道路橋床版の疲労劣化メカニズム

■道路橋床版の疲労劣化メカニズム
【RC床版の損傷メカニズム】
P.93
P.94
【チェック:RC床版内部に生じる水平ひび割れ】
※上面付近の水平ひび割れ
※床版の上側鉄筋に沿って発生
コア採取時に上面部が割れる
ことがありませんか?
;コア採取時の振動影響では
無い可能性が有る!!
輪荷重走行試験後の供試体ひび割れ
橋軸直角方向:押し抜きせん断破壊面が観測
橋軸方向
:上方に水平ひび割れが観測
P.95
P.96
【RC床版の損傷状況事例】
※昭和39年度道路橋示方書
による設計構造物は絶対的
は配力鉄筋量が少ないため、
損傷しやすい。
下面二方向ひび割れの状況(遊離石灰有り)
ポイント:2方向ひび割れが下面で確
認出来る場合、ほとんどの
ケースで橋面舗装も多方向
ひび割れが確認できる。
従って上写真のような舗装
状況は要チェックである。
P.97
【従来判定:ひび割れ密度による補修・補強判定】
• ひび割れ密度から床版の劣化度合いを判定する方法の紹介
※参考論文:輪荷重移動装置による道路橋床版の疲労に関
する研究、第6回コンクリート工学年次論文集、
前田幸夫・松井繁之
• ひび割れと格子線との交点数(NA、NB)を数え、格子線の延長
(LA、LB)で除して密度を算定する。
NA
A=
: 橋軸直角方向のひび割れ密度
LA
NB
B=
: 橋軸方向のひび割れ密度
LB
※この判定は“古い”かつ床版耐荷性能にマッチしない!!
P.98
橋軸方向
橋
軸
直
角
方
向
マーキング範囲
=4.125x2.875=11.859m2
ΣNA=65
ΣLA=4.125mx24=99.000m
A=65/99.000=0.657m/m2
ΣNB=39
ΣLB=2.875mx34=97.750m
B=39/97.750=0.399m/m2
以上より計測箇所の全ひび割れ密度は、
●全ひび割れ密度(m/m2)=A+B=0.657+0.399=1.056m/m2
P.99
• 補修・補強の判定
供用:30年
9.0
8.0
6.0
3.0
1.056m/m2
●供用年数:30年と設定
●判定:異常なし
※この判定は概略判定として
使用すべき!!