越路雨乞い踊保存会

平成25年度取材
分野①伝統行事・文化
分野①伝統行事・文化
越路雨乞い踊保存会(希少な伝承芸能)
越路雨乞い踊保存会
<取材MEMO(2)>
○取組に工夫・苦労した点
・踊りは10種で構成されている。棒振り、ささら
すり、本踊りなど 30 数名が、役割ごとに揃いの
衣装で身を飾り神社まで踊り進む。再び列をつく
って踊りながら神社を去るまでの一連の行事で
あり難しいので、練習の積み重ねが必要。
・平成 20 年 10 月 19 日に 15 年ぶりの神社奉納を再
現した。踊り手の少子高齢化等で全戸が参加する
ことが困難になってきたため、「米里小学校伝承
芸能クラブ」の参加協力をいただき、「よねさと
保育園」にも子踊りへの参加をお願いし、盛り上
げていただいた。
・一番の苦労は、練習する人数を確保するための動
員要請をかけること。
<概要>
住所
鳥取市越路
代表者 渡邊 勘治郎
構成員 45 名(各戸1名…全世帯)
(参考)
越路集落の概要(平成 22 年国勢調査)
・人口
189 人
・世帯数
46 戸
・高齢化率
29%
<代表者から一言>
・踊りの練習は、地域の絆を深めるのに
役立ちます。
・私たちの代までは、何とか続けてこら
れた。越路しかない貴重な踊りは、世
代が代わっても絶えることなく続け
てほしい。
<取組の概要>
・約 800 年余の歴史を誇る全国的にも希少な伝承芸能の継承・保存。
・定期的に練習を行い、住民同士の触れ合う場を創出。
・教育活動の一環として毎年秋に地元の米里小学校児童に踊りを指導。
・各種、伝統芸能イベントに積極的に参加。
米里まつり
子ども達が
神前で奉納
境内で
<取材MEMO(1)>
○取組に至る経緯
・平成6年 アジア太平洋民俗の祭典出演
・平成 16 年第40回記念郷土の民俗芸能大会出演
・平成 17 年 全国生涯学習フェスティバル鳥取大
会公民館部門出演
・平成 18 年 中国・四国民俗芸能大会出演
・平成 21 年 日本の祭り出演
・平成 25 年 とっとり伝統芸能まつり出演
(概要)
・この踊りは、干ばつの時に氏神に願を掛け、雨の
恵みを頂いた年に、感謝の意を表わすために「踊
り」「相撲」「釡だて」「お参り」のいずれかのお
みくじを引き当て、踊りが当たった時に、報恩感
謝の意を込めて神前に踊りを奉納する。
(歴史)
・昭和 14 年に雨乞い踊を復活させようと練習を重
ね、昭和 31 年に越路神社に踊りを奉納し再現。
・1756 年から 1909 年までの 153 年間に 10 回しか踊
られていない貴重な伝承芸能である。
・昭和 32 年に県無形民俗文化財に指定された。
・昭和 48 年に、
「国の記録保存等の措置を講ずべき
無形の文化財」に指定された。
○取組の成果
渡邊 勘治郎 代表
・練習する時は、地域みんなで楽しく語り合い、楽
しく過ごせるようになった。
<取材MEMO(3)>
・平成 23 年 エネルギア伝統文化賞授賞
○今後の取組内容・長期的な目標
・踊りの練習の継続。柱になる人を普段から育
成しておく。
・消耗品である衣装など、行政に相談しながら
対応していきたい。
・踊りは 10 種類あり、全部習得するのは無理
だが、せめて 6~7 種類は後世に伝えたい。
越路神社参道を行進(本踊り)
参道行進(地方「ぢかた」)
取材を行っての感想など一言コメント
・若い人からお年寄りまでが、踊りの練習に参加するので、この行事をする時が越路で一番集落
がよくまとまる時です。
・昔から越路には 34 か所のため池があったようです。そのくらい、日照りが続くと干ばつが起
きやすい地域。雨乞い踊は、自然に生まれた地域の伝承芸能。
市町村役場の連絡先
〒680‐8571 鳥取市尚徳町 116 鳥取市企画推進部中山間地域振興課
電話:0857-20-3183 ファクシミリ:0857-21-1594