TX テクノロジー・ショーケースイン・ツクバ 2008 ビジネス P-90 耐 Al 溶損性に強い湯口材料 ■ はじめに一般的に、アルミ鋳造現場での Al 溶湯注入口（湯口）は鉄鋼材料が使用されており、常に Al 溶損が激しく起こっている。これを防止するために塗型の塗布等を行っている。しかし塗型が剥げると簡単に Al 溶損が起きるので、Al 溶損に強い材料の開発が望まれていた。この要望に応える新合金が開発されたので紹介する。 ■ 活動内容 1. 新合金（チタン合金）の Al 溶損試験・Al 溶損試験条件溶湯：AC4CH（Al-7%Si-0.3%Mg）温度：720℃、760℃ 時間：5h、50h 試験方法：旋回試験（4.4m/min.）昇降サイクル試験（44 回 /min.）・新合金を表面酸化処理（大気中 1000℃以上）すると、旋回と昇降いずれの Al 溶損試験結果でも耐 Al 溶損性は極めて良くなった。 ḡญ↪ᣂว㊄㩷㩿䉼䉺䊮ว㊄㪀㩷䈱㪘㫃ṁ៊₸䈱Ყセ㪎㪉㪇㷄㪄㪌㪿㩷ᣓ࿁⹜㛎䇭䇭 ⴫㕙ಣℂ䈭䈚㩷䇭䇭 ᣂว㊄㪈㪇㪅㪌㪪㪢㪛㪍㪈㍑㪉㪏㪎㪍㪇㷄㪄㪌㪿ᣓ࿁⹜㛎䇭㩷㩷㩷 ⴫㕙ಣℂ䈭䈚㩷㩷㩷㩷㩷㩷 ᣂว㊄㪈㪊㪅㪎㪪㪢㪛㪍㪈㍑㪊㪐 ⴫㕙ಣℂᣂว㊄㪇㪅㪇㪌㪎㪍㪇㷄㪄㪌㪇㪿㩷ᣓ࿁⹜㛎䇭䇭 ⹜㛎᷷ᐲ䋺㪎㪉㪇㷄㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷䋺䋷䋶䋰㷄 ⴫㕙ಣℂᣂว㊄㪈㪅㪈䌁䌬ṁ៊₸䋨䋦䋩 ṁḡ㩷䋺㩷䌁㪚㪋㪚㪟 ᵹㅦ㩷䋺㩷㪋㪅㪋㫄㪆㫄㫀㫅㪅 ᣹㒠䍙䍐䍖䍷䋺㪋㪋࿁㪆㫄㫀㫅㪅㪎㪍㪇㷄㪄㪌㪿㩷᣹㒠⹜㛎㩷㩷㩷㩷 ⴫㕙ಣℂᣂว㊄㪇㪅㪇㪌㪎㪍㪇㷄㪄㪌㪇㪿㩷᣹㒠⹜㛎㩷㩷㩷 ⴫㕙ಣℂᣂว㊄㪇㪅㪍㪇㪈㪇㪉㪇㪊㪇㪋㪇㪘㫃ṁ៊₸䋨䋦䋩・あるアルミホイール鋳造会社では湯口材料として、この新合金を使用し、良い結果が得られている。・新合金の価格は約 9,000 円 /Kg と高価であるが、比重 4.4 で、鋼の 7.8 と比較すると体積当たりの価格は低くなることと、塗型の塗り直し等の手間を考慮すれば、決して高価とは考えられない。 2. 表面処理した新合金の断面組織と硬さ・表面の白い組織が酸化物層で硬い組織である。・この白い酸化物組織が Al 溶損の壁になっていると考えられる。 ●公開特許 2005-66631 「耐 Al 溶損性の高いチタン合金を用いたダイカスト金型と各種部品」貝沼紀夫、明田川眞也 ■ 関連施設ダイカスト、グラビティー、低圧鋳造等各種アルミ鋳造メーカーで、湯口を使用している各社。写真表面処理した新合金の断面組織と硬さ（数値はビッカス硬度）代表発表者貝沼紀夫（かいぬまとしお）所属アジアエンジニアリング（株）問合せ先〒 308-0112 茨城県筑西市藤ヶ谷 2637 アジアエンジニアリング（株）研究室 TEL: 0296-37-2141, FAX: 0296-37-2144 [email protected] ■キーワード：（1）アルミ溶損 – 92 – （2）湯口用材料（3）チタン合金