陽・保・麦・阿

胡蝶
(陽・保・麦・阿)
1
胡蝶︵陽・保・麦・阿︶
– やよひ 三–月麦阿
– 御前の 御–まえの陽 を–まへの保麦阿※
– ありさま 有–様麦
– 人/\の 人–/\は麦阿
︿
– おもふへかめるに お–もえるため陽保 思
– へ﹀
– また い–また陽
– めつらしう め–つらしく陽麦阿
– みえきこゆ ナ–シ麦阿
– なと な–との保
るなめり麦 思
–へるめり阿
– からめいたる か
–らめいたるに保
– 給ける た–まうける保 給
–へる麦阿
– さうそかせ そ–うそかせ麦
– 給ひて た–まて保
– ひは ひ–るは麦
みこたち﹀
保
– かく か–陽
– みこたち 御–子たち麦阿
– 中宮 中–宮の陽
– かの そ–︵かイ︶の保
︵は︶
と麦
– 春まつそのはと 春–まつそのい
– きこえ ナ–シ麦阿
– 御かへり 御–返陽保麦阿
– この比やと こ–の比︿や﹀と麦
– おほし お–もほし麦阿
– 花 の お り は– な の お り を 保 花– さ か り 麦
阿
– おほし お–もほし麦阿
– ついてなくて つ–いてのなくて陽 つ–いてなら
て保
– かるらかに か
–ろらかに麦阿
– はなをも 花–を麦阿
– へきならねは へ–きにもあらねは保
– わかき女はうたちの 女
–房とものわかやかに
麦阿
︹女房ともの 女
–房とも︿ノ﹀麦︺
– 給うて 給–て陽麦 た–まて保 て
–阿
– いけの い–けは陽保麦阿
︹こ
– こなたにとほし こ–なたにとおほし保麦阿
︿をしイ﹀
麦︺︹おほし お
なたにと こ
–なたにと
–
もほし麦阿︺
︿し﹀
– かよはしなさせ か–よはさせ陽 か–よはし
なさせ保
– へたて た–て阿
– みせたれと よ
–せたれは麦阿
– ひむかし 末–阿
– つり殿に つ–り殿にも麦阿
– たまふ 給–て麦阿
– 龍頭鷁首を り–うのふねを陽保 さ–てこゝの舟
をからのよそひに龍頭鷁首と麦阿
– からのよそひに ナ–シ麦阿
– こと/\しう こ–と/\しく陽麦阿
– かちとりの か
–ちとり陽保麦阿
– わらはへ は–らわへ麦
– みつらゆひて ひ–んつらゆひ陽 み–つらゆひ保
– いけのなかに い–けの中に陽 池–より麦阿 池–
︿の中にイ﹀より麦
※
13
– まことの ま–ことに陽保麦阿
– いりえの い–りえにしたる陽保 入–えにたちた
る麦阿
14
– たゝすまひも た–ゝすまひ保
– かいたらむ か–きたらん陽麦 か–ききたらん阿
※
02 14
– こなたかなた こ–なたあなた陽保
– とも と–ん保 と–もの麦阿
03 02
– たれたる た–れ麦阿
麦
– いろ く–ひ陽
︿た﹀
る
– ましたる ま–しへたる陽保麦阿 ま–しへ
– おまへ 御–まえ陽 御–前麦阿※
– かたは か–た保麦阿
04 04 04 04 03 03
– ほかには ほ–のかには阿
– 花も は–な陽保
– にほひをちらしたり に
–ほひをそくしたる
保
05 05 05
07
81
07
81
07 07
82 81
08 07
08 08
09 09 09 08
10 10 10
07 07
81 81
07 07
81 81
07 07 07 07
81 81 81 81
07 07 07
81 81 81
– こゑ 声–ほのかに麦阿
– さとには さ–とに阿
– うたつかさ う–たつか︿さ﹀おほ保
︿かくせらる
– 舟のかくせらるみこたち ふ–ねの
05 05 05 05 04 04 04
07 07
82 82
07 07 07 07 07 07
82 82 82 82 82 82
07 07 07
82 82 82
07 07 07
82 82 82
07 07 07 07
82 82 82 82
– らうを ら–くち︿う﹀を保
– めくれる め–くる麦阿
※
– さくら 梅–阿
– ほ お ゑ み ほ–ゝえ み 陽 ゝ–[ニ]ほ ひ 保 麦 阿
06 06 05
– こまやかに こ–まかに麦阿
– ひらけゆきにけり ひ–らけゆきて麦阿
06 06 06 06
.
10
12 12 12 12 11 11
13 13 13 13
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
81 81 81 81 81 81 81 81 81 81 81
07 07 07 07 06 06 06 05
07
81
07 07 07 07 07 07
81 81 81 81 81 81
07 07 07 07
81 81 81 81
04 03 03 02 02 02 02 02 01 01 01
07 07 07 07 07 07 07
81 81 81 81 81 81 81
07 07 07 07 07 07 07 07
81 81 81 81 81 81 81 81
– まして ナ–シ保麦阿 ま–して保※
– みつに み–つ陽
– うつしたる う–つしたり麦阿
– こほれて さ–きこほれて麦阿
– ともの と–んの保
– つかひを つ–かひ陽保麦阿
– えたとも え–た麦阿
– とひちかふ と–ひちかひ麦阿
– あやに あ–やの麦阿
– なと な–とも麦阿
– かきとらまほしき か–きとらまほしう陽 か–き
とらまほしきに保 か
–きとゝめまほしきに麦
阿
– をののえも お–のゝえ保
– くたいつへう く–ちぬへく陽 く–たいつへく保
麦阿
– おもひつゝ お–ほえつゝ陽
– 色みえて い–ろみゆる保
– ゆくふねは 行–舟の麦阿
– は か な こ とゝも を は– か な き こ とゝも 陽 麦
– おいせぬなをは お–ひせるなをは陽保
– うらゝにさして う–ら/\さして陽
阿 は
–かなきことも保
– 心/\に を–い/\に麦阿
– 人/\の 人–/\麦阿
– うつすに う–つすも陽 う–つす麦阿※
– ことはりなる水のおも こ–とはり也水のおも
むき麦阿
– くれかゝる さ–れとかゝる陽 日–くれかゝる麦
阿
– ほとに ほ–とにそ麦
– わうしやう わ
–さう陽 わ–うさう保
– しつらひ し–つらひは陽
– いと 今–阿
– さま さ–ま/\麦阿
– なまめかしきに な–まめかしき保
– わかき人ともの わ–かひとゝもの陽 わ–かき人
/\麦阿
– われおとらしと わ–れもおとらしと陽保 我–も
/\とおとらす麦阿
– さうすく し–やうそく陽 さ–うそく麦阿
– かたちはなを か–たちはなを花を麦阿
– みえわたる み
–えたり麦阿
– めなれす な–へてならす麦阿
– かくとも か–くとん陽保
– つかうまつる つ–かまつる保
– まひ人 ま–ひ保麦阿 ま
–ひと保※
– えらはせ給て え
–らせ給て人のおほんこゝろ
ゆくへきてのかきりをつくさせたまふ陽保麦
阿︹給て たまうて保︺︹おほんこゝろ 御
–
–こゝ
ろ保麦阿︺︹つくさせ︿–つく﹀
させ麦︺
– 夜に よ–に陽保
– 御前 御–まえ陽 お–まへ麦阿※
– ともして と–んして保 と–もし麦阿
– みはし 御–はし陽麦阿
– み こ た ち も 御– こ た ち も 保 御– 子 立 麦 阿︹御
子 み
–こ阿︺
– ものゝしとも も–のゝふしとん保
– ことに に–阿
– ふきてうへに ふ–きたて給こゑに麦阿
– ま ち と る ま– ち と り 陽 保 ま– ち と り て 麦
阿
– 御ことゝもの 御–ことの保 御–琴とも阿
︵た︶
てゝ陽 か
– かきたてゝ か–きな
–きあはせて
麦 あ
–はせて阿
︵も︶
保
– なにのあやめも な–にのあやめて
– しらぬしつのをもみかとのわたり み–わくま
しきしつのおのみかとわたりに麦阿︹みかと み
–
かとの阿︺
– みかと 御–かと陽
– ましりて ま–しりたるさへ麦阿
– ゑみさかへ ゑ–みさかへて麦阿
– そらのいろ け–にそらの色陽 け–にそらのいろ
も保麦阿
– しらへ し–らへの麦阿
– おほしわくらむかし お–ほしわつらひくらん
– ものゝねも ゝ–[モ]の︿の﹀ねも保
かし保 お
–もほしわくらんかし麦阿
– かへりこゑに か
– へ る こ え 陽 か– へ る こ ゑ に
保
– 喜春楽たちそひて に–きはゝしきにはるかに
くたちそひて保 ま
たちそひて陽 き
