核とした郷土の音楽のカリキュラム開発 髙橋 誌穂(京都教育大学附属桃山小学校) 14:00 地元の民謡「森本ハイヤサンカサ」の実践を通して 福島 直美(金沢市立浅野川中学校) 14:30 地域の伝承者・実演家との協働による謡の授業実践 -小学校4年生を対象に- 田村 にしき(東京福祉大学) 15:00 「生活と音楽とのかかわり」に視点をおいた伝統音楽の授業開発 -《八木節》の囃子ことばづくりの場合- 清村 百合子(京都教育大学) 6
8 月 17 日(土)午後 自由研究 7 会場:1 号館 303 司会 齋藤 一雄(上越教育大学) 関原 彩子(東京都立多摩桜の丘学園) 13:00 ことばによるコミュニケーションに課題のある生徒の音楽づくり 宮下 暁子(東大阪支援学校) 13:30 特別支援学校における《八木節》の囃子言葉づくりにみるコミュニケーションの様相 洞 孔美子(大阪府立守口支援学校) 14:00 小学校特別支援学級における箏を使ったふしづくり -友だちの働きかけに焦点をあてて- 井上 薫(大阪府藤井寺市立道明寺東小学校) 14:30 「図形楽譜づくり」を教材とした音楽鑑賞経験におけるイメージの役割 -特別な教育的ニーズをもつ個の事例- 横山 真理(岐阜県関市立小金田中学校) 15:00 音楽科におけるインクルーシブ教育の概念的カテゴリー 尾崎 祐司(上越教育大学) 自由研究 8 会場:1 号館 304 司会 岡本 拡子(高崎健康福祉大学) 立本 千寿子(大阪女子短期大学) 13:00 保育現場における表現活動の実態からみる養成校の授業の在り方に関する一考察 -音楽劇に焦点をあてて- 臼井 奈緒(湊川短期大学) 13:30 幼児教育者養成における表現教育の一考察(2) ○本多 峰和(名古屋女子大学) ○小林 田鶴子(共栄大学) 14:00 保育者養成における音楽技能の習得 -童謡をもとにした編曲の実践から- 三輪 雅美(修文大学短期大学部) 14:30 幼児教育者養成におけるピアノの実態と展望 -大阪国際大学短期大学部の場合- 實野 みどり(大阪国際大学短期大学部) ○松本 幸子(大阪国際大学短期大学部) 15:00 保育者養成のための歌唱指導 -歌唱時の“表情”と声の関連に着目して- 藤田 桂子(名古屋女子大学短期大学部) 7
8 月 17 日(土)午後 自由研究 9 会場:2 号館 101 司会 筒石 賢昭(東京学芸大学) 三戸 誠(国立音楽大学) 13:00 拍子の学習についての圏論的考察 松下 行馬(神戸市立港島小学校) 13:30 指導内容としての「音色」に関する研究 阪井 恵(明星大学) 14:00 日韓両国の創作学習に関する比較研究 趙 泳培(韓国済州大学) 14:30 スペインの音楽教育における多文化共生に向けた取り組みについて 桐原 礼(帝京大学) 15:00 美的教育ワークショップによる音楽教育実践の検討 -リンカーンセンター「美的教育」の学校教育における可能性- ○桂 直美(東洋大学) ○猶原 和子(お茶の水女子大学附属小学校) 自由研究 10 会場:2 号館 102 司会 金子 陽子(東京都教職員研修センター) 松本 絵美子(文京区立柳町小学校) 13:00 子どもの実態とニーズを踏まえた授業マネジメントに関する実践研究 中山 由美(お茶の水女子大学附属中学校) 13:30 「ふしづくり一本道」の成立と学習指導要領との関係についての一考察 松永 洋介(岐阜大学) 14:00 能動的な音楽表現を考える №7 牧野 利子(川口短期大学) 14:30 小学校音楽科教育における一考察(Ⅲ) 森村 祐子(東京家政大学) 15:00 音楽の授業におけるグラウンド・ルールの共有について 谷本 直美(桐蔭横浜大学) 8
を体験してみませんか 8 月 17 日(土)15:45~17:30 授業開発プロジェクトの目的は「模擬授業の体験を通して、新しい音楽の授業像
をつかむこと」です。各プロジェクトのテーマに沿った「仮説生成模擬授業」を
