DI アセスメント 06-05 06/08/28 NGH/PH/DI/SS オピオイドローテーションによる疼痛コントロール 平成18 年8月28日 中野総合病院薬剤科 医薬品情報管理室 はじめに 現在、がん性疼痛治療に用いられているオピオイド製剤は種々にわたり、患者さんの症状に適した成分や剤形あるいは投与経路 の選択が可能となっています。従って、有効な疼痛コントロールを行うために、各製剤の特徴を十分に理解することが重要です。 強オピオイド鎮痛薬はすべてμ受容体を介して鎮痛効果を発揮しているため、継続使用による作用の耐性化が懸念されています。 この場合、作用する受容体タイプ(サブタイプ)が異なる薬剤に変更することにより、有効な鎮痛効果を得ることが可能になります。 今回は、このような耐性発現を防ぎ、有用な疼痛コントロールを行うためのオピオイドローテーションについてまとめました。 WHO 疼痛緩和ラダー 通常、がん性疼痛コントロールはWHO疼痛緩和ラダーに従って行われています。(下図) WHO 方式がん疼痛治療法 5 原則 1. 経口的に 2. 投与時刻を決めて規則正しく 3. 除痛ラダーによる効力順に 4. 患者ごとの個別的な量で 5. 細かい配慮を WHOが1986 年に提案した「WHO方式がん疼痛治療法」は、がん患者さんから最大の苦痛である「痛み」を取り除き、QOL向上 大きく貢献しています。WHOの疼痛緩和ラダーを使用することで約90%程度のがん性疼痛が緩和可能といわれています。 耐性の発現 オピオイドに対する耐性は、μ受容体が反復して活性化された際に生じる中枢神経細胞の適応変化によって説明されます。 作用薬がμ受容体に結合すると、Gタンパク が活性化されてアデニル酸シクラーゼが抑制されます。 μ受容体が連続的に活性化されると、アデニル酸シクラーゼが減少して細胞内のcAMPが低下するため、その代償機序として アデニル酸シクラーゼのアップレギュレーション(酵素濃度の上昇)が起きます。さらに、細胞内機構が活性化されて、Gタンパク の合成が減少し、μ受容体タンパクのインターナリゼーション(受容体タンパク質などのタンパク質が細胞内に取り込まれる こと)が生じます。 1 同時に、中枢神経細胞の適応変化は作用薬の用量に対するオピオイド受容体の応答の大きさを減少させます。 これにより、この系でのオピオイド耐性の発現、そして同程度の多幸感を得るためには次第に多くの薬物を投与しなければなりませ ん。(下図) ① ② ③ 薬剤 受容体 効果の大きさ 繰り返し投与 により効力の 低下 用量を上げなけ れば①と同じ効 果は得られない オピオイドローテーションとは オピオイドローテーションとは、「あるオピオイドで副作用が強く出たために痛みに応じた増量ができなくなった時、増量によっても効 果がみられない時に臨床効果を得るために他のオピオイドに変更すること」 とされており、海外では日本で使われていないメサドン やレボルファノールなど多くのオピオイド製剤が使用されています。また、モルヒネの副作用によりせん妄を引き起こした患者さんに モルヒネからフェンタニル製剤への切り替えが効果的であった 16)、オピオイドに対し耐性が生じた患者さんにおいて、他剤への切り替 えにより、鎮痛効果の改善、オピオイドの反応性改善がみられた 17)、一時的錯乱やミオクローヌスが生じていた患者さんにおいて、切 り替え後 80~100%の患者さんに改善がみられた、18) モルヒネからオキシコドンに切り替えた患者さんの 90%が鎮痛効果/副作用 比の改善が見られた 19)、 等の論文報告があります。現在の日本ではモルヒネ、フェンタニル、オキシコドンの 3 種のμ受容体アゴニ ストが強オピオイド鎮痛薬として使用可能であり、 この3 剤間で ① 副作用軽減 ② 鎮痛効果改善 ③ 耐性回避 の目的でオピオイドローテーションを行います。 モルヒネ オキシコドン フェンタニル <オピオイド受容体とサブタイプ> 2 ・ モルヒネ製剤 :μ、κ、δ受容体 (μ1、μ2 どちらの受容体にも作用する) ・ オキシコドン製剤 :μ、κ受容体 ・ フェンタニル製剤 :μ1受容体 オピオイドの切り替え方法について A. モルヒネ製剤 ⇔ フェンタニル製剤 の切り替え ① モルヒネ製剤 ⇒ デュロテップパッチ デュロテップパッチの血中濃度は有効血中濃度に達するまで12~24 時間程度を要します。 そのため、モルヒネなどからデュロテップパッチに切り替える場合、他剤の効果が切れて痛みや退薬症状が生じないように、 初回貼付によるフェンタニルの鎮痛効果が得られるまでは両剤を併用します。 MSコンチン錠(1 日2 回)からの切り替え→貼布と同時に1 回量投与 カディアン(Cap1日1 回)からの切り替え→内服12 時間後に貼布 アンペック(坐)剤からの切り替え→貼布開始と同時に坐剤1 回量投与 オプソ内服液からの切り替え→貼布開始と同時、及び4 時間後に1 回量投与、 上記のように行っても十分な鎮痛効果が得られない場合があるため患者さんの状態を観察し本剤(デュロテップ)の鎮痛効果が得ら れるまで、適時モルヒネによるレスキューにより鎮痛効果をはかることが望まれます。 1 回のレスキュー量は、フェンタニルの切り替え前に使用していたモルヒネ製剤を目安として、速効性モルヒネを使用することが望ま しいとされています(表1)。 表1.デュロテップパッチ-モルヒネ用量換算値とレスキュードーズ デュロテップ 経口モルヒネ 経口モルヒネ 注射剤モルヒネ パッチサイズ 1日量換算 1回レスキュー量 1回レスキュー量 2.5 ㎎ 60 ㎎ (30-90) 10 ㎎ (5-15) 5 ㎎ (2-9) 5.0 ㎎ 120 ㎎ (90-150) 20 ㎎ (15-25) 10 ㎎ (4-15) 7.5 ㎎ 180 ㎎ (150-210) 30 ㎎ (25-35) 15 ㎎ (7-21) 10 ㎎ 240 ㎎ (210-270) 40 ㎎ (35-45) 20 ㎎ (8-27) 表2に経口モルヒネを1とした時の各種薬剤の効力換算値を示します。 フェンタニルはモルヒネに比べて、嘔気・嘔吐、眠気などの副 作用発現が少ないため、副作用の軽減が見込まれるが、患者さんの中には連用中におけるオピオイドの急激な減量によるオピオイド 退薬症状が現れることもあるので患者さんの状態を観察しながら必要に応じ適切な処置を行うことが必要です。(退薬症状例 ;動悸、 発汗異常、下痢、悪寒、嘔気・嘔吐など) 表2.経口モルヒネを1とした時の各種薬剤の効力比 薬剤 比ュ ②効力 デ 疼痛コン 経口モルヒネ 経口オキシコドン 経皮フェンタニル 1 2/3 ロテップパッチ ⇒ モ ルヒネ製剤 1/150(開始量) ~1/100(維持量) トロールが困難な場合、あるいは病気の進行により呼吸困難が出現した場合はデュロテップパッチを中止し、 3 モルヒネに戻します。注意しなければならないのは、用法・用量の換算表はモルヒネからデュロテップパッチの量を決める際に 安全が考慮されて作られたものであり、逆にデュロテップパッチの量からモルヒネの量を決めるのに使用した場合は、反応性が 戻るためモルヒネが過量になる可能性があるという点です。 また、デュロテップパッチは剥がした後も皮下にフェンタニルが蓄積しており血中濃度が半減するのに17 時間ほどかかるため、 この点も注意しなければなりません。 ③ モルヒネ製剤 ⇒ フェンタネスト(注) フェンタネスト(注) がん性疼痛に対して経口モルヒネ製剤から切り替える場合、1 日量の1/300 量から開始します。また、持続静注の維持量は、 0.1~3.9 ㎎/日と個人差が大きいので0.1 ㎎/日から開始し、投与量を滴定(タイトレーション)する必要があります。(日本麻酔科学会― 麻酔薬および麻酔関連薬使用ガイドラインより) これもまた安全性を考慮して求められたものであるため、逆にフェンタネスト(注)から モルヒネ製剤への切り替え時にこの換算を適用してしまうと、モルヒネが過量となることがあるため注意しなければなりません。 B, モルヒネ製剤 ⇔ オキシコドン製剤 モルヒネ徐放錠を服用している患者さんが腎機能低下により傾眠傾向が強くなるということは、臨床的によくみられます。 これは、モルヒネに活性代謝物が存在しているためで、この場合、オキシコドンに切り替えることで傾眠傾向は改善し、患者さんの ADLが改善した例が多いといわれます。 換算量は、経口モルヒネ1 日量の2/3 がオキシコドン製剤 1 日投与量の目安とされていま す。 オキシコドン製剤(オキシコンチン)は、経口徐放製剤であるため、モルヒネからの切り替えではMSコンチンの経口徐放製剤から のみ日本では可能でとなっています。(レスキューは、いずれの場合もモルヒネで行う) 非経口 ⇔ 経口のときでは、表3の比率を利 用します。 表3.モルヒネ製剤剤形別抗力比 モルヒネ投与経路 経口 換算比率 (等価量) 1 直腸 経口1 日量の2/3 量 注射 経口1 日量の1/2~1/3 量 C, オキシコンチン錠 ⇔ デュロテップパッチ デュロテップパッチはモルヒネから切り替えられることを前提として使用する薬剤であるため、オキシコンチンからデュロテップパッ チへの切り替えの場合はオキシコンチン錠の1 日量を経口モルヒネ1 日量に換算してデュロテップパッチへ変更します。 オピオイドローテーションにおける注意 患者さんひとりひとりにおいて各々受容体の反応性の変化があることを知っておくことが重要です。患者さんの様態など、さまざま な状況に応じて判断することが必要です。実際の臨床現場における切り替え時では、患者さんひとりひとりに正しい痛みの評価や、副 作用の評価を行いながら疼痛コントロールを行うことが重要です。 <付録> 4 表4 ローテーションに用いられる主なオピオイド製剤 (当院取り扱い製剤) 当院取り扱い製剤) 製剤名 商品名 モルヒネ散 即効性モルヒネ 製剤 用 法 (10%散) タイトレーション ・μ,κ,δ 受容体 レスキュー ・モルヒネは我が国で最も長く使われているがん性疼痛 アンペック坐剤 10㎎ 1 日3 回 30㎎ (レスキュー) MSコンチン錠 徐放性モルヒネ 徴 レスキュー 10㎎/5mL プレペノンシリンジ 特 適宜必要量 オプソ内服液 塩酸モルヒネ注 ・肝代謝され活性体が生じるため、腎機能低下している 患者において活性代謝物が尿中排泄により腎蓄積し、 10mg/1mL,, 50mg/5mL 100 ㎎/10mL 10 ㎎ 治療薬であり、多くの剤形を持つ薬剤である 副作用が強まる恐れあり⇒腎不全患者は慎重投与 1 日2 回 30 ㎎ 製剤 60 ㎎ カディアンカプセル 塩酸オキシコドン 規 格 オキシコンチン錠 徐放剤 30 ㎎ 1 日1 回 5㎎ 1 日2 回 10 ㎎ 12 時間間隔 ・μ,κ 受容体 ・肝代謝され活性を失い、代謝物蓄積による影響を 受けにくいためモルヒネより眠気やせん妄の発生が少 モルヒネ製剤からの 経皮吸収型 デュロテップパッチ フェンタニル貼付剤 ない ⇒腎不全患者にも投与可能 切り替えのみ対応 ・MSコンチンより即効性である 2..5 ㎎ 3 日に1 回の ・μとくにμ1受容体 ⇒μ2受容体にはほとんど作用し 5㎎ 貼り替え ないため他に比べて便秘に 10 ㎎ なりにくい ・肝代謝され活性を失うため代謝物蓄積による影響を フェンタニル注射液 フェンタネスト 0.1 ㎎/2mL レスキュー 注射液 受けにくい ⇒腎不全患者にも使用可能 ・貼付剤‥1 回貼付で3 日間効果持続 タイトレーション ・注射剤‥即効性フェンタニルとしてレスキュー、 タイトレーションに使用する オキシコドン製剤は経口徐放剤のオキシコンチン錠と注射剤がありますが、当院では経口オキシコンチン錠のみを採用しています。 オキシコドンは WHO がん疼痛治療において強オピオイドの基本薬であるモルヒネの代替薬として使われます。しかし、オキシコドン は強オピオイドであるが 1 錠5 ㎎という規格をもつため、中高度~高度な痛みにも使え、疼痛ラダー第2 段階でコデイン(弱オピオイ ド)に代わり、オキシコドン徐放錠を処方することもできるといわれています。 鎮痛効果は経口モルヒネの1.5~2.0 倍とされ、静注の場合は慢性痛に対して0.7 倍とされ、投与経路により異なります。 活性代謝物が極めて少ないため、モルヒネを使えない腎機能低下者に対して比較的使いやすいとされています。オキシコンチン錠は 徐放剤のためレスキューとして不向きです。そのため、今のところレスキューは速効性モルヒネが使われます。 5 フェンタニル製剤のデュロテップパッチは72 時間にわたり一定の効果を持続する製剤であり、3 日ごとに貼り替えて使用します。 当院採用は2.5 ㎎、5 ㎎、10 ㎎の3 規格であり、単位面積あたりの放出量は等しいのでパッチの大きさと含量が比例します。 今のところ、デュロテップパッチはモルヒネ製剤からの切り替えのみの使用とされているため、ある程度モルヒネを投与し経口モルヒ ネ量に換算してからでないと使用できません。またこの製剤は初回貼付 24 時間までフェンタニル血中濃度が緩徐に上昇するという特 徴を持つ、つまり即効性がないためレスキューとして速効性モルヒネが必要となります。 。 <オピオイド製剤副作用一覧> ① 嘔吐・嘔気 :オピオイド製剤投与開始時から制吐剤 (プロクロルペラジン、ドンペリドン、メトクロプラミド)を用いることにより 患者さんがオピオイド製剤を受け入れやすくなり、約2 週間ほどで慣れが生じる。 頻度的に経口モルヒネ30~50%、オキシコドン40%、フェンタニル30~40% ② 便秘 ③ 傾眠傾向 :フェンタニルでは生じにくい (軽度は継続使用で消失することが多い、強いものは減量で対処) ④ 呼吸抑制 :用量依存性である (麻薬拮抗剤 レバロルファン、ナロキソンで対処) ⑤ そう痒感 :数%程 ⑥ 排尿障害 :経口投与1~3%、硬膜外投与20~70% (コリン作動薬 ベサコリン、ジスチグミン、タムスロシンで対処) ⑦ 幻覚・せん妄 :1~3%と低い (ハロペリドールで対処) ⑧ ミオークローヌス :頻度は低い 表5 :約100%耐性が生じないため便秘対策が必要 (プルゼニド、ラキソベロン、酸化マグネシウムで対処) 初回貼付時の他剤( 初回貼付時の他剤(モルヒネ製剤) モルヒネ製剤)投与量 ‥ デュロテップパッチ添付文書より 使用していたモルヒネ製剤 デュロテッフパッチの使用方法例 硫酸モルヒネ徐放剤 (カディアンカプセル) 硫酸モルヒネ徐放剤を投与した12 時間後に (1 日1 回) 貼付を開始する 硫酸モルヒネ徐放剤 (MSコンチン錠) 貼付開始と同時に硫酸モルヒネ徐放剤の (1 日2 回) 1 回量を投与する 塩酸モルヒネ坐剤 (アンペック坐剤) 貼付開始と同時に塩酸モルヒネ坐剤の1 回量を (1 日3 回) 投与する 塩酸モルヒネ(水・錠・末) (オプソ内服液 