–ゝ春か︵ら︶
–
02
– やまふきのさき 山–ふきのはな陽
– そこもにほへり そ–こもにほへる陽保
– いひかはしつゝ い–ひかはして阿※
– わすれぬへう わ–すられぬへく陽麦阿 わ–すれ
ぬへく保
10 09 09
11 11 11 10
12 11
13 12
14 14 13 13
02
01 14 14
07 07 07
83 83 83
07 07 07 07
83 83 83 83
07 07
83 83
07 07
83 83
07 07 07
84 83 83
07 07 07 07
83 83 83 83
07
84
07
84
03 03 03
03
06 05 05 05 05 04 03
06
08 08 07 07 07 07 06 06
09 08
07 07 07
83 83 83
07
83
07 07 07 07 07 07 07
83 83 83 83 83 83 83
07
83
07 07 07 07 07 07 07 07
83 83 83 83 83 83 83 83
07 07
83 83
10 09 09 09 08 08 08 07 07 07 07
10 10
02 01 01 14 13 12 12 10
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
82 82 82 82 82 82 82 82 82 82 82
07 07 07 07 07 07 07 07
83 83 83 82 82 82 82 82
07 07
82 82
07 07 07
83 83 83
02 02 02
2
胡蝶(陽・保・麦・阿)
胡蝶
(陽・保・麦・阿)
3
んすらく遊て麦阿
– あ を や き り– う く ゑ 陽 わ– う 花︵あ を や き イ︶
保 あ
–をやきを麦阿※
– おもしろく い–とおもしろく麦阿
– 給ふ夜もあけぬ た
–まひてよにみゝふりぬ陽
保 給
–てよにみゝなれぬ麦阿
– ねたう ね–たく陽 ナ–シ保
– きこしめしけり き–かせ給けり麦阿
– おほ殿なれと お–とゝのうちなれは麦阿
– またなき え–たなき陽保 か–すなき麦阿
– おほす お–もほす麦阿
– 人/\も 人–/\麦阿
– ありけるに あ–りける陽
– 御ありさま 御–ありさまを陽麦阿
– お ほ し あ か め⋮お ほ し し も [–一 行 後 補 カ]
麦
– おほし お–もほし麦阿
– みな︷–みな︸陽
– おほししも お–もほしゝも麦阿
– しるく し–るう保
– なひかし給人 な
–ひかせ給人/\麦阿
– わか身 我–身は陽保麦阿
– 給ふ 給–へる麦阿
– こそ そ–保
– つけつゝ つ–けて陽 つ–けり阿
– けしきはみ け–しきははみ保※
– えしも え–も保
– もえぬ も–れぬ阿
– わかきむたち わ–か君たち麦阿
– なとも な–と麦阿
– あるへし あ–へし保 あ
–またある麦阿
– そのうちに 中
–に麦阿
– ことの こ–の陽
– う ち の お ほ い と の の う– ち の 大 殿ゝ陽 保
– 中将なと 中–将殿保
– すきぬ い–みしうすきぬ麦阿
※
– へかめり へ–かめる陽保
– 兵 部 卿 の 宮 兵– 部 卿 の 麦 兵
–部卿宮の阿
※
– ひとりすみにて ひ–とりすみに保
– けしきはみ け–しきたち陽保麦阿 け–しき た ち
︵はみイ︶麦
– いたう い–たく陽麦阿
– そらみたれして そ–らみたれし阿
– ふちのはなを 藤–花を麦阿
– なよひ な–らひ麦 か–よひ阿
– おほしゝ 思–ひし保麦阿
– さま さ–まに麦阿
– したには し–たに陽
– おほせと お–もほしなから麦阿
– しらすかほゝ し–らすかほ麦阿
– いみしう い–みしく陽
– たまうて 給–て陽保麦阿
– 侍らすは は–んへらすは保
– にけ侍なまし に–けなまし陽保麦阿
– ゆへにこゝろを ゆ–えを心に陽麦阿
– まいり と–て奉れ麦阿
– いたう い–たく陽麦阿
– ほをゑみ給ひて ほ–ゝゑみて麦阿
– ふちに身を 藤–︵ふち︶に身を麦※
– たちさらてみよ た–ちさらすみよ陽保
– とゝめ き– こ え とゝめ 陽 ︿–とゝめ﹀き こ え め
保
– たちあかれ た–ちあかさり麦 さ
–り阿
– 給はて 給– は︵れイ︶て[□ノ上カラはヲ書ク]
麦
のみときや
– みと経 き–のみと経陽保麦阿︿き
–﹀
.
.
.
.
– うちいてぬ 打–いてぬは麦阿
– 中の し–たの陽 な–とは[とは削訂カ]保
06 05 05 04 04 04 03
06 06
– 給はて 給–はす陽
う麦
07
07 07 07 07 07 07 07
85 85 85 85 85 85 85
07 07
85 85
.
.
07
85
07 07 07 07 07 07 07 07
85 85 85 85 85 85 85 85
07 07 07 07 07 07
85 85 85 85 85 85
– 御ありさま 御–有様麦
– はるのうへの は–るのうゑ保
麦阿
– なとも な–と陽
– のこるなくまいる の–こりなくまいり給へる
– はかりに よ–りに阿
– みなつきわたり給ふ ナ
–シ麦阿
– つき つ–き/\陽
– さはり あ–るはまいり麦 ナ–シ阿
– なとも な–むと保 な–と麦阿
10 10 09 09 09 08 08 07
– さうそ さ–うす保
– わらはへ八人 わ
– ら へ 八 人 陽 わ– ら は へ は 人
保 わ
–らは八人麦阿※
– 御心さしに 御–心さしにて陽保麦阿
– とりてふ と–りこてふ保 て–う鳥麦阿
12 12 12 11 11 11
10 10 10 10 10 10 09
11 11 11 11
13 12
02 02 02 01 01 14 14 14 14 13 13 13 13
07 07 07 07 07 07 07
84 84 84 84 84 84 84
07 07 07 07
84 84 84 84
07 07
84 84
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
85 85 85 85 85 84 84 84 84 84 84 84 84
02
03 02
06 06 05 05 05 05 04 04 04
09 09 09 09 08 08 08 08 07 07 07 07 06
07
84
07 07
84 84
07 07 07 07 07 07 07 07 07
84 84 84 84 84 84 84 84 84
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
84 84 84 84 84 84 84 84 84 84 84 84 84
– 世に ナ–シ阿
– はなとも は–なとん保
– たてまつる た
–てたてまつる保
– 行香の 行–香︿の﹀陽
︿へ﹀
させ
[□ヲ削ッテくヲ書
– くはへさせ く–は
– かの︿–か﹀の保
– 御かへり 御–返陽 御–返事麦 御–返し阿※
– ほおゑみて ほ
–ゝゑみて保麦阿
– 女はうたちも 女–房ともゝ陽 わ–かき人/\も
麦阿
︹花 花
–︵春イ︶麦︺
– はなやかに い
–とはなやかに陽
保︺水
–とりともの麦阿
– そこはかとなく そ–こはかとなう保
※
– てうは て–ふ保
– まして ま–いて麦阿
– とひたちてやまふきの と–ひちかひて山きわ
の麦阿
– まひいつる ま–ひいる陽保 ま
–ひいつる陽 ま–
ひ入に麦阿※
– さるへきうへ人とも さ–へき宮人とも陽 さ–ふ
– たふ 給–陽保麦阿
らふ人とん保
13
– てふには て–ふは陽保
– やまふきかさね 山–ふきのかさね麦
– とりには と–りは陽
– さくらのほそなか さ–くらの御そなり保 八–桜
のほそなか
[八ハ補入カ]
麦
14 14 14
– とゝのへ と–のへ保
– さし さ–して麦阿
– てふは て–うふ︵は︶陽 て
–ふには保 麦阿 て
–ふ
︿に﹀は保︿–て﹀
うには麦※
ク]
保
– 殿の 大–殿の麦阿
– 春のいろは は–なのいろは陽 花–の色をは麦阿
※
– やまきは 山–に︷き︸は保※
.
