3.中心市街地活性化基本計画の進捗状況と事業効果、活性化に向けた課題 (1)旧基本計画の概要 本市では、平成 13 年 3 月に旧中心市街地活性化基本法に基づき、旧計画を策定しました。 ■旧基本計画の概要 1)平成 13 年 3 月策定 2)目標 『狭山市の新しい生活文化を創造する場づくり』を中心市街地活性化の基本理念とし て、3つの理念と6つの目標を定めました。 理念① 活力が感じられるまちづくり 目標1:商業等の各種都市機能の集積 目標2:まちの賑わいの創出 理念② 個性が感じられるまちづくり 目標3:魅力ある都市景観の形成 目標4:地域の生活文化の醸成 理念③ 快適さが感じられるまちづくり 目標5:良好な市街地環境の形成 目標6:地域コミュニティの増進 3)基本方針 中心市街地活性化の目標の実現に向けて、中心市街地が持つべき機能を適切に配置し、 各ゾーンにおいて整備方針を定めました。 4)区域 区域面積:約 146ha -9- (2)旧基本計画における事業の実施状況 旧基本計画において、市街地の整備改善のための施策として 15 施策、商業等の活性化のた めの施策として 18 施策を位置付け、それぞれ 39 事業、48 事業、計 87 事業について実施検 討を含めた取組みを進めてきました。 平成 23 年 10 月現在、実施済み(実施中を含む)事業が 51 事業、未実施事業(事業の位置 付けなし)が 36 事業となっています。 ●旧基本計画の事業の実施状況 【一覧】 全事業 実施済み 実施中 未実施 (a)市街地の整備改善施策 39 16 10 13 (b)商業等の活性化施策 48 4 21 23 合計 87 20 31 36 100.0% 23.0% 35.6% 41.4% (a)市街地の整備改善施策 【凡例】●:実施済み、○:実施中、△:未実施 施策名(H13.3 基本計画) 事業名 実施 (実施計画事業名) 状況 施策概要 1 駅 前 広 場 の ○狭山市駅西口再開発事業に 狭山市駅西口地区第一種市街 ● 整備 よる駅前広場の整備 地再開発事業(駅前広場の整 ( 狭 山 市 駅 ○狭山市駅へのアクセス交通 備) 西口周辺ゾ を処理するものとして、ま ーン) た、狭山市の玄関口にふさ わしい機能を備えたものと して整備 2 都 市 計 画 道 ○狭山市駅西口再開発事業に 狭山市駅霞野線整備(再開発 ● 路等の整備 よる狭山市駅へのアクセス エリア内・外) (狭山市駅 道路としての都市計画道路 西口周辺ゾ 狭山市駅霞野線及び狭山市 ーン) 駅上諏訪線の整備 ○新都市機能ゾーン整備事業 による狭山市駅西口周辺地 区内の幹線道路としての新 狭山市駅上諏訪線整備(再開 ● 都市線の整備 発エリア内・外) 新都市線整備 菅原田中線整備 - 10 - ● △ 施策名(H13.3 基本計画) 施策概要 ○都市計画道路菅原田中線や 市道幹第7号線等の整備 ○狭山市駅東口土地区画整理 事業による都市計画道路狭 山市駅加佐志線や区画道路 の整備 3 4 5 6 7 事業名 (実施計画事業名) 市道幹第7号線整備 区画道路整備(土地区画整理地 内) 狭山市駅加佐志線(土地区画 整理地内) 公 共 駐 車 場 ○狭山市駅西口再開発事業に 狭山市駅西口公共駐車場整備 の整備 よる公共駐車場の整備 ( 狭 山 市 駅 ○新都市機能ゾーン整備事業 新都市機能ゾーン駐車場整備 西口周辺ゾ による公共駐車場の整備 ーン) 公 共 駐 輪 場 ○狭山市駅西口再開発事業に 狭山市駅西口公共駐輪場整備 の整備 よる公共駐輪場整備 ( 狭 山 市 駅 ○駅利用者の利便性向上のた 狭山市駅東口公共駐輪場整備 西口周辺ゾ めの公共駐輪場整備 ーン) (狭山市駅 東口周辺ゾ ーン) 市 民 広 場 や ○狭山市駅西口再開発事業に 市民広場整備 街角公園及 よる市民広場の整備と人々 び緑地の整 が集い交流する賑わい空間 街区公園整備 備 の創出 ( 狭 山 市 駅 ○新都市機能ゾーン整備によ 緑地整備 西口周辺ゾ る街区公園及び緑地の整備 ーン) と憩いの空間の創出 都 市 型 住 宅 ○多様なスタイルに対応した 狭山市駅西口地区第一種市街 等の整備 快適な居住空間確保と豊か 地再開発事業(事業区域内住 (狭山市駅 な地域コミュニティの形成 西 口 周 辺 ゾ ○狭山市駅西口再開発事業に 宅棟) ーン) よる駅直近の立地を活かし た都市住宅の整備 ○新都市機能ゾーン整備事業 新 都 市 機 能 ゾ ーン 整 備 事業 による、隣接する街区公園 (宅地造成) 等の環境と調和した緑豊か な住環境を備えた住宅の整 備 東 西 自 由 通 ○駅の東西を結ぶ歩行者動線 狭山市駅橋上駅舎・東西自由 路の整備 の確保に向けた東西自由通 通路整備事業 (狭山市駅 路の整備 西口・東口 周 辺 ゾ ー ン) - 11 - 実施 状況 △ ○ ○ ● △ ○ ● ● ○ ● ● ● ● 施策名(H13.3 基本計画) 施策概要 8 景観の形成 事業名 (実施計画事業名) ○駅を拠点として入間川商店 景観整備 (狭山市駅 街を経て入間川の河川へと 西口周辺ゾ 向かう動線を賑わい中心軸 ーン) として段差のある地形、市 実施 状況 ○ 民広場、街区公園のオープ ンスペース等を活かし、ま た、ランドマークとなる建 物景観との調和を図ながら の、個性的で魅力のある街 の景観の形成 9 モ ニ ュ メ ン ○駅前としての街の景観の向 (狭山市駅西口周辺) トやストリ 上や魅力の創出に向けたモ (入間川商店街) ートファニ ニュメントの設置 チ ャ ー 等 の ○来街者の利便性や快適性等 (狭山市駅東口周辺) 設置 の向上に向けての、ベンチ、 (狭山市駅東口商店街) ( 全 ゾ ー 公衆トイレ、街灯等のスト (沿道利用系) ン) リートファニチャー設置 (業務系) ○ 10 電 線 類 の 地 ○良好な街並み景観の創出や (狭山市駅西口周辺) 中化 交通の安全性や利便性の向 (入間川商店街) ( 全 ゾ ー 上に向けての、電線類の地 (狭山市駅東口周辺) ン) 中化 (狭山市駅東口商店街) ● - 12 - ○ △ △ △ ● ○ △ (沿道利用系) ● (業務系) △ 11 コ ン プ レ ッ ○商店街や地域コミュニティ コンプレックス・タウン整備 クス・タウ の活性化に向けた、既存の ンの形成 店舗や住宅の共同建替と、 (入間川商 建物の中高層化による店舗 店 街 ゾ ー や住宅の集合整備 ン) ○多様な世帯に対応した都市 型住宅の供給に併せて、福 祉等の生活支援機能を併設 ○パティオ(中庭)的な空間 の創出による来場者等への 憩いの場の提供 12 ポ ケ ッ ト パ ○まちなかへのポケットパー (狭山市駅西口周辺) ークの整備 クの整備による憩いの場の (入間川商店街) (狭山市駅 創出と街の快適性の向上 (狭山市駅東口商店街) 西口周辺・ 入間川商店 街・東口商 店 街 ゾ ー ン) ○ △ ○ ● △ 施策名(H13.3 基本計画) 施策概要 13 歩道の整備 ○都市計画道路、電線類地中 (入間川商 化に併せて、 「交通バリアフ 店街・業務 リー法」に基づく高齢者等 系ゾーン) 交通弱者に配慮した、安全 性や快適性を向上させる、 歩道の整備 14 プ ロ ム ナ ー ○店舗外観の意匠統一や電線 ドの整備 類の地中化等に併せた、歩 (狭山市 行者優先のプロムナードの 駅東口商店 整備と、快適な歩行者空間 街ゾーン) の創出 15 シ ン ボ ル ロ ○狭山市駅東口土地区画整理 ードの整備 事業により整備される都市 (沿道利用 計画道路狭山市駅加佐志線 系ゾーン) について、電線類の地中化 やストリートファニチャー 等の設置による、良好で魅 力ある景観を備えた、地区 のシンボルロードの整備 事業名 (実施計画事業名) (入間川商店街) 実施 状況 ● (業務系) △ 市道整備 △ 狭山市駅加佐志線整備 △ 狭山市駅西口駅前の様子(H19.10∼H22.3) - 13 - (b)商業等の活性化施策 