単年度試験研究成績(2005 年 6 月作成) 九州沖縄農業>畑作 > > −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 課題ID:07-03-03-*-14-03 研究課題:圃場排水性改善用作業機械の営農現場への適応性(2112) (2)心土破砕後の砕土性とさとうきび、レタスの植付け 担当部署:沖縄県農業試験場・経営機械部・農業機械研究室 担当者名:新里良章、赤地徹、知念潤 協力分担:作物部・蔗作研究室 九州沖縄農研・作業システム研究室 予算区分:受託(沖縄広域連携) 研究期間:継 2003∼2005 年度 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−― 1.目的 ほ場の排水性改善のための個別技術の適切な組み合わせを検討し、ジャーガル土壌下での 畑作栽培に適用できる持続的な土壌物理性の改善技術体系を開発する。 ここでは、プラソイラ及びプラウ耕跡のロータリ作業について検討する。 2.方法 (1)ロータリ動力試験 軸動力、牽引抵抗、作業速度、耕深、スリップ率 ア サトウキビ植付けほ場 砕土作業2回までの軸動力 プラウ(耕幅 45cm:全面耕起)耕跡ほ場 プラソイラ(耕起間隔 65cm:中通し部分耕起)耕跡ほ場 供試機種 KS220CV(耕幅 2200mm) トラクタ 73.5kw 供試機種 中型プラソイラ 3PY3K(2本爪)トラクタ 53.5kw(規定耕深 50cm) 供試機種 プラウ 18inch トラクタ 53.5kw(規定耕深 30cm) イ レタス植付けほ場 砕土作業2回までの軸動力 プラソイラ施工:中通部分耕起(ストレート処理 間隔 65cm) 十文字部分耕起(クロス処理 間隔 130cm) 供試機種 KS220CV(耕幅 2200mm) トラクタ 73.5kw 供試機種 中型プラソイラ 3PY3K(2本爪)トラクタ 53.5kw(規定耕深 50cm) (2)砕土率調査 サトウキビ植付けほ場 プラウ(耕幅 45cm:全面耕起)及びプラソイラ (耕起間隔 65cm:部分耕起)作業後、植付けまで砕土作業を3回行い、砕土率を測定 レタス植付けほ場 プラソイラ作業後、植付けまで砕土作業を4回行い、砕土率を測定 3.結果の概要 <前年度までの要約> 1)プラウ及びプラソイラ施工後の砕土作業では砕土率が低くなる傾向が見られた。 <本年度の結果の概要> 1) サトウキビほ場では、プラウとプラソイラによる耕起法の違いで、その後の砕土作業所要動 力はプラソイラ区の方が小さくなる傾向があった。また、1回目と2回目の砕土率はプラウ 区の方が高い傾向があった。しかし、最終砕土率は双方とも同じような傾向を示しサトウキ ビの植付け,発芽には支障はなかった。(図-4,5,6) 2) レタスほ場では,心土破砕無区,プラソイラ中通し区及び十文字掛け区とも 4 回砕土作業を 行うので,最終的な平均土塊径はほぼ同じとなり,心土破砕作業は植付け作業などに支障は なかった。(図-4,5) 3) プラソイラの作業方法による違いで、中通し掛けと十文字掛け跡の砕土作業の所要動力を比 較すると、反転される土塊が大きい十文字掛け跡は、所要動力が大きくなる傾向があった。 (図-6) 4) プラソイラ耕ではトラクタの4輪とも地表を走行し、プラウ耕では、右の前後輪が鋤床を走 行する。耕起作業の作業性、走行性は含水比が大きく影響し、プラウ耕は地表下 30cm の含 水比の影響が大きくプラソイラ耕は地表近くの含水比が影響する。同一ほ場での比較では、 地表下 30cm の含水比が地表近くの含水比より高い。そのためプラウ作業時よりプラソイラ 作業時の方がトラクタの走行性、作業性は良好と考えられる。植付け、発芽などに影響がな ければ、プラソイラ耕による耕起作業が有利である。 レタスほ場 サトウキビほ場 60 平均土塊径 (mm) 40 平均土塊径(mm) 無処理区 十文字区 中通区 60 20 プラウ区 プラソイラ区 40 20 0 0 1 2 3 1 4 2 3 ロータリ回数 ロータリ回数 図-1 具志頭レタスほ場平均土塊径 図-4 具志頭サトウキビほ場最終土塊径 砕土率(%) 80 60 60 40 無処理区 十文字区 中通区 20 砕 土 40 率 (%) 20 0 0 1 図-2 55 2 3 1 4 ロータリ回数 具志頭レタスほ場砕土率 2 図-5 具志頭サトウキビほ場最終砕土率 プラソイラ作業方法の違いによるロータリ耕所要動力の比較 具志頭村( 野菜ほ場) 具志頭村サトウキビ作跡 55 プラソイラ区 プラウ区 50 所要動力(kw) 45 40 十文字 中通 3 ロータリ回数 50 所要動力 (kw) プラウ区 プラソイラ区 45 40 35 35 30 30 LB2 LB4 遅 ← 速度 → 速 HA1 図-3 異なる心土破砕作業法による所要動力 4.今後の問題点と次年度以降の計画 5.結果の発表、活用等 なし 特になし LB2 LB4 HA1 遅 ← 作業速度 → 速 図-6 異なる耕起作業後の砕土作業の所要動力
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