07
86
07 07 07
86 86 86
07 07 07 07 07
87 87 86 86 86
– やまふきを 山–ふき陽保麦阿
– はなの は–なのさま陽保
– わたされて わ
–たされ陽保
– みつとりも 水–とりともなと陽保︹とも と–ん
– をまへ 御–まへ陽
– ふきて け–しきはかり吹て麦 は–しきはかり吹
て阿
– いと ひ–いと陽麦阿
– うらゝかに う–らゝかにて保
– わさと わ–さとの麦阿
– おまへ 御–まえ陽 御–前麦阿※
– わ た れ る あ– た れ る 陽 保 わ
–たり麦 わ
–たる
阿
– して 思–なして麦阿
– 中将の君 中–将君陽麦阿
– こてふをさへや こ–てうを︿さへや﹀陽
– にほひを に–ほひをそ麦阿
– つくさせ給へり ち–らさせ給へり陽保 ち–らせ
– わたる わ–たれる麦阿
– な り は つ る な– り は へ る 保 ま– ひ は つ る 麦 阿
.
.
– あくらともを あ
–くら︵かく人︶とんを保※
– わらはへとも わ
–らはへ陽 わ–らへ保
– もとに も–とより陽
– 給はる ナ–シ麦 給–阿
– とりあへたる と–り︿あ﹀へたる保
– ものゝしともは も–のゝしとんは陽 も–とのゝ
こと ︵し︶ む ︿に﹀ は保 物
–のしともには麦
阿※
– ひとかさね ひ–とへかさね陽保麦阿
– たまふ し–給陽
– 中将の君 中–将君陽麦阿
– ほそなか 御–︿ほ﹀そなか保
– そへて そ–へたる陽 そ–へる保
– さうそく し–やうそく陽 さ–うすく保
– かつけ か–つせ阿※
– 御かへり 御
–返陽 御–返事麦 御
–返し阿※
– こそは こ–そ麦阿
– こてふにも こ– て︵て︶ふにも保
︹とも と
– ともに と
–もにも陽保麦阿
–ん保︺
– たへぬ た–らぬ陽※
– すくれたる す–くれ給へる麦阿
– 御 ら う 御– く ち 陽 御– し ち︵ら う︶保 御
–め麦
阿
.
08
10 10 10
11 11 10
– ふさ ふ–さは阿※
– いかめしう い–かめしく陽 い–かめしくえたた
をやかに麦阿
る麦阿 ち
– ら︵つくイ︶せる麦
– 御 ま へ の お– ま へ の 保 御– 前 の 麦 御
–前阿
07 07 07 07 07 07 07
86 86 86 86 86 86 86
12 11 11
01 01 14 14 14
05 05 04 03 02 02 02 02 02 02 02 01
– ありけむ︿–あり﹀けん保
05 05 05
07
86
13
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
87 87 87 87 87 87 87 87 87 87 87 87
07 07 07
87 87 87
06 05 05 05
07 07 07
86 86 86
07 07 07 07
86 86 86 86
07 07 07
86 86 86
07 07 07
86 86 86
07
86
08 08 08 07 07 06 06
14 13 13
14 14 14 14
01 14 14
01
02 01 01
04 04 03 02 02
05 05 04 04
07 07 07
85 85 85
07 07 07
86 85 85
07 07 07 07
85 85 85 85
07
86
07 07 07
86 86 86
07 07 07 07 07
86 86 86 86 86
07 07 07 07
86 86 86 86
4
胡蝶(陽・保・麦・阿)
胡蝶
(陽・保・麦・阿)
5
– とも と–ん保
– とも ナ–シ陽保麦阿
– 給 ふ け り 給– け り 陽 麦 阿 た– ま ふ け り 保
※
– あけくれに か–く明くれに麦阿
– は か な き 御 あ そ ひ を– か し き 御 遊 と も 麦
阿
– 心を 心–陽
– すくし す–こし保麦阿
–人 人
–/\陽保麦阿
– きこえ︿–き﹀こえ保
– みえて み–えき︵て︶保
– 御たいめん 御–たいめ保麦阿
– こなたにも こ–なたひ︵に︶もに保
– 人の 人–に保麦阿 人–の︵に︶保※
– 心へたつへくも へ–たつへくも陽 心
–へたてら
るへくも麦阿
– ひとさま 人–のさま麦
–人 ナ
–シ阿
– おとゝ お–とゝの陽阿
– おほし お–ほし陽 お–もほし麦阿※
– さたむへくも さ–たむへきにも陽麦阿 さ–たん
へくも保
– おやかり お–やかりて麦阿
– はつましき は–つかしき阿※
– 御心やそふらむ 御–︿心やたちそふらん﹀おん
ひやそむん保
– 御心 御–をもひ陽
– そふ た–ちそふ保麦阿
– してまし せ–まし麦阿
– おほしよる お
–もほしよる麦阿
– おり/\も お
–り/\保
– なとにも な–とへも陽 な–とに麦阿
– 御いらへ 御–いらへも麦阿
– なと き–こえなと陽保 聞–え給なと麦阿
– するも女は す
– るおりも女君はなを麦阿︹女
君 女
–房阿︺※
– つゝましう つ
–ゝましく麦阿
– おほせとさるへき お–もほさるへき麦 お–もほ
さるれとさるへき阿
– 人/\も 人–の陽保 人
–も麦阿
– 中将は 中–将も麦阿
– すく/\しくて す–くよかにて保麦阿 す–く/
\し
︵よかに︶
て保※
– 内のおほいとの 内–大臣との陽 内–のおとゝ麦
阿
– 君たち き–んたち保
– ひかれて ひ–かされつゝ陽保 ひ–かされてつね
におはして麦阿※
– その ち–︵そ︶の保
– したに し–た︿に﹀しき保
– 心くるしう く–るしくなんひめ君をほしける
陽 こ
–ゝろくるしくそなんひめきみはおほし
ける保 心
–くるしくなん女君はおもほしける
麦阿※
– まことのおやにさも お
–なしくはまことのを
やにさも陽保
︹おなしくは お
–なしうは保︺お–
なしくはかの殿に麦阿
– たてまつり ま–︵た︶てまつり保
– 心に こ–ゝろには保麦阿
– ところそゝひたる か–たさまはそひ給へり麦
– おほえて お–ほし︵え︶て保
– かとめいたる か–らめいたる陽 か–とめい給へ
る麦阿
– けはひに け–はひにも陽保
– よく よ–う陽
– らうたけに︿–ら﹀うたてけに保
–給 給
–へる陽保麦阿
– 心むけ 御–心むけ麦阿
– きこえ 聞–麦
– 給はす 給–はて陽保麦阿
09 09 09 09 08 08 08 07 07 07 06
– いまめかしう 今–めかしく麦阿
阿
09
– おかしう お–かしく麦阿
– しけく い–としけく麦阿
[あいノ上カラなりヲ書
– なりゆくを な–り行を
ク]
陽
– 給ふに 給–陽保
– 人/\の 人–/\保
– 御あそひ あ–そひ保
– すくし す–こし保
– あやしう あ–やしく陽麦阿
– おかしきを お–かしきひ陽保
– ころほひ 心–︿ころ﹀ほひ︵ひ︶保
– なと ナ–シ麦阿
12 12 12 11 11 11 11 10 10 10 10
– おほいて お–ほして陽 思–て麦阿
– ともすれは と–んすれは保
13 12 12