その場で行い、参加者自らが子ども・生徒役となって音楽授業を体験することで、
実感をもって授業づくりについて考えることを目指します。 Ⅰ だれもが主体的に参加できるアンサンブルの授業
Ⅱ だれもが内面を表出できるよう支援する授業 Ⅲ だれもが主体的に参加できる構成活動(音楽づくり・創作)の授業 Ⅳ だれもが主体的に取り組む鑑賞の授業【中学校】 Ⅴ だれもが主体的に取り組む鑑賞の授業【小学校】 9
8 月 17 日(土)午後 Ⅰ だれもが主体的に参加できるアンサンブルの授業(第3年次) -小学校中学年における器楽アンサンブル- 附属小 4 階音楽室 司会 衛藤 晶子(畿央大学) ■イメージをもってアンサンブルを構成していく模擬授業 第1年次は、誰もが取り組めるアンサンブルということで、手づくり楽器による図形楽譜
を用いたアンサンブルを取りあげた。第 2 年次はリズムアンサンブルを取りあげ、リズムパ
ターンを口唱歌で歌うことによって曲の構成とイメージをつかむことを試みた。
最終年次となる今回は五線楽譜による器楽アンサンブルを取りあげる。伴奏のリズムパタ
ーンが変わることでイメージに違いがあることをつかみ、イメージを意識した演奏につなげ
ていく。また、伴奏と主旋律という役割分担によって、パートの役割を意識したアンサンブ
ルとなることを期待したい。
●模擬授業・実践報告 廣津 友香(奈良女子大学附属小学校) 当日持参するもの:リコーダー
Ⅱ だれもが内面を表出できるよう支援する授業(第1年次) -中学校鑑賞教材《魔王》-
附属小4階スタジオ 司会 尾崎 祐司(上越教育大学) ■視覚的な教具の活用と最小限の語彙による音楽科の授業展開 児童生徒の実態の多様化が指摘されている。音楽科の授業は特別支援学校のみならず、通常
の学級と特別支援学級との「交流及び共同学習」など、様々な学習形態と指導方法が求められ
ている。特に学習支援を要する子どもは、
「心のイメージや感情といった内的経験の意味を感性
的能力で捉えることに困難がある」と考えられる。 本プロジェクトではこの仮説をもとに、児童生徒からどのような支援をすることで誰もが知
覚できるよう内面を表出できるか、その支援と授業の文脈を考察する。 今年度は、聴覚障害のある中学生への実践報告をもとに、視覚的な教具を用いた模擬授業を
参会者の皆様に体験していただく。 ●模擬授業・実践報告 宮崎 睦子(東京都立立川ろう学校)
10
8 月 17 日(土)午後 Ⅲ だれもが主体的に参加できる構成活動(音楽づくり・創作)の授業
(第2年次)― 鑑賞教材の特徴を模倣することから始める旋律づくりⅡ ― 附属小多目的ホール 司会 中村 美雪(岐阜市教育委員会) ■「G0-EI-KAをつくろう」 第1年次は、小学校中学年を対象に、鑑賞教材から得た動機を反復・変化させるという仕組み
を模倣して旋律をつくる模擬授業を行った。模擬授業後の討議では、どこまでフレーム(つくる
ときの約束事としての音楽の仕組み)を与え、どこまで自由な発想で旋律をつくるようにするの
か、ということが話題になった。
そこで今回は、より自由な発想を生かして旋律をつくる「GO-EI-KA をつくろう」という小学
校高学年を対象とした授業を試みる。御詠歌は、七五調の詞に旋律をつけた平安時代から伝わる
宗教的伝統芸能である。いくつか流派はあるものの、その旋律のつくり方には細かな制約がなく、
現代でも年に数曲「新曲」が発表されている。
御詠歌独特な記譜の仕方を模倣しつつ、音の高さやリズム、メリスマ的な動きを視点に、自由
に旋律をつくって歌う模擬授業を行う。
●模擬授業 清水 芙美香(岐阜大学附属小学校) ●実践報告 長谷川 智美(岐阜大学附属小学校) Ⅳ だれもが主体的に取り組む鑑賞の授業(第2年次) ―長唄の歌唱を取り入れた歌舞伎〈勧進帳〉の鑑賞― 附属小 2 階①② 司会 山下 敦史(札幌市立南が丘中学校) ■趣旨 本プロジェクトでは、鑑賞者である生徒が、演奏しているかのような体験をすることでより
