~“カン”に頼る工数見積りから、データに基づく工数見積りへ~

プレスリリース
2010 年 3 月 30 日
独立行政法人情報処理推進機構
ソフトウェア開発プロジェクトの定量的見積りを支援するツールを公開
~“カン”に頼る工数見積りから、データに基づく工数見積りへ~
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:西垣 浩司)ソフトウェア・エンジニアリング・センタ
ーは、自社のソフトウェア開発におけるプロジェクトデータが少なく、その分析が難しい中小企業などを
含め、少ない実績でも工数拡大要因の定量的な見積りを可能にする「CoBRA 法に基づく見積り支援ツール」
を、2010 年 3 月 30 日から IPA の Web サイトで公開しました。
本ツールはドイツのIESE 1 が開発したCoBRA法 2 を基に、IPAが過去に収集した国内事例から、顧客の協
力度合い、開発システムへの精通度合い、品質管理に対する要求度合いなどの工数変動要因を定義し、反
映させたものです。
URL:http://sec.ipa.go.jp/tool/cobra/
ソフトウェア開発を行う企業にとって、過去のプロジェクトを参考にすることが可能であれば、精度の
高い工数見積りを行うことができます。しかしながら実際は、
「参考になるプロジェクトデータが少ない」
、
「プロジェクトデータはあるが、活用可能な情報として分析されていない」といった理由から、開発現場
では、担当者の「経験とカン」に依存した見積りが行われています。
「CoBRA 法に基づく見積り支援ツール」を用いることで、プロジェクト実績が少数であっても「経験と
カン」に頼らない、見積り工数の要因が目に見える見積りモデルが構築できます。また、工数の変動要因
とその見積り値への影響をグラフで表示するため、容易にリスク評価を行うことができます。
◆本ツールの特徴:
①最低 3 件のプロジェクト実績で見積りモデルが構築できる(推奨件数は 10 件)
②見積りモデル作成時に入力した情報は保存でき、組織の知見として活用可能
③プロジェクト工数の見積り結果を、変動要因の内訳とともにグラフィカルに表示
④プロジェクト工数の変動要因を可視化することにより、リスク評価が可能
⑤見積り結果情報の履歴管理が可能
◆利用方法:IPAのWebサイト(http://sec.ipa.go.jp/tool/cobra/)から利用可能(無償、ログイン時に利用
者登録が必要)
◆ツール種類:2 種類
①簡易見積りモデルツール - 変動要因があらかじめ組み込まれている。ナビゲーション機能によ
り容易に見積りとリスク評価ができる。初心者向き。
②統合見積りモデルツール - 自社の特性に合わせた独自の変動要因を設定可能。高精度の見積り
とリスク評価ができる。
ツール利用に慣れるまでは簡易版を利用し、習熟してきたら統合版で自社の特性に合わせた工数見積り
を行う、といった自社の状況に合わせた利用が可能です。
■本件に関するお問い合わせ先
IPA ソフトウェア・エンジニアリング・センター 山下/新谷
Tel: 03-5978-7543 Fax: 03-5978-7517 E-mail: [email protected]
■報道関係からのお問い合わせ先
IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/大海
Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: [email protected]
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IESE(Institute for Experimental Software Engineering)
:実験的ソフトウェア工学研究所。ドイツ・フラウンホーファー協
会の研究所の 1 つで、1996 年設立。客観的なデータに基づいた定量的な実証を基本的な研究姿勢とし、大学等での実験的
ソフトウェア工学に関する先端的な研究を産業にスムーズに導入することをミッションとしている。
CoBRA(Cost Estimation, Benchmarking, and Risk Assessment)法:少数の過去プロジェクトデータと経験豊富なプロジ
ェクトマネージャの知識を組み合わせて、見積りモデルを構築する手法。