03 03 03 02 02 01 01
03 03
04 04 03
04
05 04
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
88 88 88 88 88 88 88 88 88 88 88
07
88
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
88 88 88 88 88 88 88 88 88 88 88
07 07 07
88 88 88
07 07 07
88 88 88
07
88
06 06 05
06
07 07 07 07 07 07 07
88 88 88 88 88 88 88
07 07 07
88 88 88
07 07
88 88
07
88
07 07
88 88
07 07 06
08 08
12 12 12 11 11 10 09 08 08
14 14 14 13 12
01 01 01
01 01
07 07 07
87 87 87
07 07
87 87
07 07 07 07 07 07 07 07 07
87 87 87 87 87 87 87 87 87
07 07 07 07 07
87 87 87 87 87
07 07 07
88 88 88
07 07
88 88
– 給ひつゝ 給–て陽保
– 御 か へ り 御– 返 陽 御
– 返 し 麦 阿 御– 返 事 し
麦
– くるしい く–るしき陽保麦阿
– おほいたり お–もほいたり麦阿
– 兵部卿の宮 兵–部卿宮麦阿
– おほむふみ 御–文陽保麦阿
– こまやかに こ–まかに陽
– はやう は–やく麦阿
– なう な–く陽保麦阿
– みこたち 御–こたち保麦阿
– 御なかに 御–中に陽麦阿
– この ナ–シ阿※
– きみを 宮–麦阿
– かたみにとりわきて と–りわきてかたみに保
麦阿
– おもひしに 思–かはしゝを麦阿
– こと 事–を麦阿
– ゐみしう い–みしく陽麦阿
– おもふ給ひて 思–ひ給て陽 思–たまて保 思–給
て麦阿
– やみにしを す–きにしを麦阿
– すき給へる す–いたまえる陽保
– みこより み–こにより保 御–子より麦阿
– また ナ–シ麦阿
– ことのはを こ
– と の は 陽 こ– と の は を も 麦
阿
– 世 に お ほ え ね ま– た よ に お ほ か ら ね 陽 保 麦
阿
– 御さま 御–有さま阿
– いはもるみつに い–わもるみつの陽
– いろしみえねは 色–しみえねはと陽
– ゐまめかしう い–まめかしく陽 い–まめかしと
保 い
–といたく今めかしと麦阿
– そほれたり そ–はくれたり陽 み–えたり[保ハ
削訂カ]
保麦阿
– いかなるそ た–かそ保麦阿 た–かりこれはいか
なるそ保※
– はか/\しうも は–か/\しくも保 と
–もかく
も麦阿
– あなゝさけな あ–なゝさけなと麦阿
– うらめしうもと う–らめしとも陽 う–らめ敷も
– 給はす 給–はねは麦阿
[保ハ本マヽト傍記]
保阿※
– 右近を 右
–近
と麦阿︹うらめ敷 う
–らめしく阿︺
– むしむなるにや う–らむなるにや陽 ん
–しむな
–事 物
–麦阿
– われ 我–身麦阿
– する す–るを陽保
– をのこの を–のこ︿の﹀麦
– ひんない ひ–んなき陽麦阿
– しいて ナ–シ陽
– せさせよ せ–られよ麦阿
– すき/\しう す–き/\しく麦阿
– めしいてゝ め–して陽
– きこえん 聞–え給はん麦阿
るにや保 む
–心なりやとも麦阿
– めさましかるへき め–さましかへき保
– なとも な–とん保
– 人は 人–麦阿
– つつましく も
–のつゝましく陽 も–のゝつゝま
しく保 つ
–ゝましと麦阿
– おほいたり お
–もほしたり麦阿
– まめやかに ナ
–シ保
– さま 有–さま麦阿
– こひのやま 恋
–の山ゐ陽
– くしの い–くら︵くし︶の保
– みくらへ く–らへ阿※
– なかに 中–に陽麦阿
– からのはなたのかみの は–なたのからのかみ
麦阿
– なつかしうしみふかう な–つかしくしみふか
く陽 な
–つかしういとしみふかう保 し–みふか
くなつかしう麦阿
– にほへるをいと に–ほへるか麦阿
– ちひさく ち–ひさう保
– むすひたるあり む–すひたるを陽
– いかなれは い
–かなるか陽保
– おかしうて を
–かしくて陽阿
– おもふとも お
–もふとん保
– わきかへり わ
–き返陽
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
90 90 90 90 90 90 90 90 90 90 90 90 90 90
04
– 心はえ 御–心はえ麦阿
– おかしうも お–かしくも陽麦
– おほゆる お–もほゆる麦阿
– 御かへり 御–返陽 御–返し麦阿
– なと ナ–シ陽
– かの 此–麦阿
14 13 13
14
14
14
04 03 03 03 03 03 03 02 02 02 01 01 01 01
07 07 07
89 89 89
07
90
07
89
07
89
06 06 06
06
08 07 07
10 10 10 09 09 08 08 08
10
13 13 12 11 11 11 11
07 07 07
89 89 89
07
89
07 07 07
89 89 89
07 07 07 07 07 07 07 07
89 89 89 89 89 89 89 89
07
89
07 07 07 07 07 07 07
89 89 89 89 89 89 89
13 13
03 03 03 02 02 02 02 01 01 14 14 14
04 03 03 03
06 05 05 05 05 04 04 04
07 07
88 88
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
89 89 89 89 89 89 89 89 89 88 88 88
07 07 07 07
89 89 89 89
07 07 07 07 07 07 07 07
89 89 89 89 89 89 89 89
07
89
07 07
90 90
05 04
6
胡蝶(陽・保・麦・阿)
– お ほ え け れ お– ほ し け れ 陽 お
–ほえけれは
保 お
–もほえけれ麦
– わさ す–き[わさノ誤写カ]保
※
– のちのなむとありぬへき の–ちのなとありぬ
へき陽 ナ
–シ保麦阿 の–ちのなとありぬへき保
– さらて さ–らても麦 さ–ても阿
– くちとう 口–とく麦阿
– たよりはかりの つ–いて麦阿
– とかゝは と–かゝ陽 と–かにかは麦阿
– わすれぬるは わ
–すれぬるも麦阿
– もてないたる も
–てはなれたるに麦阿
– 心ねたう 心–ねたく麦阿
– たよりことは た
–よりなとには麦阿
– つけたる つ–きたる保
︹はなてふ
– はなてふ お–りふしのはなてふ陽保
花︵くわ︶
てふ保︺お
–りふしの花鳥麦阿
– ふかゝらて ふ–か ゝ︵か︶らして保
.