主体的に音楽を捉え、知覚・感受を深める授業を試みる。1年次は「指揮的表現」を取り入れ、
2つの〈交響曲第5番〉
(ベートーヴェン)の演奏の中に入り込むことによって、味わって鑑賞
することをねらった。2年次の今年度は教材に歌舞伎〈勧進帳〉を取り上げる。これまで歌舞伎
を扱う場合、それが生徒にとって異質なものに感じるせいか、鑑賞が受動的なものに終わってし
まうことが多かった。そこで今回は、長唄の歌唱を取り入れながら、生徒が歌舞伎の中に入り込
み、知覚・感受を深める授業を試みる。
〈勧進帳〉のストーリーと長唄の音楽表現のかかわりか
ら、舞台芸術としての歌舞伎の味わいを実感し、主体的に鑑賞する授業を提案できたらと思って
いる。
●模擬授業 山下 敦史(札幌市立南が丘中学校) ●実践報告 安部 文江(信州大学附属松本中学校) 11
8 月 17 日(土)午後 Ⅴ だれもが主体的に取り組む鑑賞の授業(第1年次) ―「友達に紹介する」交流活動で,友達とともに音楽を味わう― 附属小 3 階①② 司会 清水 匠(茨城大学附属小学校) ■鑑賞の授業に交流活動を組み入れる これまで鑑賞活動は個人の活動と考えられ,音楽のよさを個々人が受け止めるものと考えられ
がちではなかったか。しかし,本学会では「生成の原理」にもとづき,鑑賞の授業を能動的なも
のとしてとらえ,感じ取ったことを外に表し構成していく「構成活動」を提案してきた。本プロ
ジェクトでは,そのような鑑賞活動を「交流活動」の視点からとらえ,知覚・感受したことを様々
な形で外に表し,それをもとに友達と語り合いながら音楽を味わっていく授業を提案したい。つ
まり,鑑賞の授業に交流活動をどう組み入れるかということをテーマとする。友達と交流するに
は当然言語が必要になることから,言語活動の充実にもかかわるものとなる。
本年度は,第4学年『ファランドール』の鑑賞において「友達に紹介する」活動を軸にした模
擬授業を行う。同じ曲の中の2種類の旋律のどちらかを選び,自分の選んだ旋律の特徴を友達に
説明しながら,協力して2つの旋律の反復や重なりに迫っていく。
●模擬授業・実践報告 桔梗谷 美代子(茨城大学附属小学校) 会◆ ◆懇 親 日 時:8 月 17 日(土) 17:45~19:45 場 所:大学食堂 会 費:4,000 円(学生は 2,000 円、但し現職院生除く) どなたでも参加できます。多くの方のご参加をお待ちしています。 12
8 月 18 日(日)午前 自由研究 11 会場:2 号館 101 司会 金田 美奈子(文京区立駕籠町小学校) 齊藤 淳子(釧路町立富原中学校) 9:00 教員・保育者養成校における音楽教育実践研究
-ICT を取り入れた合唱教育について- 二宮 貴之(西九州大学) 9:30 ミキシングにおける創意工夫の意義と効果 吉村 治広(福井大学) 10:00 ドラマ教育の手法を用いた歌唱表現の指導
-"Gibberish"による感情表現を通して- 田中 龍三(大阪教育大学) 10:30 ESD(持続発展教育)としての音楽鑑賞教育 -高等学校芸術科音楽において- ○大熊 信彦(文部科学省・国立教育政策研究所)
○宮下 俊也(奈良教育大学) 自由研究 12 会場:1 号館 203 司会 下井田 純子(西宮市立鳴尾東小学校) 津布楽 杏里(貞静学園短期大学) 9:00 子どもが知覚・感受を通して技能習得する歌唱授業の構成
-学習の連続性を視点として- 和田 阿佐香(大阪教育大学大学院生) 9:30 小学校中学年における合唱の初歩指導のあり方
-声と声を合わせて響きをつくる学習を通して- 清水 美穂(徳島県石井町高原小学校) 10:00 単元「百人一首をうたおう」にみるしゃべる言葉からうたう言葉への変容過程 -小学校6年生の場合- 山本 祐子(愛知県刈谷市立亀城小学校) 10:30 音楽を通した感動体験から豊かな心を育む