【凡例】●:実施済み、○:実施中、△:未実施 施策名(H13.3 基本計画) 事業名 実施 (実施計画事業名) 状況 施策概要 1 再 開 発 商 業 ○市民の日常の買い物である 狭山市駅西口地区第一種市街 ● 施設棟への 最寄性を持ちながらも、個 地再開発事業(事業区域内商 各種商業機 性、こだわり、付加価値の 能の導入 ある業態や品ぞろえのある 業棟) (狭山市駅 商業機能の導入 西 口 周 辺 ゾ ○生活密着型の賑わい核の形 ーン) 成 ○食品スーパーを核として各 種専門店を配置 2 公 共 公 益 施 ○狭山市駅西口再開発事業や 産業労働センター整備事業 ● 設への各種 新都市機能ゾーン整備事業 ○ 公共公益機 により整備する公共公益施 市民サービスコーナー整備事 業 能の集約立 設棟への公共公益機能の導 男女共同参画センター整備事 ○ 地 入 ( 狭 山 市 駅 ○文化や交流の拠点整備によ 業 市民情報交流センター整備事 ○ 西口周辺ゾ る賑わいの創出 業 ーン) ○駅西口再開発事業区域 ○ ⇒交流系、情報系、福祉系に 総合子育て支援センター整備 事業 機能を集約しての立地 ○新都市機能ゾーン区域 ⇒新たな文化機能の立地 3 (仮称)狭山 ○入間川商店街への動線の導 市道幹第 67 号線整備事業(中 坂への賑わ 入部 央図書館前・西友脇一方通行) い機能の導 入 (狭山市駅 西口周辺ゾ ーン) 4 都 市 型 観 光 ○自動車産業の立地を活かし 産業労働センター整備事業 の育成 た自動車関連の展示施設や (狭山市駅 娯楽施設の整備促進 西 口 周 辺 ゾ ○狭山茶等を活用した名産品 ーン) づくりと物産展示機能の充 実 5 共 同 サ ー ビ ○中心市街地の商業全体をひ (狭山市駅西口周辺ゾーン) ス事業等の とつのショッピングモール (狭山市駅東口周辺ゾーン) 展開 としてとらえての共同サー (入間川商店街ゾーン) (業務系沿 ビス事業の展開 道 系 を 除 く ○ 共 通 カ ー ド 事業 、 共 同 注 (狭山市駅東口商店街ゾーン) 全ゾーン) 文・宅配事業、仮想商店街 (バーチャルモール)事業、 合同イベント等開催事業の 共同実施 - 14 - ○ ● △ △ ○ △ 6 7 8 9 10 施策名(H13.3 基本計画) 施策概要 駅 前 商 業 施 ○駅周辺の賑わいを創出する 設の設置と ため、核的な商業施設の立 各種商業機 地と物販や飲食店を中心と 能の導入 した商業機能の導入 (狭山市駅 東口周辺ゾ ーン) 店 舗 外 観 の ○駅周辺における建物景観の 意匠統一 向上や魅力ある街並みの形 (狭山市駅 成に向けての店舗外観の意 東口周辺・ 匠統一 入間川商店 街・狭山市 駅東口商店 街ゾーン) 公 共 公 益 機 ○市民の文化や交流活動の活 能の導入 性化と街の賑わいの創出に (狭山市駅 向けての、核的な公共公益 東口周辺ゾ 施設の整備と文化や情報機 ーン) 能等の導入 都 市 型 新 事 ○消費者や事業者等の新たな 業の立地促 多様なニーズに対応して 進 の、ソフトウェア開発等の (狭山市駅 新たなサービスの提供を行 東口周辺・ う事業の立地促進と支援施 入間川商店 設の整備 街 ・ 狭 山 市 (○空き事務所や低未利用地 駅東口商店 の有効活用の業務系機能の 街・業務ゾ 導入促進) ーン) 案 内 サ イ ン ○来街者の利便性を高めると 類の設置 ともに、回遊を誘導するた ( 全 ゾ ー めの、街の景観と調和した ン) 案内サイン類の設置 11 テ ナ ン ト ミ ックスの促 進 (入間川商 店街・狭山 市駅東口商 店 街 ゾ ー ン) 事業名 (実施計画事業名) (狭山市駅東口周辺ゾーン) 実施 状況 △ (狭山市駅東口周辺ゾーン) △ (入間川商店街ゾーン) ○ (狭山市駅東口商店街ゾーン) △ (狭山市駅東口周辺ゾーン) △ (狭山市駅東口周辺ゾーン) △ (入間川商店街ゾーン) △ (狭山市駅東口商店街ゾーン) △ (業務系ゾーン) △ 情報案内板(狭山市駅西口周 