– ものつゝみ 物–つゝみも麦阿
– ものゝあはれも も–のゝあはれをも陽保
︿さゝ﹀
らん保 み
– みしらん み–すく
–すてさらん
麦阿 み
–す て︵くさイ︶さらん麦
– なん な–く陽※
– あちきなかるへきを あ–ちきなかるへき事陽
保 あ
–ちきなかへきこと保
– 大将は 大–将なとは陽保麦 大–将とは阿
– おほな/\ お–うな/\麦
– しらぬやうならん し–らさらむ陽
–
– 御 あ り さ ま お– ほ ん あ り さ ま 保 御– 有 様
麦
– より よ–りも麦阿
– おもむきに お–も︿む﹀きに保 お
–もふきに麦
阿
– したかひて し
–たかひてを陽
– わき わ–きまへ陽保
– 給へ ナ–シ麦阿
おも保 ら
︿を﹀
も麦
– らうをも く–う︵らう︶
–う
– きみは ナ–シ麦阿︷–君はイ︸麦
– はなのいろ は
–の色陽 は–︿な﹀のいろ保
︹けた
– あはひけちかう あ–てにけたかう保麦阿
かう け
–たかく[麦ハ□ノ上カラかヲ書ク]麦
阿︺あ
–はひ︵てに︶けち︵た︶かう保※
– けちかう け–ちかく陽
– いまめきて な
–まめきて保麦阿
– さ は い へ と さ– い へ と も 陽 さ– は い へ と も 麦
阿
– ゐなかひ 弁–︵ゐ︶なかひ保
– たゝありに た
–ゝあるに阿※
– かたに 世–たに阿※
– のみは の–み麦
– ありさまをも あ–りさまを陽保 有–さまをもや
う/\麦阿
– よう よ–く陽保
– けさうなとも け–すそ︵さう︶なとん保
︵え︶
て保
– 心して こ–ゝろえて保麦阿 こ
–ゝろし
※
– たまへれは 給
–へる麦阿
– みなさむは み–なさらんは保
– うこむも 右–を︵こむ︶も保
– うちゑみつゝ 打–ゑみてつゝ麦
– くちおしかへう く–ちをしく保麦阿
– お ほ さ る お– ほ お ひ さ る 保 お
–もほさる麦
阿
05 04 04
– させ ナ–シ陽
– く る し い く– る し き 陽 保 麦 阿 く– る︿し き﹀
– 侍めれと は–へめれと保 侍–れと麦阿
– 御 か へ り は 御– 返 は 陽 麦 阿 お– ほ ん か へ り は
保 御
–返︿は﹀麦
– 御ふみ そ–の御文麦阿
– はかり は–かりは陽保麦阿
– みつよつは □–つよつは保※
– ひきかへし ひ–きかくし麦阿※
– 御せうそこ 御–せうそく保
– 御らむし ナ–シ陽
– わかく わ–かう陽
– たまへらんは 給–へらんには陽保
– おやと お–やに[にハとカ]保
– にけなう に–けなく陽麦阿
09 09 09 09 08 08 08 07 06 06 05 05 05 05
[削訂跡]
保 こ
– おほいたる お–ほされためれ
–そ
おもほされためれ麦阿
保
10 09
– わかやかに い–とわかやかに陽保麦阿
10
– かいたる か–きたる麦阿
– ほほゑみて ほ–をえみて陽
– いと と–保
– いたう い–たく陽麦阿
11 11 11 11 10
11
12 12
14 14 13 13 12 12 12
01 01 01
02 02 02 02 01
07
90
07 07
90 90
07 07 07 07 07 07 07
90 90 90 90 90 90 90
07 07 07
91 91 91
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
91 91 91 91 91 91 91 91 91 91 91 91 91 91
07 07
91 91
07
91
07 07 07 07 07
91 91 91 91 91
.
07 07 07
91 91 91
05
05 05
.
08 08 07 07 07 06 06 06 05 05
09 09 08 08
10 10
11 10 10
07
90
07 07
90 90
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
90 90 90 90 90 90 90 90 90 90
07 07 07 07
90 90 90 90
07 07
90 90
07 07 07
90 90 90
07 07 07 07 07
91 91 91 91 91
07 07 07
91 91 91
07
91
03 03 03
03
胡蝶
(陽・保・麦・阿)
7
保 中
–将君の御事よ麦阿※
︿
しこそを
– みるこをそ し–ゝうを陽 み
– ること﹀
保 内のおとゝ麦阿※
–
︿御とか﹀
– 中将の 中–将の君の陽 中
–将のきみの
– けるにこそ け–るかな麦阿
– 内 の お ほ い と の 内– 大 殿 陽 保 う– ち の 大 殿
保 み
–こを麦 み–るこを阿
– みしり し–り陽麦阿
07 07 07
92 92 92
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
92 92 92 92 92 92 92 92 92 92 92
– 御らんすれは 御
–らんす陽保
– かれは ナ–シ陽麦阿
– しふねう し–うねくも麦阿
– とゝめて と–らて陽保阿 と–︿ら﹀て保 と–られ
て麦
– 給へりける 給–へりけるに麦阿
– つ た へ に て た– よ り に し 陽 保 つ– た へ 麦
阿
– 侍ける 侍–にける陽 侍–めるを麦阿
– また ナ–シ陽保麦阿
– みいるゝ み–つくる麦阿
– いと い–とゝ保※
– らうたき︿–ら﹀うたき保
︿
になりとん保
– けらうなりとも け
– らう﹀
– かの こ–の陽
– いとさは さ–は保麦 い
–とさ︵さは︶保 ナ–シ阿
※
– ゝ[ハ]したなめむ は–したちなめん麦
– いへとこの い–へともかの麦阿
– か な ら す し も か– な ら す 陽 か– な ら す も
保
– ならふましき え–ならふましき陽麦阿
– おほかれ お–ほつかれ[つニミセケチカ]麦
– な か に も 中– に 陽 保 な– か に 保 か– た に 麦
阿
– 世も 事–も麦阿 事–に︵も︶麦
– こそ︿–こ﹀そ保
︵けち︶
えん保
– けちえむ け–ちえ陽 は–ゝら
– きこゆる ふ–たかりきこゆる陽保麦阿
– おほす お–もほす陽麦阿
– ふみかき 文–麦阿
– かなゝと か–なと陽 か
–なとて麦阿
– あらてこそ あ
–らてこそは麦阿
– いひまきらはさめ い–ひまはさめ保
– 所や 事–や麦阿 事–︷や︸麦
– やゝましきをかの や–ましきをかの陽 つ–ゝま
しきをかの保麦 や
–く︵つゝ︶ま︿し﹀きをかの
保 つ
–ゝましきをのか阿※
– おとゝに お–とゝにも麦阿
– たてまつり た
–て︿まつり﹀保
– 事も 事–保
︹わ
– わか/\しう か–うわか/\しく陽保麦阿
か/\しく わ
–か/\しう保︺
– こゝら こ–︿こ﹀ら保
– 給はむ た–まはせん保
– ひとひとしう 人–/\しく陽麦阿
– ついても つ–ゐてにも麦阿
– なれと な–れとん保※
– ひとから︿–ひと﹀から保 人–さま麦阿
– いと ナ–シ麦※
– いたう い–たく陽
– あためいて あ–ためきて陽
– なたらかに な–たし︵ら︶かに保
– もてけちてむ も
–てけちても陽 も
–てけちて
︷む︸保
– きこゆる き–こゆ陽
– にくけなうて に–くけなくて陽 に–くけならて
麦阿 に
–くむけならて麦※
– 人とも 人–も保
– あまた お–ほく麦阿
– きこえ 聞–えて麦阿
– にくけなる け–ににくけなる麦阿
11 10 10 10 10 10 09 09
– 心 に く せ あ り て は 心– に く け 有 て 人 は 麦
阿
11 11
[をニミセケチ
– あかれぬへき あ–かれぬへきを
12
– あへき い–るへき陽保 有–へき麦阿
カ]
阿
12
– もとむなれと も
– と む れ と 陽 ん– と む な れ と
– いたう い–たく陽麦阿
– いとひかてに い–とひかてら陽保麦阿 い
–とひ
︿か﹀てら保
13 13 13
– 人/\わつらはしかるなり 人–のわつらはし
なれと麦阿
保
14
– あへい あ–へき陽
14
– 御よはひにも 御–よはひには保
– あらす あ–らめ︵す︶保
– さはやかに さ–やかに麦阿
– わか ナ–シ麦阿
03 02 02 02 14
07 07
92 92
07 07 07 07 07 07 07 07
92 92 92 92 92 92 92 92
07
92
12
13
13 13 13
02 02 02
07
92
07 07 07
92 92 92
07
92
07
92
07 07 07 07 07
93 93 93 93 92
07 07
91 91
01 14 14 14 14 13 13 13
05 05 05 04 04 04 03 03 03 03 03
06 06 05 05
09 09 09 08 08 07 06
07
91
01 01 01
07 07 07 07
92 92 92 92
07 07 07 07 07 07 07
92 92 92 92 92 92 92
12 12 12 11
12 12
07
91
07 07 07 07
91 91 91 91
07 07 07
91 91 91
07 07 07 07 07 07 07 07
92 91 91 91 91 91 91 91
07 07 07
92 92 92
8
胡蝶(陽・保・麦・阿)
胡蝶
(陽・保・麦・阿)
9
– なにことをも な
–にこと︷お︸も保
– わいたまはさらむ は–きたまはさらん保麦阿
︹はき わ
–き麦阿︺
– まろを ま–ろをは陽保麦阿
– なすらへて な–そらへて麦阿
– はゝ君と は–ゝ君とを陽
– 思ひないたまへ 思–なし給へ麦阿
– 御心に︿–御﹀心に麦
– あかさらむ あ–はさらん麦阿
– 心くるしく こ–ゝろくるしう保
– なと な–んと陽保
– いと ナ–シ陽
– まめやかにて ま
–めやかに麦阿
– きこえむとも き
–こえんとん保
︿給はす﹀
保 お
– おほえ給はす お–ほへ
–もほえ給
はす麦
– おほえて お–もほえて麦阿
– なにこともおもひしり侍らさりけるほとより
おやなとはみぬものにならひ侍てともかくも
思ふたまへられすなむときこえ給さまのいと
おいらかなれはけにとおほいて ナ
–シ阿
– ともかくも と–んかくも保
– 思ふたまへられす 思–給へしられす陽 思–給へ
– たとひの た–とひのことく麦阿
– おやを お–︿やを﹀保
– おほいて 思–て麦阿 思
–︵おほいイ︶て麦
– 給てむ た–まはん保
– おほす お–もほす麦阿
– さま 御–︵さ︶ま保
– ことはゝ こ–とは麦阿
– おまへ 御–まへ陽
– 給へは 給–ふ阿
– ゐさりいてゝ す–こしゐさりいてゝ陽保 す
–こ
しいさりいて阿
いてゝ ナ
–シ麦
– かしとみすをひきあけてきこえ給へはゐさり
しかへき保
– おひわかるへき お–ひかはるへき陽
– うらめしかへい う–らめしかるへき陽 う–らめ
– 給うて 給–て陽保麦阿
– ませのうちに ま–せの中に陽
– なつかしきに な–つかしきを麦阿
– たちとまり た
–ちとま保
.