-音楽科を核とした合唱劇の取り組みから- 瀧明 知惠子(武庫川女子大学) 13
8 月 18 日(日)午前 自由研究 13 会場:2 号館 102 司会 阿部 みどり(杉並区立杉森中学校) 山内 雅子(国立市立第六小学校) 9:00 唱歌と太鼓で合奏する雅楽の越天楽-本物に近づけるために 山本 宏子(岡山大学) 9:30 能の伴奏法を使った歌唱教材の教材化について
-能管のアシライと太鼓の手組を使って- 木暮 朋佳(美作大学短期大学部) 10:00 日本伝統音楽授業における認識法の相克克服へ向けた整理と提案
-要素の見方を中心に- 伊野 義博(新潟大学) 10:30 義務教育 9 年間の和楽器合奏のプログラム開発
-授業論としての伝統音楽教育- 小島 律子(大阪教育大学) 自由研究 14 会場:1 号館 204 司会 手塚 悦子(富田林市立藤陽中学校) 長野 純子(吹田市立片山小学校) 9:00 わらべうた遊びから表現活動への発展-媒体の関連に着目して 渡邊 真一郎(城陽市立寺田小学校) 9:30 《ひらいたひらいた》の学習展開の探究 田代 若菜(江戸川区立下小岩第二小学校)
) 10:00 小学校低学年のわらべうた鑑賞学習での身体表現における意味生成の構造 東 真理子(大阪市立大学大学院生) 10:30 身体を核としたリズム受容から表現へ
-沖縄のわらべうたを素材とした表現活動を通して- 小川 由美(琉球大学) 14
8 月 18 日(日)午前 自由研究 15 会場:1 号館 205 司会 酒井 美恵子(国立音楽大学) 土師 尚美
(大阪教育大学附属池田小学校)
9:00 わらべうたによる子ども同士のコミュニケーションの変容
-小学校5年生の事例より- 太田 紗八香(京都府宇治市立小倉小学校) 9:30 対話を軸とするわらべうたを素材とした高学年創作の学習過程 硯 阿哉子(大阪市立四貫島小学校) 10:00 コミュニケーション能力の育成をめざした音楽科の授業構想
-「療法的音楽活動」からのアプローチ- 古澤 誠朗(大分県立別府支援学校) 10:30 コミュニケーション力を高める音楽授業についての一考察
-西アフリカの太鼓「ジェンベの音楽」の実践を通して- 武鑓 夏美(兵庫教育大学大学院生) 自由研究 16 会場:1 号館 301 司会 竹内 悦子(寝屋川市立和光小学校) 森保 尚美(広島大学附属小学校) 9:00 交流学級で共に楽しむ音楽科学習 -「こと」の学習を通して-
米田 幸子(徳島県阿南市立羽ノ浦小学校) 9:30 普通学級に在籍する発達障害児の音楽性を高め、学級成員全員が充足感の持てる授業づくりに向
けた創造的音楽活動の活用と効果についての一考察 渡辺 孝子(東京都東久留米市立神宝小学校) 10:00 自尊感情を育てる音楽科の授業展開の視点 石光 政徳(大阪教育大学大学院生) 10:30 学習集団の形成過程と音楽授業との関わり 渡部 尚子(神戸市立花山小学校) 15
8 月 18 日(日)午前 自由研究 17 会場:1 号館 302 司会 坂倉 理恵(立川市立第五小学校) 水野 伸子(岐阜女子大学) 9:00 幼児教育における楽器づくりの意義と可能性
-ペットボトル・マラカスの実践を通して- 横山 朋子(畿央大学) 9:30 ことば遊びから節作りへ
-わらべうたの音を用いた 5 歳児の事例- 日笠 みどり(幼児音楽研究グーループ M・EMOTION) 10:00 異なる保育形態による 4 歳児の拍感の形成過程における特徴
-音楽的表現育成プログラムの実践過程の比較分析を通して- 佐野 美奈(大阪樟蔭女子大学) 10:30 幼児の音楽的下地育成に関する一考察4 植田 恵理子(花園大学) 自由研究 18 会場:1 号館 303 司会 中島 卓郎(信州大学) 藤澤 章彦(文教大学) 9:00 小学校教員養成における音楽に関する教育法科目の内容構築に関する研究 (1) 岡田 知也(香川大学) 9:30 小学校教員を目指す学生の音楽能力の実態と伸長に関する調査・研究(2) 太田 正清(中国学園大学) 10:00 「初等音楽科教育法」における模擬授業の有効性