辺ゾーン) 情報案内板(狭山市駅東口周 辺ゾーン) 情報案内板(入間川商店街ゾ ーン) 情報案内板(狭山市駅東口商 店街ゾーン) 情報案内板(業務系ゾーン) 情報案内板(沿道系ゾーン) ○多様な業種・業態の店舗構 (入間川商店街ゾーン) 成による個性的で賑わいの ある商店街の形成にむけて の既存店舗のリニューアル (狭山市駅東口商店街ゾーン) や空き店舗の活用等による テナントミックスの促進 - 15 - ○ △ ○ ○ △ ○ △ △ 施策名(H13.3 基本計画) 施策概要 12 七夕まつり ○歴史と伝統のある入間川七 等の活性化 夕まつりをはじめとする商 (狭山市駅 店街における各種イベント 西口周辺・ の活性化と積極的な情報発 入間川商店 信による、集客力の向上と 街ゾーン) 商業活動の活性化 13 チャレンジ ショップの 展開 (入間川商 店街ゾーン) 14 業務系機能 の立地促進 (沿道系ゾ ーン) 事業名 実施 (実施計画事業名) 状況 七夕まつりの実施(狭山市駅 ○ 西口周辺ゾーン) 〃 (入間川商店 ○ 街ゾーン) 中心市街地活性化推進事業 ○ (観光) (狭山市駅西口周辺ゾ ーン) 〃 (入間川商店 ○ 街ゾーン) 中心市街地活性化推進事業 ○ (まちづくり啓発) (狭山市駅 西口周辺ゾーン) 〃 (入間川商店 ○ 街ゾーン) 市民交流促進ポータルサイト ○ 構築及び促進事業(狭山市駅 西口周辺ゾーン) 〃 (入間川商店 ○ 街ゾーン) ○空き店舗等を活用したチャ チャレンジショップの展開 ● レンジショップの実施によ る若手商業者の育成や都市 中心市街地活性化推進事業 ○ 型新事業の立地促進 (たまり場ショップ開設事 業) ○空き事務所や低未利用地の (沿道系ゾーン) △ 有効活用の業務系機能の導 入促進 ○消費者や事業者等の新たな 多様なニーズに対応しての ソフトウェア開発等の新た なサービスの提供を行う事 業の立地促進と支援施設の 整備 ○沿道の低未利用地の有効活 (沿道系ゾーン) △ 用等による、車利用型の沿 道商業機能の導入促進 15 沿道商業機 能の導入 (沿道系ゾ ーン) 16 アミューズ ○国道 16 号沿道の低未利用 メント系施 地の有効活用等による、沿 設の立地 道立地に適したアミューズ (業務系ゾ メント施設の立地促進 ーン) 17 駐車場の整 ○来街者の利便性の向上のた 備(狭山市 め共同駐車場等の整備 駅西口周 辺・沿道系 を除く全ゾ ーン) 18 まちづくり ○中心市街地のまちづくりに サロンの設 関わる人々が自由に出入り 置(入間川 でき日常的に意見交換や情 商店街・狭 報交換等を通して交流を深 山市駅東口 めることができるサロンの 商店街ゾー 設置 ン) - 16 - (業務系ゾーン) △ (狭山市駅東口周辺ゾーン) (入間川商店街ゾーン) △ △ (狭山市駅東口商店街ゾーン) △ (業務系ゾーン) △ 中心市街地活性化推進事業 ○ (たまり場ショップ開設事業) (狭山市駅東口商店街ゾーン) △ (3)事業評価(効果) 旧基本計画に定めた各種事業の実施状況と評価について、以下に整理します。 a. 市街地の整備改善のための事業 【面的整備】 狭山市駅西口では、市の顔となる狭山市駅西口地区第一種市 街地再開発事業が平成 24 年 6 月の完了に向けて施行中です。ま た、この狭山市駅西口再開発事業に合わせた駅並びに周辺整備 により中心市街地の玄関口としてふさわしい魅力向上に寄与し ています。 また、現在施行中の狭山市駅東口土地区画整理事業は平成 27 年度までの完了を目指しています。駅周辺の基盤の整備が推進 狭山市駅西口商業棟 されることにより、住環境の魅力向上に寄与しています。 【回遊軸の整備】 中心市街地の回遊軸として、狭山市駅東口商店街から狭山市駅周辺地区及び入間川商店街 を経て入間川レクリエーションゾーンに至るルートを中心市街地の“賑わい形成軸”として 位置づけています。また、歩行者交通ネットワークを位置づけ、歩道やコミュニティ道路等 の整備を推進しています。