– わ か た け の く– れ た け の 陽 竹– の 子 の 麦
阿
– 給ふを 給–陽
– あはれと 哀–に麦阿
– おほしけり お
–もほしけり麦阿
– 心のうちには 心–中には麦阿
– さもおもはす さ–しもおもほさす麦阿
– おり お–りに陽保 お–りして麦阿
– すらむと ナ–シ保
– 心もとなく 心–もと︵もと︶なく保
– いとありかたきを い–みしう有かたけれは麦
阿
– きこゆとも き–こゆとん保
– たまはぬは た–まはねは保※
– えかうしも か–くしも陽 え–かくしも保 え–か
く麦 え
–かたく阿
– あるやう 有–様麦 有–さま阿
– みしり み–給しり陽
– いと い–とゝ保
– つゝましう つ–ゝましく陽麦阿
– 心と 心–と[いヲ心ニ直スカ]麦
– かたかるへう か–たかへく陽保麦阿 か
–たかる
へく麦阿
– おほす お–もほさる麦阿
– いとゝらうたしと い–とらうたく麦阿
– 給ふ 給–て陽保麦阿 た–まうて保
–申 聞
–え麦阿
– あやしう あ–やしく陽麦阿
– ありさま 有–様麦
– にもあるかな に–こそあれ麦阿
– いにしへのは い
–にしへ人は麦 い
–にしへは
阿
– ありさま 有–様麦
– みしりぬ し–りぬ陽
– こゝろ さ ま 心– は え 陽 保 心–︵所 イ︶さ ま 麦
阿
– おほすましき あ–るましき陽 お–もほすましき
麦阿
.
られす麦
– なむと な–と[阿ハ脱文]陽麦※
– さまの さ–ま陽
– おほいて お–もほえて[阿ハ脱文]麦※
– さらは世のたとひのゝちのおやをそれとおほ
いて ナ
–シ陽
05 04
06 06 05
08 07 07 07 07 07
10 09 09 09 09 08 08 08
11 10 10
12
07 07
94 94
07 07 07
94 94 94
07 07 07 07 07 07
94 94 94 94 94 94
07 07 07 07 07 07 07 07
94 94 94 94 94 94 94 94
07 07 07
94 94 94
07
94
01 14 14 13 13 12 12 11 10 10 09 09 08 08
01
01 01
02
04 04 04 03 03 03 03
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
94 93 93 93 93 93 93 93 93 93 93 93 93 93
07
94
07 07
94 94
07
94
07 07 07 07 07 07 07
94 94 94 94 94 94 94
03 03
05 05 05 05 05 04 04 04 04 04 04 03
06 06
07 07
08 08 08 07
07 07
93 93
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
93 93 93 93 93 93 93 93 93 93 93 93
07 07
93 93
07 07
93 93
07 07 07 07
93 93 93 93
– 御心さまを 御–心さまと麦阿
︿し﹀
よりて保 お
– おほしよりて お–ほし
–もほし
よりて麦阿※
– うらなくしも う
–らなうしも保
– たのみきこえ た
–のみ聞麦
– 給らん 給–はん陽麦阿
– なくやは な–くや陽保
– あるへきと あ–へきと陽保 有–へき事阿
– いてや い–し︵な︶や保
– また ナ–シ陽
– しのひかたう し
–のひかたく陽麦阿
– ふしふしなくやは 事–なくや麦阿
– ほゝゑみて ほ–をえみて陽
– 心とゝ 心–と保 心–うと麦阿
– おほいて お–ほして陽麦阿
– おほしよるかな お–ほしみるかな阿※
– あらしとて あ–らしまたかうしもむつかしう
たとらしとて陽保 あ
–らし又かうしもむつか
しくもたとられしとて麦阿
– の給ひさして の–たまひさしつ保麦阿 の–たま
︵さ︶
して︵つ︶
保
ひおほ
– 人のかう 人–のかく陽 か
–う人の麦阿
– をしはかり給ふにも お–ほしはかりのたまふ
– 心のうちに 心–の中には陽保麦阿 心
–のうちに
は保 心
–中には麦阿
– おほしみたれ お
–もほしみたれ麦阿
– ひか/\しう わ
–か/\しう陽保麦阿
にも陽保 お
–しはかり給に付ても麦阿
– あへからむ 有–へき事ならん麦阿
– こゝろ 御–心陽保麦阿
– ほとも ほ–と麦阿
– 給ふけり 給–へり陽保 給–けり麦阿
– 心に こ–ゝろ保 御–心に麦阿
– かゝれる か–ゝる陽
– あめの あ–め陽保麦阿
– いとものしめやかなる い–とものしめやかな
る[ゝノ上カラもヲ書ク]
陽
– 御まへ お–まへ保 御–前麦阿※
– あをやか あ–をか阿
– あひたるか あ
–ひたるか中より麦阿
– なにとなく な
–にとんなう保※
– なる 也–麦阿
やけさを保 に
–ほひやかさの麦阿
– おほしいてられて お–ほしいてられ給て陽麦
– このひめ君 た
–いのひめ君麦阿
– にほひやかけさを に–ほひやかさを陽 に–ほひ
– うちすし う–ちすんし陽
– 給うて た–まひて陽麦阿 た–まて保
– まつ ナ–シ陽
– 給ひて た–ま︿ひ﹀て保
– わしてまたきよしと わ
–してみきよしと陽 わ–
︵も︶してまたきよしと保※
.