-指導案および実践の分析から- 安藤 江里(埼玉学園大学) 10:30 ワークショップ型表現教育の可能性と課題(2)
-学生の意識と学びの変容に注目して- ○若谷 啓子(帝京大学)
金指 初恵(埼玉学園大学) 16
8 月 18 日(日)午前 自由研究 19 会場:1号館 304 司会 笠井 かほる(川口短期大学) 笹野 恵理子(立命館大学) 9:00 保育者養成教育における対話を通したピアノのグループレッスン 中村 愛(大阪教育大学大学院生) 9:30 アンサンブルの演奏表現における知識の再構成
-連弾学習における対話に着目して- 島川 香織(関西国際大学) 10:00 学生の音楽表現における教育実践に関する研究
-課題時の音楽選択の内容について- 居原田 洋子(美作大学短期大学部) 10:30 集団による音楽創作活動における「創造性」
-大学生による創作活動の事例分析- 古山 典子(就実大学) 17
8 月 18 日(日)午前 フォーラム Ⅰ-Ⅴ 11:10 - 12:30 「フォーラム」は従来のラウンドテーブルに代わり、今大会より新しく登場した企
画です。このフォーラムでは、あるキーワードを切り口にして、日々の授業を「実践
学」としてとらえ直すことを目的としています。各会場ごとにキーワードが提示され、
その視点をもって実践ビデオや資料を視聴します。そして参加者同士でそれぞれの考
えを出し合い、交流する場をもちます。 フォーラムに参加することを通して、参加者それぞれが新たな視点をもって授業実
践をとらえ直すことを目指します。 Ⅰ キーワード「音楽経験と認識」 会場:1 号館 401 チーフ:清村 百合子(京都教育大学) Ⅱ キーワード「教育目標と教育内容」 会場:1 号館 404 チーフ:松永 洋介(岐阜大学) Ⅲ キーワード「教材の働きと開発」 会場:1 号館 204 チーフ:伊野 義博(新潟大学) Ⅳ キーワード「授業デザイン」 会場:1 号館 203 チーフ:東 真理子(大阪市立大学大学院生) Ⅴ キーワード「音楽科の拡がり」 会場:1 号館 403 チーフ:中村 美雪(岐阜市教育委員会) 18
8 月 18 日(日)午後 ◆総 会◆ 日 時:8 月 18 日(日) 16:10~16:40 場 所:2 号館 201 議事内容(案) 1.平成 24 年度事業報告と承認 2.平成 24 年度会計報告と承認 3.平成 25 年度事業計画と承認 4.平成 25 年度予算案と承認 5.第 19 回全国大会開催地と日程 6.その他 研究奨励賞の授与式 研究奨励賞の授与式 19
8 月 18 日(日)午後 課題研究 日本伝統音楽のカリキュラム再創造と授業実践
その3 カリキュラムにおける三つの柱の関連づけについて考える 会場:2 号館 201
13:30~16:10 ●テ-マ設定の趣旨 2006 年に出版された『生成を原理とする 21 世紀音楽カリキュラム』では、
「幅広い視野から地球上の様々
な音楽を比較対照しつつ学習できるよう、指導項目は日本伝統音楽もそれ以外の音楽も可能なかぎり共通にす
る」という考え方のもと、
「音楽の仕組みと技能」の柱においては、日本伝統音楽についても、基本的には西
洋音楽の要素名を用い、複合的、多義的な内容であっても一つの要素名に集約して示された。ただし、日本伝
統音楽の用語が西洋音楽の視点だけでとらえきれるものでないという問題が解消されたわけではなく、本学会
設立時より研究課題として位置付けられてきた日本伝統音楽のカリキュラム開発への取り組みは、より必然性
を帯びてきたと言える。
これらを踏まえ、2011 年大会の課題研究のテーマとして「日本伝統音楽のカリキュラム再創造と授業実践」
が設定され、本年はその3年次となる。
1年目は、
『21 世紀音楽カリキュラム』に基づく小・中・高等学校の実践事例を通して、どのような実践が
