(5)地域の環境も守れるぞ! ○ ほ場整備の実施にあたっては、 魚類、 水生生物等 きれいな景色をつくる機能 の生育環境や絶滅危惧種の保全に配慮した工事 すがた 大地に作物が育つ姿、農家の家屋、 水辺や里山が一体となった風景は に取り組んでいます。 ( 2 保全工法の紹介参照) 日本のふるさと。きれいだねー。 遊びや学びの場としての機能 ○ 環境配慮することにより、環境保全型の農業に取 田んぼや畑で虫取りや魚取りをして 遊んだことがあるよね。 お米や野菜がどのようにしてできるのか、 り組む地区や、都市住民との交流を深めている地 区も芽生えています。 ○ 日光市の小代地区( 1 )では、シモツケコ ウホネ、下野市の江川五千石地区( 2 )では、 トウサワトラノオ など、貴重な植物がほ場整備 こんちゅう 昆虫や動物がどのように生活しているのかも 勉強できるよね。田んぼや畑は もうひとつの学校みたい。 生活の場所としての機能 あた やすらぎを与えてくれる 水と緑の農村空間。 うつ 都市から移り住んでくる人も ふ 増えているよ。 によって発見され保全の検討がされています。 1 小代地区(日光市)の環境配慮への取組 珍しい シモツケ コウホネ を守る検 討もして いるよ! 2 ・江川・五千石地区は、栃木県の南部に位置し、地区の東側 を一級河川鬼怒川が流れる地域である。地形勾配は、西部 の丘陵地の他はほぼ平坦な立地条件となっている。 ・本地区には、平地地域に共通する魚類、昆虫類、鳥類が生 息している。特に地区内の用水路には、ドジョウ、コイ、 フナ、ナマズ等の魚類の生息が数多く確認されている。 また、H19年に絶滅したと思われていたトウサワトラノオ が発見された。 江川五千石地区(下野市)の取組 保全工法 の紹介 ・U形柵渠に魚巣ブロック を組合わせ敷設する。 ・魚類の生息、生育空間を 創出する。 ・護岸にストーンネットを 設置し拡幅部を設ける。 ・多様な水の流れを生み出 しよどみを創出する。 地域活動 の紹介 トウサワトラノオを保全するため、 施工前の水田に生育しているトウサ ワトラノオを移植しました。 環境配慮検討会 −8− 移植作業 (6)直売所で販売、加工も始められるぞ! ○ ほ場整備の実施により、水田の大区画化と大型機械の導入が可能となり、 労働時間が短縮、さらに、ほ場は乾田化され、大豆や麦の他、そば、野菜、 施設園芸(いちご等)が行えるようになります。 ○ また、野菜などを直売所で販売したり、新たに農産物の加工を始めるこ とも出来ます。 ○ 男性が、米の他にも作物を作ることが出来るようになった一方で、女性も 直売所や加工品作りなど新たな仕事に参加出来るようになります。 1次産業 ×2次産業 ×3次産業 =6次産業 (ほ場整備でアグリビジネス) 私も参加! 直売所での販売 そば焼酎 イチゴジュース そばかりんとう そば畑 イチゴ栽培 −9− (7)ほ場整備で経営規模拡大、農業所得が上がる! ○ ほ場整備により水田が整備されると水田の汎用化が図られます。実施前は 転作水田であっても作付けしない調整水田が、整備後は大豆・麦等も大規模 に作付けが可能となり、その結果、農業粗収入額の増加につなげることがで きます。(表 1 ) ○ 農林水産省の「農業経営統計調査」によると、農業所得が総所得の5割を 超えるのは、5ha以上からで、20ha以上では農業所得が、1,100万円を超 えています。(表 2 ) ほ場整備後、水稲7.0ha、 二条大麦3.5ha, 大豆3.5ha の経営をした場合・・・ 1 注)麦、大豆の単価には、 生産条件不利補正対策 が加味されています。 ほ場整備で規模拡大すれば、 20ha以上で 農業所得1,000万円以上! 2 上記表は農業経営診断指標、H21計画書等を参考に算出 上記表は、2009.7AFC Forum P4 資料より −10−
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