阿
︹おほし お
–もほし麦阿︺お–ほしはてられて
[いノ上カラはヲ書クカ]
保
– けるを け–るに麦阿
– はちらひ は–ちしらひ陽
– かほのいろあひ 御–かほのにほひ麦阿
– いとおかし い
–とを︷か︸し保
07 07 07 07 07 07 07
95 95 95 95 95 95 95
07 07 07
95 95 95
07 07 07
96 96 96
– なこやかなる な–み︵こ︶やかなる保
– ふと ふ–としも麦阿
り/\麦阿
︹まかへ ま
–︷か︸へ麦︺
– あれ あ–れは保 ナ–シ麦阿
– それかと そ–れかとこそ保麦阿
– まかへらるゝおり/\こそ ま–かへられ給お
– おほし 思–麦阿
– 思ひしを お–ほえしに陽 ナ–シ保
– あやしう あ–やしく麦阿
13 13 13 13 12 12 11
– ならひに し–︵なら︶ひに保
– けり け–れ麦阿
– に ほ ひ に も に– ほ ひ も 陽 保 に
–ほひに麦
阿
14 14 14
– なかに 中–に陽麦阿
– た ち は な た– ち は は な 保 花– た ち は な 麦 阿
けるにこそ麦阿
– 思ふに お–もふを麦阿
– たまうけるよ 給–けるよ陽 た–まけるよ保 給–
01 01 01
– まさくりて ま–さくり給て陽保麦阿
– よそふれは か–はらねは保
※
02 02
– よとゝもの よ–とゝもに保
– かはれるみとも か–はれる身とん陽保
︿
ほえ
– おもほえぬかな お–ほゝえぬ哉陽 お
– も﹀
ぬ哉麦
04 04 04 02
– すきつる す–き侍陽 す–きくる阿
– としころ と–し月麦阿
– 心に 心–には阿
– こと ま–陽
05 05 05 05 04
09
07 07
96 96
07 07 07 07
96 96 96 96
07 07 07 07 07
96 96 96 96 96
07 06 05 05 05 05 05
08 08 08 08 08 07 07
09 09 09 09 09
07 07 07 07 07 07 07
95 95 95 95 95 95 95
07 07 07 07 07 07 07
95 95 95 95 95 95 95
07 07 07 07 07
95 95 95 95 95
11 11 11 10
04 04
05 04 04
07
95
07 07 07 07
95 95 95 95
12 12
03 02 02 02 02 02 01 01 14 14 14 13 13 13
03
03
07 07
94 94
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
95 95 95 95 95 95 95 95 94 94 94 94 94 94
07
95
07 07
95 95
07
95
07 07 07
95 95 95
10
胡蝶(陽・保・麦・阿)
胡蝶
(陽・保・麦・阿)
11
– みたてまつるは み–たてまつるには陽
– なを ナ–シ陽
– おほし お–もほし麦阿
– 女かやうにも か
–くまては麦阿
– 給はさりつるを 給–はさりけるに麦阿
– おほゆれと お–もほゆれと麦阿
– よそふるからに み–そふるからに阿※
[にノ上カラ
– なりもこそすれ な–りもこそすれ
もヲ書ク]
保
– むつかしと む–かしと陽 む–かし保
– おもひて お–もほして麦阿
– うつふし う–つふしふし麦
– いみしう い–みしく陽
– なつかしう な–つかし陽保麦阿
– こまやかに こ–まかに保麦阿
– う つ く し け な る に う– つ く し け な る も 陽 麦
阿 う
–つくしけなるにも保
– 中/\なる ナ–シ陽
– も の お も ひ そ ふ 物– 思 す る 麦 物– 思 そ ふ る
阿
– したまて し–給て陽保麦阿
– けふは 今–日そ陽保麦阿
– す こ し お も ふ こ と お– も ほ す 事 す こ し 麦
阿
– 女は 女–麦阿
– いかにせむと い
–かにとんと保※
– おほえて 思–ひて陽 お–もほして麦阿
– わなゝかる わ–なゝかるゝ陽保麦阿
– しるけれと し–るけれはいとをしけれと陽保
麦阿
– かく か–くも陽
– うとましとは う–とましと陽 う–とましくは麦
阿
– おほいたる お
–もほしたる麦阿
– よく よ–う保
– 心 こ–ゝち保
– もてかくし あ
–ひおもひ麦阿
– あさくも あ–さく陽 あ
–さくは麦阿
– き こ え さ せ ぬ き– こ え ぬ 陽 保 聞– え 給 は ぬ 麦
阿
– また 又–あまた陽保 又
–/\麦阿
– そふへけれは そ–ひけれは保
– するを す–へきを麦阿
– おほし お–もほし麦阿
– おとすへくやは お–とすへくや麦阿
– かう か–く陽麦阿
︷は︸[補入カ]
保
– 心ある人は 心–あるは人
– ありかたかるへき あ–りかたかへき保
– うしろめたく う–しろ︿め﹀たく保
– のたまふ の–給も麦阿
– 御おや心 御–︷をや︸心陽
– なりかし な–めり麦阿
– やみて み–なやみて保
– はなやかに ゆ–るくていとけちゑんならぬほ
とに麦阿
– よの 夜–の麦阿
– 人/\は 人–/\はた麦阿
– つねに つ–ねにも保
– なつかしい な–つかしき陽麦阿
– 御そ お–んそ保
保
– ことに こ–と陽 こ–と︷に︸保※
– 御 ひ た ふ る 心 に や 御– ひ た ふ る こゝち や
– かく か–う麦阿
– ありかたけれは あ–りかたき事なれは陽
08 08 08 07 07
– いと心うく い–とゝ心うくて麦阿
– 人の ナ–シ阿
– まきらはしすへし ま–きらはしすくし陽 ま–き
らはしはすへし保※
– けはひは け–はひ陽
– よう よ–く陽麦阿 ナ–シ保
09 09 09 09 08
[保ハ□ノ
– みえたてまつるや み–たてまつるや
上カラてヲ書ク]
保麦阿
︹み み
–え保︺※
– とし と–し月陽保麦阿
– かはかり か–はかりに陽保
–人 人
–に麦阿
– なめる な–る麦阿
– かう か–く陽麦阿
– おほす お–もほす阿
– うき事は う–き事陽保
– 御けしき 御–けはひ麦阿
– 給ふとも 給–とん陽保
– かくさまの か–うさまの麦阿
– いみしう い–みしく陽
– おほゆ お–もほゆ麦阿 お–もほ︿ゆ﹀麦
14 14 14 14 13 13 13 12 11 11 11 10 10 10 10
07 07 07 07 07
97 97 97 97 97
07 07 07 07 07
97 97 97 97 97
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97
13
13 13
01 01 01 14 14 14
05 05 04 04 04 04 03 03 03 03 02 02 01 01
06 05
07
96
07 07
96 96
07 07 07 07 07 07
97 97 97 96 96 96
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97 97
07 07
97 97
09 09 08 07 07 06 06 06
11 11 10 10 10 10 09
11 11
12 12 12
13 13 13 12
07 07 07 07 07 07 07 07
96 96 96 96 96 96 96 96
07 07 07 07 07 07 07
96 96 96 96 96 96 96
07 07
96 96
07 07 07
96 96 96
07 07 07 07
96 96 96 96
– うとましかるへきそ う–とましかへきそ保 う–
とましかるへきにか麦阿
– これより そ–れより陽保
[に
– しのふるに し–のふるか陽麦阿 し
–のふるに
カ]保
– ほとを ほ–と保
– なくさむる な–く御覧す︵さん︶る保
– あはれけに あ–はれに保麦阿
– なつかしう な–つかしく陽保麦阿
–事 事
–とも麦阿
– まして ま–いて麦阿
– けはひは け–はひ陽
– 心ちして こ–ゝちしては阿
– いみしう い–と陽 い–みしく麦阿
– わか わ–かう保
– ゆくりかに ゆ–くり︷か︸に保
– あはつけきことと あ–はつけにことゝ保
– ほ れ / \ し う お– れ / \ し く 陽 保 お– れ /