可能になったかを共通理解するとともに、実践事例に内包されている多様な指導事項やそれを実現するための
指導上の工夫等について、伝統音楽の理論的立場や指導方法等の立場から、
『21 世紀音楽カリキュラム』に関
する課題と関連づけながら問題提起がなされた。また、学校現場における日本伝統音楽の実践に対する教員の
意識の格差は依然として大きく、その要因の一つとして日本伝統音楽に対する理解が十分でないことも確認さ
れた。
2年目は、五つの実践事例の発表を通して、指導者自身が日本伝統音楽について卓越した知識や技能をもた
なくても、
「音楽の仕組みと技能」を中心に指導内容を明確にすることで、音楽科の授業として成立させるこ
とができるようになったことを確認できた。一方、これらの実践に対する解説のなかで、伝統音楽の学習では、
「音楽の仕組みと技能」の柱と「人と地域と音楽」
「音楽と他媒体」の各柱を切り離することはできないとい
う問題提起がなされた。
そこで、3年目となる本年は、
『21 世紀カリキュラム』に示した「音楽の仕組みと技能」の柱と「人と地域
と音楽」
「音楽と他媒体」の各柱を関連付けていくことの意義について、実践事例を通して考えていくことと
する。さらに、民俗芸能を実践されている立場から、日本の伝統芸能について実演を交えて語っていただくこ
とにより、伝統音楽の本質を体験的にとらえ、音を通して理解していきたいと考える。
20
8 月 18 日(日)午後 ● 内 容 司 会 松本 絵美子(文京区立柳町小学校)
1 テーマ設定の趣旨等に関する説明
2 実践事例発表 ・小学校中学年事例 平松 佳子(江戸川区立南小岩第二小学校) ・小学校高学年事例 山本 祐子(愛知県刈谷市立亀城小学校) ・中学校事例 楠井 晴子(大阪教育大学附属平野中学校)
・高等学校事例 大石 まりあ(東京都立白鴎高等学校) ・特別支援学校事例 洞 孔美子(大阪府立守口支援学校) 3 事例解説 澤田 篤子(洗足学園音楽大学)
4 質疑・応答 <休憩>
5 講演・実演 「日本の伝統芸能の心」 講師 歌舞劇団「田楽座」 中山 洋介 氏
○歌舞劇団「田楽座」 1964 年の秋、民俗芸能の宝庫と呼ばれる信州伊那谷に産声をあげた歌舞劇団「田楽座」。日
本のふるさとに昔から伝わり、人々の暮らしの中で時代を越えて、生き続けてきた唄、踊り、
太鼓や舞などの民俗芸能を今に伝える集団。全国に伝わる伝統芸能や語り継がれる話をもとに
した創作舞台を繰り広げ、日本各地の公演で熱烈なファンの支持を得ている。 ○主な演目 水口囃子、花笠音頭、ぶちあわせ太鼓、津軽三味線、津軽小原節、もみ太鼓、こきりこ節、 秩父屋台囃子、八木節、中山太鼓、ソーラン節、傘踊り、三宅太鼓、八丈島太鼓、江戸囃子、
三本柳さんさ踊り、かべぬり甚句、せっせ踊り、山唄、天平太鼓、金浦神楽 など多数 21
会場 お茶の水女子大学 ■ 《新幹線》東京駅より 東京メトロ丸ノ内線に乗り換え「茗荷谷駅」下車 徒歩 7 分 ■ 最寄り駅より 東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅より徒歩 7 分 東京メトロ有楽町線「護国寺」駅より徒歩 8 分 都営バス「大塚二丁目」停留所下車徒歩1分 ■ 大学構内マップ 【大学食堂】 懇親会 【共通講義棟2号館】 受付・セミナー 大会会場 【附属小学校】 【共通講義棟 1 号館】
南門は使用不可です。 大会会場 大会会場 ▼大会運営▼ 大会委員長:猶原和子(お茶の水女子大学附属小学校) 大会副委員長:町田直樹(お茶の水女子大学附属小学校) 実行委員:寺田己保子(埼玉学園大学)
・谷本直美(桐蔭横浜大学)
・桑原章寧(貞静学園短期大学) 津布楽杏里(貞静学園短期大学)
・森村祐子(東京家政大学) 竹山みどり(八王子市立船田小学校)
・金田美奈子(文京区立駕籠町小学校) 北村真由美(足立区立梅島小学校)
・坂倉理恵(立川市立第五小学校) 22