今後は、歩道の整備や、回遊性を誘発する仕組みなどの整備が望 まれます。 b. 商業等の活性化のための事業 【まちづくり推進機関】 中心市街地の活性化に向けてのまちづくり施策を計画的に推進していくための組織として、 まちづくり推進機関の設置を位置づけていますが、これまでに平成 14 年に一度は設置された ものの継続されず、平成 17 年度に解散し、現在は未設置の状況です。今後、商業等の活性化 に向けた取組みを推進していくため、中心となる機関の設置が求められます。 【公共公益施設などの配置】 面整備事業に関連した公共公益施設の整備は進んでおり、市民の利便性向上に寄与してい ます。 【ソフト事業】 七夕まつりや、商店会・各種団体によるイベントの継続的な実施 により、市街地の活性化が図られているほか、中心市街地活性化の シンボルであるイメージキャラクター「おりぴぃ」の誕生や、街中 を統一するための街路灯フラッグ、さらには、空き店舗を活用した、 たまり場ショップ「いるまおい」は地域コミュニティ活動の拠点と して活用されており、中心市街地の活性化に向けて一定の成果が得 られています。 - 17 - 一方で、商店街の店舗外観の意匠統一や、テナントミックスの促進については、実施され ていないため、商店街のイメージと回遊性の向上に向けて取組む必要があります。 (4)活性化に向けた取組み課題と対応方針 旧基本計画で示した課題で未実施となっている取組みと市民等アンケート結果から、今後 の市の活性化に向けた取組みの課題と方針は以下のとおり整理されます。 ①中心市街地へのアクセス利便性の確保 近年の駅前広場の整備や狭山市駅西口地区第一種市街地再開発事業により基盤整備や施設 整備が進み、駅前の利便性を高めるべく、道路、駐車場や駐輪場が整備されています。 しかし、アンケート結果から、中心市街地に人を呼び込むためには、公共交通機関による アクセスの向上、歩行者等の移動の安全性の確保が求められており、さらなる利便性や回遊 性の向上を図るため、駅前広場周辺の円滑な交通処理や安全な歩行者空間の整備等の推進を 図ることとします。 ②中心市街地の魅力を向上する商業機能の充実・強化 市民は、人で賑わう経済や非日常的活動の場としての中心市街地のイメージを持っている が、商業をはじめとした魅力不足から、駅利用を目的としたターミナルとして機能している 傾向が強くなっています。 中心市街地が人でにぎわう場所として機能するためには、市街地全体での魅力の創出、向 上が必要不可欠であることから、継続性のあるイベント等の実施等を通じて、商店街の魅力 の充実と強化を図ることとします。 ③まちなかの環境整備とまちなか居住の促進 中心市街地が、人が活動する場として機能するためには、中心市街地に活動の源である多 様な人が居住していることが必要です。 中心市街地への居住意向から、まちなか居住を促進するためには、駅や市役所等の公共公 益機関、商店街等と連携し協働して、まちなかの利便性・快適性とともに、生活環境を確保 することが必要であり、多世代の新たな居住者を増やす取り組みが必要です。 このため、商業、福祉等の生活支援機能を併設した集合住宅の建設の促進を図ることとし ます。 ④市民活動との連携促進 中心市街地の都市としての機能や基盤が整備されたことから、今後、求心力のある街とし て機能するためには、まちづくりのための「人づくり」が必要であり、住民や商業者のまち づくりに対する意識の醸成とともに市民活動との協働が求められています。また、全市的な 視点から、中心市街地を起点として中心市街地以外の地域の市民活動とも連携を図り、より 広範な地域から人を呼び込むことが必要です。 このため、七夕まつり等歴史と伝統のある各種イベントについて、周辺住民との連携を図 りながらイベントの活性化を図ることとします。 - 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