等) 貼付開始と同時、及び4 時間後に、塩酸モルヒネ (レスキュー) (水・錠・末)の1 回量を投与する 塩酸モルヒネ注射剤 (塩酸モルヒネ注、プレペノンシリンジ 等) 貼付開始後6 時間まで、継続して持続点滴する 表6 モルヒネからデュロテップへの換算 (デュロテップパッチ添付文書より) デュロテップパッチ添付文書より) 6 デュロテップパッチ 放出量 2.5 ㎎ 5.0 ㎎ 7.5 ㎎ (25μg/hr×72 時間) (50μg/hr×/72 時間) (75μg/hr×/72 時間) (0.6 ㎎/日) (1.2 ㎎/日) (1.8 ㎎/日) ↓↑ ↓↑ ↓↑ 経口モルヒネ 1 日量換算(㎎/日) 45‥ 90 ‥134 135‥ 180 ‥224 225‥ 270 ‥314 30‥ 45 ‥ 69 70‥ 90 ‥ 112 113‥ 135 ‥157 15‥ 30 ‥ 44 45‥ 60 ‥ 74 75‥ 90 ‥ 104 坐剤モルヒネ 1 日量換算(㎎/日) 注射剤モルヒネ 1 日量換算(㎎/日) 参考文献 1) 各種オピオイド製剤 添付文書 2) 的場元弘 3) ペインクリニシャンのためのオピオイドの基礎と臨床 (2004) 4) 緩和医療学 (2004)、6,1,6 5) オピオイドローテーションによる疼痛コントロール 薬局 (2005)、5、2,13 6) タイトレーションによる疼痛コントロール 薬局 (2005)、5、2,13 7) 突出痛とレスキュードーズ 8) オピオイド製剤の処方監査 薬局 (2005)、5、2,13 9) オピオイド製剤の情報提供と疼痛管理 薬局 (2005)、5、2,13 がん疼痛治療のレシピ(2004 年版 ) (2004)、6,1,20 薬局 (2005)、5、2,13 12) 疼痛マネージメントの基本と実際 1393-1399 1401-1408 1411-1419 10) がん性疼痛に対するオピオイドローテーションについて 11) がん性疼痛緩和のために薬物療法 1387-1392 1421-1429 ペインクリニック (2004,4) vol25 No4 455-461 臨床外科 (2006) 61(2):157-161 medicina (2005,11) vol42 No11 13) 今日の治療薬 2005 14) 鎮痛・オピオイド研究最前線 (2002 .125) 15) がん患者と対処療法 (2003,14,251) 16) Journal of Pain and Symptom Management Vol30 ,Issue1, July 2005, Pages 96-103 17) Sebastiano Mercadante.M.D ; Opioid rotation for canser pain Rational and clinical aspects Cancer 2000 Nov20 86 (9) 1856-1866 18) Benitez-Rosario MA , FeriaM ; Opioid switching from transdermal fentanyl to oral methadone in patients with canser pain Cancer 2004 Dec 15 ; 101 (12) 2866-2873 19) Drew Rosielle ,M.D Christian Sinclair M.D. Opioid switching for morphine unresponsive pain 7 January 22 , 2006
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