\しう保 ほ
– れ / \ し く 麦 つ– れ / \ し く 阿
※
– ものそよ も–のそよと陽保 物–そ︿よ﹀麦
– かきりなく か
–きりなう保
︿し﹀
ら
– そこひしらぬ そ–ゝひしらぬ陽 そ–こい
ぬ麦※
– とかむへき と
–かむる陽
– むかし い–とむかしの麦阿
– ことをも 事–共麦阿
– なとし給へと を–もし給へなと麦阿
– こ ま か に こ– ま や か に 陽 ま
–めやかに麦
阿
– われにもあらぬさまして あ–れにもあらぬけ
しきにて麦阿
– いと/\ い–と陽保麦阿
– おほいたれは お–もほしたれは麦阿
[ミセケ
– いとさはかりには い–とさはかりには
チカ]
保
– いとこよなくも い–とこよなうも保 こ–よなく
も麦阿
保 給
–めるにこそなと麦阿
– な け き な–︷け︸き 陽 な– け い 保 打
–なけき麦
– た ま ふ へ か め る か な と 給– へ る め る か な と
阿
07 07 07 07
98 98 98 98
07 07 07 07 07 07 07 07 07
99 99 99 99 98 98 98 98 98
– なかにも 中–にも麦阿
– うち ナ–シ保
– さまにも さ–まも陽保 事–も麦阿
阿
– ありさま さ–ま麦阿
– これより こ–れより又陽保 こ–れよりまさる麦
13 13 13 13
– 御おや お–ほんをや保
– おはします 見–えさせ給麦阿※
– ひと/\ 人–/\も保
– みえ給ふともてなやみ お–もほしたれはれい
ならすいかなるにかともてさはき麦阿
– いと ナ–シ麦阿
– けしき 御–けしき陽保
– ほかにも ほ–かに麦阿
– なけかしきに な–けかし保
– おほしよらす お–もほしよらす麦阿
– おもひの お–んひの保
01 01 01 01 14 14 14 14 14
– おほしよらぬ お–もほしよらぬ麦阿
– 給はしなと 給–はしと麦阿
– きこゆとも き–こゆとん保
– か は か り か– は か り に 保 か– は か り な と 麦
阿
03 03 02 02
– おもはすに心つきなき 思–はすなる麦阿
– ありさまを あ–りけるを陽麦阿 あ–りけるこそ
保
– つけて つ–けても麦阿
– いとゝ い–と陽
– 兵部 兵–衛麦阿 兵– 衛︵部イ︶阿
– なとも な–とん保
05 04 04 04 04 04 03 03
– おほし お–もほし麦阿
– いと い–とゝ陽保
–
– たまいて た–まうて保
– なくてを な–くを保麦阿 な–くてを保※
– 女君も 女–君は麦阿
– なれ な–れと麦阿
.
– よく よ–う保
– お ほ し か へ し つゝ お– も ほ し 返 し つゝ麦
阿
– 人も 人–もや保
– いたう い–たく陽麦阿
– 夜も よ–も陽保
– ふかさて ふ–かしたまはて保麦阿︹たまはて
︿たま﹀はて保︺
– いと 如–何に︵いと︶陽
– かう か–く陽
11
11
12 12 11 11
07 07 07 07
99 99 99 99
07 07 07 07 07 07 07 07
99 99 99 99 99 99 99 99
06
07 07 07
09 09 08 08 07
09
10 10 10
10
07
98
07 07 07
98 98 98
07 07 07 07 07
98 98 98 98 98
07
98
07 07 07
98 98 98
07
98
07
98
07
98
07 07 07 07
98 98 98 98
01
02 01
04 04 04 04 04 04 04 03 03 03 03 03 02 02 02 02
05 05 05 05
06 06
07
98
07 07
98 98
07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07 07
98 98 98 98 98 98 98 98 98 98 98 98 98 98 98 98
07 07 07 07
98 98 98 98
07 07
98 98
12
胡蝶(陽・保・麦・阿)
胡蝶
(陽・保・麦・阿)
13
– 思はて 思–はて聞え麦阿
– 心うかりける う–くおもほされける麦阿
– うとましう う–とましく陽
– またの ま–た陽 ナ–シ麦阿
– あした あ–したの陽 あ–したに保麦阿 あ–した
︷に︸保※
– とく と–て陽 い–とゝく麦阿
– なやましかりてふし給へれと な–やましとて
ふしたまへるに麦阿
– まいりて と–りまかなひて麦阿
– 御かへり 御–返陽麦阿
– とくと と–く/\と陽麦阿
– うはへ う–へ陽
– おひらかに ナ–シ麦阿
– すく/\しきに す–く/\しくきに麦※
– めてたう め–てたく陽麦阿
– かいたまへり か
–きたまえり陽麦阿
[もノ上カラしヲ書ク
– つらきしも つ–らきしも
カ]
麦
– わすれかたう わ
– す れ か た く 陽 阿 忘– か た き
麦
– あやしけれはふくよかなる あ–やしかるへけ
れはすくよかなる麦阿
– かうやう か–やう[陽ノうハ虫損ヲ推読]陽麦
阿
– いみしう い–みしく麦阿
[いハへノ誤写デアロウ]
– 人わらはれ 人
–わらい
– うけたまはりぬ う–け給ぬ麦阿 う–け給ぬと麦
※
– ほゝゑみて ほ
–をえみて陽
– したまふ し–給は陽 し
–給も保
– かやう か–うやう保
– けしきは け–しきはた陽
– きこえさせぬ え–きこへさせぬ陽麦阿
– あるに あ–るを陽保
– あしう あ–しく陽 あ–やしう保※
– 侍れは は–んへれは保
– みたり心ちの み–たり心ち麦阿
– やすけなう や–すけなく陽麦阿
– おほしみたる お–ほしてみたる保 お–もほしみ
– 心 御–心陽保麦阿
– たまひて た–まふて保
[へノ
– おほたのまつのと お–ほかたのまつのと
上カラつヲ書ク]保 お
–ほたの松の麦 お–ほか
たの松の阿
保 人
–わらへ麦阿
– うきな う–きみ麦阿
05 05
たる麦阿 い
–とおもほしみたる麦
︷き︸
保 へ
– つたへきゝ つ–たへき
–たてすつたへ
きゝ麦阿
– おほさん お–はさん阿
– ことゝ 事–なと麦阿
– あはつけう あ–はつけく陽麦阿
– まち ナ–シ麦阿
– 御心はへ 御–心さま麦阿
– まして ま–いて麦阿
07 07 07 07 07 07 06 06 05
– 給うて た–まひて陽麦阿
– この か–の麦阿
08
– みてこそかたよりに み
–しこそかたよりに
[保ハゆるしヲ削ッテけし
– 御ゆるし 御–けしき
きヲ書ク]
保麦阿※
09 09 08
陽 ナ
–シ保麦阿 の–きゝてかたよりに[みしこ
そヲ削ッテのきゝてヲ書ク]
保※
09
– むつかしう む
–つかしく麦阿
– きこえ給こと き–こえたまふ︷こ︸と保
– いと ナ–シ陽
– なやましう な
–やましく陽麦阿
– しる し–れる麦阿
– すくなうて す
–くなくて麦阿
– う と き も こ– と き も[麦 ノ う モ こ ニ 似 ル]阿
※
– むけの に–けなく麦阿
– ひとへに 人–︵ひと︶つに保※
– をりたち お–りたちて陽保麦阿※
.
– いかに人 人–いかに陽保
– みたてまつりけむ み–奉らん麦阿
– ことありかほに こ–とはりかほに麦
– おやかりたる お–やかり給える陽 お
–やめける
麦阿
04
08 08
00 00
10 10
13
08
00
08 08 08 08 08 08 08 08 08
00 00 00 00 00 00 00 00 00
08
00
08 08 08
00 00 00
08
00
08 08
00 00
07
99
– 御かへり事 返–事陽保 御
–返し麦阿
12
01 01 01 14 14 14 14 13 13 13 13 13
04 03 03 03 03 02 02
04
07
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08 08 08 07 07 07 07 07 07 07 07 07
00 00 00 99 99 99 99 99 99 99 99 99
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00
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